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2012.12.09 スキルアップ勉強会での発表資料
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図解表現のフレームワーク
2012.12.09(sun) スキルアップ勉強会 高良研一
図解表現の意義
グラフ、概念図、表など図解表現が溢れている
複雑な情報を効率よく伝えるためのツール
効果的に使うと、説得力が格段に上がる
体系的に学ぶ機会は少ない
図解表現の種類や特徴、目的別の使い分けに関する知識を、全員で共有する
Why?
But…
So…
文字情報と図解表現 第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、
国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
衆480 320
162 参242 賛成 ≧ 各院とも総議員の2/3
賛成 >50%
国会が発議 ↓
国民投票 ↓ 改憲
図解表現時のポイント
良い図解表現
情報の 価値
データの 信頼性
見やすさ
• 情報の価値
図解で表現する価値のある情報
• データの信頼性
信頼できる情報源
• 見やすさ
伝わり易い図解表現方法
フレームワーク(型)の知識量
図解表現時の主なプロセス
仮説 • 内容や目的にあわせた表現方法を選定
調査 • 信頼性と精度の高いデータ収集
編集 • 正確かつ効果的なデータ変換
作図 • 可能な限りシンプルに
見直 • 読み手の目線で仮説を再検証
仮説プロセスのポイント
仮説
調査
編集
作図
見直
• 伝える内容や目的に応じた、適切な図解表現方法を選定する
• 図解表現のフレームワークに関する知識量が、アウトプットのクオリティを左右する
使えるフレームワーク(型)を知る!!
調査プロセスのポイント
仮説
調査
編集
作図
見直
• 信頼性と精度の高いデータを収集する
公的機関や中立的組織からの情報
最新のデータ
事実と予測は区別
出典:平成24年度 第2四半期決算の概要 H24.10.30
編集プロセスのポイント
仮説
調査
編集
作図
見直
• 正確性を確保し、効果的にデータ変換する
適切なデータ量(質は量に比例しない)
• 抜粋、統合、四捨五入など
効果的なデータ変換(違う印象になる)
• 絶対値、割合、変化率など
仮説
調査
編集
作図
見直
平成22年 国勢調査 人口等基本集計 (総務省統計局)
全て同じデータから編集
仮説
調査
編集
作図
見直
Yahoo!ファイナンス
同じデータから編集
作図プロセスのポイント
仮説
調査
編集
作図
見直
• 必要な補足は漏れなく、強調するポイントは必要最小限に
補足(タイトル、凡例、出典、単位など)
強調(色使い、フォントなど)
出典:平成22年 国勢調査 人口等基本集計(総務省統計局)
日本の男女年齢別人口分布 丙午
1966生 終戦
見直しプロセスのポイント
仮説
調査
編集
作図
見直
• 読み手の目線で再検証する
整合性の確認
• 元データ
• 他の情報源
異常値の確認
• 説明
白黒縮小印刷で確認
• 色使い
• フォント
図解表現の主なフレームワーク
基本的なフレームワークについて知る
◦ 特徴
◦ 使用時の目的
◦ 注意事項
フレームワーク(表)
特徴
◦ 情報を縦横で整理
◦ 図解表現の基本
目的
◦ 〈基本〉大量の情報を多数の切り口で整理
◦ 〈応用〉抜け・漏れの情報を見つける
注意事項
◦ 単なる情報の羅列にしない
◦ 罫線が多すぎると見にくい
ACL
フレームワーク(ツリー図)
特徴
◦ 要素を複数の階層ごとに示す
目的
◦ 〈基本〉情報を階層別に整理
◦ 〈応用〉マインドマップ
注意事項
◦ 下層ほど具体的に記述
◦ 要素はMECEの関係
フレームワーク(円グラフ)
H24
A 35%
B 20%
C 15%
D 15%
その他 15% 数学的特徴
◦ 中心角 ∝ 面積
◦ 半径2 ∝ 面積
目的
◦ 〈基本〉構成要素の割合の比較
◦ 〈応用〉全体の大きさと構成要素の割合の比較
◦ 〈応用〉構成要素の中の細項目の割合の表示
A社 4億
B社 2億
フレームワーク(円グラフ)
注意事項
◦ 構成要素は大きい順に時計回りで配置する
◦ 構成要素の数は可能な限り少なくする
◦ 構成要素の数が多い場合は、横棒グラフ(帯グラフ)を用いる
◦ 重要なセグメントを強調する
◦ 人間の面積と長さに対する感度の違いに注意
フレームワーク(棒グラフ)
数学的特徴
◦ 長さ ∝ 面積
目的
◦ 〈基本〉データの大小(特定の量)の比較
◦ 〈応用〉細項目ごとの全体に対する割合の比較
◦ 〈応用〉表の中の強調したい項目
A B C D E
150
100
50
0
A B C D E
70 55 50 60 25
A B C D E
150
100
50
0
A B C D E
20 25 35 35 20 40 60 15 20 15
A B C D E
70 56 55 43 50 35 60 29 25 18
15 21 17 35 14 41 13 33 15 51
フレームワーク(棒グラフ)
注意事項
◦ 棒間は余白を設ける(ヒストグラムと区別)
◦ 縦棒グラフはゼロの基準線を設ける
◦ 横棒グラフは目盛線を設けない
◦ 項目は昇順、降順、アルファベット順、時系列など、有意に並べる
◦ マイナスは下側か左側に伸ばす
フレームワーク(折線グラフ)
数学的特徴
◦ 傾き ∝ 変化率
目的
◦ 〈基本〉連続したデータの変化の傾向
◦ 〈応用〉細項目ごとの全体に対する割合の比較
◦ 〈応用〉関連性のある2つの項目の関係 支店別売上高の推移
名護 うるま 与那原 那覇
糸満 浦添
300
250
200
150
フレームワーク(折線グラフ)
注意事項
◦ 縦軸の目盛間隔は自然な数字を使う
◦ 複数の折線が複雑に絡まると見づらい
◦ 凡例や補足説明はグラフに直接つける
◦ 折線は見やすい太さにする
◦ 縦軸の高さは変化傾向が正しく表示されるように設定する
フレームワーク(散布図)
数学的特徴
◦ 近似式 y=ax+b 相関係数 r=
目的
◦ 〈基本〉2項目間の相関関係を表示
◦ 〈応用〉3項目間の相関関係を表示
フレームワーク(散布図)
注意事項
◦ 必ずしも因果関係を表すものではない
◦ 異常点については説明を追加
◦ 測定誤りなどが原因の異常点は表示しない
◦ 2(or 3)つの項目を選んだ根拠を明確にする
【メンバー選】秀逸 図解表現集
事前課題
◦ これまでに見た(or作成した)中で、秀逸だと
思ったグラフや概念図または表などを紹介してください
◦ ナイチンゲールの鶏頭図
◦ 統計的データ + 視覚効果のパイオニア的存在
circus2011.6月号より
◦ サテライト図
◦ 3つの項目の関係性を表す場合、三角形を配置するとカッコいい
President 2012.10.01号より
◦ 地図+各国のデータ
◦ 正確な位置でなくても感覚的な理解につながる
◦ 市場でのポジショニングを示す図
◦ 3つのパラメータをカッコよく表現
President 2012.11.12号より
◦ スマートハウスの概念を表すサテライト図
◦ キーワードとイラストでカタい用語もシンプルに表現
◦ 中央にイラストがあり実生活をイメージしやすい
Newton 2011.6月号より
◦ 放射線の種類別特性を示す図
◦ 透過と遮蔽に関する説明がわかりやすい
◦ 元素周期表
◦ 元素の構造や特性をうまく表現
◦ ランタノイド、アクチノイドを別参照する工夫も秀逸
The Aroma Wheel
Ann C. Noble University of California, Davis
◦ 香りの相関を表す図
◦ ワインの品評会などで使用
表 + 横棒グラフ
Excelで簡単に作成可能
シンプルでありながらインパクト大
多数のデータにも埋もれない
主張したい項目が明確
画像ではないので容量が大きくならない
<入力式> =REPT(“|”,●) セルに「|」を●個表示
量率グラフ
数量
量の比較
項目間
変数>2
表
表+棒グラフ
2変数
量率グラフ
面積グラフ
1変数
棒グラフ
時間
連続
循環
レーダーチャート
折線グラフ
非循環
折線グラフ
棒グラフ
非連続
棒グラフ
相関・分布
変数>3
表
3変数
バブルチャート
3Dグラフ
2変数
散布図
1変数
ヒストグラム
構成・割合
動的
連続
積上折線グラフ
非連続
積上棒グラフ
静的
円グラフ
帯グラフ
概念
時間の要素なし
ツリー図
サテライト図
ピラミッド図
ベン図
表
時間の要素あり
フロー図
サイクル図
ガントチャート
表
図解表現の主なフレームワーク
図解表現を使うと・・・
<説得力が格段に上がる> ◦ 情報を集めて整理することで、複雑な内容を分かり易く伝えられる
<論理的な思考ができる> ◦ 目的や着眼点に沿って散在する情報を集約・整理・分析し、特徴・傾向・知見を見出す
図解表現に関するフレームワークの知識量は、あなたの「引き出し」を確実に増やします!!
以 上
参考書籍 ウォールストリート・ジャーナル式 図解表現のルール ドナ・M・ウォン (かんき出版) 2011.04
図で考えるとすべてまとまる 村井瑞枝 (クロスメディアパブリッシング) 2009.09
マッキンゼー流 図解の技術 ジーン・ゼラズニー (東洋経済新報社) 2004.09
最強のビジネス図解ワークブック 開米瑞浩 (東洋経済新報社) 2007.12
頭がよくなる 「図解思考」の技術 永田豊志 (中経出版) 2009.11
52のキーワードで学ぶMBAスキル ビジネスプロフェッショナルの教科書 斎藤広達他 (日経BP社) 2011.08
参考サイト集 The Extreme Presentation(tm) Method
http://extremepresentation.typepad.com/blog/2006/09/choosing_a_good.html
佐藤信正の「すぐ効く仕事のコツ」(日経ビジネスオンライン) http://www.nikkeibp.co.jp/article/nba/20090407/144462/
統計グラフ http://upo-net.ouj.ac.jp/tokei/contents/sub_contents/c01_10_00.xml
暮らしに役立つQC七つ道具(Tech Village) http://www.kumikomi.net/archives/2009/04/15qct01.php
エクセルのデータを見やすくする5つの簡単なテクニック(Coliss) http://coliss.com/articles/software/899.html
統計をグラフにあらわそう(なるほど統計学園) http://www.stat.go.jp/naruhodo/c1graph.htm
グラフの種類と選び方(イディア) http://www.idia.jp/report/graph/
エクセルグラフ(スプーンおばさんのパソコン教室) http://homepage3.nifty.com/pcsalon/eg/eg.htm