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たたみこみ積分補足
2018年 11月 29日
1 導出
関数 f と g のたたみこみ (convolution) f ∗ g は
f ∗ g (x) =∫ ∞
−∞f(x− p)g(p) dp =
∫ ∞
−∞f(p)g(x− p) dp (1)
と定義される。f, g の引数(変数)のとりかたは混乱しやすいが、二つの引数の和が xとなるようにとる、と
考えればよいし、それがたたみこみの要点でもある。つまり、二つの関数の値の積を積分するのだが、積を計
算する際に、同じ場所での値をもってくるのではなく、和をとったときに xとなるような組み合わせで全て積
分する。左辺、あるいは畳み込み積分をした後は xの関数になることに注意する。
さて、フーリエ変換を演算と考えて、演算子 F であらわす。
F(f) =1√2π
∫ ∞
−∞f(x) e−iωxdx (2)
関数 f と g のたたみこみのフーリエ変換は
F(f ∗ g) =√2πF(f)F(g) (3)
と、それぞれの関数のフーリエ変換の積(に√2π をかけたもの)になる。
[証明]
フーリエ変換の定義から
F(f ∗ g) = 1√2π
∫ ∞
−∞
∫ ∞
−∞f(p) g(x− p) e−iωx dp dx (4)
変数をすこし変えて x− p = q とおく。つまり x = p+ q。すると
F(f ∗ g) = 1√2π
∫ ∞
−∞
∫ ∞
−∞f(p) g(q) e−iω(p+q) dq dp (5)
ここで p, q の積分順序もいれかえた。この2重積分の形は書き換えると
F(f ∗ g) = 1√2π
∫ ∞
−∞f(p)e−iωpdp
∫ ∞
−∞g(q) e−iωq dq (6)
となり、f のフーリエ変換と g のフーリエ変換の積の形になっている。(証明終わり)
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