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アクアテクノロジー Aqua Technology ⽊曜⽇2限 対象学年3,4年⽣

アクアテクノロジー Aqua Technology · PDF file・餌料培養の概要について説明できる. ・⿂の飼育に関わる微⽣物が どのような働きをしているかについて理解

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アクアテクノロジーAqua Technology

⽊曜⽇2限対象学年3,4年⽣

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9.微生物⽊曜⽇2限

対象学年3,4年⽣

アクアテクノロジーAqua Technology

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⽬次1.この講義の有⽤性2. 硝化・脱窒細菌

4.病原体5.まとめ,テスト

3.餌料⽤微⽣物

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1.この講義の有⽤性

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・餌料培養の概要について説明できる.

・⿂の飼育に関わる微⽣物がどのような働きをしているかについて理解できる.

・⿂がちょっと好きになる.

1.この講義の有用性

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硝化・脱窒細菌

餌料⽤微⽣物

病原体

有益な微⽣物

有害な微⽣物

⿂類飼育に関わる微⽣物

細菌

プランクトン

細菌

真菌

原⾍

ウイルス

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2.硝化・脱窒細菌

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2.硝化・脱窒細菌

硝化細菌:アンモニアを酸化また,⽣成された亜硝酸を硝酸へと酸化

脱窒細菌:硝酸呼吸によって硝酸中の窒素をガス化

400NO2-+NH4

++4H2CO3+HCO3-+195O2

→C5H7NO2+3H2O+400NO3-

55NH4++76O2+109HCO3-

→C5H7NO2+54NO2-+57H2O+104H2CO3

NO3-+1.08CH3OH+0.24H2CO3

→0.065C5H7NO2+0.47N2↑+1.68H2O+HCO3-

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HZO

2.硝化・脱窒細菌

NH4++1.32NO2-+0.066HCO3-+0.13H+

→0.26NO3-+1.02N2+0.066CH2O0.5N0.15+2.03H2O

NH2OH

N2H4

HH 4e-

NR

NO2-

5H+

4H+N2

細胞質

アナモキソーム

アナモックス反応

NH3

HH:ヒドラジン加⽔分解酵素NR:窒素除去酵素

HZO:ヒドラジン酸化酵素

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3.餌料⽤微⽣物

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3.餌料⽤微⽣物

⿂,主に仔⿂の餌として⽤いられる微⽣物.餌料⽤微⽣物:

◯ワムシ(Rotifera), 種類:

⽅法: ふ化,培養,分離, 栄養強化を⾏い,飼育槽へ添加.

◯クロレラ(Chlorella),餌料の餌:

◯アルテミア(Artemia),・コペポーダ(Copepoda),など.

・ナンノクロロプシス(Nannochloropsis),・テトラセルミス(Tetraselmis),

パン酵⺟,など

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3.餌料⽤微⽣物

⽣物餌料の種類を,仔⿂の⽣活期によって変える.トラフグの場合

3月中 3月下 4月上 4月中 4月下 5月上 5月中 5月下 6月上

加温採卵

飼育シオミズツボワムシ

アルテミア

配合餌料5

10

15

25

35

20

30

4045

全長

mm

給餌の時期:

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3.餌料⽤微⽣物

ワムシ(Rotifera):

シオミズツボワムシ(Brachionus plicatilis sp.complex).

輪形動物⾨単⽣殖巣網に属する⽣物の総称で約2000種類が知られている.

・形態的な違いから,ss型,s型,L型のグループに⼤別されている.・最近ではタウリンなどを⽤いて栄養強化されている.

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3.餌料⽤微⽣物

クロレラ(Chlorella): 淡⽔性単細胞緑藻類の総称.

10 μm

Chlorella vulgarishttp://www.wikiwand.com/ja/クロレラ

EPA,DHAビタミンB12n-3系⾼度不飽和脂肪酸,など

栄養強化

濃縮1000 個体/ mL クロレラ工業新製品紹介

http://www.sobunsha.com/aq-4/chlorellakougyou3.html

・⾼濃度の栄養剤によってワムシの⽣育環境が悪化していく.

⽬安に従って添加するが,ワムシの調⼦が悪いと基準量でもワムシが死滅してしまう.

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3.餌料⽤微⽣物培養⽅法

・植え継ぎ式(バッチ式)培養法

・⾼密度培養法

10 kL以下の⼩型⽔槽を⽤いて2~7⽇間の間で増殖と上継ぎを繰り返す.収穫したワムシの⼀部を新たな培養元種ワムシとして使⽤

飼育槽へ供給

0.5~1 kLの⽔槽へ⼤量のクロレラを添加することで500~1000 個体/mL, 3000~5000 個体/mL.酸素供給とpH調整によって1万個体/mLを超える培養法も確⽴されている.培養⽔中の有機物料が多く,植え継ぎ式培養よりも⽔質悪化が起こりやすい.

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3.餌料⽤微⽣物

・連続培養法

飼育槽へ供給

培養期間は15~40⽇間と⻑期間であるが,培養密度は100~200 mL/minと低密度である.低⽣産性,⾼負荷.

⾃動連続給餌によってクロレラを添加していき,サイフォンによって収穫槽へ⾃動で流れる.

・間引き式培養法

収穫量と同量の海水を注水する. 毎日,培養水の

10~20%をワムシごと収穫する.

連続注水連続収穫

P 餌料槽

培養⽅法

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3.餌料⽤微⽣物給餌までの流れ

ろ過,洗浄

仔⿂飼育⽔槽約10万粒 / 1万個体 / t

容量0.1~10 t濃度40~80 %ヒーターL型:20~25 ℃S型:30 ℃

クロレラ(1 mL/100万個体)

栄養強化槽

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休憩 5 min休憩おわり

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3.餌料⽤微⽣物

アルテミア(Altemia):

アルテミア(Brine shrimp).

⼩型の甲殻類で世界各地の塩⽔湖に⽣息する.1億年前から変化していない.

アルテミア属は雌雄異体で卵胎⽣と耐久卵を⽣む卵⽣の2様式がある. 市販の乾燥卵は乾燥,寒冷,真空などに耐えて休眠を続け,適当な環境で,ふ化する.

500 μm 500 μm

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3.餌料⽤微⽣物給餌までの流れ

ろ過,洗浄殻と個体の分離

仔⿂飼育⽔槽約3万個体 / 1万個体 / t

ハイパーグリーン(栄養強化剤)

栄養強化槽

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4.病原体

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4.病原体

細菌:

ウイルス:25~350 nm

感染源は発病者,保菌者,媒体動物など,増殖を許したものに限られる.

0.3 ~5 μm糖などの栄養源と⽔,環境が整えば増殖する.感受性宿主と病原菌の接触,病原菌の増殖によって発病する.

細胞外では増殖できないが,細胞内では増殖するため,⽣物と無⽣物の中間的存在と⾔われる.

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4.病原体

真菌:

原⾍:

3 μm~5 mm

普遍的に⽔中に存在する菌類が⿂介類に寄⽣繁殖することで発病する.

運動や光合成はないが,細胞壁を持っている.栄養は外部の有機物を分解して吸収する.

10 μm~10 cm単細胞の従属栄養性の真核⽣物の総称.細胞は分化しておらず,摂餌,消化吸収,運動,⽣殖などの機能を持つ各種細胞器官を発達させている.

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復習テスト

餌料⽤微⽣物について説明せよ.

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おわり