１ iPS 細胞の実用化に向けた研究に関心がある人が増加

「人工多能性幹細胞（iPS 細胞）の実用化に向けた研究に関すること」に対し、「非常に興

味・関心がある」又は「どちらかというと興味・関心がある」と回答した者の割合が全体で 73.7％（男性：76.3％、女性：71.1％）であった。

本年８月に実施した別の調査結果と比較すると 22.6 ポイント（男性：18.0 ポイント、女性：

27.3 ポイント）高く、iPS 細胞に関する研究に関心がある人が増加している。

図１ 「人工多能性幹細胞（iPS細胞）の実用化に向けた研究に関すること」への関心

備考） 今年、話題となったと思われる科学技術に関連する出来事を１４事例選定して、それぞれにつ

いて、単数選択させた結果に基づく。

26.0

24.2

27.7

14.6

12.4

16.8

47.7

46.9

48.6

36.5

31.3

41.5

16.8

17.0

16.7

21.3

20.4

22.2

5.3

7.2

3.3

14.6

19.1

10.2

4.2

4.7

3.8

13.0

16.8

9.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体 (N=855) 女性

(N=429) 男性

(N=426)

全体 (N=1245)

女性 (N=619) 男性

(N=626)

非常に興味・関心がある どちらかというと興味・関心がある どちらともいえない どちらかというと興味・関心がない 全く興味・関心がない

（2012 年 6 月調査時） （2012年 8月調査時）

２ iPS 細胞に関する研究の実用化に対する声が多い

iPS 細胞に関する研究についてどのように考えるかについては、全体の 75.0％が「早く医

療に実用化してほしい」を選択し、次いで「日本が世界の研究をリードしていってほしい」

（29.8％）、「安全性の確保に向けた研究を進めていってほしい」（29.5％）、「研究開発資金の

拡充が必要」（28.8％）、「臨床応用に向けた倫理的・社会的課題を早急に解決してほしい」

（27.7％）となり、研究成果の実用化に対する期待が非常に高い。

図２ iPS 細胞に関する研究についての考え

備考） 「あなたは、ノーベル医学生理学賞の受賞が決定した iPS細胞に関する研究についてどのよう

にお考えですか」という質問に対し、３つ以内で選択させた結果に基づく。

75.0

29.8

29.5

28.8

27.7

14.9

0.9

7.5

74.1

25.9

33.8

26.8

26.8

15.2

0.5

7.2

75.8

33.8

25.1

30.8

28.6

14.6

1.4

7.7

0% 20% 40% 60% 80%

早く医療に実用化してほしい

日本が世界の研究をリード

していってほしい

安全性の確保に向けた研究を

進めてほしい

研究開発資金の拡充が必要

臨床応用に向けた倫理的・

社会的課題を早急に解決

してほしい

大学だけでなく民間企業でも

研究に取り組んでほしい

その他

特にない

全体(N=855) 女性(N=429) 男性(N=426)

３ 科学技術に関連するニュースや話題に関心がある女性が増加

科学技術に関連するニュースや話題に対し、「非常に興味・関心がある」又は「どちらかとい

うと興味・関心がある」と回答した者の割合が全体で 79.5％（男性：85.0％、女性 74.1％）であ

った。 ２００９年１１月～２０１２年２月に実施されたインターネットによる月次意識調査（NISTEP 調

査資料－２１１）において興味・関心が最も高かった２０１１年５月の結果と比較すると、全体で

2.9 ポイント（女性：8.6 ポイント）高く、特に科学技術に関連するニュースや話題に関心がある

女性が増加した。

図３ 科学技術のニュースや話題に対する関心

備考） 「あなたは、新たな発明や技術、新たな科学的発見など科学技術に関するニュースや話題に

関心がありますか」という質問に対し、単数選択させた結果に基づく。

24.4

18.6

30.3

20.8

12.3

29.5

55.1

55.5

54.7

55.8

53.2

58.4

16.6

22.6

10.6

19.4

28.6

10.0

3.9

3.3

4.5

4.0

5.9

2.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体 (N=855) 女性

(N=429) 男性

(N=426)

全体 (N=744) 女性

(N=374) 男性

(N=370)

非常に興味・関心がある どちらかというと興味・関心がある

どちらかというと興味・関心がない 全く興味・関心がない

（2011年 5月調査時）

４ ノーベル医学生理学賞の受賞決定を契機に理科や科学に対する関心が高まっ

たと親が感じている子どもはおよそ２割

ノーベル医学生理学賞の受賞決定のニュースをきっかけとした子どもの理科や科学に対す

る関心の高まりは、「非常に高まった」又は「どちらかというと高まった」と回答した者の割合が全

体で 24.4％（小学生低学年：19.3％、小学生高学年：27.2％、中学生：22.2％、高校生：

28.6％）であり、ノーベル医学生理学賞の受賞決定のニュースをきっかけに理科や科学に対

する関心が高まったと親が感じている子どもがおよそ２割だった。

図４ 理科や科学に対する子どもの関心の高まり

備考） 「お子さんは、ノーベル医学生理学賞の受賞決定のニュースをきっかけに、理科や科学への

関心が高まったと思いますか」という質問に対し、同居しているそれぞれの子どもに関して、単

数選択させた結果に基づく。

3.8

2.5

4.4

2.7

5.6

20.6

16.8

22.8

19.5

23.0

32.5

50.8

31.6

23.7

24.9

23.4

14.8

18.8

28.0

31.2

19.7

15.2

22.4

26.1

15.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体 (N=1020)

小学生低学年 (N=244)

小学生高学年 (N=250)

中学生 (N=257)

高校生 (N=269)

非常に高まった どちらかというと高まった わからない どちらかというと高まらなかった 高まらなかった

５ 研究者の仕事について関心を持っていると親が感じている子どもがノーベル医

学生理学賞の受賞決定を契機におよそ１割増加

ノーベル医学生理学賞受賞決定以降の研究者の仕事に対する子どもの関心は、「非常に

興味・関心を持っている」又は「どちらかというと興味・関心を持っている」と回答した者の割合が

全体で 31.3％（小学生低学年：18.9％、小学生高学年：33.2％、中学生：30.4％、高校生：

41.6％）であった。 ノーベル医学生理学賞受賞決定以前と比較すると、全体で 10.6 ポイント（小学生低学年：

4.1 ポイント、小学生高学年：13.2 ポイント、中学生：11.3 ポイント、高校生：13.3 ポイント）高く、

ノーベル医学生理学賞の受賞決定以降、研究者の仕事に興味・関心を持っていると親が感じ

ている子どもがおよそ１割増加した。

図５ 研究者の仕事に対する子どもの関心

備考） 「お子さんは、研究者の仕事に興味・関心を持っていますか。ノーベル医学生理学賞の受賞

決定より以前とノーベル医学生理学賞の受賞決定以降、それぞれの時点についてお選びくださ

い」という質問に対し、同居しているそれぞれの子どもに関して、単数選択させた結果に基づく。

3.7

5.4

2.0

2.5

4.0

5.6

3.1

5.1

5.6

8.2

17.0

25.9

12.7

16.4

16.0

27.6

16.0

25.3

22.7

33.5

19.4

20.7

25.4

26.6

17.2

18.0

16.3

17.9

19.0

20.4

28.0

25.0

15.6

16.4

25.2

23.2

35.0

32.3

35.3

27.5

31.9

23.0

44.3

38.1

37.6

25.6

29.6

19.5

17.5

10.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

受賞決定以前

受賞決定以降

受賞決定以前

受賞決定以降

受賞決定以前

受賞決定以降

受賞決定以前

受賞決定以降

受賞決定以前

受賞決定以降

全体

(N

=102

0)

小学

生低

学年

(N

=244

) 小

学生

高学

年

(N=2

50)

中学

生

(N=2

57)

高校生

(N

=269

)

非常に興味・関心を持っている どちらかというと興味・関心を持っている わからない どちらかというと興味・関心を持っていない 全く興味・関心を持っていない