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プロジェクトを導く しなやかな背骨 2013/10/5 Agile Tour Osaka 2013

[Agile Tour Osaka 2013] プロジェクトを導くしなやかな背骨

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プロジェクトを導く

しなやかな背骨

2013/10/5

Agile Tour Osaka 2013

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自己紹介

日本コントロールシステム株式会社

プロセス改善コーチこれまで、主に公共事業の監視制御システムを2次受託で開発

~2010年 現場でアジャイル導入。スクラムマスターとして関与

2011-2012年 事業リーダとして、事業戦略や新規顧客の開拓

2013年~ プロセス改善コーチ

山本 雄一郎スクラム道関西メンバー

POMeetup主宰

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プロダクトオーナーシップって難しくないですか

アジャイルな開発ってビジネスで活きてますか

プロダクトオーナーの責任って重くないですか

既存のルールや習慣と折り合いついてますか

プロダクトオーナーシップについて、より優れた

開発と高いビジネス価値を達成するための実

践知を交換できる場所を作っていきたい

3POMeetup

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会議を増やす

進捗報告を綿密にする

正しく作られてるか

作業に抜け漏れはないか

間に合うのか

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開発を「よくしたい」マネージャ

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変化に対応するのだ

対応するべき変化はどこに

小さく作って繰り返し評価する

評価は機能が揃ってから

コミュニケーションが重要

もう会議だらけなんだけど

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アジャイルな開発で「よくしたい」

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「よくしたい」という意識は共

通しています。

なのに、折り合いがつかず、

プロジェクトの柔軟性を欠い

てることがありませんか

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戦略目的を明確にすること

迷わないために

たとえ、臨機応変に進めるとしても

戦略目的に柔軟性を持たせる

仮説や空白に注目する

結果への固執を生まないために

7お話したいこと

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事業リーダーのころ

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営業なんてしたことない

新規顧客のアテなんてない

どう売りこんでいいか分からない

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1億円分の新規顧客を獲得せよ

計画が立てられないどうする?

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予測不可能なら…

Photo by http://marshmallowchallenge.com

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「PDCAサイクルが重要」らしい

それなら、アジャイル開発で実績

チーム戦は得意だ

ディスカッションで発見のチャンスを作り、

共同作業で乗り越えよう

効果的な手段を探索する

やってみて、評価しふりかえる

11アジャイルなら乗り越えられる(はず)

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2週間ごとに、ふりかえりと再計画

• 正しく実施できたか

• 反応は期待したとおりか

• 何を変えてみるか、何が

必要か

• 何が足りないか、どうす

るか

ふりかえり

• アポ先リスト、スクリプト

• 何件いけるか

• アポ時の反応を整理

• 営業ネタを作る

• ターゲットの関心は何か

• 業務を理解し、マッチする

価値提案をする

計画

• どんな課題を抱えている

• 我々は何を提供するか

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活動指標(目標値)

受注

具体提案

ニーズ到達

継続

接触

目標:4件

そのために

目標:8件

目標:6件

目標:15件

目標:150件

そのために

そのために

そのために

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目標値を増やすが、だんだん無謀に

プレッシャーに追われる

上からのコントロールが激しくなる

14しかし...成果はなかなか出ない

活動量だけが増えていく

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接触件数(計画)

接触件数(実績)

提案(実績)

受注

どこかで見たことある…(?)

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予定工数または

機能見積り

実装済み

テスト

完了しない

いつまでも

まるで開発のデスマーチ

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ゴールに近づいてる実感がない。何を測

ればいいのか。

何をウリにしているのか。それを、どう

やって作り出すかを見直さなければ。

大事なことを放置してないか。

17何かオカシイとは感じていた

しかし、進むことに必死すぎて立ち止まって考えなかった

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達成したい戦略目的

それに準じた活動指標

そこへ向かうアクションプラン

18背骨が欠けていた

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19「受注したい」は戦略目的ではない

一次受託か、二次か

それとも製品を売り出すか

どの業界、どの産業か

顧客に何をもたらすのか

我々は何をどうやって提供するのか

何が必要なのか、欠けているのか

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方向付けがないので、あれもこれもと目

先を変えてしまう

集中すべき選択がないので、難しいこと

は避けていた

プレッシャーをかけられると、単純に”

がんばれる”タスクを優先してしまった

小刻みに再計画していたので、

ちゃんとやってるつもりになってた

20木を見て、森を見ず

photo by Pierre Lesagehttp://www.flickr.com/photos/tahitipix/

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森を見失わないために

どのような形態、規模

どんな分野のどんな顧客

何をもたらすのか

戦略的な目的

個別の目標/計画

誰に何をもたらすのか

どの課題をどう解決するのか

どうやって実現するのか

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過去のアジャイル実践はどうだったのか

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(社内では)大きなプロジェクト

100人月超×2つ

同規模はデスマーチ(社内の過去事例)

当プロジェクトも例にもれず

期間の1/3で、仕様は未確定、システム構成の変更が続く

打ち合わせのたびに対応項目が増える

「残りの作業量が減らない」

うまくいった!(効率化の面では)

期間で終わる。大きな残業も休日出勤もなし

品質も問題ない。むしろ、過去と比べてよい

23実績

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リストが膨大(既定の仕様の一覧)

優先順位は、元請けの開発計画

(工程表)で決まっている

無駄な機能にしか見えないアイ

テムが多い

24しかし、プロダクトバックログに問題

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受け入れ条件が仕様書の転載に

なってる。とにかく長い

アイテムの説明が一方的。議論

の余地がない

スプリント計画ミーティングが

長くなる。睡魔との戦い。

25根気の勝負

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顧客にとっての価値が見いだせない

ROIとか判断しようがない

成果物から何かがフィードバックさ

れることがない

26どうにかならないものか

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できることを上手くやって…(ry

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どんな顧客のどんな業務に、

どのような変化を起こすのか

そのために何を提供(解決)するのか

28“うまく作る”以外に必要なこと

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いつも顧客の視点では考えられない

気にしてみても思い浮かばない

苦手なことは、つい避ける

29放っておいても進むことはない

やはり、明確な戦略目的は開発の指針として必要

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どうすればいいんでしょうか

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明確でないところを探す

実現性が見えないところ、空白なところ

仮説や思い込みのところ

いつ、どうやったら明確になるか

分からないとしたら、「いつ考えるか」

31分からないこと から始めてみる

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あるプロジェクトで32

• 構想が完成してない• 現実性が乏しいところがある

リーダー

まずは、「どうしたいか」を共有したらいいんじゃないかな

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「とりあえず説明しました」33

• 説明した• どうするかは分からない• チームの“食いつき”は悪かったけど、

大丈夫でしょう

• 「とりあえず」らしいので、質問はしてない

• たぶんリーダーが考える• わからないけど、

問題は見あたりません

リーダー メンバー

大丈夫ではなさそうに見える

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説明のないところは、だれも手を付けな

“とりあえず”のはずが、「やるしかな

い」に変わる

できるだけプランどおり進めようとする

34この先に起こりそうなこと(予想)

分かってることに合意するを変えればいいのかもしれない

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分からないこと から始める35

分からない、足りない、空白(どうするか)構想

仮説、変更の余地がある

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疑問を晴らす、不足を埋める

顧客やチームとの対話が必要

何らかの実装ができた

評価しなければ結論が出ない

分かった、仮説への結論が出た

変化がおきるタイミング

36アジャイル”だから” “だから”アジャイルに

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決定過程の見えやすさ、客観的な評価

のしやすさ

チームだけではなく、

マネジメントにも

顧客やステークホルダが、”正しさ”を制御しな

くていいように

チームが余計な心配に心を奪われないように

37透明性

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戦略目的を明確にする

方向を見誤らないために

難関に立ち向かう心のよりどころとして

「分からない」を積極的に取り組む

リスクを回避する

“正しくやる”から起こる制約を作らない

38まとめ

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マネジメントから世界を変えていきましょう

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プロダクトオーナーシップについて実

践経験を共有する座談会プロダクトオーナーとその予備軍、および、その人を支

援する人たち向け

3/21 PO Meetup 1st

4/24 PO Meetup 2nd

7/4 PO Meetup 3rdウェブブラウザ Sleipnir for Mac の開発を通じ

て得たプロダクトオーナーとしての学び

9/11 PO Meetup 4thプロダクトを描きストーリーを語ろう

POMeetup

http://pomeetup.doorkeeper.jp/

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