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Agilent Technologies 5527B レーザ・インターフェロメータ・ ポジショニング・システム 精密装置の完璧で柔軟なモーション・ コントロール TECHNICAL DATA MAR. '92

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  • Agilent Technologies 5527Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システム精密装置の完璧で柔軟なモーション・コントロール

    TECHNICAL DATA MAR. '92

    kani

  • 2

    Agilent Technologies 5527Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システムは,アジレント・テクノロジーのレーザ・ポジショニング・システムのなかでも最も強力な機能を備えています。精密ポジショニングの問題に対する完全で確固とした解決を求めるとき,5527Bがその答えとなります。ここでは,オプティクスとレーザ・ヘッドのデータ・シート(5091-0728E)とともに,それぞれのニーズに従って完全な5527Bレーザ・ポジショニング・システムを構成するための方法について説明します。

    5527Bレーザ・ポジショニング・システムは,高い性能と信頼性をめざしてアジレント・テクノロジーが特別に設計したバックプレーンに基づいています。この高性能バックプレーンは,電源,ファン,システム制御用のGPIBインタフェースとともに,5507Bエレクトロニクス・シャーシに組み込まれています。5507Bは,すべてのEMI規格に準拠しており,最高6枚のファンクション・ボードと環境補正ボード1枚をサポートしています。

    正しいエレクトロニクスの選択

    さまざまな条件に合わせるため,3種類の測定および制御エレクトロニクスが用意されています。まず,10932Bアクシス・ボードは,システムの基本測定機能を備えています。このボードは,ハードウェア出力やGPIBから32ビットの位置情報または位置誤差情報を出力します。位置出力の確度と高速アップデート・レートのため,カスタム・サーボ制御エレクトロニクスと併用すれば,高性能ポジショニングに最適のシステムとなります。詳細については,7ページを参照してください。

    次に,ポジショニング・システムからのA-Quad-B出力が必要なアプリケーションでは,10934A A-Quad-Bアクシス・ボードが,A-Quad-B出力を使用した他のスケールを上回る確度と分解能を発揮します。本格的な環境補正が可能なので,再現性が向上し,表面仕上げが細かい正確なパーツの製造に適しています。詳細については,3ページと8ページを参照してください。

    さらに,10936Bサーボ・アクシス・ボードは,完全なクローズド・ループ・ポジショニングを実現します。ボードの出力はモータ・ドライブ信号となり,出力形式は±10 Vアナログ,16ビット・ディジタル・パルス幅変調で,ほとんどすべてのモータ・アンプをドライブできます。ボードではソフトウェア・プログラマブル方程式を使用した本格的なサーボ・ループ計算を行い,サーボ・ループのチューニングを簡単に手早く行います。詳細については,4ページと9ページを参照してください。

    自動環境補正

    豊富な位置出力とモータ・ドライブ入力に加えて,5527Bシステムは,変化する環境でのシステム確度と再現性を高める完全な環境補正機能を備えています。10946C補正ボードは,環境センサとシステムのインタフェースとなって,必要な計算を自動的に行います。詳細については,5,10,11ページを参照してください。さらに,カスタム・エレクトロニクスを5527Bシステムにインストールするための10941Aプロトタイピング・キットがあります。10941Aは,基本的にはバックプレーン・コミュニケーション・エレクトロニクスがすでに取り付けてある裸のボードです。詳細については,10ページを参照してください。

    測定エレクトロニクスの選択の幅を広げるAgilent Technologiesの多用途レーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システム

    超精密IC製造システムでの5527Bシステム

  • 3

    A-Quad-B出力によるスケールで最高の確度

    いつA-Quad-B出力を選択するか

    A-Quad-B入力が必要なコントローラを使用したシステムを開発する場合や,CNCコントローラを使用したシステムをアップグレードする場合,10934A A-Quad-Bアクシス・ボードが,位置決め性能の向上に役立ちます。5527Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システムとA-Quad-Bアクシス・ボードは,ガラス・スケールやメタル・スケールなどの,どのようなタイプのスケールをも上回る確度,分解能,再現性を実現します。5527BシステムとA-Quad-Bアクシス・ボードを精密工作機械や複数軸ステージに取り付ければ,表面仕上げがスムーズな超精密パーツを製造する高性能が実現します。

    管理されていない環境での複雑なパーツの製造

    5527Bシステムは,6枚までのA-Quad-Bボードをサポートしているので,複雑なパーツで最大6軸の動きを同時に制御し,調整できます。5527Bシステムは,すべての測定軸とパーツや機械の熱膨張の自動環境補正を完璧に行います。このため,管理されていない環境でも精密パーツを製作できます。

    大型の精密パーツ

    長距離の測定で短いスケールをいくつも重ねて使用する際につきもののコスト上昇や誤差の心配はいりません。他のスケールとは異なり,A-Quad-Bアクシス・ボードを備えた5527Bシステムでは,距離が21mになっても確度が低下しないので,非常に大きい精密パーツの製造が可能です。

    容易なアップグレードと柔軟な性能

    10934AのA-Quad-B出力は,既存の高性能システムのCNCコントローラと簡単にインタフェースできます。このため,システムのアップグレードに必要なコスト,資源,ダウンタイムが少なくてすみます。また,10934A A-Quad-Bボードは,各種のインタフェース(RS-232,8ビット・パラレル,システムGPIB)を備えており,セットアップ変数,データ・レート,出力フォーマット,出力分解能をユーザが選択できるので,さまざまな場面に柔軟に対応できます。

    専用エレクトロニクスによる機能の強化

    5527BシステムのA-Quad-Bボードによって,手持ちの工作機械で表面仕上げがスムーズな超精密パーツを製作できます。

    CNCコントローラ

    A-Quad-Bアクシス・ボードを3枚搭載した5507Bシャーシ

    10751Aエアセンサ

  • 4

    カスタム・サーボ設計の時間とコストの削減

    5527Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システムは,非常に正確で再現性の高いサブミクロン単位の距離測定を行います。10936Bサーボ・アクシス・ボードは,5527Bシステムでハードウェア,ファームウェア,設計ツールを含む完全な精密ポジショニング・システムを実現します*1。

    また,サーボ・ボードは,GPIBによる最高1.5 kHzに対して,ボードのバイナリ・インタフェースを介して最高10 kHzの速度で位置データを出力する機能を備えています。

    強力なサーボ機能

    10936Bサーボ・アクシス・ボードによって,完全なクローズド・ループ・ポジショニングが可能になります。専

    用のカスタム・ポジショニング・システムを設計するための時間,コスト,リスクがなくなります。サーボ・ボードは,±10 Vアナログ出力,パルス幅変調出力,16ビット・ディジタル出力を備えているので,アプリケーションに合った市販のモータやアンプを簡単に追加できます。

    サーボ・ボードのファームウェアには,2つのモーション・コントロール・アルゴリズムが組み込まれており,カスタム・アルゴリズムもダウンロードできます(これには,MC68020アセンブリ言語プログラミングの知識が必要です*2)。サーボ・システムは,選択したアルゴリズムに係数を入力し,フィードフォワード・タームと速度,加速度,加速度の変化についての限度を追加してチューニングします。

    チューニングを簡単にするトレース

    トレース機能によってチューニングをスピードアップし,システム性能を最適化し,確認できます。GPIBまたは16ビット・バイナリ・インタフェースからコントローラに移動結果を表示するとき,希望位置と実際位置を含む最高4つのシステム信号を記録できます。

    サーボ・ボードには,複数軸移動の調整速度プロファイリング,バッファド・ポジション・プロファイリング,ドライブ・イネーブル/ディスエーブルなど,数多くの特長があります。仕様については,9ページを参照してください。

    *1アプリケーション・ノート325-10J“5527Bレーザ・ポジション・トランスデューサーシステムおよび10936サーボ軸ボードによるサブミクロン・ポジショニング”(カタログNo.11669)を参照。

    *2詳細については,5527A/B Designer'sGuideを参照。

    完全なポジショニング・システムを構成する110936Bサーボ・アクシス・ボードと5527B。図中のパラメータは,アプリケーションに従ってプログラミングします。

    性能情報を即時フィードバックしてチューニングをスピードアップするサーボ位置誤差トレースのコンピュータ・ディスプレイ

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    256

    目標値�

    速度�

    加速度�

    デジタル加速�度の増分�

    プロフィール�

    生成�

    リファレンス�速度�

    リファレンス�加速度�

    リファレ�ンス・�デルタ�加速度�

    フィールドフォワード�

    10936B�サーボ・ボード�

    D/A変換�

    分解能拡大�およびカウンタ� レーザーと光学系�

    差分方程式 (PID) を示す�位置�

    リファレンス位置� ユーザーが�

    別途用意�

    アンプ�

    �モーター�ステージ�

  • 5

    レーザ・インターフェロメータ測定は,すべて基本スケール長としての光の波長(WOL)に依存しています。5517A/B/Cレーザ・ヘッドは,すぐれた波長確度(校正時±0.02 ppm)と安定度(短期で±0.002 ppm)を備えています。しかし,空気中では光の波長は,空気温度,気圧,相対温度,気体組成の関数である空気の屈折率に左右されます。例えば,次のような条件が1つでもあれば,WOLが1 ppm変化し,1 ppmの測定誤差が生じます。・1℃の空気温度変化・2.5 mmHg気圧の変化・80 %の相対湿度変化WOLの問題に加えて,測定する加工物や機械の熱膨張によっても,測定誤差が発生します。この誤差は,材料の膨張係数,測定距離,温度変化によって決まります。

    自動補正

    アジレント・テクノロジーの装置を使用した自動補正は,これらの問題を完全に解決するので,環境が変化する場合にはぜひ使用することをお勧めします。10946C環境補正ボードは,環境モニタからの自動アップデート入力に基づいて補正係数を計算します。

    各種のセンサ

    物体温度補正は,10757A/B/C物体温度センサが行います。光の波長補正は,10751A/Bエア・センサと10717A波長トラッカ,またはこの両方で行います(10ページと11ページを参照)。

    10751A/Bエア・センサは,空気の温度と気圧を測定して,補正値を計算します。10717A波長トラッカは,光学技術を使用して,10751A/Bエア・センサ,他のセンサからの正確な空気補正情報,またはレーザ・システムを使用した既知の長さの測定値から得られた初期屈折率値のトラッキングを直接行います。

    確度と安定度があまり問題にならない真空や非常に安定した環境では,補正は必要ないことがあります。

    自動環境補正による確度と再現性の強化

    各種環境条件下でのレーザ・システム測定確度の補正

    環境:気圧:760 mm±25 mmHg相対湿度:50 %±10 %温度:表示のとおり

    測定確度

    ±0.1℃ ±1.0℃ ±5.0℃

    ±9.0 ppm ±9.9 ppm ±14.0 ppm

    ±1.5 ppm ±1.6 ppm(代表値)

    ±1.7 ppm

    ±0.15 ppm ±0.19 ppm ±0.44 ppm

    ±0.1 ppm ±0.1 ppm ±0.4 ppm

    ±0.02 ppm ±0.02 ppm ±0.02 ppm

    補正なし(20℃で)

    10751A/Bエア・センサ(20℃で)

    10717A波長トラッキング補正*

    真空での測定

    MIL STD 45662に準拠したレーザ・ヘッドの工場校正を行った真空での測定

    *システム確度は,これらの再現性に初期補正値の確度を加えたものとなります。

  • 6

    5507Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システム・シャーシは,5527Bシステムの核心です。シャーシは,システム・バックプレーン,電源とファン,およびGPIBインタフェースから成り立っています。5507Bシャーシは,すべてのEMI規格の条件に適合した完全で堅牢な独立システムです。

    5507Bは,補正ボードと最大6軸の測定と制御をサポートします。これらの軸は,10932Bアクシス・ボード,10634A A-Quad-Bアクシス・ボード,10936Bサーボ・アクシス・ボード,10941Aプロトタイピング・キット(カスタム・エレクトロニクス用)を自由に組み合わせて構

    成し,柔軟に設計できます。10941Aを除くすべてのボードは,オプションとして出荷時に5507Bに取り付けることもできます。

    GPIBインタフェースは,通常システム制御に使用します。しかし,高速データ転送では,10936Aサーボ・アクシス・ボードをGPIO(16ビット・パラレル)インタフェースとして使用できます。

    エレクトロニクス・コンポーネントの仕様

    5507Bエレクトロニクス

    外形寸法:43.2 cm(幅)×19 cm(高さ)×43.2 cm(奥行)ラック・マウント可能高さには1.25 cmの取外し可能な脚を含むケーブル接続に必要なスペース:10.2 cm重量:本体のみ:9.2 kg

    最大構成時:11.9 kg

    電源部電源(ファンクション・ボード6枚,補正ボード,レシーバが使用):20.0 Aで+5 V3.0 Aで+15 V4.0 Aで-15 V注記:ファンクション・ボードとレシーバの消費電力は,合計122 Wを超えないものとします。13ページの所要電源ワークシートを参照してください。使用電源:電圧:115 VAC+10 %/-25 %

    230 VAC+10 %/-15 %周波数:48~66 Hz消費電力:最大350 VAヒューズ定格(1次ヒューズ):115 V設定:5 V230 V設定:3 V

    データ転送GPIBインタフェースの入出力フォーマット:標準IEEE-488機能:SH1,TE0,SR1,DC1,AH1,L2,RL0,DT1,T2,LE0,PP0,C0

    フォーマット:プログラム・メッセージ・ヘッダ・タイプ:HR3数値入力フォーマット:NR1,NR2,NR3,BDFA,BDFD数値出力フォーマット:NR1,NR2,BDFA,BDFD

    GPIBデータ転送速度:入力(目標とコマンド):25~350 Hz出力(位置):20~1500 Hz転送速度はデータ・フォーマットとシステム構成によって変化します。

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    10932Bアクシス・ボード

    電源代表的な所要電源(レシーバを除く):2.0 Aで+5 V6 mAで+15 V3 mAで-15 V

    測定レンジと速度14ページの5527Bシステム仕様を参照

    位置誤差出力データ・フォーマット符号つき絶対値:31ビット・マグニチュード,1サイン・ビット2の補数:32ビット・パラレル・バイナリ正論理最下位ビット(または1カウント)が分解能に相当クリッピング・フォーマット:8~20ビットリア・パネル出力:データ・レート:リファレンス周波数に一致5517A:1.5~2.0 MHz5517B:1.9~2.4 MHz5517C:2.4~3.0 MHz

    データ・エージ(インターフェロメータの動きに対する位置または位置誤差遅延時間)5517A:2.2~4.2μs(代表値)5517B:1.9~3.4μs(代表値)5517C:1.6~2.7μs(代表値)

    内部コネクタ出力:データ・レート:上記リア・パネル出力に同じデータ・エージ(注記1)(インターフェロメータの動きに対する位置または位置誤差遅延時間)5517A:1.7~3.5μs(代表値)5517B:1.5~2.8μs(代表値)5517C:1.3~2.3μs(代表値)

    その他の出力ポジション・ヌル:レンジ:±0.002μm~±10.2μm,選択可能(高分解能インターフェロメータ)±0.005μm~±20.5μm,選択可能(プレーン・ミラー・オプティクス)±0.010μm~±41μm,選択可能(リニア・オプティクス)応答時間:リア・エッジ・コネクタ・1クロック・サイクル(1/リファレンス周波数)5517A:500~667 ns5517B:417~526 ns5517C:333~420 ns内部コネクタ:即時

    アナログ速度:確度:20~25℃:±10 %0~40℃:±20 %

    レスポンス:10 kHzのリアル・ダブル・ポールスケーリング:リニア・オプティクスまたはシングル・ビーム・オプティクス:0.098 V/cm/sプレーン・ミラー・オプティクスまたはディファレンシャル・オプティクス:0.192 V/cm/s高分解能インターフェロメータ:0.384 V/cm/sオフセット:20~25℃:±10 mV,0~40℃:±20 mV

    ノイズ:低速:<40 mV p-p高速:<10 mV p-p

    注記1データ・エージは,下記のように主としてレーザ・ヘッドのリファレンス信号(分解周波数)に依存しています(2つの計算が必要で,その結果はデータ・エージ・ウィンドウとなります)。

    エラー・クロックの立ち上がりエッジに対して,いつ位置誤差ラインのサンプリングを行うかが正確に分かれば,さらに正確な結果が得られます。この時間をΔTとすると,式は次のようになります。

    考慮すべき特性として,時間とともに多少変化するリファレンス周波数があります。通常,これは開始点(電源投入直後)の±50 kHz以内にとどまりますが,±100 kHzも変化することがあります。その結果,データ・エージも最大0.1μs(代表値)最悪の状況では0.25μs変化します。

    データ・エージ=0.34μs+3.75±1.0

    リファレンス信号(MHz)μs

    3.75±0.5

    リファレンス信号(MHz)μsデータ・エージ=0.34μs+ΔTμs+

  • 8

    10934A A-Quad-Bボード

    電源代表的な所要電源(レシーバを除く):2.5 Aで+5 V40 mAで+15 V30 mAで-15 Vヒューズ定格(+5 V)ボードに5 Vヒューズ,リア・パネル出力に1 Aヒューズ

    測定レンジと速度14ページの5227Bシステム仕様を参照

    プログラマブル・コントロールインタフェース:RS-232C(2),8ビット・パラレル,GPIB(システム)RS-232のボー・レート:110,134.5,300,600,1200,1800,2000,2400,4800,9600,192008ビット・パラレル転送速度(標準):2000バイト/秒

    リア・パネル・ステータスと制御制御インターフェース:ハードワイヤ選択可能,光絶縁5,12または24 V

    制御信号:スタート,ストップ,エラー・リセット,アクシス・イニシャライズ,プリセット・イネーブル,補正アップデート,外部サンプル,外部マルチプライ,マーク入力

    ステータス・インタフェース:光絶縁オープン・コレクタ,最大定格は24 Vと50 mA

    ステータス信号:レディ,アクシス・エラー,システム・エラー

    パルス/Quad信号データ・フォーマット:位相補正Quad(A-Quad-B),またはアップ/ダウン・パルス。TTLディファレンシャル出力(4線),アップ/ダウン・パルスのパルス幅は75 ns

    出力速度:情報は,A-Quad-B信号の各エッジとアップ/ダウン・パルスの立ち上がりエッジで出力出力速度(kHz):781,805,831,859,889,920,955,991,1031,1074,1121,1171,1227,1289,1356,1432,1516,1611,1718,1841,1982,2148,2343,2577,2846,3221,3682,4295,5154A-Quad-B:

    出力速度4

    アップ/ダウン・パルス:出力速度

    出力分解能:高分解能オプティクス:0.002μm~25μmプレーン・ミラー・オプティクス:0.005μm~50μmリニアまたはシングル・ビーム・オプティクス:0.010μm~100μm

    オプティクスの移動から情報が含まれる最後のパルス・エッジまでの応答時間:T=0.47μs+(6.25±0.5)TR+

    +( 速度×TR +0.5±0.5 )T P出力分解能

    ここで,

    TR=1

    ;レーザ・ヘッドのリファレンス周波数

    TP=1

    パルス出力速度

    10935A Quad/シリアル・ケーブル(オプション)

    10935Aは,10934Aに接続する50ピン・コネクタを備えた4本のケーブルです。ケーブル4本は,先端が裸線の15フィートより線3本と,先端が9ピン・シリアル・コネクタの1フィートシリアル・ケーブル1本の構成となっています。

    出力にタイム・ラグがある領域�

    出力にタイム・ラグがあるかもしれない領域�この領域の大きさは、出力速度によって変化します�

    リニア・オプティクスの場合の5517Cの軸速度限界�

    800

    700

    600

    500

    400

    300

    200

    100

    0500 1000

    出力分解能(nm)�

    軸速度(mm/s)�

    711

    出力速度5.2 MHz

    781 kHz

    A-Quad-Bボードの動作レンジ

    *最大軸速度=(分解能×パルス速度),レーザ・ヘッド/インターフェロメータの限界まで

  • 9

    10936Bサーボ・アクシス・ボード

    電源代表的な所要電源(レシーバを除く):2.5 Aで+5 V30 mAで+15 V40 mAで-15 V

    測定レンジと速度14ページの5527Bシステム仕様を参照

    プログラマブル・コントロール選択可能な差分方程式:比例,積分,差分(PID)9次無限インパルス応答(IIR)フィルタユーザ指定の差分方程式をダウンロード可能

    差分方程式係数がプログラミング可能:TRACEコマンドにより差分方程式係数およびフィードフォワード係数の最適化が容易に行えます。

    フォワード関係項がプログラミング可能:フィードフォワード速度フィードフォワード加速度フィードフォワード・デルタ加速度

    サンプリング・レートがプログラミング可能250 Hz~8 kHz

    動きの追跡プロファイリング,またはコンターの選択位置プロファイリング速度プロファイリングバッファド位置プロファイリング

    モータ・ドライブ出力±10 Vアナログ(DAC OUTおよびAGND):分解能:0.305 mVオフセット:±15 mVデータ速度:サンプリング・レートで出力が更新される

    パルス幅変調:(PULSE UP_,PULSEDOWN_)分解能:125 nsデータ速度:サンプリング・レートで出力が更新される16ビット・ディジタル(バイナリ・インタフェースDATA OUTラインを使用):フォーマット:2の補数データ速度:サンプリング・レートで出力が更新される

    その他のリア・パネル出力DRIVE ENABLE OUT_ユーザ・モータ・ドライブをオンERROR_,PATH ERROR_ユーザにエラー状態を通知WINDOW(位置がマーカの指定範囲内にある場合にハイ)応答時間:最大2μsTHRESHOLD(位置がマーカよりもプラス側にある場合にハイ)応答時間:最大2μs

    リア・パネル入力EXT SAMPLE_/EXT CLOCK_,HILIMIT IN_,LOW LIMIT IN_:負論理入力はモータ・ドライブ出力をオフ最大応答時間:サンプリング周期(1/サンプリング・レート)+0.3ms

    16ビット・バイナリ・インタフェース転送速度入力(目標位置とコマンド):0.1~10 kHz出力(位置):0.1~10 kHz転送速度はデータ・フォーマット,システム構成,サーボ・アクシス・ボードのセットアップによって変化

  • 10

    10941Aプロトタイピング・キット

    電源所要電源:0.25 Aで5 V(アジレント・テクノロジーのインタフェース回路のみ)

    その他の回路で供給可能な最大電源(構成によって変化):4.0 Aで+5 V1.0 Aで+15 V1.0 Aで-15 V

    データ転送フォーマット:入力:8ビット・バイト×8または16ビット・ワード×4出力:8ビット・バイト×8または16ビット・ワード×4

    速度(データ・フォーマットとシステム・セットアップによって変化):入力(プロト・ボードへの書込み):100~300 Hz(GPIB),0.1~5 kHz(GPIO)出力(プロト・ボードからの読込み):100~160 Hz(GPIB),0.1~5 kHz(GPIO)

    システム信号:クロック:6 MHzリセット:ハード,ソフトエラー:システム内のエラーを表示(フロント・パネルLED)

    ボード面積使用可能なボード・スペース:合計220 cm3

    10946C自動補正ボード

    電源所要電源(センサを除く):0.7 Aで+5 A17 mAで+15 V12 mAで-15 V

    校正校正間隔:12ヶ月(10751A/Bエア・センサまたは10757A/B/C物体温度センサだけを使用している場合に限ります)

    環境モニタ使用可能なセンサ数:エア・センサ:1物体温度センサ:2波長トラッカ:1補助チャネル:1

    補正値アラート・レンジ:±10 ppm

    補正値更新速度:波長トラッカのみ:公称100 Hz10751および10757センサ使用時:2.5Hz

    熱膨張係数値の範囲:メートル法:±180 ppm/℃英国単位:±100 ppm/F

    補助入力レンジ:100 kΩで±0.999 V

  • 11

    10757A/B/C物体温度センサ重量:10757A:255 g10757B:525 g10757C:795 gケーブルの長さ:10757A:5 m10757B:15 m10757C:25 m

    代表的な所要電源:7 mAで+15 V7 mAで-15 V消費熱量:0.2 W(代表値)校正周期:12か月動作温度範囲:0~40℃確度(0~40℃):校正周期12か月で±0.10℃時定数:15 s(代表値)

    10751A/Bエア・センサ10751A:840 g10751B:1500 gケーブルの長さ:10751A:5 m10751B:15 m代表的な所要電源:53 mAで+15 A53 mAで-15 A消費熱量:2 W(代表値)校正周期:12か月

    動作範囲:温度:0~40℃絶対気圧:517.2~775.7 mmHg

    (10~15 psia)確度:19.5~20.5℃:1.4 ppm15~25℃:1.6 ppm0~40℃:2.9 ppm時定数:温度:30 s(代表値)気圧:2 s(代表値)

    10790A/B/Cレシーバ・ケーブル

    用途:5517A/B/Cレーザ・ヘッドを5507Bエレクトロニクスに接続長さ:10793A:3 m10793B:7 m10793C:20 m

    10793A/B/Cレーザ・ヘッド・ケーブル

    用途:5517A/B/Cレーザ・ヘッドを5507Bエレクトロニクスに接続長さ:10793A:3 m10793B:7 m10793C:20 m

    環境センサは,10946C自動補正ボードとともに使用します。10751A/Bエア・センサは,空気の温度と気圧を検出します。10757/A/B/C物体温度センサは,測定する物体や機械そのものの温度を監視します。10717A波長トラッカ

    は,空気の屈折率の変化を追跡します。10717Aを使用するときには,10780Cまたは10780Fレシーバのいずれかが必要です。

    アクセサリの仕様

    環境センサの仕様

  • 12

    エレクトロニクス_5507B レーザ・ポジショニング・システム・エレクトロニクス-1台必要_オプション005 すべての10934A A-Quad-Bアクシス・ボードを5 V制御ラインにセット_オプション012 すべての10934A A-Quad-Bアクシス・ボードを12 V制御ラインにセット_オプション032 10932Bアクシス・ボードを工場で組み込む_オプション034 10934A A-Quad-Bアクシス・ボードを工場で組み込む(オプション005または012を指定しな

    いかぎり,24 V動作にセット)_オプション036 10936Bサーボ・アクシス・ボードを工場で組み込む_オプション046 10946C自動補正ボードを工場で組み込む_オプション100 5527Bデザイナズ・ガイドを削除_オプション910 5527Bデザイナズ・ガイドを1冊追加_10932B アクシス・ボード_10934A A-Quad-Bボード_10935A Quad/シリアル・ケーブル-10934A用のオプション出力ケーブル_10936B サーボ・アクシス・ボード_10941A プロトタイピング・キット_10946C 自動補正ボード-オプション,システムに1枚

    注記:電源が十分あれば,最高6枚のファンクション・ボード(10932B,10934A,10936B,10941A)を自由に組み合わせてセットできます。次ページの所要電源のワークシートを参照してください。1つの軸測定ごとに1つのファンクション・ボードが必要です。

    環境センサ_10751A エア・センサー5 mケーブル,システムに1台_10751B エア・センサー15 mケーブル,システムに1台_10757A 物体温度センサ,5 mケーブル,システムに最大2台_10757B 物体温度センサ,15 mケーブル_10757C 物体温度センサ,25 mケーブル

    注記:すべての環境センサには,10946Cが必要です。

    ケーブル_10790A レシーバ・ケーブル,5 m,各軸に1本必要_10790B レシーバ・ケーブル,10 m_10790C レシーバ・ケーブル,20 m_10793A レーザ・ヘッド・ケーブル,3 m,システムに1本必要_10793B レーザ・ヘッド・ケーブル,7 m_10793C レーザ・ヘッド・ケーブル,20 m_10833A GPIBケーブル,1 m,システムに1本必要_10833B GPIBケーブル,2 m_10833C GPIBケーブル,4 m_10833D GPIBケーブル,0.5 m

    以下のガイドを参考にして,5547Bシステム・エレクトロニクスを構成してください。完全なシステムを構成するには,「オプティクスとレーザ・ヘッド」のデータ・シート(5091-0728E)を参照して,どのオプティクスとレーザ・ヘッドを使用するかを決定します。すべてのレーザ・ヘッ

    ドとエレクトロニクスお買上げ時に,W30オプションとして「アジレント・テクノロジーへの返送」サービスの2年延長をご利用いただけます。詳細については,アジレント・テクノロジーの営業担当者にお問い合わせください。

    コンポーネント 内容

    エレクトロニクス構成ガイド

  • 13

    以下のワークシートを使用して,所要電源を計算し,ニーズに合った十分な電源があることを確認してください。消費電力は,122 Wを超えないものとします。

    電圧 装置 数量 × 所要電流 = 合計+5 V 最大20.0 A

    10932B アクシス・ボード × 02.0 A =10934A A-Quad-Bアクシス・ボード × 02.5 A =10936B サーボ・アクシス・ボード × 02.5 A =10946C 自動補正ボード × 1.75 A =10941A (I/Oインターフェースのみ) × 0.25 A =10941A (プロトタイプ・エレクトロニクス) × =

    合計 =+15 V 最大3.0 A

    10932B アクシス・ボード × 0.006 A =10934A A-Quad-Bアクシス・ボード × 0.004 A =10936B サーボ・アクシス・ボード × 0.030 A =10946C 自動補正ボード × 0.018 A =10780C/F レシーバ × 0.136 A =10751A/B エア・センサ × 0.053 A =10757A/B/C 物体温度センサ × 0.007 A =10941A (プロトタイプ・エレクトロニクス) × =

    合計 =-15 V 最大4.0 V

    10932B アクシス・ボード × 0.003 A =10934A A-Quad-Bアクシス・ボード × 0.030 A =10936B サーボ・アクシス・ボード × 0.045 A =10946C 自動補正ボード × 0.009 A =10751A/B エア・センサ × 0.053 A =10757A/B/C 物体温度センサ × 0.007 A =10941A (プロトタイプ・エレクトロニクス) × =

    合計 =電力 最大122 W

    10932B アクシス・ボード × 10.1 W =10934A A-Quad-Bアクシス・ボード × 14.0 W =10936B サーボ・アクシス・ボード × 13.6 W =10946C 自動補正ボード × 09.2 W =10780C/F レシーバ × 02.0 W =10751A/B エア・センサ × 01.6 W =10757A/B/C 物体温度センサ × 00.2 W =10941A (プロトタイプ・エレクトロニクス) × =

    合計 =

    所要電源ワークシート

  • 14

    以下の5527Bレーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システム仕様は、それぞれのコンポーネントの仕様を総合して作成したものです。

    環境仕様(公称)

    本設計は,以下の環境仕様に適合しています。温度:動作時:0~40℃非動作時:以下の限度内の環境で保管し,輸送可能:-40~+75℃

    本機は,機器内部に結露が生じる温度からも保護する必要があります。

    相対温度(動作時):0~90 %(結露なし)EMI:VFG 0871 Limit B規格に準拠し

    たVFG(FTZ)1046-1984 LimitB以上

    電源ソース:115 VAC+10%,-25% 230 VAC+10 %,-25 %周波数:48~66 Hz消費電力:最大350 VA

    レーザ・ヘッド特性タイプ:ヘリウム-ネオン,連続波,2周波数最大パワー出力:1 mV安全性:特別な安全装置や手順を最少にするため,5527Bレーザ・ポジショニング・トランスデューサのレーザ・ヘッドは,US National Center forDevices and Radiological HealthRegulations 21 CFR 1040.10および1040.11に準拠したClass Ⅱ LaserProductsとなっています。安定度/再現性(5517A/B/Cレーザ・ヘッド):長期(ライフタイム):±0.02 ppm(代表値)短期(1時間):±0.002 ppm(代表値)

    *本書の仕様は、機器の保証された性能を示したものです。補足特性(代表値あるいは公称と表示したもの)は保証されたものではありませんが、一般的なアプリケーションにご使用いただく場合に役立つものです。

    測定機能

    オプティクス

    分解能

    レンジ

    最大軸速度   注記:最大軸速度は,レーザ・ヘッドと軸に使用している光学系の組合せによって変化します。

    5517A

    レーザ・ヘッド

    406 mm/sec

    (16 in/sec)

    203 mm/sec

    (8 in/sec)

    102 mm/sec

    (4 in/sec)

    5517B

    レーザ・ヘッド

    508 mm/sec

    (20 in/sec)

    254 mm/sec

    (10 in/sec)

    127 mm/sec

    (5 in/sec)

    5517C

    レーザ・ヘッド

    711 mm/sec

    (28 in/sec)

    356 mm/sec

    (14 in/sec)

    178 mm/sec

    (7 in/sec)

    λ/64または

    10.0 nm(0.4μin)

    ±10.6 m

    (34.8 ft.)

    λ/128または

    5.0 nm(0.2μin)

    ±5.3 m

    (17.4 ft.)

    λ/256または

    2.5 nm(0.1μin)

    ±2.65 m

    (8.7 ft.)

    リニアまたはシングル・ビーム プレーン・ミラー 高分解能

    5527Bシステム仕様*

  • 15

    最大加速度:10 g軸数:最大6,補正ボードを含む絶対確度:レーザ・インターフェロメータ・ポジショニング・システムの確度は,基本的にレーザ・ヘッドの確度,使用するオプティクス,環境条件に影響されます。あるシステムの絶対確度は,これらすべての影響の合計となります。

    5517A/B/Cレーザ・ヘッド(真空中):±0.1 ppm(工場校正を行った場合±0.02 ppm)インターフェロメータの非直線性(光学的リークによる誤差)リニアまたはシングル・ビーム・オプティクス:<4.2 nmプレーン・ミラー・オプティクス:<2.2 nmディファレンシャル・オプティクス:<3.5 nm高分解能インターフェロメータ:±1.0 nm

    エレクトロニクス(最小分解能に依存):リニアまたはシングル・ビーム・オプティクス:±10 nm

    プレーン・ミラーまたはディファレンシャル・オプティクス:±5 nm高分解能インターフェロメータ:±2.5 nm

    データ転送速度

    32ビット・パラレル出力(ハードウェアで使用可能):位置または位置誤差出力:5517A:1.5~2.0 MHz5517B:1.9~2.4 MHz5517C:2.4~3.0 MHz

    GPIBインタフェース(速度はデータ・フォーマットとシステム構成によって変化):入力(コマンドおよび目標位置):25~350 Hz出力(位置):20~1500 Hz

    16ビット・バイナリ・インタフェース(速度はデータ・フォーマット・システム構成,サーボ・アクシス・ボードのセットアップによって変化-10936サーボ・アクシス・ボードの場合のみ):入力(コマンドおよび目標位置):0.1~10 kHz出力(位置):0.1~10 kHz

    * この確度には,レーザ・ヘッドの値は含まれていますが,エレクトロニクスの確度とインターフェロメータの非直線性は含まれていません。

    ** 補正なしとは,環境の変化に従って補正値の補正を行わないことを意味します。

    *** システム確度は,校正したレーザ・ヘッドについてのこれらの値(測定再現性)に初期補正値の確度を加えたものに相当します。

    環境:気圧:760 mm±25 mmHg相対湿度:50 %±10 %温度:表示のとおり

    測定確度

    ±0.1℃ ±1.0℃ ±5.0℃

    ±9.0 ppm ±9.9 ppm ±14.0 ppm

    ±1.5 ppm ±1.6 ppm(代表値)

    ±1.7 ppm

    ±0.15 ppm ±0.19 ppm ±0.44 ppm

    ±0.1 ppm ±0.1 ppm ±0.4 ppm

    ±0.02 ppm ±0.02 ppm ±0.02 ppm

    補正なし(20℃で)

    10751A/Bエア・センサ(20℃で)

    10717A波長トラッキング補正*

    真空での測定

    MIL STD 45662に準拠したレーザ・ヘッドの工場校正を行った真空での測定

  • 00-23330000-00H

    September 26, 2001