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図 1 すべての生物に保存された Sec 経路:細胞質で合成された膜透過前駆体蛋白質は Sec 膜蛋白質複合体を経由して,しかるべき場所へ輸送される。

図 2 蛋白質の膜透過: SecA ATPase がATP の加水分解のエネルギーを利用したダイナミックな構造変化により段階的に蛋白質を膜透過させる。

図 3 膜輸送体による基質の取り込みの模式図

研究・教育の 概要

2 0 1 3 年 4 月 に ス タ ー ト し た 研 究 室 で す 。 生 体 膜 を 舞

台 と し た 基 本 的 な 生 命 現 象 に は 様 々 な 膜 蛋 白 質 が 関 わ っ て

い ま す 。 こ れ ら が 織 り な す ダ イ ナ ミ ッ ク な 構 造 変 化 に 起 因

す る 分 子 メ カ ニ ズ ム の 解 明 に 向 け 、 新 た な 研 究 手 法 を 組 み

合 わ せ た 構 造 生 物 学 的 解 析 に よ る 基 礎 研 究 ・ 教 育 を 行 い ま

す 。

主 な 研 究 テ ー マ

1 ) Sec 膜蛋白質複合体の作動機構を原子レベルで可視化

Sec 膜 蛋 白 質 複 合 体 は 、 細 菌 の 細 胞 質 膜 や 真 核 生 物 の 小 胞

体 膜 に 存 在 し 、 新 規 に 合 成 さ れ た 蛋 白 質 の 膜 透 過 に 必 要 な

装 置 で す ( 図 1 ) 。 蛋 白 質 の 膜 透 過 の 仕 組 み に つ い て は 、

後 に ノ ー ベ ル 賞 の 受 賞 に 結 び つ い た 、 1975 年 に ブ ロ ー ベ

ル ら が 発 表 し た 「 シ グ ナ ル 仮 説 」 を は じ め 、 現 在 に 至 る ま

で 数 多 く の 研 究 結 果 が 発 表 さ れ て い ま す 。 細 菌 で は , SecA ATPase, SecYEG, SecDF か ら な る 巨 大 な 複 合 体 が 、 細 胞 質 で

合 成 さ れ た ば か り の 蛋 白 質 を ペ リ プ ラ ズ ム 空 間 へ と 輸 送 し

ま す ( 図 2 ) 。 こ の 機 構 は 細 菌 に と っ て 必 須 で あ る こ と か

ら 、 Sec 蛋 白 質 を 標 的 と し た 新 し い タ イ プ の 抗 生 物 質 の 研

究 も 進 め ら れ て い ま す 。 当 研 究 室 の 塚 崎 ら は 、 す べ て の Sec因 子 の 構 造 を X 線 結 晶 構 造 解 析 に よ り 決 定 し 、 構 造 情 報 に

基 づ く 機 能 解 析 を 進 め 、 蛋 白 質 膜 透 過 反 応 時 に 起 こ る 構 造

変 化 を 明 ら か に し て き ま し た 。 今 後 は 研 究 を 発 展 さ せ 、 Sec膜 蛋 白 質 複 合 体 の 構 造 を 原 子 レ ベ ル で 解 明 し 、 そ の 構 造 情

報 に 基 づ き 新 た な モ デ ル の 提 唱 を 行 い ま す 。 ま た 、 蛋 白 質

膜 透 過 反 応 の 完 全 理 解 の 為 に は 、 時 間 に 依 存 し た 反 応 を 見

る 必 要 が あ り ま す 。 蛍 光 な ど を 利 用 し た 新 し い 一 分 子 観 察

の 技 術 を 用 い 、 時 間 に 依 存 し た 構 造 変 化 を 詳 細 に 解 析 す る

予 定 で す 。 本 研 究 で は 、 複 合 体 の 構 造 情 報 と 新 た な 手 法 を

用 い た 一 分 子 観 察 の デ ー タ を 統 合 し 、 生 命 必 須 の 蛋 白 質 膜

透 過 反 応 を 動 画 と し て 可 視 化 す る の が 目 標 で す 。

2 ) イオン輸送体などの緻密なメカニズムの解明細 胞 は 生 体 膜 に よ っ て 、 外 界 と 細 胞 内 や 細 胞 内 小 器 官 を 隔

て て い ま す 。 膜 蛋 白 質 の 働 き に よ り 、 細 胞 は 薬 剤 な ど の 物

質 の 取 り 込 み ・ 排 出 、 情 報 伝 達 、 エ ネ ル ギ ー 合 成等を 行 っ

て い ま す 。 こ の ような 膜 蛋 白 質 の 分 子 機 構 の 詳 細 な 解 明 に

は立体 構 造 が不可欠で す 。 こ れ ま で に田中ら は 、 い く つ か

の 膜 輸 送 体 ( 図 3 輸 送 体 の 模 式 図 ) に着目 し 、 そ の 構 造

解 析 を 進 め て き ま し た 。 輸 送 体 が適切に 機 能 す る メ カ ニ ズ

ム の 解 明 に は 、 「 そ の 機 能 の 本 体 で あ る 輸 送 の 機 構 」 「 輸

送 す る 基 質 の識別機 構 」 「 輸 送 の制御

機 構 」 こ の 3点を 理 解 す る 必 要 が あ り 、

原 子 分 解 能 で の 構 造 決 定 が そ の た め の

強力な 手 段 と な り ま す 。 本 研 究 で は 、

重要 な イ オ ン 輸 送 体 に つ い て 、 構 造面

か ら の 理 解 を 目 標 と し て 研 究 を 行 っ て

い ま す 。 こ れ ら の 成 果 は 生 体 内 におけ

る 薬 剤 の 取 り 込 み ・ 排 出 を 理 解 す る た

め の 基盤情 報 と も な り ま す 。

主 な 発 表 論 文 ・ 著 作

[1] Tanaka, Iwaki and Tsukazaki, Structure,

25, 1455-1460, 2017[2] Furukawa, Yoshikaie et al., Cell Rep., 19,

895-901, 2017[3] Tanaka, Sugano et al., Cell Rep., 13,

1561-1568, 2015[4] Kumazaki K., Kishimoto T., Furukawa A.

et al., Sci. Rep. 4, 7299, 2014[5] Kumazaki K., Chiba S. Takemoto M.,

Furukawa A. et al., Nature, 509, 516-520, 2014

[6] Tanaka Y. et al., Nature, 496, 247-251, 2013

[7] Tsukazaki T. et al., Nature, 474, 235-238, 2011

[8] Tsukazaki T. et al., Nature, 455, 988-911, 2008

[9] Hattori M., Tanaka Y. et al., Nature, 448, 1072-1075, 2007

膜分子複合機能学

バイオサイエンス研究科

准教授 :塚  智也 﨑 :[email protected]助教 :田中 良樹 :[email protected]

http: //bsw3.naist. jp/tsukazaki/