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MFP では中国市場 No.1シェアを達成 3 次元 CAD NX 4に続いてNX CAEを導入 東芝テック株式会社画像情報通信カンパニーは、MFP (Multi Function Peripheral)をコアとして、ドキュメン トソリューションを提供しています。 MFP の市場は、国 / 地域によって特長が 異なっています。北米、ヨーロッパでは、カ ラー機、高速機の需要が高く、逆に中国で は、高級機ではなく中間の価格帯の機種が 普及しつつあります。いまだに、ネットワー クに接続されていないスタンドアロンの機 種も数多く使用されているということです。 同社は、とくに中国市場ではMFPのシェ ア No.1を誇っており、主な生産拠点も中国、 深センに置いています。日本国内は、カラー 機が普及していますが、国内のシェアを高め るために新機種開発も進んでいます。 従来は、日本国内で製品の立ち上げ、試作を行い、その 後中国で本格的な生産に入っていましたが、現在は、国内 では実験レベルのみを行い、垂直立ち上げにより、中国で 即座に量産体制に入っています。 同社では、3次元設計環境の移行を 図 り、2006 年 4 月 に NX 4 を 導 入。 解析ツールとして、2005年からNX CAEを導入し、設計技術者がシミュ レーションを含めて一貫した設計を行 うことを目指しています。 NX CAEの導入により 解析を含めた一貫した設計環境を目指す 同社では、1999 年に I-deas を導入して 2 次元から 3 次 元設計環境への転換を実施。 2006 年からは、 I-deas か らNX 4 への移行を段階的に行っています。 解析ツールについては、従来、基本的に設計技術者は 解析業務を行わず、専任部門においてI-deasによるシミュ レーションが行われていました。 I-deasによる解析は、操 作が比較的容易ではなく、設計技術者が、設計と並行して 行うことが難しかったことが大きな理由です。 同社 デジタルソリューション技術センター システム LSI・設計支援部 部長 依田信治氏は、従来の解析業務の 問題点について、次のように語っています。 「LSI の設計などでは、シミュレーションは比較的容易な のですが、MFPの場合は、まだまだアナログ的な要素が たくさんあります。 部品点数 3,000~7,000 点というアセンブリにおいて も、解析が重要になりますが、解析が必要なのは部品だけ ではありません。MFP の場合、画質、音、操作性、用紙、ト ナーなど、数値化しにくく、感覚的な要素も含めた解析が 必要なのです。 現実的には、これらの要素の解析を、すべて設計技術者 が行うことはできません。しかし、NX CAE の導入をきっ かけに、試作品の繰り返しを行う前に、できるところから、 設計段階でシミュレーションを重ね、開発期間の短縮、試 作コストの削減につなげていきたいと考えています」 2007年にはNX CAEに全面的に移行 フロントローディングの実現が目標 「当社では、2005 年からNX CAEを使い始め、2006 年 の現在では、NX CAEとI-deasを併用しています。2007 年には、NX CAE への全面移行を完了する予定です。 設計技術者による解析業務を目標としており、3次元 CADをNX 4に順次移行しているのですから、解析ツー ルとしてNX CAE を選択するのは自然な流れでした。 画質や音などの複雑な解析のすべてを設計者が行うわ けではなく、専門的な部分は、社内の他の部署や外部に委 託し、設計技術者ができることを徐々に増やしていけたら、 と考えています。 従来、解析といえば、製品にトラブルがあったときに原 因を探るために行うものであったのですが、今後は、試作 品よりも先に解析を行うことが重要になります。つまり、設 計技術者が、フロントローディングで解析を含めた設計を 行い、なるべく速く、コストをかけずに、量産体制に入れる ようにすることが目標です」と、同社 デジタルソリューショ ン技術センター システムLSI・設計支援部 グループ設計 支援担当 専門主査 露木伸二氏は述べています。 構造解析などで大幅なスピードアップ NX CAE のナレッジ集約機能にも期待 NX CAE を導入したメリットとして、同社では、 設計技術者の教育レベルの向上を挙げています。設計技 術者は、技能者集団から、真の3次元CADデザイナーへ と進化していく必要があり、同社は、そのための体制作り に積極的に取り組んでいます。 次に、NX CAEは、3次元CAD NX 4と 同様の感覚で使用することができ、操作性 に優れています。 I-deas では、まずデータを ロードするためにかなりの時間がかかったの に比べて、NX CAEの軽快な操作性が高く 評価されているということです。 NX CAEは、操作の簡素化に加えて、レ ス ポ ン ス の 面 で も 高 速 化 を 実 現し、メッ シュスピードなどに効果が出ています。あ る重要部品の解析の例では、 I-deasの2次 元データにより約 2 週間かかっていた構造解析(強度・変 形)が、NX CAEでは3次元データにより約0.5日で完 了しました。 さらに、NX CAE は、専任技術者の知識をウィザード化 することにより、ナレッジを集約することが可能になって います。同社では、進化する解析ツールとしてもNX CAE に期待しているということです。 NX CAEにより、設計技術者による解析業務の実施、 フロントローディングの実現を目指す。 東芝テック株式会社 画像情報通信カンパニー Transforming the process of innovation PR 108-0075 東京都港区港南2-17-1 TEL: 03-6713-8024 FAX: 03-6713-9907 e-mail:[email protected] http://ecust.isid.co.jp/ ※UGS、 I-deas、Transforming the process of innovation は米国およびその他の国におけるUGS Corp. あるいはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービスマークはそれぞれ各所有者のものです。 東芝テック株式会社 画像情報通信カンパニー デジタルソリューション 技術センター システムLSI・設計支援部 グループ設計支援担当 専門主査 露木 伸二 東芝テック株式会社 画像情報通信カンパニー デジタルソリューション 技術センター システムLSI・設計支援部 部長 依田 信治 UGS PLM ソリューションズ株式会社 http://www.ugs.jp NXで変える NXで変わる 東芝テック株式会社画像情報通信カンパニーは、コピー、ファクシミリ、プリンタ、スキャナの機能を1台に 集約した MFP を中核とする、ドキュメントソリューションプロバイダーです。NX CAE を導入後、従来約 2 週間かかっていたある重要部品の構造解析を、わずか1日で終えるというめざましい成果を挙げています。 e-STUDIO205 <新製品> e-STUDIO3500c

フロントローディングの実現を目指す。ecust.isid.co.jp/public/case/tec2/pdf/tec2.pdfMFPでは中国市場No.1シェアを達成 3次元CAD NX 4に続いてNX CAEを導入

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MFPでは中国市場No.1シェアを達成3次元CAD NX 4に続いてNX CAEを導入

東芝テック株式会社画像情報通信カンパニーは、MFP

(Multi Function Peripheral)をコアとして、ドキュメン

トソリューションを提供しています。

MFPの市場は、国/地域によって特長が

異なっています。北米、ヨーロッパでは、カ

ラー機、高速機の需要が高く、逆に中国で

は、高級機ではなく中間の価格帯の機種が

普及しつつあります。いまだに、ネットワー

クに接続されていないスタンドアロンの機

種も数多く使用されているということです。

同社は、とくに中国市場ではMFPのシェ

アNo.1を誇っており、主な生産拠点も中国、

深センに置いています。日本国内は、カラー

機が普及していますが、国内のシェアを高め

るために新機種開発も進んでいます。

従来は、日本国内で製品の立ち上げ、試作を行い、その

後中国で本格的な生産に入っていましたが、現在は、国内

では実験レベルのみを行い、垂直立ち上げにより、中国で

即座に量産体制に入っています。

同社では、3次元設計環境の移行を

図り、2006年4月にNX 4を導入。

解析ツールとして、2005年からNX

CAEを導入し、設計技術者がシミュ

レーションを含めて一貫した設計を行

うことを目指しています。

NX CAEの導入により解析を含めた一貫した設計環境を目指す

同社では、1999年にI-deasを導入して2次元から3次

元設計環境への転換を実施。2006年からは、I-deasか

らNX 4への移行を段階的に行っています。

解析ツールについては、従来、基本的に設計技術者は

解析業務を行わず、専任部門においてI-deasによるシミュ

レーションが行われていました。I-deasによる解析は、操

作が比較的容易ではなく、設計技術者が、設計と並行して

行うことが難しかったことが大きな理由です。

同社 デジタルソリューション技術センター システム

LSI・設計支援部 部長 依田信治氏は、従来の解析業務の

問題点について、次のように語っています。

「LSIの設計などでは、シミュレーションは比較的容易な

のですが、MFPの場合は、まだまだアナログ的な要素が

たくさんあります。

部品点数3,000~7,000点というアセンブリにおいて

も、解析が重要になりますが、解析が必要なのは部品だけ

ではありません。MFPの場合、画質、音、操作性、用紙、ト

ナーなど、数値化しにくく、感覚的な要素も含めた解析が

必要なのです。

現実的には、これらの要素の解析を、すべて設計技術者

が行うことはできません。しかし、NX CAEの導入をきっ

かけに、試作品の繰り返しを行う前に、できるところから、

設計段階でシミュレーションを重ね、開発期間の短縮、試

作コストの削減につなげていきたいと考えています」

2007年にはNX CAEに全面的に移行フロントローディングの実現が目標

「当社では、2005年からNX CAEを使い始め、2006年

の現在では、NX CAEとI-deasを併用しています。2007

年には、NX CAEへの全面移行を完了する予定です。

設計技術者による解析業務を目標としており、3次元

CADをNX 4に順次移行しているのですから、解析ツー

ルとしてNX CAEを選択するのは自然な流れでした。

画質や音などの複雑な解析のすべてを設計者が行うわ

けではなく、専門的な部分は、社内の他の部署や外部に委

託し、設計技術者ができることを徐々に増やしていけたら、

と考えています。

従来、解析といえば、製品にトラブルがあったときに原

因を探るために行うものであったのですが、今後は、試作

品よりも先に解析を行うことが重要になります。つまり、設

計技術者が、フロントローディングで解析を含めた設計を

行い、なるべく速く、コストをかけずに、量産体制に入れる

ようにすることが目標です」と、同社 デジタルソリューショ

ン技術センター システムLSI・設計支援部 グループ設計

支援担当 専門主査 露木伸二氏は述べています。

構造解析などで大幅なスピードアップNX CAEのナレッジ集約機能にも期待

NX CAEを導入したメリットとして、同社では、

設計技術者の教育レベルの向上を挙げています。設計技

術者は、技能者集団から、真の3次元CADデザイナーへ

と進化していく必要があり、同社は、そのための体制作り

に積極的に取り組んでいます。

次に、NX CAEは、3次元CAD NX 4と

同様の感覚で使用することができ、操作性

に優れています。I-deasでは、まずデータを

ロードするためにかなりの時間がかかったの

に比べて、NX CAEの軽快な操作性が高く

評価されているということです。

NX CAEは、操作の簡素化に加えて、レ

スポンスの面でも高速化を実現し、メッ

シュスピードなどに効果が出ています。あ

る重要部品の解析の例では、I-deasの2次

元データにより約2週間かかっていた構造解析(強度・変

形)が、NX CAEでは3次元データにより約0.5日で完

了しました。

さらに、NX CAEは、専任技術者の知識をウィザード化

することにより、ナレッジを集約することが可能になって

います。同社では、進化する解析ツールとしてもNX CAE

に期待しているということです。

NX CAEにより、設計技術者による解析業務の実施、フロントローディングの実現を目指す。

東芝テック株式会社 画像情報通信カンパニー

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〒108-0075 東京都港区港南2-17-1 TEL: 03-6713-8024 FAX: 03-6713-9907 e-mail:[email protected] http://ecust.isid.co.jp/※UGS、I-deas、Transforming the process of innovation は米国およびその他の国におけるUGS Corp. あるいはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービスマークはそれぞれ各所有者のものです。

東芝テック株式会社画像情報通信カンパニーデジタルソリューション技術センターシステムLSI・設計支援部グループ設計支援担当専門主査露木 伸二 氏東芝テック株式会社

画像情報通信カンパニーデジタルソリューション

技術センターシステムLSI・設計支援部

部長依田 信治 氏

UGS PLM ソリューションズ株式会社http://www.ugs.jp

NXで変える NXで変わる

東芝テック株式会社画像情報通信カンパニーは、コピー、ファクシミリ、プリンタ、スキャナの機能を1台に

集約したMFPを中核とする、ドキュメントソリューションプロバイダーです。NX CAEを導入後、従来約2

週間かかっていたある重要部品の構造解析を、わずか1日で終えるというめざましい成果を挙げています。

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