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89 Fifth Avenue, 7th Floor New York, NY 10003 www.TheEdison.com @EdisonGroupInc 212.367.7400 ホワイト ペーパー Dell EMC VxRail™アプライアンスの コストとメンテナンスのメリット

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89 Fifth Avenue, 7th Floor

New York, NY 10003

www.TheEdison.com

@EdisonGroupInc

212.367.7400

ホワイト ペーパー

Dell EMC VxRail™アプライアンスの

コストとメンテナンスのメリット

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Printed in the United States of America

Copyright 2016 Edison Group, Inc. New York.

Edison Groupは、明示または暗示を問わず、ここに記載した情報について保証するものではなく、その

使用に起因した過誤について免責されるものとします。

このドキュメントに記載された情報は、Dell EMCにより提供される資料および独立した調査研究に基づ

くもので、Edison Group, Inc.のために Edison Groupアナリスト チームによりまとめられました。

すべての製品についての商標は、それぞれの所有者の商標です。

初版:2016年 5月

制作者:Harold Kreitzman(アナリスト)、Barry Cohen(編集長)

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目次

エグゼクティブ サマリー ...................................................................................................... 1

コストの観点 ................................................................................................................ 1

管理の複雑さの観点.................................................................................................... 1

ハイパー コンバージド/コンバージド ソリューションに移行する市場 ....................................... 2

選択された構成 .................................................................................................................. 3

TCAおよび TCOの結果 .................................................................................................... 4

TCAおよび TCOの結果 ................................................................................................. 4

TCAおよび TCOの分析の方法論 .................................................................................. 4

コンポーネントごとの方法論 ............................................................................................. 5

TCAの結果 .................................................................................................................... 6

TCOの結果:5年 ........................................................................................................... 7

管理の複雑さの分析 ........................................................................................................... 9

システムの導入 ............................................................................................................... 9

システムの初期化と構成 ............................................................................................... 10

システム拡張 ................................................................................................................ 11

日常的なタスク .............................................................................................................. 12

独自の機能 ............................................................................................................... 13

結論 ................................................................................................................................. 13

コストの観点 .............................................................................................................. 13

管理の複雑さの観点.................................................................................................. 14

付録 ................................................................................................................................. 15

相対管理コストの方法論 ............................................................................................... 15

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 1

エグゼクティブ サマリー

組織がハイパー コンバージド システムに移行すると大きな潜在的メリットが得られますが、真

のコストと実際のエクスペリエンスが意思決定プロセスにおいて非常に重要になります。別の

プラットフォームへ移行する案件を効率よく確立するには、強力な事実に基づく分析的方法論

とアプローチが必要です。

このホワイト ペーパーには、ハイパー コンバージド アプライアンスの事例について、特に Dell

EMC VxRailアプライアンスで、コストおよび測定可能な作業量の両観点から記載されていま

す。実際的で繰り返し可能な分析を得るために、個々の事例に基づく観察結果またはお客様

から報告されたメリットではなく、測定可能値に厳格に依存しています。

特に、Dell EMC VxRail™アプライアンス(VxRail)の TCO(総所有コスト)、TCA(総取得コス

ト)、また VxRailをインストール、初期化、維持するための相対的な作業量を BYO(独自構築)

システムと比較、対比します。

コストの観点

TCA(総取得コスト):VxRailは、BYOソリューションよりも、それぞれ 8.5%低コストです。

TCO(総所有コスト):VxRail は、BYO ソリューションよりも、それぞれ 30.7%低コストです。

BYOに対する VxRailのコスト メリットは、主に人員サポートと設備に起因します。

管理の複雑さの観点

導入:BYOは、VxRailと比較してセットアップに 4.6倍時間がかかります。

初期システムの初期化と構成:BYOは、VxRailと比較して 96ステップ、約 5時間多くなり

ます。

システム拡張:BYOは、VxRailと比較して 73ステップ、2時間以上多くなります。VxRail

による運用エラーの潜在的な可能性は、運用タスクのシンプル化により軽減しています。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 2

ハイパー コンバージド/コンバージド ソリューションに移行

する市場

過去 2年間にわたって、市場は BYO(独自構築)システムからハイパー コンバージド アプライ

アンスに大きく移行し始めました。次に、この主な理由をいくつか示します。

データセンターのフットプリントの削減:仮想マシンベースのシステムの急速な拡大に対応

するために、サーバおよびストレージ ユニットを次々と追加する傾向は、データセンターの

無秩序な拡大へと結びつきました。ハイパー コンバージドは、より環境に優しいソリュー

ションを提供します。

システム管理のシンプルさ:コモディティ化されたハードウェアのコスト メリットは認知されて

いますが、こうした異種システムの管理は非常に複雑です。組織のインフラストラクチャの

拡大に伴って、複雑さは限界に達し、運用およびサポートのコスト、そして問題を識別およ

び解決するための平均時間のおかげで、機器のコスト削減は脇に追いやられています。ハ

イパー コンバージド システムでは、単一コンソールでの管理が可能です。

自動操作:自己完結し、完全に統合され、通常は単一のベンダーから提供されるハイパー

コンバージド システムは、運用の自動化のための優れたプラットフォームを実現します。

迅速なプロビジョニング:ハイパー コンバージド システムの主なメリットの 1つは、迅速な

プロビジョニングが可能であることです。このことは、組織が大きくなるほど重要になります。

データ保護:セキュリティとデータ処理のポリシーの一元化によって、データ保護が強化さ

れます。

パフォーマンス:完全に統合された処理、ネットワーク、ストレージ、ソフトウェアにより、通

常の異種システムよりも高いパフォーマンスが得られます。

VDIおよび進展するアプリケーションのワークロード:ハイパーコンバージェンスの主要な

ワークロード ターゲットの 1つである VDIでは、ハイパー コンバージド システムの機能と

能力により大きなメリットが得られます。

1ベンダー:「1つの窓口」での対応により大きなメリットが得られます。1回のサービス

コールにより対応でき、責任転嫁が生じることなく、問題の発生時により迅速に解決でき

ます。

Dell EMCによれば、Dell EMC VxRailアプライアンスは、「完全に統合され、テスト済みの市

場で唯一の VMwareハイパー コンバージド インフラストラクチャ アプライアンス ファミリー」で

す。このホワイト ペーパーでは、VxRailの所有コストのメリットについて説明します。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 3

選択された構成

Edisonでは、コストおよび管理の複雑さの両面での分析のために、中規模の組織向けに設計

された構成に焦点を当てました。Edisonは、適切な比較を行うために、同じサイズのソリュー

ションを選択しました。表 1に、この調査で選択したモデルと、各モデルの特徴/機能の詳細を

示します。

表 1:選択された構成

ベンダー VxRail 独自構築

ハードウェア VxRail 200、64 ノード:

(16)HCIAシャーシ、1600 PSおよびファン(Q シャーシ 1600PS)

(64)HCIA ノード、20コア CPU、512 GB メモリ、 10GE SFP+(ND-20C512GBSFP+ELA)

(16)HCIAフィールド インストール キット 10GE

SFP+(INSTLKIT-10GE-SFP+)

(64)ラック サーバ

ネットワーク (03)10 GbEスイッチ 48ポート

(02)1 GbEスイッチ 48ポート

(12)10 GbEスイッチ 48ポー

(12)1 GbEスイッチ 48ポート

(12)16 GB FCスイッチ 48

ポート

ソフトウェア (01)VxRailバンドル ソフトウェア: VMware Virtual SAN Enterprise VMware VxRail Manager VMware vCenter Server VMware vRealize Log Insight

Dell EMCセキュア リモート サポート

(ESRS)/VE

RP4VM(Dell EMC RecoverPoint for

Virtual Machines):15フルライセンス

Dell EMC CloudArray:1 TBローカル

キャッシュ/10 TBクラウド ストレージ ライセ

ンス

(128) VMware vSphere Enterprise Plus

VMware vCenter Server

(128)VMware vSphere

Enterprise Plus

(01)VMware vCenter Server

VMware vRealize Log Insight

ストレージ (64)HCIAディスクパック、400 GB SSD x 1

1.2 TB HDD x 4(DP-1X4SSD-4XHDD)

(01) SAN:40 TiB未フォーマッ

ト フラッシュ 300 TiBなど

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 4

TCAおよび TCOの結果

TCAおよび TCOの結果

TCA(総取得コスト)の観点から、VxRailは相当する BYOソリューションと比較して 8.5パー

セント低コストです。

TCO(総所有コスト)の観点から、VxRailは BYOソリューションと比較して 30.7パーセント低

コストです。

BYOに対する VxRailのコスト メリットは、主に人員サポートと設備に起因します。全体的なメ

リットについては、競合システムの包括的な分析によって最もよく確認できます。

TCAおよび TCOの分析の方法論

総コスト モデルは、全ソリューションの取得、インストール、ライセンス、メンテナンス、従来型イ

ンフラストラクチャのニーズに関連するコストをレビューするものです。ハイパー コンバージド ソ

リューションは、BYOソリューションで見られる個別のコンポーネントを統合するものであること

に注意してください。したがって、コンポーネントのコストの比較結果は、全体として示すことに

なります。この調査では、全体的に割引価格を使用しています。次に、レビュー対象となったコ

スト コンポーネントをいくつか示します。

サーバ/プロセッサのライセンスとメンテナンス

ストレージのライセンスとメンテナンス

ネットワークのライセンスとメンテナンス

ソフトウェアのライセンスとメンテナンス

設置面積、電力、機器を含む設備コスト

サポート人員のコスト

総取得コストには、初日に支払われた実費に加えて、すべてのハードウェア、ソフトウェア、ネッ

トワーク、ストレージの購入コスト、そして(単年または複数年を問わない)当初期間の保守

サービス契約の初期コストが含まれます。会計処理は行われず、したがって個別のコンポーネ

ントのコストを資本/経営カテゴリーに区分する必要はありません。

総所有コストは、5年間のタイムラインで分析されます。すべてのコスト コンポーネントは、投資

コストまたは運用コストのいずれかに含まれます。投資コストは、TCAの分析に含まれる 1回

限りのコストです。運用コストには、メンテナンス、電力、設置面積のコストを含めて、運用継続

のために必要な他のすべての費用が含まれます。運用コストは、TCO分析に含まれます。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 5

コンポーネントごとの方法論

次に、コンポーネントごとの TCA/TCOの方法論の詳細を示します。

ハードウェア:選択されたハードウェアは、同等のコンピューティング、ネットワーク、ストレージ

の要件に基づくものです。ハイパー コンバージド システムのハードウェア コストには、一部の

ネットワーク、すべてのサーバ、すべてのストレージ、一部のソフトウェア コストが含まれること

に注目してください。

ネットワーク:ハイパー コンバージドと BYO間のネットワーク コンポーネントは異なります。

Edisonでは、ネットワーク要件について実用的なアプローチを採用しました。この調査で使用

した VxRail構成は、1ラックに収納され、したがってエンド オブ ロー ネットワーク機器を必要と

しません。BYOでは数ラックが必要であり、したがってトップ オブ ラックおよびエンド オブ ロー

のネットワーク機器が必要です。

仮想化ソフトウェア:両プラットフォームで、VMwareおよびクライアントのオペレーティング シス

テムとアプリケーション ソフトウェアのコストは含まれていませんが、同一であると見なされてい

ます。BYOのハードウェア管理では、各コンポーネント(コンピューティングおよびストレージ)で

独自の管理システムを個別に取得および構成する必要があります。

ストレージ:ストレージは、ハイブリッド フラッシュおよび HDDインフラストラクチャの相当する

未フォーマット ストレージ容量に基づいて選択されました。

設備:ラック、データセンター設置面積、電力の 3つのサブコンポーネントから構成されます

ラック数は、各プラットフォームによって使用される機器数を最も近いフル ラックに切り上げ

ることで決定します

データセンターの設置面積は、ラック数に 14.4平方フィートを乗算したものです。これは、

ラックに必要な設置面積に、共通アクセス領域の面積を加えた値です。平方フィート/年の

賃貸コストは、2016年 4月の時点でのニューヨーク州ニューヨークのデータセンター設置

面積に対応するコストに基づきます。使用可能な平方フィートは、賃貸する平方フィートの

80パーセントに相当します

電力は、機器の累積電力要件と、インフラストラクチャをサポートするために必要な電力に

基づいて計算されます。インフラストラクチャの負荷は、PUE(電源使用効率)測定値(1.8)

によって考慮されます。次に、米国エネルギー情報局に従って、Kwhあたりのコストの全国

平均で総ワット数の要件を乗算します

人員:ハイパー コンバージド システムでは、(このドキュメントで後ほど引用する CMCSの調

査によれば)BYOと比較して設置面積が少なく運用タスクの負荷が軽減されるために、サポー

トに必要な人員が減少します。3回の移行を想定すると、サポートの最小要件として 3人の担

当者が必要です。BYOでは、1回の移行について、6ラックの機器に対応するために、1人の

追加ハードウェア スペシャリストが必要です。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 6

TCAの結果

TCAは、Day 1の実費に基づきます。将来の日常の運用に関連するコストは含まれません。

初年のメンテナンスおよび賃貸のコストが含まれます。

コンポーネントのコスト VxRail BYO 違い(ドル) 違い(%)

ハードウェア $ 2,914,267 $ 1,538,240 $ 1,376,027 47.2%

ネットワーク 35,363 1,000,215 (964,853) -2,728.5%

仮想化ソフトウェア 503,309 508,928 (5,620) -1.1%

ストレージ 0 546,250 (546,250) N/A

設備 52,550 208,929 (157,379) -297.6%

総 TCA $ 3,505,489 $ 3,802,563 $(297,074) -8.5%

表 2:総取得コストの評価結果

表 1:総取得コストの評価結果

VxRailの TCAは、BYOと比較して 297,074 ドル、8.5%下回っています。TCAの観点から、

設備コストの削減と製品コストの全体的な削減の双方によって、VxRailの取得コストは低くなり

ます。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 7

TCOの結果:5年

前述したように、5年間の TCO値には資本/運用コストが含まれます。

TCOのコスト コン

ポーネント

投資コスト VxRail BYO 違い(ドル) 違い(%)

ハードウェア $ 2,534,145 $ 1,337,600 $ 1,196,545 47.2%

ネットワーク 30,750 944,100 (913,350) -2,970.2%

ストレージ - 475,000 (475,000) N/A

仮想化ソフトウェア 402,624 407,120 (4,496) -1.1%

設備 - - - N/A

人員 - - - N/A

投資コスト小計 $ 2,967,519 $ 3,163,820 $(196,300) -6.6%

運用コスト VxRail BYO 違い(ドル) 違い(%)

ハードウェア $ 1,900,609 $ 1,003,200 $ 897,409 47.2%

ネットワーク 23,063 280,575 (257,513) -1,116.6%

ストレージ - 356,250 (356,250) N/A

仮想化ソフトウェア 503,424 509,045 (5,621) -1.1%

設備 262,752 1,044,646 (781,894) -297.6%

人員 1,500,000 3,000,000 (1,500,000) -100%

運用コスト小計 $ 4,189,847 $ 6,193,715 $(2,003,868) -47.8%

総所有コスト $ 7,157,367 $ 9,357,535 $(2,200,168) -30.7%

表 3:総所有コストの評価結果

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 8

表 2:コンポーネント別総所有コスト

表 3:コスト領域別総所有コスト

VxRailの TCOは、BYOと比較して 2,200,168 ドル、30.7%下回っています。大半の相違は、

2つの環境の運用、特に設備(より小さなフットプリント)とサポート人員(物理面および稼働面

でよりシンプルな環境)にあります。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 9

管理の複雑さの分析

ハイパー コンバージド アプライアンスで最もアピールするメリットの 1つは、シンプルになった

管理です。データセンター運用の多くの側面で複雑さの軽減について明確であり、またいくつ

かの側面で相違の定量化のために Edisonの CMCS(相対管理コスト調査)方法論を適用で

きます。最も明確な相違がある領域は、データセンターの物理要件です。

ここで使用するモデルでは、単一のエンクロージャ内に設置された 16個の VxRailアプライア

ンスに 64個のコンピューティング ノードが存在します。従来の BYO(独自構築)の導入には、

64台の 2U Intelプロセッサ ベースのサーバと、ハイブリッド ストレージ アレイ、ファイバー

チャネル SANが含まれます。導入の複雑さ、時間、作業量、設置面積、電力、冷却の要件、

3つのネットワーク(ファイバー チャネルと 2つのイーサネット)のケーブル接続、導入に必要な

電源インフラストラクチャについては、BYOプラットフォームは VxRailハイパー コンバージド

アプライアンスをはるかに上回ります。

VxRailを BYOプラットフォームと比較した場合にそれほど明確でないのは管理の複雑さの相

違です。この相違は概念化できますが、管理の複雑さは微妙なものです。必要なものは、所有

コストに対する影響について理解を深めるために役立つ、この相違を示すためのメトリックです。

Edisonでは、このようなメトリックとして「管理の複雑さの比較調査方法論(Comparative

Management Complexity Study Methodology)」を開発しました。1このアプローチで Edison

は、ユーザー インターフェイス間の相違を考慮に入れてタスクの実行に必要なステップを測定

する方法を標準化しました。複雑さに影響するもう 1つの要因は、Edisonがコンテキスト ス

イッチと呼ぶものです。これは、タスク実行のために必要になるあるユーザー インターフェイス

から別のインターフェイスへの変更として定義されます。これは、異なる GUI管理インターフェ

イスまたは管理プラットフォーム、組み込み CLIコンソール、Puttyなどの外部シェルへのス

イッチです。

システムの導入

Edisonはこの調査で、VMware vSphere環境でハードウェアとソフトウェアを導入、管理する

ための管理者タスクのサブセットについて比較を行いました。物理ハードウェアの導入の相違

は測定されませんでした。ただし、経験則による見積りでは、電源/ネットワーク ケーブル接続と

ケーブルの管理を含めて、エンクロージャへのデバイスの設置に約 30分かかります。

したがって、単一エンクロージャに 16台の VxRailアプライアンスを設置するために約 8時間

かかることになります。また、PDU/TORスイッチの設置を含めて、エンクロージャの準備には

さらに 2時間かかります。そして、VxRailエンクロージャを残りの環境に接続する必要がありま

1 この方法論の詳細については、付録を参照してください。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 10

す。これには、約 30分かかります。したがって、この比較における Dell EMC VxRail環境全

体の設置には、約 10時間 30分かかります。

64台のサーバとハイブリッド ストレージ アレイを含む BYOシステムの設置では、サーバにつ

いて 32時間、ストレージ システムについて 4時間必要です(いくつかのコンポーネントから成

るアレイとデバイス間ケーブル接続を想定した場合)。さらに、6台の各エンクロージャに

PDU/TORスイッチを設置するために 12時間必要です。最後に、各エンクロージャの TORス

イッチは、(このインスタンスの)ストレージおよびコア スイッチが収納されたエンド オブ ロー エ

ンクロージャに接続する必要があります。このタスクにはさらに 2時間を見積もります。

ハードウェアの設置のみに必要な時間を比較した場合、VxRailでは約 10時間 30分であるの

に対して、BYOでは 46時間であり、これは約 1/4の時間です。

表 4:相対的な導入作業量

システムの初期化と構成

ハードウェアを設置および接続した後、ハードウェアを使用するには初期化と構成が必要です。

Edisonでは、4台のサーバとストレージ アレイを備え、同じタスクを実行する 4つのコンピュー

ティング ノードとストレージから成る VxRailアプライアンスを初期化するために必要な時間を

比較しました。この初期化には、ストレージ アレイ、すべてのコンピューティング ノード、

VMware仮想ネットワーク、vCenterなどのインストールと構成を含めて、構成済みの

vSphere仮想データセンターを設置するために必要なタスクが含まれます。

次の表に、両システムで必要になるタスクについて概要を示します。BYOでは 13個の個別の

タスクを手動で実行しましたが、VxRailでは 1個でした。

VxRail BYO

最初のアプライアンスの初

期化

ストレージ システムの初期化

VMware ESXiの対話形式のイン

ストール:ホスト 1

VMware ESXiの対話形式のイン

ストール:ホスト 2

VMware ESXiの対話形式のイン

ストール:ホスト 3

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 11

VMware ESXiの対話形式のイン

ストール:ホスト 4

vSphereクライアントのインストー

vCenterアプライアンスのインス

トール

vCenterアプライアンスの構成

データセンターの作成

vCenterへのホストの追加

クラスターの作成

ストレージの接続

分散スイッチの作成

表 4:手動でのインストール/接続タスク

次の表に、必要な時間および複雑さの相違(ステップ数)を示します。こうした作業はすべて、

最初のアプライアンスまたは類似サイズの BYOクラスターの導入で実施されたものです。

VxRail BYO

タスク

時間

(hh:mm:ss) ステップ 時間(hh:mm:ss) ステップ

タスク/カテゴリー 初期化

領域のテスト結果 0:15:30 15 5:12:00 111

クライアントのメリット

(競合他社 - クライアント) 4:56:30 96

クライアントのメリット%

(競合他社 - クライアント

/ABS(競合他社))

95% 86%

表 5:初期システムの初期化と構成のタスク

システム拡張

Edisonが実施した次の比較は、導入の拡張です。このテストでは、第 2のアプライアンスのみ

を追加し、それを 4つのコンピューティング ノードを追加して vCenterのデータセンターに追加

する場合と比較しました。追加アプライアンスの構成、または残る BYOホストの追加を行うた

めの作業量は推定できます。

アプライアンスの追加は、わずか 5分で完了する非常に簡単な 1ステップのタスクです。最初

のアプライアンスの設定を拡張することのみが必要でした。4台のサーバの追加、+D41ネット

ワークや vCenterへの接続、その他もろもろの作業には、74ステップおよび 2時間以上が必

要でした。この TCOの比較におけるフル サイズの拡張では、クラスターに 56台のサーバを

追加する必要があり、最初のサーバ バッチの追加と比較して約 7倍の時間と 74倍の複雑さ

が要求されました。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 12

VxRail BYO

タスク 時間(hh:mm:ss) ステップ 時間(hh:mm:ss) ステップ

タスク/カテゴリー 拡張

領域のテスト結果 0:05:20 1 2:26:30 74

クライアントのメリット

(競合他社 -

クライアント)

2:21:10 -73

クライアントのメリット%

(競合他社 - クライアン

ト/ABS(競合他社))

96% 99%

表 6:システム拡張

14台の VxRailアプライアンスを追加するには、約 1時間 15分と 14ステップがさらに必要に

なります。したがって、最初のアプライアンスまたはクラスターの初期化から、テスト環境全体の

初期化には(合計で 16台のアプライアンスまたは 64台のサーバとストレージ)、VxRailでは

約 1時間 30分、BYO環境では 18時間以上が必要になります。

この図は、前述した全導入のための時間の相違を示しています。

日常的なタスク

VMware環境の大半の日常的な管理タスクは、VMware vCenterで実行されます。VxRailで

は、追加管理コンソールを押し付けるのではなく、管理者が使い慣れた vCenter管理クライア

ントから作業できるように設計されています。ただし、いくつかのタスクは VxRail管理インター

フェイスで実行できます。こうしたタスクには、仮想マシンの作成およびクローン作成があります。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 13

Edisonでは、VxRailマネージャーを使用して新しい仮想マシンを作成し、クライアント オペ

レーティング システムをインストールする作業と、vCenterで同じアクティビティを手動で行う作

業を比較しました。vCenterでは、このプロセスは複数のタスク(仮想マシンの作成と構成、クラ

イアント オペレーティング システムのインストール)で構成されます。このプロセスは 5ステップ

を必要とし、約 15分かかりました。実際には Dell EMCマネージャーが VxRailによりプロセス

をスクリプト化したために、このプロセスで必要になったのは 1回のステップとわずか 6分未満

でした。

またハードウェア メンテナンスは、定期的に実行される管理タスクですが、特定のメンテナンス

タスクは臨時に発生するだけです。この例では、障害の発生したドライブを交換します。従来の

BYO環境ではほとんどの場合、ストレージ アレイ管理コンソールに移動し(または、ストレージ

管理チームに連絡し)、アレイ固有の一連のステップを実行して、障害の発生したドライブの取

り外しと交換ができるようにするというコンテキストの移行が必要です。VxRailでは、個別のコ

ンソールにアクセスする必要なく、VxRail管理コンソールでこのプロセスを実行できます。実際

のドライブの交換では、再構築の時間とアレイへの移動時間を考慮せずに、両プラットフォーム

でほぼ同じ時間(約 6分)がかかりました。必要なステップ数の相違については、VxRailでは 3、

BYO環境では 5以上でした。

独自の機能

このテストで Edisonは、非常にユニークで、多くの VMware管理者に役立つと思われる 1つ

の機能に注目しました。これは、1回のクリックによりクラスターをシャットダウンする機能です。

1回のクリックで、すべての仮想マシンが適切にシャットダウンされ、HAおよび DRのホストが

一時的にメンテナンス モードに切り替わり、システム全体がシャットダウンされます。数十台ま

たは数百台の仮想マシンに対して、手動で何らかの作業を行う場合を考えてみてください。

VMwareクラスターをシャットダウンすることは非常にまれですが、大きなデータセンターの修

復、シーリングの修正、CRACの交換、電気的インフラストラクチャまたは災害防止設備の更

新などで必要になることがあります。たとえば、ハリケーンによって長期にわたり大規模な停電

が発生することが考えられます。システムのシャットダウンは、差し迫った災害に対してシステ

ムを保護するための最善の方法になることがあります。この作業を 1回のクリックで行うことが

でき、これによってチーム全体に安心感がもたらされます。

結論

コスト分析および管理の複雑さの調査に関する結果によって、ハイパー コンバージド アプライ

アンスだけでなく、特に Dell EMCの VxRailハイパー コンバージド アプライアンス製品に対す

る大きなモチベーションが得られます。

コストの観点

TCA(総取得コスト):VxRailは、BYOソリューションよりも、それぞれ 8.5パーセント低コス

トです。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 14

TCO(総所有コスト):VxRailは、BYOソリューションよりも、それぞれ 30.7パーセント低コ

ストです。

BYOに対する VxRailのコスト メリットは、主に人員サポートと設備に起因します。

管理の複雑さの観点

導入:BYOは、VxRailと比較してセットアップに 4.6倍時間がかかります。

初期システムの初期化と構成:BYOは、VxRailと比較して 96ステップ、約 5時間多くなり

ます。

システム拡張:BYOは、VxRailと比較して 73ステップ、2時間以上多くなります。

結論として、独自構築のソリューションと特別に設計されたハイパー コンバージドの購入時を

比較して TCA/TCOのコストと管理の複雑さを評価する場合、Dell EMCの VxRail製品を最

終的なソリューション セットに含めるべきです。

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 15

付録

相対管理コストの方法論

この調査のために、方法論を、製品管理コスト評価プロセスとして定義します。このプロセスで

は、正確な分析結果セットを得るために、一連のタスク指向の目標および主観的なメトリックを

基準として対象の 2つの製品を比較します。この調査の結果は、本番環境でこれらの製品の

いずれかを管理および運用することにより発生する CMC(相対管理コスト)を決定するもので

す。この比較を実行するために採用された方法論は、次の要素から構成されます。

調査:この調査は、タスクごとにどの製品が優れているかを客観的に決定するために定量

的および定性的に比較され、定期的に実行される標準データベース管理タスクのベースラ

イン チェックリストです。これは、第 1に管理の容易さの観点、そして第 2にシステムの実

行速度の観点(一部のタスクについてのみ。対象のシステムで DBAによってジョブが送信

されてから完了するまでにかかった実時間)から測定されます。この調査の目的は、当該

の 2つの製品の管理コストの実際の相違を示すことができる有意な CMCS統計セットを

算出するために、一般的にその性質から定性的と見なされるタスク リストに対して、

Edison Groupが開発した定量メトリック セットを適用することです。

タスク:タスクは、1 つ以上のステップから成る完全な論理アクティビティとして定義されます。

それらはすべて、特定の作業目標を実行するデータベースの状態に対して大きな変化をも

たらします。各タスクでは、時間と複雑さが測定されます。この調査で測定された時間と複

雑さは、次のように定義されます。

時間:指定のタスクを実行するための時間として定義されます。特定の(非同期)タスクで、

バックグラウンドでジョブを実行して管理者が他のタスクを実行するための時間が得られる

ようにする場合は、指定のタスクを構成、開始、サブミットするためのステップ実行にかかる

時間が厳密に測定されます。

管理者の完全な注意を必要とし、他のタスク(ライブ データベース上でのホット リカバリ操

作を実行する場合など)の完了を妨げる他の調査(同期)タスクについては、対象のタスク

を構成/実行するために管理者が必要とした時間と、システムでタスクを完了するためにか

かった時間の両方が測定されます。

複雑性:この調査のために、複雑さは Edison Groupが考案した独自のメトリックを使用し

て測定されます。このメトリックは、指定のタスクを完了するまでにかかるシステムに影響す

るステップ数として定義されます。またこのステップは、データベースに対するステータスの

変更に影響するタスク コンポーネントとして定義されます。テーブルスペースまたはビュー

の作成は、ステップの 1例です。

すべてのステップの固有の複雑さが同一ではないために、各ステップはその相違を考慮し

てさらに増分単位に分割されます。増分単位は、ステップを完了するためにユーザーが行

う必要がある意思決定ポイントです。増分単位は技術的には、タスク プロセスの該当ス

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Edison:Dell EMC VxRail™アプライアンスのコストとメンテナンスのメリット ページ 16

テップの状態または実行パスに測定可能な影響があるステップの一部として定義されます

が、実行中のステップが完了するまでは、その内側または単独で基盤データベースの状態

を変更することはありません。たとえば、インストール ウィザード画面で基本インストールま

たは詳細インストールを選択し、[次へ]ボタンをクリックすることは、1ステップではなく 1増

分単位です。これは、データベース インストール プロセスのフローの増分的変化に影響し

ますが、データベースの状態は変更しません。

次に、複雑さはステップ数の観点から測定されますが、次の要因が考慮されます。

各ステップを完了するまでの増分単位数。

指定のステップのインストルメンテーションが GUIベースであるかどうか、またはコマンド

ライン/スクリプティング インターフェイスを使用する必要があるかどうか。

タスクでは、完了するために複数のインターフェイス間のコンテキスト スイッチが必要であ

るかどうか。コンテキスト スイッチが存在する場合、指定のタスクに対する合計ステップ数

にさらにステップ数が追加されます。

上記の要因は、以下のように複雑さの計算に影響します。

主要な測定値は、ステップ数です。ステップに多数の増分単位が含まれる場合、複数のス

テップと見なされます。このメトリックでは、各ステップに 5つの増分単位が許容され、以後

は 5つの増分単位ごとに切り上げで 1ステップが追加されます。したがって、1ステップに

0~5の増分単位が含まれる場合、変更はありません。6~10の増分単位が含まれる場合

は 1加算され、11~15の増分単位が含まれる場合は 2加算されます。以降も同様です。

このようにした理由は、複雑さの決定において増分単位はステップ数に対する 2次的なも

のですが、これによってタスク完了までの指定のステップの相対的な複雑さが変化するた

めです。言いかえれば、増分単位数の少ないステップは簡単であり、増分単位数の多いス

テップは複雑です。

他の修飾子(インストルメンテーションおよびコンテキスト スイッチ)は、レビュー中の製品で

発生することが非常にまれですが、2つの製品を使用したエクスペリエンスを正確に反映

する複雑さの基準を生成するために有意な方法で考慮する必要がある十分に重要な要因

でした。

インストルメンテーションについては、GUIインターフェイスで操作をすべて実行できる

場合、タスクに対する複雑さ/ステップの値は変わりません。その一方で、コマンド ライ

ン インターフェイスを使用する必要があるステップでは、ステップ数が増えます。簡単

な単一行のコマンド操作では、ステップ数は 1つずつ加算されるのに対して、ユーザー

がスクリプトを記述する必要がある操作では、該当するスクリプトの記述に必要な作業

量に応じてステップ値が 2以上ずつ加算されます。

最後に、コンテキスト スイッチについてです。指定のタスクの完了までにコンテキスト

スイッチが検出された場合、そのタスクのステップ数に 2ステップ以上が追加されまし

た。対象のタスクを実行するアナリストの判断として、2ステップ以上の追加が可能に

なっています。コンテキスト スイッチを含むタスクにペナルティを設定する理由は、単一

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のタスクを完了するために 2つの異なる環境で依存関係を理解して 1回の操作を実

行することの複雑さを考慮するためです。これは、すべての操作を 1か所で実行できる

十分に統合された環境内で同様に複雑なタスクを実行するよりも生来に複雑です。

この CMCSのワークロードは、すべての基本的なデータベースの管理処理手順を効

果的に実行するアトミック メンテナンス操作の基本セットにまで削減されました。このア

プローチの根拠となった理由は、エンタープライズ クラスのデータベース構成および管

理が重要であるということです。したがって、比較的簡単であっても包括的な評価プロ

セスの開発に着手し、技術評価において実際的であると感じられ、それでいてこのド

キュメントをお読みになる専門技能を持たない多くの意思決定者の方々にとってわかり

やすい CMCS方法論のベンチマークを確立しました。