IGS Market Overview 2016 (Jp)

Market OverviewSalary Forecast

2016

まえがき .................................................................................................... 3

人事 ............................................................................................ 4

会計・財務 ................................................................................ 6

オフィス・サポート ................................................................ 8

セールス＆マーケティング .................................................. 10

ビジネス・テクノロジー（社内情報システム室） ............ 12

IT セールス ............................................................................. 14

エンタープライズ・テクノロジー ...................................... 16

サプライ・チェーン・マネジメント .................................. 18

自動車 ...................................................................................... 20

医薬品 ...................................................................................... 22

医療機器 .................................................................................. 24

化学・工業生産 ...................................................................... 26

金融 .......................................................................................... 28

インテリジェンス・グローバル・サーチとは ...................... 30

目次

Intelligence Global Search Salary Forecast 2016 | 3

“... companies are continuously trying to find new ways of attracting top talent.”

まえがきまえがき

2015 年の良好な市場動向を鑑みると 2016 年も期待

どおりの成長を遂げると確信しています。東京の転職市

場が求職者起点である事は、もはや説明が不要な通説

として定着しています。企業は優秀な求職者を求め続け、

優秀な候補者を獲得するために採用要件の緩和や魅力

的な条件面の提示等、常に新たな手法を模索しています。

このトレンドはどの業種の企業でも同様に見受けられまし

たが、顕著に現れたのが医療業界の製薬会社および医

療機器会社でした。

同時に多くの企業の経営陣からはコストおよび工数の効

率化という点も常に問われています。一部の企業は選考

プロセスのシステム化やソフトウエアへの投資による効率

最大化を試み、また一部では採用の専門性を持つ求職者

を採用し、現場での教育を通して組織としてのナレッジ蓄

積に取り組む企業もあります。本傾向は労働人口の減少

に起因し、現状企業が保有する労働力をどのように最大

化していくのかという点がより真剣に問われています。ま

た、労働人口の減少に対する短期的な解が存在しない事

から、コストや工数の効率化は新たな定石として定着して

いく事と思われます。

上記市場を踏まえ、当社は引き続き法人顧客の採用活動

の活性・規模拡大を支援し、採用の競争力向上なども提

案し、優秀な求職者を企業に支援します。

ナイーム・イクバルマネージングディレクター

市場概況人事日本経済が持続的な成長を遂げる中で、2015 年の人事領域の採用に

は業界全般にわたって旺盛な需要がありました。最も高い需要が集まっ

たのは、同業界の大規模市場である日本と共に成長している製薬／医

療機器業界でした。小売・高級品、コンサルティング、および製造領

域での需要も高かったほか、投資銀行、保険、資産運用の金融業界

でも前年を上回る採用活動が見受けられました。もっとも、これらの

活動は 2008 年のリーマン・ショック前の水準に照らすとなお低い状

況です。

例によって、最も需要が高いのは大手企業のミドル部門でフロントの

現場部門と、管理部門をつなぐ人事企画職および中小企業の人事責任

者となっています。これらの求職者は、顧客重視の現場感のある調整・

交渉的な人事業務を通じてビジネスに付加価値をもたらす能力を実証

出来る事が求められるようになっています。日本がアジア太平洋への

統合を深めるにつれ、事業を理解しながら、現場部門と管理部門の意

識を変え、本質的な解決に向けて周囲を巻き込んでいく役割を務める

人事の日本部門統括者へのニーズと期待が高まっています。M&A 活動

を追求している企業では特にこうした傾向が強いと言えます。

日本企業が国際事業を拡大している事から、日系と外資系の両方で実

務経験を持ち、日本の本社を拠点に海外事業の人事を統率できるバイ

リンガル人事の需要が引き続きあります。こうした雇用機会は、高次

の意思決定プロセスに関与することを望み、実行力よりも統率力を持

つ求職者にとって魅力的となっています。

楽観的な事業見通しに加え、他の地域からソーシング戦略・慣行を模

倣したいという企業は、現場での直接調達という形でのリクルーター

職や、戦略を構築しチームを統率できる採用責任者へのニーズが増え

ています。

報酬・福利厚生（C&B）および研修・教育（L&D）関連業務の専門家

の市場はやや緩慢ですが、求職者の能力を理由に、多くの企業は適切

な求職者を探すことに苦戦しています。バイリンガル人事の供給が低く

需要が高い状況で、多くの企業は望ましい求職者の確保のために市場

平均以上の給与提示を余儀なくされています。

2016 年には 2015 年に観測された傾向の多くが引き継がれる見通し

で、継続的な人事領域の採用支援は当社顧客の成功の重要な要素とな

るでしょう。


“The trend of Japanese companies expanding their global operations also saw continued demand for bilingual HR professionals who have experience working in both foreign and domestic firms”

ジョナサン・ヒューズコーポレート・サービスディレクター

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

人事労務スペシャリスト 6.0 – 10.0 6.0 – 10.0 6.5 – 12.0

人事労務部長 10.0 – 18.0 10.0 – 18.0 10.0 – 20.0

人事事務 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 5.0 – 8.0

人事ジュニアレベル 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0 5.5 – 9.0

人事ディレクター 12.0 – 35.0 13.0 – 35.0 13.0 – 35.0

人事担当 / 人事企画 8.0 – 18.0 8.0 – 18.0 8.0 – 18.0

人事マネージャー 8.0 – 16.0 8.0 – 16.0 8.0 – 18.0

人事開発スペシャリスト 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0 6.0 – 11.0

人材開発マネージャー 8.0 – 15.0 8.0 – 16.0 8.0 – 16.0

人事給与マネージャー 6.0 – 10.0 7.0 – 10.0 6.5 – 12.0

人事給与スペシャリスト 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 5.0 – 8.0

採用マネージャー 8.0 – 16.0 8.0 – 18.0 8.0 – 20.0

採用スペシャリスト 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0 6.0 – 10.0

単位 : 百万円

市場概況会計・財務会計・財務領域は、過去数年の良い傾向が 2015 年にも引き継がれ、

素晴らしい 1 年となりました。求人過多の同市場では、魅力的で給与

の高い職が余剰となっています。求職者側では経験年数 10 年超の専

門家も不足している事はさる事ながら、経験年数 10 年未満で優秀な

求職者の不足がより深刻な状態となっています。有効求人は、堅調に

経済成長している大手企業からのもので、これらの企業はあらゆる領

域に事業分野を拡大しています。

同職種で最も一般的な課題の 1 つは、有能な若手人材の不足に対処す

ることです。人材不足により、雇用者は採用要件を緩和し、面接のプ

ロセスを柔軟かつ迅速にし、若手専門職に対し他社に引けを取らない

報酬パッケージを提供せざるを得なくなっています。

同様に引きの多いシニアクラスの同領域でも 1 人に多くのオファーが寄

せられる場合が多いため、若手の採用と同様に採用上の競合他社より

も魅力的な報酬パッケージの提示が必要不可欠となっています。

高水準の報酬パッケージを支給する準備がある製薬業界はファイナン

シャル・プランナーや金融アナリスト等の専門職に対しても適切な給与

パッケージを提示し、採用につなげる事に成功しており、急速に採用

を拡大しています。

2016 年にかけて、現在の傾向が概ね続くことが予想されます。求人

過多の市場動向が継続し、資格要件を満たした有能な若手人材の数は

少ないままとなる見通しです。企業にとっては、引き続き要件を緩和す

るか、引きの多い専門家に高水準の給与を提示することは不可欠な状

況が継続する見通しです。


“It will remain vital for companies to continue being flexible with job requirements, or presenting competitive salaries to highly sought-after professionals.”

シャア・ハク経理・金融マネージャー

経理担当 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0 5.0 – 9.5

経理マネージャー 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 15.0

顧問 6.0 – 14.0 6.0 – 15.0 6.0 – 15.0

リスク監査 6.0 – 12.0 6.0 – 12.0 7.0 – 12.0

経営企画 6.0 – 10.0 6.0 – 11.0 6.0 – 12.0

CFO 12.0 – 25.0 12.0 – 30.0 12.0 – 30.0

コンサルティング 6.0 – 15.0 6.0 – 16.0 6.5 – 16.0

会計監査 10.0 – 16.0 10.0 – 16.0 10.0 – 16.0

企業戦略 6.0 – 10.0 6.0 – 10.0 7.0 – 10.0

財務マネージャー 10.0 – 16.0 10.0 – 16.0 10.0 – 16.0

FP&A 7.0 – 11.0 7.0 – 11.5 7.0 – 12.0

財務担当 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 6.0 – 8.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況オフィス・サポート2015 年を通じて、当社のオフィス・サポートはこの領域で大量の採用

を目の当たりにしました。世界および日本の経済回復が、英語を話す

各種オフィス・サポート職の需要につながりました。現在の経済情勢

から判断すると、こうした傾向は 2016 年も継続する見立てでいます。

また、多くの企業が積極的に事業を拡大する事に伴い、成長を支える

優秀な事務管理職の人材が強く求められています。中でも、コンサル

ティング業界では重役補佐・秘書への旺盛な需要があります。金融サー

ビス業でも需要は安定しているものの、採用の多くは臨時形態となっ

ているケースが多く見受けられました。ライフサイエンスと製造業では、

数多くのポジションで多数の採用があり、ロジスティクスおよびマーケ

ティングの分野ではアシスタント職への需要が特に多くありました。

日本人または外国人役員をサポートできるバイリンガルの役員補佐へ

の需要も常にあります。こうした役割の人材は言語や文化が異なる日

本人と外国人を組織内で結びつけ、付加価値をもたらすためです。総

務の採用活動は過去 12 ヵ月でやや鈍化したものの、バイリンガル専

門職でコスト節減や効率化を通じて付加価値をもたらし得る求職者は

引き続き需要があります。

2016 年も当社のオフィス・サポート・チームにとって活発な一年になる

と見られます。


金融業界

役員秘書 / パーソナルアシスタント 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0 5.0 – 12.0

総務アシスタント 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0

総務マネージャー 7.0 – 10.0 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0

グループ秘書 4.0 – 6.0 4.0 – 7.0 4.0 – 8.0

通訳 4.0 – 8.0 4.0 – 10.0 5.0 – 12.0

一般事務 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0

オフィスマネージャー 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0 5.0 – 12.0

リサーチアシスタント 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0

営業事務 4.0 – 7.0 4.0 – 8.0 4.0 – 8.0

秘書 4.0 – 10.0 5.0 – 12.0 5.0 – 12.0

翻訳 4.0 – 10.0 5.0 – 12.0 5.0 – 12.0

その他業界

役員秘書 / パーソナルアシスタント 4.0 – 6.0 4.0 – 8.0 4.0 – 8.0

総務アシスタント 3.5 – 5.0 3.5 – 5.0 3.5 – 5.0

総務マネージャー 6.0 – 10.0 6.0 – 12.0 6.0 – 12.0

グループ秘書 4.0 – 6.0 4.0 – 6.5 4.0 – 6.5

通訳 4.0 – 8.0 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0

物流アシスタント 3.0 – 6.0 3.0 – 6.0 3.5 – 6.0

マーケティングアシスタント 3.0 – 6.0 3.0 – 6.0 3.5 – 6.0

一般事務 3.5 – 6.0 3.5 – 6.0 3.5 – 6.0

オフィスマネージャー 4.0 – 8.0 4.0 – 8.0 5.0 – 10.0

営業事務 3.0 – 6.0 3.5 – 6.0 3.5 – 6.0

秘書 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0

翻訳 4.0 – 9.0 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0

“… bilingual professionals that can add value through cost-savings and efficiency are always able to secure a competitive job offer.”

肥後紗代子オフィス・サポートマネージャー

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

市場概況

セールス＆マーケティング2015 年の年末が近づく中、当社はセールス＆マーケティングの複数分

野で採用活動が確実に増加したと言える状況です。日本を含むアジア

太平洋地域の経済は程よいペースで成長し、消費財・小売産業内で資

格要件を満たした求職者を巡る採用競争につながりました。

有能な人材への需要が供給を大きく上回った状況で、大半の企業は採

用方法の調整を余儀なくされ、一部では競合他社から直接引き抜きを

開始した企業さえありました。一方で、採用ターゲットを競合しない

領域にシフトし、差し迫ったニーズに応じて採用の重点を若年層に置い

た企業もありました。

採用活動は、電子商取引およびデジタル・マーケティングの分野で引

き続き堅調となりました。これらの領域は過去数年で着実に拡大して

きましたが、2015 年の採用活動は例年よりも活発でした。この 10 年

でスマートフォンが生活必需品としての地位を確立したことにより、消

費者のショッピング、学習および通信の手段が変化しました。頻繁に

議論されているこのテーマを背景に、具体的なデジタル・マーケティン

グ戦略の採用に抗がっていた企業群もこれらの戦略導入を迫られ、採

用の増加につながりました。

一方で、個人向け電化製品領域では、大手企業の活動がやや限定的

であったことから、人気企業での少数枠の採用に関する競争が激しく、

優秀な求職者でもなかなか内定を勝ち取る事が難しかった事が印象的

でした。2016 年は消費税増税の影響が一段と顕著になる中で、奢侈

品はやや鈍化することが予想される一方、食品・飲料、タバコの需要

と成長は増税の影響をほとんど受けずに引き続き安定する見通しです。


“Recruitment will continue to be active within the e-commerce and digital marketing areas. These sectors have been steadily expanding over the last several years and will see even more activity throughout 2016”

レックス・クリフトンセールス＆マーケティングマネージャー

アドバータイジングディレクター（アカウントマネージャー / ディレクター）

11.0 – 15.0 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0

アドバータイジングエグゼクティブ - アカウントエグゼクティブ

4.0 – 8.0 4.0 – 8.0 5.0 – 9.0

直接販売 CRM 5.0 – 8.0 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0

E コマース / オンライン / デジタルディレクター 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0 25.0 – 20.0

マーケットリサーチ / コンシューマーインサイト 6.0 – 10.0 7.0 – 11.0 7.0 – 11.0

マーケティングディレクター 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0

マーケティングマネージャー 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0

マーケティングスタッフ 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0

マーチャンダイジングディレクター 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0

マーチャンダイジングマネージャー 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

PR / コミュニケーションマネージャー 9.0 – 14.0 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0

PR / コミュニケーションスタッフ 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0

社長 / GM / CEO 20.0 – 30.0 20.0 – 30.0 20.0 – 30.0

プロダクトマーケティング / 商品開発 7.0 – 12.0 8.0 – 13.0 8.0 – 13.0

リテールディレクター 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0

リテールマネージャー 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0

セールスアソシエイト / エグゼクティブ 5.0 – 8.0 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0

セールスディレクター 12.0 – 20.0 15.0 – 20.0 15.0 – 20.0

セールスマネージャー 8.0 – 12.0 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0

トレードマーケティングディレクター 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0 12.0 – 15.0

トレードマーケティングマネージャー 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

ビジネス・テクノロジー（社内情報システム室）

2015 年は、時間とコストを最大限に効率化するというテーマで特

徴付けられる１年です。年間を通じて、当社のビジネス・テクノロジー・

チームは大幅に成長し、市場環境の目まぐるしい変化に上手く対処

すると共に、総じて経営が技術部門と協働する方法に合わせて上手

く立ち回れました。基本的に、再考の対象となるのは、各組織内に

おける IT システムの保全・運営方法で、こうしたシステムの改善、改

修にかかる費用は時間と資源を多く投資するため、大半の企業はよ

り効率の高い選択肢としてクラウド・ベースのインフラを取り入れるこ

とを選んでいます。

一方で金融業界では内製化を強化しており、社内 SE の需要が大幅

に増加しています。金融業界の新規制導入が着実に増えていること

から、予見可能な将来にわたり対策を講じており、この傾向は引き

続き堅調になると見られます。

また、ヘルプデスクや社内のハードウェア・インフラ技術者の需要は

若干減退しています。企業が総合的な投資コストと効率に目を向け、

こうした業務を外注するメリットとリスクを秤にかけていることが背

景にあります。これにより、社内の IT システムの管理・保全にシステ

ムインテグレーターや IT コンサルティング会社を利用する企業が増

えています。

最後に、社内 IT 部門をアジア全体で一元化し、現地個別の社内 IT

部門を地域毎に集約していく海外企業についても、これまの増加傾

向が 2015 年にも堅調に続いています。このグローバルシステムの

一元化の動きはなお盛んで、これらの専門職務の求職者数は多くなっ

ています。


“Throughout the year, we witnessed constant changes in the market and, in general, changes to how the business world works together with the Business Technology sector.”

アシュ・エルファデリインフォメーション・テクノロジーディレクター

アーキテクチャー 9.0 – 12.0 10.0 – 12.0 10.0 – 13.0

ビジネスインテリジェンス (BI) / データウェアハウス 6.0 – 8.0 7.0 – 9.0 7.0 – 10.0

ビジネスアナリスト 6.0 – 9.0 7.0 – 10.0 7.0 – 10.0

データベース管理者 (DBA) / データベースエンジニア 6.5 – 8.5 7.5 – 9.0 7.5 – 10.0

開発 / ローカリゼーション 6.5 – 9.0 7.5 – 10.0 7.5 – 10.0

ヘルプデスク 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

IT 監査 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 7.0 – 10.0

IT マネージメント 10.0 – 16.0 10.0 – 20.0 12.0 – 20.0

ネットワークエンジニア 6.0 – 8.0 7.0 – 9.0 7.0 – 9.0

プログラマー / ソフトウェアエンジニア 6.0 – 9.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

プロジェクトマネージャー 6.5 – 10.0 6.5 – 10.0 8.0 – 12.0

QA / テスト担当 5.5 – 7.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

システムアドミニストレーター 6.5 – 9.5 7.0 – 10.0 8.0 – 11.0

ウェブデザイン / プロデューサー 5.0 – 7.0 5.0 – 7.0 6.0 – 8.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

ITセールス2015 年には、IT ベンダーでセールス職の旺盛な需要がありました。

M2M（モノとモノのネットワーク接続）／ IoT（モノのインターネット）

や SaaS（サービス型ソフトウェア）市場の高成長により、ソフトウェア・

ライセンスのセールス専門職、業務開発責任者、プリセールス職の需

要が高まりました。

システム・インテグレーター、電気通信会社、自動車 OEM（相手先ブ

ランドのメーカー）・サプライヤー、および医療といった注目産業に強

い人脈を築いている、日本人バイリンガル人材の役割は、大部分が管

理職もしくは取締役の職位でした。

日本公益事業のセールス専門家への需要は、前年の旺盛な需要にもか

かわらず、今年は予想外に減少しました。これは、国内電力会社のスマー

ト・グリッド・プロジェクトが大半の地域で完了し、既存のセールス担

当はガス・水道事業に移行しているからと見られます。日本の電力小

売市場では 2016 年 4 月より規制が緩和される予定であり、日本の電

力会社は顧客の拡大を見込まれていますが、日本の大手消費者向け事

業や石油・ガス会社等も競争に加わることになります。状況打破の為

にも、SaaS 分野のセールス職や新規参入者とのつながりを持つ求職

者に更なる機会がもたらされる見込みです。

2016 年に飛躍的な成長が見込まれる他の分野は、製薬および医薬向

けのセールスです。医療機器のインターネット接続技術や個別化投薬

ソリューションには既に需要が集まっており、2016 年に急増すること

が予想されます。

日本の労働年齢人口が減少することが予想されている中で、日本経済

がすでに完全雇用に近いことも相まり、こうした労働面の課題から IT

企業は労働年齢の高層（50 ～ 64 歳）のセールスまで採用の間口を広

げると共に、比較的経験の浅い低層（22 ～28 歳）のセールスも検討

する可能性が高くなる見通しです。


“Another expected area of hyper-growth for 2016 is sales to the Life Sciences Industry. Sales of Internet-connected technology for Medical Devices and Personalized Medicine solutions have already begun to show demand, and a surge is predicted for 2016.”カルム・マクガバン

ITセールスマネージャー

アカウントマネージャー 8.0 – 15.0 8.0 – 15.0 8.0 – 15.0

ビジネスデベロップメント 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

カントリーマネージャー 20.0 – 26.0 24.0 – 30.0 25.0 – 30.0

インサイドセールス 5.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

パートナーセールス 8.0 – 14.0 8.0 – 14.0 8.0 – 14.0

ポストセールス 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0 6.0 – 9.0

プリセールス 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

プロジェクトマネージャー 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0

セールスディレクター 12.0 – 25.0 13.0 – 25.0 13.0 – 30.0

セールスマネージャー 12.0 – 16.0 12.0 – 17.0 13.0 – 17.0

ソリューションコンサルタント 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 13.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

エンタープライズ・テクノロジー2015 年、エンタープライズ・テクノロジー領域は大幅な成長となりま

した。主な成長要因としては、国内および世界の景気回復と、進みゆ

く日本の人口減少に帰せられます。

日本中のあらゆる業界での労働形態がこれまでも、またこれからも継

続的に変化していく中で、日本の労働人口、労働年齢が減少する事も

相まって、企業は人的資源の「縮小」を補うためにテクノロジーを十二

分に活用する新たな方法を模索しています。

また、企業はクラウド・サービスへの移行を加速しており、システム・

インテグレーターやシステム・エンジニアは顧客の需要に応えるために

新たな技術の習得、対応の必要に迫られています。デジタル・コンテ

ンツやデータ・アナリティクスの分野は拡大し続けており、こうしたニー

ズからシステム・インテグレーター、コンサルティング会社は市場拡大

に応じて事業分野を広げることが求められています。

IoT（モノのインターネット）が本格化し始め、一貫して良好な成長基

調をたどっています。これにより、ハードウェア会社は IoT に対応する

ために、提携先のインターネット会社の模索をしています。

上述の通り、2016 年も持続的な目覚ましい成長が見込まれます。し

かし、こうした成長は未知の領域に踏み入れる事でもあることから、

克服すべき新たな課題が伴う可能性も示唆します。


“ … companies are shifting their current systems to cloud services, forcing Systems Integrators and System Engineers to meet the demands and learn new skills. ”

クリスチャンセン洋助エンタープライズテクノロジーマネージャー

アーキテクチャー 7.0 – 10.0 7.0 – 10.0 7.0 – 12.0

ビジネスインテリジェンス 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 7.0 – 10.0

データベース管理者 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0

IT コンサルタント 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 13.0

IT マネージメント 9.0 – 15.0 9.0 – 15.0 10.0 – 15.0

IT セキュリティ 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 8.0 – 10.0

ネットワークエンジニア 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 9.0

プログラマー 6.5 – 10.0 6.5 – 10.0 7.0 – 10.0

SAP コンサルタント 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

サポートエンジニア 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 5.0 – 8.0

システムアナリスト 7.0 – 9.0 7.0 – 9.0 7.0 – 10.0

ウェブデザイン 4.0 – 6.5 4.0 – 6.5 4.0 – 8.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

サプライ・チェーン・マネジメント2015 年は SCM 領域の採用が活発な１年となりました。物流会社は、

輸送サービスのみを提供する形態から脱却すべく事業全般を見直す必

要に迫られています。そのため、これらの企業は今や、3PL（サード・パー

ティ・ロジスティクス）やグローバル・ロジスティクス・サービスといっ

た付加価値のあるサービス提供に重点を移しています。こうした劇的

なシフトを実現するため、明らかにここ数年で M&A や事業提携の活

動が増加しています。

SCM 領域の大手グローバル企業に目を向けると、これらの海外本社

は影響力を強めて全社に世界標準を導入しようと努めています。した

がって、日本と本社の隔たりを埋める調整役となる専門家への需要が

高まり、ビジネスのノウハウだけでなく、文化的意識と日英の語学力を

備えた人材が求められています。

業界が直面しているもう 1 つの課題は、大半の日本企業がグローバル

な成長を遂げている一方で、国内事業は縮小傾向にあるという点です。

これは基本的に、国内企業が世界の SCM 分野でより強固な地位を

確立することに注力しているためです。グローバル社会への造詣が深

く、国内事業と（本社だけでなく）海外事業との溝を埋められるよう

な SMC 専門家への需要もあります。

電子商取引（通信販売）も 2016 年を通じて拡大する見通しです。大

手はいずれも大規模な物流センターを開設しており、独自の新サービス

（例えば半日での配達サービス）の提供に努めています。日本の流通

構造はかつて複数の卸業者を介する複雑な構造でしたが、これが変化

してきており、製造会社は消費者のコストを最低限に抑えるために仲

介をなくし直販に取り組んでいます。

とは言うものの、需要予測、在庫管理および SCM プランニングといっ

た専門職にはますます多くの需要があります。SCM が抱える一切の問

題を踏まえても、2016 年は間違いなく業界全体にとって、また業界

内の採用活動に関して活気ある１年となるでしょう。


“… there is a greater demand for professionals who can act as a liaison to bridge the gaps between Japan and HQ — thus requiring professionals with not only the business know-how, but also the cultural awareness and Japanese-English bilingual skills.”徳久愛子

サプライチェーン・マネジメントシニア・マネージャー

購買 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0

購買 ( マネージャー） 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0 7.0 – 13.0

カスタマーサービス 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0

需要計画 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0

需要計画 ( マネージャー） 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0 7.0 – 13.0

輸出入 4.0 – 7.0 4.0 – 7.0 4.0 – 7.0

間接購買（総務購買） 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 5.0 – 9.0

間接購買（総務購買） ( マネージャー） 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0 7.0 – 13.0

発注管理 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

SCM ディレクター 10.0 – 15.0 10.0 – 15.0 10.0 – 16.0

物流企画 5.0 – 8.0 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0

倉庫管理 4.0 – 12.0 5.0 – 12.0 5.0 – 12.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

自動車大手グローバル自動車会社の不祥事が国内外の市場に及ぼす影響はい

まだ不明で、不祥事の発覚が業界全体に波及し、他の自動車メーカー

に影響するのではとの憶測が広がっています。しかしながら、採用活

動に関しては、向こう 12 ヵ月にわたって好ましい傾向が継続する想定

を見立てています。

自動車産業の主な傾向は過去数年変わっておらず、2015 年も例外で

はありませんでした。顧客は環境にやさしく、より安全で便利な自動

車を求めています。地球温暖化がますます差し迫った問題となる中、

自動車産業はこれまで以上に質の良いクリーンなソリューションの提

示を求められるようになっています。また自動運転技術の発展に伴い、

ADAS（先進運転支援システム）等の新たな技術の開発と共に、安全

性も強く求められるものとなっています。最後に、自動車メーカーは個

別部品型の提供から、効率性・付加価値の高い製品を提供できるモ

ジュール型に移行するトレンドはここ数年変わらずにいます。

一方で、上述された最先端技術を日本の自動車メーカーが独自で開発

することは容易ではなく、高い技術力のある外資サプライヤーとの協

業の模索が広がっています。その結果、一次（Tier 1）サプライヤーと

日本自動車メーカーとの関係、そして外資系企業と日本自動車メーカー

の関係が変化しつつあります。

そのため、同市場では、日本自動車メーカーと強力なつながりを持

ち、英語を話す求職者に旺盛な需要があります。2016 年については、

ADAS 技師の需要が非常に高まり、現職から引き抜くには他社に引け

を取らない報酬パッケージが必要となるでしょう。加えて、クリーン・

環境エンジニアやセーフティ・エンジニアの市場価値も高まり、数多く

の仕事のオファーが寄せられる可能性が見込まれます。


“ADAS engineers will be highly sought after and will require competitive packages to secure a move from their current company. Additionally, clean/eco-friendly engineers and safety engineers will also have high market value and will likely have numerous offers to choose from.”中里一司

自動車業界マネージャー

ディレクター 13.0 – 18.0 13.0 – 18.0 13.0 – 18.0

電気設計 5.5 – 8.0 6.0 – 8.0 7.0 – 9.0

機械設計 5.5 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

アプリケーションエンジニア 6.0 – 8.0 6.0 – 8.5 6.0 – 8.5

ソフトウェアエンジニア 5.5 – 8.0 6.0 – 8.0 7.0 – 9.0

テストエンジニア 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0 4.0 – 6.0

プロジェクトマネージャー 9.0 – 14.0 9.0 – 14.0 10.0 – 15.0

品質保証 / 品質管理 5.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 9.0

品質保証 / 品質管理マネージャー 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0 7.0 – 13.0

セールス 5.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 9.0

セールスマネージャー 7.0 – 11.0 7.0 – 12.0 7.0 – 12.0

アフターマーケットセールス 6.0 – 8.0 6.0 – 8.5 6.0 – 8.5

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

医薬品2015 年、製薬業界では複数の大きなトレンドの変化がありました。

近年、外注に向かっていた製薬メーカーは一転して、社内での臨床プ

ロジェクトを増やしています。また、CRO（医薬品開発受託機関）は

経験豊富な CRA（臨床開発モニター）の採用に未だ苦戦しており、

これらの職務に従事できるよう薬剤師の訓練を開始する話が持ち上

がっています。研究開発領域ではなお募集が応募を上回り、臨床、

規制および安全対策文書関連の職種で特に有能な求職者が不足した

事は昨年度変わらずに継続しているトレンドと言えます。

外資系企業のグローバル本部との関係強化により、新薬承認の遅延

は減少しており、逆に救命治療の市場化のペースが速まっています。

しかし、安全性データが不十分であるため、副作用のリスクも増大し

ており、精度の高いデータ確保を目的として、市販後のデータ調査に

関するアナリストの需要が高まっています。

製造管理に関しては、多くの企業が、地方工場への異動を厭わない

有能なスタッフが不足した事により、品質評価部門を本部に再配置し

ている状況も見受けられました。

同業他社の実業の競争激化に伴い、より良い求職者を採用するため、

面接のプロセスも変化しています。KOL（キーオピニオンリーダー）

会議のシミュレーションとして、市販された製品に基づいた技術プレ

ゼンが求職者に求められるようになっています。

マーケティングに関しては、腫瘍学や脳神経学の分野で製品管理者

に大きな需要がありますが、特に 30 代の求職者が不足しています。

がん免疫治療分野の採用が 2016 年に増加する見通しであるため、

この傾向は続くと見られます。

2016 年には、セールス部門の採用も強化する話を良く耳にします。

企業はより専門的な経験を持つ求職者を積極的に募集する見込みの

ようです。したがって、MR は転職の可能性を高めるためにも特定の

医療・医学の知識を身に付ける必要があるでしょう。


リチャード・モーガン製薬業界マネージャー

“… there remains a surplus of open positions and a lack of qualified professionals, particularly for Clinical, Regulatory and Safety Documentation positions.”

臨床開発 - ディレクターレベル 12.0 – 16.0 12.0 – 18.0 12.0 – 18.0

臨床開発 / 運用管理者 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 13.0

CRA / 臨床スタッフ 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0 5.0 – 9.0

データマネージメント / 生物統計学 7.0 – 12.0 7.0 – 11.0 7.0 – 12.0

安全情報 (PV/ PMS) 7.0 – 10.0 7.0 – 10.0 7.0 – 11.0

製造 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0 6.0 – 8.0

マーケットアクセス 9.0 – 18.0 10.0 – 15.0 10.0 – 14.0

マーケットリサーチ 7.0 – 11.0 8.0 – 11.0 8.0 – 11.0

マーケティンググループマネージャー 11.0 – 15.0 11.0 – 15.0 12.0 – 16.0

マーケティングプロダクトマネージャー 9.0 – 13.0 9.0 – 12.0 9.0 – 14.0

学術 - エントリーレベル 8.0 – 10.0 6.0 – 9.0 6.0 – 9.0

学術 - ミドルレベル 11.0 – 14.0 11.0 – 14.0 12.0 – 14.0

学術 - シニアレベル 14.0 – 18.0 14.0 – 19.0 17.0 – 22.0

医師 - エントリーレベル 12.0 – 16.0 11.0 – 14.0 11.0 – 14.0

医師 17.0 – 24.0 15.0 – 21.0 15.0 – 20.0

MR 6.0 – 10.0 6.0 – 10.0 7.0 – 10.0

非臨床開発 / 薬理 5.0 – 9.0 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0

PV/ PMS マネージャー 10.0 – 12.0 10.0 – 13.0 10.0 – 14.0

研究者 4.0 – 7.0 4.0 – 7.0 5.0 – 7.0

薬事規制関連業務 7.0 – 10.0 7.0 – 10.0 7.0 – 10.0

薬事規制関連業務マネージャー 10.0 – 12.0 10.0 – 14.0 10.0 – 14.0

セールスマネージャー 12.0 – 14.0 12.0 – 14.0 12.0 – 14.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

医療機器2015 年は前年の堅調な傾向を引き継ぎ、医療機器領域にとって好ま

しい 1 年となりました。医療機器業界は、注目された複数の企業合併・

買収（M&A）や再編等の変化があり、これが特に整形外科、心血管

および呼吸器系の分野で継続的な採用活動につながりました。

2016 年以降も、医療機器領域の雇用市場では求人過多の不均衡状

態が続く見込みのため、採用活動の総数は現在の水準にとどまる見通

しです。この種の市場では良くあるように、求職者は仕事のオファーを

複数受けて選択できる状況になります。こうした競争環境で、企業側

は、より魅力的な給与の提示や雇用条件の緩和を検討せざるを得なく

なります。品質管理（QA）、規制、および研究開発（R&D）の分野で

は特にそのような事象を多数見受けます。

更に、日本の薬事法が 2014 年終盤に改正されたことに伴い、必要な

移行措置を取り仕切るノウハウを持った上席レベルの人材への旺盛な

需要がありました。加えて、技術の進化と共により高度な科学的知識

が求められるようになっているため、専門性の高い学歴または経歴を

持つセールス＆マーケティング職の求職者は、若手でもかなりの採用

が見受けられました。また、東南アジア全般における医療機器産業の

成長を背景に、アジア太平洋レベルで業務を統率できる日本人の上席

者への需要も旺盛です。癌、心疾患および HIV/AIDS の分野で新しい

治療法が公開される中、バイオテクノロジーの領域も拡大しています。

頻繁に議論されている日本の高齢化問題が依然として変化を促す要因

であり、国内の医療制度改革では必ず、入院を減らして在宅ケアに移

行するという方針が盛り込まれています。

2016 年は堅調な１年となることが予想され、大半の企業が前述の好

ましい動向に乗じようとすると見られます。


”… we have seen substantial activity at the junior level, for sales and marketing professionals possessing highly specified educational or employment backgrounds, as newer technologies necessitate a greater degree of scientific literacy.”ダミアン・コラシンスキ

医療機器マネージャー

アプリケーションスペシャリスト 6.0 – 12.0 6.0 – 12.0 6.0 – 12.0

臨床試験 / GCP / CRA 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0

データマネジメント / 生物統計学 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0 5.0 – 10.0

マーケットアクセス 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0 8.0 – 12.0

マーケティング（グループマネージャー） 8.0 – 18.0 8.0 – 18.0 8.0 – 18.0

マーケティング（プロダクトマネージャー） 7.0 – 12.0 7.0 – 12.5 7.0 – 12.0

PMS / 安全管理 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0 6.0 – 11.0

品質保証 / 品質管理 4.0 – 12.0 4.0 – 12.0 5.0 – 12.0

R&D / 製造 4.0 – 10.0 4.0 – 10.0 5.0 – 11.0

薬事規制関連（RA) - ジュニア 5.0 – 8.0 5.5 – 8.0 5.5 – 8.0

薬事規制関連（RA) - シニア / マネージャー 8.0 – 12.0 8.0 – 14.0 8.0 – 14.0

研究開発 4.0 – 9.0 4.0 – 10.0 5.0 – 10.0

セールス / 事業開発 4.0 – 7.0 4.0 – 7.0 4.0 – 8.0

セールス / 事業開発 - シニア / マネージャー 7.0 – 12.0 7.0 – 15.0 7.0 – 15.0

サービスエンジニア - ジュニア 5.0 – 8.0 5.0 – 8.0 5.0 – 9.0

サービスエンジニア - シニア 8.0 – 15.0 8.0 – 18.0 8.0 – 18.0

研修 / 教育 - ジュニア 6.0 – 9.0 6.5 – 9.0 6.5 – 9.0

研修 / 教育 - シニア / マネージャー 9.0 – 15.0 9.0 – 15.0 9.0 – 15.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

化学・工業生産2015 年は化学および工業領域にとって特筆すべき出来事の多い 1 年

でした。風力、ガスタービン、原子力、化石燃料発電関連の採用活動

は明確に増加し、採用数が最も多かった職種は応用技術、テクニカル

サービス、発電所およびセールス関連のエンジニアでした。発電、建

設および製造業では、来る 2020 年の東京オリンピックに期待される

影響として、環境コンプライアンスおよび環境・労働安全衛生（EHS）

関連のエンジニアの需要も増大しました。

それだけではなく、建設業の活動はかつてないほど活発ですが、慢性

的なエンジニア不足によって時間外労働の必要性が高まった結果、留

保率は低くなっています。建設業界は 2020 年にピークに達すると予

想され、大半の企業は土木、建築設計および電力工学の技師を現段

階で多数採用しています。建設のその他の分野で成長が見込まれるの

はスマートハウス部門で、これらの部門の企業は HEMS（家庭でのエ

ネルギー管理システム）やソーラーパネルの設置を行う電気技師の採

用に努めています。

また、工業オートメーション領域は持続的に成長しており、減速の兆

しはありません。円安によって、外需に対応するための国内生産が増

加した結果、企業は工場のオートメーションの効率向上に注力してい

ます。製造プロセスを合理化するために、主にロボット、精密組立お

よび機械技師、ならびに工場管理責任者の採用活動が盛んです。

2016 年には、発電、建設および製造業が引き続き堅調となる一方、

半導体および化学産業はアジアでの競争を背景に国内での成長は限

定的と見られます。採用活動は、昨年の営業寄りの傾向とは対照的に、

エンジニア偏重にシフトしていくと見込んでいます。


トーマス・ドネリー化学・工業生産マネージャー

“We have seen a clear increase in recruitment relating to power-generation for wind and gas turbine, with most hiring involving Application Engineers, Technical Service Engineers, Plant Engineers, and Sales Engineers.”

FA 技術職 6.5 – 11.0 6.5 – 12.0 7.0 – 13.0

FA 営業職 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0 6.5 – 11.0

化成品営業 6.0 – 9.0 6.0 – 10.0 6.5 – 11.0

化学系技術営業職 6.5 – 11.0 6.5 – 12.0 7.0 – 13.0

建築技術職 6.5 – 8.0 6.5 – 11.0 6.5 – 12.0

設計者 5.5 – 8.0 5.5 – 8.5 5.5 – 8.5

環境労働安全衛生 5.0 – 12.0 7.0 – 15.0 8.0 – 16.0

電気 / 機械エンジニア 6.5 – 8.0 6.5 – 11.0 6.5 – 12.0

工場長 6.0 – 10.0 6.5 – 10.5 7.0 – 12.0

投資 & プロジェクト資金調達 8.0 – 12.0 8.0 – 15.0 9.0 – 16.0

電力発電プロジェクトマネージャー 7.0 – 15.0 7.0 – 15.0 8.0 – 15.0

生産技術 6.5 – 10.0 6.5 – 10.5 6.5 – 12.0

品質保証 / 品質管理 6.0 – 8.5 6.5 – 11.0 6.5 – 12.0

研究開発職 5.5 – 10.0 6.0 – 11.0 6.0 – 11.0

技術サービスエンジニア 6.0 – 7.5 6.5 – 8.5 6.5 – 9.0

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

単位 : 百万円

市場概況

金融2015 年の金融サービス領域の採用市場は投資銀行、投資管理会社、

保険会社、不動産会社で高い需要があり力強く成長しました。採用活

動の大多数が欠員補充であったとはいえ、かなりの高い水準でした。

一方、新規採用は現在進行している新規市場イニシアチブや規制変更

を要因とするものでした。これは、内部監査、リスク管理およびコン

プライアンスといった管理部門の職種において日英バイリンガルで技

能の高い専門家に高い需要があったことを意味します。求職者が不足

する中、金融機関は引き続き有能な人材を巡って競合し、4 大会計事

務所からの日英バイリンガル専門家をより誘致していく可能性が想定

されます。

収益創出部門を見ると、債券部門の採用は過年度と比べて減少してい

る模様です。これは主に日銀が 2013 年に開始した量的・質的金融緩

和により、債券価格が高止まりしている（つまり利回りが低い）状況で、

2014 ～2015 年の取引高が薄くなっているためです。一方、株式市場

は世界的に上昇しており、日経平均株価は 2015 年 4 月に 2 万円台に

達しました。このことから、業界の専門知識を持ち、アナリストランキ

ング上位に位置する若年層の株式セールス・リサーチの専門家が依然

としてかなり高い需要を集め、今後も魅力的な給与を提示される対象

となり得る事が見込まれます。

投資管理会社は、国内の機関投資家向け販売事業の人員として、競合

する資産運用会社、信託銀行、投資銀行等から若手の専門家を積極

的に採用しています。また、より好ましいリスクヘッジ手段としてマル

チアセット戦略ファンドが人気を集めていることから、こうした企業は

複数の資産クラスの知識・経験を持つ求職者を多く呼び込んでいます。

これらの傾向は 2016 年も続くと予想されます。


“Due to a jobseeker short market, financial institutions will continue to compete for the best talent, as well as attracting bilingual professionals from Big Four advisory services firms.”

ラファエル・ブルジュワファイナンシャル・サービスマネージャー

ポジション 2014 年 2015 年 2016 年予測

年収年収年収

リスクマネジメント

アクチュアリー 5.5 – 22.0 6.0 – 25.0 6.0 – 25.0

信用リスク 7.0 – 22.0 7.5 – 24.0 7.5 – 25.0

マーケットリスク＆クォンツ 8.0 – 22.0 9.0 – 24.0 9.0 – 25.0

オペレーショナルリスク 7.0 – 22.0 7.0 – 24.0 7.0 – 25.0

コントロール & ガバナンス

コンプライアンス 7.0 – 22.0 7.5 – 25.0 7.5 – 25.0

ファイナンシャルコントロール / レポーティング 6.0 – 22.0 6.5 – 24.0 6.5 – 25.0

内部監査 6.5 – 22.0 7.0 – 24.0 7.0 – 25.0

プロダクトコントロール 7.0 – 22.0 7.5 – 24.0 7.5 – 25.0

税理 8.5 – 22.0 9.0 – 24.0 9.0 – 25.0

オペレーション &　ミドルオフィス

アセットマネジメントオペレーション 6.0 – 18.0 6.5 – 20.0 6.5 – 22.0

バンキングオペレーション 5.0 – 18.0 5.5 – 20.0 5.5 – 20.0

証券決済 6.0 – 18.0 6.5 – 20.0 6.5 – 20.0

トレードサポート 7.0 – 18.0 7.0 – 20.0 7.5 – 22.0

インテリジェンス・グローバル・サーチとは株式会社インテリジェンスの一部門であるインテリジェンス・グローバル・サーチ（IGS）は、正社員としての採用を基本とする人材コ

ンサルティングサービスを提供する組織です。2015 年、IGS は事業のあらゆる側面において比類のない成長を遂げたほか、各チー

ムはそれぞれが担当する業界の雇用市場の先導者としての地位を確固たるものにしました。2016 年には、新たな専門分野のチー

ムを追加することで、日本中の企業とバイリンガルのプロフェッショナルの双方に向けてさらに良質なコンサルティングサービスを

提供できるようになります。IGS は 2016 年も一層の成長を遂げて参ります。

IGS はインテリジェンス・グループのバイリンガルな人材コンサルティングサービスを提供する組織として、アジア全域での 4,700

名以上のスタッフと 2 万社を超えるクライアントとのパートナーシップから成るネットワークを活用しています。IGS は、このような

広範囲にわたるリソースを企業と求職者の双方のために用いることで、正社員としての採用を基本とする人材コンサルティングのトップ

として、個々に向けた唯一無二のサービスの提供を実現しています。

IGS は、経理・金融、自動車、ビジネステクノロジー、エンタープライズ・テクノロジー、金融サービス、人事、IT セールス、医療機器、

医薬品、セールス & マーケティング、サプライ・チェーン・マネジメントといった主な専門分野の多国籍企業に対して、マルチ・リンガル

のプロフェッショナルを紹介しています。

株式会社インテリジェンスは、政府系機関との協力の下、日本人労働者がスキルと経験を得られるようサポートするという役割を

果たすことを誇りとしています。これと同様の理念の下、IGS は成長する日本および多国籍企業に対して、上述したような専門分野

のプロフェッショナルを紹介するニーズの高まりに応えるために設立されました。

www.igs.inte.co.jp

この調査レポートを作成するに当たり、日本居住で就業中のプロフェッショナルから成る広大なネットワークを活用しました。IGS

のネットワークはあらゆる業界、職級、年収幅に及びます。IGS は可能な限り綿密に調査を行うことで、精度の高いリポートをお届

けすることができたと自負しております。一般のお問い合わせについては、[email protected]までご連絡ください。

www.igs.inte.co.jp

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IGS Market Overview 2016 (Jp)