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開かれた研究開発 NTT研究開発この一年 2012年報

NTT研究開発この一年 2012年報 開かれた研究開発 後の社会経済の発展のために ... 延べ110人の子どもたちにご参加いただき、プログラミングの

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開かれた研究開発 NTT研究開発この一年 2012年報

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NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

NTT横須賀研究開発センタ

NTT武蔵野研究開発センタ

NTT武蔵野研究開発センタ

NTT京阪奈ビル

NTTアクセスサービスシステム研究所/つくば国際会議場大ホール

NTT横須賀研究開発センタ

ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス

NTT厚木研究開発センタ

2012.3.21~3.23

2012.2.16~2.17

2012.1.14

2011.6.9~6.10

2011.11.29~11.30

2011.10.22

2011.8.27~8.28

2011.10.13~10.14

NTT R&Dフォーラム2012

NTT R&Dオープンラボ

International workshop on Atomic-scale Manipulation and

Spectroscopy of Surfaces and Nanostructures (AMS 2011)

夏休み体験型子ども科学教室2011

NTTコミュニケーション科学基礎研究所

オープンハウス2011 ~創立20周年記念~

NTT横須賀研究開発センタ 一般公開&市民公開講座2011

つくばフォーラム2011

スプリングサイエンスキャンプ2012

RD-1

今後の社会経済の発展のために、情報通信の果たすべき役割は重大と考えられます。

NTTは、研究開発やその成果の普及を通じて、わが国の情報通信の発展に努めるとともに、

世界の情報通信にも寄与することを考えて、右のような活動を精力的に展開しています。

成果発表、外部機関との研究交流

技術開示などによる成果の普及

標準化活動

2011年度フォーラム・シンポジウム一覧(開催順)

名 称 開催月日 場 所

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NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

今年の「NTT R&Dフォーラム2012」は、2月15日~17日の3日間(15日はNTTグループ

向け内覧会)にわたり、NTTデータ 技術開発本部、NTTドコモ 研究開発センタの協力のもと、

3総合研究所が合同で、NTT武蔵野研究開発センタにて開催し、期間中約5,800名もの

お客さまにご来場をいただきました。本年のフォーラムでは、“創る、支える、進化する ICT”を

コンセプトとして、ICTの利活用を通じて、活力ある社会の創造にさまざまな局面で貢献して

いくNTT R&Dの取り組みについて、デモンストレーションを交えてご覧いただくことができました。

基調講演、特別講演などの講演や、パネルディスカッションのほか、最新の研究成果の展示

では、統一コンセプトに沿った「創るICT」 「支えるICT」 「進化するICT」の3つのテーマに分類

した展示コーナーを構成し、ご紹介しました。それぞれの展示テーマをわかりやすく紹介する

大型のシナリオボード設置や、展示コンシェルジュの配置を行うことで、テーマの意図や各展示

のつながりをお客さまに伝える取り組みを行い、また、先の東日本大震災を受けて、災害時に

役立つ技術を「災害対策・復興支援」展示として紹介する取り組みを行いました。海外からの

お客さまへの対応では、全講演の同時通訳実施や、展示・会場案内の日英併記に加え、

英語での会場アナウンス実施や英語ガイドブックへの全展示の概要掲載など、さらに充実を

図りました。また、センタ内の「NTT技術史料館」を特別公開し、説明員が見どころを押さえて

ツアー形式でご案内する「タイムスリップツアー」を行い、電電公社時代から続くNTT R&Dの

技術開発の歴史が分かる貴重な史料展示をご覧いただきました。ICTを活用した新たな取り

組みとして、特別に募集したブロガーによるブロガーツアーや、広報室によるSNSへの情報

発信を行い、多くのアクセスを得ました。

NTT R&Dのさまざまな取り組みと着実な進展について実感していただくとともに、多くの方

からの貴重なご意見、サービスイメージの議論などを通じ、有意義なフォーラムとすることが

できました。

三浦社長基調講演模様

展示模様

NTT R&Dフォーラム2012の開催

RD-2

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NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)は、 コミュニケーション科学に関する最新の

研究成果をご覧いただけるイベントとして、2011年6月9日(木)・10日(金)にNTT京阪奈

ビルにてオープンハウス2011を開催しました。当研究所創立20周年という節目の年の当

イベントには、期間中約1,100名の方にご来場いただきました。

冒頭、宇治副社長より、CS研創立20周年にあたっての関係各位への感謝と、今後の基礎

研究への期待が述べられました。またご来賓に、国立国会図書館 関西館館長の山口様を

お迎えし、お祝いの言葉をいただきました。続いてCS研上田所長により、CS研のこれまでの

歩みと最近の研究成果、そして今後の研究の方向性が語られました。また総合研究大学院

大学の長谷川教授をお招きし、ヒトのコミュニケーションの進化とICT社会に関するご講演を

いただきました。

会期中、最新の顕著な研究成果を紹介する5件の研究講演を行いました。また研究展示

では、最新の研究成果30件を紹介しました。人間情報研究部の「さわるイリュージョン」を

はじめとする体験デモや、大型モニタでのシステム説明など、お客さまに成果を分かりやすく

伝える工夫を凝らしました。さらに20周年特別企画として、記念冊子の配布と、CS研の組織

変遷や主な研究成果をまとめた年表の展示を行い、CS研20年の歩みを紹介しました。

来場者の皆さまからは、さまざまな立場からのご意見をたまわり、基礎研究を進めていく

上での貴重なヒントを得る機会となりました。

上田所長による挨拶

研究展示の様子

NTT コミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2011の開催

RD-3

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開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

RD-4

「夏休み体験型子ども科学教室2011」の開催

NTT情報流通基盤総合研究所は、2011年8月27日(土)、28日(日)、小中学生を対象に

「夏休み体験型子ども科学教室2011」を開催しました。

例年NTT武蔵野研究開発センタ内で実施しているイベントを、2011年度は開館したばかり

の武蔵野市立「ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス」に場所を移して実施しました。

まずは、NTTコミュニケーション科学基礎研究所 原田主任研究員によるワークショップ

「VISCUIT ~アニメやゲームが作れるプログラミングに挑戦!~」では、子ども一人に1台PCを

配布し、班ごとに分かれてオリジナルのゲームを作って楽しみました。

その後、会場内に特別展示された「NTT技術史料館 体験コーナー」では、デルビル磁石式

電話機や4号電話機の昔の電話体験に加え、パラボラアンテナの通信体験やNTTの研究成果

「てのりぽっぷⓇ」のゲームを楽しみました。

また、NTTの研究成果「高性能バックアップ電源システム」5台を設置し、夜間に蓄電した

電力を使用して会場内のPC32台とプロジェクターなどの電力を賄うことにより、日中ピーク時

電力の削減に努めました。

延べ110人の子どもたちにご参加いただき、プログラミングの面白さを体感していただくと

同時に、古い電話機から「てのりぽっぷⓇ」といった最新技術に至るまで、幅広い研究成果を

ご覧いただくことができました。

ワークショップ「VISCUIT」 タッチペンを使ってオリジナルのアニメを描く様子

ワークショップ「VISCUIT」 班ごとに制作したオリジナルのゲームを全員で観賞する模様

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開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

NTT横須賀研究開発センタにて、NTTドコモ R&Dセンタ、NTT東日本-神奈川支店、同

横須賀支店にご協力いただき、一般公開および市民公開講座を2011年10月23日(土)に

開催しました。

子どもから大人まで楽しみながらお分かりいただけるような展示を多数ご用意し、研究開発

成果を体験いただきました。また、工作を通じて科学を学んでいただく小学生対象の科学

教室や、サーバルームや実験室を研究員がご案内する施設見学ツアーも開催しました。

午前中の「アトラクションステージ」では「ドクターけん」による親子で楽しめる“わくわくサイエ

ンスショー”を催しました。風船などを使って空気や静電気の実験を行い、楽しみながら科学

への親しみを深めていただきました。参加者同士が手をつなぎあって輪になり静電気を伝える

実験などでは、驚きの歓声や笑いが会場のあちらこちらから上がっていました。

午後は、「第23回NTT市民公開講座」を開催しました。NTTサイバーソリューション研究所

市森 峰樹プロジェクトマネージャにより、「新しいサービスを創る ~武山・光の丘発 世界へ」と

題し、当センタの歴史や最近の通信サービスなどのトピックなどとともに、NTTの新サービス

創造に向けた取り組みをご紹介しました。

このほかにも、横須賀市作業所連絡会によるハンドメイドのスイーツや手工芸品の販売

コーナー、震災対応活動や地域貢献活動をご紹介するパネル展示なども大勢の方で賑わい、

ご家族連れなど600名以上のお客さまにご来場いただきました。

施設見学ツアーにてサーバルーム見学

市民公開講座

NTT横須賀研究開発センタ 一般公開&市民公開講座2011

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NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

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【展示会場】筑波研究開発センタ(NTTアクセスサービスシステム研究所)

つくばフォーラム2011の開催

【講演会場】つくば国際会議場

通信インフラによって実現される豊かな社会、そして大震災を体験し、強く求められている

信頼でき安心を提供する通信ネットワークの実現をめざし、11月29日(火)、30日(水)の2日

間、つくばフォーラム2011を開催しました。今年は「豊かな未来へ 安心と信頼を築くアクセス

ネットワーク」のテーマの下、共催団体やNTTグループなど計126団体にも参加いただき、講演

や展示を行いました。

つくば国際会議場では、「NTTグループの最近の取り組み ~グローバルICTカンパニーを目指

して~」と題した宇治則孝NTT代表取締役副社長による基調講演、および「東日本大震災を

乗り越えて ~お客様をつなぎ続けるために~」と題した山村雅之NTT東日本常務取締役に

よる特別講演を行い、多くのお客さまに聴講いただきました。

筑波研究開発センタでは、ワークショップやテクニカルセッションのほか、最新の研究開発

成果や光アクセス設備の展示、技能五輪金メダリストによるデモンストレーション、光ファイバ

ケーブルや通信ネットワークを支えるさまざまな関連製品の紹介、および技術交流イベントなど

を行いました。また今回は、関心の高い災害への備えや復旧・保守など災害対策に資する

展示に災害対策展示マークを掲載したほか、「東日本大震災の復旧作業と現在の状況」に

ついてのパネル展示や、ワークショップにおける防災科学技術研究所の功刀卓主任研究員の

講演など、震災対応や防災に重点化した取り組みを行い、多くの来場者の方にご覧いただき

ました。

豊かな社会生活を提供する安定性、信頼性のあるアクセスネットワークには、さらなる

高速化、大容量化、そしてライフラインとしての通信サービスの重要性が再認識されている中、

本フォーラムは参加型の技術交流の場として、10,000名規模の充実したイベントになりました。

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NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた 研究開発 フォーラム・シンポジウム・イベント

「NTT研究所がどんなところなのか」をじかに感じとっていただくため、研究開発職に興味の

ある学生を対象に2012年1月14日(土)、「NTT研究所オープンラボ」を開催しました。この

イベントは毎年開催しており、今年で6回目となります。

今年も、最新の研究成果をご覧いただくだけでなく、学生がNTT研究所の若手研究員と

直接話をする機会を設けることで、参加者の好奇心・興味・関心を高めていただけるイベント

としました。会場となったNTT武蔵野研究開発センタには526名の学生に来場いただきました。

具体的には、研究企画部門長によるビジョン講演、各研究所の紹介、最新研究成果のデモ

ンストレーション、若手研究員とのトークセッション形式による研究生活紹介、就職相談

コーナーなど、さまざまなコンテンツを実施し、学生のNTT研究所への志望度・関心を高める

有意義なイベントになりました。

ビジョン講演

NTT研究所オープンラボの開催

RD-7

研究展示の様子

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開かれた 研究開発

NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた研究開発

研究開発成果などを広く周知することを目的として、以下の2種類の技術情報誌を刊行

しました。

技術誌の発行 特許・技術開示

NTT技術ジャーナルは、NTTグループにおける新技術・新サービス

の開発状況から各種事業展開を幅広く紹介する技術情報誌で

す。一般の方向けに最新の技術動向が分かりやすく解説されて

います。

■2011年度の特集

20周年を迎えたコミュニケーション科学、社会基盤を支える

クラウドコンピューティング基盤技術、スマートエネルギーマネ

ジメント技術 など

(1) NTT技術ジャーナル(和文、月刊)

NTT Technical Reviewは、NTTグループ事業のグローバル化に

対応し、研究開発成果・アクティビティを海外に発信するための

英文技術論文誌です。(2007年4月よりWeb版のみの掲載とな

りました。)

■ 2011年度の特集

Services for Hikari Era: Terminal Configuration Technologies,

Ultrahigh-speed Ultrahigh-capacity Optical Transport Network,

Imaging and Sensing Technologies for Safety and Security

など

(2) NTT Technical Review(英文、月刊)

広範な分野にわたる研究開発成果としての技術について、積極的に特許などを取得

するとともに、産業界においてもタイムリーに活用できるよう、適正価格で提供しています。

■特許・実用新案の出願状況

■主な技術開示項目

RD-8

2009年度

● 音楽信号のリアルタイムサラウンド化DSPソフト

● 業務プロセス可視化・分析システム(BPOST)

● 高密度実装用パラレル光モジュール

2010年度

● コンクリート構造物の圧縮強度非破壊計測装置

● ホルムアルデヒド測定装置

● ホームICTプラットフォーム

2011年度

● 軽量低遅延H.264コーデックエンジン

● リアルタイム型Big Data分析基盤技術(Jubatus)

● 100Gディジタル信号処理回路

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 (件)

外国特許

国内特許2009

2010

2011(年度)

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開かれた 研究開発

NTT研究開発この一年(2012年報)

開かれた研究開発

研究所の研究開発成果は、国内外の専門家会議や専門学術誌において活発に発表さ

れています。これは、情報通信分野の研究開発の活性化と、学術・技術の発展に大きく寄

与していると考えられます。

対外論文発表件数

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広範な情報通信の技術分野を網羅する研究開発活動を背景に、ITUやISOをはじめ、

近年活発化しているフォーラムなど各種標準化関連団体の標準化活動に積極的に参画し、

NTTの企業活動の一翼を担うとともに、世界の情報通信の秩序ある発展をめざしています。

■ITU/TTCなどの標準化機関への参加(2011年度実績)

■国際標準化会合への参加(2011年度実績)

2,626人日

(事前検討、準備作業は含みません)

■ITU-Tへの寄書状況(2005~2008年)

NTT 5.9%

日本(NTTを除く) 5.8%

諸外国 88.3%

ITU-T(旧CCITT)および総務省資料から推計。

4年ごとの集計のために(2005~2008年)のデータが最新のものです。

標準化活動

国内/国際活動者

延べ 452名

国内委員

延べ 343名

0

500

1000

1500

2000

2500

(件)

国内学術誌 外国学術誌 国内学会講演 学術的国際会議

■2009年度 ■2010年度 ■2011年度