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2016年2月24日

株式会社リクルート住まいカンパニー

池本洋一

循環型住宅市場形成のカギはなにか? 不動産ポータルの果たすべき役割とは?

池本洋一 株式会社リクルート住まいカンパニー SUUMO編集長 テレビ・新聞・雑誌でのコメント、コラム執筆や講演活動も行う。 リクルート 住まい研究所主任研究員(兼務) 国土交通省 中古住宅市場活性化ラウンドテーブル委員 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部 日本版CCRC有識者会議委員

自己紹介

リクルート住まいカンパニーのサービス 不動産・住まい関連の総合的な情報サービスを展開 WEBサイト、スマートデバイスアプリケーション、情報誌(約40誌)、 対面相談の店舗サービス(130店)

パソコン モバイル スーモカウンター (無料相談サービス)

情報誌

循環型市場形成に向けた

ポータルサイトの動き

住宅政策は、立案までが仕事ではなく、浸透までが仕事。 「生活者や業界への認知浸透」「施策へのアクション創発」が必要

住宅政策 決定

業界 浸透

接客現場

-編集記事 -検索軸に追加 -物件特集化

住宅政策の策定後に必要なことは?

生活者 浸透

ポータル 情報誌

-店舗掲示 -接客ツール -持ち帰り資料

勉強会

事業者 インセンティブ

消費者 インセンティブ

-割引 -減税 -資産評価

-導入補助金 -税制インセンティブ

-業界団体勉強会 -理解促進ツール

この2つは 相互性がある

②生活者サイド -性能のいい物件を発見できる -安心できる物件を発見できる

③表記した物件の 問い合わせが増える

④事業者サイド 業績拡大にむけて 入力意欲増大

①ポータルサイトへの表記

浸透スピード が早まる

ポータルサイトへ装着は、生活者サイドへの浸透効果だけでなく、 問い合わせ数を増やすことにつながり、事業者の導入スピード向上 に寄与する可能性がある。

ポータル検索実装と業界浸透の相関性

【実施例】1月のREINS改訂

No REINS追加項目

物件の性能

1 耐震基準適合証明書

2 長期優良住宅認定通知書

3 住宅性能評価書(設計・建設新・建設既)

4 建築確認完了検査済証

5 法適合状況調査報告書

6 低炭素住宅

7 省エネラベル ※検索軸には含まない

建物

検査

8 瑕疵保険検査基準に適合

9 フラット35・S適合証明書

10 建築士等の建物検査報告書

住宅

履歴

11 新築時・増改築時の設計図書

12 修繕・点検の記録

リフォーム

13 5年以内に水回り設備交換

14 5年以内に内装リフォーム

15 5年以内にその他リフォーム(Kのみ)

16 5年以内に大規模修繕工事(MSのみ)

17 空き家バンク登録物件 ※検索軸には含まない

1月にREINSに既存住宅の性能、検査、履歴、リフォームに関わる項目が追加

ポータルサイトでも項目・検索できるように

RSC(不動産サイト事業者連絡協議会)理事3社にてポータル実装案を検討 REINS実装の1月以降、順次ポータルでも表示・検索できるようにする。 消費者への認知浸透、該当の既存住宅に問い合わせが入りやすくなるため、事業者、売主への取り組み推進にもつながる

■実装決定している3ポータルサイト

■3社統一で実施すること ① 入稿項目・規定統一 …入稿文言、その文言の規定 ② 実施時期 …2016年1月下旬以降に順次実装する

今後はRSC加盟の各社、非加盟の各社にも、声掛け広めていきたいと思います

物件の詳細項目に明記

カテゴリー分類、用語説明で検索しやすく

さらに閲覧数を伸ばすには「特集」が有効

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2 循環市場形成に向けて

考えたい視点

循環型住宅市場に向けて、必要なのは?

■欧米との構造の違い…新築・中古バランス良い政策が必要

・欧米と日本は、新築建築の規制状況が異なる ・日本のストックは品質向上途上のものが一定存在する ・日本では新築希望7割、中古希望1割、どちらでも2割のニーズ ・一戸建てはパワービルダーによって1000万で建てられるという市場構造 →建て替え・リフォーム・中古流通活性をバランスよく

■欧米から学ぶべきもの

・市場の情報公開性 ・市場の取引透明性 ・良質なストックの適切な評価

■民間ならびに消費者自身の自助努力の推進

・民間の自助努力の推進 (循環型市場形成への評価) ・循環型住宅事業が儲かるメカニズムの導入 ・消費者自身による自主的な価値アップ→評価に落とし込む

国の政策 ⇔ 業界の動き ⇔ 消費者の動き

国の住宅政策 住宅業界が順守 住宅業界が推進

生活者に浸透

生活者が自主推進 民間事業者が自主推進

メディアが取り上げる ポータル検索できるように (価値の可視化)

住宅業界が その価値を伝える

・住民合意を得やすくするために、2013年より 理念、ビジョン、行動指針、活動方針を定めている ・毎月の修繕積立金をフラット化(2014年)

【事例①】住民経営マンション

「ブラウシア」(2005年竣工 438戸 千葉みなと)

・活気あるコミュニティを作るため ハロウィン、夏祭り、フリマ、新一年生親子交流会 つながりのキッカケとなるイベントをほぼ毎月実施。

・公式ホームページやFacebookページを作成。

・新規入居者向けにパンフを作成、理事会から説明。

●実現内容 ①バスの増便

全住民の声として江東区と東京都交通局にバス増便の要望書を提出。 東京駅行バスを、土日のみ1本/時程度→平日4本/時と約15倍に増便。

②信号機の機能変更 子供の死亡事故をきっかけに、一部の信号を右折・直進分離型に変更。他信号も協議中。 歩行者横断時に車が来ない設計に。

③運動会の実施

有明地区住民皆で参加できるイベント・お祭りが全くない状況。防災観点でも不安があった。 →マンション対抗運動会を実施し、今年は約700人が参加。

【事例②】地域連携で住みやすさ改善

有明の5つのマンションの管理組合の連合体「有明マンション連合自治会」 (オリゾンマーレ・ガレリアグランデ・ブリリアマーレ有明・シティータワー有明・ブリリア有明スカイタワー)

●連合自治会の目的 ①東京都・江東区へ積極的に働きかけを行い、 まちづくりを主体的に行うこと

②有明地区住民の親睦を深めて マンション間の情報交換を活発にしていくこと

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