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慣 性 集 塵 技 術
粉粒流体技術のトータルサポート
1
創業以来、私たちフルード工業の技術の真髄は、混相流体技術にあります。粉・粒・流体装置・機器のプロフェッショナルとして、サイクロンにおいても、お客様の用途に対応したさまざまな製品をご提供いたします。
サイクロンの基礎解説
サイクロンの原理
入口ノズル
排気ノズル
円筒部
円錐部
排出口
サイクロンチャンバ
反転上昇流
ロータリバルブなど
U1
サイクロンのメカニズム
サイクロンとは ̶ サイクロンの概念サイクロンとは旋風・台風を語源とし、遠心力と重力すなわち慣性力により混相流体の中の粒子を流体中から分離させる慣性分離装置です。そのメカニズムのイメージを模型図に示します。
気体サイクロンと液体サイクロン流体には大きく分けて気体と液体がありますが、サイクロンの原理は、いずれに対しても成り立ちます。しかしながら、気体と液体では一般に1,000倍レベルでの比重量の差があり、粘性等も大幅に違いますので、設計は当然別のものになります。前者は気体サイクロン、後者は液体サイクロンと分類され、フルードでは両方の技術を保有し製造を行っております。なお、気体サイクロンの方が圧倒的に需要が多く、一般に略してサイクロンと呼称されますので、このカタログもこれに準じます。まず、気体サイクロンについてご説明し、液体サイクロンは姉妹機として、12頁でご紹介いたします。
気体サイクロン(以後サイクロンと表示)入口ノズルから、U1の速度で入った混相流のうち、粒子は試算によりますと重力加速度の100~200倍、ときに2,000倍にもおよぶ加速度(遠心力)を受けて壁側に押しつけられ、壁に沿って旋回し、同時に重力加速度を受けるため、下方に螺旋を描きつつ移動していきます。
気相(気流)の動き気流の方も、上部内壁に沿って旋回しながら下降し、円錐部に達すると回転半径が小さくなるため、回転モーメント一定の原理から速度は増加、円錐下端近くに達すると反転上昇します。ここではもはや速度の増加はなく、中心部を旋回しながら上部の排気ノズルから排気されていきます。これを流体力学上から説明いたしますと半径をr、旋回流の回転速度をUθとすると、Uθ・rn=constの関係が成立し、外周ではn=0.5~0.9で準自由渦(理論上はn=1で自由渦)、中心部ではn=-1で強制渦となり、いわゆるランキン渦(Rankine’s Vortex)を形成します。
台風の目を思い浮かべてください。理論的に同じことを装置内で発生させ、強大な台風エネルギをもって粒子を分離しているのです。
2
サイクロンの一般的な特性
入口風速
適正な入口風速は概ね20m/s前後となります。サイクロンの種類と設計により違いますので、その都度使用するサイクロンの性能表に照らしつつ選定する必要があります。ここに、風速が低すぎると遠心力が不足し十分な分離エネルギが得られず、高すぎると遠心力が効きすぎて粉塵は降下せず、捕集率が悪くなります。特に高い方は圧力損失が非常に増えるデメリットも加わります。
捕集率と圧力損失
捕集率と圧力損失は形状と構造によって大幅に変わり、効率の高いサイクロンを設計するとエネルギロスとしての圧力損失が増加するという、設計者にとって痛し痒しの性質を持っております。しかしこれは正しく設計される限りにおいて原理上の特性としてやむを得ません。フルードでは、サイクロンは分離のために使う装置であるという基本思想から、捕集率を最優先にした設計をしております。なお、圧力損失はRe(レイノルズ)数の影響等で厳密には若干ずれますが、入口風速の2乗つまり動圧に比例します。
捕集の限界粒子径
限界粒子径については、粒子の軌道解析や、粒子の遠心沈降速度と気流の内向き半径分速度との釣合等から、数μm程度であることが求められています。しかしながら、実際のサイクロンでは数μm以下でもある程度捕集されることが、ままあります。これは、微粒子が凝集して見掛け上粗大粒化していることによるものです。もとより凝集しにくい粒子では、これは成り立ちません。
粉 粒 流 体 技 術 のトータルサポート
3
なぜ今サイクロンなのか ̶ そして今、なぜフルードのサイクロンが求められるのでしょう。
フルードのサイクロンとは?
サイクロンは100%ファインです。日進月歩を続ける技術の世界において、素材原料のファイン化はどの分野においても必須です。医薬品、ファインケミカルはもとより、食品においてもコンタミは厳禁。サイクロンは100%ファインなのです。
生産の効率上、また資源の有効利用上、高い捕集率が求められます。かつて使われていたような90%程度の捕集率では、もはや使いものにならない時代です。もし、捕集もれの原料がバグフィルタにいってしまったら、その分は常にフィラメントのコンタミの危険にさらされます。どうしても高効率・高性能が求められるのです。
フルードのサイクロンはどうして高性能なのか?
私たちフルード工業は混相流体力学をベースに、サイクロンにもレイノルズ数のような流体力学上の相似法則が成り立つことを究明。数次の実験から得られたデータを解析し、驚異の高性能サイクロンを開発したのです。
高性能を遺憾なく発揮サイクロンは形状と構造だけで性能を得ているので、適正な使い方をしないと高性能が得られません。フルードでは単に設計だけでなく使用方法との組み合わせによる利用技術をも確立し、その高性能を遺憾なく発揮させています。正確なデータをいただきフルードの技術部にて分析の上、機種、サイズを選定させていただきます。
バグフィルタだけでは危険です。コンタミの問題だけでなく、バグフィルタだけで捕集すると、万一、濾布の性能低下や破れが一部にでも発生したときに、大気の汚染、粉塵の吹き出しとなり、工場は直ちに操業停止に陥ります。その損失と社会へのイメージダウンは、サイクロンのコストの比ではありません。
4
フルードのサイクロンの種類
フルードの
高性能サイクロン
低濃度の条件下で高性能(高捕集率)を示す超優秀機です。ここに、低濃度とは一般集塵レベルを指しますが、厳密には混合比の他に諸物性もご提示いただいた上で、フルードの技術部にて精査の上、機種選定をさせていただきます。なお、当機も実証試験で、45μm全通のタルク粉を、99.8%捕集しております。
低濃度用SCAP型
通常、サイクロンでゴミ等の粗大物を捕集しようとすると下部に詰り排出されず、使用できません。しかし、このサイクロンは粒片物専用に設計された特殊構造で、良好に捕集します。捕集率は99.8%以上。発泡ウレタン片、紙片、ゴミ、穀類など実績多数です。実証試験の結果、45μm全通のタルク粉でも98%の捕集率を示しました。
粒片用SCB型低濃度の粉体の捕集に 粒・片状物の捕集に
本格的な基礎理論に支えられた実験、解析、製品化、そして捕集率を最大にしたサイクロン群。それぞれの特性を生かした高濃度用、低濃度用、粒片用を用意し広範囲な需要に対応しております。
一般的なサイクロンでは濃度を上げていくと捕集率は不安定になり、遂には分離性能を失います。しかしながら、この高濃度用サイクロンは、高濃度下でも高捕集率を得られるように設計された特殊型で、高性能を維持します。実証試験で、45μm全通のタルク粉を、99.8%捕集の成績を得ております。
高濃度用SCC型
粉粒体の捕集に
製作中の大形サイクロン 検査中の大形サイクロン(全高10m)
粉粒流体技術のトータルサポート
ラインナップ
高濃度用サイクロン
SCC型
●対象物の例 : ほぼ全ての粉体、粒体
●外形図
D-JIS※Kフランジ
D-JIS※Kフランジ
K
N
H0
i0
φM
φM0
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
●性能表
5
粉 体 粒 体
※捕集率は45μm全通のタルク粉によるデータです。
20 30 4010753入口風速 v〔m/s〕
圧力損失(純気流) P〔kPa〕
20
10100
70
50
0.7
0.5
0.3
0.2
捕集率 η〔%〕
7
5
3
2
1
4 6 8 9
型式記号 D〔A〕 M M0 H0 i0 概略質量〔kg〕K N
SCC- 25・※-※SCC- 32・※-※SCC- 40・※-※SCC- 50・※-※SCC- 65・※-※SCC- 80・※-※SCC-100・※-※SCC-125・※-※SCC-150・※-※SCC-175・※-※SCC-200・※-※SCC-250・※-※SCC-300・※-※
253240506580100125150175200250300
80〔A〕100〔A〕125〔A〕150〔A〕200〔A〕250〔A〕300〔A〕φ400φ500φ560φ630φ800φ1000
125160200250315400500630800900100012501600
37646456068585510501300163019602250250031753965
2863594555707259151150146017702050229029153680
3240557085112140180230260290365465
112140160180224250300355400450475600710
1520254055801202002803804607701000
捕集率η
圧力損失(純気流)P
0.4
0.6
0.80.9
4
6
89
50
多量の粉塵通過の絶対条件である下の開口は大きくしたまま下部に反転機構を設け、さらに粉塵分離のメカニズムを持たせたタイプです。
高濃度下でも45μm全通タルク粉で、捕集率99.8% 以上という特殊型
6
●対象物の例 : ほぼ全ての粉体、粒体
●外形図
D-JIS※Kフランジ
D-JIS※Kフランジ
D-JIS※Kフランジ
K
N
H0
i0
φM
低濃度用サイクロン
SCAP型
●性能表
※捕集率は45μm全通のタルク粉によるデータです。
20 30 4010753入口風速 v〔m/s〕
圧力損失(純気流) P〔kPa〕
100
70
50
0.2
捕集率 η〔%〕
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
型式記号 D〔A〕 M H0 i0 概略質量〔kg〕K N
SCAP- 25・※-※SCAP- 32・※-※SCAP- 40・※-※SCAP- 50・※-※SCAP- 65・※-※SCAP- 80・※-※SCAP-100・※-※SCAP-125・※-※SCAP-150・※-※SCAP-175・※-※SCAP-200・※-※SCAP-250・※-※SCAP-300・※-※
253240506580100125150175200250300
80〔A〕100〔A〕125〔A〕150〔A〕200〔A〕250〔A〕300〔A〕φ400φ500φ560φ630φ800φ1000
3564365256458039801200152518202090233029753665
2683314205306738401050135516351890212027153380
253545507085100130165185205265340
100125150160200224250300355400425530600
121620324565100160230310370620800
捕集率η
圧力損失(純気流)P
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.80.91
2
3
4
5
6
7
8910
20
504 6 8 9
粉粒流体技術のトータルサポート
粉 体 粒 体
サイクロンの形状としては一般的なものですが、最も捕集率が高くなるように設計したタイプです。
低濃度専用、捕集率99.8% 以上の汎用タイプです。
ラインナップ
ゴミ等粗大品でも詰まることなく高性能捕集のできる、円筒型特殊サイクロン
SCC型の簡易型、粉塵分離のメカニズムを多少犠牲にしても、製作コストを抑えたタイプ。粒・片状物の捕集に最適です。
粒片用サイクロン
SCB型
●性能表
7
20 30 401073入口風速 v〔m/s〕
圧力損失(純気流) P〔kPa〕
20
10100
70
50
0.7
0.5
0.2
捕集率 η〔%〕
7
5
3
2
1
●対象物の例 : 紙片、リボン状のみみ紙、アルミ箔、穀類、穀類の皮、樹脂ペレット、発泡ウレタンなど
●外形図
D-JIS※KフランジD-JIS※Kフランジ
K
N
H0
i 0
φM
粒片物
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
型式記号 D〔A〕 M H0 i0 概略質量〔kg〕K N
SCB- 25・※-※SCB- 32・※-※SCB- 40・※-※SCB- 50・※-※SCB- 65・※-※SCB- 80・※-※SCB- 100・※-※SCB- 125・※-※SCB- 150・※-※SCB- 175・※-※SCB- 200・※-※SCB- 250・※-※SCB- 300・※-※
253240506580100125150175200250300
80〔A〕100〔A〕125〔A〕150〔A〕200〔A〕250〔A〕300〔A〕φ400φ500φ560φ630φ800φ1000
3213954805807208901090135017001800210026253125
230290375465590750940118015001600189023602840
253545507085100130165185205265340
100125150160200224250300355400425530600
131722355070110170240330400660850
片 状 物粒 体
捕集率η
圧力損失(純気流)P
45μm全通タルク
0.3
0.4
0.6
0.80.9
4
6
89
5054 6 8 9
サイクロンの性能変化粉粒流体技術のトータルサポート
8
サイクロンの性能を大きく左右するもの
●混合比による圧力損失の逓減率の例
圧力損失逓減率 △P/△P0〔%〕
0.05 0.1 0.2 0.3 0.5 1 2 3混合比 m〔-〕
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
サイクロンは、混合比が上がると圧力損失が下がる性質があり、この他粒度や粘性や風速などの影響を受けます。右図にその性質の一例を示します。
混合比(濃度)と圧力損失
大変重要なファクタです。正確な情報をいただいてフルードの技術部にて検討させていただきます。
粒度分布と粉体物性
分離性能だけでなく、サイクロンの大きさ、圧力損失、またサイクロンや後述するサイクロンチャンバの材質選定にもかかわってきます。正確にご提示いただき、フルードの技術部にて検討させていただきます。
品温、ガス温
ブローダウンとブローアップ
●ブローアップとブローダウンによる性能変化の例
10 200
100
98
96
94
漏れ風量の比 Qℓ/Qa×100〔%〕
捕集率 η〔%〕
ブローダウン
ブローアップ
ブローダウンとは下側に気流を流すことを言い、ブローアップはその逆を言います。前者はサイクロンの捕集率を上げます。一方、後者はその逆となり、吸引で使用するときがこれに当り、上向気流がある程度を越えると大幅に捕集率が下がるので、十分な注意を要します。右図に実験例を示します。
※Qℓ:サイクロン下部から出入りする漏れ風量Qa:全風量
サイクロンの使用方法
高性能サイクロンの性能を遺憾なく発揮させるために
9
サイクロンは気流中の粉粒体を分離する装置です。この気流を乱されると分離性能が著しく低下することになるので、サイクロン本体以外の部分における設計も重要です。入口ノズルおよび排気ノズルは一般に配管に繋がっていますが、下側の排出口は、タンク、ロータリバルブのような回転型排出機、二段ダンパのような、気流の変動を生じさせる排出機などさまざまです。
このため、これら下部からの影響を避けるため良好に設計されたサイクロンチャンバを設ける必要があります。十分注意された設計でないと分離だけはできても、圧力損失が大幅に増してしまったりするケースも出てきます。また、下側の条件が理想的なら、このサイクロンチャンバが不要になる場合もありますので、これらは正確な情報をいただいた上、フルードの技術部にて検討させていただきます。
●入口ノズル部の気流の向き
サイクロンチャンバの重要性
配管はサイクロンの旋回流の逆向きに曲げないようにしてください。
前後の配管方法への注意事項
コンタミ「0」にコンタミの恐れを絶無にしたいとき。
ロスを最小に輸送物のロスは、省エネ上も、省資源上もゆるされません。フルードの高性能サイクロンが活躍します。
バグフィルタの負荷を最小にフルードの高性能サイクロンをバグフィルタの手前に設置することで、この目的が有効に果たされます。
バグフィルタからの万一の吹き出し対策にバグフィルタだけでは濾布の破れ、外れ、あるいは溶接部の亀裂などが発生すると送られてきた粉塵がところかまわず吹き上がります。想像するだけでも恐ろしいことです。今の社会ではときに企業の致命傷にもなりかねません。高効率サイクロンをバグフィルタの手前に設置することで、これらの量を最小限に抑えることができます。
高性能サイクロンはこんな場面で活躍します
×
サイクロン適用チャート粉粒流体技術のトータルサポート
10
※濃度による機種区分、および粒度による機種とフローシート上の選択は、詳細仕様をうかがった上で、フルードの技術部にて検討させていただきます。 なお、実験を要することもあります。
比較的大きな粒片物に対して
粒片物のみのとき 微粉を含む粒片物のとき
破砕性のない大きな粒子に対して
微粉または、微粉混合品に対して
微粉または微粉混合品に対して、捕集、回収を最大限に確保したいとき
高濃度のとき
SCC型のみ SCAP型のみ
SCC型+バグフィルタ SCAP型+バグフィルタ
SCC型+SCAP型+バグフィルタ SCAP型+SCAP型+バグフィルタ
SCB型のみ SCB型+バグフィルタ
低濃度のとき
フローシートとその適用
サイクロン単体で
バグフィルタと併用して
二次サイクロンとバグフィルタを加えて
円筒型を使用して
サイクロンの姉妹機
送り終りのタンク上に必要な高さが取れないときや、粒度が大きく高性能サイクロンを要さないようなとき、最大限の性能を確保しつつ捕集を行わせるための特殊サイクロンです。
●外形図
11
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
型式記号 D〔A〕 M H1 H0 i0 概略質量
〔kg〕K N
SCH- 25・※-※
SCH- 32・※-※
SCH- 40・※-※
SCH- 50・※-※
SCH- 65・※-※
SCH- 80・※-※
SCH- 100・※-※
SCH- 125・※-※
SCH- 150・※-※
SCH- 175・※-※
SCH- 200・※-※
SCH- 250・※-※
SCH- 300・※-※
25
32
40
50
65
80
100
125
150
175
200
250
300
80〔A〕
100〔A〕
125〔A〕
150〔A〕
200〔A〕
250〔A〕
300〔A〕
φ400
φ500
φ560
φ630
φ800
φ1000
50
60
75
95
120
150
190
240
300
335
380
480
600
151
180
205
240
290
340
405
500
600
660
730
925
1125
60
75
100
125
160
200
255
330
400
460
520
660
840
25
35
45
50
70
85
100
130
165
185
205
265
340
100
125
150
160
200
224
250
300
355
400
425
530
600
8
10
15
20
25
35
50
80
120
160
180
320
400
D-JIS※Kフランジ
D-JIS※Kフランジ
K
N
H1
H0
i 0
φM
サイクロンヘッド
SCH型
サイクロンは、重力の100倍、200倍という大きな慣性力が発生しますので、やわらかな粒子では破砕が起こります。この破砕を最小限にしたいようなときのために、用意された特殊な内部構造を持つレシーバです。
破砕防止レシーバ
SRcA型
●外形図
D-JIS※Kフランジ
D-JIS※Kフランジ
A
B
N1 N2
H0
i0
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
型式記号 D〔A〕 A B H0 i0 概略質量
〔kg〕N1 N2
SRcA- 50・※-※
SRcA- 65・※-※
SRcA- 80・※-※
SRcA- 100・※-※
SRcA- 125・※-※
SRcA- 150・※-※
SRcA- 175・※-※
SRcA- 200・※-※
SRcA- 250・※-※
SRcA- 300・※-※
50
65
80
100
125
150
175
200
250
300
475
600
750
950
1180
1500
1500
1900
2360
3000
315
400
500
630
800
1000
1000
1250
1600
2000
950
1200
1500
1900
2360
3000
3000
3750
4750
6000
800
1000
1250
1600
2000
2500
2500
3150
4000
5000
630
800
1000
1250
1600
2000
2000
2500
3150
4000
160
200
250
315
400
500
500
630
800
1000
130
210
320
520
810
1280
1280
2040
3240
5100
●対象物の例 : ほぼ全ての粉体、粒体
●対象物の例 : こわれやすい粒体
粉 体 粒 体
粒 体
12
砂粒などの分離除去、濃縮機等として使用可能な液体に特化したサイクロン
液体サイクロンの基本原理は、気体サイクロン(サイクロン)と変わりません。しかし、気体と液体では比重も粘性も、他の物性値も大幅に違うため、その使用条件、用途、設計、圧力損失、形状も大幅に異なります。液体サイクロンでは流体と粒子の比重が非常に近かったり、流体より粒子の方が軽いこともままあり、このときは分離も濃縮も不能となります。
液体サイクロン
SCLA型
●外形図
D0-JIS※Kフランジ
DP-JIS※Kフランジ
DP-JIS※Kフランジ
K
N
H0
i0
φM
φM0A
A 矢視
(記) DPが8〔A〕のとき 管用テーパおねじR1/4になります。
●性能表
圧力損失 P〔kPa〕at ρ=1
10 20752
70
50
20
入口流速 v〔m/s〕
(注)本表にない小形、大形機も製作しています。
●寸法表
型式記号 DP〔A〕 D0〔A〕 M〔A〕 M0 H0
概略質量〔kg〕i0 K N
SCLA- 8・※-※
SCLA- 10・※-※
SCLA- 15・※-※
SCLA- 20・※-※
SCLA- 25・※-※
SCLA- 32・※-※
SCLA- 40・※-※
SCLA- 50・※-※
SCLA- 65・※-※
SCLA- 80・※-※
8
10
15
20
25
32
40
50
65
80
15
20
25
32
40
50
65
80
100
125
80
100
125
150
200
250
300
400
500
600
180
200
235
265
320
385
430
540
655
770
495
585
685
780
960
1210
1405
1730
2115
2505
350
435
530
610
780
960
1135
1430
1780
2125
35
45
55
65
90
110
130
170
210
255
110
140
160
175
200
235
265
315
375
430
15
25
30
40
65
100
140
220
340
480
●用途例 : 液体サイクロンは次の用途において、良好な結果が得られます。
液 体
砂粒などの分離除去に
● 井戸水などに含まれる微量の砂粒を 分離除去したいとき● ストレーナやフィルタで起きる目詰を 避けたいとき
濃縮機として
● スラリー状の混濁液などを ある程度濃縮して再利用したり 除去したいとき
※ いずれの用途の場合も 液体より粒子の比重が重いときに限られます。 詳細はフルードの技術部へお問い合わせください。
圧力損失P
推奨範囲
30
40
60
8090100
200
300
400
500
600
700
8009001000
3 4 6 8 9
粉粒流体技術のトータルサポート
サイクロンQ&A
サイクロンにまつわるよくある質問
13
サイクロンの大きさによる性能への影響は?Q1A. 同一思想で設計されたサイクロンでは、理論上大形の方が
遠心力が小さくなりますので、圧力損失・捕集率共に若干下がります。しかし、フルードの精密な実験結果によると極端なサイズの差がない限り、有意な差はありませんでした。実用上差はないとして結構です。
傾斜または横置して使える?Q2
A. サイクロンを傾斜させて使用することは、理論上当然ですが、好ましくありません。よく検討する必要があります。また、横置では全く使えません。
ベーン付サイクロンの性能は?Q3
A. 内部にガイドベーンを付けたサイクロンでは、上手に設計されていれば流れを層流化すること、運動エネルギ(動圧)を有利に静圧に変換させることで圧力損失を少なくする効果はありますが、捕集率は犠牲になります。
きわものサイクロンについて?Q4A. サイクロンは、古くから存在し 形状も単純なため、さまざまな
サイクロンが登場していますが、理論上成り立っていないものは全て不可です。また、微妙な捕集率向上を狙った細い管やスリットを付けたものなどは、詰りの原因になりますので、フルードではいっさい採用しておりません。
うずまき型のサイクロンの効果は?Q5A1. 入口がうずまき型になっているもの
これは旋回流を準備させる上で無効とは言えませんが、製作費が増えるのみで、フルードの実験結果では有意な差異は見られませんでした。
A2. 出口がうずまき型になっているもの旋回流と同じ流れ方向で出ていくとき(逆向は不適当)、上部で急に曲げるのに比べて圧力的には多少有利ですが、製作コストを考えると特に必要というほどのものではありません。また、捕集率には影響ありません。なお、高さに制限のあるようなところで有利ですのでフルード製品にも使われることがあります。
分級器として使える?Q6A. サイクロンは基本的には分離器です。しかしながら、型式の選
択と、ブローアップを有効に使うことなどで、分級の用途に利用することは可能であり、しかもローコストです。
ダブルクロン、マルチクロンとは?Q7A. いずれもサイクロンです。高さを低く抑えたいようなとき、
幾つかに分けることがあります。2本並列がダブルクロン、沢山使うものがマルチクロンです。配列上必ず偶数本で使うことになります。
入口ノズル、排気ノズル、排出口は「丸」?「角」?Q8A. 入口ノズル:丸でも角でも設計できますが、一般には配管が
丸なら丸で設計した方が無駄がありません。なお、入口直近に丸-角管を付けることは、好ましくありません。 排気ノズルと排出口:サイクロンは旋回流を使っておりますので角は全く不可です。ただし、本体の旋回流を阻害しないように設計された接続管を設ければ、角への接続も可能となります。
磨耗は?Q9A. サイクロンは、大きな慣性力をともないますので磨耗性粉で
は、大変な問題になります。セラミック製などにした事例もありますが、コストも多大となりますので、詳細条件をよくうかがい無駄のない材質選定、設計をさせていただきます。
空気、水 以外の流体でも?Q10A. 技術上の検討を要しますが全ての流体に対して、製作可能です。
氷点下でも?! 高温でも?!Q11A. -60℃の霧氷でも、数百℃の粉体用でも製作いたします。
なお、温度によって比重量はもとより、動粘性係数にいたるまで変化しますので、詳細をよくうかがって、技術検討をさせていただきます。
99.8%捕集出来ればサイクロンだけでもいい?Q12A. 微粉においては、環境基準の問題の他、細かい側の粒子は重
量上はサイクロンで可能でも、粒子数が多いので、煙たなびくように可視されることもあり、検討の上となります。なお、粒度が大きければサイクロンだけでも十分可能です。
ダブルクロン マルチクロン
サイクロン納入事例粉粒流体技術のトータルサポート
フルード工業の納入実績
14
サイクロン設置例
①全高10mに及ぶ大形高性能ダブルクロン ②並列使用の大形高性能サイクロン③サイクロンチャンバ
● ●
●
❶ ❸
❷
サイクロン施工実績例 (順不同・敬称略)
[SCC]型
出光興産 50 SUS304 樹脂粉 常温
神戸製鋼所 175 セラミック フライアッシュ 常温
北陸電力 32 SS400 ゼオライト 25
有機合成薬品工業 80 SUS304 樹脂粉 25
旭化成エンジニアリング 50 SUS304 触媒 100
堺化学工業 80 SS400 ワックス粉 50
旭化成 200 SUS304 金属酸化物 50
宇部興産 80 SUS304 LDPEペレット 60
出光興産 32 SUS304 ポリピロピレン 常温
三菱マテリアル 65 SS400 化成粉 常温
[SCAP]型
高砂工業 50 SUS304 ソーダ石炭ガラス 130
旭化成 40 SUS304 粉体 120~140
三井化学 100 SUS304 粉体 20
三菱重工業 20 SUS304 フライアッシュ 150
旭化成エンジニアリング 50 SUS304 窒素+鉱物粉 225
三菱重工メカトロシステムズ 300 SS400 乾燥有機物 150
テクノシグマ 600 SUS304 食品粉 常温
三菱電機 50 SUS304 排ガス(煤塵入り) 400
富士電機 32 SUS304 乾燥樹脂 100
日本化工機 80 SUS304 樹脂粉 40
ヤマトインテック 125 SS400 鋳物砂ダスト 常温
昭和風力機械 65 SS400 アルミチップ 常温
クラレ 100 SUS304 合成ゴム顆粒 常温
竹之内穀類産業 600 SUS304 穀粉 31
旭化成 10 SUS304 粉体 40~50
電気化学工業 25 SUS304 SBSペレット 60
[SCB]型
カネカ 350 SUS304 ポリスチレン 常温
[SCAc]型(注)
大阪ガス 80 SS400 多種粉 140
大日本住友製薬 200 SUS304 医薬品 30
北陸電力 25 SS400 ゼオライト 25
日石興産 150 SS400 特殊ガス+ダスト 常温
住金プラント 300 SS400 綿粉 常温+10
新菱冷熱工業 40 SS400 床上粉塵 常温
社名 口径 材質 品名 温度 〔A〕 社名 口径 材質 品名 温度 〔A〕
(注)SCAC型は、捕集率を若干犠牲にして圧力損失を下げたタイプです。
CAT.No.40B25
代 理 店
本社 〒112-8700 東京都文京区小日向4-6-19 共立会館ビルTEL 03-3944-7111(代)FAX 03-3944-8411URL http://fluideng.co.jpE-mail info@fluideng.co.jp
※この資料は製品の改良のため予告なく変更されることがありますので、予めご了承ください。
製造・販売
フルード工業のカタログに共通する事項
ホームページからもお引き合いいただけます。
▲
http://fluideng.co.jp
1. FIS………JIS標準数に準拠し定めた、フルード規格であることを示します。2.表中※印部は全機種に共通、-印部は標準外であることを示します。3.供給、排出にかかわる特性、能力は全て容積効率ηv=100%で表示してありますので、実際の能力は、容積効率ηvを見込む必要があります。なお、容積効率ηvの値につきましては、詳細データを添えて、弊社技術部までお問合わせください。
4.ディメンション表示のない数字は全て〔mm〕です。
5.塗装色のご指定・表示のないものは弊社標準色マンセル5G6/4となります。なお、高温仕様品、ゲート弁、バタフライバルブはシルバ、Lシリーズロータリバルブは防錆になります。
■ご照会に際しましては、別途、必要事項の記入用紙がございます。 アンケート感覚で簡単にご記入できますのでお使いくださると便利です。
つくばテクノセンタ・関東工場・新松戸事業所
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