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多孔性金属錯体 (MOF)とナノ金属触媒の一 体 化 に よ る 、 水 素 貯 蔵 お よ び高効率エネルギー変換新規材料の創製
JSTさきがけ研究員京都大学大学院理学研究科連携准教授
小林 浩和
本技術の概要1. 反応させたい基質の選択的な分離・濃縮に長けた多孔性金属錯体
(MOF)と、物質変換の要であるナノ金属触媒を一体化させることで、高効率・高選択的なエネルギー・物質変換が可能な複合物質の創製が期待される。また、MOF細孔中のナノ粒子の規則的な配列により、触媒の他、磁性、電子材料用途としても期待される。
2. 従来は、金属触媒がMOFの表面のみ、またはMOF細孔を塞ぐように担持されており、MOFの空間を活かしきれていなかった。本技術ではナノ金属触媒にMOFナノ膜を被覆した複合体とすることで、水素添加触媒として、またメタノール合成触媒としての高い活性を 確認した。
3. さらに熱分解法によるMOFとナノ金属との簡易な複合化方法、 およびそのエタノール酸化活性も開発済みである。
4. 触媒、磁気・電子材料として、共同研究またはライセンスを 希望する。
分離触媒
貯蔵濃縮
金属ナノ粒子
1 102 104 106
1 nm 10 nm
ナノ粒子原子 バルク
構成原子数
粒径
多孔性金属錯体(MOF)
有用な触媒
金属ナノ粒子/MOF複合体
多孔性金属錯体(MOF)とナノ金属触媒の複合体
・分離、濃縮による高選択・高効率・シンタリング抑制による長寿命化
既存の触媒を凌駕する革新的新材料
金属イオン
有機配位子
自己集積
MOF
有機金属 または金属イオン
自己集積金属イオン
有機配位子
還元
MOF細孔が塞がる
MOFの超空間・空隙を活かしきれていない
ナノ金属
MOF表面上のみへの担持
MOFとナノ金属との複合化方法
従来技術
金属イオン
還元
ナノ金属
自己集積
金属イオン 有機配位子
MOF細孔を保持
MOFとナノ金属との複合化方法
MOFの空間を活かす
MOFナノ膜による被覆
新技術
日本特許第5946456号、中国特許201280037865.4、米国特許査定、ヨーロッパ審査中、韓国特許10-1596608
Nature Materials, 13, 802 (2014)
Overlay of Cu and Pd
Pd
金属ナノ結晶にMOFナノ膜を被覆した複合体 Pd/HKUST-1
コア・シェル複合体
水素吸蔵速度プロファイル
30 ℃
水素吸蔵量・吸蔵速度が2倍:MOFとのシナジー効果
水素圧力-組成等温曲線
30 ℃2倍
2倍
有用な水素添加反応触媒として期待
Pd
Pd
Pd
Pd
固定床流通式反応装置CO2 + H2 メタノール
Cu/γ-Al2O3 Cu/MOF
Cu
Cu
Cu
γ-Al2O3
50 nm50 nm
メタノール合成触媒Cu/γ-Al2O3 vs. Cu/MOF
Cu触媒の担持量:20 wt%
反応条件:220 ℃、 2 atm
MOF Cu
特願2014-198898特許第5774180号
担持体 置換基 メタノールμmol/gcat・h
ɣ -Al2O3 0.2
ZIF8(Zn2+) 0.2
MIL53 (Al3+) 8.6
MIL101 (Cr3+) 1.1
MIL100 (Al3+) 2.0
MOF74 (Mg2+) 0.7
UiO66 (Zr4+) -H 13.7
UiO66 (Hf4+) -H 38.3
UiO66 (Zr4+) -NH2 20.0
UiO66 (Zr4+) -COOH 73.6
メタノール成分のGCチャート
MOFの種類により触媒能が異なる
UiO66が極めて高い担持効果
ZIF8 MIL101 MIL53 UiO66 MOF74
* MOFのみでは触媒活性なし
メタノール合成触媒Cu/γ-Al2O3 vs. Cu/MOF
特願2014-198898特許第5774180号
Ni NP/MOF composites
MOF
Thermal decomposition
Ni-MOF-74 (Ni2(dhtp))
a b b
c
11 Å
Ni2+
H4(dhtp)
Self assemblyWater stablePorousGas adsorptionVarious metal series(Zn, Co, Fe, Mn, Mg)
Ni NP/onion carbon composites
MOFとナノ金属との新規複合化方法
日本:再公表WO2014/46107、米国:公開US 2015-0231622、韓国:公開10-2015-0059759
複合体のTEM写真とNi粒子の粒径
300-12h 350-12h 400-12h
4.3±1.4 nm 4.5±1.2 nmNi粒子の平均粒径:2.3±0.6 nm
20 nm
100 nm
20 nm
100 nm 50 nm
20 nm
従来の合成法では数nmのNi粒子を作製することは困難
エタノール酸化反応活性
MOF-金属ナノ粒子複合体(350-12h)が最も高い活性
12
Mg25
Mn26
Fe27
Co28
Ni29
Cu30
Zn
MOF-74 analogue
MOFとナノ合金との新規複合化方法
国際公開WO2015/137272
本技術に関する知的財産権
1 2 3 4
発明の名称 ナノ粒子上のPCPナノ膜とその製造方法
金属ナノ粒子複合体およびその製造方法
多孔性構造体およびその製造方法並びに複合金属ナノ粒子の製造方法
メタノール製造用複合触媒及びその製造方法並びにメタノールの製造方法
出願番号 特願2011-171542 特願2012-206494 特願2014-047181 特願2014-198898
公開番号 WO2013/021944 WO2014/046107 WO2015/137272
登録番号 特許第5946456号 特許第5774180号
出願人 北川宏、小林浩和 北川宏、山田鉄兵、小林浩和、向吉恵
北川宏、小林浩和、向吉恵
北川宏、小林浩和、三津家由子
発明者 京都大学 京都大学 京都大学 京都大学
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