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【参 考】大量調理施設衛生管理マニュアルによる点検表及び記録簿 大量調理施設衛生管理マニュアルより抜粋―厚生労働省ー平成 25 年 10 月―
別紙 1
調理施設の点検表 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
1.毎日点検
点 検 項 目 点検結果
1 施設へのねずみや昆虫の侵入を防止するための設備に不備はありません
か。
2
施設の清掃は、全ての食品が調理場内から完全に搬出された後、適切に
実施されましたか。(床面、内壁のうち床面方 1m以内の部分及び手指の
触れる場所)
3 施設に部外者が入ったり、調理作業に不必要な物品が置かれていたりしま
せんか。
4 施設は十分な換気が行われ、高温多湿が避けられていますか。
5 手洗い設備の石けん、爪ブラシ、ペーパータオル、殺菌液は適切ですか。
2.1カ月ごとの点検
1 巡回点検の結果、ねずみや昆虫の発生はありませんか。
2 ねずみや昆虫の駆除は半年以内に実施され、その記録が 1年以上保存さ
れていますか。
3 汚染作業区域と非汚染作業区域が明確に区別されていますか。
4 各作業区域の入り口手前に手洗い設備、履き物の消毒設備(履き物の交
換が困難な場合に限る。)が設置されていますか。
5
シンクは用途別に相互汚染しないように設置されていますか。
加熱調理用食材、非加熱調理用食材、器具の洗浄等を行うシンクは別に設
置されていますか。
6 シンク等の排水口は排水が飛散しない構造になっていますか。
7 全ての移動性の器具、容器等を衛生的に保管するための設備が設けられ
ていますか。
8 便所には、専用の手洗い設備、専用の履き物が備えられていますか。
9 施設の清掃は、全ての食品が調理場内から完全に排出された後、適切に
実施されましたか。(天井、内壁のうち床面から 1m以上の部分)
3.3カ月ごとの点検
1 施設は隔壁等により、不潔な場所から完全に区別されていますか。
2 施設の床面は排水が容易に行える構造になっていますか。
3 便所、休憩室及び更衣室は、隔壁により食品を取り扱う場所と区分されて
いますか。
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
42
別紙 2
従事者等の衛生管理点検表 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
氏 名
体
調
化
膿
創
服
装
帽
子
毛
髪
履
物 爪
指
輪
等
手
洗
い
点 検 項 目 点検結果
1 健康診断、検便検査の結果に異常はありませんか。
2 下痢、発熱などの症状はありませんか。
3 手指や顔面に化膿創がありませんか。
4 着用する外衣、帽子は毎日専用で清潔のものに交換されていますか。
5 毛髪が帽子から出ていませんか。
6 作業場専用の履き物を使っていますか。
7 爪は短く切っていますか。
8 指輪やマニキュアをしていませんか。
9 手洗いを適切な時期に適切な方法で行っていますか。
10 下処理から調理場への移動の際には外衣、履き物の交換(履き物の交換
が困難な場合には、履き物の消毒)が行われていますか。
11 便所には、調理作業時に着用する外衣、帽子、履き物のまま入らないよう
にしていますか。
12
調理、点検に従事しない者が、やむを得ず、調理施設に立
ち入る場合には、専用の清潔な帽子、外衣及び履物を着
用させ、手洗い及び手指の消毒を行わせましたか。
立ち入った者 点検結果
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
43
別紙 3
原材料の取り扱い等点検表 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
① 原材料の取り扱い(毎日点検)
点 検 項 目 点検結果
1
原材料の納入に際しては調理従事者等が立ち会いましたか。
検収場で原材料の品質、鮮度、品温、異物の混入等について点検を行いま
したか。
2 原材料の納入に際し、生鮮食品については、1 回で使い切る量を調理当日
に仕入れましたか。
3
原材料は分類ごとに区分して、原材料専用の保管場に保健設備を設け、適
切な温度で保管されていますか。
原材料の搬入時の時刻及び温度の記録がされていますか。
4 原材料の包装の汚染を保管設備に持ち込まないようにしていますか。
保管設備内での原材料の相互汚染が防がれていますか。
5 原材料を配送用包装のまま非汚染作業区域に持ち込んでいませんか。
② 原材料の取り扱い(月 1回点検)
点 検 項 目 点検結果
原材料について納入業者が定期的に実施する検査結果の提出が最近
1か月以内にありましたか。
検査結果は 1年間保管されていますか。
③ 検食の保存
点 検 項 目 点検結果
検食は、原材料(購入した状態のもの)及び調理済み食品を食品ごとに
50g程度ずつ清潔な容器に密封して入れ、-20℃以下で 2週間以上保存
されていますか。
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
44
別紙 4
検収の記録簿 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
納品の
時 刻 納入業者名 品目名 生産地
期限
表示
数 量
鮮
度
包
装
品
温
異
物
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
〈進言事項〉
45
別紙 5
調理器具等及び使用水の点検表 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
① 調理器具、容器等の点検表
点 検 項 目 点検結果
1 包丁、まな板等の調理器具は用途別及び食品別に用意し、混同しないよう
に使用されていますか。
2 調理器具、容器等は作業動線を考慮し、予め適切な場所に適切な数が配
置されていますか。
3 調理器具、容器等は使用後(必要に応じて使用中)に洗浄・殺菌し、乾燥
されていますか。
4
調理場内における器具、容器等の洗浄・殺菌は、全ての食品が調理場から
搬出された後、行っていますか。(使用中等やむをえない場合は、洗浄水
等が飛散しないように行うこと。)
5 調理機械は、最低 1日 1回以上、分解して洗浄・消毒し、乾燥されていま
すか。
6 全ての調理器具、容器等は衛生的に保管されていますか。
② 使用水の点検表
採取場所 採取時期 色 濁り 臭い 異物 残留塩素濃度
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
③ 井戸水、貯水槽の点検表(月 1回点検)
点 検 項 目 点検結果
1
水道事業により供給される水以外の井戸水等の水を使用している場合に
は、半年以内に水質検査が実施されていますか。
検査結果は 1年間保管されていますか。
2 貯水槽は清潔を保持するため、1年以内に清掃が実施されていますか。
清掃した証明書は 1年間保管されていますか。
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
46
別紙 6
調理等における点検表 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
① 下処理・調理中の取り扱い
点 検 項 目 点検結果
1 非汚染作業区域内に汚染を持ち込まないよう、下処理を確実に実施してい
ますか。
2 冷凍又は冷凍設備から出した原材料は速やかに下処理、調理に移行させていますか。
非加熱で供される食品は下処理後速やかに調理に移行していますか。
3 野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、適切な洗浄(必要に応じて殺
菌)を実施していますか。
4
加熱調理食品は中心部が十分(75℃で 1分間以上(二枚貝等ノロウイルス
汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で 90秒間以上)等)加熱
されていますか。
5
食品及び移動性の調理器具並びに容器の取り扱いは床面から 60cm以上の
場所で行われていますか。(ただし、跳ね水等からの直接汚染が防止でき
る食缶等で食品を取り扱う場合には、30cm以上の台にのせて行うこと。)
6 加熱調理後の食品の冷却、非加熱調理食品の下処理後における調理場等で
の一時保管等は清潔な場所で行われていますか。
7
加熱調理食品にトッピングする非加熱調理食品は、直接喫食する非加熱調
理食品と同様の衛生管理を行い、トッピングする時期は提供までの時間が
極力短くなるようにしていますか。
② 調理後の取り扱い
点 検 項 目 点検結果
1 加熱調理後、食品を冷却する場合には、速やかに中心温度を下げる工夫が
されていますか。
2 調理後の食品は、他からの二次汚染を防止するため、衛生的な容器にふたをして保存していますか。
3 調理後の食品が適切に温度管理(冷却過程の温度管理を含む。)を行い、
必要な時刻及び温度が記録されていますか。
4 配送過程があるものは保冷又は保温設備のある運搬車を用いるなどによ
り、適切な温度管理を行い、必要な時間及び温度等が記録されていますか。
5 調理後の食品は 2時間以内に喫食されていますか。
③ 廃棄物の取り扱い
点 検 項 目 点検結果
1 廃棄物容器は、汚臭、汚液がもれないように管理するとともに、作業終了
後は速やかに清掃し、衛生上支障のないように保持されていますか。
2 返却された残渣は、非汚染作業区域に持ち込んでいませんか。
3 廃棄物は、適宜集積場に搬出し、作業場に放置されていませんか。
4 廃棄物集積場は、廃棄物の搬出後清掃するなど、周囲の環境に悪影響を及
ぼさないよう管理されていますか。
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
47
別紙 7
食品保管時の記録簿 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
① 原材料保管時
品目名 搬入時刻 搬入時設備内
(室内)温度 品目名 搬入時刻
搬入時設備内
(室内)温度
② 調理終了後 30分以内に提供される食品
品目名 調理終了時刻 品目名 調理終了時刻
③ 調理終了後 30分以上に提供される食品
ア 温かい状態で提供される食品
品目名 食缶等への移し替え時刻
イ 加熱後冷却する食品
品目名 冷却開
始時刻
冷却終
了時刻
保冷設備へ
の搬入時刻
保冷設備
内温度
保冷設備から
の搬出時刻
ウ その他の食品
品目名 保冷設備への
搬入時刻 保冷設備内温度
保冷設備から
の搬出時刻
〈進言事項〉
48
別紙 8
食品の加熱加工の記録簿 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
品目名 No.1 No.2(No.1で設定した条件に基づき実施)
(揚げ物) ①油温 ℃ 油温 ℃
②調理開始時刻 : No.3(No.1で設定した条件に基づき実施)
③確認時の中心温度
サンプルA ℃ 油温 ℃
B ℃ No.4(No.1で設定した条件に基づき実施)
C ℃ 油温 ℃
④③確認後の加熱時間 No.5(No.1で設定した条件に基づき実施)
⑤全加熱処理時間 油温 ℃
品目名 No.1 No.2(No.1で設定した条件に基づき実施)
(焼き物、
蒸し物)
①調理開始時刻 : 確認時の中心温度 ℃
②確認時の中心温度
サンプルA ℃ No.3(No.1で設定した条件に基づき実施)
B ℃ 確認時の中心温度 ℃
C ℃ No.4(No.1で設定した条件に基づき実施)
③②確認後の加熱時間 確認時の中心温度 ℃
④全加熱処理時間
品目名 No.1 No.2
(煮物) ①確認時の中心温度 サンプル ℃ ①確認時の中心温度 サンプル ℃
②①確認後の加熱時間 ②①確認後の加熱時間
(炒め物)
①確認時の中心温度
サンプル A ℃
①確認時の中心温度
サンプル A ℃
B ℃ B ℃
C ℃ C ℃
②①確認後の加熱時間 ②①確認後の加熱時間
〈改善を行った点〉
〈計画的に改善すべき点〉
49
別紙 9
配送先記録簿 平成 年 月 日
責任者 衛生管理者
出発時刻 帰り時刻
保冷設備への搬入時刻( : )
保冷設内温度 ( )
配送先 配送先所在地 品目名 数量 配送時刻
:
:
:
:
:
:
:
:
:
:
〈進言事項〉
50
14 主な食中毒の種類
食中毒は原因によって次のように分類される。
(1) 細菌性食中毒
サルモネラ、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌(O157含む),カンピロバクター、
黄色ブドウ球菌、ウエルシュ菌、ボツリヌス菌、セレウス菌 など
(2) ウイルス性食中毒
ノロウイルス など
(3) 自然毒食中毒
ア 動物性
ふぐ・毒カマス・貝 など
イ 植物性
毒キノコ・ジャガイモの芽・毒セリ など
(4) 化学性食中毒
ア 化学物質の食品中への不適正混入
殺そ剤・農薬 など
イ 有毒性金属による食品汚染
微量重金属(ヒ素・鉛など)
(5) その他
アレルギー様食中毒(ヒスタミンの生成)
さんま・まぐろ・さば・いわし・みりん干し・かじきまぐろ など
(参考) 食品衛生講習会テキスト -大阪市健康局―
51
(6) 主な細菌性食中毒とウイルス性食中毒の種類
主な
感染
源及
び感
染経
路症
状潜
伏期
間菌
の
特
徴
予
防
方
法
サル
モネ
ラ
・肉類
とそ
の加
工品
・卵 ・犬、猫
、ミド
リガメ
等の
ペッ
ト・ネ
ズミ
、ハ
エ、
ゴキ
ブリ
下痢
発
熱
腹痛
頭痛
吐
き気
嘔
吐5
~7
2時
間・熱
に弱
い・手
指の
十分
な洗
浄と
消毒
をす
る・食
品は
十分
に加
熱す
る
腸炎
ビブ
リオ
・海の
魚介
類・二
次汚
染さ
れた
容器
、
器具
等
下痢
発
熱
腹痛
吐き
気
嘔吐
10
~2
4時
間
・海水
の塩
分濃
度を
好む
・増殖
速度
が速
い・真
水で
よく洗
う・魚
介類
を入
れた
容器
、シ
ンク
、ま
な板
、包
丁等
の十
分 な
洗浄
をし
て二
次汚
染を
ふせ
ぐ
腸管
出血
性大
腸菌
(O
157
を含
む)
・人や
動物
の糞
便等
・自然
環境
にま
でお
よぶ
・肉類
、魚
介類
とそ
の加
工品
下痢
発
熱
腹痛
吐き
気
嘔吐
(乳
児が
感染
する
と症
状が
重く死
に至
るこ
とも
ある
)
12
~7
2時
間(0
157は
3~
8
日間
)
・01
57
に関
して
は感
染力
が 非
常に
強い
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
・容器
、器
具は
十分
に洗
浄す
る・飲
料水
や食
品は
十分
に加
熱す
る(0
15
7に
関し
ては
75
℃以
上1
分間
以上
の加
熱に
より
死滅
する
)
カン
ピロ
バク
ター
・肉類
(特
に鶏
肉)
・動物
の糞
便等
下痢
発
熱
腹痛
吐き
気
嘔吐
2日
~7
日・熱
に弱
い・手
指の
十分
な洗
浄と
消毒
をす
る・食
品は
十分
に加
熱す
る
黄色
ブド
ウ球
菌
・手指
の傷
、手
荒れ
(特
に化
膿創
)・手
でに
ぎっ
たお
にぎ
り・鼻
水、
たん
等
下痢
腹
痛
吐き
気嘔
吐1
~5
時間
・汚染
食品
→菌
の増
殖→
毒素
(熱
に強
い)を
出す
・発症
時間
が早
い
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
(鼻を
かん
だ時
も励
行)
・傷の
ある
場合
には
直接
口入
るも
のは
さわ
らな
い (
やむ
を得
ない
場合
は手
袋の
使用
)
ウエ
ルシ
ュ菌
・動物
の糞
便等
・土壌
・肉類
、魚
介類
とそ
の加
工品
下痢
腹
痛6
~1
8時
間・汚
染食
品→
菌の
増殖
→芽
胞(熱
に強
い)を
作り
、毒
素を
出す
・酸素
を嫌
う
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
・加熱
調理
した
もの
はな
るべ
く早
く食
べる
・1度
に大
量の
調理
をし
たと
きは
、す
みや
かに
冷却
する
ボツ
リヌ
ス菌
・土壌
・動物
の糞
便等
・はち
みつ
・黒砂
糖
呼吸
困難
吸乳
力の
低下
泣き
声が
弱い
8~
36
時間
・汚染
食品
→菌
の増
殖→
芽胞
(熱
に強
い)を
作り
、毒
素を
出す
・酸素
を嫌
う
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
・毒素
は熱
に弱
いの
で、
食品
は十
分に
加熱
する
・1歳
未満
の乳
児に
はは
ちみ
つ、
黒砂
糖を
食べ
させ
ない
セレ
ウス
菌・土
壌・焼
き飯
、スパ
ゲッ
ティ
等吐
き気
嘔
吐1
~5
時間
・汚染
食品
→菌
の増
殖→
芽胞
(熱
に強
い)を
作り
、毒
素を
出す
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
・加熱
調理
した
もの
はな
るべ
く早
く食
べる
・1度
に大
量の
調理
をし
たと
きは
、す
みや
かに
冷却
する
ノロ
ウィ
ルス
・カキ
やハ
マグ
リ等
の二
枚貝
(十
分加
熱さ
れて
いな
い場
合)
下痢
嘔
吐
吐き
気発
熱
頭痛
24
~4
8時
間・人
のみ
が感
染す
るウ
イル
ス性
食中
毒
・手指
の十
分な
洗浄
と消
毒を
する
・食品
は十
分に
加熱
する
・貝類
を入
れた
容器
、シ
ンク
、ま
な板
、包
丁等
の十
分な
洗浄
をし
て二
次汚
染を
ふせ
ぐ(ノ
ロウ
ィル
スに
関し
ては
85
~9
0℃
以上
90秒
間以
上の
加熱
によ
り死
滅す
る)
主な食中毒の種類
52
15 食中毒注意報の発令について
(1) 発令の基準
ア 次の(ア)から(エ)の条件をすべて満たすとき
(ア) 基準値が70以上
(イ) 最高気温が28℃以上
(ウ) 最低気温が21℃以上
(エ) 前日の平均湿度が70%以上
イ その他必要と認めたとき
(2) 発令の方法
7月 1日から 9月 30日までの 3か月間、保健所、各生活衛生監視事務所、各区役
所及び中央・東部市場食品衛生検査所、食肉衛生検査所において「食中毒注意報発令中
の掲示が行われる。
また、テレホンサービスで 24時間テープ案内の情報提供が行われる。
(電話:06-6208-0963)
食中毒注意報が発令されると、大阪市こども青少年局から連絡がある。
(3) 発令の有効期間
注意報を発令している日の午前0時から24時まで。
(4) 基準値について
基準値は最高気温及び最低気温から計算により次の通り算出する。 月 日 最高気温 最低気温 平均温度 差の合計 日較差 指数 基準値
7 月 1 日 ① ④ ⑦ ⑩ ⑬ ⑯
7 月 2 日 ② ⑤ ⑧ ⑪ ⑭ ⑰ ⑲
7 月 3 日 ③ ⑥ ⑨ ⑫ ⑮ ⑱
(例)7月 2 日の基準値を求める場合
ただし、①、②、④及び⑤は実測値であり、③、⑥は予想値である。
⑦ =(①+④)÷2
⑧ =(②+⑤)÷2
⑨ =(③+⑥)÷2
⑪ = ∣②-①∣+∣⑤-④∣+∣⑧―⑦∣
⑫ = ∣②-③∣+∣⑤-⑥∣+∣⑧―⑨∣
⑬ = ①-④
⑭ = ②-⑤
⑮ = ③-⑥
⑯ = ⑩×⑬
⑰ = ⑪×⑭
⑱ = ⑫×⑮
⑲ = ⑯+⑰+⑱
(注)∣ ∣は絶対値
53
Ⅳ 調理業務
1 調理とは
調理とは、食品を食物として、食べられるように作り変える操作(衛生上安全なものにし、
消化吸収をよくし、見た目に美しく、食欲をそそるようにする)のことである。
また、調理業務とは「献立作成」にはじまり、「原材料の購入」「原材料の検収・検品」「下
処理」「洗う」「切る」「調理する」「盛り付ける」「配膳」「調理器具、食器の洗浄」「後片付
け」までを含む広い範囲の仕事である。
2 非加熱調理
(1) 洗う
ア 米
表面についているごみやぬかを落とすことが目的。
最初は水を入れ、1~2回さっとまぜ、手早く水を流す。
次に手でもむようにして洗い、水を注いですぐに流す。これを3~4回繰り返す。
イ 魚介類
魚の切り身などは流水で手早く洗い、骨がある場合は骨をていねいに取り除く。
貝類は水または塩水に浸けて砂出しし、流水でていねいに洗う。
(魚介類には腸炎ビブリオ菌が付着していることがあるので、十分注意する。)
ウ 卵
卵は冷蔵庫で保管し直前に割ってすぐに加熱調理する。卵をさわったあとは、必ず手
をきれいに洗う。卵を使用した容器を別の調理で使用する場合は、洗浄・消毒を十分行
ったあと、使用する。
(卵の殻にはサルモネラ菌が付着していることがあるので、十分注意する。)
エ 根菜類
土がついている場合は、きれいに落とし流水でていねいに洗う。
オ 葉菜類
水槽に一度にたくさんの量を入れずに流水で繰り返していねいに洗う。
葉のひだや根元の土、ゴミをよく洗う。特にキャベツなどの結球野菜は外葉をはがし
てから中心部まで流水でていねいに洗う。
カ 果物類
取り扱いについては十分注意する。また、切る場合は直前に手指の洗浄・消毒を行っ
た後、十分に消毒した包丁およびまな板を使用する。
※ 野菜及び果物を加熱せずに供する場合は「P29 4下処理について(9)」参照のこと。
54
(2) 切る
肉や繊維の多い野菜は繊維にそって切ると歯ごたえがよく、加熱しても形くずれしにくく
なる。また、繊維に直角に切ると歯ごたえはやわらかくなるが、加熱した時に形くずれしや
すく、肉などは縮みやすくなる。また、食べ物による窒息事故防止のためには、食べやすい
大きさに切るということは大変重要なことである。
(3) アクを抜く
ア 水にさらす
なす、じゃがいも、さつまいもなどは皮をむいたり切った後、たっぷりの水に浸ける。
イ 酢水に浸ける
ごぼう、れんこん、うどなどは皮をむいたり切った後、うすい酢水に浸けて黒ずみを
防ぐ。
(4) 臭み抜きをする
ア レバー
表面の汚れを水で洗い流した後、塩でもみ、水にさらして血抜きをする。
(5) 乾物をもどす
商品によってもどし方が異なる場合があり、使用方法を確認する。
ア 春雨
よくほぐしながらゆで、透明になればざるにあげ、水をかけてよく冷ます。
イ 高野豆腐
ぬるま湯に浸け、落としぶたをしておく。やわらかくなれば2~3回水をかえながら、
両手のひらで押して白い水が出なくなるまで洗い、よく水気を絞る。
ウ ゆば
水又はぬるま湯にさっと浸ける。
エ 大豆
水でよく洗い、ゴミや上に浮いてくる豆を除く。3~4倍量の水に一晩おき、つけ水
ごと火にかけてゆでる。
オ 小豆
さっと水で洗い、すぐに火にかけて沸とうしたら湯を捨て、あらためて水を加えてゆ
っくりと煮る。
カ 金時豆、白いんげん
さっと水で洗い、4倍量の水に一晩おき、つけ水ごと火にかけてゆでる。
55
キ 千切大根
手早くもみ洗いをして、よく絞り、ほぐして水に浸ける。
(ゆっくり洗うと特有の臭みが切干大根に吸収される。)
ク しいたけ
さっと洗ってゴミを取り、水かぬるま湯に20~30分浸ける。
もどし汁は旨味が出ているので、だし汁として使用する。
ケ ひじき
さっと洗ってゴミを取り、水かぬるま湯に30分~1時間浸ける。やわらかくなれば、
よく水洗いしてざるにあげる。
コ わかめ
水に浸けてもどし、もどったら水をかえながらふり洗いする。
酢の物などの和え物に使う時は、熱湯を通す。
56
3 加熱調理
(1) 揚げ物
ア 揚げ物の特徴
(ア) 高温、短時間で加熱できるので食品の色、形などが保たれ、栄養素も失われにくく
なる。
(イ) 食品の持ち味に油脂味や香ばしさが加わる。
(ウ) 加熱中に味付けができないので、前後の味付けが必要となる。
イ 揚げ物・揚げ油の注意点
(ア) 一度にたくさんの食品を入れず、鍋の表面積の半分を目安にする。
(一度にたくさんの食品を入れると、温度の下がり方が早く一定の温度が保たれず、
カラッと揚がらない。)
(イ) 適正温度で揚げないと表面だけが焦げ、中心まで火が通らないことがある。
(材料を下ゆでする、小さく切る、又ミンチカツなどはできるだけ厚みをうすくする
と火が通りやすくなる。)
(ウ) 火の通りにくい物、焦げやすい物は低めの温度で揚げ、表面に焦げ色や焦げ風味を
つける時は高めの温度で揚げる。
(エ) 揚げている途中で揚げカスを取り除く。
(揚げカスがたまると、きれいに揚がらず、油もいたみやすくなる。)
(ア) 揚げたものは重ねないようにする。(油切りをよくするため)
(イ) 揚げ終わった油は熱いうちにこして、容器は必ずふたをして冷暗所に保管する。
(空気に触れると酸化が進み、いたみやすくなる。)
ウ 油のいたみ加減の見方
(ア) 油の泡立ち
新しい油は、食品を入れた時に大きな泡ができて、取り出すとすぐ泡は消える。
少し古くなると、細かい泡が食品のまわりにたくさんできて、それが消えてなくな
る。さらに古くなると、油の表面一面に石けんの泡のようなものが消えずに広がる。
(イ) 油の粘度と色
古くなると、油の粘りが増し、カラッと仕上がらない。色は褐色になる。
加熱調理操作
乾 式 加 熱
(水を直接の熱媒体としない)
湿 式 加 熱
(水を直接の媒体とする)
揚げる
焼 く
炒める
蒸 す
煮 る
ゆでる
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エ 揚げ物の種類
(ア) 素揚げ
材料に衣をつけないで、そのまま揚げる。
(イ) 空揚げ
材料にそのまま又は下味をつけてから、小麦粉や片栗粉をまぶして揚げる。
(ウ) 衣揚げ
A 天ぷら
小麦粉を卵・水(冷水がよい)で溶いた衣をつけて揚げる。
B フライ
小麦粉・卵・パン粉の順に衣をつけて揚げる。
C 変わり衣揚げ
小麦粉や片栗粉・卵などをつけた後、春雨・そうめん・ごま・コーンフレーク・
クラッカーなどをつけて揚げる。
オ 揚げ油の温度
素揚げ 190~200℃ かき揚げ 180~190℃
フライドポテト 160℃ フリッター 160~170℃
空揚げ 170~180℃ コロッケ 190~200℃
天ぷら(肉魚類) 170~180℃ フライ 180℃
天ぷら(野菜) 160~180℃ ドーナツ 160℃
(2) 焼き物
ア 焼き物の特徴
(ア) 高温で加熱するので、肉や魚などは表面のたんぱく質が凝固し、旨味が失われにく
くなる。
(イ) 食品に適度の焦げ色がつき、香ばしい風味が加わる。
(ウ) 加熱中に味付けができないので、前後の味付けが必要となる。
イ 焼き物の注意点
(ア) 適正温度で焼かないと表面だけが焦げ、中心まで火が通らないことがあるので、十
分注意する。
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ウ 焼き方の種類
(ア) 直接加熱
網や金串を用いて直接焼く。
(イ) 間接加熱
鉄板やフライパンの上で焼く。
厚手のものの方が焦げむらができにくく、肉や魚などは最初は強火で焼き、表面に
焼き色をつけて旨味を逃がさないようにする。オーブンの中の空気を温めて焼くオー
ブン焼きは、上からの熱と鉄板から伝わる熱とで、全体にやわらかく熱がかかり、香
ばしい香りがつき、風味よく仕上がる。
エ ガスオーブンの種類
(ア) 自然対流式オーブン
一般には焼きむらの少ない中段を用い、焼き色をつける時は上段を使用する。
(イ) 強制対流式オーブン(コンベクション)
上段・中段・下段で同時に焼けますが、焼きむらができる場合があるので、天板の
上下前後を入れ替えるようにする。
(ウ) スチームコンベクションオーブン
スチーム(水蒸気)とコンベクションオーブン(熱風)の量を設定して調理を行う
多機能加熱調理機器で、「焼く」「煮る」「炊く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」
「温める」なども加熱調理ができる。
オ ガスオーブンの温度
グラタン 200~230℃ クッキー 180~200℃
魚料理 200℃ スポンジケーキ 160~180℃
卵・肉料理 180~200℃ カスタードプディング 130~140℃
※ オーブンは急に温まらないので、予熱が必要
(3) 炒め物
ア 炒め物の特徴
(ア) 加熱中に味付けができる。
イ 炒め物の注意点
(ア) 必ず鍋を熱してから油を入れる。(風味に大きな差が出る。)
(イ) 炒める時の油の量は、材料の種類・切り方・加熱時間によって異なる。
(ウ) 強火で手早く火の通りにくいものから順に炒めるのが原則。
(時間をかけすぎると材料から水が出て水っぽい仕上がりとなる。)
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(4) 蒸し物
ア 蒸し物の特徴
(ア) 水が沸騰していれば、一定の温度(100℃付近)が保てる。
(イ) 食品の色、形、香り、栄養的価値などをあまりそこなわずに長時間加熱できる。
(ウ) 加熱中に味付けができないので、前後の味付けが必要となる。
イ 蒸し物の注意点
(ア) 蒸気が立つまでは強火で、蒸気が立ってきたら料理に合わせて火加減を調節する。
(イ) 必ず水が沸騰して蒸気が立ってから材料を入れる。
(ウ) 鍋とふたの間にふきんをはさむ。(水滴が食品につくのを防ぐため)
(エ) 卵豆腐やカスタードプディングなど卵料理の場合は、100℃で加熱すると「す」
が入るので、蒸し器のふたをずらしたり、火加減に注意して蒸し器の中の温度を80
~90℃に保つ。
(オ) 途中で急にふたをあけないようにする。(急に温度が下がり、仕上がりが水っぽくな
る。)
(5) 煮物
ア 煮物の特徴
(ア) 温度管理がしやすい。
(イ) 加熱中に味付けができる。
イ 煮物の注意点
(ア) 切り方
材料は同じぐらいの大きさに切る。
(イ) 下準備
A 下ゆでする。(かたい材料、さやいんげん・さやえんどうなど色の変わるもの)
B 油抜きをする。(油揚げ、厚揚げ、がんもどきなど)
C から炒りをする。(こんにゃく、ごまなど)
(ウ) 落としぶたの利用
A 煮付けのように汁が少ないものに味を均一につける。
B 材料が動くのを防ぐので煮くずれを防ぐ。
(エ) 味付けのコツ
A 肉や魚をゆでたり煮た時に出る濃い泡のような物(アク)は必ず取り除いてから
調味する。
B 大量調理の場合は早めに味付けする。
C 煮魚は必ず沸騰した調味液の中に入れる。
D 豆類はやわらかくなってから味付けする。
E 煮えにくいものから順に入れる。
(スライスされた肉は大量になると重なって中まで火が通りにくいので注意する。)
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ウ 煮物の種類
(ア) 煮付け
煮汁をほとんど残さず、こってりと仕上げる。(魚類、いも類、根菜類など)
(イ) 含め煮
多い目の薄味の煮汁の中で材料に味をしみ込ませるように時間をかけて弱火で煮
る。材料の持ち味を生かし、煮くずれない煮物である。
(いも類、根菜類、なす、かぼちゃ、高野豆腐など)
(ウ) 煮込み
材料がつかるぐらいの煮汁の中で十分時間をかけて煮る。
材料の旨味も出てよい味となる。(おでん、シチューなど)
(エ) 炒め煮
油で材料を炒めてから煮汁を入れ、味付けをして仕上げる。
材料の旨味が逃げず、こくのある煮物となる。
(きんぴらごぼう、炒り鶏、筑前煮など)
(6) 汁物
旨味を持つ材料から、水を使ってその味を引き出した汁(日本料理では「だし汁」、西
洋料理では「スープストック」、中国料理では「湯(タン)」という)を主体とする調理で
ある。
ア だし汁の種類ととり方
(ア) だし昆布
かたく絞ったふきんで表面の汚れを拭き取る。鍋に水と昆布を入れ、30分浸けて
から火にかけ、沸騰する前に昆布を取り出す。
(イ) かつおぶし
かつおぶしを沸騰直前に入れ、アクをすくい煮立ったら火を止め、かつおぶしが沈
んだら、だし汁をこす。
(ウ) 煮干し
頭と腹を取り除き、水にしばらく浸けた後、火にかけ、沸騰したら火を弱め、アク
をすくいながら20~30分煮出し、だし汁をこす。
(エ) しいたけ
もどし汁をだし汁として使用する。
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4 その他の調理
(1) 和え物
ア ほうれん草などのアクの強い野菜は一度ゆでてから使用する。
イ 加熱した材料は十分に冷まし、水気をよく絞る。
(流水で冷やす場合は清潔な容器の中で行う。)
ウ サラダや酢の物、お浸しなどを和える時は、消毒した器具(はし、トングなど)や使
い捨て手袋を使用する。
エ 材料を混ぜ合わせたり、ソース類をかける時は、盛り付けの直前に行う。
(2) 生食用食品
調理後の食品や生食用食品(パン・果物など)は、清潔な手または使い捨て手袋で扱い、
消毒した専用の調理器具(まな板、包丁、果物用の皮むき、ボウル、はし、トングなど)を
使用する。
5 盛り付け・配膳
(1) 手指の洗浄・消毒を必ず行う。
(2) 盛り付け時は、清潔な服装であることを確認する。(下処理用の前掛けははずしておく。)
(3) 食器は必ず消毒したものを使用する。
(4) 調理後の食品は、調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい。やむを得ず遅
れる場合は、微生物の増殖を抑制するために、冷蔵庫で衛生的に保管し、喫食直前に再加
熱する。
(5) 調理が終了した食品を冷蔵したり、食器に盛り付けて保管する場合は、ラップなどで覆
いをする。
(6) 盛り付けは調理の最終段階として、衛生的に取り扱うことはもちろん、見た目にも美し
く仕上げるということが大切である。
(7) 配送する場合は適切な温度管理を行い、配送時刻の記録を行うことが望ましい。
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