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shigeru-kishikawa
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「次世代マーケティングリサーチ」をめぐる話
JMRX 3月勉強会 2011. 3. 22
Speaker: 萩 原 雅 之トランスコスモス株式会社エグゼクティブリサーチャー
マクロミル ネットリサーチ総合研究所所長
2
どんなコンテクスト(文脈)に置かれているか
渋谷・紀伊國屋書店 渋谷・ジュンク堂書店
3
+
Amazon.co.jp
2011.3.21
4
5
伝えたかったこと
• マーケティングリサーチの定義に拡張が必要であること
• マーケティングリサーチと広告が表裏の関係であること
• マーケティングリサーチにもイノベーションが可能であること
6
KEY CHARTS(7月の勉強会資料より)
7
リサーチパートナーとしての消費者
Social Platform x Marketing Research
– MROCs
– WE-Research
消費者の行動・意図がログになる
Mega Data x Marketing Research
– Beheiviour Tracking/Observation
– Search/Buzz Monitoring
認知・認識のための先端テクノロジー
Cutting Edge Technology x Marketing Research
– Neuroscience
– Image/Video Recognition
– RFID
次世代
マーケティング
リサーチ
(NGMR)
Source: 萩原作成
8
広告とマーケティングリサーチ
消費者に伝える = 広告
コミュニケーション・デザイン
消費者を知る = マーケティングリサーチ
マーケティング・インテリジェンス
企 業 消費者
9
Web以前Offline-Paid
伝統的広告
(テレビ・新聞・雑誌)
Web1.0Online-Paid
インターネット広告
(バナー・リスティング)
広告
伝統的リサーチ
(訪問面接・郵送・電話)
インターネットリサーチ
(パネル・レアサンプル)
マーケティングリサーチ
Web2.0Owned/Earned
ソーシャルメディア対応
自社メディア対応
次世代
マーケティングリサーチ
広告とマーケティングリサーチの類似点
+ +
+ +
Source: 萩原作成
10
新しいマーケティングリサーチが必要となった背景
• 消費者の変化 (グランズウェル)
– 必要なものを企業ではなくお互いから調達するようになった
• 消費者観の変化 (行動経済学、ポストモダン)
– 消費者は合理的ではない、言葉と行動は一致しない
• 企業競争戦略の変化 (嶋口充輝氏)
– 戦争型競争(市場シェア)から恋愛型競争(顧客内シェア)へ
背 景
Source: 萩原作成
11
集める(回答)データ
answering
集団のデータ
sampling
集まる(傾聴)データ
listening
個人のデータ
n=1
過去のデータ
past / stock
スポットデータ
ad hoc
リアルタイムデータ
realtime / stream
パネルデータ
panel
Traditional New Gen
要素のデータ
node
意識のデータ
thought
関係のデータ
link
行動のデータ
behavior
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「消費者行動変化」の視点から
13
第1章 消費者へのラブレターの渡し方
第2章 広告はこんなにモテなくなった
第3章 変化した消費者を待ち伏せる7つの方法
第4章 消費者をもっともっとよく見る
* その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳をすます
* 消費者本位という視点
* 「伝えてもらいたがっている人」のことをリアルに想像する
* 初動で徹底的に消費者を分析すること
* F1M1なんていう消費者はいない
第5章 とことん消費者本位に考える
第6章 クリエイティブの重要性
第7章 すべては消費者のために
明日の広告 -変化した消費者とコミュニケーションする方法 (2008)
14
• 君が人を好きになった時に取るべき最善の方法は、その人のことを知ろうと目
を凝らし、耳をすますことだ。そうすると、君はその人が自分の思っていたよりも
単純ではないことに気づく。極端なことを言えば、君はその人のことを実は何も
知っていなかったのを思い知る。
• そこに至って、普段は軽く受け流していた言動でも、きちんと意味を考えざるを
得なくなる。この人の本当に言いたいことはなんだろう? この人はなんでこん
な考えかたをするんだろう? ってね。
ー 金城一紀 『映画編』
15Source: 電通
16
AISAS model (2004)
SIPS model (2011)
電通モデル
Source: 電通
17Source: 電通
18
19
The Traditional Marketing Funnel
Comlexity Lies at the Center
of the Marketing Funnel
(2007)
米フォレスター社モデル
20
Then: The Funnel Metaphor
Now: The Consumer Decision Journey, CDJ model (2009)
米マッキンゼー社モデル
21
「イノベーション論」の視点から
22
イノベーション=周縁技術 湯川鶴章「次世代マーケティングプラットフォーム」より
23
イノベーション=破壊的技術
24
Hype Cycle / Hype Curve (ハイプ曲線)
Inflated Expectations
Trigger Disillusionment
EnlightenmentProductivity
TIME
EX
PE
CT
AT
ION
S
25
26
27
質 疑 / ディスカッション
28
本書を読むと、「では、既存の調査会社(とくに伝統的といわれる調査会社)はどうすればいいのか?」というこ
とを考えさせられます。
だが、本書でとりあげてきた次世代型のリサーチは、伝統的な調査会社ではなく、ネット企業や他業
種で生まれてくるものがほとんどである。マーケティングリサーチ業界が数十年続けてきたルールや
習慣にこだわればこだわるほど、他業種が提供するマーケティングインテリジェンスに顧客が流れ、
ビジネス機会が縮小する懸念があるのは事実だ。(「Chapter5」p.183)
という状況なので。方法は、いくつかあると思います。
1. 所詮これらは辺境なんだから、と何もしない。(わりと多いんですよね、これ・・・)
2. 自前で、新たなシステムやサービスを構築する。(業界上位にある数社でないと資金的に難しいかも・・・)
3. すでにあるシステムを借りて、サービスを提供する。(ネット調査のシステムやパネルを持っていない調査会
社が、ネットリサーチ会社に外注するのと同じ形ですね・・・)
たとえば、ネットリサーチがシェアを増すときに、既存のリサーチ会社が対応した方法は、主にこれらの3つだっ
たように思います。しかし、これから求められるのは、第4の道であるような気がします。それは、「さまざまな会
社が提供するリサーチサービスの特徴をしっかりと理解し、クライアントの求める課題にあわせて、適切なサービ
スを選ぶ、あるいは組み合わせて提案できる」ことではないかと思っています。言い換えれば、「リサーチのデザ
イン」となるでしょうか。
マーケティングリサーチの寺子屋 2011.3.4