Upload
atsuhiko-yasuda
View
214
Download
3
Embed Size (px)
Citation preview
Code for Kobe 勉強会
可視化とは? 2014.12.28 保田 充彦
お仕事その1:科学技術コンテンツ
科学技術振興機構サイエンスニュース(2011-2012) 情報・データの可視化(インフォグラフィクス) 大学・研究機関のアウトリーチ活動支援 ビズラボ大阪(データ可視化の産学連携活動) Eラーニングコンテンツ制作 雑誌‘WIRED’ 記事の寄稿・翻訳 etc.
お仕事その2:可視化コンテンツ
可視化とは?
“Choloera Map” by John Snow (1854) !1854年英国SOHOで発生したコレラを調査・研究した医師John Snowは、その結果を一枚の「地図」で示した。SOHOの地図上にコレラによる死亡者を図示したのである。 当時のロンドンは非常に臭かったため、「臭い」つまり、空気感染説が優勢だった(「ミアズマ」)。 しかし、スノウが作成した地図から、死亡者の分布の中心に井戸があることがわかり、コレラは水を介して伝染することが発見された。 このしばらく後、コレラの大量発生はなくなり、Snowは疫学の父の一人と言われる。 スノウの「コレラ地図」は、文字通り全体を俯瞰して分析を行う、可視化の代表例と考えられる。
ジョン・スノウの「コレラ地図」(1854)
ハリー・ベックによるロンドン地下鉄路線図 (1933)
!Harry Beck以前の路線図は、「地形図」上に路線を描画したものだった。
1889 1905 1908
1914 1919 1924
メラビアンの法則
■メラビアンの法則 対面コミュニケーションにおいて、メッセージを伝えている割合:
ボディーランゲージ 55%
声のトーン 38%
言語 7%
可 視 化
可
視
化
ことが
できるように
する。
見る
可
視
化
ことが
できるように
する。
見る
理解する
情報の「理解」ビジネス「情報を広めるためになすべきビジネスは三種
類しか存在しない。情報の伝達、保存、そして
理解、この三つである。
事実上まだ未開拓の分野が、第三の分野、すな
わち「理解」ビジネスである。<略>
…情報をアクセス可能にし理解可能とする専門
の理解ビジネスが必要である。ますます生活を
左右するようになったデータを解釈する新しい
方法や、そのデータを使用可能、理解可能に
し、情報に変えるような新しいモデルが必要で
ある。」
R.S.ワーマン「情報選択の時代」
「解剖学は、絵でしか、伝えることができない。」 ~ 養老孟司
医療と「インフォグラフィクス」:解剖学の教科書
インフォグラフィクス(印刷物)
インフォグラフィクス 原発
Fathom Information Design 社 (Ben Fry)
Processingの開発者、Ben Fry 氏が立ち上げた、情報理解ビジネスを展開するベンチャー企業。会社紹介には、「Fathom Information Design社は、インフォメーション・グラフィクス、インタラクティブ・ツール、ソフトウェア、ウェブ、モバイル端末を使って、顧客が複雑なデータを理解し表現する事を支援します。」とある。
インタラクティブなインフォグラフィクス
インタラクティブなインフォグラフィクス Processingを使った可視化事例
左上:Max Planck Research Networks 右上:Solar, Lyrics (Flight404) 左下:Cascade
情報公開の可視化 Oakland Crimespottingオークランド市内で発生した犯罪を一目で把握できるサイト。犯罪の発生日、種類、場所でスクリーニングできるインターフェースをもつ。住民の「知る権利」を具現化することを目的としている。
“Britain from Above”の制作スタッフによる、アメリカの可視化をテーマにした番組が、”America Revealed”。
食品、交通、電力、ものづくり等、アメリカの今を様々な視点から切り取るドキュメンタリー番組に挿入されるデータの可視化映像は有益で美しい、インフォグラフィクスになっている。
社会情報の視覚化 “America Revealed” PBS
“America Revealed” by PBS (2012)
“Financial Times, Graphic World” @ Grand Central St., N.Y.
ファイナンシャル・タイムズと、インフォグラフィック・ジャーナリスト、デビッド・マカンディスの共同プロジェクト。ニューヨーク、グランドセントラル駅構内に、インタラクティブ映像を投影した。映像のテーマは、グローバル・エコノミーや景気後退、お金の話、など、ファイナンスに関するインフォグラフィック映像になっている。
”Financial Times, Graphic World” @ Grand Central St. (2012)
データサイエンスから、 ちょっと変わった可視化まで。
データサイエンスの事例:Google Trend / Google Flu Trends
Googleは、特定の検索キーワードでの検索数をもとにして、インフルエンザ患者数を推定するアルゴリズムを開発。Googleトレンドで、検索の集計データを使用からインフルエンザの流行状況を公開している。
◆インフルエンザ患者数(米国) ◆Google Fluトレンドの予測
ザーサイ・インデックス
中国政府は、2020年までに、現在地方に住む
2億5000万人の農民を都市に移住させる
計画を打ち出している。この施策のために、
人口移動を計る新たな指標として、ザーサイの
消費量が注目されている。
「インスタント・ラーメンやザーサイの郊外
での消費はほぼ一定です。すなわち、これら
の量の変化があれば、人口移動によるものだ、
と考えられるのです。」
“Locals and Tourists”(地元民と旅行者)
Flickrに投稿された写真データから観光マップを作る試み。 その街の写真を1ヶ月以上にわたって撮影している人は地元民(青色)、1ヶ月位内は旅行者(赤色)と推定。地元民しか知らない「隠れた観光スポット」を可視化している。
街のムードを可視化する Fuehlometer ("Feel-o-meter")「感情計」
Julius von Bismarckらによる2008年のプロジェクト。ドイツ、Lindau島湖畔に設置されたデジタルカメラで、人々の顔を撮影する。そのデータはサーバーへ送られ、うれしい・悲しい・どちらでもないと言った表情が解析、合計される。その結果にもとづいて、湖畔の灯台の頂上にとりつけられた「ニコニコマーク」の顔が変わる。このようなしくみで「街の表情」を可視化した。
マネジメントの可視化 ~GM社の問題追跡可視化システム
「例えば、変速機のケースが耐久試験で壊れたとする。その問題は、文書化されると同時に、LEGOボード上にブロックとして置かれる。ブロックの色は車の部位を、ブロックの大きさは問題の重大さに対応し、それぞれのブロックには、ID番号と問題発生の日付が書かれる。ボード上のブロックの位置で、原因究明から解決策までの進行状況を把握する。
料理を使ったデータ可視化 “Data Cuisine”
"Data Cuisine"のアプローチは、料理によるデータ可視化。"Open Data Cooking(オープンデータ・クッキング)"と言うワークショップを開催している。 右:「年齢・言語・レンズ豆」二つの皿はそれぞれ、アメリカとイタリア。英語を使う人の数をヨーグルトで、イタリア語はトマト&バジルが表す。レンズ豆の量は全人口、豆の煮込み量は平均年齢に相当