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ポートフォリオ理論 課題06 学籍番号 氏名
課題06 3リスク資産ポートフォリオの実現可能領域
2リスク資産を組み合わせて1つのポートフォリオを組んだとき,さまざまな構成比率のもとで平均mと標準偏差σを座標にして
プロットすると,1本の曲線が得られることを先の課題で見た。この曲線をポートフォリオ・ダイヤグラムという。
では,3つのリスク資産を組み合わせるとどのような結果が得れるだろうか。実は,同じくさまざまな構成比率のもとで平均mと
標準偏差σを座標にしてプロットすると,1本の曲線ではなく実現可能なポートフォリオの領域が描かれることになる。
これを体験的につかんでおくことは,いろいろなポートフォリオを組むうえで非常に貴重である。
ここでは,n個のリスク資産のポートフォリオを理論的に考察する前に,3リスク資産を対象にして体験的に知見を得ることにしよう。
問1 表1,表2は,3つの株式の収益率の基礎統計と相関係数である。表1の分散を計算しなさい。また表3を完成しなさい。
表1 3つの株式の収益率の平均,分散,標準偏差
ローソン ファーストリテ
イリング
ソフトバンク
平均 m1, m2, m3 0.00754 0.01431 0.01902
分散 σ12,σ2
2,σ32 0.00217 0.01245 0.00925
標準偏差 σ1,σ2,σ3 0.04658 0.11160 0.09617
(注) 東証における 2009.01~2016.04 の間の月次データによる。
表2 収益率の相関係数行列
ローソン ファーストリテ
イリング
ソフトバンク(注) 相関係数行列の各要素を次のように表記する。
ローソン 1.00000 0.36128 0.03631 ρ11 ρ12 ρ13
ファーストリテイリング 0.36128 1.00000 0.24038 ρ21 ρ22 ρ23
ソフトバンク 0.03631 0.24038 1.00000 ρ31 ρ32 ρ33
表3 収益率の分散共分散行列
ローソン ファーストリテ
イリング
ソフトバンク 標準偏差
(作業用) (注) 分散共分散行列の各要素は,相関係数と標準偏差を用いて次のように表される。
ローソン 0.00217 0.00188 0.00016 0.04658 σ12 σ12 σ13 ρ11σ1σ1 ρ12σ1σ2 ρ13σ1σ3
ファーストリテイリング 0.00188 0.01245 0.00258 0.11160 σ21 σ22 σ23 = ρ21σ2σ1 ρ22σ2σ2 ρ23σ2σ3
ソフトバンク 0.00016 0.00258 0.00925 0.09617 σ31 σ32 σ32 ρ31σ3σ1 ρ32σ3σ2 ρ33σ3σ3
問2 3つの株式を w1,w2,w3 の構成比率で組成して1つのポートフォリオを組むことにする。
このとき,新たなポートフォリオの平均(期待値),分散を m,σ2 とすると,
これらは次のように表わされる。
m = w1 m1 + w2 m2 + w3 m3 (1)
σ2 = w12σ1
2 + w22σ2
2 + w32σ3
2 + 2( w1w2σ12 + w1w3σ13 + w2w3σ23 ) (2)
ただし,w1 + w2 + w3 = 1 (3)
0 ≦ w1, w2, w3 ≦ 1 (4)
表4は,さまざまな構成比率で組成されるポートフォリオの平均と標準偏差を
まとめたものである。全部で1,326通りのポートフォリオがある。
この表を完成しなさい。
問3 表4をもとに,1,326通りのポートフォリオを,σ-m座標上に散布図として図化しなさい。
これが実現可能領域である。図5とする。
0.003
0.005
0.007
0.009
0.011
0.013
0.015
0.017
0.019
0.030 0.050 0.070 0.090 0.110
期待値m
標準偏差σ
図5 3リスク資産ポートフォリオの実現可能領域
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