統計データから見た自殺の現状第２版

新潟県精神保健福祉センターV2.1

目次I. 既存統計から見た概況

1. 人口動態統計の概況2. 他の死因との比較3. 生産年齢人口喪失の観点から見た自殺（ PYLL65 率）

Ⅱ 　　人口動態統計調査死亡小票等から得られたデータから4. 人に関する分析5. 死亡場所に関する分析6. 時に関する分析7. 手段に関する分析8. 政令市とそれ以外の県域の比較

Ⅲ 　　地域相関研究の一例（都道府県別アルコール消費量と自殺）Ⅳ 　　警察統計Ⅴ 　　精神通院自立支援医療受給者の自殺率Ⅵ 　　自殺企図者に関する統計、調査

9. 自損行為統計に関する分析10. 救急医療機関における自殺企図患者対応調査

Ⅶ 　　松之山研究

Ⅰ 　既存統計から見た概況　　　 1 人口動態統計の概況

自殺率を実感する図

平成 23 年の本県の自殺率は 27.7 （人口十万対）

十万人

自殺した人　27.7（同）

一年間に「がん」で死亡した人　 322.8 人（平成 23 年新潟県概数）

喫煙率は日本たばこ産業株式会社調べ成人の喫煙率（平成 23 ）を参考に算出

高齢者26282 人

喫煙者17841 人

自殺率年次推移（国、県）

当県の自殺率は平成 20 年に減少、

それに伴い粗死亡率の都道府県順位も一時ワーストテンを脱した。

24% 減

17% 減

対平成 10 年

経済事象と重ねると（全国）・・・・・

全国の年間自殺者数、厚生労働省：人口動態統計、単位 :人、平成 24年は概数

バブル景気

山一証券営業停止 ( 平成 9) 、北海道拓殖銀行上場廃止、長銀国有化 ( 平成 10)

神武景気 岩戸景気 いざなぎ景気

改正貸金業法

完全施行（平成22 ）

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1975

1977

1979

1981

1983

1985

1987

1989

1991

1993

1995

1997

1999

2001

2003

2005

2007

合計 男性 女性

昭和 50 年以降の県自殺者数性別推移

　 H23 年の自殺者は男性が 456 人、女性 193 人と男性が女性の約 2.4 倍

松之山研究の開始（昭和 61 年、 1986 年 11月）

人口動態統計、単位 : 人、平成 23 年は概数

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

西暦 197

6197

8198

0198

2198

4198

6198

8199

0199

2199

4199

6199

8200

0200

2200

4200

6200

8

40 64自殺率（ ～ 歳）

65自殺率（ 歳以上）

ライフステージ別自殺率年次推移

　①　高齢者の自殺率は長期減少傾向

②　中年世代の自殺率の減少が鈍い

介護保険法施行

年齢階級別自殺率 ( 国・県平成 23年）

人口十万対

平成 19-24 年人口動態統計

性別年齢階級別自殺率バブルグラフ

市町村別自殺率バブルグラフ

同バブルグラフ（６年前）

年齢調整自殺率都道府県順位22平成 年

男 女1 岩 手 39.5 1 岩 手 16.12 青 森 39.1 2 秋 田 14.13 秋 田 38.7 3 大 阪 13.54 佐 賀 37.1 4 沖 縄 13.25 山 梨 37.0 5 北 海 道 12.86 新 潟 36.9 6 山 口 12.77 島 根 36.3 7 山 形 12.68 沖 縄 36.2 8 鳥 取 12.69 長 崎 36.0 9 青 森 12.4

10 宮 崎 35.8 10 兵 庫 12.411 山 梨 12.3

47 徳 島 24.1 12 新 潟 12.247 福 井 8.0

全 国 29.8 全 国 10.9

性別年齢調整自殺率年次推移（国、県）

昭和35 年

40 45 50 55 60 平成２ 7 12 年 17 年 22 年0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

男女全国男全国女

都道府県年齢調整自殺率バブルグラフ（男性）

都道府県年齢調整自殺率バブルグラフ（女性）

2 他の死因との比較

平成 23 年県内死因順位ワースト8

人口動態統計人口 10 万対

668

857 836 812 843771

833766 718 738 767

665 711 675 651

336 343 317 289 293 294240 279 245 203 208 166 166 177 150

0100200300400500600700800900

H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23

県自殺者数

県交通事故死亡者数

自殺と交通事故死亡者数の比較

　平成 23 年の自殺者数は 651 人（前年比 24人の減）、交通事故死亡者数の約 4 倍

人口動態統計

3 生産年齢人口喪失の観点から見た自殺（ PYLL65 率）

PYLL （ potential years of life lost ） 65 率とは

早世（夭折）を量的に表した指標早世の定義として 65 歳未満の死亡

を用い、将来も含めた生産年齢人口の喪失への寄与の大きさを把握できる。

計算式は人口十万対の場合　　{Σ(65－年齢階級中央値 )× 死亡数 }÷ 人口 ×100,000

計算例（平成 22 年当県、男女計）

(A)死亡数 (B)係数 A× B0～４歳 0 62.5 0.0５～９ 0 57.5 0.0１０～１４ 2 52.5 105.0１５～１９ 9 47.5 427.5２０～２４ 30 42.5 1275.0２５～２９ 36 37.5 1350.0３０～３４ 28 32.5 910.0３５～３９ 51 27.5 1402.5４０～４４ 44 22.5 990.0４５～４９ 57 17.5 997.5５０～５４ 67 12.5 837.5５５～５９ 68 7.5 510.0６０～６４ 53 2.5 132.5

合計 8937.5

黄色の合計　 8937.5 を県の人口　 236 万 2420人で割り十万をかけると　　　　　　　　 378.32 　　（十万対）

PYLL65 率（全県、男）

平成 9 ～ 18 年計、柏崎保健所作成

22.4

197.2

290.8

418.5

607.8

700.2

0.0 100.0 200.0 300.0 400.0 500.0 600.0 700.0 800.0

糖尿病

脳血管疾患

( )心疾患 高血圧性を除く

不慮の事故

自殺

悪性新生物

PYLL65 率（全県、女）

平成 9 ～ 18 年計、柏崎保健所作成

6.7

68.2

81.1

122.9

153.6

474.5

0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 350.0 400.0 450.0 500.0

糖尿病

脳血管疾患

( )心疾患 高血圧性を除く

不慮の事故

自殺

悪性新生物

　　Ⅱ　　人口動態統計調査死亡小票等から得られたデータから

今回の分析の対象• 新潟県全域• 外因符号が X60-X84• 平成 9 年から 18 年の人口動態調査死亡票

男 5351 人、女 2491 人計 7842 人• 平成 12 年の職業産業別調査個人票

男 570 人、女 275 人計 845 人

人口動態調査死亡票の分析項目• 住所地市町村名• 性別• 死亡時の年齢• 死亡年月日、時刻• 配偶関係（配偶者有り、未婚、離別、死

別）• 死亡場所（自宅、病院など）• 外因の状況符号（縊死、ガスなど）

職業産業別調査個人票の分析項目• 住所地市町村名• 性別• 外因の状況符号（縊死、ガスなど）• 死亡場所（自宅、病院など）• 死亡時の年齢• 職業（専門的・技術的職業、管理的職

業、、）• 産業（農業、林業、、、、、、無業、分類不能）

1. 人に関する分析

性、年齢配偶関係職業産業

自殺者の年齢と性比（平成 9 から 18年）

平均年齢及び標準偏差　　　　　男性　 53.8 　 ± 　　 17.0　　女性　 64.6 　 ± 　　 19.1

男性は 5351 人、女性は 2491 人男女比　 2.15 : 1 　

性年齢階級別年平均自殺数

0

10

20

30

40

50

60

70

80

十以

上

十五

以上

二十

以上

二十五

以上

三十

以上

三十五

以上

四十

以上

四十五

以上

五十

以上

五十五

以上

六十

以上

六十五

以上

七十

以上

七十五

以上

八十

以上

八十五

以上

九十

以上

年齢階級

自殺

数 男女

配偶関係別割合

男女

有配偶44%

未婚13%

死別37%

離別6%

不詳0%

有配偶57%

未婚24%

死別8%

離別11%

不詳0%

年齢・配偶関係別自殺率（男、平成 12年）

0.0

100.0

200.0

300.0

400.0

500.0

600.0

700.0

10 19～ 歳 20 29～ 歳 30 39～ 40 49～ 50 59～ 60～

有配偶男未婚男死別男離別男

年齢・配偶関係別自殺率（女、平成 12年）

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

10 19～ 歳 20 29～ 歳 30 39～ 40 49～ 50 59～ 60～

有配偶女未婚女死別女離別女

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

十代 二十代 三十代 四十代 五十代 六十代 七十代 八十代以上

年齢階級別職業割合 (平成 12 年度、男 )

生産工程労務

農林漁業

専門技術

無職

サービス

分類不能

運輸通信

管理職事務

販売保安

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

十代 二十代 三十代 四十代 五十代 六十代 七十代 八十代以上

年齢階級別職業割合 (平成 12 年度、女 )分類不能

無職

生産工程労務

農林漁業

事務

販売

サービス

専門技術管理職

職業別自殺率（平成 12 、 17 年度）

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

専門的 ・ 技術 的 職 業 従 事 者

管理的 職 業

従事者

事 務従事者

販 売従事者

サービス 職 業 従 事 者

保安職業 従 事 者

農林漁業 作 業 者

運輸 ・ 通 信

従事者

生産工程 ・労 務

作 業 者

12年17年

職業別自殺率平成 17 年度 / 平成 12年度

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

専門的 ・ 技 術 的 職 業 従 事 者

管理的 職 業

従事者

事 務従事者

販 売従事者

サービス 職 業 従 事 者

保安職業 従 事 者

農林漁業 作 業 者

運 輸 ・ 通 信

従事者

生産工程 ・労 務

作 業 者

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

十代 二十代 三十代 四十代 五十代 六十代 七十代 八十代以上

性年齢階級別産業割合 (男 )

農業

建設業

製造業

無職

分類不能

サービス業 卸売小売運輸通信

公務

電気ガス

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

十代 二十代 三十代 四十代 五十代 六十代 七十代 八十代以上

性年齢階級別産業割合 (女 )分類不能

無職

サービス業

農業製造業

金融保険

卸売小売

電気ガス

公務

建設業

産業別自殺率（平成 12 年度）

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

140.0

160.0

180.0

農業 林業 漁業 鉱業 建設業 製造業 電気ガス 運輸・通信 卸売小売 金融保険 不動産 サービス 公務

産業別自殺率（平成 17 年度）

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

140.0

農業

漁業

鉱業

建設

業製造

業

電気ガ

ス

情報

通信

運輸

卸売り小売り

金融

保険

飲食宿泊

医療

福祉

教育

複合サ

ービス

サービス 公

務

産業別自殺率平成 17 年度 / 平成 12年度

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

農業 林業 漁業 鉱業 建設業 製造業 電気ガス 運輸・通信 卸売小売 金融保険 不動産 サービス 公務

2. 死亡場所に関する分析

　

性別死亡場所割合

病院その他

男 女

その他

病院

自宅自宅

配偶関係別死亡場所割合

0

10

20

30

40

50

60

70

既婚 未婚 死別 離別

病院診療所老健老人ホーム自宅その他

年齢階級別自宅の占める割合加齢に伴い上昇

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別病院の占める割合三十代、四十代女性で高い

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別「その他」の占める割合

加齢に伴い減少

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

曜日等別死亡場所割合---土曜、祝日、年末年始は自宅が減る ---

自宅

その他

病院

0

10

20

30

40

50

60

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 祝日 年末年始

(%)

病院診療所老健老人ホーム自宅その他

自殺手段別死亡場所割合縊死は自宅、薬物は病院、ガスはその他での死亡が多い。

病院での死亡が多い≒おそらく未遂者も多い

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

縊死 ガス 薬物 溺死 飛び降り 飛び込み その他

その他

自宅

老人ホーム

老健

診療所

病院

3. 時に関する分析

　

性別月別一日平均自殺数

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

1.2

1.4

1.6

1.8

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

/人

日 男女

性別曜日等別一日あたり件数

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 祝日 年末年始

男

女

性別曜日等別割合男性は女性より週の初めの割合が高い

0.0%2.0%4.0%6.0%8.0%

10.0%12.0%14.0%16.0%18.0%

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 祝日 年末年始

男

女

曜日別時間帯（四区分）別割合注、死亡時刻であって自殺企図時刻を意味しない

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 日曜 祝日 年末年始

未明 午前 午後 夜間

配偶関係別時間帯割合未婚者は未明、それ以外は午後が最多

0%

25%

50%

75%

100%

既婚 未婚 死別 離別

夜午後午前未明

性別死亡時間別割合

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

7%

0時台

1時台

2時台

3時台

4時台

5時台

6時台

7時台

8時台

9時台

10時台

11時台

12時台

13時台

14時台

15時台

16時台

17時台

18時台

19時台

20時台

21時台

22時台

23時台

男女

四半期別時間帯 (四区分 ) 別割合

0

5

10

15

20

25

30

35

( )第一 一月から三月 ( )第二 四月から六月 ( )第三 七月から九月 ( )第四 十月から十二月

未明午前午後夜間

四半期別配偶関係別割合

0%

25%

50%

75%

100%

既婚 未婚 死別 離別

第四第三第二第一

年齢階級別四半期割合

0%

25%

50%

75%

100%

十 二十 三十 四十 五十 六十 七十 八十 九十

第四第三第二第一

年齢階級死亡時間帯（四区分）割合

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

十 二十 三十 四十 五十 六十 七十 八十 九十

未明午前午後夜間

四半期曜日等別一日平均自殺数

0.00

0.50

1.00

1.50

2.00

2.50

3.00

3.50

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 祝日 年末年始

( )第一 一月から三月( )第二 四月から六月( )第三 七月から九月( )第四 十月から十二月

4. 手段に関する分析

性別手段割合

自宅

縊死

ガス

男 女

飛び降り飛び込み

薬物

溺死 その他

縊死ガス

飛び降り

飛び込み

薬物

溺死

その他

年齢階級別縊死の占める割合加齢に伴い上昇

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別ガス自殺の占める割合青壮年で多い

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

14%

16%

18%

20%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別薬物の占める割合農薬 ?

0%

2%

4%

6%

8%

10%

12%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別溺死の占める割合三十歳以上の女性で多い

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

14.0%

16.0%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別飛び降りの占める割合若年層で多い

0%

5%

10%

15%

20%

25%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

年齢階級別飛び込みの占める割合若年、中年の女性に多い

0%

1%

2%

3%

4%

5%

6%

7%

8%

9%

~十 ~二十 ~三十 ~四十 ~五十 ~六十 ~七十 ~八十 ~九十

男女

時間帯別手段割合

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

0時台

1時台

2時台

3時台

4時台

5時台

6時台

7時台

8時台

9時台

10時台

11時台

12時台

13時台

14時台

15時台

16時台

17時台

18時台

19時台

20時台

21時台

22時台

23時台

縊死 ガス 薬物 溺死 飛び降り 飛び込み

曜日等別手段割合（ 60% 以上を拡大表示）

週末、祝日、年末年始は縊死以外の割合が増える。

60%

65%

70%

75%

80%

85%

90%

95%

100%

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 祝日 年末年始

その他飛び込み飛び降り溺死薬物ガス縊死

四半期別手段割合（ 60% 以上を拡大表示）

60%

65%

70%

75%

80%

85%

90%

95%

100%

( )第一 一月から三月 ( )第二 四月から六月 ( )第三 七月から九月 ( )第四 十月から十二月

その他飛び込み飛び降り溺死薬物ガス縊死

ガスの占める割合年次推移

0.0%

2.0%

4.0%

6.0%

8.0%

10.0%

12.0%

14.0%

16.0%

18.0%

9平成 年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年

男 女

5. 政令市とそれ以外の県域の比較

県政令市別配偶関係

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

新潟市 新潟市以外

不詳

離別

死別

未婚

既婚

県政令市別手段割合

60% 以上を拡大表示

60%

65%

70%

75%

80%

85%

90%

95%

100%

新潟市 新潟市以外

その他飛び込み飛び降り溺死薬物ガス縊死

県政令市別年齢階級別割合（男）

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

新潟市 新潟市以外

六十代以上五十代四十代三十代二十代十代

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

新潟市 新潟市以外

六十代以上五十代四十代三十代二十代十代

県政令市別年齢階級別割合（女）

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

新潟市 新潟市以外

その他

自宅

老人ホーム

老健

診療所

病院

県政令市別死亡場所割合

自宅 自宅

その他 その他

病院 病院

県政令市別時間（四区分）割合

0

5

10

15

20

25

30

35

未明 午前 午後 夜

新潟市新潟市以外

県政令市四半期別割合

25.6 23.5

25.3 27.3

26.1 25.2

23.0 23.9

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

新潟市 新潟市以外

第四第三第二第一

Ⅲ 　地域相関研究の一例（アルコール消費量と自殺）

方法　平成 23 年度都道府県別アルコール消費量を国税庁データより

推計　　　　　　各酒類別のアルコール濃度は以下の通りとする

• ビール　　　　　 5% 　　• 日本酒 　　 15%• 焼酎 　 25%• ワイン 　 12%• ウイスキー、ブランデー 43%• リキュール　　　 5%• その他　　 　 5%

　都道府県別アルコール消費量と平成 22 年の都道府県別年齢調整自殺率との相関係数を算出

都道府県別１人あたりアルコール消費量と男性年齢調整自殺率年齢調整自殺率（１０万対）

純アルコール消費量（リットル）

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

R=0.58

消費量上位三県は鹿児島、宮崎、東京

都道府県別１人あたりアルコール消費量と女性年齢調整自殺率

純アルコール消費量（リットル）

年齢調整自殺率（１０万対）

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

R=0.41

Ⅳ 　警察統計

家庭問題9%

健康問題28%

経済・生活問題12%

勤務問題5%

男女問題2%

学校問題1%

その他3%

不詳40%

原因動機別（平成 21 ～ 25 年県警データ）

注、警察データでは原因・動機を自殺者一人につき 3つまで計上可能

警察統計原因動機年次推移（全国）

原因動機は最大３つまでの複数選択

平成 22 年改正貸金業法施行

時間の経過方向

ベースライン調査

前向き研究

自殺多目的 ( 厚生労働省 ) コホート

研究

心理学的剖検重症自殺企図者への

　　　　　　聞き取り調査

後ろ向き研究

自殺

自殺に関する後ろ向き・前向き研究

思い出しバイアス等が無くより正確に要因の影響を評価できる

自立支援医療受給者の自殺率調査

Ⅴ 　　精神通院自立支援医療受給者の自殺率

対象者平成 19 から 21 年度の 3 年間の受給者　延べ 69,208 人　　　　 ( 新潟市在住者を含む ) 　対照（コントロール）は各年 10 月 1 日現在の県推計人口の計から上記を減じた非受給者　　　　　　　　　　　　　延べ7,117,011 人研究のタイプとしてはコホート研究に類似

対象者の基本属性

平均年齢　　　 46.9±16.5才男女比　　　　 1:1.05　 ( 平成 23 年 7 月末現在。新潟市在住者は含まな

い )

参考、当県民の平均年齢• 平均年齢　　　 46.7才　（平成 21 年現在、国立社会

　　　　　保障・人口問題研究所調べ）• 男女比　　　　　 1:1.06 　（平成 23年 8月 1日現在、

県調べ）

受給者と非受給者の比較

受給者の自殺率は、非受給者の約 10 倍

　 ( 自殺率の単位は人口十万対、寄与数の単位は人 /年 )

対象者数 自殺数 10自殺率（人口 万対）P値 有意 寄与数受給者 69,208 181 261.5 <0.0001 * 54.3非受給者 7,117,011 1,866 26.2

計 7,186,219 2,047 28.5

疾病分類別（ F99 を除く）自殺率及び寄与数

　 ( 自殺率、寄与危険度の単位は人口十万対 / 年、寄与数の単位は人 / 年 )

対象者数 自殺数 自殺率 P値 有意 寄与危険度 寄与数F0（器質性） 2,214 1 45.2 0.9355F1（精神作用物質） 1,427 9 630.7 <0.0001 * 604.5 2.9F2（統合失調症） 27,633 56 202.7 <0.0001* 176.4 16.3F3（気分障害） 22,842 87 380.9 <0.0001* 354.7 27.0F4（神経症性障害） 2,084 5 239.9 0.0008 * 213.7 1.5F5（生理的障害） 180 1 555.6 0.1000F6（パーソナリティー障害） 866 5 577.4 <0.0001* 551.1 1.6F7（知的障害） 3,409 1 29.3 1.0000F8（発達障害） 729 0 0.0 1.0000F9（小児期青年期） 247 0 0.0 1.0000G40（てんかん） 7,513 6 79.9 0.4433

疾病分類別自殺率グラフ

単位は人口十万対

203

381

577

0 080

262

26

631 556

240

45 29

0100200300400500600700

F0 F1 F2 F3 F4 F5 F6 F7 F8 F9 G40

受給

者合

計

非該

当県民

所得区分別自殺率

　 ( 自殺率、寄与危険度の単位は人口十万対 / 年、寄与数の単位は人 / 年 )

所得区分別自殺率グラフ

単位は人口十万対

312.7

241.8288.6

26.2

160.1156.1

261.5

179.4

569.8

0

100

200

300

400

500

600

生活

保護

低所

得１

低所

得２

中間

所得

中間

所得１

中間

所得

２

一定

所得

以上

受給

者合

計

非該

当県民

疾病分類別寄与危険ヒストグラム

対象者数

F1（主にアルコール依存症）

F2（統合失調症）

F3（気分障害）

F4

F6（パーソナリティー障害）

自殺

率

バックグラウンド（非受給者）リスク

精神通院自立支援医療受給者の自殺率調査のまとめ

受給者の自殺率は、県平均より有意に高く、疾病分類別ではF1 、 F6 、 F3 、 F4 、 F2 が、所得区分では全区分が有意に高かった。

非受給者との比較による自殺寄与数ではF3 、 F2 が受給者の寄与全体の約 8割を占めた。

Ⅵ 　　自殺企図者に関する統計、調査

1. 自損行為統計に関する分析

• 県消防防災年報に記載の平成 20 年及び平成21 年の、自損行為により救急出場した全2669 事案

• 障害福祉課の依頼により県消防本部が各消防本部に照会し、全 19 消防本部が回答

救急出場に占める割合

急病、 97,078件

一般負傷、 22,586件

交通、 16,072件

自損、 2,662件

県消防防災年報平成 20 、 21 年の計、 n=143,224 （「その他」を除く）

以下、労働災害、運動競技、火災、加害、水難、自然災害　計 4,826件

, 71.4%搬送

,不搬送28.6%

搬送割合

n=2665 （不明を除く）全出場件数の約３割が不搬送

17%

13%

5%

5%

5%4%4%3%

3%2%

39%

搬送先医療機関割合円グラフ

n=1902 、病院名は略称上位 10病院が約 6割を占める

立川

新大

市民

県立中央

日赤

新発田長岡中央

十日町小出

三之町

その他

搬送先医療機関種別

n=1900

67%

27%

5% 0%1%

精神科有り病院

精神科無し病院

精神科を主とする病院精神科クリニック

その他診療所

性別対人口出場率

人口十万対、平成 20 、 21 年各年 7 月 1 日現在推計人口、　n=2617

57.5 52.2

0

10

20

30

40

50

60

70

男 女

性別出場自殺比

女性は男性の３倍に近い

1.3

3.4

1.9

0.00.51.01.52.02.53.03.54.0

男性 女性 計

年齢階級別出場自殺比

50歳代までは加齢に伴い低下、以後は一定

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

7.0

8.0

～19歳 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90歳～

2. 救急医療機関における自殺企図患者対応調査

•対象施設　　　県内２地域 13病院•期間　　　　　　平成 23 年 11 月、 12 月•内容　　　

病院の対応状況（省略）　　　　　　　対応した患者の個票　 44件　　　　　　　（月当り 22件）

なお、この 13病院の自損行為統計２年分の受け入れ件数は 479件で月当り約 20件である。

0 10 20 30

男

女

救命死亡

性別救命死亡の別

n =44

２人 (7.1%)

５人 (31.3%)

（人）

28 人

16人

受け入れ医療機関の種別

n =44

11

22

11

精神科常勤医有り精神科常勤医無し精神科標榜無し

59%32%

9%

n=44

精神科受診歴

受診歴有　 26 人

受診歴無　 14 人

不明　 4人

かかりつけ精神科医の有無

50%

30%

20%

有り無し不明

n=44

10 ～ 29 歳（ n=16 ）

30 ～ 49 歳（ n=15 ）

50 歳～（ n=13 ）

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%リストカット

等

薬物

飛降

薬物

薬物

リストカット

等

飛降

縊死

縊死縊死入水

年代別自殺企図手段

ガス

0%20%40%60%80%

100%

n=13

企図歴

有り（

）n=2

4

企図歴無

し（

）n=7

既遂

（）

その他（主にリストカット）薬物

飛び降り

入水

ガス

縊死

薬物による企図歴別今回の手段

ただし問診にバイアスがかかっている可能性は高い

薬物による既遂も一件

Ⅶ 　　松之山研究

松之山研究の歴史（概略）1. 昭和 60 年 8 月、事前アンケート開始

① 自己評価うつ病尺度（ Self-rating Depression Scale : SDS ）によるスクリーニング

② 陽性者に対する精神科医による診断面接③ 精神科医の診察と地元診療所医師、保健師も

かかわる治療およびケアの方針決定④ 必要に応じ町外の精神科医療機関での通院ま

たは入院医療⑤ 地元診療所によるうつ病の診療と定期的な精

神科医、保健師によるフォローアップ2. 平成 18 年からはスクリーニングを診療所、保健師、ケアマネージャーからの情報収集に変えた変法に移行

研究前後の 65 歳以上の自殺率の比較382.1

85.9123.1

64.0

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

松之山町 県平均

昭和48～59年昭和62～平成8年

まとめ• 以上様々な角度から当センターがこれまでに収集・分析した自殺、及び自殺関連行動に関する統計の一端をお示しした。

• 平成 25 年 6 月 10 日に採択された新潟県自殺予防対策推進宣言のとおり、自殺予防には広範な各分野の有機的な連携が必要である。

• このスライドショーが各方面で活用され、対策の一助になることを願うものである。

• データの収集や調査の実施に当たりご協力いただいた関係各位に深く感謝申し上げます。

更新履歴

V2.1 年齢調整自殺率都道府県順位で 47 位の都道府県名とその率が男女逆になっていたものを修正