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第 6 章 真直はりの曲げ応力. 6.1 真直はりの曲げ応力 6.2 各種物体の重心または図心 線,円板,板材, 3 次元物体 6.3 断面2次モーメントについて 平行軸の定理とその応用 6.4 極断面2次モーメントについて 6. 5 はりのまげ強さについて 各種はりの断面係数とはり針の強さ 第6章 総合演習問題. 6.1 真直はりの曲げ応力. ☆ 右図に示すように,集中荷重 P が支点 A,B から距離 a 離れた点に作用する場合,両端支持はりにかかる SFD,BMD はどのようになるか。 ☆解答 はりがせん断力を受けない条件は, - PowerPoint PPT Presentation
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04/19/23 材料の力学 1
第 6 章 真直はりの曲げ応力6.1 真直はりの曲げ応力6.2 各種物体の重心または図心 線,円板,板材, 3 次元物体6.3 断面2次モーメントについて 平行軸の定理とその応用6.4 極断面2次モーメントについて6. 5 はりのまげ強さについて 各種はりの断面係数とはり針の強さ第6章 総合演習問題
04/19/23 材料の力学 2
6.1 真直はりの曲げ応力☆ 右図に示すように,集中荷重 P が支点 A,B
から距離 a 離れた点に作用する場合,両端支持はりにかかる SFD,BMD はどのようになるか。
☆ 解答 はりがせん断力を受けない条件は,
である。この条件を満たすはりは,図に示すように左右対称に荷重を加えればよく,単純曲げ( purebending )はりを作ればよい。
☆C-D 間で曲げモーメントは一定,せん断力は である。
図 単純曲げはり
0dx
dM
0xF
○○
P Paa
SFD
BMD
A B
C D
(+)(- )
X
X
04/19/23 材料の力学 3
中立面,中立軸とは?
☆ 中立面( neutral surface) :
曲げモーメントを受けても,伸びも縮みもしない面。
☆ 中立軸 (neutral axis) : 中立面とその垂直横断面との
交わる線 ( 軸)
演習問題:右図に示したはりおいて,中立面,中立軸はどこか?記号で答えよ。
x
b
h
y
z
m n
m0n0
m' n'
m' n'
m0n0
m ny
dydA
dθ
r
yn1m1
M M
y
z
y
04/19/23 材料の力学 4
6.1.1 はりの曲げひずみ ε と曲率半径rの関係
☆ 図に示すように,中立面 m
0n0 から距離y離れた円弧 m1n
1 に生じるx方向ひずみは εx
は
r
y
rd
rddyr
nm
nmnmx
)(
00
0011
☆ 材料のポアソン比を νとすれば,z方向のひずみ ε zは上の式から
r
yxz
x
b
h
y
z
m n
m0n0
m' n'
m' n'
m0n0
m ny
dydA
dθ
r
yn1m1
M M
y
z
y
04/19/23 材料の力学 5
6.1.1 はりの曲げひずみ ε と曲率半径rの関係 ( 続き)
☆ 真直はりの曲げ応力σx について
r
yEE xx
Q1:式 (6.4) を使ってyz断面における応力分布 σ xを図示せよ。Q2:式 (6.4) から応力 σ xは,はりの曲率半径r,ヤング率 E ,はりの中立軸からの距離厚さyに対してどのようになるか理解できたか。
( 6.4)
応力分布の解答は次のページ
x
b
h
y
z
m n
m0n0
m' n'
m' n'
m0n0
m ny
dydA
dθ
r
yn1m1
M M
y
z
y
04/19/23 材料の力学 6
真直はりの上面,下面の応力は?
はりの上面 y=-e2 の応力:
はりの下面 y= + e1 の応力: したがって,真直はりにかかる曲げモーメントによって上面は圧縮応力,下面は引張応力を受けることがわかる。
r
Eeeyx
22
r
Eeeyx
11
なぜこの式になる?
だから。r
yEE xx
上面圧縮
下面引張 微小面積bdydA
rEe /2
h2e
dy
z
b
M
y
x
M
1e
rEe /1
y
7
はりの曲げ剛性と断面2次モーメント
このはりには, x 方向に力が働いていない ( 外力=0)から,x方向の応力 σ xをはりの(y,z)断面内で積分した値は0となるはずである。そこで, 次式が成立する。
AA
A x ydAr
EdA
r
EydA 0
さて,はりの中立軸に関するモーメントの総和は,(モーメント=力 × 距離=応力 × 面積 × 距離)曲げモーメントに等しいはずであるから,上の文章右の式が成立つ。
Mr
EIdAy
r
E Z
A
2
A
dAyIz 2
:断面2次モーメント(m4) ;moment of inertia of area
; ( 6.7)
上面圧縮
下面引張 微小面積bdydA
rEe /2
h2e
dy
z
b
M
y
x
M
1e
rEe /1
y
04/19/23 材料の力学 8
はりの曲げ剛性と断面2次モーメント(その2)
式( 6.7 )を書き換えれば,曲げモーメント M とはりの曲率半径rの関係:
zEI
M
r
1
zzx I
Ey
EI
MEy
r
Ey
1
1max
2
2min ,
Z
M
I
Me
Z
M
I
Me
zz
Mr
EIdAy
r
E Z
A
2
EIz が大きいほど曲がりにくい。曲げ剛性が大きいという。
EI z:曲げこわさまたは曲げ剛性( flexural rigidity )
任意のy位置の応力:
☆ 最小圧縮応力と最大引張応力:
上面圧縮
下面引張 微小面積bdydA
rEe /2
h2e
dy
z
b
M
y
x
M
1e
rEe /1
y
04/19/23 材料の力学 9
真直はりの最大圧縮応力と最大引張応力と断面係数の関係
1
1max
2
2min ,
Z
M
I
Me
Z
M
I
Me
zz
一定のモーメント Mをかけた場合,材料の断面係数 Zが大きいほど曲げ応力は小さくなる。
☆ :断面係数( section modulus )の定義 ( 重要)
Ⅰz: 断面 2 次モーメント(m4),
Z1 , Z2: 断面係数(m3)
☆ 真直はりの最大圧縮応力,引張り応力
e
IZ Z
までの距離はり材料の図心から端断面2次モーメント
断面係数
04/19/23 10
6.2 各種物体の重心または図心6.2.1 重心の定義
z
x
),,( GGG zyx
y
全質量
密度
全体積
m
V
mG xdm
mx
1mG ydm
my
1mG zdm
mz
1
vm
dvdmm
☆ 3次元直交座標系における任意物体の各重心位置は,つぎの定義式 から求められる。
m:物体の全質量
ρ: 物体の密度
V: 物体の全体積
dv:微小要素の体積
zyx ,, : 座標系(zは重力方向)
04/19/23 11
6.2 各種物体の重心または図心6.2.2 重心,図心および断面1次モーメントの求め方
WAdAWdVdmmv Am
AAmG xdA
AWxdA
WAxdm
mx
111
AAmG ydAA
WydAWA
ydmm
y111
WdAWb(x)dxdvdm
☆ まず物体の密度 ρ が一定で,物体の形状が(x,y)平面に限定され,重力方向z方向に厚さ W が一定な平面的な物体について,一例として(x G)の位置を求める。全体の質量mおよび区間dx における微小質量dmは,
同様にy G
は
この形で求められる位置:図心という,
dxxWbdVdm )( x dx
GGG zyx ,,
Gx
W
z y
xGy
密度幅
一定
一定W
Vm
12
6.2.2 断面1次モーメント定義と図心
AAx dyyybydAJ )(
AAy dxxxbxdAJ )(;
☆ 断面1次モーメント( 面積モーメント) の定義; Jx , Jy
単位:(m3)
☆ 重心・図心x G,yG の求め方
単位:(m)
A
yG xdA
AA
Jx
1A
xG ydA
AA
Jy
1 ;
☆ 注意:図心は直交 2 次元座標系に描かれた図形の面積モーメント中心位置座標
y
xyA図全面積
y
xA図全面積
x dxdy
)(yb
)(xbdyybdA )(dxxbdA )(
☆ 図心とは;
断面一次モーメントの定義から求められる図形の中心位置座標xG,yG
13
1.2 断面1次モーメントの定義と図心
AAx dyyybydAJ )(
AAy dxxxbxdAJ )(;
☆ 断面1次モーメント( 面積モーメント) の定義; Jx , Jy
単位:(m3)
☆ 重心・図心x G,yG の求め方
単位:(m)
A
yG xdA
AA
Jx
1A
xG ydA
AA
Jy
1 ;
y
xyA図全面積
y
xA図全面積
x dxdy
)(yb
)(xbdyybdA )(dxxbdA )(
☆ 図心とは
断面 1 次モーメントの定義から求められる図形の中心位置座標x G,yG
☆ 注意:図心とは直交 2 次元座標系に描かれた図形の面積モーメント(xd A など ) によって求められる図形の中心位置座標
04/19/23 材料の力学 14
6.2.2 断面1次モーメントの定義物体の重心を原点とする場合の断面1次モーメントは?
),( YX
いま,上図左側の座標系 における物体の重心(x G, y G) を,右側に示す新しい座標系 の原点(0,0)に一致させ座標軸を平行移動させる。右側の新しい座標系 におけるつぎの1次モーメント Jx および Jy はいくらか。
0A GX AYYdAJ 0 GAY AXXdAJ;
),( YX
),( yx
04/19/23 材料の力学 15
例題:3次元物体の重心密度 ρ ,板厚 W ,板幅t , 長さ L =一定の平板の場合
tdxWdm
2
21 20
0
L
L
L
wtL
wtdxxxdm
mX
L
L
G
板厚 W ,板幅t , 長さ L =一定の平板の場合は
∴ 重心x G ;
Q 2 :z 方向の板厚が w= 一定で, x 方向の板厚が t=to+ax と直線的に厚くなり,x= L で t=4 to となる台形板の重心x G を求めなさい。Ans( x G=3L/5)
Q 1 : 密度 ρ , z 方向の板厚 W , y 方向幅tが一定の場合におけるy G ,z G を求める公式を作りなさい。
Ans:
t
G ydyt
y0
1
W
G zdzW
z0
1;
2
1100
Lwtxdx
wtLxdm
mx
LL
G
そこで,公式が作れて
L
G xdxL
x0
1
tLWdxWtdVdmmv Am
y
x
z
w
微小質量
x dx
L
wtdxdVdm
t
04/19/23 材料の力学 16
6.2.3 各種物体の重心の例題(1)細長い線要素(丸棒)の重心
☆ 細長い線の密度を ρ 一定と仮定し, 線の直径をd,全長を L とし,微小線要素dxの質量をdm,全質量mとすれば,
dxd
dm 4
2
4
2 Ldm
LL
G
xdxd
Ldxdm
mx
0
2
0 2 44
11 2
10
Lxdx
L
L
L
G xdxL
x0
1
次の重心の定義式により
;
☆ こうして,細長い線の重心は線の 1 次モーメント積分に置きかえられ,質量モーメントxdmではなく,線モーメント ( 長さ× 長さ)xdxで計算できるのだ。
長い線,全長 L の重心が L/2 になることは自
明だよね。
すなわち
(1)細長い線の丸棒
d
dxx
L
x
2LxG
42dxddm
04/19/23 材料の力学 17
6.2.3 各種物体の重心または図心の例題(その2 )
( 2 )細長い円弧形状をした線要素の重心
2
2
2
2
11
rdcosrr
xdLL
X G
2
2
sinr
rddL cosrx
☆ 円弧の線の場合は図心を求めるのに,半径rと角度 θ 座標で計算した方がより簡単で,分かりやすい。すなわち,右図において ;
☆ さて,線要素の重心は次に示すように,線積分xd L に置き換えられたので
Q: α=π(180°)の細長い半円線の重心XG を求めよ。 Ans: XG=2r/π(約0.637r)
18
6.2.3 各種物体の重心または図心の例題(その3 ) (3)平面・板要素の重心,ア)直角定規(スコヤ)の重心 ☆ 板厚が一定な直角定規の重心
この場合は,右図に示すように,直角定規を構成する 2 つの要素の面積 A1,A2 とその個々要素の重心位置 1,2 が事前に分かっているから,モーメントの釣り合いの考え方を使うほうが簡単に重心が求められる。すなわち,
☆ 重要全体の面積モーメント=個々の面積モーメントの和
221121 AXAXAAX GGG 221121 AYAYAAY GGG
21
22
111
22
AA
Ab
bAb
X G
21
2211
21
2211
222
AA
AhAh
AA
AhAh
YG
X
方向重心
Y方向重心
面積
面積スコヤ重心
2211 h
,b重心1
重心2
2222
1
h,
bb
111 bhA
222 bhA
x
GG YX ,
GY
GX
1A
2A
L
1b
1h
y
2h
2b
19
6.2.3 各種物体の重心または図心の例題(その4 )
イ ) 直角3角定規の重心☆ 続いて,右図に示す厚さ一定の直角3角定規の重心(図心)を求めてみよう。この場合は,厚さが一定であるから面積モーメントの定義を忠実に実行すればよい。
AG ydA
AY
1bhA2
1
dyyybydAA
)(
)(:)(: ybyhbh
h
yhbyb
)(
h
33
y-
2
hy
h
b
bhdy
h
yhyb
AydA
AY
h
0
h
AG
1211 32
0=
b
3
1X G=
;
ここで断面 1 次モーメントは
☆ 図の3角形の相似に着目して
∴
;
同様にして,
重心
x
b
)(yb
dyybdA )(
dy
y
)( yh
h
dxx
y
),( GG yx
04/19/23 20
6.2.3 各種物体の重心または図心の例題(その5 )
ウ)板厚一定の半円板の重心
円弧の長さ
微少扇面積の図心
cos3
2rx y
微少扇形の面積
drdA 2
2
1
rd
d
x
r
dr2
1rdrdA 2
2
1
dr2
cosrr
xdAA
XAG
22
22
1
3
221
3
4rsin
r6
r 2
2-2
34
☆ つぎに,右図に示す板厚一定の半円板の重心を各自空欄を埋めながら導こう。微小扇形の面積 dA は,扇を三角形と近似すれば
したがって,重心は定義どおり積分して
04/19/23 材料の力学 21
6.2.3 各種物体の重心または図心の例題(その6 )
エ)円錐体の重心☆ 右図に示される底面半径が R で,高さがhである円錐体の重心を空欄を埋めながら各自で求めよう。まず,円錐体の全体積および微小な幅dxの円板の体積d V は,それぞれ ,
hRV 2
3
1 dxrdV 2;
さらに,図に示す三角形の相似に着目して, h:xR:r ∴ hRxr
dxxh
RdV 2
2
2
dxxh
R
hRxdV
VX
hh
G3
0 2
2
0 2
31
hx
hdxx
hR
Rh
h
4
3
4
33
0
4
30
332
2
この関係をd Vに代入すれば
☆ 重要:立方体の重心は物体の密度が一定であれば体積モーメント(xd V )で求められるから, ( 証明は各自でしなさい)
04/19/23 材料の力学 22
6.2.3 各種物体の重心または図心の演習例題(その 7 )
オ)半球の重心(図心)
3
2 3rV
dxyxr
xdVV
XVVG 2
32
31
drdsdx sinsin
drrrr
X G sinsincos2
3 2
203
dsincosrr
320
432
3
dsincosr 20
3
2
3
tsin dtd cos
8
3
42
3
2
31
0
41
0
3 rtrdtt
rX G
問:右図に示した半球の重心を以下の手順で求めよ 。
ア)半球の全体積 V は:
イ)重心の定義を密度一定の場合に使うと
ウ)ここで, で与えられるから
ここで, とおくと, となるから,上の式が積分でき,
円弧長
微小要素の体積
半径r
x
d
r
dx
sinry
rdds y
cosrx
dxydV 2
04/19/23 材料の力学 23
重心と図心のまとめ(密度は一定と仮定した場合)
AG xdA
Ax
1
AG ydAA
y1
AG zdAA
z1
mG xdm
mx
1mG ydm
my
1mG zdm
mz
1
L
G xdxL
x0
1
h
G xdVV
x0
1
重心の定義
重心・図心の求め方 ( 平面物体,板厚も一定)
重心・図心の求め方(細長い線)
重心・図心の求め方(体積要素)
04/19/23 材料の力学 24
第 6 章 2 節 重心の総合演習問題(その1)
問:図に示す複数の線要素からなる物体の重心を求めよ。ただし,細い線で作られた円弧の重心は既に求めたように既知で以下に示す値が使えるものとする。
/2r円弧の重心:
04/19/23 材料の力学 25
第 6 章 2 節 重心の総合演習問題(その 2 )
30 20 30
90
4020
x
y
問:図に示す,板厚が一定な3角板と孔ありの長方形板から構成される,平板の重心を求めよ。
04/19/23 材料の力学 26
第 6 章 2 節 重心の総合演習問題(その 3 )
y
x
ba
直径d
半径r
円錐
円柱 半球円錐
問:図に示す円錐体,円柱および半球から構成される物体の重心を求めよ。また,特殊な例として,
hrba の場合の重心はいくらになるか。
04/19/23 材料の力学 27
6.3 断面2次モーメント
☆すでに 6.1節において,単純曲げを受けるはりの応力が,はりの図心からの距離 e と断面2次モーメントⅠzによって影響されることを学んだ。
復習: この節の学習目的は 1)断面 2次モーメントⅠzの定義を覚えること。 2)断面係数 Zの定義を覚えること。 3)任意断面形状を持ったはりの断面2次モーメン
トⅠzを計 算できるようにすること。である。
1
1max
2
2min ,
Z
M
I
Me
Z
M
I
Me
zz
04/19/23 材料の力学 28
6.3.1 長方形断面のはりにおける断面2次モーメント
平行軸の定理 ( parallel axis theorem )その 1
☆ 上図において,重心 G (図心)を通る座標系x - yにおいて,x軸まわりの断面2次モーメントⅠ xG およびy軸まわりの断面2次モーメントⅠy G は
AGx dAyI 2
AyG dAxI 2
122
32
0
22 bhbdyydAyI
h
AGx 122
32
0
22 hbhdxxdAxI
b
AyG
;
;
04/19/23 材料の力学 29
6.3.1 長方形断面形状のはりにおける断面2次モーメント
平行軸の定理 ( parallel axis theorem )その 2
☆ 一方,図の右側に示されるように,重心 G から距離d離れた任意の X 軸まわりの断面2次モーメント Ix は,定義に従って,
AX dAYI 2 dyY
AA
2
AAAX dAddAyddAydAdydAYI 2222 AdI 2xG
さらに,左のx - y座標と右の X-Y 座標を比較すればであるから,
04/19/23 材料の力学 30
6.3.2 平行軸の定理のまとめ
AdII xGX2
AdII XxG2
AdII yGY2
AdII YyG2
31
6.3.3 平行軸の定理の応用
(1)3角形断面のはり
h
A B
C
h-d( )η
b
h-y
y
dyηdA= dy
IxG
IX
y
x
xhd3
1
G重心
・まず底辺 AB に平行で, 図心 G を通る断面2次モーメント IxG は
AdII xxG2
・3角はりの場合,図心 G と底 辺までの距離dおよび面積A は 3hd 2bhA ;
・底辺x軸まわりの断面 2 次モーメント Ix は
dyydAyIA
h
x 0
22
:)(: yhbh
dyyh
bdyybdy
h
yhbydyyI
hhhh
x
0
3
0
2
0
2
0
2 )(
1212
34
43
33343 bhbhbh
h
bhbh
;
36
bhbhh
12
bhAdII
332
xGx 29
2
hyhb
04/19/23 材料の力学 32
6.3.3 平行軸の定理の応用
(2)円形断面のはり・断面形状が円形の場合は図に示すように,円筒座標r, θ で断面2次モーメントを求めた方が計算は簡単である。
・任意点における幅b(y)とその微小面積d A は cos2)( ryb dyrdyybdA cos2)(
sinry
cosrd
dy drdy cos
drdrrrdAyIAxG 2
0
22422
0
2 cossin4coscos2sin2
212
12 cossin 212
12 coscos
418
141
2
11
4
121
4
1 222 coscoscoscossin
2
0
4
20
4
44
1
3241
8
1
24
sin
ddcos
dI xG 64
0232
44 dd
・したがって,重心 G をとおるx軸周りの断面 2 次モーメントは
丸棒は軸対称だから
IxG=IyG
= θyrsin
θ
dy
= θb(y)2rcos
dA=b(y)dy =2rcosθ dy
x
y
半径r直径d
xGI
yGI
G
04/19/23 材料の力学 33
6.3.3 平行軸の定理の応用
(3) H 形鋼断面のはりH 形鋼を図に示すように,面積A0 の長方形板材から2個の面積A1
11
1 22 h
bbA
の板材を引いたものと考える。すなわち,重心 G をとおるx軸まわりの断面2次モーメント IxG は,
dAyIAxG 2 dAydAy
AA 10
22 2
121212
22
12
311
3311
3 hbbbhhbbbh
= -
H A形鋼の全面積
A面積 A面積 02( A面積 1)
xI
xGI
2h
1h
1b
h
b
y
x
x
2h
xGI xGI xGI
G
04/19/23 材料の力学 34
6.3.4 極断面2次モーメント☆極断面2次モーメメント Ip の紹介
• 円形断面のように軸対称物体の断面2次モーメント IxG,IyG などは以下に解説する極断面2次モーメメント Ip を用いたほうが容易に求められることがある。
yGxGAAp IIdAyxdArI 222
Ipの定義
x
y
z
r
点(x,y)
A面積d
PI
04/19/23 材料の力学 35
6.3.4 極断面2次モーメントを利用した丸棒の断面2次モーメメントの求め方の紹介
r
d直径
x
y
drxGI
yGI
G
yGxGAAP IIdAyxdArI 222
yGxG II
2
0
22 22
1
2
12/
d
APxG rdrrdArII
6442
2 424 drd
o
・図に示した円形はりの断面2次モーメン I x G , IyG トを極断面2次モーメント Ip の定義式から求めなさい。
ところで,円形断面では軸対称であるから
極断面2次モーメントをといて
rdrdA 2微小面積d A
04/19/23 材料の力学 36
断面2次モーメントの演習問題(1)銭型平次型断面
(1)図に示す丸棒(円板)から長方形を切り出した時の断面2次モーメントを求める。 ( いわゆる,銭方平次の6文銭 )
解答:
dAydAydAyIAAAxG 10
222
1264
34 bhd
x
y
直径d
IxG
=
IxG
-
IxG
b
h
A面積 A面積 0A面積 1
yGI
xGI
= -
0A 1A
04/19/23 37
断面2次モーメントの演習問題(2)三角・四角板 + 穴抜き円板
(2)図に示される孔抜き3角板と長方形板から構成される物体の軸(底辺),すなわち,底辺まわりの断面2次モーメントを,以下の設問手順にしたがって求めよう。Q1穴抜き合成板材の全面積はいくら?Q2 ;底辺軸から測った,1)板材の重心座標はいくらか?2)3角板の重心座標は底辺からいくらか?3)穴抜き円板の重心座標はいくらか?。4)板材のx軸からの断面 2 次モーメントはいくらか? 5)3角板のx軸からの断面2次モーメントはいくらか?6)穴抜き円板のx軸からの断面2次モーメントはいくらか?7)以上の結果を使って, Ix を求めよ。8)この図形の重心座標y G はいくらか?
b
h1
h2
Dh3
x
yyGI
Ix=
-
+Ix
Ix Ix
A面積 A面積 1 A面積 2 A面積 3
xI
1A
3A
2A
04/19/23 材料の力学 38
断面2次モーメントの演習問題(4)家の側面図を描いてみました
(4)図に示すような家の側面図を書いてみました。このような窓付き板材の軸まわりの断面2次モーメントを以下の設問手順にしたがって求めよう。 Q1 ;合成板材の全面積はいくらか?Q2;底辺軸から測った,1 )板材の重心座標はいくらか?2)三角板の重心座標はい くらか?3)穴抜き円板の重心座標はいくらか?さて,平行軸の定理,を使って, 4)板材の軸からの断面 2次モーメントはいくらか?5)三角板の軸からの断面2次モーメントはいくらか?6)穴抜き円板のx軸からの断面2次モーメントはいくらか? 7)穴抜き 2 枚の板材のx軸からの2次モーメントはいくらか?8)以上の結果を使って,この家の Ix を求めよ。 9)この家の重心y G はいくらか?
b
c ca
h1
h2
h4
h3
23
1h
x
考え方
Ix= -2 + -
D
A1 A2 A3 A4
y
xI
yGI
A
2A2A
3A
4A
全面積
A
04/19/23 材料の力学 39
6.4.1 各種形状の物体の断面2次モーメントと断面係数 ( その1)
☆ 復習:断面係数の定義
e
IZ xG
図心から辺までの距離モーメント図心まわりの断面2次
ちなみに,右図に示す長方形断面のはりの断面2次モーメントおよび断面係数 Z は
62
12
2
23
2
bh
h
bh
h
IZ xG
h
323
2 62
12
2m
bh
h
bh
h
IZ xG
h
h
b
h/2
xGI
04/19/23 材料の力学 40
6.4.1 各種形状の物体の断面2次モーメントと断面係数(その2)
20
60
30
30
60
(a)長方形横置き (b)長方形縦置き
30
6045
(c)角パイプ
1.図 (a) ,(b) , (c) に示す,長方形はりの中立軸に対称な断面の断面係数を求めなさい。
(a)の長方形が横置きの場合
(b)の長方形が縦置きの場合
(c)角パイプの場合
3223
121 9000
6
3060
62
12mm
bh
h
bh
e
IZZ xG
ee
3223
121 18000
6
6030
62
12mm
bh
h
bh
e
IZZ xG
ee
433
38812512
4520
12
6030mmI xG
3
121 5.12397
30
388125mm
e
IZZ xG
ee
解答:
04/19/23 材料の力学 41
6.4.1 各種形状の物体の断面2次モーメントと断面係数(その3)
2.図 (a) , (b) に示す円形はりの断面係数を求めなさい。
(a)中実丸棒
2040
40
(b)中空丸棒
(a) 中実丸棒の断面係数
2
644
121 d
d
e
IZZ xG
ee
3
33
18628332
40143
32mm.
.d
(b)中空丸棒の断面係数 この場合の断面2次モ-メントは,中実丸棒から中空丸棒の断面2次モーメントを引けばよい。すなわち,
2
42
1
41
21 6464
ddIII xGxGxG
44443
6117809204064
143
64
20143
64
40143mm.
...
31
21 48589020
6117809mm.
.
e
IZZ xG
ee
解答:
04/19/23 材料の力学 42
6.4.2 各種はりの強さ(その1)
1.図に示したように,断面積が一定(質量が同じ)中実丸棒と中空丸棒のはりに,同じ曲げモーメントがかかる場合,どちらがどれほど丈夫であるか。ただし,中実丸棒の外径は中空丸棒の内径と等しいものとする。
d
d 1d
解答:円形断面のはりの応力はであるから,断面係数 Z を比べればよい。断面積が一定の関係から
ZM
44
221
2 ddd
dd 21 ∴
つぎに,中実円,中空円の断面係数 はそれぞれ,
32
d3中実Z 44
11
d-d32d
中空Z
中空
中実
中実
中空
中実
中空
M
M
Z
Z
,
1441
3
144
1
3
dd-d
d
32dd-d
32d
Z
Z
中空
中実
中実
中空
3
2
d2d-4d
d
dd-d
d
Z
Z44
3
144
1
3
中空
中実
中実
中空
04/19/23 材料の力学 43
☆ 第 6 章 総合演習問題(その1)
1.許容曲げ応力 60MPa のはりが, 1.2×106 ( N ・mm)の最大曲げモーメントを受ける,必要最小限の断面係数 Z はいくらか。
(解答: 2×104mm 3)
2.図に示す長方形の断面を持った両端支持はりについて以下の設問に答えよ。ただし,はりの断面形状は長方形とする。
500 300 200
1000 15
30
100N
200N
A BC D
1)支点反力はそれぞれいくらか。 (解答:,)2)最大曲げモーメントはいくらか (解答:)3)断面係数はいくらか (解答:)4)最大曲げ応力はいくらか (解答:
04/19/23 材料の力学 44
総合演習問題(その2)
3 . 図に示すような断面形状の形鋼において,その許容曲げ応力をとするとき,片持ちはりの先端にかける最大荷重はいくらま
で許されるか。
1000mm
P
10
20
20 40
04/19/23 材料の力学 45
総合演習問題(その3)
b
h直径d
4.右図に示すような直径d一定の丸棒から長方形断面(h ×b)を持ったはりを切り出し,その断面係数 Z を最大としたい。hとbの比はいくらにすればよいか
5.同一断面積をもつ正方形と円の断面係数を比較し,両者の比を求めよ。
04/19/23 材料の力学 46
総合演習問題(その4)
6.右図に示すような片持ちはりがある。このはりの許容曲げ応力 σ b= 60MPa とすれば,固定端に必要な断面係数 Z はどれほどか。またはりの断面を幅 b=50mm の長方形とした場合,高さはhどれほどか。 ( 解答: Z=5.83×104mm 3, h=83.6mm)
2000N3000N
500 50050
h
04/19/23 材料の力学 47
総合演習問題(その 5 )7.断面が右図に示すような逆 T字型はりに一様な 曲げモーメントが作用するとき,このはりの最大応力が最大圧縮応力の 1/3 になるためにはフランジ幅xはどれだけあればよいか。
8.右図に示す段付の片持ちはりにおいて, A , B に生じる最大応力を等しくするには直径 D1,D2 にどのような関係が必要か。
2D1D
1L2L
L
P
C BA
x
x
t
t
h
c G
x
圧縮側
引張側