4
'Iタ フυ Iも 15 AO.11999 55 基礎 と臨床 担癌宿主におけるイ ンス 抵抗性 と癌 ―・ 吉川貴 己 * 担癌患者 に耐糖能異常 が生ずるとの事実は,今 世紀のはじめすでに認められていたが ,そ の発症 のメカ ズム ,意 義 に関 しては,つ 最近 まで明 らかでなかった。担癌時に認められる代謝異常の 多 くは,担 癌 に伴 うmalnutritionに よ り誘導 され る変化 と区別 しに く いため,前 者 は単 に低栄養状 態 を反映 してい るに 過 ぎない との批判が常 にあっ た。 この分野 の基礎 的解明が これ まであ まり注 目 されなかったのは,具 体 的な治療 に結 びつ く知見 が得 られ なか った ことや,癌 に直接効果のある治 療 の研究 に比 しあ ま りに地味で あ る ことも一 因で あった。 ところが ,研 究対象を担癌宿主の代謝異 常か ら癌 自体 の代謝系の解明 へ と発展 させ る こ と で新たな展開が得 られてきた. 本稿では,わ れわれ臨床医が基礎 と臨床の間を 行 き来 しなが ら ,臨 床上の問題点の解明を試みて きた結果の一部 をまとめてみた. 担癌宿主 とイ ンス リン抵抗性 インス リン抵抗性 とは一 定量 のイ ンス リンに反 応する物質の量的低下 を意味 し,sensitivityの 下とrespons市 enessの 低下 とに分 け られ る。代謝 系のなかでは糖代謝で顕著 に認 められることが多 いが ,必 ず し も糖代謝 に限局 して発症 す るもので はない . ここでは, hyperinsulinenlic euglycemic glucose clamp(イ ンス リン 濃度 100 μ U/ml)法 て得 られた末梢組織糖取 り込み量の低下 をインス リン 抵抗性 (sensitivity)の 指標 として話 を進 め る。 イ ンス リン 抵抗性 は特定 の癌患者 に認 め られ る ものではない .これ まで約 70例 の担癌患者で検討 したが,食 道癌,胃 ,大 腸癌,肺 癌患者 の多 く で同様 に ,sensitivityの 低下が認められている。 また どの疾患で もstageと の関連 はな く ,早 期の 病態ですでにインスリン 抵抗性が生 じていること から ,こ の変化 は,腫 瘍量に依存するものではな い と考 えてい る.し かし , これが腫瘍依存性の変 化であることは,低 下 した sensiti宙 tyが 腫瘍切除 によ り有意 に改善 され るこ とで立証 した lL 人工膵臓 に間接熱量計 を組み合わせ ることで, 細胞内糖代謝の検討が可能 となる.細 胞内に取 り 込 まれた糖 は酸化 され ATP産 生 に消費 され るか , glycogenと して貯蔵 され る。担癌患者 で認 め られ る細胞 内 の糖取 り込 み低下 は,糖 酸化量 と糖貯 蔵量,両 者 の減少 となって現れ るが,そ の変化 は 後者でより著明である .糖 を思 うように細胞 内 に取 り込 めない 担癌生体では,糖 貯蔵量 をよ り減 少 させ る ことで,糖 酸化量 (ATP産 )を 維持 し ようと務めていることがうかがわれる。 実際,体 重減少を伴わない 担癌患者の骨格筋組 織では glycogenの 貯蔵量 に変化 を生 じて い るの であろうか P 術 中生検 にて得 られた極少量 の腹 直筋で組織内の glycogen量 を生化学的に測定 し た ところ,こ れ らの値 は insulin sensitivi M値 (mg/kg/min)と 有意 に正 の相 関 を示す こ とが明 らか となった 3). 横浜市立大学医学部第一外科学教室

î b Æ Õ ° S à h å É ¨ ¯ é C X ï R - UMIN Vol.05...I ^ t Ò g I à 15 AO.11999 55 î b Æ Õ S à h å É ¨ ¯ é C X ï R « Æ à ì û F \ E g ì M È* S à ³ Ò É

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: î b Æ Õ ° S à h å É ¨ ¯ é C X ï R - UMIN Vol.05...I ^ t Ò g I à 15 AO.11999 55 î b Æ Õ S à h å É ¨ ¯ é C X ï R « Æ à ì û F \ E g ì M È* S à ³ Ò É

″ 'Iタフυ“

Iも15 AO.11999 55

基礎 と臨床

担癌宿主におけるインスリン抵抗性 と癌

野口芳―・ 吉川貴己*

担癌患者に耐糖能異常が生ずるとの事実は,今

世紀のはじめすでに認められていたが,その発症

のメカニズム,意義に関しては,つ い最近まで明

らかでなかった。担癌時に認められる代謝異常の

多くは,担癌に伴うmalnutritionに より誘導され

る変化と区別しにくいため,前者は単に低栄養状

態を反映しているに過ぎないとの批判が常にあっ

た。この分野の基礎的解明がこれまであまり注目

されなかったのは,具体的な治療に結びつく知見

が得られなかったことや,癌に直接効果のある治

療の研究に比しあまりに地味であることも一因で

あった。ところが,研究対象を担癌宿主の代謝異

常から癌自体の代謝系の解明へと発展させること

で新たな展開が得られてきた.

本稿では,われわれ臨床医が基礎と臨床の間を

行き来しながら,臨床上の問題点の解明を試みて

きた結果の一部をまとめてみた.

担癌宿主とインスリン抵抗性

インスリン抵抗性 とは一定量のインスリンに反

応する物質の量的低下を意味し,sensitivityの低

下とrespons市 enessの 低下とに分けられる。代謝

系のなかでは糖代謝で顕著に認められることが多

いが,必ずしも糖代謝に限局して発症するもので

はない. ここでは, hyperinsulinenlic euglycemic

glucose clamp(イ ンスリン濃度 100 μU/ml)法に

て得られた末梢組織糖取り込み量の低下をインス

リン抵抗性 (sensitivity)の指標 として話を進め

る。

インスリン抵抗性は特定の癌患者に認められる

ものではない.こ れまで約 70例の担癌患者で検討

したが,食道癌,胃癌,大腸癌,肺癌患者の多 く

で同様に,sensitivityの低下が認められている。

またどの疾患でもstageと の関連はなく,早期の

病態ですでにインスリン抵抗性が生じていること

から,こ の変化は,腫瘍量に依存するものではな

いと考えている.しかし, これが腫瘍依存性の変

化であることは,低下した sensiti宙tyが腫瘍切除

により有意に改善されることで立証したlL

人工膵臓に間接熱量計を組み合わせることで,

細胞内糖代謝の検討が可能 となる.細胞内に取 り

込まれた糖は酸化され ATP産生に消費されるか,

glycogenと して貯蔵される。担癌患者で認められ

る細胞内への糖取 り込み低下は,糖酸化量 と糖貯

蔵量,両者の減少となって現れるが,その変化は

後者でより著明であるの.糖を思うように細胞内

に取り込めない担癌生体では,糖貯蔵量をより減

少させることで,糖酸化量 (ATP産生)を維持し

ようと務めていることがうかがわれる。

実際,体重減少を伴わない担癌患者の骨格筋組

織ではglycogenの貯蔵量に変化を生じているの

であろうか P 術中生検にて得られた極少量の腹

直筋で組織内の glycogen量 を生化学的に測定し

たところ,こ れらの値は insulin sensitivityを 示

す M値 (mg/kg/min)と有意に正の相関を示すこ

とが明らかとなった3).ホ 横浜市立大学医学部第一外科学教室

Page 2: î b Æ Õ ° S à h å É ¨ ¯ é C X ï R - UMIN Vol.05...I ^ t Ò g I à 15 AO.11999 55 î b Æ Õ S à h å É ¨ ¯ é C X ï R « Æ à ì û F \ E g ì M È* S à ³ Ò É

'Iタフυω Tゐ 15ハb.I1999

インスリン抵抗性のメカニズム

担癌時に認められる代謝異常,こ とに癌悪疫質

の mediatorと して種々のcytokineの 役割が注

目されてきた。.われわれもTNFα ,IL-8,IL―

12,IFNγ などを測定したが,こ れらが血中で高値

を示すことはほとんどなかった.し かしIL 6は

しばしば上昇しており,こ の値 とM値 とが有意に

負の相関を呈することより,末梢血中の IL 6は

末梢組織でのインスリン抵抗性の誘導になんらか

の役割を有しているのではと考えた。.

この IL 6の 産生部位であるが,癌細胞および

その間質での IL 6mRNAお よび蛋白発現には

ばらつきがあり,血中の IL-6と の有意な関連は

認められなかったが,末梢血 mOnOcyteの IL 6

産生能 とM値 との関連は血中 IL-6値 との関連

より強いこともつきとめた (未発表 data).動物実

験ではIL-6が癌悪疫質の重要な mediatorで あ

ることは抗 IL 6抗体を用いた系で確認されてい

るが,臨床例で明らかな相関を立証した報告は少

なかった.

おもしろいことに,癌悪疫質の実験でよく対象

とされるtriglyceride clearanceの 律速酵素であ

るlipoprotein lipase(LPL)mRNAと活性値の

組織および血中での変化は,効 υあθおよび わ

励力 の実験系では癌により引き起こされ,腫瘍負

荷量を反映する代謝変動の代表例である。.し か

し,固形癌患者で認められるLPLの活性値の低

下は,malnutritionの 程度 とは関連するものの,

血中 IL 6値 とは関連せず,腫瘍切除によっても

変化しない。臨床的には,LPLの変動は,イ ンス

リン抵抗性とは異なり,腫瘍依存性の変化ではな

くmalnutritionの 状態を反映するものであるこ

とも明らかとなった7).

担癌状態ではなぜ糖取 り込みが低下するのであ

ろ う か P ⅣIethylcholanthrene― induced sar‐

coma担癌 Fisher 344 ratの 脂肪細胞では,イ ン

スリン反応性糖輸送蛋自であるglucose transpor‐

ter 4(GLUT 4)の 細胞内貯蔵量が著明に減少し,

またインスリンに反応 して細胞膜 に移動する

(translocation)GLUT 4の 量 も減少していた8).

後者の変化は tyrOsine phosphokinaseの phos‐

phorylationの 低下を伴っており,イ ンスリン受

容体からみればpost receptor eventで あること

も解明された".糖尿病患者のインスリン抵抗性

て,は tyrosine phosphokinase CD phosphoryla¨

tionを低~下

させ る一因が TNFα の up― regula‐

donに あることが立証されているが,担癌状態で

の TNFα の関与は明らかではなかった。Ratの

抗 TNFα 抗体が入手できないため,われわれは

その意味づけを臨床例で試みた。

消化器癌患者の腹直筋内の TNFα mRNAを定量し,人工膵臓で得られた M値 と比較したとこ

ろ,両者は有意に負の相関を示したが,骨格筋内

GLUT4 mRNAは M値 と関連 していなかっ

た10.こ れら事実から,担癌患者で認められるイン

ス リン抵 抗 性 は,組 織 内 TNFα の上 昇 が

tyrosine phosphokinase`D phosphorylation)壼

抑制し,結果として GLUT 4の 細胞膜への trans¨

locationを 低下させるという,NIDDM時に認め

られる変化に酷似しているとの結論に近づき,こ

の病態の治療の可能性が現実味を帯びてきた.

癌細胞の糖代謝

癌細胞は担癌宿主の糖利用を阻害する一方で,

いかに糖を利用しているのであろうか ? 細胞内

に糖を取 り込むには,エネルギーを消費するNa+―ATP―dependent glucose transportと 濃度依存

性に取 り込む facilitat市e glucose transportの 2

系が存在し,その分布には明確な組織特異性があ

ることが正常組織では証明されているが,癌組織

での解明は最近のことである.わ れわれも,胃

実験室にて (左 :野口,右 :吉川)

Page 3: î b Æ Õ ° S à h å É ¨ ¯ é C X ï R - UMIN Vol.05...I ^ t Ò g I à 15 AO.11999 55 î b Æ Õ S à h å É ¨ ¯ é C X ï R « Æ à ì û F \ E g ì M È* S à ³ Ò É

癌 11ヽ 肺癌10,大腸癌 (投稿中)で,正常粘膜 と癌

組織 とを比較し,癌では全例で正常粘膜には認め

られない GLUTl mRNAが発現していることを

見出した.ま た多くの例でその蛋白発現も確認さ

れた.さ らに免疫組織学的に認められるGLUT l

蛋自の胃癌組織における発現の有無は術後の生存

率と有意に関連したこと11ヽ 肺癌では,組織におけ

る低酸素状態とも関連することも明らかとなり1の,

ヒト癌組織での糖利用のメカニズムの一部が明ら

かとなりつつある.

なぜ癌にとってGLUTl mRNAの獲得が必要

なのであろうか ? GLUTl mRNAを 細胞に強

発現させると,糖の取 り込みが上昇し,増殖が刺

激されることが報告されている.われわれは,癌

細胞ですでに発現しているGLUTl mRNAを 抑

制すると,糖取り込み量は減少し,癌細胞の細胞

動態に著明な変化が引き起 こされ,その結果,腫

瘍増殖が有意に抑制されることを見出し,現在さ

らにその詳細を検討中である (American Associ¨

ation for Cancer Research 1999年 発表).

インスリン投与や術前の高カロリー輸液の補給

は腫瘍を増殖させるのか ? 何十年も以前に問わ

れた設間に未だ答えがなかった.しかし, ヒト胃

癌細胞株で検討したところインスリン刺激に伴う

糖取 り込みの上昇は,GLUT 4蛋 白発現量に依存

し,GLUT 4高 発現株であるMKN 28で も,max¨

imal insulin stimulationに よる糖取 り込みの増

加は,basal uptake全体の 20%程度にしか過ぎ

な い こ と,MKN 45や STSAで は GLUT4mRNAと 蛋白を共に発現するものの,イ ンスリ

ン刺激による有意な糖取 り込みの増加はみられな

いことが確認された131.ヒ ト胃癌組織での検討で

はGLUT4 mRNAは 100%の癌組織で,固定標

本でも高率にGLUT 4蛋 自が確認されたが,個体

間での発現量のばらつきは大きかった11ヽ このよ

うにインスリン刺激による腫瘍増殖を検討するに

は,腫瘍での GLUT 4蛋 白発現量の確認が必須で

あり,こ れなくしては有意な臨床結果は得られな

いことが示唆された.

,/'Iう乞υ“ I勺洗15 Ab.II鴨9

まとめ

われわれの研究は,担癌患者の代謝変動の基礎

的解明に端を発し,基礎実験と臨床例での検討を

行き来しながら,そ の gapを少しずつ埋めようと

してきた.個々に得られた結果は小さな事実でし

かないが,これらを総括して再度ながめてみると,

担癌患者の病態の一側面を一部解明できつつある

のではと思える。今後の方向性などに関し,ご助

言いただければ幸いである。

文 献

1) Yoshikawa T,Noguchi Y,Matsumoto T.Effectsof tumor removal and body weight loss in patients

with cancer.Surgery, 116:62-66,1994.

2)Yoshikawa T,Noguchi Y,Doi C,A/1akino T,Okarnoto T,Matsumoto A.Insulin resistance wasconnected with the alterations of substrate utiliza―

tion in patients with cancer.Cancer Lett,1999.(in

press)

3)Ⅳlarat D,Noguchi Y,Yoshikawa T,Tsuburaya A,ItO T,Kondo J.Insulin resistance and tissue glyco‐

gen content in the tumor― bearing state. He―

patogastroenterol, Accepted for publication in

1999.

4)Noguchi Y,Yoshikawa T,Matsumoto A,Svanin―ger G,Gelin J.Are cytokines possible rnediators of

cancer cachexiaP Surg Today,26:467-475, 1996.

5)Makino T,Noguchi Y,Yo血ikawa T,Doi C,Nomura A. Circulating interleukin-6 concentra―

tions and insulin resistance in patients with can‐

cer.Br J Surg,85:1658-1662,1998.

6)Noguchi Y,Vydelingum NA,Younes RN,FriedSK, Brennan ⅣIF. Tumor― induced alterations in

tissue lipoprotein lipase activity and nlRNAlevels.Cancer Res,51:863-869,1991.

7) Nomura K,Noguchi Y,Yoshikawa T,Kondo J.Plasma interleukin-6 is not a rnediator of changes

in lipoprotein lipase activity in cancer patients.

Hepatogastroenterol, 44:1519-1526, 1997.

8)Yoshikawa T, Noguchi Y, Satoh S, Doi C,Okamoto T,Makino T,Tsuburaya A,R/1atsumotoA.Insulin resistance and the alterations of glucose

transporter-4in adipose cells from cachectic

tumor bearing rats.JPEN,21:347-349,1997.

9)Yoshikawa T,Noguchi Y,Satoh S.Inhibition ofinsulin― stilnulated phosphorylation and the altera―

tions of GLUT4 in isolated adipocytes from ttlmor―

bearing rats. Biochem Biophys Res Comnl, 1999.

(in press)

10)Noguchi Y,Yoshikawa T,Ⅳ[arat D,Doi C,ヽ〔a‐

kinO T,Fukuzawa K,Tsuburaya A,Satoh S,ItoT,A/1itsuse S,Insulin resistance in cancer patients

is associated with enhanced tumor necrosis factor

alpha expression in skeletal muscle. BiochemBiophys Res Colnln,253:887-892,1998.

11)Noguchi Y,Marat D,Saito A,Yoshikawa T,Doi

Page 4: î b Æ Õ ° S à h å É ¨ ¯ é C X ï R - UMIN Vol.05...I ^ t Ò g I à 15 AO.11999 55 î b Æ Õ S à h å É ¨ ¯ é C X ï R « Æ à ì û F \ E g ì M È* S à ³ Ò É

58 И′・

"物“

as bみ 5 AblI I,"

c,Fukuzawa K,TsubuFaya tt SatOh S,.Ito T,Experssion of facilitative glucose transporters in

gastric cancerl HepatOgastroenterol,.Accepted for

publication in 1999,

12)Ito T,Noguchi v,SatOh S,Hayashi H,InayamaY:Kitamura H‐ Experssion Of facilitative‐ glucose

transpoFteF isoforms in lung carcinomas,its relia‐・

tion to histologic type,diffeFentiation grade‐,andstaga M6dem Pathol,111‐ 43■443,199&Noguchi Y,Satoh‐ S,Marat D:Doi C,YoshikawaT,SaitO A,Ito T,Tsuburaya A,Yanuma SIGlucose uptake in the htunan‐ gastric cancer.cell

line;‐ MKN 28,iS increased by insulin stimulationtiCancer Lett,Accepted f6r publication‐ in■999.