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プレイングマネージャーの基本@伊庭正康 190923読了 【はじめに】 足し算で考えると手間が増え、掛け算で考えると新しい価値が生まれる。 【序章 最高のチームをつくるプレイングマネージャーの5つの心得】 自分でやってしまいたいを捨てる 部下の力を借りると決めてしまう 今ではなく1年後に視点を置く 自分でやったほうが早いと考えるマネージャーは先のことを考えていない 部下に仕事を引き継ぐと、最初はトラブルも起きるし、手間がかかる。でも、それは最初だけと割り切 経験曲線効果を考えれば、無理をしてでも任せてしまったほうが正解 ぶれない判断基準を持つ 全体の仕事量を見直す。目標としては全体の仕事量を3割ほど削減することを考える 無駄な仕事を見極める判断基準。1つも当てはまらないものは無駄。 顧客満足に悪影響が出る(その結果、売上が下がる) 従業員満足に悪影響が出る コンプライアンス上の問題が生じる あなたがいなくても勝手に動くチームを目指せ 自分たちのことは自分たちで解決する、そんな自主運営の状態を作る チーム内に参謀役的な存在のミニリーダーを置くのが有効。特に、部下が4人を超えるチームのまねー じゃーは、参謀役を育てることが必須。ミニリーダーを連結ピンという。 仕事がまわるがゴールではない。現場からイノベーションを起こせ 挑戦1 お客様の要望にただ応えるのではなく、期待を超えるサービスに挑戦する 挑戦2 部下に高い期待をかけ、部下のキャリアの可能性を広げる →現場感を武器に、新たな勝ち筋を見出す実験をする、これがプレイングマネージャーが行うこと 不満、不安、不便の声は、プレイングマネージャーの武器になる。課題の解決が大事。 【第1誰にでも不安なく引き継げる仕事の任せ方】 マネージャー自身が失敗への許容度を高めておく ミス:間違えること 失敗:挽回できない致命的な事件 ミスへの対処法を決める。発生確率が高く、仕事に与える影響が大きいものだけ手を打つ ミスの多い部下でも任せなければ未来はない。任せる際は、ティーチングの技法を使う。 µ

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プレイングマネージャーの基本@伊庭正康 190923読了

【はじめに】

足し算で考えると手間が増え、掛け算で考えると新しい価値が生まれる。

【序章 最高のチームをつくるプレイングマネージャーの5つの心得】① 自分でやってしまいたいを捨てる部下の力を借りると決めてしまう② 今ではなく1年後に視点を置く自分でやったほうが早いと考えるマネージャーは先のことを考えていない部下に仕事を引き継ぐと、最初はトラブルも起きるし、手間がかかる。でも、それは最初だけと割り切る経験曲線効果を考えれば、無理をしてでも任せてしまったほうが正解③ ぶれない判断基準を持つ全体の仕事量を見直す。目標としては全体の仕事量を3割ほど削減することを考える無駄な仕事を見極める判断基準。1つも当てはまらないものは無駄。ア 顧客満足に悪影響が出る(その結果、売上が下がる)イ 従業員満足に悪影響が出るウ コンプライアンス上の問題が生じる④ あなたがいなくても勝手に動くチームを目指せ自分たちのことは自分たちで解決する、そんな自主運営の状態を作るチーム内に参謀役的な存在のミニリーダーを置くのが有効。特に、部下が4人を超えるチームのまねーじゃーは、参謀役を育てることが必須。ミニリーダーを連結ピンという。⑤ 仕事がまわるがゴールではない。現場からイノベーションを起こせ挑戦1 お客様の要望にただ応えるのではなく、期待を超えるサービスに挑戦する挑戦2 部下に高い期待をかけ、部下のキャリアの可能性を広げる→現場感を武器に、新たな勝ち筋を見出す実験をする、これがプレイングマネージャーが行うこと不満、不安、不便の声は、プレイングマネージャーの武器になる。課題の解決が大事。

【第1章 誰にでも不安なく引き継げる仕事の任せ方】

マネージャー自身が失敗への許容度を高めておく

ミス:間違えること 失敗:挽回できない致命的な事件

ミスへの対処法を決める。発生確率が高く、仕事に与える影響が大きいものだけ手を打つミスの多い部下でも任せなければ未来はない。任せる際は、ティーチングの技法を使う。

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① 細かく伝える(何を、いつまでに、どこに、誰に、目的)② その後、不安や不明な点がないかを尋ねる③ 最後に復唱してもらうマネージャーは、私がわかるのだから、部下にも伝わるだろうという自分基準で物事を考えてはいけない。部下は、一生懸命やっているけれど、丁寧に伝えないと理解できないという意識が大切やる気のない部下を覚醒させるには、半年かけて自己効力感(自分ならうまくやれると思える感覚)の種を植える。その方法は、① 小さな成功体験を積ませる② 上司からポジティブなフィードバックをする③ できれば、積極的な人が多いチームに配属するジム・ローン:今の自分は、もっとも多くの時間をともに過ごしている5人の平均であるみんなで助け合う仕組みを作れば、全員が力を発揮できるようになる

プレイングマネージャーの完璧主義は、部下の成長を止めてしまう。必要なのは、次回から直してねくらいの適当さ。「ok、次回から注意してね」 部下に仕事を依頼するときは、絶対にやってほしい条件と絶対ではないけれど、やってくれればうれしい条件を明確に分けて伝える。細かく指示しない。多少は我慢する。これが強いチームを作る。

【第2章 いちいち言わなくても勝手にメンバーが動く仕組みのつくり方】

職場でアイデアを募集するコツ①積極的にアイデアを取り入れることをメンバーに伝える②採用の基準を明確にする(効果・コスト・確実性など)③提案シートを作成する(提案の内容や理由、進め方、費用、効果見込みなど)④改善提案の数を見える化し、内容ではなく提案数で競う⑤参加賞、もしくは採用されたときのご褒美を用意する⑥結果報告(採用・不採用/採用理由)をメンバー全員にフィードバックする1人ひとりの仕事の質は仕組みで維持する。 メンバーによって仕事の質のバラツキがあるのは、マネージャーの責任。 マネージャーが部下の仕事の質を人で担保しているから。各メンバーの仕事のバラツキをなくしたいなら、仕組みで担保しなければならない。品質マネジメントの手法まずは、品質の基準を定義する。【第一次品質】それがないと、最低限の品質を担保できない状態【第二次品質】相手にとって過不足ない状態

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【第三次品質】相手の期待を超え、うれしいと感じる状態

どんな行動がどのレベルに相当するのか、マネージャーとメンバーが目線を合わせた上で、全員が【第三次品質】を目指し、努力していく。

具体的な行動を決めたら、1枚の紙に残しておく。

【第3章 無駄を削減し、効率を上げるチームの仕事の減らし方】

徹底して無駄なことはやらない 効果に影響しないことは徹底的にやめる

無駄な業務かどうかを判別する方法として、ECRSというフレームが有用。E:ELIMINATE排除。業務そのものをなくすことはできないか。自己流の工程は排除すべきC:COMBINE結合。複数の業務をまとめることはできないか。2つのレポートを1つにしたり、2回の打ち合わせを1回で済ませられるようにするなどR:REARRANGE順序変更・交換。作業の順序を変えられないか。決裁・判断自体を部下に移譲できないか検討S:SIMPLIFY単純化。作業内容をもっと簡単にできないか。雛形を用意するなど。業務の平準化を図る。

【第4章 あなたがいなくても仕事がまわるチームのまとめ方】

チームに方針を浸透させる。キャッチフレーズをつくり、壁に貼る。会議などの際に決めゼリフとしていい続ける。紙にしてメンバーに配布するなどして、しつこいくらいに伝えることが大事。 「期待に応えるだけでなく、期待を超えること」を四六時中口にしていた。自分がいなくてもメンバーが勝手に動くチームを作るためには、一体感を高めることが不可欠。めんばーの心を1つにまとめるためには、「何のために仕事をして、何を成し遂げるのか」を明確に示す必要がある。未来予想図の作り方①誰かのためにという観点我々は彼らのために戦う、これが1つめの観点

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②ビフォー・アフターの観点戦うことで何をどのように変えたいのか③なぜそこまでして、この戦いに挑まなければならないのかという観点目標を達成しよう、ナンバーワンになろうと言うだけでは部下の心は動かないプレイングマネージャーにはナンバー2の参謀役が必要要件①あなたの思いに賛同してくれる人、②同僚から一定の信頼を得ている人。仕組みでありがとうが飛び交うチームを作る感謝総量という考え方。マネージャーからだけでなく、同僚、もしくはお客様などから感謝される機会を意識的に作る。① マネージャーが感謝の機会を増やす方法・職場を観察し、小さな変化を見つける・ある部下のことを別の部下に聞き、感謝することを探す・情報共有シートなどから、感謝することを探す・チーム内でミニ表彰を設ける②同僚から感謝される機会を増やす方法・サンクスカードを導入する③お客様から感謝される機会を増やす方法・情報共有シートにお客様からの期待、お褒めの声の項目を入れる・各メンバーが集めたお客様からの感謝を、週に1回、ミーティングで共有する

① ジャーから

②同源から

③ Lお客様から

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【第5章 部下の主体性とやる気が高まるプレイングマネージャーの考え方】

プレイングマネージャーが自分の成績が上がらないときに、絶対に言ってはいけない言葉は、「足を引っ張ってごめん」。「自分も頑張るから、ぜひ、これからも支えてほしい」と言えばいいだけ。従業員は、優秀層2割、中間層6割、下位層2割。優秀層と中間層がより成果を出せるよう残りの2割の人に、縁の下で支えてもらう。これを送りバントという。チームのために送りバントをしてくれるなら、少なくとも自分にとっては宝物だと考えることで、より多くの人材を生かすことができるようになる。

考えながら動くことが大切。時間をかけてデータを集め確度を追求するのではなく、さっさと小さな実験をして物事を判断するのが正確。シリコンバレーの投資家たち:ある人が都合のいいデータを探しているときに、シリコンバレーの起業家は、小さな実験をはじめている。部下に遊び心を奨励することが、仕事を楽しむことにつながる。会議の時間を半分にする方法①資料説明の時間をなくす(事前に資料を読み込んでくる)質問からはじめる・資料は2日前までに渡す・読む人たちの負担を考え、資料の量を最小限にする②アジェンダごとの所要時間を決めておく本題に入る前にアジェンダを確認することは絶対。各アジェンダの所要時間を確認しておく。・必ずタイムキーパーを決める・会議の進行役を自分でしない

成功しているプレイングマネージャーは、大胆である。

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