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1 効率的な会議の進め方 品川区私立保育園連合会 主催 講義 平成27年度 一般職員研修会 平成27年6月17日(水) 14:00~16:00(120分) 福祉マネジメントラボ 代表 大坪 信喜 2380021 神奈川県横須賀市富士見町3-77 info@fukushi - mng.jp

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効率的な会議の進め方

品川区私立保育園連合会 主催講義

平成27年度 一般職員研修会

平成27年6月17日(水)14:00~16:00(120分)

福祉マネジメントラボ

代表 大坪 信喜

〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77

[email protected]

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1.全国どこの保育所でも労働投下時間に大差はない

1週40時間×52週(年間) = 2,080時間

(完全4週8休の場合)

100名定員の保育所の平均的な職員数 = 30名(保育士配置)

2,080時間 × 30名 = 62,400時間

サービス品質の違いや経営品質の違いはどこから生まれるか

時間の活用の仕方に他ならない

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2.経営資源とは

常勤職員パートタイマー

委託業者ボランティア

実習生土地建物介護用設備福祉機器OA機器自動車

年間総労働時間

会議投下時間

内部留保(収支差額)減価償却費補助金借入金未払金

トキ

カネ

ヒト

モノ

限られた時間で成果を出す

時間という限られた資源に対する概念が創造性・工夫を生む

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3.会議にはどのくらいの費用が掛かっているでしょうか

○職員の平均年収(年間) =

○職員の平均労働時間(年間) =

○職員の平均時給

職員が10人集まって2時間会議をした場合

2000円 × 10人 × 2時間 =40,000円

会議の成果が何もなければ4万円は無駄に浪費されます

400万円

400万円 ÷ 2000時間 = 2000円

2000時間

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4.時間価値

●利用してもらえる仕組みを作る

①価値が大きな時間

目的 > 時間

②価値ある時間

目的 = 時間

③価値が小さい時間

目的 < 時間

④価値が無い時間

目的と無関係に消費された時間

いかに少ない投下時間・投下人数で目標を達成するか大

目標達成度

時 間短 長

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1+1が必ず2になるか?

ここにひとつの実験があります。

3分間で紙の鎖を作る実験です。

最初は一人ひとりでやってもらいました。

5人の人が平均で10個作れましたので50個の紙の

鎖ができたことになります。

今度は5人が集まって3分間で紙の鎖を作りました。

果たしていくつ作れたでしょうか?

5.チーム効率

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○何もしない(考えない)人が一人でもいてはいけない

○一人ひとりみんなが自分の役割を理解していないとい

けない

○全体を見て一人ひとりの力を引き出すような働きかけ

をする人(リーダー)がいないといけない

○チームの一人ひとりが目標(目的)を共有して集まら

なくてはいけない

6.チームで何かを生み出す際の教訓

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7.特別養護老人ホームで行った業務量調査

日勤全勤務者業務総合

20%

12%

12%

10%

9%

7%

6%

6%

5%

4%

3% 6%

食事介助

入浴介助

排泄介助

会議

洗濯

施設清掃

記録作成

フロア巡回

利用者受入れ

おやつ介助

居室清掃

その他

1日の総労働投下時間:8時間 × 16人 = 128時間

1日の会議に要した時間:128時間 × 10% = 12.8時間

〇全日勤者が食事介助に20%の時間を費やしている

〇同じく入浴介助に12%の時間を費やしている

〇また、排泄介助にも12%の時間を費やしている

〇また、会議・申し送りには10%の時間を費やしている

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8.なぜその会議は必要なのか(WHY)

●その会議は何のために開かれるのか理解しているか

●その会議は何かを決める会議なのか、単なる連絡事項を伝える場なのか、会議の目的を明確にしておく必要がある

(主催者)

●前回会議の議事録を読んで前回までの会議の流れを把握しているか

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9.その会議では何を決めるのか(WHAT)

●議案は事前に準備され、メンバーに周知されているか

●メンバーは議案に関係する現場の情報を集めて出席しているか

●その会議で決定するためのたたき台(資料)は準備されているか

●単なる連絡事項の伝達なら集まらなくても良いのではないか

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10.その会議ではだれがメンバーなのか(WHO)

●安易に代理出席を認めていないか

●本当に必要なメンバーだけで構成されているか(何のために座っているかわからないような人が含まれていないか)

●出席者数が多すぎないか(できるだけ全員を集めようとしていないか)

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11.その会議はどこで開催されるのか(WHERE)

●集中できる場所か(子供たちがそばにいないか)

●現場から呼ばれてすぐに出ていけそうな場所か

●内線電話が入ったり館内放送が聞こえてくる場所ではないか

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12.その会議はいつ開催されるのか(WHEN)

●現場業務に支障を来さない時間帯か

●職員が疲れ切っている時間帯ではないか

●頻度が多すぎはしないか

●本当にその日に開催しなければいけないのか

●会議時間は2時間以上と長すぎではないか

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12.その会議はどのように運営されるのか(HOW)

●雑多な議案で構成されていないか

●議長(司会進行者)は会議の落としどころを持って臨んでいるか

●遅刻、中抜け、途中出席を厳しく律しているか

●隣同士二人だけで話し始める人たちを注意しているか

●最後まで一言も発言しない人に発言を促しているか

●園長一人が話すだけで後は下を向いてメモしているだけになっていないか

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13.会議(委員会)・打合せの種類

①情報伝達会議

②意思決定会議

③意見調整会議

連絡事項や報告を伝えるだけ

一方通行・建設的な議論にはならないもの

企画検討、業務改善等

双方向・建設的な議論に発展しなければなら

ないもの

複数職種が集まって立場や利害を調整する

朝礼

申し送り

職員会議

運営調整会議

経営会議

各種委員会

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INPUT

OUTPUT

投下時間

投下人数

優れた意思決定

良好な意思疎通

仕事がやり易くなる

生産性

コスト

14.会議(委員会)・打合せの生産性

コストパフォーマンス

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WHY

WHAT

WHERE

WHO

WHEN

HOW

目的を明確にする

議題を設定する

場所を選定する

出席者を決定する

日時を決定する

段取りを検討する

何のための会議なのか本当に必要な会議なのか

何を決めなくてはいけないのか

落ち着いて議論できる場所か邪魔は入らないか

本当に必要なメンバーか方向性は共有されているか

メンバー全員が参加できるか時間は適切か

司会進行は落としどころを準備しているか検討材料は揃っているか

15.会議(委員会)・打合せの5W1H

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16.会議に欠かせない資料

開催通知

議事録

出席者は事前準備して会議に臨む

会議での決定事項の周知

次回への会議へつなげる

議案 1件につきA4一枚にまとめる

●必要なたたき台は添付資料とする

●自分の役割を理解する

●必要な資料を準備する

●書式は全会議統一書式にする

会議の成果物

出席者への事前周知

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①議長は事前に落しどころをイメージして臨む

②遅刻・途中退席・電話取次厳禁

③2Hを限度に結論を出す

④独演会にならないように注意する

⑤発言しない出席者に注意を促す

17.会議の効率的な運営に欠かせないルール

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18.会議の質を上げる振り返りアンケート

●会議参加への当事者意識を向上させる

●発言できない、しない人がどんなことを考えているかを把握する

●議長(司会進行役)の反省材料とする

●会議がより活性化するようなアイデアを募る

●不要なメンバーか否かの参考にする

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Plan(計画)

目的を明確にして5W1Hで会議を

企画するDo

(実施)目的通りに会議を

回す参加者は自分の役割を果たすCheck

(評価分析)会議は目的通り進行できたか結論は出たか

議事録の作成・振返りンケート

Action(調整)

問題点を改善して次の会議につなげる会議のあり方を見直すメンバーを見直す

19.マネジメントサイクル