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ファシリテーション講座 for H-LAB 2014サマースクール 2014.6.29 インクルージョン・ジャパン株式会社 吉沢 康弘

ファシリテーション講座 Hlab2014

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このスライドは、2014年6月29日(日)に実施致しました、H-LAB向けのファシリテーション講座内容です。 提供:インクルージョン・ジャパン株式会社 http://inclusionjapan.com/

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ファシリテーション講座for  H-LAB  2014サマースクール  

2014.6.29インクルージョン・ジャパン株式会社

吉沢 康弘

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本日の目的

n 参加した高校生が、議論を楽しみ、ワクワクし、将来への大きな可能性を感じられるような体験ができる

n ハウスリーダー(以下、HL)が、こうした体験の助けとなるようなファシリテーションの基本コンセプトを知り、自分自身で実行・改善するときの観点を得ている

n 具体的に、HLが本番に向けたスタート・アクションを、立ち止まらずに開始できるようになっている

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本日の流れ

1.  【情報提供】ファシリテーションの基本コンセプト紹介

2.  【情報提供】具体的なファシリテーションのプロセス紹介–  目的の設定・明文化・指標化 –  「関係の質」を向上させる –  「思考の質」を向上させる

3.  【練習】実際にファシリテーションを練習してみよう

4.  【情報提供】ありがちな失敗例・・・その他時間があれば

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各人の役割

n  HLのみなさん–  実際にファシリテーションを行う際のイメージを高める –  疑問点・不安点を積極的に質問する

n 実行委員のみなさん–  HLのみなさんが活動しやすくするために必要なサポートを探求する

n 吉沢–  ファシリテーションに関するコンセプト・および実践的テクニックを情報提供する

–  HLのみなさんの感じる疑問・不明点の相談に乗る

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【情報提供】ファシリテーションの基本コンセプト

【情報提供】具体的なプロセス

【練習】実際にファシリテーションを練習してみよう

(参考)

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ファシリテーションで苦労することとは?

n  メンバー同士で会話をしてくれないn もっとできるはずなのに、積極的に発言してくれないn 自分ばかり、空回りするn 同じ方向にパワーが集中できない

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お勧めするファシリテーションのイメージ

ありがちなイメージ

n ファシリテーターは・・・・参加者を引っ張る

・答を知っている

・必要不可欠な存在

お勧めするイメージ

n  ファシリテーターは・・・・参加者に圧力釜を提供する

・目的と進め方を知っている

・NiceToHaveな存在

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ファシリテーションによって目指す世界観

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$$$

①しっかり守られ、認められる

②互いに、オープンに話をするようになる

② ②

③視野が拡がり、思い込みが減り、よく考える

③ ③

④より的確で、納得している行動をとる

⑤より高い成果が上がる

⑥高い成果により、さらに認められる

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「成功の循環」フレームワーク

思考の質Quality of thought

行動の質Quality of action

結果の質Quality of results

関係の質Quality of relationships

出典    マサチューセッツ工科大学 ダニエル・キム   “A Model for Organizational Success”

あと100万

売ってこい!

もっと

足で稼げ!

ちゃんと

考えろ!

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【情報提供】ファシリテーションの基本コンセプト

【情報提供】具体的なプロセス

【練習】実際にファシリテーションを練習してみよう

(参考)

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「関係の質」を上げ、「思考の質」を上げる方法とは?

思考の質Quality of thought

行動の質Quality of action

結果の質Quality of results

関係の質Quality of relationships

出典    マサチューセッツ工科大学 ダニエル・キム   “A Model for Organizational Success”

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「関係の質」が高い状態とは?

n 何をすればいいか、どう振る舞えばいいか、分かっている

n 不安や心配ごとがなく、その場に集中できている

n 気楽に話しかけたり、考えを口にしたりできる雰囲気がある

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「関係の質」を上げるための方法

n 何をすればいいか、どう振る舞えばいいか、分かっている→「目的」「プロセス」「役割」を冒頭で明確にする

n 不安や心配ごとがなく、その場に集中できている→事前にシミュレーションしておく/その場で聞く

n 気楽に話しかけたり、考えを口にしたりできる雰囲気がある→ウォーミングアップを入れる

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「思考の質」が高い状態とは?

n それぞれの意見やアイデアが、場に表明されている

n 互いに何をどう考えてるのかを、深堀りしあっている

n 議論の内容が、同じ目的に向かっている

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「思考の質」を上げるための方法

n それぞれの意見やアイデアが、場に表明されている→不明瞭な発言や質問の言い直しをする

n 互いに何をどう考えてるのかを、深堀りしあっている→「仮説の4段階」で確認を入れる

n 議論の内容が、同じ目的に向かっている→目的をリマインドする投げかけ・質問をする

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【情報提供】ファシリテーションの基本コンセプト

【情報提供】具体的なプロセス

【練習】実際にファシリテーションを練習してみよう

(参考)

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ファシリテーションの練習をしてみよう

n  4〜5人1組でチームを組む

n 話し合いのテーマは:「H-LABに参加して、今日までで何を学んだか?」

n 練習の流れ①どのようにファシリテーションするかを設計する

②ファシリテーターをじゃんけんで選ぶ

③実際に話し合いを行う(30分)

④ファシリテーションを振り返る

⑤Q&A

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①ファシリテーションを設計する

n 今回の「H-LABに参加して、今日までで何を学んだか?」というテーマでの話し合いをファシリテーションするために、自分がチャレンジする項目を「関係の質」「思考の質」それぞれについて1点決めてください

n その内容を、手元に書き出してください

⇒イメージ

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②ファシリテーターをじゃんけんで選ぶ

勝者がファシリテーターとなります

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③実際に話し合いを行う

n 今から30分

「H-LABに参加して、今日までで何を学んだか?」

というテーマで、話し合いを行ってください

n グループとして「発表のためのまとめ」などは不要です

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④ファシリテーションを振り返る(グループ別)

n 今の話し合いに関するファシリテーションを振り返ります

n 下記の手順で振り返りを行ってください

1.ファシリテーターは自己採点(100点満点)を言ってください

2.その上で、なぜその点数だったかを共有してください

3.その他の方は、自分が感じたことをフィードバックしてください

4.全員で「この時間で学んだこと」「この時間で湧いてきた疑問」について話し合ってください

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⑤Q&A

n 練習を踏まえて湧いてきた疑問などをお聞きください

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【情報提供】ファシリテーションの基本コンセプト

【情報提供】具体的なプロセス

【質疑応答】不安点・不明点の解消

(参考)

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(参考)ありがちな失敗例

1.  ファシリテータ自身の話が長く、分かりづらい2.  議論の内容をリードしようとして、周りが白ける3.  賑やかさをバロメータにしていて、賑やかに仕向けようとする4.  良し悪しの価値判断を行う5.  「なんだか議論が停滞してるけれど」「今のはいい発言だよね」などの客観的評価を発言する

6.  順番を決めて発言させる7.  発言が少ない人に発言を促す8.  ゲストをコントロールできない9.  密かにトイレが気になって仕方ない人がいる10. 予告なしに終了時間がずれる11. 高校などでの「ありがちな」型を思い出させてしまう

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(参考)振り返りに効果的な質問文〜その1

1.関心や意欲の高まりを聴く問い

「今日、がんばったことはなんですか?」

「今日、嬉しかったこと、好きになったことはなんですか?」

「もう一度やってみたいことはありますか?」

2.内容の価値を聴く問い

「今日学んだことで、一番大切だったのは何ですか?」

「先生はみなさんと、今日はどんな学習をしたいと思っていたと思いますか?」

「今日、休んだ友だちに教えてあげるとしたら、何をどんな風に教えてあげますか?」

3.友達の思考や表現などの良さへの問い

「友達の考え方や表し方でなるほどなと感心したことはありますか?」

「友達の考え方や方法で、今後真似したいなと思ったことはありましたか?」

4.授業の初めとの違いへの問い

「初めに予想したことは合っていましたか? 予想した方法は良かったですか?」

「今日の学習で、分かった、できた、できるようになったことはありますか?」

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(参考)振り返りに効果的な質問文〜その2

5.学習集団としての雰囲気の高まりを確認する問い

「この人はがんばったな、よかったなと思う人を教えてください」

「あなたは、どんなことをがんばりましたか」

6.創造性の高まりを聴く問い

「今日の学習で、工夫したところはどこでしょう?」

「今日の学習でよく考えたな、我ながらいいなと思うのはどんたところでしょう?」

7.考え方の合理性・簡潔性、総合的なものの見方を促す問い

「分り易い考え、簡潔な考え、いつでも使えそうな考えはありましたか?」

「いろいろな考えをまとめて、同じだなと思うところはありましたか?」

8.前回との違いへの問い

「前の時間より、自分がよくなったなと思うことはありますか?」

9.時間の流れの順序を見直すことによって、思考過程を振り返る問い

「今日は、最初に何をして、次に何をして、最後にどんなことをしましたか?」

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(参考)文化背景によって、思考や行動の特徴は異なる

n 世界各国の文化・価値観の違いを、膨大な調査アンケートにより統計・分析した「ホフステード指数」は有名

n 文化の違いは、因子分析により下記の4軸に集約される「権力格差(大VS小)」

「個人主義VS集団主義」

「女性らしさVS男性らしさ」

「不確実性の回避(大vs小)

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「個人主義」VS「集団主義」での日米GAPは大きい

29出所:ホフステード「多文化世界」P.54より抜粋Copyright © 2014  Inclusion  Japan  ,Inc.  All  rights  reserved.

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「個人主義」は今回のファシリテーションでの留意事項

n 日米の人間が共同で作業や話し合いを行い場合、下記のGAPが無意識に存在し、進行上のネックになる場合がある

n どちらが「正しい」かと判断せず、GAPの存在を意識する

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日本=「集団主義」文化の特徴 アメリカ=「個人主義」文化の特徴

出所:ホフステード「多文化世界」P.68より抜粋

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本資料に関するお問い合わせ

n  本資料に関するお問い合わせなどは、下記までお願い致します

インクルージョン・ジャパン株式会社

Mail: [email protected]

Web: http://inclusionjapan.com/

Facebook: https://www.facebook.com/InclusionJapan

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