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父母の会 だより No.80 C O N T E N T S 会長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 学長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 教務委員長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 第108回医師国家試験結果・ ・・・・・・・・・・・・3 平成26年度医学部父母の会九州地区懇親会・ ・・・・・3 新任教授挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 父母の会総会・懇親会に関して・・・・・・・・・・・5 学園生活アルバム・・・・・・・・・・・・・・・・・6 学生ポータルサイトの開設について・・・・・・・・・8 父母の会ホームページ開設のお知らせ・・・・・・・・8 国家試験体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 マッチングの感想・体験記・・・・・・・・・・・・・9 平成25年度医学部父母の会決算書・ ・・・・・・・・ 10 平成26年度医学部父母の会予算書・ ・・・・・・・・ 11 先輩訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 平成26年9月8日発行 〒470-1192・豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98 藤田保健衛生大学医学部父母の会 立体駐車場から学園を臨む・ 2014年8月 鴨下淳一・撮影 心を育てる 父母の会 会長 蜂谷 裕道 気が付くと医師になって30年が経過してい る。年間200~400件の手術を執刀してきたから、 少なく見積もっても6000件以上の手術を執刀し たことになる。医療技術の進歩は日進月歩で最 近では各分野で低侵襲手術の技術革新がもたら されている。私自身の専門分野である整形外科 においても同様で、各専門領域で低侵襲手術の 導入がなされている。たとえば脊椎領域では 2005年より内視鏡手術が導入され、腰椎椎間板 ヘルニアの手術では8~ 16㎜の傷で手術が可能 となっている。今では脊椎固定術も内視鏡下に 施行可能となっている。当然出血量も減少し、 開創術に比べて10分の1となっている。開創術 では輸血が不可欠だった多椎間脊椎固定術でも 低侵襲手術では輸血の必要はほとんどない。脊 椎インストゥルメントも経皮的に挿入可能とな っている。これにより腰背筋を展開する必要が なく、術後の愁訴軽減に役立ち、その結果患者 さんの満足度も高まっている。 しかし、このような低侵襲手術を活用するに は高度な技術を必要とする。テレビ番組で「神 の手」の持ち主と評される医師が紹介される。 彼らは本当に神の手の持ち主なのだろうか?  私は決してそうは思わない。彼らも経験を通し て腕を磨いてきたことに間違いなく、その経験 をもとに患者さんの生命と生活が護られてい る。しかし必ずしも良い結果だけがもたらされ るわけではなく、中には最善を尽くしても助け られない命もあるし、思い通りの結果がもたら されない場合もある。そのようなときは治療に 携わったものとして、責任も感じるし苛まれる こともある。医師として一つ言えることは、ど のような結果からも決して目を背けることな く、真摯に患者さんと向き合うことでしかその (2頁下に続く)

父母の会 だよりNo.80

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父母の会だよりNo.80

C O N T E N T S

会長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1学長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2教務委員長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・2第108回医師国家試験結果・ ・・・・・・・・・・・・3平成26年度医学部父母の会九州地区懇親会・・・・・・3新任教授挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4父母の会総会・懇親会に関して・・・・・・・・・・・5学園生活アルバム・・・・・・・・・・・・・・・・・6学生ポータルサイトの開設について・・・・・・・・・8父母の会ホームページ開設のお知らせ・・・・・・・・8国家試験体験記・・・・・・・・・・・・・・・・・・9マッチングの感想・体験記・・・・・・・・・・・・・9平成25年度医学部父母の会決算書・・・・・・・・・ 10平成26年度医学部父母の会予算書・・・・・・・・・ 11先輩訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

平成26年9月8日発行 〒470-1192・豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98 藤田保健衛生大学医学部父母の会

立体駐車場から学園を臨む・ 2014年8月 鴨下淳一・撮影

心を育てる

父母の会会長

蜂谷 裕道

 気が付くと医師になって30年が経過している。年間200~400件の手術を執刀してきたから、少なく見積もっても6000件以上の手術を執刀したことになる。医療技術の進歩は日進月歩で最近では各分野で低侵襲手術の技術革新がもたらされている。私自身の専門分野である整形外科においても同様で、各専門領域で低侵襲手術の導入がなされている。たとえば脊椎領域では2005年より内視鏡手術が導入され、腰椎椎間板ヘルニアの手術では8~ 16㎜の傷で手術が可能となっている。今では脊椎固定術も内視鏡下に施行可能となっている。当然出血量も減少し、開創術に比べて10分の1となっている。開創術では輸血が不可欠だった多椎間脊椎固定術でも低侵襲手術では輸血の必要はほとんどない。脊椎インストゥルメントも経皮的に挿入可能となっている。これにより腰背筋を展開する必要が

なく、術後の愁訴軽減に役立ち、その結果患者さんの満足度も高まっている。 しかし、このような低侵襲手術を活用するには高度な技術を必要とする。テレビ番組で「神の手」の持ち主と評される医師が紹介される。彼らは本当に神の手の持ち主なのだろうか? 私は決してそうは思わない。彼らも経験を通して腕を磨いてきたことに間違いなく、その経験をもとに患者さんの生命と生活が護られている。しかし必ずしも良い結果だけがもたらされるわけではなく、中には最善を尽くしても助けられない命もあるし、思い通りの結果がもたらされない場合もある。そのようなときは治療に携わったものとして、責任も感じるし苛まれることもある。医師として一つ言えることは、どのような結果からも決して目を背けることなく、真摯に患者さんと向き合うことでしかその

(2頁下に続く)

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 本年4月より藤田保健衛生大学学長に就任致しました星長清隆でございます。学長就任前は5年あまり大学病院長を務めて参りました。前学長の黒沢良和先生が東大理学部のご出身で、ノーベル賞学者の利根川進先生の下で免疫学を極められた純粋な科学者であられ

たのに対し、私は泌尿器科医で腎臓移植をライフワークにしており、いわゆる根っからの臨床医です。ただ、私の研究テーマは移植免疫に関するもので、約30年前は留学先の米国の大学でマウスやサルを題材にした研究に没頭しておりました。 さて、わが藤田保健衛生大学病院は、厚生労働省のDPC

(MDC)を基にしたポイントでは、2011年は全大学病院中3位、2012年には4位と非常に高い評価を頂戴しております。また、医学部でも本年の第108回医師国家試験の合格率は97.1%と全国80大学中10位で、最近数年間の医師国家

試験成績も常に上位を維持しております。これらは多くの教職員や学生諸君の格別の努力の結果であると高く評価したいと思います。 既にご存知の方も多いと思いますが、6月6日付けで、学校教育法が改正されました。その改正の根幹は文部科学省の諮問機関である中央教育審議会から出された「大学のガバナンス改革の推進について」という提言に沿ったもので、学長は全学的なリーダーシップを取れる体制を学内に整備し、学生・地域・社会のニーズに沿った質の高い大学教育を行うことを求めるというものです。本学も組織を総点検し、教職員の知力を結集して、より先進的な教育や高度な研究、そして大学病院ではより良質で安全な診療が出来るような、極めて質の高い大学に成長して行く必要に迫られております。そのため、4月より、私の下に全学教学運営委員会を組織し、教育内容の充実、地域連携や海外連携の強化などに積極的に取り組み始めました。いつかは “Fujita as No.1” と言われることを目指して頑張りたいと思います。父母の会の皆様のご理解とご協力をお願い致します。

 4月1日より教務委員長を拝命いたしました尾崎でございます。心臓病、特に心筋梗塞、狭心症のカテーテル治療が専門の、循環器内科の臨床医です。 本邦における医師養成のための教育環境は、厚生労働省の新たな

“国際標準の医学教育を行う” という方針を受け、大きく変わろうとしています。これは2023年から、日本のすべての医学部は、世界標準でのカリキュラム認証を受けていることが必要とされ、この世界標準の医師養成カリキュラムでは、その3分の1つまり6年の内2年近くを臨床実習にあてることが必要になります。具体的には現在の臨床実習

(ポリクリ)が49週であったものが、今後は72週が必須となります。これは国の方針がall roundの臨床医の育成であることに加え、国際標準化された医学部を卒業していないと、アメリカの医師国家試験にあたるECFMGの受験資格も得られないだけでなく、日本の医師国家試験の受験資格もないということになります。実際、日本国籍を保有しながら発展途上国の医学部を卒業し、その方が日本の医師国家試験の受験申請をされるという状況も厚生労働省は考慮しているようです。 また学内においても、臨床実習(ポリクリ)を49週から72週にするのは、単なる実習期間の延長に留まりません。6年生は、それこそ医師国家試験に向けて、勉学に集中す

べき期間も必要ですし、卒業を延期する訳にも行かないので、結局臨床実習を4年生の早い時期から実施することになり、そのため、基礎医学の一部を1年生から導入せざるを得なくなります。また臨床の各教室においても、今まで1年間のポリクリであれば、学年の重なりなく、指導ができたものが、1年を超えると、多忙な大学病院の医師にも更なる負担となります。さらに、この72週の内、コア科と呼ばれる、内科、外科、産婦人科、小児科、精神科の5つの科の臨床実習が60%以上を占めなければならず、これらの科の実習期間も、今までの1週間や2週間ではなく、4週間が最低の単位とされ、臨床実習そのものの在り方を大きく変える必要性があります。これらのことから、辻医学部長が私を教務委員長に推されたものと理解しております。詳細は現在検討中ですが、学生の側も、今までのポリクリの学生さんではなく、真の意味でstudent doctorとしての自覚、学力、振る舞い、常識が求められます。また、臨床実習も学内のみでなく、学外実習の比重が、現在より重くなり、その点では医療関係者のご父兄にもご協力をお願いする場合も出てくるかもしれません。その折はよろしくお願いいたします。 いずれにしろ、多くのご父兄、教職員の皆様の協力を得ながら、国家試験の高い合格率を維持しつつ、より良い医療人として、藤田保健衛生大学医学部の卒業生を世に送り出して行きたいと思っておりますので、今後のご指導、ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

問題を解決するすべがないということだ。そのためには常日頃から心を磨いておく必要があると思う。本学は学長をはじめ知識、技術、教養を兼ね備えた素晴らしい教職スタッフに恵まれている。さらに心を磨ける学び舎であること

はこの学び舎で育った私自身が一番身に染みている。そのうえで心を育てる教育によりいっそう尽力していただくことをお願いして会長のあいさつとさせていただきたい。

(1頁から続く)………………………………………………………………………………………………

FujitaasNo.1を目指して学長 星長 清隆

教務委員長挨拶教務委員長 尾崎 行男

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 第105回以降合格率・合格者数とも安定してきています。平成25年度は6年在籍者数105名で99名の卒業者を出すことができました。第108回の国試も新卒99名中97名合格(98.0% 全国18位)、既卒を含めても104名中101名合格(97.1% 全国10位)となっています。このような成績を収めることができるのは、1番に学生がグループ学習をしてお互いに励まし合いながら、厳しい受験を闘い抜いてきたことにあります。私達は “がんばる学生” を少しでもサポートできればと思います。学生は “医師になる” という夢を持っています。努力なくしては夢に届きません。父母の皆様と共に励ましていきましょう。

 7月5日(土)ホテルオークラ福岡(博多市)で九州地区懇親会を開催しました。現在、在学生の約1割が九州地区(山口県含む)出身の学生です。大学所在県で開催される父母の会主催の催し物には、遠方でなかなか参加できないとのご意見をいただいておりましたので、博多で懇親会を開催できたことは大変嬉しく思っています。 辻医学部長、松井父母の会副会長、藤医会福岡支部の役員の先生方とご父母の皆様総勢40名が出席され、美味しい料理を堪能しながら、和やかな雰囲気のなか、会員相互の親睦が図れ、充実した一時をお過ごしいただきました。

写真右から藤医会福岡支部会長 梅谷博史先生(第3回卒業生:医療法人梅谷外科胃腸科医院 理事長・院長)藤医会福岡支部副会長 瀬戸裕司先生(第7回卒業生:医療法人ゆう心と体のクリニック 理事長・院長)藤医会福岡支部世話人 柳瀬晃先生(第7回卒業生:柳瀬外科医院 副院長)

筆者は前列最右

辻・孝雄医学部長

松井俊和父母の会・副会長

平成25年度卒業試験成績について 平成25年度卒業試験は第1回卒業試験(平成25年8月27日~ 29日)と第2回卒業試験(平成25年11月25日~ 27日)の総合成績により、105名中59名が合格、41名が保留、5名が留年と判定されました。さらに保留と判定された学生は、卒業保留者追試験(平成26年1月20日・21日)を受験し、40名が合格と判定され、合計99名の学生が卒業試験合格と判定されました。卒業試験合格者は、定められた科目全てを履修しており、教授会で全員の卒業が認定されました。

平成25年度卒業試験の平均点±標準偏差

第1回卒業試験

第2回卒業試験

卒業保留者追試験

72.47±6.49

72.18±5.77

80.77±2.91

平成25年度卒業試験合格者の第108回医師国家試験合格状況

卒業試験判定 ①第1回判定合格者59名

②第2回判定合格者40名

医師国家試験合格者数( % )

59名(100.0%)

38名(95.0%)

①第1回判定合格者…卒業判定教授会(H25.12.12)にて総合成績(第1回卒業試験+第2回卒業試験)による判定の結果、合格と判定された者

②第2回判定合格者…卒業判定教授会(H26.1.24)にて総合成績(上記①の総合成績+卒業保留者追試験)による判定の結果、合格と判定された者

第108回医師国家試験結果教務委員長 尾崎 行男

医師国家試験の合格基準と合格率

区  分

合格基準

合格率

一般問題(200点)

臨床実地問題(600点)

必修問題(200点)

禁忌肢問題選択数

全国合格率(%)

全国合格者数(人)

全国新卒合格率(%)

全国既卒合格率(%)

本学合格率(%)

本学合格者数(人)

本学新卒合格率(%)

本学既卒合格率(%)

134点以上

427点以上

160点以上

3問以下

第104回(平成21年度)

123点以上

378点以上

160点以上

3問以下

89.2 7,538/8,44792.8

52.4

85.3

110/129

90.8

55.0

(196点満点)

(585点満点)

第105回(平成22年度)

127点以上

368点以上

160点以上

3問以下

89.3 7,686/8,61192.6

60.2

92.2

107/116

99.0

57.9

90.2 7,688/8,52193.9

60.0

93.6

103/110

98.0

44.4

(197点満点)

(588点満点)

(200点満点)

(600点満点)

(200点満点)

(597点満点)

(199点満点)

(600点満点)

第106回(平成23年度)

139点以上

427点以上

160点以上

3問以下

89.87,696/8,56993.1

59.4

94.7

108/114

97.2

57.1

第107回(平成24年度)

130点以上

397点以上

160点以上

3問以下

90.67,820/8,84993.9

61.7

97.1

101/104

98.0

80.0

第108回(平成25年度)

平成26年度医学部父母の会九州地区懇親会父母の会・常任委員 井上 陽光

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Page 4: 父母の会 だよりNo.80

 私は平成2年に名古屋大学医学部を卒業し、4年間小牧市民病院で研修しました。当時は医師が少なく、多くの内科系疾患について主治医として診療に携わり、また緊急の外科処置に呼び出されることが4年目まで続くなど、貴重な経験をさせていただきました。その後名大での研究生および大学院生を経て、岐阜県山間部で地域医療に携わる期間をはさみ、名大病院の救急部・集中治療部の教員として勤務してまいりました。伝統ある本学第二教育病院の救急科立ち上げに際しては身の引き締まる思いでおりますが、安全な医療を提供することを第一に、診療各科の協力を得ながら緊急性の高い病態にも十分な対応ができるような体制を整えてゆく所存です。また教

育面では医学生や研修医といった若い方々と接する際には、基本的な考え方をお伝えすることで将来どの科に進まれてもお役に立てるような指導をしたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

救急科 教授 村瀬 吉郎

 私は昭和61年に名古屋第一赤十字病院で卒後研修後、癌研究会附属病院、名古屋大学、5年間の米国留学、愛知県がんセンターを経て平成21年に本学血液内科に赴任しました。第一日赤で黎明期にあった同種骨髄移植の研鑽を積んだ後は、一貫して同種移植の臨床と基礎研究を有機的に結びつける努力をしてきました。研究も臨床も、「いつもと違うことに気づく」ことが診断や新発見につながります。新しい知識や技術を身につけるだけでなく、積極的に応用・発展することに

血液内科学 教授 赤塚 美樹

<新任教授挨拶>

 医学部における生物学は、入学直後に最初に接する科学であり、その後の学習の導入として極めて重要と考えております。「導入」とは、細胞、分子生物学の基本ロジックと、生理学、生化学などの基礎知識の習得でしょう。あえて、「ロジック」と申しますのは、知識の羅列でない、「文脈」のネットワークを概念として形成してほしいからです。「文脈」を積極的に読み取る「学び」の姿勢を持つことは、将来の良き臨床医育成に大きな意義があるものと、自らのささやかな臨床経験を踏まえて信じております。「文脈」の習得法として、グループ学習を基盤とした少しユニークな方法を実践しています。それは、講義と並行して、メールで個々にやり取りをしながら、特定の

課題について調査、考察をしてもらい、その成果を講義中に学生間で共有し、クラス全体に広める手法です。いささか非効率ですが、1年目でこそ一丸になって実行できる方法かと思いますので、皆様の温かい見守りをお願い申し上げます。

生物学 教授 吉田 友昭

 私は昭和62年に藤田保健衛生大学を卒業しました。本院で2年間の研修後、本学の小児科大学院で食物アレルギー研究を修了し、1994年秋からデンマークALK研究所で8か月間、花粉アレルゲンの研究を行いました。その後、米国の国立医薬品局(FDA)に留学し、花粉と果物アレルギーの共通抗原性について2年間研究しました。この米国留学中に行った口腔アレルギー症候群の研究が現在の私のライフワークになっております。 私の使命は「人間味のあるリサーチマインドを持った臨床医」を育てることだと考えています。つまり、患者さんと良好なコミュニケーションを取りながら一つ一つの症例にじっくり取り組ん

で診断を進め、わからないことがあれば文献を調べ、それでも解決しないときには自ら研究して明らかにしていき、得られた結果に基づいてより質の良い医療を患者さんに提供することができる医師を育てていきたいと考えています。

小児科 教授 近藤 康人

 私は、平成4年に名古屋大学医学部を卒業後、米国国立老化研究所(NIH)にて研究を行いました。その間、ジョンズホプキンス大学のエルダーハウスコールプログラムという、高齢者に対して自宅に医師等が訪問する仕組みを目にしました。その時、高齢者が急増する日本においても同様のモデルが必要だと直感しました。 その後日本に帰国し、平成21年に名古屋大学大学院経済学研究科教授に就任、本邦における新しい医療体制のあり方として高齢者を街全体で看守る仕組みについて研究し菅官房長官にも政策提言をいたしました。平成25年本学が大学病院として初めて地域包括ケアに取り組むにあたりお声がけ

頂き、その一躍を担わせていただくことになりました。微力ながら家庭医の養成と独立支援を行い、我が国の医療の発展に貢献できますように努力して参る所存です。

地域老年科 教授 岩尾 聡士

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Page 5: 父母の会 だよりNo.80

 恒例になっています医学部父母の会総会・懇親会は平成26年6月14日(土)、ウェスティンナゴヤキャッスルホテルで開催されました。会長の蜂谷先生挨拶の後、副医学部長として松井が父母の皆様に日ごろの医学部教育へのご協力に感謝いたしました。医学部の最近のトピックスに関して医学教育企画室の大槻室長が説明しました。①昨年の医師国家試験合格率が全国トップ10に入ったこと、②各学年の進級状況では2年の学生がカリキュラムなど厳しいものがあり夏休みの過ごし方が大切であること、③来年度から新しいカリキュラムが導入され、2学期制、70分授業、臨床実習期間がおよそ2年に延長されるなど大きく変わることが報告されました。続く総会では昨年度の決算や今年度の予算が承認されました。その中で父母の会のホームページや父母の会奨学金制度が復活されたことなども触れられました。懇親会では教員10名を含め総参加者227名が学生の学年ごとに集まり部活動の事、学習状況の事など教員や父母同士で有意義な交流を深めました。教員、父母がお互

い情報交換することは学生の状況を正確に把握するためにも有用なことと思われ、このような機会を多く作ってゆくのも父母の会の大切な事業になると思われました。

 私は平成1年に名古屋市立大学医学部を卒業し、同大大学院にて先天代謝異常症に関する研究に関わり、それ以来現在までその診療に携わっております。先天代謝異常症とは、生まれつき栄養分などの代謝が障害されることにより生じる疾患で、個々疾患は非常に希少なものが多いのですが、その種類が多彩なため決して稀ではありません。これらの疾患を発見するためすべての新生児を対象としたマススクリーニング検査が施行されており、昨年度からはその対象疾患が6疾患から19疾患へ増やされました。これにより、これまで検出できなかった先天代謝異常症が早期に発見される環境となり、これらの患者さんを治療・管理し健全に育成することが社会的にも強

く求められています。本学小児科でもこれまでの診療内容に加え新たにこの分野が加わったことでさらに幅広い臨床分野をカバーでき、地域医療へのさらなる貢献や学生への質の高い教育につながるものと考えております。

小児科学 教授 伊藤 哲哉

 近年、大学における初年次教育の重要性が指摘されるようになりました。兼務する医学教育企画室の教育活動から得られる情報においても、6年間の学生生活の中で1年次が最も重要であることが明確に示されています。1年生の段階で、高校における「学び」と大学における「学び」の違いに気づくことが学生に求められています。 生理化学には1年生と2年生の教育を橋渡しするという重要な目的があります。「理解する」ことと「暗記する」こととは違うということが分かるように授業を進めています。医学領域では「暗記」する内容が非常に多いので単純な数学との比較は難しいのですが、数学で行われている「論

理の構築」のように生物物理化学的事象を解釈するというトレーニングは、学生にとって極めて重要であると思われます。生理学的事象を単に覚えるのではなく、解釈することができるための生理化学の教育を目標としています。今後も学生教育を充実させるために尽力したいと考えています。

生理化学 教授 中島 昭

父母の会総会・懇親会に関して父母の会 副会長 松井俊和

楽しみを見いだすことが頭を若く保つ「一生勉強」だと思っています。血液内科では生命維持に必須な血液の恒常性を脅かす疾患の診断・治療のみならず全身管理を学べます。血液疾患は難しそうな診断名が並びますが、実際には理路整然と治療までの道筋が出来つつあり、分子標的薬などの先端治療が次々に導入されるアクティブな分野です。少しでも多くの学生さんに関心をもっていただけるよう努力致します。

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Page 6: 父母の会 だよりNo.80

学園生活アルバム

卒業式・謝恩会 3月13日

入学式・晩餐会 4月9日

新入生学外オリエンテーション 4月18日・19日

左はフジタホール2000での全学合同卒業式右は謝恩会

左はフジタホール2000での全学合同入学式右は入学式後の晩餐会

ガイダンスの様子 レクリエーション

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 2年生のHuman biologyの授業で私のグループは「医師の結婚と出産」をテーマに選びました。多忙な医師がどのように仕事と家庭を両立していくのか、医学生の理想の将来設計はどのようなものかを知るためです。同級生約70名から学生の結婚と出産観についてのアンケートを回収しました。次に現場のご意見をうかがうために、ジョイフルサロンの医師17名からアンケートを回収、これらを授業で発表しました。ジョイフルフォーラムでも発表をしてほしいと先生方からご依頼があり、皆で発表をしました。私達はキャリア重視型と家庭重視型の2つの人生プランを提案しました。授業内外で発表したことで良かったことは、学生と現場の医師の橋渡しができたことです。日ごろは聞けない結婚・出産観についての考えを学生・医師で共有化できました。ワークライフバランスについて調べていくと、今

後は介護問題が大きくなっていき、女性だけでなく男性も職場での環境や仲間の理解が必要になってくることを学びました。このフォーラムに学生が参加したのは初めてであり、学生と現場の医師の距離が縮まったなら、私達の発表に意味があったのかもしれません。 (3学年 武田有加)

 超高齢社会における医療・介護の問題解決策として政府が推進しているのは、「地域包括ケアシステム」です。高齢者などが可能な限り住み慣れた地域で暮らす為に、自己努力と家族等の助けにより、住居・生活支援・医療・介護・予防サービスを地域単位で享受できる仕組みです。北海道出身の私は、地域医療に興味を持っており、今年から新しくできた「地域包括ケア在宅医療研究班」を志望しました。この班は教員4名、学生5名(医学部2名、リハ2名、検査1名)で活動しています。高齢者が多く住む豊明団地に赴き歩道の段差や手すりの有無などバリア調査を行う一方、快適に歩けるおすすめ散歩コースの選定も行っています。実際に調査するとバリアが意外と多く驚きました。医療を学ぶ学生の立場から見た「団地内バリアとおすすめ散歩マップ」を完成させ、学園祭や団地自治会で発表し住民の方に配布します。独居高齢者食事会にも誘われ、交流を深めています。 (2学年 山賀慎太郎)

 アセンブリ全学活動の「搬送法」は平成23年度からスタートした活動です。搬送法の授業は過去の阪神大震災や東日本大震災、将来予想されている南海トラフ地震など災害や事故の発生時に医療者として傷病者の搬送を行うことができることを目標にしています。 全学2年生約600人を対象として、活動班単位で毎時間約50人が受講します。授業ではアセンブリ精神に則り、学部・学科・男女を問わずその場でグループを編成し、たまたま現場に居合わせたことを想定して全員がリーダーとして搬送を指示できることを要求します。 授業の冒頭で2年前に東日本大震災の被災地を訪れた時の写真などを用いて、今我々が置かれている状況に気づくところから始まります。搬送の原則、搬送時の注意などのスライドを用いて説明した後、グループに別れて自己紹介の後、①器具を用いた搬送(担架、毛布)、および②徒手搬送(一人法、二人法)を実習形式で学びます。 担架搬送では、全員が傷病者を体験することを条件としています。担架の上昇・下降、移動など体験して傷病者の視野の狭さ、不安な気持ち、それに対する搬送者の声かけ

が大切であることに気づきます。また、教室を出て階段の昇降などを体験し、主要な避難経路となる階段での搬送の問題、課題を知ることができます。 即座に作られたグループのため最初はぎこちなさが目立ちますが、全員が搬送者・傷病者を体験することで、授業が終わる頃にはコミュニケーションや信頼関係が自然に生まれ、共通の目的を持つチームに成長します。 全ての実習の終了後、いつ起こっても不思議ではない大災害や大事故に備えること、どんな状況においても最善を尽くし、必ず生き残ることを約束して授業を終えます。授業後に提出された「振り返り」のレポートを読むと、今回学んだ搬送法を自分たちで実践する自覚が芽生え、学生たちが確実に成長していることがわかります。

(医学部健康科学講師 若月 徹、医学部薬理学助教 菅沼由唯)

地域包括ケアシステム在宅医療研究班〈アセンブリ〉

搬送法〈アセンブリ〉

ジョイフルフォーラムでの発表について

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Page 8: 父母の会 だよりNo.80

 本学医学部の国家試験合格率はトップクラスを維持し続けています。これは、学生自身の努力の賜物であることは勿論のこと、その学修を支えるための本学の特色である指導教員制を中心とする学生支援体制が大きな責を担っています。この度、更に学生の生活、学修支援を推進するために、平成25年度卒業記念として学生ポータルサイト開設をしていただきました。 学生ポータルサイトとは、学生が必要とする情報や情報へのリンクを集約した「情報収集の入り口」を目的とする学内ホームページサイトです。このポータルサイトでは、1)最新の時間割、2)自身の出欠席状況、3)学年別電子掲示板、4)eポートフォリオ・サイトへのリンク、5)eラーニング・サイトへのリンク、6)各種提出書類のダウンロードサービス、7)eラーニングシステムを用いた履修届、宿所届などの各種手続きのIT化など、幅広い情報を提供しています。 これまで、学生は必要とする情報を得るために、複数個所の掲示板を閲覧したり、教員や事務部で情報確認したりする必要がありましたが、ポータルサイトの開設により、日常的に必要とする多くの情報をパソコンやスマートフォンからも得ることができるようになりました。指導教員もポータルサイトから学生指導に必要な情報を迅速に得ることができ、更にきめ細かな学生指導をすることができます。このポ

ータルサイトの運営は、多くの情報の源となっている学務課をはじめとする事務部が担い、正確な情報を迅速に提供するよう努めています。 学生ポータルサイトは今後とも機能を拡充し、学修支援に役立つものとなるよう努力してまいります。

 今回開設しましたホームページには、父母の会事業を広く皆様に知っていただきたく、活動報告を掲載いたしております。また、年2回発行の父母の会だよりや、年間の行事予定を掲載しております。 このホームページの公開を機に、より多くの皆様からご意見・ご要望をお聞かせいただきたく存じます。今後とも、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

http://www.fujita-hu.ac.jp/med-fubo/

医学情報教育推進室 室長 鈴木 茂孝医学部事務部学務課 課長 西部 暁美

学生ポータルサイトの開設について

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Page 9: 父母の会 だよりNo.80

 医師国家試験は受験者の9割が合格する試験だし、きっと大丈夫だろう。そう思われる方も多いと思います。私もそうでした。ただ、自分が受けて感じた国試の印象はそんな生易しいものではありませんでした。 今年の国試は予備校によるとここ

10年で1番の難易度といわれ、試験1日目も2日目も明らかに受験生は動揺していました。僕も確信がもてない問題が多く心もとないまま解いていました。でも地道に勉強を積み重ねてきたことと、友人と励まし合いながらこれたおかげで、無事国試を乗り切ることができました。なかでも特に友人と行うグループ勉強会は大事です。お互いに膨大

な医学知識を整理し、教え合ったり、問題を出し合ったりすることは、私の最も有効な勉強法でした。試験中に「この疾患の病態生理はあの時議論したやつだ。」「この治療法は、昨日確認し合ったな。一緒にゴロも作ったな。」と記憶が甦ってきます。一人でただ黙々とやるよりも確実に頭に残っていますし、自分達で予想して出し合った問題が結構出たりします。実際、直前期に行った勉強会の内容が国試、卒試ともに多数出題されていて助かりました。 国試は医学部6年間の集大成です。はかどらない時には自分が医師として働いている姿をイメージして、あと少しもうひと頑張りしようと活力に変えました。特に6年生の間は勉強期間が長いので、適度に息抜きしてメリハリをつけていかにモチベーションを保つことができるかが大切だと思いました。これから受験される皆様のご健闘をお祈りしています。

 私が現在の研修病院を知ったのは4年生の頃でした。4年生の夏休みに呼吸器内科の岡澤教授(当時)のご紹介により、1ヶ月間の実習をさせていただく機会があり、そこで初めて初期研修のことを考え始めるようになりました。考え始めたと言っ

てもどの病院がいいとか、自分から研修病院の情報を得ようと動き出したわけではなく、初期研修を経ることで研修医に求められることや今後どのような医師になりたいのかということを調べ、もしくは自身に問いかけ、まず病院ではなく医師像を明らかにしていきました。 5年生のクリニカルクラークシップによって将来の科をある程度決める人が多いと思います。私はそれまで内科志望でしたが、外科に興味を持ちました。この時期には同級

生の中にも、あの病院に見学に行ったなどと話をする人が増えていたので、私も外科系が強く、若い医師にも手術の機会が回ってくるような病院を探し始めました。この条件で探し始めて見学すると、所謂総合病院や大学病院では研修医の数も多く、上級医の数も多いということに気づきました。そのため少し規模が小さ目で、4年生の頃にお世話になった病院が初期研修病院の候補となりました。 6年生になり、周りがCM-Eで研修病院を選択する中、私は受験勉強をしっかりと行いたかったため、本院の外科で実習させていただきました。その実習の合間を縫って病院見学に行き、病院に対する思いや研修医に対する教育を再確認し、現在の研修病院とマッチングしました。 同級生の中にはマッチングの期限ギリギリまで研修病院を決められずにいた人もいます。研修病院のどこに惹かれるかは人それぞれですが、自分が研修でしたいことをサポートしてくれる病院を選ぶことの方が大事なのではないかと思います。

大同病院 研修医1年 稲熊 岳

国家試験体験記

マッチングの感想・体験記

淀川キリスト病院 研修医1年 吉田 晋也

 研修病院を選ぶにあたり、私は地元に帰るのか、6年間通い慣れた環境である藤田保健衛生大学病院で研修を行うのかの選択をする必要がありました。そこで5年次のポリクリの時にいろいろな先生方に相談をしました。先生方の話では、藤田保健

衛生大学病院で5~ 10年勤めて専門医を取ってから帰る、もしくは研修医の時から地元に帰るという意見が多かったです。最終的にはある程度早い段階で地元に帰る考えであったこと、また地元には高校時代の同級生の医療関係者も多く、研修をやりやすい環境が整っていたことから地元に

帰る決断をしました。 次に、研修病院を選ぶ際に私が重要視したのは多くの症例が経験でき、多くの手技を学べ、指導医の体制が整っていることでした。実際に5年の秋ごろの病院見学では、研修医の人から話を聞き、現場の雰囲気などを知ることができてとても参考になりました。大学病院ということもあり多くの症例数から様々なことを学べると感じました。また研修医の数も多いので人脈を作る上でも出身大学が異なる私にとってはいい環境と思い、熊本大学医学部付属病院で研修生活を送ることに決めました。 6年次にはCM-Eや授業があり、マッチングの時期と卒業試験の時期が重なり大変だと思いますが、自分の将来を決めることですので、実際に見学に行き、多くの人の意見を参考にして研修病院を決めてほしいと思います。

熊本大学医学部付属病院 研修医1年 垣内 洋祐

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Page 10: 父母の会 だよりNo.80

◆収入の部� (単位:円)項 目 25年度予算額 25年度決算 増  減 備  考入 会 金 収 入 6,600,000 6,600,000 0 6万×110名会 費 収 入 54,560,000 54,560,000 0 8万×682名受 取 利 息 収 入 20,000 17,011 2,989雑 収 入 0 600,000 △�600,000当 期 収 入 合 計 61,180,000 61,777,011 △�597,011前 期 繰 越 収 支 差 額 77,320,678 77,320,678 0収 入 合 計 138,500,678 139,097,689 △�597,011

◆支出の部� (単位:円)項 目 25年度予算額 25年度決算 増  減 備  考学 生 生 活 指 導 費 26,896,000 21,829,535 5,066,465入学式卒業式補助費 2,500,000 2,281,176 218,824 入学記念晩餐会指 導 費 10,539,000 8,435,817 2,103,183 学生指導会、学生顔写真帳�学 園 行 事 協 力 費 3,150,000 2,129,622 1,020,378 新入生オリエンテーション、学園行事協力費(学園祭補助)課 外 活 動 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0 学友会補助対 外 活 動 補 助 費 5,900,000 4,582,170 1,317,830 第65回西日本医科学生総合体育大会参加補助

              (主管校:九州大学医学部)学 生 生 活 広 報 費 1,807,000 1,400,750 406,250 「父母の会だより」 「私立大学われを創りき」、HPデザイン料保 健 厚 生 費 8,701,000 16,261,150 △�7,560,150医 療 関 係 補 助 費 280,000 240,150 39,850 学生検診(新入生の心電図検査を含む)学 生 災 害 補 助 費 2,046,000 2,046,000 0 学生専用総合補償保険加入福 祉 厚 生 補 助 費 6,375,000 13,975,000 △�7,600,000 教室清掃費補助、学生用保存食糧、ロッカー固定工事、

第二駐車場工事費補助教 育 整 備 補 助 費 17,874,000 16,490,550 1,383,450臨床医学実習補助費 6,834,000 5,966,358 867,642 臨床実習宿舎補助、実習前検査、医薬品要覧教 育 補 助 費 11,040,000 10,524,192 515,808 国試関係補助、教育補助教 育 研 究 補 助 費 3,077,000 3,077,000 0図 書 購 入 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0研 究 補 助 費 77,000 77,000 0 医学会講演要旨集運 営 費 4,481,000 4,171,366 309,634会 議 費 3,981,000 3,887,184 93,816 総会・懇親会、父母の会懇談会、運営委員会、諸会議事 務 費 100,000 121,382 △�21,382 銀行関係手数料、事務用品慶 弔 費 200,000 98,280 101,720渉 外 連 絡 費 200,000 64,520 135,480 郵送料、渉外関係�予 備 費 151,000 0 151,000当 期 支 出 合 計 61,180,000 61,829,601 △�649,601当 期 収 支 差 額 0 △�52,590 52,590次 期 繰 越 収 支 差 額 77,320,678 77,268,088 52,590

平成25年度 医学部父母の会決算書

会  長 蜂 谷 裕 道(5年) 鳥 居 久 稔(6年) 柴 田 元 博(6年) 山 田 健 二(5年) 岡 本 勝 司(4年) 山 田 隆 祥(4年) 岡 田 寿 夫(3年) 篠 田 繁 博(3年)副 会 長 辻 村   享(2年) 千 賀 美 紀(2年) 宮 川 浩 一(1年) 渡 邊   真(1年)

監査委員 赤 松 浩 彦(2年)

辻   孝 雄(医学部長)副 会 長 松 井 俊 和(副医学部長) 磯 部 一 郎(学生指導委員長) 尾 崎 行 男(教務委員長) 大 槻 眞 嗣(医学教育企画室長) 佐 藤   労(1学年担任) 原 田 信 広(2学年担任) 橋 本 修 二(3学年担任) 外 山   宏(4学年担任) 堀 口 明 彦(5学年担任) 吉 川 哲 史(6学年担任)常任委員 井 上 陽 光(事務部長)

監査委員 谷 口 孝 喜(ウイルス・寄生虫学)

平成26年度

父母の会運営委員

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◆収入の部� (単位:円)項 目 26年度予算額 25年度予算額 増  減 備  考入 会 金 収 入 6,540,000 6,600,000 △�60,000 6万×109名会 費 収 入 53,200,000 54,560,000 △�1,360,000 8万×665名(25年度:8万×682名)受 取 利 息 収 入 20,000 20,000 0雑 収 入 400,000 0 400,000 (株)文教 宣伝広告費当 期 収 入 合 計 60,160,000 61,180,000 △�1,020,000前 期 繰 越 収 支 差 額 77,268,088 77,320,678 △�52,590収 入 合 計 137,428,088 138,500,678 △�1,072,590

◆支出の部� (単位:円)項 目 26年度予算額 25年度予算額 増  減 備  考学 生 生 活 指 導 費 26,006,000 26,896,000 △�890,000入学式卒業式補助費 2,500,000 2,500,000 0 入学記念晩餐会指 導 費 10,496,000 10,539,000 △�43,000 学生指導会、学生顔写真帳他�学 園 行 事 協 力 費 3,150,000 3,150,000 0 新入生オリエンテーション、学園祭課 外 活 動 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0 学友会補助対 外 活 動 補 助 費 5,500,000 5,900,000 △�400,000 第66回西日本医科学生総合体育大会参加補助

              (主管校:金沢大学医学類)学 生 生 活 広 報 費 1,360,000 1,807,000 △�447,000 「父母の会だより」、「私立大学われを創りき」保 健 厚 生 費 8,829,000 8,701,000 128,000医 療 関 係 補 助 費 280,000 280,000 0 学生検診(新入生の心電図検査を含む)学 生 災 害 補 助 費 2,049,000 2,046,000 3,000 災害傷害保険加入�福 祉 厚 生 補 助 費 6,500,000 6,375,000 125,000 教室清掃代補助、環境整備、学生用保存食糧・飲料水教 育 整 備 補 助 費 16,600,000 17,874,000 △�1,274,000臨床医学実習補助費 6,000,000 6,834,000 △�834,000 臨床実習宿舎補助、実習前検査教 育 補 助 費 10,600,000 11,040,000 △�440,000 国試関係補助、教育補助教 育 研 究 補 助 費 3,077,000 3,077,000 0図 書 購 入 補 助 費 3,000,000 3,000,000 0研 究 補 助 費 77,000 77,000 0 医学会論文要旨集運 営 費 5,350,000 4,481,000 869,000会 議 費 4,900,000 3,981,000 919,000 懇談会(3回)、運営委員会(2回・臨時)、総会・懇親会�事 務 費 150,000 100,000 50,000 銀行関係手数料、事務用品�慶 弔 費 200,000 200,000 0渉 外 連 絡 費 100,000 200,000 △�100,000 資料郵送料、渉外関係�予 備 費 298,000 151,000 147,000当 期 支 出 合 計 60,160,000 61,180,000 △�1,020,000当 期 収 支 差 額 0 0 0次 期 繰 越 収 支 差 額 77,268,088 77,320,678 △�52,590

平成26年度 医学部父母の会予算書

学 事 日 程9月26日(金) 父母の会懇談会 (3・4年) 1月9日(金) 第2回総合試験 (5年)

29日(月) 父母の会懇談会 (5・6年) 13日(火) 臨床実習開始 (5年)

30日(火) 父母の会懇談会 (1・2年) 19日(月) 卒業保留者追試験 ~ 20日(火) (6年)

10月2日(木) 藤田学園医学会 ~3日(金) (3年) 23日(金) 進級判定結果発表 (4年)

24日(金) Fujita Festival 2014 ~ 26日(日) 24日(土) 卒業保留者判定結果発表 (6年)

11月13日(木) 試験開始 (4年) 26日(月) 臨床実習開始 (4年)

19日(水) 第2回卒業試験 ~ 21日(金) (6年) 2月7日(土) 第109回医師国家試験 ~9日(月) (6年)

25日(火) 試験開始 (2・3年) 9日(月) 試験開始 (1~3年)

29日(土) 試験開始 (1年) 21日(土) Advanced OSCE (5年)

12月6日(土) 共用試験医学系OSCE (4年) 27日(金) 基礎総合試験 (2年)

11日(木) 共用試験医学系CBT (4年) 3月12日(木) 第38回卒業式・謝恩会

12日(金) 卒業判定結果発表 (6年) 進級判定結果発表 (1~3・5年)

17日(水) 特別再試験 (4年) 18日(水) 第109回医師国家試験合格発表

1月5日(月) 講義開始 (1~3年) 特別再試験 (1~3年)

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先輩訪問

―・現在に至る経緯 平成2年に藤田保健衛生大学を卒業し、藤田保健衛生大学病院にて研修の後、藤田保健衛生大学大学院医用情報処理学部門の岡島光治教授(当時)の指導のもと、不整脈のコンピュータシミュレーションにて学位をいただきました。その後、市中病院に4年間内科医として勤務し、平成12年10月に現在の名古屋市守山区にて内科・外科・小児科のクリニックを開業いたしました。

―・学生時代の思い出 クラブは写真部に属しておりました。その当時は部員も少なく、今のようなデジタル写真ではなく、医学部2号館の一室を借りて部員達で手製の暗室を作り、モノクロ写真の現像に勤しんでおりました。年に1回、西日本医科学生写真展(西医展)というコンテストがあり、それに入賞することを目標に頑張っておりました。5年生の時に写真部顧問であった外科学の丸田守人教授(当時)に先生の手術中の写真を撮らせていただいた作品を西医展に出品し、一席入賞をいただいたのが最大の思い出です。現在もこの作品は自分の診察室に飾ってあり、丸田教授の医師としての使命感あふれる、真剣な眼差しを感じながら緊張感を持って日々診療にあたっております。

―・開業医の魅力や苦労 開業医は勤務医と異なり、孤独です。一人で考え、一人で判断することが必須です。患者さんの状態を瞬時に判断し、必要ならば高次病院に転送する判断を迫られます。その判断を誤ると患者さんには多大なる不利益が生じます。それは絶対にあってはならないことだと思っております。また個人開業医はいわば零細企業であり、院長は従業員を抱える社長さんと同じです。自分の健康を保たなければ従業員の生活にも影響を及ぼすと言う責任を感じなければなりません。また冷静沈着な判断をするためにも精神の健康

も要求され、それを保つのに気分転換が重要となります。私の気分転換は通勤時に趣味の車の中で過ごすほんのひとときの時間です。

―・これからの地域医療のあり方 国策では在宅医療を中心に進めていく方向づけがなされていますが、今の医療業界のマンパワーでは在宅医療を全てこなしていくことは難しいと思います。また患者さんのご家族の意識としても、在宅医療を全て受け入れていくことはまだなかなか浸透していないように思います。出来れば施設に入所して面倒を看てもらいたいというのがご家族の大多数の希望だと思います。今後、少ない若年世代で多くのお年寄りをいかに支えるかということは、政治で解決していかなければならない大きな課題だと思います。また、少子化に伴い、子供の数は減っては来ていますが、私のクリニックでは生まれたお子さんが沢山の予防接種を受け、段々大きくなり保育園・幼稚園へ通うようになり、小学生、中学生になっていく姿を今まで何人も見届けてきました。家族三代を診ることもあり、家庭医はどうあるべきかということをいつも考えております。

―・後輩へのメッセージ 私も多くの先輩方に支えられ、これまで医師として過ごすことが出来ました。まだまだ藤田保健衛生大学は歴史の浅い大学ですが、諸先輩方が一つ一つ積み上げて日本国内でも有数の大学になってきました。皆さんも後輩へと藤田保健衛生大学の輪をつないでいって下さい。また市中病院では藤田保健衛生大学出身の医師は人間的に良いと言われることが多いのも誇れる事です。ローマは一日にして成らずと言われるように、一日一日を大切にして立派な医師となり、自信を持って患者さんや一緒に働くコメディカルの人たちにも優しく接してチーム医療の一端を担っていって下さい。

全てに優しい医師を目指して下さい本学卒業生(13回生)のせこ内科クリニック院長 鈴木一成先生の下で、臨床実習を行った5年生の木村文美さんが、お話をうかがいました。

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