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電電電電電電電電 電電電電電電電電 SANE SANE 電電電 電電電 電電電電電電電 電電電電電電電 July 27, 2007 July 27, 2007 坂坂 坂坂 坂坂坂坂坂坂坂坂 () GPS 坂坂坂坂坂坂坂坂TTFF 坂坂坂坂坂坂坂坂

電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

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電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007. GPS 初期位置算出時間( TTFF ) 短縮のための検討. 坂井 丈泰 (電子航法研究所). Introduction. 初期位置算出時間( Time To First Fix ): 衛星航法システムの性能指標のひとつで、受信機の電源投入後、最初の位置情報が出力されるまでの時間。 航空機や船舶の航法では重要ではない。 GPS の応用の拡大に伴い、短縮への期待がある。カーナビやセキュリティ分野など。 TTFF の短縮: TTFF の支配的要因は、航法メッセージの受信に要する時間。 - PowerPoint PPT Presentation

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電子情報通信学会電子情報通信学会 SANESANE 研究会研究会電子航法研究所電子航法研究所July 27, 2007July 27, 2007

坂井 丈泰 (電子航法研究所)坂井 丈泰 (電子航法研究所)

GPS 初期位置算出時間( TTFF )短縮のための検討

GPS 初期位置算出時間( TTFF )短縮のための検討

Page 2: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 22IntroductionIntroduction

• 初期位置算出時間(初期位置算出時間( Time To First FixTime To First Fix ):):– 衛星航法システムの性能指標のひとつで、受信機の電源投入後、衛星航法システムの性能指標のひとつで、受信機の電源投入後、

最初の位置情報が出力されるまでの時間。最初の位置情報が出力されるまでの時間。– 航空機や船舶の航法では重要ではない。航空機や船舶の航法では重要ではない。– GPSGPS の応用の拡大に伴い、短縮への期待がある。カーナビやセの応用の拡大に伴い、短縮への期待がある。カーナビやセ

キュリティ分野など。キュリティ分野など。

• TTFFTTFF の短縮:の短縮:– TTFFTTFF の支配的要因は、航法メッセージの受信に要する時間。の支配的要因は、航法メッセージの受信に要する時間。– 何らかの通信回線経由で航法メッセージを伝送すれば、何らかの通信回線経由で航法メッセージを伝送すれば、 TTFFTTFF

を短縮できる。を短縮できる。– 静止衛星から補強情報を放送する静止衛星から補強情報を放送する SBASSBAS について、について、 TTFFTTFF 短縮短縮

のためのメッセージが実装可能であるかどうかを検討した。のためのメッセージが実装可能であるかどうかを検討した。

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July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 33受信機位置の計算受信機位置の計算

11

22

33

真距離真距離

(( x, y, zx, y, z ))

衛星の位置は既知衛星の位置は既知• 受信機が測定するのは、衛星と受信受信機が測定するのは、衛星と受信

機の間の距離。機の間の距離。

• 44 機以上の衛星との間の距離を測定機以上の衛星との間の距離を測定することで、受信機位置を計算できすることで、受信機位置を計算できる。る。

• 受信機位置を計算するには、受信機位置を計算するには、衛星の衛星の位置が既知位置が既知でなければならない。でなければならない。

• GPSGPS 衛星が放送する測距信号には航衛星が放送する測距信号には航法メッセージが乗せられており、こ法メッセージが乗せられており、これに軌道情報(エフェメリス情報)れに軌道情報(エフェメリス情報)が含まれている。が含まれている。

Page 4: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 44測位に関する情報の流れ測位に関する情報の流れGPS 衛星 ユーザ

測距信号

距離

測定

データ復調01011010…

時刻・経緯度など

擬似距離航法メッセージ

衛星位置

クロック補正値

測位計算

位置情報

Page 5: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 55航法メッセージ航法メッセージ

サブフレーム サブフレーム #1#1 衛星の状態・クロック補正衛星の状態・クロック補正

サブフレーム サブフレーム #2#2 軌道情報(エフェメリス)軌道情報(エフェメリス)

サブフレーム サブフレーム #3#3 軌道情報(エフェメリス)軌道情報(エフェメリス)

サブフレーム サブフレーム #4#4 電離層補正・電離層補正・ UTCUTC ・アルマナック・アルマナック

サブフレーム サブフレーム #5#5 軌道情報(アルマナック)軌道情報(アルマナック)

300300 ビット ビット = 6= 6 秒秒

55 サブフレームでサブフレームで11 フレームフレーム

(( 15001500 ビットビット =30=30 秒)秒)

• 航法メッセージは全部で航法メッセージは全部で 15001500 ビット(ビット( 50bps→3050bps→30 秒)。繰り返し放送され秒)。繰り返し放送される。る。

• サブフレームサブフレーム #1#1 ~~ 33 は、放送している衛星自身のクロック・軌道情報(エは、放送している衛星自身のクロック・軌道情報(エフェメリス情報)。フェメリス情報)。 3030 秒毎に同じ内容が繰り返される。秒毎に同じ内容が繰り返される。

• サブフレームサブフレーム #4#4 ~~ 55 は、他のは、他の GPSGPS 衛星のおおまかなクロック・軌道情報衛星のおおまかなクロック・軌道情報(アルマナック情報)や、電離層補正情報など。全体では(アルマナック情報)や、電離層補正情報など。全体では 2525 ページが順番ページが順番に放送されるので、全衛星の情報を得るにはに放送されるので、全衛星の情報を得るには 12.512.5 分かかる。分かかる。

Page 6: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 66人工衛星の軌道の表現人工衛星の軌道の表現

(1)楕円の形状を長半径 (1)楕円の形状を長半径 a,a, 離心率 離心率 e e で決める。で決める。(2)慣性系に対する軌道面の方向を軌道傾斜角 (2)慣性系に対する軌道面の方向を軌道傾斜角 i,i, 昇交点赤経 昇交点赤経 で与え で与え

る。る。(3)近地点引数 (3)近地点引数 により、軌道面内における楕円の向きを指定する。 により、軌道面内における楕円の向きを指定する。(4)エポック時点における衛星の位置を真近点角 (4)エポック時点における衛星の位置を真近点角 により与える。 により与える。

近地点

aei

長半径離心率軌道傾斜角昇交点赤経近地点引数真近点角

衛星

春分点方向赤道面

昇交点

Page 7: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 77エフェメリス情報の内容エフェメリス情報の内容項目項目

ttococ

ttoeoe

aaf0f0

aaf1f1

aaf2f2

MM00

00

ii00

nn

ee

ビット数ビット数

1616

1616

2222

1616

88

3232

3232

3232

3232

1616

3232

内容内容

エポック時刻エポック時刻

エポック時刻エポック時刻

クロック補正クロック補正

クロック補正クロック補正

クロック補正クロック補正

平均近点角平均近点角

昇交点赤経昇交点赤経

近地点引数近地点引数

軌道傾斜角軌道傾斜角

補正値補正値

離心率離心率

項目項目

sqrt Asqrt A

dot dot

dot idot i

CCrcrc

CCrsrs

CCucuc

CCusus

CCicic

CCicic

合計合計

ビット数ビット数

3232

2424

1414

1616

1616

1616

1616

1616

1616

420420

内容内容

軌道長半径軌道長半径

の変化率の変化率

ii の変化率の変化率

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

Page 8: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 88エフェメリス情報の利用エフェメリス情報の利用• エフェメリス情報:位置計算に使用するクロック・軌道のエフェメリス情報:位置計算に使用するクロック・軌道の

情報。情報。– 測位計算を実行するには測位計算を実行するにはエフェメリス情報が必要エフェメリス情報が必要(アルマナックで(アルマナックで

はだめ)。はだめ)。

• エフェメリス情報の更新:エフェメリス情報の更新:– 現在は現在は 22 時間に一度の頻度でエフェメリス情報が更新されている。時間に一度の頻度でエフェメリス情報が更新されている。

この場合、エフェメリス情報の有効期間はこの場合、エフェメリス情報の有効期間は放送後放送後 44 時間(エポック時間(エポック時刻時刻 ±2±2 時間)時間)。。

– エフェメリス情報にはエフェメリス情報には IODEIODE という番号が付けられており、という番号が付けられており、 IODEIODEの変化によりエフェメリス情報が更新されたことがわかる。の変化によりエフェメリス情報が更新されたことがわかる。

– 各各 GPSGPS 受信機は、エフェメリス情報が更新された場合、基本的には受信機は、エフェメリス情報が更新された場合、基本的には新しいものを使用する。新しいものを使用する。

• TTFFTTFF (( Time to First FixTime to First Fix ):最初の位置出力までの時間:):最初の位置出力までの時間:– 有効期限内(有効期限内( 44 時間以内)のエフェメリス情報を持っていれば数秒時間以内)のエフェメリス情報を持っていれば数秒

程度。程度。– そうでない場合、エフェメリス情報の取得にそうでない場合、エフェメリス情報の取得に 3030 秒を要する。秒を要する。– エフェメリス情報の検査をする場合、エフェメリス情報の検査をする場合、 6060 秒以上かかる。秒以上かかる。

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July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 99アルマナック情報アルマナック情報• アルマナック情報:アルマナック情報:

– エフェメリス情報とは別に、エフェメリス情報とは別に、概略の軌道情報概略の軌道情報をアルマナック情報とをアルマナック情報として放送している(サブフレームして放送している(サブフレーム 44 、、 55 )。)。

– アルマナックには、アルマナックには、軌道上の全軌道上の全 GPSGPS 衛星の情報衛星の情報が含まれる(が含まれる( 3232 衛衛星まで)。星まで)。

– アルマナック情報は、他の衛星の信号の捕捉に利用する。概略のクアルマナック情報は、他の衛星の信号の捕捉に利用する。概略のクロックと衛星位置がわかっているとドップラ周波数が計算でき、捕ロックと衛星位置がわかっているとドップラ周波数が計算でき、捕捉が早くなる。捉が早くなる。

• アルマナック情報の更新:アルマナック情報の更新:– 現在は約現在は約 11 日に一度の頻度でアルマナック情報が更新されている。日に一度の頻度でアルマナック情報が更新されている。

この場合、エフェメリス情報の有効期間はこの場合、エフェメリス情報の有効期間は放送後放送後 66 日間(エポック日間(エポック時刻時刻 ±3±3 日間)日間)。。

– エフェメリス情報のエフェメリス情報の IODEIODE のような発行番号はないので、エポックのような発行番号はないので、エポック時刻の変化により更新されたと判断する。時刻の変化により更新されたと判断する。

– 衛星の捕捉に使用する場合、衛星の捕捉に使用する場合、数週間程度にわたり有効数週間程度にわたり有効といわれる。といわれる。

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July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1010アルマナック情報の内容アルマナック情報の内容項目項目

ttococ

ttoeoe

aaf0f0

aaf1f1

aaf2f2

MM00

00

ii00

nn

ee

ビット数ビット数

16→816→8

1616

22→1122→11

16→1116→11

88

32→2432→24

32→2432→24

32→2432→24

32→1632→16

1616

32→1632→16

内容内容

エポック時刻エポック時刻

エポック時刻エポック時刻

クロック補正クロック補正

クロック補正クロック補正

クロック補正クロック補正

平均近点角平均近点角

昇交点赤経昇交点赤経

近地点引数近地点引数

軌道傾斜角軌道傾斜角

補正値補正値

離心率離心率

項目項目

sqrt Asqrt A

dot dot

dot idot i

CCrcrc

CCrsrs

CCucuc

CCusus

CCicic

CCicic

合計合計

ビット数ビット数

32→2432→24

24→1624→16

1414

1616

1616

1616

1616

1616

1616

420→174420→174

内容内容

軌道長半径軌道長半径

の変化率の変化率

ii の変化率の変化率

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

補正値補正値

※※ エフェメリス情報との違いを表示エフェメリス情報との違いを表示

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July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1111初期位置算出時間(初期位置算出時間( TTFFTTFF ))• 初期位置算出時間(初期位置算出時間( TTFFTTFF ):):

– 受信機の電源投入後、最初の位置情報が出力されるまでの時間。受信機の電源投入後、最初の位置情報が出力されるまでの時間。– 受信機内蔵の不揮発性メモリの内容により、条件が異なる。受信機内蔵の不揮発性メモリの内容により、条件が異なる。

• コールドスタートコールドスタート::– 不揮発性メモリに何の情報もない場合。不揮発性メモリに何の情報もない場合。– 測距信号の捕捉と航法メッセージの取得に数分程度かかる。測距信号の捕捉と航法メッセージの取得に数分程度かかる。

• ウォームスタートウォームスタート::– 不揮発性メモリにアルマナック情報のみある場合。不揮発性メモリにアルマナック情報のみある場合。– 測距信号を捕捉後、航法メッセージの取得に測距信号を捕捉後、航法メッセージの取得に 3030 ~~ 6060 秒かかる。秒かかる。

• ホットスタートホットスタート::– 不揮発性メモリ内のエフェメリス情報が有効な場合。不揮発性メモリ内のエフェメリス情報が有効な場合。– 数秒程度で測距信号を捕捉、位置を算出できる。数秒程度で測距信号を捕捉、位置を算出できる。

Page 12: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1212TTFFTTFF の短縮の短縮• TTFFTTFF (ウォームスタート)の短縮に必要な情報:(ウォームスタート)の短縮に必要な情報:

– 位置計算に使用可能な精度の軌道情報位置計算に使用可能な精度の軌道情報。。– 3030 秒よりも高い頻度で(あるいは受信機の要求に応じて)放送さ秒よりも高い頻度で(あるいは受信機の要求に応じて)放送さ

れる。れる。– 通信回線に通信回線に SBASSBAS を使用する場合:毎秒を使用する場合:毎秒 5050 ビット程度の伝送速度ビット程度の伝送速度

ですむこと。ですむこと。

• SBASSBAS (静止衛星型衛星航法補強システム)(静止衛星型衛星航法補強システム)::– 静止衛星による補強システム。日本では静止衛星による補強システム。日本では MSASMSAS が実用化されつつが実用化されつつ

ある。ある。– GPSGPS と同じと同じ L1L1 周波数で補強情報を放送するので、受信機に余分周波数で補強情報を放送するので、受信機に余分

なハードウェアが必要ない。なハードウェアが必要ない。– データ速度データ速度 250bps250bps のうち、のうち、 1/51/5 程度を程度を TTFFTTFF 短縮に利用可能と思短縮に利用可能と思

われる。われる。

• アルマナック情報を利用するアルマナック情報を利用する::– 受信機は有効なアルマナック情報を持っているものとする。受信機は有効なアルマナック情報を持っているものとする。– エフェメリス情報のアルマナック情報に対する差分を伝送する。エフェメリス情報のアルマナック情報に対する差分を伝送する。

Page 13: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1313メッセージの設計目標メッセージの設計目標• SBASSBAS による伝送:による伝送:

– 毎秒毎秒 11個の個の SBASSBAS メッセージが放送される。メッセージが放送される。– 11個のメッセージに収容可能なデータ量は個のメッセージに収容可能なデータ量は 212212 ビット。ビット。– 使用可能な伝送容量は、全使用可能な伝送容量は、全 SBASSBAS メッセージのうちのメッセージのうちの 1/51/5 程度以程度以下と思われる。下と思われる。 55 秒間に秒間に 11個以下のメッセージしか使えない。個以下のメッセージしか使えない。

• 複数の複数の GPSGPS 衛星が必要:衛星が必要:– 44個以上の個以上の GPSGPS 衛星の軌道情報がないと、位置の計算はできない。衛星の軌道情報がないと、位置の計算はできない。– 3030 秒よりも高い頻度で放送する必要がある。秒よりも高い頻度で放送する必要がある。

• メッセージに必要な特性:メッセージに必要な特性:– エフェメリス情報に相当する精度(数エフェメリス情報に相当する精度(数 mm 以内)以内)のクロック・軌道のクロック・軌道

情報であること(ただし、アルマナック情報に対する差分でよ情報であること(ただし、アルマナック情報に対する差分でよい)。い)。

– 44 ~~ 55個の個の GPSGPS 衛星の軌道情報を衛星の軌道情報を 212212 ビット以内ビット以内で表現すること。で表現すること。– 少なくとも少なくとも 1010 ~~ 1515 秒間にわたり有効秒間にわたり有効な精度を維持すること。な精度を維持すること。

Page 14: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1414クロック補正値の差分クロック補正値の差分

• アルマナック情報のエフェメリスに対する差分。アルマナック情報のエフェメリスに対する差分。 600m=1.8600m=1.8ss 以上の差が以上の差がある。ある。

• ±4.096±4.096ss までの差を表現できるようにする。までの差を表現できるようにする。

Page 15: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1515クロックドリフトの差分クロックドリフトの差分

• クロックドリフトは、大きくてもクロックドリフトは、大きくても 0.6mm/s0.6mm/s 程度の差しかない。程度の差しかない。• 0.06m/100s0.06m/100s なので、補正する必要はない。なので、補正する必要はない。

Page 16: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1616衛星位置の差分衛星位置の差分

• アルマナックとエフェメリスでは、各軸ともアルマナックとエフェメリスでは、各軸とも ±3000m±3000m 程度までの差がある。程度までの差がある。• ±8192m±8192m までの差を補正できるようにする。までの差を補正できるようにする。

Page 17: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1717衛星速度の差分衛星速度の差分

• 各軸とも各軸とも ±0.5m/s±0.5m/s 程度までの差がある。程度までの差がある。• 5m/10s5m/10s に相当。もともとのエフェメリス情報の精度を勘案すると、必ずしに相当。もともとのエフェメリス情報の精度を勘案すると、必ずし

も補正しなくてもよい。も補正しなくてもよい。

Page 18: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1818量子化ビット数の比較検討量子化ビット数の比較検討

パターンパターン量子化ビット数量子化ビット数 精度劣化量(遅れなし)精度劣化量(遅れなし) 精度劣化量(遅れ精度劣化量(遅れ 1010 秒)秒)

クロッククロック衛星位置衛星位置 合計合計 水平水平 垂直垂直 3D3D 水平水平 垂直垂直 3D3D

(( aa )) 1212 1212 4848 1.451.45 2.082.08 2.542.54 2.082.08 2.602.60 3.333.33

(( bb )) 1111 1313 5050 0.820.82 1.201.20 1.451.45 1.731.73 2.032.03 2.672.67

(( cc )) 1111 1212 4747 1.491.49 2.162.16 2.632.63 2.132.13 2.732.73 3.463.46

(( dd )) 1111 1111 4444 2.882.88 4.084.08 4.994.99 3.303.30 4.424.42 5.525.52

(( ee )) 1010 1212 4646 1.671.67 2.432.43 2.952.95 2.292.29 2.912.91 3.703.70

• エフェメリス情報により測位計算した結果と、差分方式で与えた衛星位置エフェメリス情報により測位計算した結果と、差分方式で与えた衛星位置を使って測位計算した結果の差のを使って測位計算した結果の差の RMSRMS値を表示(単位値を表示(単位 [m][m] )。)。

• 20042004年年 55月月 66 日日 00:0000:00 ~~ 24:0024:00 、東京付近における結果。、東京付近における結果。• 差分情報生成後、差分情報生成後、 1010 秒の遅れまで考慮(秒の遅れまで考慮( 1010 秒間隔でのメッセージ送信に秒間隔でのメッセージ送信に相当)。相当)。

• 衛星あたり衛星あたり 4646 ビット程度で精度に関する要求は満たせる。この場合、ビット程度で精度に関する要求は満たせる。この場合、 11メッセージにメッセージに 44 衛星分の情報を収容できる。衛星分の情報を収容できる。

Page 19: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 1919非対称量子化非対称量子化• 衛星航法システムの特徴:衛星航法システムの特徴:

– 衛星位置誤差のうちの視線方向成分のみがユーザ測位誤差の要因衛星位置誤差のうちの視線方向成分のみがユーザ測位誤差の要因で、で、直交方向成分は誤差とならない直交方向成分は誤差とならない。。

– クロック誤差はユーザ位置に関係なく、どこのユーザに対してもクロック誤差はユーザ位置に関係なく、どこのユーザに対しても等しい誤差となる。等しい誤差となる。

• 非対称量子化によるビット数削減:非対称量子化によるビット数削減:– 衛星位置の差分情報について、衛星位置の差分情報について、視線方向については細かく、直交視線方向については細かく、直交方向については粗く量子化方向については粗く量子化する。する。

– 測位精度を維持しながら、差分情報全体のビット数を削減するこ測位精度を維持しながら、差分情報全体のビット数を削減することができる。とができる。

– 視線方向を決める規準位置としては、サービスエリアの中心付近視線方向を決める規準位置としては、サービスエリアの中心付近である東京とする。である東京とする。

– 東京のほか、稚内および那覇における測位誤差も考慮する。東京のほか、稚内および那覇における測位誤差も考慮する。

Page 20: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 2020量子化ビット数と測位精度量子化ビット数と測位精度

パターンパターン量子化ビット数量子化ビット数 精度劣化量(遅れなし)精度劣化量(遅れなし)精度劣化量(遅れ精度劣化量(遅れ 1010 秒)秒)

クロッククロック視線方向視線方向直交方向直交方向 水平水平 垂直垂直 3D3D 水平水平 垂直垂直 3D3D

(( ff )) 1111 1313 77 2.852.85 5.175.17 5.905.90 3.243.24 5.665.66 6.526.52

(( gg )) 1111 1212 88 2.012.01 3.523.52 4.054.05 2.522.52 4.244.24 4.934.93

(( hh )) 1111 1111 88 3.263.26 5.555.55 6.446.44 3.583.58 6.286.28 7.237.23

(( ii )) 1010 1313 88 1.801.80 3.223.22 3.693.69 2.402.40 3.973.97 4.634.63

(( jj )) 1010 1212 88 2.142.14 3.803.80 4.374.37 2.682.68 4.454.45 5.195.19

合計合計

3838

3939

3838

3939

3838

(( kk )) 99 1313 88 2.312.31 4.154.15 4.754.75 2.762.76 4.754.75 5.505.503838

• 量子化を非対称とした場合の計算結果(計算条件はスライド量子化を非対称とした場合の計算結果(計算条件はスライド 1717 と同様)。と同様)。• 東京(基準ユーザ位置)、稚内、那覇における計算結果の最悪値を表示(実東京(基準ユーザ位置)、稚内、那覇における計算結果の最悪値を表示(実際はすべてが那覇における結果)。際はすべてが那覇における結果)。

• パターン(パターン( jj )が有望。)が有望。衛星あたり衛星あたり 3838 ビットビットで、で、 11 メッセージにメッセージに 55 衛星分衛星分の情報を収容できる可能性がある。の情報を収容できる可能性がある。

Page 21: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 2121差分情報メッセージの設計差分情報メッセージの設計

繰返し回数繰返し回数 内容内容 ビット数ビット数 範囲範囲 単位単位 合計ビット数合計ビット数

11 IODAIODA (アルマナック識別番号)(アルマナック識別番号) 55 00 ~~ 3131 —— 55

11

PRNPRNii--11 55 00 ~~ 3131 ——

4343

クロック差分クロック差分 1010 ±4.096±4.096ss 8.192ns8.192ns

視線方向差分視線方向差分 1212 ±8192m±8192m 4m4m

直交方向差分(東西)直交方向差分(東西) 88 ±8192m±8192m 64m64m

直交方向差分(南北)直交方向差分(南北) 88 ±8192m±8192m 64m64m

44

PRNPRNii--11 33 00 ~~ 77 ——

164164

クロック差分クロック差分 1010 ±4.096±4.096ss 8.192ns8.192ns

視線方向差分視線方向差分 1212 ±8192m±8192m 4m4m

直交方向差分(東西)直交方向差分(東西) 88 ±8192m±8192m 64m64m

直交方向差分(南北)直交方向差分(南北) 88 ±8192m±8192m 64m64m

Page 22: 電子情報通信学会 SANE 研究会 電子航法研究所 July 27, 2007

July 2007 - ENRIJuly 2007 - ENRI

SSLIDELIDE 2222ConclusionConclusion

• GPSGPS における初期位置算出時間(における初期位置算出時間( TTFFTTFF )の短縮につい)の短縮について検討した:て検討した:

– 航法メッセージの受信に要する時間が制約となっている。航法メッセージの受信に要する時間が制約となっている。– エフェメリス情報を別途伝送できれば、エフェメリス情報を別途伝送できれば、 TTFFTTFF を短縮できる。を短縮できる。

• SBASSBAS メッセージの設計:メッセージの設計:– アルマナック情報に対する差分としてエフェメリス情報を放送アルマナック情報に対する差分としてエフェメリス情報を放送

することで、少ないビット数で所要の精度のクロック・軌道情することで、少ないビット数で所要の精度のクロック・軌道情報を提供できる。報を提供できる。

– 視線方向と直交方向で量子化ビット数を変えることにより、さ視線方向と直交方向で量子化ビット数を変えることにより、さらにビット数を削減できる。らにビット数を削減できる。

– 11 メッセージにメッセージに 55 衛星分の情報を収容可能なメッセージを設計衛星分の情報を収容可能なメッセージを設計した。測位精度の劣化量は、した。測位精度の劣化量は、 1010 秒の遅れを考慮しても約秒の遅れを考慮しても約 5m5m でであった。あった。