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TIAと東大つくば-柏-本郷イノベーションコリドー構想
東京大学 副学長
武田 展雄
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第7回TIAシンポジウム、つくば、2016年7月22日
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東京大学ビジョン2020
経営力強化 -「運営」から「経営」へ-
財源の多元化と経営資源の拡大、戦略的な資源再配分 卒業生・支援者ネットワークの充実と連携強化
価値創造に挑む学術の展開
卓越した研究拠点の拡充・創設 研究者雇用制度改革
「知のプロフェッショナル」の育成
「国際卓越大学院」の創設 教育改革と学生の多様性拡大
価値創造から社会実装へ
「産学官民協働拠点」の形成 イノベーション・エコシステムの充実
ビジョンを学内外で共有
東京大学ビジョン2020卓越性と多様性の相互連環
-「知の協創の世界拠点」として-【研究】 【教育】
【社会連携】
【運営】
※つくばイノベーションアリーナ(TIA):
産業技術総合研究所、物質・材料研究機構、筑波大学、高エネルギー加速器研究機構の4機関によるオープンイノベーションの場。
これに経団連も運営に加わり、内閣府、文部科学省、経済産業省の支援を得て、主にナノテクノロジー分野の研究、人材育成を推進している。
「コリドー」という地の利を最大限に生かし、東大の研究成果を積極的に社会へ展開する「知の協創プラットフォーム」を構築 。
産学官民の密な交流により、新しい学融合研究領域を発信できるハブ機能を確立。「東京大学ビジョン2020」 に基づく、アクション前倒し事業として、東大FCにオフィスを開設し 、国際・社会連携コーディネーターを配置。
<つくば‐柏‐本郷 イノベーション コリドー構想の実現>
TIAへの東大参加(H27.12.18 記者会見、H28. 4. 1正
式参加): ナノバイオ計測とバイオマス研究、計算物質科学、マテリアルインフォーマティックスのためのデータ駆動科学、 を推進
産総研OIAの東大拠点としての『産総研-東大OPERRANDO-OIL』の発足
修士-博士一貫の卓越大学院構想との連携
つくばエクスプレス(TX)に隣接する連携拠点(コリドー化)の実現で「知の協創プラットホーム」が創設される
知の協創の世界拠点
東京大学 つくば-柏-本郷イノベーションコリドー(TKHiC)産官学連携拠点の設置
<進捗状況>
つくば-柏-本郷イノベーションコリドー(TKHiC)推進室
TIA柏の葉キャンパス駅前オフィス
柏の葉キャンパス駅
千葉大学柏の葉キャンパス
県立柏の葉公園 国立研究センター東病院
KOIL
東京大学柏の葉キャンパス
駅前サテライト
三井ガーデンホテル
柏の葉
ららぽーと柏の葉
常磐道柏IC
2015.9.29東京大学柏キャンパス 2016.5.11
つくばエクスプレス
東京大学柏IIキャンパス
東京大学柏キャンパス
『学の融合による新たな学問分野を創造する場』としての部局連携による連携研究機構の設置
連携研究機構マテリアルイノベーション研究センターの産学官民連携事業つくば-柏-本郷イノベーションコリドーにおける特定研究開発法人・民間企業との連携拠点
しなやかで強靭な高分子「タフポリマー」
「超スマート社会」Society 5.0のマテリアル基盤
・国際的イノベーション人材を育成する・卓越したシーズの産業化、キャッシュフローに結びつける・大企業-ベンチャー融合エコシステム
世界最高性能分子層電子回路
特定研究開発法人:産総研、NIMS、など
TKHiC
OIL、TIAなどの大型連携事業クロスアポイントメント
マテリアルイノベーション研究センター(MIRC)新領域創成科学・物性研究所
材料応用研究、デバイス化研究、大規模プロセス、実証ライン応用開発研究、製品化ノウハウ
理 工
生産研 先端研
産学官民連携Hub
革新的ソフト材料、マテリアルインフォマティクス、IoT大型研究施設:レーザー、放射光
次世代人材の活用:スペクトルの広い学生物質系ベンチャー
総合文化工
東京大学を加えたTIAは、組織を超えて世界最先端科学技術イノベーション拠点構築を推進する
<TIAの新たな連携研究・教育展開>
物材機構の情報統合型物質・材料開発や産総研人工知能センターと協力して,スパースモデリングや人工知能技術を用いて,ナノとバイオにまたがる幅広い分野に適用可能なデータ駆動科学を創成するとともに,各プロジェクトをつなぐイノベーションハブの役割を担う
【東大柏:世界唯一のナノバイオ計測手法とバイオマス研究】
【東大柏: 世界へ発信するデータ駆動科学拠点】
量子プローブを用いて、世界で初めて膜タンパク質1分子を高速3次元動態計測に成功。また重イオンビームで藻類の品種改良を達成 !!産総研・創薬分子プロファイリング研究センターと協力して、
【東大本郷-柏:TIA-nano教育アライアンスへの加盟】東京大学は、Nanotech CUPALの運営に積極的参加していく。 Nanotech CUPAL は、我が国のナノテク研究人材のキャリアアップと流動性向上を図るため、 ナノテクノロジー分野における産学官の共鳴場である TIAを活用した人材育成プログラム。東大内の代表的な学融合教育「基盤科学領域創成研究教育
プログラム」をTIA内で有効利用する。
世界で初めてチャネルタンパク質分子の動的挙動をKEKフォトンファクトリーにて、1分子検出に成功。バイオセンサーの概念に革命を起こす !
【柏:物性研計算物質科学研究センター(CCMS)】
日本の物性科学研究の中核拠点である東京大学物性研究所において、計算科学研究のハブとして設立されたCCMSは、全国共同利用研究施設の特質を生かし、次世代HPC技
術の促進と物性科学の進展のための、多様なソフトウェア・ソルーション群を提供している。TIA連携により、より広範な科学技術分野の発展にも資すると同時に、社会と産業を支える未来の計算科学人材の育成を目指す。
<東大での『かけはし』への応募状況>
応募数: 47件 (東大が主研究機関分 4件)新領域・物性研・理・工・情報理工・総合文化・生産研・先端研など
採択数: 23件
予算付き採択: 14件
予算なし採択: 9件
■次世代ナノバイオテクノロジー創成を目指した戦略的広域連携プログラム
■計算化学とデータ科学の連携による実験データ高度解析手法の開発
■放射光利用における新分野開拓のための連携形成
■ TIA連携大学院プログラム構築のための調査研究
■藻類バイオ3000株の機能性試験とセルフメディケーション時代の新市場開拓
予算付き採択テーマ例
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革新的構造材料に関するプロジェクト
NEDO/RIMCOF
組合(次世代金属・複合材研究開発)■航空機用複合材構造の構造ヘルスモニタリング
■航空機用複合材構造の加工・組み立て
出口志向研究開発の例
SIP『革新的構造材料』プロジェクト資料より借用
航空機用樹脂・PMC研究拠点「航空機用高生産性革新PMCの製造・品質保証技術の開発」
ドイツ産官学共同研究の例
CFK-Valley Stade炭素繊維などの先端複合材料の開発・応用・普及を目的に、ニーダーザクセン州政府、ドイツ連邦政府やAirbusなどの民間企業により形成された研究開発クラスターである。2004年に設立され、エアバス、フォルクスワーゲン、ヘクセル、フラウンホーファー、DLR(ドイツ航空宇宙センター)等の100を超える企業、大学、研究機関が参画
総 括
■ 『かけはし』による新たな連携の掘り起こしの端緒---萌芽的提案に対する配慮の必要性、予算的措置
■ 産業界からの要望とのマッチングの重要性
■ 大規模プロジェクト研究提案への道筋構築と支援体制の強化
■ 日本の現状・将来に適する産官学研究体制構築の必要性---日本独自の真の国際競争力の育て方
■ 次世代若手研究者・大学院学生の動機づけと教育システムの強化・経済的支援の在り方