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健康日本21推進全国連絡協議会 第14回総会 「健康日本21」最終評価について 講演抄録 開催日 平成24年2月27日(月) 発表者 国立保健医療科学院 生涯健康研究部長 横山 徹爾氏

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健康日本21推進全国連絡協議会

第14回総会

「健康日本21」最終評価について

講演抄録

開催日 平成24年2月27日(月)

発表者 国立保健医療科学院

生涯健康研究部長 横山 徹爾氏

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目次

1.講演・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2.質疑応答・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

3.スライド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31

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健康日本 21推進全国連絡協議会

第 14回総会

国立保健医療科学院

生涯健康研究部

部長 横山 徹爾 先生

横山先生 皆さん、こんにちは。国立保健

医療科学院の横山と申します。本日は健康

日本 21 推進全国連絡協議会第 14 回総会の

開催おめでとうございます。また、このよ

うな場でお話しさせていただく機会をいた

だきまして、小澤会長はじめ、先生方に深

く感謝を申し上げます。

国立保健医療科学院は厚生労働省の研究

機関で、国立公衆衛生院と国立医療・病院

管理研究所が 10 年前に一つになりまして

発足した機関です。生涯健康研究部は生活

習慣病対策を重要なミッションとしており

ます。

本日は健康日本 21 の最終評価およびそ

の時代背景についてお話をさせていただき

ます。最初に、簡単に時代背景についてと、

健康日本 21 と数値目標の目指すところに

ついて、おさらいも含めてお話をいたしま

して、後半に最終評価に関するお話をして

まいりたいと思います。

(図 1)

これはわが国の戦前・戦後の死因構造で

す(図 1)。昔は感染症が主な死因でしたが、

最近は脳卒中や心臓病、悪性新生物(がん)

という生活習慣病がおよそ 6 割を占めるよ

うになってきています。

(図 2)

戦後の時代背景を考えるにあたって、こ

のように区分してみると考えやすいのでは

ないかと思います(図 2)。まず戦後の困窮

時代があって、サンフランシスコ講和条約

以降の復興時代、そして所得倍増計画、高

度経済成長時代、それから石油ショックが

あって、この直後くらいに行われたのが第

1 次国民健康作り対策です。成人病という

言葉は高度経済成長の初め頃から出てきた

※各スライド内の文字が小さいもの

が含まれております。

末尾に全スライドを拡大しており

ますので、適宜ご参照ください

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言葉です。それから第 2 次国民健康作り対

策。第 3次に相当するのが健康日本 21です。

生活習慣病という言葉は比較的近年、使わ

れるようになってきました。そして現在は、

最終評価を経て次期国民健康づくり運動に

進んでいくという流れになっております。

(図 3)

(図 4)

(図 5)

この間の死因構造について簡単なおさら

いです。左側が男性、右側が女性で、年齢

調整死亡率の推移です(図 3)。かつて世界

でダントツに高かった脳卒中(脳血管疾患)

による年齢調整死亡率が、高度経済成長か

ら低経済成長期にかけて急激に低下してい

ます。その間に悪性新生物が少し上昇して、

近年ではすべての死因で年齢調整死亡率が

低下してきている状況に変わってきており

ます。

年齢調整と年齢調整でない死亡率のこと

を復習しておきたいと思います。健康日本

21の最終評価でいろいろな指標があるので

すが、これは果たして、年齢調整して考え

るのか年齢調整しないで考えるのかという

ことがいまひとつ整理されていなかったこ

とが評価の段階になって問題になりました。

次期プランに当たっては年齢調整と年齢

調整をしないという 2 種類の考え方をはっ

きりと区別をすることが必要であろうと思

われます。

この図は年齢調整していますので、これ

らの病気での死にやすさを表現しています。

しかし、ご存じのとおり少子高齢化が今後

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も急激に進んでいきます(図 4)。それにと

もなって当然のことながら、すべての死因

による死亡率が高まっていきますので、粗

死亡率はこれから上昇していくものがある

と考えられます(図 5)。とくに悪性新生物

の増加が顕著であるということがわかりま

す。それから心疾患を粗死亡率でみると、

1995年あたりは死亡診断書の改定の影響で

少し変な動きをしていますが、基本的には

増加し続けています。脳卒中(脳血管疾患)

は、高齢化が進んでいますので、ほぼ横ば

いというのが近年の状況になっています。

今回も次期プランもですが、粗で考える

のか年齢調整で考えるのかというところは、

それぞれ考え方が違うと思います。年齢調

整で考えるのはこの病気での死亡しやすさ

ということを意味しますので、予防医学的

観点から、年齢調整した数字というのは非

常に大事ということになります。一方、粗

死亡率というのは人口あたりの絶対的な死

亡数を意味しますので、必要な医療資源を

考えるにあたって重要な指標になります。

ということで、死亡しやすさという観点か

ら考えるのか医療資源という観点から考え

るのかによって目標設定および評価という

ものも考えていかなくてはならないだろう

と思われます。

(図 6)

健康日本 21でも栄養・食生活分野があり

ますので、食べているものを確認しておき

ますと、こちらも時代背景に伴って動いて

いると感じます(図 6)。戦後の困窮時代は

そもそもエネルギーが足りなかったのです

が、復興時代に入って 2100kcalでエネルギ

ーとしてはだいたい足りるようになりまし

た。その後、高度経済成長に合わせてエネ

ルギー摂取も急激に増加して、オイルショ

ック後に低下してきています。このように

時代に合わせてクリアに動いていることが

わかります。また、かつては足りなかった

動物性タンパクは十分足りるようになって、

脂肪の摂取量もかなり増えてきています。

エネルギー摂取量は減ってきているけれど

も脂肪の摂取量は増えてきているという状

況がありますので、今後は日本型の食生活

から欧米型にシフトしていくということを

考えて健康づくり対策を行っていく必要が

あろうと思います。

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(図 7)

こちらはこの 30年ほどの平均 BMIの年次

推移を男女別・年代別に示したものです(図

7)。男性はどの年齢層でも平均 BMI が上昇

しています。どのくらいのペースで上昇し

ているかといえば、だいたい 10年当たりで

平均すると 0.5 くらいです。これは急激な

肥満の増加と考えていただいてよろしいか

と思います。一方、女性に関しては若い女

性の痩せの増加がむしろ問題になっている

ところがあります。女性の平均 BMI でいう

と 20 代、30 代の若い年齢層では経年的に

低下していっているという状況です。

(図 8)

こういった時代背景を踏まえたうえで、

オイルショック後の国民健康づくり対策第

1次、第 2次、「健康日本 21」とみていきま

す(図 8)。

(図 9)

第 1次国民健康づくりは昭和 53年からで

す。このときは、健診の体制の整備が 1 つ

の特徴でした(図 9)。

(図 10)

その後の第 2 次国民健康づくりでは栄

養・運動・休養のバランス、とくに運動の

部分がこのときの特色かと思います(図 10)。

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(図 11)

そして今回、最終評価が行われた「健康

日本 21」(図 11)です。この背景としては

急速な高齢化と生活習慣の多様化、それに

ともなう生活習慣病の増加、社会負担の増

加というものがあって、健康増進と生活習

慣病の一時予防をめざして「健康日本 21」

が実施されました。2000年に開始して中間

評価が行われ、特徴としては皆さんご存じ

の 70の数値目標を立てたこと。数値目標を

立てたというところがこれまでにない新し

い特徴であろうということです。

その中間評価を行って最終評価が昨年

2011 年の 10 月に発表されたところで、現

在それを受けて次期計画の策定に向けて動

いているという状況です。

背景をおさらいしたところで、いよいよ

本題の評価法に入っていきます。まず「健

康日本 21」の評価法の概要から説明させて

いただきます。

最終評価は厚生労働省のホームページ

( http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98

52000001r5gc.html)にもございますので、

すでにご覧になっている方が多いと思いま

す。

お手元の資料は前半にその概要が書いて

あり、後半に分野別の評価シートが一部つ

いております。評価シートは 9 分野すべて

あるのですが、全部つけると分厚くなって

しまいますので、本日は栄養・食生活の部

分だけが 41 ページ以降に載っております。

またあらためて読んでいただけたらと思い

ます。前半の部分は概要だけ書いてありま

すが、評価の方法論がわかると内容の理解

がおそらくより深まると思いますので、評

価の方法について最初に説明させていただ

きます。

(図 12)

(図 13)

評価は「健康日本 21」評価作業チームで

平成 23年 3月から全部で 6回会合をもちま

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して、10月に最終評価が発表されたという

流れになっております(図 12)。チームの

構成員は辻座長をはじめこのようなメンバ

ーとなっております(図 13)。

(図 14)

最終評価のうしろのほうの評価シートは

だいたいこのような構成になっております

(図 14)。これをどのように読むかという

ことからご説明したいと思います。評価シ

ートに基づいて最初に要約が出てきており

ますので、これを読んで、どのような根拠

に基づいて出てきたのだろうと思った場合、

後ろの評価シートをみていただければ、細

かく出ているはずです。

ほとんどの指標がこういう形になってい

ます。分野がまず書いてあって、たとえば

栄養・食生活。目標項目として、朝食を欠

食する人の減少。欠食する人の割合を指標

としている、と。そして、目標値がここに

中学、高校生 0%、男性(20 歳代)15%以下

などとなっているわけです。策定時のベー

スライン値、中間評価、直近実績値の 3 つ

があって、基本的に 3 つ並べて数字が書い

てあります。基本的には、策定時のベース

ライン値と直近実績値の比較となっていま

す。

数字をみる前にチェックしていただきた

いのが平成 9年国民栄養調査や平成 21年国

民健康・栄養調査の部分です。

(図 15)

この評価に当たってはそもそもベースラ

イン値と中間評価と直近実績値の出どころ

が比較できるものでなければならないとい

う問題があります(図 15)。このあたりか

ら要チェックなのですが、調査データは比

較可能で十分な精度をもつものということ

で、一番多く出てくるのが国民健康・栄養

調査だと思います。経時的に同じ方法で調

査されたものによって評価は行われている

ということになります。

たとえば、策定時は限定された地域で研

究者が行った調査データで、評価時は全国

調査というように、比較困難な場合は評価

に用いないということで、判定でいうと E

がつきます。ABCDE は後で説明しますけれ

ど、比較できないものは比較しないという

ことです。

基本的にはこの数字を見比べて数が上が

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った、下がったということで評価をするの

ですが、これも単純に数字が大きくなった、

小さくなったではありません。この評価シ

ートの中に片側 P 値という言葉が出てきて

いるのにお気づきかと思います。従来は政

策を評価するのに片側 P 値とか検定といっ

た言葉はあまり登場しなかったと思うので

すが、今回はできるだけ科学的にやろうと

いうことで検定結果もすべて載せています。

これらの言葉が意味するところは後ほど説

明しますが、これらに基づいて最終的な評

価を行うことになります。

先ほど申し上げました A から E は、策定

時、ただし策定時の指標がない場合には中

間報告の値と直近値を比較して、指標ごと

に評価するということです。

ここで大事なのは数値の大小関係だけで

は判断しないということ。従来はそういう

傾向があったと思いますが、欠食率が何パ

ーセントから何パーセントになりました、

改善されました、されませんでした、とい

うものですが、単に大小関係ではなく、調

査ですから誤差というものがありますので、

評価を行ううえで科学的方法をできるだけ

取り入れております。

(図 16)

ABCDE はそれぞれ何かというと、策定時

と直近値を比較して、「目標に達した」か「目

標に達していないが、改善傾向にある」か

「変わらない」か「悪化している」か「E」

これは評価できないか、ということを示し

ています。

それぞれの定義は報告書のほうには書い

ていないのですが、赤い字のとおりになり

ます。目標値に達したようにみえて、かつ

偶然ではない。これが「A 目標値に達した」

です。ですから数字でみて目標値をクリア

しているようにみえても、偶然の範囲であ

れば、それは A 判定にはしないということ

です。

そのときに片側 P 値が登場します。検定

の概念をご存じの方も多いと思いますが、

簡単にいうと、ここに書いてある P 値の数

字というのは偶然である確率だと思ってく

ださい。たとえば、その確立が 0.05より小

さい、5%より小さいとするとそれは偶然と

は考えにくいので、それは偶然ではないだ

ろうと判断するという考え方です。

同様に、目標値には達していないけれど

も、ベースラインの策定時と比べて数字が

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改善しているようにみえる。改善している

ようにみえて、かつそれは偶然ではない。

検定を行ってそれが 0.05以下だったら Bに

判定するということになります。

反対方向、「悪化している」については、

数字でみて悪化したようにみえて、なおか

つこの P値が 0.05より小さい。ということ

は偶然ではないと考えられる場合には D と

判定する。Eは「評価できない」。それ以外

が C になります。言葉でいうと、ちょっと

変わったようにみえても偶然の範囲という

ことです。したがって、この「変わらない」

というのは本当に変わらないのかというと、

「変わったというには証拠が不十分」とい

うのが正しい解釈になります。一応「変わ

らない」と表現していますが、「変わったと

はいいきれない」が C ということになりま

す。

ただし、同じシートの中にいくつか目標

値がありますので、どれかが A でどれかが

C という場合には総合的に判断して最終的

な評価、ABCDがつけられているということ

になります。

(図 17)

(図 18)

今お話ししたポイントは値の大小だけ

で判断しないということです。たとえば

1.7a をみると、中学・高校生の欠食率が

6.0%から 7.2%に増えています。しかし、

これは P値が 0.23 で、この変化が偶然であ

る確率ですので、6%から 7%に増えたとはい

えません。ほとんど変わったとはいえない

というのが、この中高生の評価です(図 17)。

男性の 30 歳代に関しては 20.5%から

29.2%に明らかに増えていますし、検定を

やってみますと、偶然でこんなに変わる確

率はほとんどない、これは偶然ではないと

いうことをはっきりいえるわけです。した

がって最終的な評価としては悪化しました。

はっきり悪化したということで D 評価とい

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うことになります。

そのほか、ここにいろいろなコメントを

書く欄があるのですが、(1)は数字を読ん

だ解釈なのでわかると思います。

(2)に書いてあるのがデータ分析上の課

題です。たとえば、この場合は欠食の定義

が策定時と中間評価時と直近では定義が少

し変わっているので比較するときには注意

してくださいということです。策定時では

なくて、中間評価時より、直近のほうが少

し広めの定義になっているので、原理的に

数字が大きめになりうるということです。

その他、データ分析に関わるコメントと

いうことで、ここにはもっと細かくみた、

たとえば性・年齢別にみてみましたという

ような結果が(3)のところに書いてありま

す。最終的な解釈が(4)で、それに基づい

て今後の課題および対策を(5)に書いてあ

るということになります(図 18)。

したがって最初のほうの要約に出てくる

のはだいたいこの直近実績値のデータ分析

とそれに関わるコメントが、今後の課題と

しては(5)の部分の要約が出てくるという

ような形になっています。

今後の課題の抽出にあたっては、もう少

し細かい分析も加わってきております。こ

れは単純に数値が上がったり下がったりの

話ですが、なぜこのようなことが起きてい

るのか調べるために、また今後の課題を抽

出するために、国民健康・栄養調査でもう

少し細かく聞いております。たとえば欠食

に関していいますと、20歳以上で朝食を食

べない習慣が「小学生の頃から」または「中

学、高校生の頃から」と回答している人が

多い。これがそのデータですけれども、欠

食が始まった時期がかなり早いとか、子ど

ものときから食習慣をつけることが必要で

あるとか重要であるとか、そのような解釈

ができます。

では朝食の欠食をなくすためにどういう

取り組みをしたらよいかということで、こ

れも国民健康・栄養調査で細かく聞いてい

て、たとえば朝食をとるために必要な支援

は何かというと、男女とも「早く寝る、よ

く眠る」が最も多いですが、男性は女性に

比べて家族や周りの人の支援に頼っている

とか、労働環境の残業の影響が高い。それ

から、朝食を食べている人が食べ続けるた

めの支援としては、男性は「家族や周りの

人の支援」、女性は「自分で朝食を用意する

努力」ということで、男性は周りの人にか

なり頼っているということがわかりますの

で、男性と女性では対策、支援の内容が異

なるだろうということがわかってくるわけ

です。このような参考の図も後ろのほうの

評価シートについておりますので、併せて

ご覧いただけたらと思います。

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(図 19)

中にはこの P 値が微妙なものがあります。

自分の食生活に問題があると思う者のうち、

改善意欲のある者は 55.6 から 58.8 で微妙

に増えてはいるのですが、偶然である確率

が 0.089 というのは実は判断がすごく微妙

なところなのです(図 19)。

ただ、今回は 0.05で切るというルールに

して判断していますので、「有意な変化はみ

られなかった」ということになります。

以上、評価の方法を簡単にお話しいたし

ましたが、方法を理解していただくと、こ

の評価結果の理解がさらに深まるのではな

いかと思いますので、また最終評価につい

ては後ほど、結果についてなぜこのような

コメントがついたのかということを、後ろ

の評価シートと併せてご覧いただきたいと

思います。

(図 20)

評価結果の概要について、簡単にお話を

していきたいと思います(図 20)。

まず全体として目標に達したものが 10

項目。これは 9分野すべてでです。「達した」

のが 10 項目、「達していないが改善傾向に

ある」が 25項目、「変わらない」が 14項目

で「悪化している」ものが 9項目。「評価で

きない」が 1 項目。割合でみると改善傾向

にある(B)が多いです。変わらないもの(C)

が 24%くらい、悪化しているもの(D)が 15%

くらいあるという状況です。

都道府県でも同様の評価をしているとこ

ろが最近多いようです。国の「健康日本 21」

と同じような方法で、同じように ABCDE に

分類するというところが多いのですが、そ

のときに国はこうでした、うちはこうでし

たというように数字を並べてしまうのです

が、少し気をつけていただきたいのは、国

は主に国民健康・栄養調査など非常に人数

の多い調査をしています。それに対して県

では比較的人数が少ない調査に基づいてい

ます。そうなりますと、方法論上の原理で

C 評価が増えることになります。都道府県

と国で比較すると、都道府県では C が多く

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なるのは仕方のないことだという目でみて

いただく必要があります。

ABCDの主なものについて、まず Aですが、

メタボリックシンドロームを認知している

国民の割合の増加。ご存じかと思いますが、

日本人は世界に類をみないほどメタボリッ

クシンドロームという言葉をよく知ってい

る。言葉を知っている人は 9 割くらいで、

中身まで知っている人が 8 割以上いるとい

うことで、おそらくそのような国は世界に

もあまりないだろうと思います。日本人の

健康問題に関する意識の高さをつくづく感

じます。

それから、高齢者で外出について積極的

態度を持つ人の増加。それから、歯科関係

では 80 歳で 20 歯以上、60 歳で 24 歯以上

の自分の歯を有する人の増加などがありま

す。

それから B、目標には達していないが改

善傾向にあるもの。食塩摂取量の減少。こ

れは長期的にみての食塩摂取量は順調に減

ってきています。ただ、世界的にみてまだ

まだ高いレベルにあるということで、目標

は 10g未満に設定しています。

女性はかなりよい線をいっているのです

が、平均でみると 11g 程度というレベルに

あるので、まだまだ改善の余地があるとい

えます。それから、意識的に運動を心がけ

る人は増加しているとか、喫煙による健康

影響に関して十分な知識の普及、糖尿病や

がん検診の促進などというあたりは「改善

した」、Bということになります。

それから C。変わったとはいえないのが

自殺者の減少、多量飲酒者の減少、メタボ

リックシンドローム該当者・予備群の減少、

高脂血症の減少など。

それから D として、日常生活における歩

数の増加が「悪化した」なので、減少した

という意味ですけれども、とくに歩数の減

少というのは身体活動の基本的な部分です

ので、これが減ったというのは大きな問題

です。それから糖尿病合併者は減少してい

ないので、これは「悪化した」。以上が主な

ものです。

(図 21)

すべてみていくには時間もありませんし、

皆さんもすでにお読みになっていると思う

のでざっと確認しますけれども、栄養・食

生活分野でいくと、赤いのが A ですね。ピ

ンク色が Bで、悪化したのが青で D。黒が C

で変わっていないという色分けになってお

ります(図 21)。

改善したものは、今もいいましたが食塩

摂取量が減少しました(目標項目:1.3)。そ

れから、量・質ともにきちんとした食事を

する人の増加(目標項目:1.8)、外食や食品

購入する時に栄養成分表示を参考にする人

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の増加(目標項目:1.9)、自分の適正体重を

維持することのできる食事量を理解してい

る人の増加(目標項目:1.10)、ヘルシーメ

ニューの提供の増加と利用の促進(目標項

目:1.12)といったものです。それからメタ

ボの認知度(目標項目:1.15)、これは増え

ています。

それから、悪化したのが朝食を欠食する

人の減少(目標項目:1.7)。欠食する人が増

えてしまったのです。それからカルシウム

に富む食品は摂取量が減ってしまった(目

標項目:1.5)ということもあります。

(図 22)

栄養・食生活分野だけでみると、前にも

述べたとおり目標に達したのはメタボ 1 個

だけ。改善傾向が 5つで、「変わらない」が

7 つで「悪化している」ものも 2 つほどあ

るということです(図 22)。

このあたりには性・年齢別のお話という

ことも書いてあるのですが、後ろの評価シ

ートには基本的に全年齢を合わせたものと

か、年齢別に出ていれば、それは当然出て

いるのですが、この評価シートをつくるに

あたっては、すべての指標について性・年

齢別の分析を行ったうえでコメントを書い

ているので、中には年齢別の考察も出てき

ています。

女性 40~60 歳代の肥満や食塩摂取量は

改善。脂肪エネルギー比率や野菜摂取量は

改善していないですね。メタボの認知は先

ほどいったとおりで、行動変容のための環

境づくりについてはヘルシーメニューの提

供などに改善がみられているということで

す。

それから年齢別に注目すると男性の若い

世代、20~30歳代に肥満者の割合が増大し

ていることが示唆されています。男女とも

に 20 歳代では他の年代に比べて脂肪エネ

ルギー比が 30%以上の者が多いとか、野菜

の摂取量が最も少ないとか、朝食欠食率が

高いとか、体重コントロールを実践する人

の割合が本当に低いというように、若い世

代にこういった問題が多いことが明らかに

なりましたので、今後こういった若い世代

への取り組みも重要になってくるだろうと

思われます。

(図 23)

今後の課題は、今いったような評価に基

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づいて、肥満に関しては運動との連動、欠

食の改善に関しては休養との連動といった

ように個人の生活習慣を包括的にとらえた

アプローチが必要。また、子どもの頃から

の望ましい生活習慣の定着が大事であると

いったことがあげられています(図 23)。

それから食塩摂取量というようなものは

個人の努力だけではなかなか減らすことが

できない。これ以上の改善は困難と思われ

るというものに関しては栄養成分表示の義

務化や市販食品の減塩など。そのような環

境介入、環境改善が必要であろうと。これ

は今後の課題です。

それから地域格差、経済格差。これは次

期プランでもとくに新しく入ってくる言葉

だと思いますが、地域格差と経済格差の影

響が大きくなることも想定されますので、

社会環境要因に着目した戦略が必要という

ことです。経済格差に関しては新聞等にも

出てご存じかと思いますが、世帯の収入と

本人の生活習慣病あるいは循環器のリスク

の保有状況というものは、低所得の方々で

高いということも最近報告されています。

このように社会環境要因に着目した戦略が

必要ということです。

先ほどもいいましたが 20 歳代はとくに

問題があるということで、この世代、20~

30 歳代へのアプローチが必要になります。

以上が栄養・食生活の概要です。

これだけでもかなりのボリュームがあり

ましたので、すべてを事細かに追っていく

のはむずかしいため、以降は簡単にお話を

させていただこうかと思います。

(図 24)

栄養・食生活分野でひとつ、肥満につい

ての指標をみておきたいと思います。

肥満は増加しているとひとことでいってし

まえばそのとおりでして、20~60歳代男性

は 24%から 31%。片側 P値は 0.0001で、絶

対これは偶然ではない。明らかに増加した

ということです(図 24)。

一方、女性に関しては 25.2 が 21.8 で、

減っている。片側 P 値は 0.007。これも偶

然ではない。確かに減ったということを意

味しています。

これだけみると、男性はこんなに増えて

しまって、何も成果がなかったのかと思わ

れるかもしれません。ここにコメントが書

いてあるのですが、男性の肥満者の増加は

目標に対しては悪化しました。ただし平成

12年に「健康日本 21」が始まって以降、肥

満者の割合の増加傾向は、それ以前の 5 年

間に比べると鈍化している。ここは大きな

ポイントではないかと思います。

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(図 25)

こちらの図をご覧ください。左が男性、

右が女性です。年齢はこの上です。縦軸が

肥満者の割合です(図 25)。

先ほど BMI の平均値でおみせしたとおり

男性では肥満者が増加しているという状況

がずっと続いていました。その後も増加は

続いているのですが、2000 年を境にして、

この増加速度が鈍化しています。これは実

は統計学的な処理も行って、始まる前の 5

年間とそれ以後とで、この傾きについて、

上昇速度の差の検定を実際に行っているの

ですが、それをすると差が有意です。つま

り、この変化は偶然ではなさそうだという

ことが示されております。

果たしてこれが「健康日本 21」の成果か

どうか。タイミング的にはそれに一致して

動いています。

この図を外国の方におみせするととても

興味を持たれます。世界中で、このように

何かの施策を始めたとたんに肥満者の増加

が鈍化したなどという例はないので、これ

は本当かと。早く論文にしてくれと外国の

方にはよくいわれます。果たしてこれは本

当なのか、この背景には何があったのかと

いうことは、急いで分析しなくてはいけな

い重要な課題だと思われます。

男性だけだと本当かなと思いますので、

女性をみますと、それ以前がフラットだっ

たのが低下してきている。男女とも全体的

に傾きが下のほうにシフトしているように

みえるわけです。

さらに特定健診・特定保健指導が 2008年

から始まって、今後どのようになっていく

のかということも要注目だろうと思います。

このように「健康日本 21」の評価という

のは最初の値と評価時の値の比較だけだと

みえないこともあります。最初に時代背景

で長期的な推移をおみせしたのはそういう

事情もあるのですが、こうした施策の評価

にあたっては、それ以前に対してそれ以後

どのように変化したのかというような視点

も重要であろうと思います。

(図 26)

続いて身体活動・運動(図 26)。「健康日

本 21」は 9分野ありますので簡単にポイン

トだけ申し上げます。

A が 2 つあります。これは「外出につい

て積極的な態度をもつ人の増加」(目標項

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目:2.4)、「何らかの地域活動を実施してい

る人の増加」(目標項目:2.5)が目標達成

です。それから「意識的に運動を心がけて

いる人の増加」(目標項目:2.1)、「安全に

歩行可能な高齢者の増加」(目標項目:2.7)、

これらも改善しました。ただし「日常生活

における歩数」(目標項目:2.2)の減少は

大きな問題です。

(図 27)

身体活動・運動をみると目標に達したの

が 3 つで「改善」が 2 つ、「変わらない」

が 1 つで「悪化」が 2 つになります。これ

は「歩行」の部分ですね(図 27)。これを

どう読むかなのですが、意識的に運動を心

がける人は増えたけれども運動習慣者の割

合は変わらなかったということです。どう

いうことかといいますと、運動の必要性は

理解しているけれども長期にわたって定期

的な運動には結びついていない、行動に結

びついていないということです。重要性は

理解しているけれども、その先に進んでい

ないということですね。

日常生活における歩数も悪化しました。

これは生活活動の減少が考えられるわけで、

とにかく歩数の減少というのは身体活動の

減少の大きなマーカーですので、これは重

要な問題であるということです。

高齢者に関しては外出に積極的な人、地

域活動をする人、いずれも目標を達成して

おります。

(図 28)

数字は主なものだけお話します。

「意識的に運動を心がけている人」は男女

ともに増加しました。P 値は抜けています

が有意に増加しております(図 28)。

(図 29)

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(図 30)

歩数が問題で、1,000 歩増やすという目

標だったのですが、男性は逆に 1,000 歩減

ってしまったというのが実際です(図 29)。

歩数というのはトータルな身体活動の指

標であって、身体活動の減少は肥満とか生

活習慣病発症の危険因子というだけではな

くて、高齢者の自立の低下や虚弱の危険因

子でもあるということで、この分野におい

て最も懸念すべき問題です。ですから、早

急に重点的な対策を実施する必要があるで

しょう。

いくつかコメントがありますが(図 30)、

歩数減少の要因に関する研究がないので、

これもやらなければいけませんね。やはり

原因がわからないと対策もしにくいという

ことです。ただ個人のこういった認知とか

意欲だけでなくて、置かれている環境の整

備、インフラ的なものや地域、職場におけ

る社会支援といった環境の整備がこの対策

として重要であろうというような課題が抽

出されております。あとは、身体活動は大

きな問題であるとか、そのあたりが書いて

あります。

(図 31)

運動習慣者は、数字でみるとちょっと増

えているようにみえるけれども変わってい

ないということで、気持ちはあるのだけれ

ども実行には移っていないというのがこの

データです(図 31)。

(図 32)

これは高齢者、60歳以上の方で外出につ

いて積極的な態度をもつ方が 70%以上にな

ったということで、これは改善していると

いうことがいえます(図 32)。

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(図 33)

これは高齢者の歩数に関してですが、高

齢者もやはり減少という結果です。1,000

歩まではいきませんが男女ともに減ってい

るということです(図 33)。

(図 34)

身体活動に関しては歩数の減少が最も懸

念すべき課題。その理由は生活習慣病のリ

スクであるということと高齢者の自立の低

下、虚弱の危険因子だというところです。

日常生活における歩数増加のためには支

援を強化する必要があります。また、重要

性は理解するけれども行動できない人のた

めのアプローチとしては、環境整備、社会

支援の改善などがあげられます。

(図 35)

休養・こころの健康づくり。これは数が

少ないのですが「目標に達した」が 1 つ、

「悪化」が 2つとなっています。

休養を十分に取れない人の割合は減少し、

目標に達したのはよかったのですが、国民

全体の自殺死亡率は低下しているものの自

殺者数 3 万人前後の状態がずっと続いてい

ます。50歳代以降の自殺死亡率は高いです

が減少傾向にあります。近年では働き盛り

世代の自殺死亡率が増加している傾向がみ

られるということで、若い世代、働き盛り

世代への対策が今後重要になるでしょう。

患者調査によるとうつ病も増加している、

あるいはメンタルな休職者も増加している

ということが報告されています。

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(図 36)

課題としては、働く世代での自殺率が上

昇傾向にあるということで、その世代への

対策、地域や職域においてどのような取り

組みをするか、プロセスをもう一度、検討

することが必要です。

睡眠習慣については、正しい知識の普及

など、とくに 50歳代以降への対策が重要で

しょう。さらに休養についても再検討が必

要ということで、平成 6 年に策定された休

養指針についてもあわせて見直しが必要で

あろうと思われます。

(図 37)

(図 38)

喫煙は全体的に改善しています。すべて

Bです(図 37、38)。

喫煙が及ぼす健康影響についての知識は

改善している。未成年者の喫煙は減った。

分煙の徹底についても改善がみられている。

生活習慣病が喫煙によって起きやすくなる

という知識は増加している。中高生の喫煙

率が減少した。受動喫煙の防護が進んだと

いうあたりは大きな成果です。

それから禁煙希望者の割合が増加したこ

とも大事なところです。喫煙をやめたい人

がやめる。やめたい人にとにかくやめてい

ただくというのはアプローチもしやすいで

す。禁煙希望者が増加し、喫煙者は減少し

たことから改善しているということです。

次期プランでは喫煙をやめたい人がやめる

というようなあたりから数値目標を、今の

ところ素案ですけれども、出しつつあると

いう感じになっております。

喫煙率の数値や目標値は設定していない

というのはご存じのとおりですけれど、参

考までに示すと、男性は 46.8%から 38.2%

へと減少し、女性は変わっていないという

状況でした。

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(図 39)

今後の課題としては、まず、18歳‐19歳

を含めた成人の喫煙行動に関する全国調査

を継続実施し、禁煙の取り組み状況や、受

動喫煙曝露の実態等をモニタリングするこ

とが重要です。

また、たばこ税の更なる引き上げや自動

販売機の廃止、広告、販売促進の禁止、職

場等での受動喫煙曝露防止の推進、禁煙治

療の効果や方法の周知等を通じた禁煙治療

の推進といった課題を、法制化等を通じて

強力に推進することが重要です。

さらに、国民全体の喫煙率の低下をめざ

す目標設定が必要です。この部分はむずか

しいところがありますが、たばこをやめた

い人が皆やめたらどのくらい下がるのかと

いう目標の立て方というのはあるのではな

いかと思います。

(図 40)

続いてアルコールです(図 40)。これは、

あまり変わっていない。多量に飲酒する人、

これは 3 合以上が定義なのですが、改善し

ていません。未成年の飲酒率、これは改善

しました。それから節度ある適度な飲酒の

知識の普及。「節度ある適度な飲酒」という

非常にまどろっこしい言い方をしておりま

すが、要は「適量飲酒」というとわかりや

すくなると思うのですが。この知識は十分

に普及したかというと、男性は改善傾向に

あるけれども女性は変わらなかったという

ことです。

(図 41)

アルコールに関しての課題というと、ま

ず、生活習慣病対策としてのアルコールの

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有害性に関する正しい知識の普及が必要で

す(図 41)。アルコール問題というとアル

コール依存症が大きな問題ではあるのです

が、そちらへの取り組みと生活習慣病対策

の取り組みは別ではないかという気がしま

す。

多量飲酒者は減少していないですね。ア

ルコール分野の改善のために、多量飲酒者

への簡単な介入の手法開発などが一層推進

されるべきだとか、飲酒パターンなどをモ

ニタリングできるようにしましょうといっ

たことがあります。

それから問題になるのが、一回に大量に

飲むパターン、binge drinking というそう

ですが、これを把握する。要するに平均 1

合とかいっても、一回に大量に飲むという

ことが問題です。そういうものを把握する

指標も必要だろうと。それからアルコール

問題に関しては WHO でアルコールの有害な

使用を低減するための世界戦略というのが

決議されていますので、これを日本の対策

にも反映する必要があろうということです。

(図 42)

(図 43)

歯の健康、これはよく改善しております。

A と B が多いです。「目標値:6.3」を除い

ていろいろなものが改善しておりまして、

乳幼児期、学齢期、成人期、歯の喪失予防

期と、いずれも大きく改善してきています

(図 42、43)。

(図 44)

大半は改善されたのですが、問題点とし

ては達成状況に地域差が認められることで

す。高齢化の進展もあって、咀嚼機能の重

要性が高まっているということから、ライ

フステージに応じた歯の健康づくりを進め

ていくことが必要でしょう。今後の高齢化

を考慮して健全な食生活等の QOL の向上に

も寄与するために咀嚼機能の維持・改善、

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それから小児の対策なども大切です。地域

差があるので、都道府県での達成状況も考

慮する必要があります。

(図 45)

(図 46)

糖尿病に関しては、「成人の肥満者の減

少」(目標項目:7.1)は Cです。男性は増え

て女性は減っています。日常生活の歩数は

減少して(目標項目:7.2)、他のものは改善

しているようにみえるのですが、内訳をみ

ると、糖尿病検診の受診の促進(目標項

目:7.4)や受診後の事後指導の推進(目標

項目:7.5)は改善がみられました(図 45、

46)。

糖尿病の有病者数は、糖尿病が疑われる

方を含めて 2,000 万人を超えたということ

をよく耳にされると思うのですが、ただ糖

尿病が強く疑われる方の数に関していうと、

予想されていた目標値よりは下回っている。

その目標値が妥当だったかどうかは別とし

て、目標値よりは下回っているという状況

で、目標達成という評価にはなっています。

(図 47)

(図 48)

「糖尿病が強く疑われる人を 1,000 万人

以下に」という目標だったのですが、これ

は少し高すぎたかなという気がしなくもあ

りません。糖尿病の有病者数はよくいわれ

るように増加傾向にあって、予備群を含め

ると 2,000万人を超えました。

ただ年齢調整をすると有意な増加はなく、

むしろ予備群の増加が問題です(図 47)。

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先ほど年齢調整でみるか粗でみるかと申

しましたが、こちらの図が糖尿病の推計人

数です。ピンク色の部分が糖尿病が強く疑

われる人で、上半分が予備群(糖尿病の可

能性を否定できない人)です(図 48)。

これでみますと、平成 19 年には合計で

2,200 万人を超えましたということで、皆

さんよくご存じのとおりです。

糖尿病が強く疑われる人も増加し、予備

群も増加して急激に増えているわけですが、

これは粗有病率ですので、高齢化の影響を

補正すると実はここまでは増加しません。

それが右側の図です。左側に比べると増加

の幅がほぼ半分くらいになっている。した

がって糖尿病が増える理由の半分は高齢化

の影響、あと半分は高齢化以外の、生活習

慣の変化等によるものであるといえます。

年齢調整をすると、糖尿病が強く疑われる

人の数はあまり変わっていない。むしろ予

備群が増加してきているところが問題であ

ろうと考えられます。

以上が糖尿病に関して大事な知見ですね。

今後、肥満者も増加してきますので、糖尿

病対策というのはますます重要になってく

るといえます。

(図 49)

(図 50)

(図 51)

次は、循環器病です。血圧に関しては、

先ほども述べましたとおり 1960 年代、70

年代、日本は世界でダントツに脳卒中が多

かったのですが、これは高血圧が非常に多

かったからですね。年齢調整値においては、

血圧平均値とか高血圧有病率は改善してき

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ています。とくに食塩摂取量の低下などの

効果が考えられます。ただし、昔は食塩が

高血圧の原因だったかもしれませんが、こ

れから肥満者が増加すると、肥満型の高血

圧が増えることは懸念しなくてはならない

でしょう。カリウム摂取量が減っています

し、肥満の増加ということで、そのような

理由による高血圧の増加には気をつけなく

てはいけないというのが循環器病のおおよ

そのところでしょうか(図 49、50、51)。

(図 52)

(図 53)

(図 54)

がんについてです。がん関係で悪化した

のは 1 日の食事において、果物類を摂取し

ている者が減ったことです(目標項目:9.4)。

その他、たばこ対策は充実し(目標項目:

9.1)、食塩摂取量は減少し(目標項目:9.2)、

がん検診の受診者も増加しました(目標項

目:9.7)。ただし、検診の受診者は増加し

たけれども、がん対策推進基本計画の目標

値 50%には遠く及ばないということで、こ

れはまだまだ改善しなければいけないとこ

ろです(図 52、53、54)。

(図 55)

それから評価の比較的後半のほうに自治

体等の取り組み状況があります。「健康日本

21」を全国的に評価して、改善した、しな

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かったという話ですが、全国的に改善する

ためには都道府県レベルで、また市区町村

レベルでしっかり取り組んでいかなければ

改善するはずがありませんので、自治体の

取り組み状況についても調べたというもの

です。

まず都道府県からみていきましょう。庁

内に部局横断的な組織体制があるかどうか、

これは 32%しかありませんね(図 55)。これ

は市町村も同じだと思うのですが、部局横

断的な組織体制をつくることが今後大事だ

ろうと思われます。

その他に関しては 98%。つまり、ほとん

どの都道府県では、関係団体などが参加し

た協議会等の体制があり、地方計画の評価

を行う体勢もあって、中間評価等も行って

いるということです。

(図 56)

取り組み状況をみますと、基本的に充実

しているのですが、あまり変わっていない

のが「⑤アルコール」と「⑧循環器病」で

しょうか(図 56)。循環器病は以前から強

力にやっているのですが、あまり改善して

いません。アルコールも改善していないで

すね。

(図 57)

(図 58)

代表項目は目標をだいたい設定していま

す。ただ、体重目標を示していないとか、

たばこ対策のあたりは数値目標を示しにく

いといったことなどがあるようです(図 57、

58)。

その他に関しては、おおむねやっている

のですが検診受診後の事後指導が不十分と

か、健康診断を受ける人がなかなか増加し

ないとか。そのような目標を設定していな

いところが多くあります。

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(図 59)

図 5 が市町村の状況ですが、やはり部局

横断的な組織体制がないというのが大きな

問題かなということで、県に比べると全体

的に低くなっています(図 59)。

図 6 は関係団体での取り組み状況です。

「取組の評価を行った」かについては、特

に低くなっています。評価の部分はむずか

しいので、なかなかやりにくいところはあ

ると思いますが、必要ということです。

(図 60)

(図 61)

関係団体の目標設定状況については、都

道府県からみると半分以下という感じにな

っております(図 60、61)。

(図 62)

(図 63)

各分野の代表項目に関する指標の達成状

況についての一覧表も、この報告書の中に

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載っています(図 62、63)。Aになったとこ

ろは取り組みが充実していて悪化したとこ

ろは充実していないのではないかという視

点でみようと思ったのですが、あまりそう

いう傾向ははっきりしませんでした。取り

組んでいてもいなくても、うまくいったと

ころはうまくいって、そうではないところ

はそうではないという感じになっています。

(図 64)

だいぶ時間も押してまいりましたので、

最後に次期国民健康づくり運動プラン策定

専門委員会についてお話します。専門委員

会は、私も入れていただいておりまして、

まだ継続中ですが、現在第 4 回目までが終

わっています。

第 4 回目の段階で、次期国民健康づくり

運動プランの素案ができました。全文が厚

生労働省のホームページに出ていますので、

ぜひご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9

8520000022u60-att/2r98520000022u7h.pdf

(図 65)

(図 66)

正式に決まるかどうかは別として、「国民

の健康増進の総合的な推進を図るための基

本的な方針、健康日本 21(第 2次)」と、「第

2 次」がつくというのが、今のところの名

称となっています(図 65)。

内容に関して特徴的なのは赤字の部分で

して、「第一 国民の健康の増進の推進に関

する基本的な方向」として、従来からある

健康寿命の延伸。それに加えて健康格差の

縮小という方向が入ってきました。先ほど

もいったとおり、格差の部分も取り組まな

くてはいけない。

次に、生活習慣病の発症予防と、メタボ

健診でもさかんにいわれているところです

が、重症化予防の徹底です。

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それから社会生活を営むために必要な機

能の維持および向上。これは、ロコモティ

ブシンドロームという言葉や、運動機能の

維持および向上といった概念が新しく入っ

てくると思います。

さらに、個人だけではなくて、社会環境

もしっかり整備しましょうとか、多様な関

係者による連携のとれた効果的な健康増進

の取り組みを推進しましょうといったこと

も取り上げられています。

これが今の素案段階の基本的な方向です。

そのほかの項目がたくさんありますので、

いくつかいいますと、「第二 国民の健康の

増進の目標に関する事項」には、「健康日本

21」と同様に目標が入ってきます。ただし

数は少し減らして、指標が多くてわかりに

くくならないようにもう少し整理されるこ

とになっています。

「第三 都道府県健康増進計画及び市町

村健康増進計画の策定に関する基本的な事

項」。「健康日本 21」では市町村の方々はど

のようにしたらよいかわかりにくいところ

があったようですので、第 2次においては、

どのようにサポートするかについて、この

あたりに書いてあるような感じになってい

ます。

「第四 国民健康・栄養調査その他の健

康の増進に関する調査及び研究に関する基

本的な事項」。これは調査をするうえで必須

なことなので、それをしっかりやりましょ

う。都道府県などでもやりましょうという

ことです。

このような感じで、最終評価をふまえて、

最終プランの策定が現在進んでいるという

状況になってきております。

私の話は以上になりますけれども、「健康

日本 21」第 1 次の 12 年が終わったわけで

すが、まだこれからも国民健康づくりとい

うものは 21 世紀にも進んでいくわけです

ので、皆さま方にはますますご協力いただ

くよう、よろしくお願い申し上げます。

ありがとうございました。

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(質疑応答)

司会 横山先生、ありがとうございました。

まだ時間もありますので、ここで横山先生

への質問を受け付けたいと思います。

質問者 1 大変面白い話をうかがって非常

に勉強になりました。さて、質問ですが、

がんの受診率の分母はどのような人たちを

考えておられるか教えていただけますか。

というのは、がんにしても循環器の疾患に

しても、かなりの人がもう医療を受けてい

ると思うのですが、そのような数字をどう

扱っておられるのか教えてください。

横山先生 今回のがん検診の数字はたしか、

国民生活基礎調査での結果だったと記憶し

ております。そうすると全数、国民全体が

分母になりますので、すでに治療を受けて

いる方をどう扱うかということは今回考察

されていないと思います。

質問者 2 私は 34年前まで 1日にハイライ

トを 3 箱吸っていました。私自身の体験か

らも、周囲で吸っている人の 7 割から 8 割

がやめられればやめたいと思っている。今

回の国民健康・栄養調査は低い数字ではな

いかと思うのです。内心では 95%くらいの

方は禁煙願望をもっていると。そうすると

今回の目標設定は 20%を割っているわけで

すけれども、12%の目標というのも、もっと

低くてもよいのではないかと思うのですが、

いかがでしょうか。

横山先生 おっしゃるとおりだと思います

が、国民健康・栄養調査の聞き方の問題と

いうのもおそらくあると思います。たばこ

をやめたいと思うレベルもおそらくいろい

ろあるので、潜在的な願望まで含めるとお

そらく禁煙ということもあるのではないか

と思うのですが、国民健康・栄養調査での

質問の文言でいくと、この数字になります

ので、あるいは今後、その聞き方を工夫す

る必要があるのか、あるいはその段階で聞

いたほうがよいのか、検討の余地はあるの

ではないかと考えますが、今の段階ではお

そらくその聞き方の問題ではないかと思い

ます。

質問者 3 今回の調査で私が感じたのは、

脂肪の摂取が非常に増えていまして、40%

を超えているというのは、私が 30年前にア

メリカで学んだときの数字にもう近付いて、

それを超えようとしているのですね。それ

に対する対策として、植物性の油をとろう

などといった運動がなされていますけれど

も、いわゆる外食産業で、油を使っている

食品があまりにも多いと思います。テレビ

などでもとんかつとか、グルメの宣伝はほ

とんど油ものですね。そのような脂肪分の

摂取に関する規制などはどうなっているの

でしょうか。

横山先生 おっしゃるとおりかと思います。

次期プランの 1 つの特徴といいますか、個

人レベルではなかなか対応できないので、

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環境を整備することによって今食べている

ものを改善していこうという概念は浮かん

できていますので、環境整備という点から

食塩・脂質対策を行っていく必要はあろう

かと思います。おそらくそのための環境整

備が次期プランの中で進んでいくのではな

いか考えております。

質問者 4 粗死亡率と年齢調整死亡率につ

いてお伺いします。年齢調整はどういうも

のについて行うものなのか教えてください。

横山先生 年齢調整と粗、どちらで考える

かなのですが、私の考えでは、年齢調整と

いうのは、その病気のなりやすさを示しま

す。それに対して粗の場合には、その病気

の絶対数を意味します。ですから、予防対

策をとるうえで、日本人はどういう病気に

なりやすいかと考えるときには、なりやす

さ、年齢調整の指標が大事です。たとえば、

脳卒中の死亡率は低下してきている。悪性

新生物、最近は改善していますが、少し悪

化してきているというような、その病気に

よる死亡しやすさの変化をみるときには、

年齢調整です。

それに対して粗死亡率は人口あたりの絶

対数を意味しますので、これからどういっ

た病気の対策のためにどんな医療資源が増

加していくのかといった対策を考えるとき

には粗で考えるのではないか、私はそのよ

うに分類しています。

質問者 5 今の議論は非常に面白いのです

けれど、粗死亡率と年齢調整死亡率、それ

ぞれ役割があると思いますが、たとえば、

がん対策を徹底的にやった場合にも絶対ゼ

ロにはならないわけです。そのような事業

が成功しているかどうかをみるには、どこ

かの年齢層のところ、たとえば 70 歳とか

75歳などのどこかを断面で切って、そこで

の死亡率をみる方法のほうがよいかと思い

ますが、いかがでしょうか。

横山先生 年齢調整というのは全体を込み

にしてどう変わったかの話なので、当然、

性・年齢・階級別にみて、どこの年齢層で

はどうなのかというものではないです。

質問者 5 そのようなデータはないのでし

ょうか。

横山先生 今回の健康日本 21 の評価では、

すべてのデータについて性・年齢・階級別

にデータをつくってあります。ですから、

年齢別にみて、年齢調整してみて、粗でも

みてというふうにして、最終的評価ができ

あがっております。

質問者 5 がん対策は成功しているのかと

いった議論をするときに、どこかで、そう

いうふうにスッキリしているとよいのでは

ないかといういようなことを、時々思うの

で。

横山先生 はい。ありがとうございました。

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質問者 6 子どもの受動喫煙についておう

かがいします。

健やか親子 21 でも家庭での子どもの受

動喫煙をなくすという項目はありますけれ

ど、先日も 3 歳と 5 歳の女の子が自宅の火

災で亡くなったという悲しい事例がありま

して、報道によりますと、亡くなった子ど

もの部屋には 20 本ほどの吸い殻があった

そうです。

また、保育士からは、子どものからだに

たばこのにおいがしみついて登園してくる、

家でさんざんいぶされてくるといった話も

聞きます。

このような状態のなかで、喫煙について

の評価が B 評価というのは現実的に考えて

まだまだ甘い評価ではないかという感じが

いたしますが、いかがでしょうか。

横山先生 この B 評価には議論がありまし

て、数字として改善した、でも予防医学的

に十分な改善幅なのかということは、今回

は検定を行って偶然か偶然ではないかだけ

をみていますので、予防医学的な改善幅ま

ではみていません。ですから、少し改善し

ても有意であれば B 評価になってしまいま

す。本当は、意味のある予防医学の改善幅

というものを徹底して、それで A とか B と

かに分けたほうがよいのではないかという

議論は、実は途中であったのですが、それ

はむずかしいということでした。やはり、

ご指摘のとおりだと思います。偶然ではな

いけれども数字でみて不十分な改善幅であ

れば、それは B だけれども改善として十分

ではないと考えて、今後の取り組みをしな

ければいけないと考えています。

司会者 横山先生、どうもありがとうござ

いました。

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(図 1)

(図 2)

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(図 3)

(図 4)

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(図 5)

(図 6)

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(図 7)

(図 8)

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(図 9)

(図 10)

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(図 11)

(図 12)

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(図 13)

(図 14)

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(図 15)

(図 16)

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(図 17)

(図 18)

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(図 19)

(図 20)

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(図 21)

(図 22)

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(図 23)

(図 24)

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(図 25)

(図 26)

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(図 27)

(図 28)

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(図 29)

(図 30)

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(図 31)

(図 32)

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(図 33)

(図 34)

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(図 35)

(図 36)

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(図 37)

(図 38)

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(図 39)

(図 40)

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(図 41)

(図 42)

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(図 43)

(図 44)

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(図 45)

(図 46)

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(図 47)

(図 48)

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(図 49)

(図 50)

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(図 51)

(図 52)

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(図 53)

(図 54)

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(図 55)

(図 56)

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(図 57)

(図 58)

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(図 59)

(図 60)

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(図 61)

(図 62)

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(図 63)

(図 64)

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(図 65)

(図 66)

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健康日本21推進全国連絡協議会

第14回総会

発表 「健康日本21」最終評価について

講演抄録

無断複製・引用を禁ず

平成 24 年 7 月

発 行:健康日本21推進全国連絡協議会

事務局:公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

東京都港区東新橋2-6-10 大東京ビル7階

TEL:03-6430-9111 FAX:03-6430-9211

http://www.kenkounippon21.gr.jp/