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Debian Wheezy Debian Installer のは なし 2回福岡Debian勉強会 (2013-01-26) やまだつよし

20130126 第2回福岡debian勉強会 debian wheezyとdebian installerのはなし

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Debian Wheezy と

Debian Installer のは

なし

第2回福岡Debian勉強会 (2013-01-26)やまだつよし

自己紹介

やまだつよし● twitter: @minimum2scp● fb: fb.me/minimum2scp● インフラエンジニア

● Debian,Rubyとかが好き

Agenda

● Debian 7.0 "Wheezy"○ Wheezyって?○ Wheezyでのアップデート

● Debian Installer (d-i)○ さまざまなインストール方法の紹介○ USBメモリにd-iを入れる方法の紹介○ non-free firmware

アンケート

お使いのサーバOSは?

● Windows Server● Linux

○ Ubuntu, Linux Mint, ...○ RedHat, Fedora, CentOS, Scientific Linux, ...○ OpenSUSE, Slackware, PlamoLinux, ...○ Gentoo

● *BSD● UNIX

Debian の特徴『硬派だね』

● 自由○ DFSG (Debian Free Software Guideline)

● 豊富な公式パッケージ数○ 29000以上

● 品質○ Debian Policy Guide

● 定期的なリリース○ (だいたい) 2年おき

● 豊富な対応アーキテクチャ/カーネル

などなど...

Debian 7.0 "Wheezy"

● 次期安定版(現在テスト版)

リリースの種類

● 安定版 (stable)● テスト版 (testing)● 不安定版 (unstable)● 実験版 (experimental)

stable

● 現在は 6.0.6、コードネーム "Squeeze"● 非常に品質の高い、安定した環境● 更新はセキュリティアップデートや致命的な修

正のみ

testing

● 現在のテスト版は 7.0、コードネーム "Wheezy"● 次期 stable● unstable から条件を満たしたパッケージが自動

的にやってくる

unstable

● 不安定版、コードネーム "sid"● バージョンなし● 常に開発中 (still in development)

ここ数年のstableのリリース

リリース日 バージョン コードネーム

2005-06-06 3.1 sarge2007-04-08 4.0 etch2009-02-14 5.0 lenny2011-02-06 6.0 squeeze2013-??-?? 7.0 wheezy

Wheezy: いつでるの?

http://bugs.debian.org/release-critical/

New In Wheezy (1)

● Linux 3.2● apt 0.9.7● gcc 4.7.2● Gnome 3.4, KDE 4.8, Xfce 4.8● eglibc 2.13● Xorg R7.7 ● LibreOffice 3.5.4

New In Wheezy (2)

● perl 5.14.2● ruby 1.9.3 / ruby 1.8.7

○ デフォルトは1.9系○ 1.8系はWheezyの次で消滅○ libfoo-ruby から ruby-foo へ変更

● python 2.7.3 / python 3.2.3 ● php 5.4.4

New In Wheezy (3)

● apache 2.2.22● nginx 1.2.1● memcached 1.4.13● postgresql 9.1.7● mysql 5.5.28● postfix 2.9.3● bind 9.8.4● munin 2.0.6● cacti 0.8.8a● nagios 3.4.1

New In Wheezy (4)

● デフォルトのファイルシステムがext4になる ● Debian InstallerでWiFiが使える (WPAサポー

トの追加)● Multiarch support

もっといろいろあるんですけど英語...orz参考サイトをみてね!

参考サイト

● http://www.debian.or.jp/● http://ja.wikipedia.org/wiki/Debian● http://wiki.debian.org/DebianWheezy● http://wiki.debian.org/NewInWheezy● google 画像検索 (wheezy toy story)● twitter @debianjp

Debian Installer ("d-i")

d-i: さまざまなインストール方法 (1)

d-i: さまざまなインストール方法 (2)

netinst CD イメージ

● isoイメージ(amd64は222MB)● ふつうにCDに焼いてブート● インストーラーでNICを認識させればそこから

ネットワークごしにパッケージダウンロード● ネットワークが使えるならこれ

d-i: netinst CDイメージ

d-i: さまざまなインストール方法 (3)

完全なCDセット、DVDセット

● CD: 8+3枚, DVD: 3枚 (amd64)● インストール中にネットワークを使うことができな

い場合にはこちら● ダウンロードに時間がかかる

d-i: さまざまなインストール方法 (4)

完全なCDセット、DVDセット、Blu-rayセット

(jigdoを利用)

● jigsaw (糸鋸) ダウンロード● 通常のDebianアーカイブミラーを利用してisoイ

メージを生成する● CD 71+3枚、DVD 10枚、Blu-ray 2枚 (amd64)● http://www.debian.org/CD/jigdo-cd/ 参照

d-i: さまざまなインストール方法 (5)

その他のブートイメージ: ネットブート

● 使ったことありません…● たぶんPXEブート用

d-i: さまざまなインストール方法 (6)

その他のブートイメージ: USBメモリ

● 最近はこればっかり使っています● 今日はこれを発表したかった

d-i: USBメモリ...?

d-i: USBメモリ......??

d-i: USBメモリ......???

どうやってd-i USBメモリを作るのか分からない!

d-i: USBメモリの作り方

d-i: USBメモリの作り方

『インストールガイド』を読みましょう

d-i: USBメモリの作り方

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i: USBメモリの作り方

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i: USBメモリの作り方 (1)ハイブリッドCD/DVDイメージ

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

/dev/sdbで認識されたUSBメモリに、

netinst CD イメージ iso ファイルを書き込む場合:

# cp debian-wheezy-DI-b4-amd64-netinst.iso /dev/sdb# sync

d-i: USBメモリの作り方 (1)ハイブリッドCD/DVDイメージ

demo: このUSBメモリを使って仮想マシンを起動してみましょう (kvm + virt-manager で USB Host Device をゲストOSに渡す)

d-i: USBメモリの作り方 (1)ハイブリッドCD/DVDイメージ

d-i: USBメモリの作り方 (2)USBメモリへのファイルの手動コピー

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i: USBメモリの作り方 (2)USBメモリへのファイルの手動コピー

● インストーラのファイルとCDイメージを手動で書き込む

● hd-media/boot.img.gz○ syslinux, その設定ファイル, インストーラの全

ファイル(カーネル含む)が入っている● boot.img をUSBメモリに書き込む● USBメモリをマウントしてCDイメージをファイルコ

ピー● デバイスの論理サイズが1GBに制限される

d-i: USBメモリの作り方 (2)USBメモリへのファイルの手動コピー

hd-media/boot.img.gz

d-i: USBメモリの作り方 (2)USBメモリへのファイルの手動コピー

/dev/sdbで認識されたUSBメモリに、boot.img.gz と netinst CD イメージ iso ファイルを書き込む場合:

# zcat boot.img.gz > /dev/sdb# sync# mount -t vfat /dev/sdb /mnt# cp debian-wheezy-DI-b4-amd64-netinst.iso /mnt

demo: 仮想マシンをブートしてみましょう

d-i: USBメモリの作り方 (2)USBメモリへのファイルの手動コピー

● fdisk, cfdiskで見るとUSBメモリの全ブロックを使いつくしている

● マウントしてdfすると、/dev/sdb は vfat でサイズ952MB

● netinst CD イメージ、または通常のCDイメージくらいしか置けない

d-i: USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i: USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

● cfdisk で先頭にFAT16パーティションを作成● MBR をインストール● ファイルシステムを作成● FAT16パーティションにsyslinuxを置く● マウントしてインストーライメージ(hd-

media/vmlinuz,initrd.gz)をコピーする● syslinux.cfg を作成する● isoイメージファイルをコピーする

d-i USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

# fdisk /dev/sdb# install-mbr /dev/sdb# mkdosfs /dev/sdb1# syslinux /dev/sdb1# mount -t vfat /dev/sdb1 /mnt# cp vmlinuz initrd.gz /mnt/# vi /mnt/syslinux.cfg# umount /mnt

USBメモリ(/dev/sdb) 先頭にFAT16パーティション作ってMBRインストールしてsyslinuxを置き、インストーライメージを置き、syslinux.cfg を書く

d-i USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

インストーライメージ(hd-media/vmlinuz,initrd.gz)

グラフィカルインストーラーイメージ(hd-media/gtk/vmlinuz, initrd.gz)

d-i USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

syslinux.cfg の内容

default vmlinuzappend initrd=initrd.gz

default vmlinuzappend initrd=initrd.gz vga=788

グラフィカルインストーラ用

d-i USBメモリの作り方 (3)ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

isoイメージファイルをUSBメモリ(/dev/sdb)内のファイルシステムにコピー(先頭のFAT16じゃなくてもいいのでUSBメモリの容量を余すことなく使える)

# mkfs.ext2 /dev/sdb2# mount -t auto /dev/sdb2 /mnt# cp debian-testing-amd64-DVD-1.iso /mnt# umount /mnt

demo: 仮想マシンをブートしてみましょう

d-i: non-free firmware

なんでこんなに頑張って USB メモリにd-iを入れる方法を調べたのか?

non-free firmwareとDFSG

d-i: non-free な firmware

Debian GNU/Linux インストールガイド

● 2.2 ファームウェアが必要なデバイス● 6.4 見つからないファームウェアの読み込み(http://www.debian.org/releases/testing/amd64/)

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

(Debian GNU/Linux インストールガイドより)

d-i: non-free な firmware

● ふつうに netinst CD イメージをCDに焼いても、どうせ firmware が必要になったら USB メモリにfirmwareを入れて挿す必要がある

● しかも職人技(挿しても認識されない→シェルからマウントしてファイルコピー)

● CDに焼くのも面倒だし全部USBメモリでやりたい

d-i: non-free firmware を入れる

(3) ファイルの手動コピー -- 柔軟な方法

をとっている場合の例:# mount -t auto /dev/sdb2 /mnt# mkdir /mnt/firmware# tar xf firmware.tar.gz -C /mnt/firmware# umount /mnt

● USBメモリは/dev/sdbとして認識されている● firmware.tar.gzは『6.4.1メディアの準備』のURLからダウン

ロード● メディアのファイルシステムのルート直下もしくは/firmware/

以下にまとめて入れる

d-i: non-free firmware入りUSBメモリ

# fdisk /dev/sdb# install-mbr /dev/sdb# mkdosfs /dev/sdb1# syslinux /dev/sdb1# mount -t vfat /dev/sdb1 /mnt# cp vmlinuz initrd.gz /mnt/# vi /mnt/syslinux.cfg# umount /mnt# mkfs.ext2 /dev/sdb2# mount -t auto /dev/sdb2 /mnt# cp debian-testing-amd64-DVD-1.iso /mnt# tar xf firmware.tar.gz -C /mnt/firmware# umount /mnt

完成版の手順:

d-i: non-free firmware入りUSBメモリ

● これでnon-free firmwareも怖くない(ダイアログ自体出なくなる)

● インストール時にNICのドライバをビルドするというようなことにも使える(USBメモリ内にカーネルソース、ドライバソース、ビルドツールを入れておく)

● preseedをUSBメモリ内に入れておくと自動化もできるかも…?

もっともっとd-i

● 残念ながら今回はd-iの中からWiFi (WPA) を利用できなかった…(ノートPC分解したとき壊したかも)

● Alt+F2, F3でシェルに入れるのでchrootしてapt-getしたり、ビルドしたりできます

● Alt+F4でsyslogが流れているので、そこから状況が見えます

● グラフィカルインストールだとスクリーンショットをとることができて資料作りに便利かも

まとめ

● Debian 7.0 "Wheezy" がもうすぐ出ますよ● Debian Installer はUSBメモリに入れておくと

non-free firmware も一緒に入れることができたり便利ですよ

● 『Debian GNU/Linux インストールガイド』は読みましょう