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[email protected])1 扉 $ C #¢# #Æ# à $ 働 き 始 め て 今 年 で 十 一 年 目 に な り 、 槇 の 木 学 園 で は 三 年 目 に な る 私 で す が 、 槇 の

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1

働働働働きききき始始始始めてめてめてめて今年今年今年今年でででで十

一年目

一年目

一年目

一年目になり

になり

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になり、、、、槇槇槇槇のののの木学園

木学園

木学園

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年目年目年目年目になる

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木学園

木学園

木学園にににに来来来来るまでは

るまでは

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えたこ

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えたこ

とがなかったことが

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とがなかったことが

とがなかったことが常常常常にににに頭頭頭頭のののの中中中中にあります

にあります

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それは

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それは、「、「、「、「子子子子

どもたちにとって

どもたちにとって

どもたちにとって

どもたちにとって自分自分自分自分はどんな

はどんな

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になればいい

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だろう

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だろう?」?」?」?」ということです

ということです

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ということです。。。。もしかしたら

もしかしたら

もしかしたら

もしかしたら、、、、そそそそ

んなことを

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えているのはこちらばかりで

えているのはこちらばかりで

えているのはこちらばかりで、、、、子子子子どもた

どもた

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ちからしたら

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ちからしたら職員職員職員職員という

という

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でしかないのかもしれま

でしかないのかもしれま

でしかないのかもしれま

せんせんせんせん。。。。

子子子子どもたちの

どもたちの

どもたちの

どもたちの授業参観

授業参観

授業参観

授業参観。。。。周囲周囲周囲周囲からすれば

からすれば

からすれば

からすれば、「、「、「、「若若若若いおいおいおいお

父父父父さんさんさんさん????おおおお母母母母さんさんさんさん?」?」?」?」とととと職員職員職員職員はははは見見見見られているかもしれ

られているかもしれ

られているかもしれ

られているかもしれ

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どもと

どもと

どもと学園学園学園学園のののの子子子子とととと

一緒一緒一緒一緒になって

になって

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になって遊遊遊遊んんんん

でいる

でいる

でいる

でいる時時時時はははは、「、「、「、「近所近所近所近所のおのおのおのお兄兄兄兄さんさんさんさん、、、、おおおお姉姉姉姉さんさんさんさん」」」」になるのか

になるのか

になるのか

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もしれません

もしれません

もしれません

もしれません。。。。またまたまたまた、、、、関係関係関係関係するするするする機関機関機関機関のののの人人人人からは

からは

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からは、「、「、「、「先先先先

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ばれることもあります

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ばれることもあります。。。。これだけでも

これだけでも

これだけでも

これだけでも職員職員職員職員にににに

はいくつもの

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はいくつもの

はいくつもの顔顔顔顔があります

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があります。。。。

生活生活生活生活のののの場面場面場面場面ではではではでは、、、、ごごごご飯飯飯飯をををを作作作作ったり

ったり

ったり

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一緒一緒一緒一緒にににに入入入入

ったり

ったり

ったり

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したりと

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したりと様様様様々々々々なななな場面場面場面場面ががががあります

あります

あります

あります。。。。そのそのそのその中中中中

でででで、、、、父親的存在

父親的存在

父親的存在

父親的存在だったり

だったり

だったり

だったり、、、、母親的存在

母親的存在

母親的存在

母親的存在だったり

だったり

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もっと

もっと

もっと言言言言

えばえばえばえば、、、、怖怖怖怖いいいい存在存在存在存在、、、、優優優優しいしいしいしい存在存在存在存在、、、、心心心心をををを許許許許せるせるせるせる存在存在存在存在とととと多様多様多様多様なななな

存在存在存在存在になりえます

になりえます

になりえます

になりえます。。。。

槇槇槇槇のののの木学園

木学園

木学園

木学園にににに来来来来てててて

一年目

一年目

一年目

一年目にににに行行行行ったったったった研修先

研修先

研修先

研修先でででで、、、、こんな

こんな

こんな

こんな出出出出

来事来事来事来事がありました

がありました

がありました

がありました。。。。一泊二日

一泊二日

一泊二日

一泊二日のののの研修研修研修研修でしたが

でしたが

でしたが

でしたが、、、、夜夜夜夜のののの懇親懇親懇親懇親

会会会会でででで色色色色々々々々なななな方方方方とととと名刺名刺名刺名刺をををを交換交換交換交換するするするする中中中中でででで、、、、あるあるあるある方方方方とととと名刺交

名刺交

名刺交

名刺交

換換換換をした

をした

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をした際際際際、、、、私私私私のののの名刺名刺名刺名刺をををを見見見見るなり

るなり

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るなり、、、、そのそのそのその方方方方がががが「「「「指導員

指導員

指導員

指導員っっっっ

てててて何何何何をををを指導指導指導指導しているんですか

しているんですか

しているんですか

しているんですか?」?」?」?」とととと聞聞聞聞かれました

かれました

かれました

かれました。。。。私私私私はははは正正正正

直返答

直返答

直返答

直返答にににに困困困困りました

りました

りました

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自分自身

自分自身

自分自身、、、、指導指導指導指導している

している

している

している意識意識意識意識がながながながな

いいいい中中中中でででで仕事仕事仕事仕事をしていたからです

をしていたからです

をしていたからです

をしていたからです。。。。そして

そして

そして

そして、、、、それと

それと

それと

それと同時同時同時同時にににに自自自自

分分分分はどんな

はどんな

はどんな

はどんな存在存在存在存在だろうという

だろうという

だろうという

だろうという疑問疑問疑問疑問がががが沸沸沸沸いてきました

いてきました

いてきました

いてきました。。。。結結結結

局局局局、、、、答答答答えがえがえがえが出出出出ないまま

ないまま

ないまま

ないまま今日今日今日今日にににに至至至至っています

っています

っています

っています。。。。

どんな

どんな

どんな

どんな存在存在存在存在であれ

であれ

であれ

であれ私私私私たちは

たちは

たちは

たちは、、、、常常常常にににに子子子子どもたちの

どもたちの

どもたちの

どもたちの味方味方味方味方でででで

なければならないと

なければならないと

なければならないと

なければならないと思思思思っっっっています

ています

ています

ています。。。。そして

そして

そして

そして、、、、子子子子どもたちの

どもたちの

どもたちの

どもたちの

良良良良きききき理解者

理解者

理解者

理解者になるために

になるために

になるために

になるために、、、、子子子子どもたちと

どもたちと

どもたちと

どもたちと寝食寝食寝食寝食をををを共共共共にする

にする

にする

にする

ことで

ことで

ことで

ことで、、、、様様様様々々々々なななな経験経験経験経験をしをしをしをし、、、、子子子子どもたちの

どもたちの

どもたちの

どもたちの目線目線目線目線

でででで物事物事物事物事をををを捉捉捉捉えられるように

えられるように

えられるように

えられるように精進精進精進精進したいと

したいと

したいと

したいと思思思思

います

います

います

います。。。。

子子子子どもたちからすると

どもたちからすると

どもたちからすると

どもたちからすると私私私私はははは、、、、厳厳厳厳しいことを

しいことを

しいことを

しいことを

言言言言われる

われる

われる

われる怖怖怖怖いいいい存在存在存在存在になっているかと

になっているかと

になっているかと

になっているかと思思思思います

います

います

います

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そういう

そういう

そういう存在存在存在存在もももも

一人居

一人居

一人居

一人居てもいいのかと

てもいいのかと

てもいいのかと

てもいいのかと思思思思

っています

っています

っています

っています。。。。今日今日今日今日もももも私私私私はははは、、、、父親的存在

父親的存在

父親的存在

父親的存在として

として

として

として

寮内寮内寮内寮内でででで奮闘奮闘奮闘奮闘しています

しています

しています

しています。。。。

((((指導員

指導員

指導員

指導員

鷹取鉄也

鷹取鉄也

鷹取鉄也

鷹取鉄也))))

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槇槇槇槇のののの木学園

木学園

木学園

木学園のののの現状現状現状現状とととと課題課題課題課題

②②②②

~~~~障害受容

障害受容

障害受容

障害受容とととと家族支援

家族支援

家族支援

家族支援について

について

について

について~~~~

号でもお伝えしましたように、児童虐待や子ど

もを取り巻く社会的状況の変化等により、まきの木

学園に入所してくる家庭の状況も、近年大きく変化

してきております。その特徴として、入所に至るま

での経緯や家庭状況の多問題化

・複雑化の傾向が、

より

一層進んできていると感じております。それに

伴い、職員

の仕事

の比重も、日々の子どもを養育す

ること以上に、保護者やご家族

への対応といったも

のが、以前にも増して大変増えてきております。

☆☆☆☆児童相談所

児童相談所

児童相談所

児童相談所のののの運営指針

運営指針

運営指針

運営指針のののの改正改正改正改正によ

って

によ

って

によ

って

によ

って

このような家庭や家族

の状況を反映して、二〇〇

四年の児童福祉法の

一部改正により、児童相談所の

うんえい指針も

「家族との再統合」に向けて

一歩踏

み込んだ指針

へと大きく改正されました。

その運営指針によると、「~中略~

児童家庭の相

談に迅速か

つ的確に対応するとともに、親子の再統

の促進

への配慮、その他児童虐待を受けた子ども

が良好な家庭的環境で生活するために必要な配慮

下、子どものみならず保護者も含めた家庭

への支援

一層積極的に取り組むことが重要である」とな

ております。

私たちはこれまで入所施設という機能を生かして

仕事を進めてきましたが、入所という形態は虐待か

らの保護という子どもの人権を守るという側面の他

に、一時的であれ親子分離

の形態をとることにより、

親子関係にと

って少なからず影響が出ることも否め

ないのが事実です。国連児童

の権利条約の中にも、

児童虐待等

の場合を除

いては、「児童がその父母の意

思に反してその父母から分離されないことを確保す

る」といったものが条文に謳われております。親子

分離という手段はあくまでも最終手段として、でき

る限り生まれ育

った地域の中で子どもを支えていく

ことを基本として、支援

の組立を考えていきたいも

のです。

☆☆☆☆親子分離

親子分離

親子分離

親子分離による

による

による

による影響等

影響等

影響等

影響等として

として

として

として

親子分離をすることでの影響を、子どもの立場と

の立場に分けて整理をしてみます。

子どもにと

っての影響として、子どもが部分的で

あれ愛着を持

っている場合は、親子分離による子ど

もの不安が更に大きくなることや、子どもにと

って

自分の寄る辺の無さが安心感

の欠如となり、子ども

の発達に大きな揺らぎをもたらすこと等が指摘され

ております。

次に親にと

っての影響として、子どものいない生

活に慣れてしまい、親として必要な責任能力を涵養

していく機会を奪

ってしまうことにもなりかねない

ことや、親

の心理面でも、親子分離が保護者失格

烙印を押されるようなものとして捉えかねない危険

性をはらんでいる事等が指摘されております。

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こういった親子分離

の影響や弊害を極力少なくす

るためにも、先程の児童相談所の運営指針にもある

ように、「家族との再統合」に向けた取り組みが、児

童の入所施設では改めて重要視され、各施設とも大

きな課題として位置づけられてきております。

☆☆☆☆何何何何よりも

よりも

よりも

よりも繊細繊細繊細繊細でででで難難難難しくしくしくしく、、、、そして

そして

そして

そして重要重要重要重要なななな

「「「「障害受容

障害受容

障害受容

障害受容」」」」

親子の再統合に向けて具体的な家族支援を行

って

いく前段階として、まずは、保護者とご家族

の、子

どもの障害に対する認識とその受容が、どのような

状態にあるのかが大変重要にな

ってきます。

一般的

には、「障害受容」という言葉で表現されております

が、ここの保護者

の状況によ

っても様

々ですし、

言では言い表すことのできないほど大変繊細で難し

い問題であることも事実です。保護者とご家族の障

害に対するにんしきのとその受容に

ついて、

一般的

に大きく分けて二

つのタイプに分かれると言われて

おります。

一つ目のタイプとしては、障害受容

の過程で、障

害を持

つ子どもとご家族が、様

々な状況を乗り越え

ながらも、価値観

の変容や新たな生き方

の境地に辿

り着き、障害を持

つ子供が生まれたことで、人生を

肯定的に捉えることができるまでに回復が図られて

きているタイプです。障害受容までの段階糧として、

「自責の念

・ショック」→②

「否認

・拒否」→③

「悲しみ

・怒り」→④

「適応」→⑤

「再起

・価値観

の変容

・新たな生き方」等とな

っており、様

々な研

究調査等の論文で明らかにされてきております。

二つ目のタイプとしては、「慢性的な悲哀」と言

た言葉にも表されているように、子どもの障害を認

識した後も、絶え間ない喪失感や失望と言

った悲し

みの感情を長く持ち続け、真

の障害受容にには達し

ていないといったタイプです。このタイプの場合、

保護者にと

っては絶え間ないストレス状態にあり、

悲哀や悲嘆といった感情が常に内面に存在し、周期

的に再燃してくると言われております。更には、常

に現実を否認し続ける傾向が強いため、慢性的な精

神疾患にまで陥るケースも少なくないことが、その

特徴として挙げられます。

障害を持

つ子どもを家族の構成員として迎え入れ

てからの葛藤と対峙する中で、家族全体が子どもの

誕生とその存在によ

って、人生を肯定的に受け入れ、

人間的に生長する機会として捉えられるかが、大き

なポイントと考えられております。その上で基本的

な考え方としては、「仮に障害を持

つ子どもが発達し

なくても、障害が軽減できなくても、その子のある

がままを受け入れる中で、子どもと

一緒に楽しい時

間や人生を過ごしていく」という

スタンスが、障害

受容

の促進に

つなが

っていくのではないかと思

って

おります。

しかし、こういった場合ばかりでは勿論なく、障

害受容がすべての保護者にと

って越えなければなら

ない課題と勝手に見なしてしまうことこそが、過酷

な要求にな

ってしまう場合もあります。また私たち

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職員

の恣意的判断やその都度

の言動等によ

っても、

知らず知らず

のうちに保護者

の苦悩を逆に深めてし

まう場合も少なくありません。私たち職員は絶えず

自らの関わり方を反省、検証しながら、支援にあた

らなくてはなりません。

☆ずべては子ども合わせ、相手合わせの家族支援

の木学園の家族支援に対する基本姿勢としては、

まずはその保護者

の味方になり、その過程全体を丸

抱えしていくという姿勢を示すことが、何よりも大

切だと考えます。その上で、目の前

の子どものすべ

ての問題や不安を受け止めながら、その都度すぐに

応えていけるようなサポート体制をどう整えて行け

るかが、私たちに課せられた使命でもあります。現

の福祉制度は、ともすると継ぎはぎだらけのサー

ビスの切り売り的な支援が中心で、その家庭全体を

見ていくといった姿勢に欠けている状況が散見され

ていますが、それではとりわけ児童

の問題は根本的

な解決には

つなが

ってはいきません。

現在槇の木学園で行

っている具体的な家族支援に

ついて整理してみますと、

一つ目に、日々の保護者

との関わりに

ついてです。電話連絡や帰省等を中心

に、その都度子どもの良い面やこの間の成長ぶりを

職員が伝えていくことから始めます。例えば、トイ

レットトレー

ニング

の状況や食事

の食べ方

の様子等

といったものや、対人関係や社会性等の成長に

つい

ても、より具体的な子どもの様子とともに、その関

わり方に

ついても保護者に伝えるようにしておりま

す。現在

の体制としてとられている小舎制は、保護

者が子どもを育ててきた家庭環境により近いもので

すので、家庭の養育

の大変さを職員が共感できるこ

とも、大きな強みでもあります。また帰省で家庭に

った場合でも、寮

の中で成長してきた面に

ついて、

家庭の中でよりスムーズに定着することができるこ

とも、小舎制の

一つの長所でもあります。

つ目に、家庭に直接出向いての支援等に

ついて

です。具体的には、家庭訪問や、帰省時

の家庭での

見守り、日中外出

への同行、家庭に出向いての子ど

もの関わり方

のアドバイス等、個

々の家庭の状況に

って支援

の仕方も様

々です。こういった場面で、

保護者と子どもの関わりを見ることで、職員が勉強

になることも多

いですし、逆に職員

の関わり方を保

護者に見てもらう機会として、お互いの相乗効果を

期待することができます。

つ目に、別の角度からのアプ

ローチとして、父

母の回答での保護者同士の横

のつながりを作れるよ

うに参加を促したり、親子遠足等

の行事をきかくし、

職員と保護者、また保護者同士の懇親会を行

ったり

もしております。保護者同士の横

のつながりができ

ることで、保護者

の様子が劇的に変化していくこと

も今までも多く見られています。

児童

の入所施設というのは、保護者が不安定な状

況では子どもが落ち着

いて生活することができませ

んし、逆に子供だけを切り離して見ているだけでは

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保護者

の安心には

つなが

ってはいきません。親子が

離れて暮らしているからといって、保護者とご家族

が子どもと

一緒

の人生を生きていないかといえば、

決してそうではないからです。

☆☆☆☆今後今後今後今後のののの課題課題課題課題として

として

として

として

の木学園の今後の課題としましては、以前と比

較して、関係者会議等が頻繁に行われるようになり、

地域を巻き込んだ仕組みに変わり

つつありますが、

十八歳を迎える前

の卒園を控えた進路が中心に行わ

れる場合が多

いのが現状です。入所の段階から家族

との再統合を見据えた形での定期的な関係者会議等

を進め、社会的機関の関係者とその都度情報を共有

していくことが、なによりも重要ではないかと考え

ております。「施設入所=問題の解決」と捉えている

関係者

の方も多

いですが、それは大きな捉え違

いで

あり、本来は、「親子の再統合に向けて子どもを地域

に返していくための新たな形での支援

のスタート」

と捉えるべきだと私は考えます。そのためには、管

轄の児童相談所を軸として、社会的機関との連携や

協力をとりながら、生まれ育

った地域に子どもを返

して育てていくという新たなシステムづくりに、今

まで以上に私たちは実践を積み重ねていく必要があ

ります。その上で、その地域に必要な社会資源がな

い場合等は、社会変革

の視点でのフォー

マル、イン

フォー

マルな制度

の組み立てや、地域での受け入れ

に必要な新たな提案を行う等、

コ入二ティソーシャ

ルワークを意識した実践もより求められてきており

ます。

そのほかにも、家族との再統合に向けて様

々な理

論や方法が出されてきておりますが、より専門的な

アプ

ローチを組織全体としてもし

っかりと学びなが

ら、実践を積み上げていく必要があります。具体的

にはファミリーグ

ループカンファレンスやサインズ

オブセーフティーアプ

ローチ等、海外でも積極的に

取り入れられてきている、家族との再統合に向けて

のアプ

ローチの方法を積極的に活用する等、従来型

ではない新たなシステムの構築を図

っていくべき時

ではないかと考えております。更には保護者や家族

のエンパワメント(持てる力の回復と発揮)を促し、

ストレング

(その人の強みを生かした)に着目し

た、真

の意味での家族支援にむけて、知識を支援技

術等

のスキルアップを、槇

の木学園全体としての底

上げしていくことが当面の喫緊の課題として取り組

んでいかなければなりません。

このように、家族支援といっても現状を踏まえな

がら、今後の課題として取り組んでいかなければな

らないことは山積しております。槇

の木学園として、

新たな家族支援

のあり方を模索する中で、それに向

けた

一歩を踏み出していかなければなりません。

(施設長

岩瀬

靖典)

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二二二二〇〇〇〇

一三年度機関誌

一三年度機関誌

一三年度機関誌

一三年度機関誌テーマ

テーマ

テーマ

テーマ記事記事記事記事

小舎制

小舎制

小舎制

小舎制のののの暮暮暮暮らしを

らしを

らしを

らしを考考考考えるえるえるえる②②②②

一三年も残りわずかとなりましたが、日々の

生活の中で子どもたちと様

々な経験をしているとあ

っという間に過ぎたようにも感じています。今年は

短い期間の間に卒園する子がいたり、新しく仲間に

なる子がいたりと特に変化の多

一年ではなか

った

かと思います。職員や子どもも生活が落ち着くまで

に時間を要したかもしれませんが、そんな中でも子

どもたちは日々成長していきます。

前号では大舎制と小舎制の暮らしの違

いと暮らし

における課題点を挙げて、小舎制の暮らしに

ついて

考えていきました。今号では、前号で挙げられた課

題点をもとに、さらに小舎制の暮らしに

ついて考え

を深めていければと考え、次のような観点で園内研

の時間を使

って、グ

ループワークを行い、職員全

体で考える時間を設けました。

一、これまで仕事をする中で小舎制の意義を理解

し、その利点を活かすことができていたか振

り返る。(できていたと思える点、課題点、悩

みなど)

二、「一」で出た意見に

ついて、より良

い仕事をし

ていくためにどうしていくことが良

いのか考

える。

これらの観点から現在

の小舎での取り組みを考え

ていきたいと思います。

〈小舎

の利点を活かせていた点〉

大舎から小舎に変わ

った中で大きか

った点では、

ある程度プライバシーが確保できるということが挙

げられます。子どもの人数と建物の構造的に必ずし

一人部屋にな

っているわけではないのですが、

一人に居室があることで居場所というものができ

たのは、生活をしていく上で大きいことだと思いま

す。 次

に挙げられるのが、食事

の面です。小舎では各

寮にキ

ッチンやダイ

ニングがあり、子どもたちに何

が作られているかが見ることができることや、喉が

渇けば自分で冷蔵庫から麦茶を出すことができ、喉

の渇きを潤せます。その他には、ご飯を作る中で、

子どものリク

エストに応えられる点や食事を目の前

で作ることで、子どもが色

々なところで成長しやす

いことや子どもの誕生日のお祝いをその日のうちに

できるというのも利点

一つかもしれません。

子どもとの関わりの面では、次のようなことが挙

げられました。

一日を通して関わることで、子ども

の気持ちに共感しやすく、言葉掛けや関わりも考え

られる。

一対

一の関係になるため煮詰まるが、解決

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できるように子どもをし

っかり受け止めることが大

切だと感じる。二人勤務はとことん向き合える、な

どの意見が職員から出てきました。大舎では担当と

いう職員がいたのですが、職員全体で見ることも多

く、どこか子どももどの大人に頼

っていいかは

っき

りしなか

ったところがありました。しかし、生活の

単位が小さくなり、関わる大人もある程度限定され

たことで、子どもも拠り所がは

っきりして、落ち着

いてきたのではないかと思います。

他には、小舎での取り組みをしたことで、職員が

家庭で育てる大変さが理解できる、共感できるとい

った声が聞かれました。より家庭に近い生活を子ど

もたちと過ごすことで、子育ての大変さや悩みを実

感できるようにな

ったのではないかと思います。

〈課題点および悩み〉

職員が子どもたちと生活する中で感じていること

一つとして、し

っかり子どもに伝えられているか、

子どもには言うが自分ができているかということが

悩みとしてあるようです。また、かわのべの担当に

った時に全ての責任がその子の育ちに関わ

ってい

く。自分の生活習慣が子どもに反映されるため、自

分の生活が子どもの成長に大きく関係する。食事

つでも身体

の育ちに関わるため、責任がかか

ってく

るので育てる責任の重さを感じる。責任を持

って聞

くことや発信することが大切である。子どもの生活

は続いているもの、叱る、正論を伝えるだけではな

く、受け止めて根本での解決が必要であると感じる

といった意見がでました。職員も子育て経験が乏し

く、日々の生活の中で初めて経験することも当然あ

るとは思います。それでも私達職員は、プ

ロとして

の意識を持ち、自己研鑽し、時には子どもと同様に

経験を積む中で、共に成長していければと思います。

環境

の面では、前号でも挙げられていましたが、

寮間の風通しが悪い。子ども、寮

の私物化に陥らな

いか。他の寮

の子どもの事が共感しづらい、担当寮

ごとの生活なので価値観が偏る。視野が狭くなる。

といったことが挙げられました。各家庭の生活と考

えればそれほど問題があるわけではないのかもしれ

ませんが、現代社会が抱えている近所付き合

いの希

薄さと似たような現象なのかもしれません。ただ、

だからと言

って見過ごしていいような問題ではなく、

生活のスタイルや流れは違う面があ

っても、それぞ

れの子ども、それぞれの職員、それぞれの寮

のこと

にどれだけ興味関心が持てるかではないかと思いま

す。 職

の仕事

の面では、意義に

ついて説明を受ける

機会が少なく入職当初は理解しきれず、日々の仕事

に追われていた。先輩の仕事ぶりが見えづらい。先

輩が固定されているため、色

々な関わり方が勉強で

きない。職員も社会性を身に

つけていかなければ

けないといった悩みがあるようです。これに

ついて

は、職員間でどのように情報を共有し、

コミ

ュニケ

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ーションをと

っていくかが重要だと思います。職員

同士が互いの事を知らなければ、そこで

一緒に暮ら

す子どもたちにはも

っとわからないと思います。家

庭の中で、夫婦の仲が良ければ自然と家庭の雰囲気

もよくなると思いますが、それに似たことがこの小

の生活の中にもあるように感じています。

〈より良い仕事をしていくためには〉

ここまで色

々な視点から小舎

の取り組みに

ついて、

利点や課題を述べてきました。その中で小舎

の取り

組みを実際に行

っている私達職員が、今後どうして

いくべきかを考えてみたいと思います。

一つ目は、園内研修

の中で出てきた意見としては、

寮間の風通しを良くすることが課題ということが多

く聞かれました。環境面、職員の意識など色

々な要

因はあるにせよ、日々の生活の中で互いのことが見

えづらいのは事実

のようです。昨年度よりは良くな

ったように感じるが、寮長会議や寮交換研修などを

活用するといいのではないかという意見もありまし

た。取り組みとしては、この他にケース検討会を含

めた三本立てで、今年度は行

ってきました。確かに

何か取り組みをしていくことも必要かもしれません。

その中で互いの生活の様子を情報として知ることは、

問題解消の第

一歩かと思います。ただ、それはき

かけであ

って、私は日常

の生活の中で、ちょっと他

寮に遊びに行

ったり、食事作りの際に調味料を貸し

借りしたり、おすそわけをしたりといった何

の変哲

もない日々の繰り返しが、前述での問題を解消して

いくことに

つながるのではないかと思います。そし

て、それに合わせて行事をうまく取り入れることで、

その効果はさらに大きいものになると思います。

二つ目は、子どもの生活に

ついて意識するという

ことです。日々の生活は何も考えていなくても流れ

ていきます。ともすれば、忙しさに追われて色

々な

ことが疎かにな

ってしまいます。しかし、子どもの

生活は

一日

一日大切なものであり、取替え

のきかな

い貴重な時間です。そしてその時間をどう過ごすか

で、子どもの成長に大きく影響を与えることもある

かと思います。だからこそ、私達職員は、その重み

と責任を十分に肝に銘じて、子どもの生活を支えて

いかなくてはならないと思います。

つ目は、職員の間の情報交換や社会性をどうし

ていくかということです。情報交換に

ついては、交

換研修が良

い方法ではないかという意見もあります

が、それ以外にも日々の仕事

の中でのやりとりや意

識で変わ

ってくることもあるかと思います。職員

社会性に

ついては、若手の職員が増えた分、先輩職

員の後輩を育てていく資質が問われてくるものであ

り、当たり前と思

っていることをそのままにしてい

くのではなく、

一つ一つ確認していくことや職員同

士で深めていくことが必要にな

ってくるでしょうし、

々な意見がある中で話すことが大切だと思います。

〈小舎制に

ついてどう考えていくか〉

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前号から今号にかけて小舎制の歴史や利点、課題

点を挙げて色

々な角度から考えてきました。全国で

も珍しい小舎での取り組みは、決していい面ばかり

ではありません。しかし、どんな取り組みにもメリ

ットとデメリ

ットは存在します。だからこそ、実際

っている私たち職員

の考え方によ

って、その方向

性は変わ

っていきます。福祉

の流れとして、地域で

の暮らしを推し進めていく中で、小舎

の取り組みは

ある面において、

モデ

ルとなるものではないかと思

います。しかし、まだまだ小舎

の取り組みに

ついて

議論される場は少なく、国の方針や支援に

ついても

十分なものではないのが現状です。それを変えてい

くためにも、私たち職員は小舎に

ついて考えたり伝

えていくという機会を作

っていかなければならない

と感じています。

園内研修

の中で、小舎

の利点を生かすも殺すも職

員の意識次第という意見もありましたが、実践して

いる私たちが社会にどう発信し、深めていけるかも

今後のあり方

の重要な

一つにな

ってくると思います。

次号では、これまでの議論を振り返り、今後の小

舎での暮らしに

ついて考える機会にしたいと思いま

す。

(指導員

鷹取鉄也)

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行事報告

行事報告

行事報告

行事報告

キャンプ

キャンプ

キャンプ

キャンプ

八月に、二泊三日で大房岬自然公園キャンプ場に

ってきました。

今年は海に近いキャンプ場ということで、二日

目の午後に海に行き、泳いだり、水鉄砲で遊んだり、

浜辺で散歩をしたり、思い思いの時間を過ごしまし

た。またその日の午前中はウォークラリーをし、チ

ームで相談しながらクイズに答えたり、行き先を見

つけたりしました。時にはチームを超えて協力し合

いクイズを答えることもあり微笑ましか

ったです。

キャンプが終わり、冬が近づいた今でも子ども達

の会話にキャンプのことが出て来ます。「ウォークラ

リーが楽しか

った」、「肝試しがそんなに怖くなか

た」とそれぞれの思い出を話すのですが、みんなが

口をそろえて言うのは

「今年は暑か

った」でした。

(保育士

玉川紘

美)

ジャンボプール

ジャンボプール

ジャンボプール

ジャンボプール

まだまだ暑か

った八月二十二日。富津市にあるジ

ャンボプールに行

ってきました。天候が怪しく、行

けるかな?と心配でしたが、プールに着

いてからは

晴れ間が見られました。

いてすぐに着替え、準備体操。

いざプールに

入ると水が冷たく、「冷たーい!」という声もちらほ

ら聞こえました。波

のプールで楽しむ子、すべり台

で遊ぶ子、流れるプールでゆらゆらと流れに乗

って

泳ぐ子。子ども達は、自由に楽しそうにしていまし

た。 お

昼ごはんは、お弁当。たくさん食べ体力をたく

わえて、再びプールの中

へ。帰りのバスの中は、皆

遊び疲れてぐ

ったりとお昼寝。夢

の中でもプールに

っていたのかな

・・・。夏休みの楽しい思い出に

ったことと思います。

(

保育士

栗原美紗)

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稲刈稲刈稲刈稲刈りりりり

まだまだ暑さが残る九月二十二日に稲刈りを行い

ました。五月に田植えをした稲がきれいな黄色にな

っていました。

いつもご協力いただいているきゃろ

っとさんから

稲刈りのやり方を教わり、いざ始めます!慣れたも

ので上手にできる子、なかなか刈れずに苦戦してい

る子、稲を運んでほだかけをしてくれる子、初めて

見る稲刈りに興味津

々な子、早くに疲れて昼食を気

にする子

(笑)など様

々な姿が見られましたが暑

中みんなよく頑張

ってくれたおかげでなんとか刈る

ことができました。

刈り終えたあとはきゃろ

っとさんが作

ってくださ

ったカレーライス

・フランクフルト

・やきそばをお

いしく頂きました。

いつもおいしい昼食をありがと

うござ

います。

みんなで頑張

って作

ったお米、と

ってもおいしか

ったね。

(保育士

三橋美穂)

親子遠足

親子遠足

親子遠足

親子遠足

十月五日土曜日、曇天。しかし、子ども達はウキ

ウキ。ご家族

・子ども達

・職員で、年に

一度

一泊

二日の小旅行。今年は白子のホテルに行

ってきまし

た。学園からバスでホテル

へ。ホテルで合流する子

や親御さんもいました。ホテル内では家族と過ごし

たり、友達と過ごしたり、職員と過ごしたりそれぞ

れリラ

ックスして過ごしました。中にはたくさんの

部屋をまわ

っている女

の子たちもいました。

大浴場での入浴は広い風呂に子ども達は大興奮。

気持ちの良

い温泉と皆で入る大きな風呂に思わず泳

ぎたい様子を見せる子ども達。順番に入浴を終える

と、次は夕食。目の前に並ぶごちそうに今か今かと

待ちきれません。皆でご飯をよそい配膳

のお手伝

い。

普段寮でのお手伝

いの様子が思い浮かぶ程てきぱき

と準備をしていました。おいしさからか、時間を掛

けながらも最後まで食べて、何度も挨拶する男の子。

それに笑顔で答えてくれる従業員

の方。

皆で集まり夜

のレクリ

エーション。大広間はとて

もにぎわい楽しそうな声が響き渡

っていました。疲

れき

ってぐ

っすり眠る子や、慣れない場所でなかな

か寝られない子、大人たちは懇親会。普段話せない

話も、ゆ

っくり話すことが出来ました。

翌日はバスで蓮沼海浜公園

へ。怖がりながらもジ

ェット

コースターに乗る女

の子。楽しか

ったのか、

最後は

一人で再乗車。ゴーカートも大人気。的に何

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度も的中させ景品をもらい嬉しそうな射的名人も居

ました。午後は広場でのレクリ

エーション、周りの

仲間と協力しクイズや、ジ

ェスチャーゲームをしま

した。帰り道はくたくた。しかし、心はポカポカ温

かい。また

一つ良

い思い出が出来ました。

(指導員

武宮亮太)

芋掘芋掘芋掘芋掘りりりり

一月二日、天気も大きく崩れることなく今年

も芋掘りを行いました。

始めに

つるを鎌で刈り取り、土の中で育

ったさ

まいもを掘り起こしていきました。さ

つまいもが出

てくると

「あ

ったよ!」とみんな嬉しそうな顔。初

めての子も、先輩の子たちも、泥んこにな

って夢中

で芋を掘りました。

お昼には学園で準備したホクホクのさ

つまいもご

飯と、きゃろ

っとさんのご厚意で、焼きたてのさん

ま、温かいかきあげうどんを頂きました。疲れた体

にしみる温かさに

「おいしいね~」「おかわり!」と

子ども達の笑顔がこぼれます。

自分たちで育てた芋は、各寮

の食卓に並びます。

「皆で育てたね」と話しながら、食育

の大切さに

いて考えさせられるひと時でした。みなさん、お疲

れ様でした(̂̂

)

(

指導員

鵜澤麻未)

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九十九祭

九十九祭

九十九祭

九十九祭

一月十日、槇の木学園にて九十九祭が開催され

ました。当日の天気はあいにくの雨でしたが、多く

の方が足を運んでくださいました。

体育館

のステージでは、学園の子どもと職員によ

る大道芸の発表や、勝見和太鼓さんの太鼓

の演奏、

鳴子会さんの踊り等を子ども達も興味津

々に見

つめ

ていました。

鳴子会さんの踊りの発表では、最後に子ども達と

一緒に踊ろうということを企画して下さり、大人も

子どもも

一緒にな

って踊

って、会場を盛り上げてく

れました。

会場で売

っていた食べ物を、子ども達は

「どれに

しよう?あれも食べたいし、これも食べたい!」と

選ぶのに悩みながら購入し、

口いっぱいに頬張

って

いました。そんな子ども達はとても可愛か

ったです。

会場は子ども達

のニコニコ笑顔でいっぱ

いでした。

また来年も子ども達

のたくさんの笑顔が見れるよう

に頑張ります!

(

指導員

宮城

尚徳)

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E

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これからの

これからの

これからの

これからの槇槇槇槇のののの木学園

木学園

木学園

木学園はどうなる

はどうなる

はどうなる

はどうなる????3333

~~~~よりよい

よりよい

よりよい

よりよい暮暮暮暮らしを

らしを

らしを

らしを求求求求めてめてめてめて~~~~

槇の木学園は子ども達にとっては生活の場であります

が、大人

(職員)にとっては職場、という面もあるわけ

です。

大人の都合により交代制勤務があり

(大舎制の頃は、

早番、遅番、夜勤、明番がありました)、時間で交代する

ため、仕方のないこととはいえ、子ども達の気持ちは配

慮されない体制であったといえます。

朝、目を覚ました時にいる人や起こしてくれる人そし

「いってらっしゃい」と送り出してくれる人は早番か

明番であり、学校から帰る頃には明番は退勤していなく

なっています。遅番や夜勤が

「おかえり」と出迎えてく

れ、また

「おやすみ」と布団

へ誘ってくれる人なのです。

しかし、目覚めた時遅番は既におらず…。

自分の思いを伝えたい人、話したい人は気がついた時

には退勤した後ということになります。子ども達の気持

ちは中に浮いた状態となり、そのような事が続くと不機

嫌になり、大人側には理由のわからないイライラに繋が

ってしまうことも少なくなかったように思います。大人

側も実はこの点に気が付かなかった訳ではありません。

勤務時間を過ぎた後や、休日に会いに来て、子どもと話

すための時間を確保することも多くありました

(実はそ

ういった弊害をなくすこともかわのべ寮の目的のひとつ

でした)。

話をする

・しない、会話ができる

・できないに関わら

ず、子ども達と時間を共にすることが、お互いの気持ち

をわかりあうための最善の方法と考えているからです。

現在の小舎制の生活は、交代制の気持ちの複雑さは多

少改善されたといえます。少人数の生活単位が人の出入

りを少なくし、子どもも大人も暮らしを共にする顔ぶれ

が固定されたことが、その理由として挙げられます。

祉施設職員と利用している子ども達、その関係はも

ともと他人であり、血縁関係には絶対になれないのです。

関わり方の質から似たような間柄にはなっても、父親や

母親にはなれないし、なってはいけないのです。児童施

設はいずれ出ていく

(卒園していく)場所です

(遅くと

も二〇歳までには)。子ども達にとっては長い人生でほん

の数年の間生活する場所なのです。職員がどれだけかわ

いがっても、その子と生涯を共にすることはできないの

です。

別の面からみると、小

・中

・高校生の時期は様々な事

を吸収する時期です。色々な経験をし、学んでいきます。

そのような大切な時期の子ども達と生活を共にしている

のですから、私達職員の責任は重大です。また、

一八~

二〇歳の間に卒園をする時は、その子の進路を決めなけ

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ればなりません。人生の分岐点ともいえるこの選択をお

手伝いしている訳ですから、生半可な気持ちでは関われ

ません。本人はもちろん、保護者の方々や関係機関と協

議を繰り返し、考えられる中でのベストな選択をしたい

と思っています。

さて、交代制勤務を行なっている施設ではめずらしい

ことではないと思いますが、子ども達が職員の勤務を気

にします。大舎制時代では、「明日何番?」と聞かれるの

です。職員の方は正直に

「○○番だよ」「休みだよ」と答

えます。確認を終えた子どもは、ホッとしたり、「なんだ、

明日もいるのか…」と緊張したりと様々です。現在は以

前ほど勤務の種類がなく、今日夜勤か、昨日夜勤か、休

みかの三種類ですから、子ども達も混乱が少ないかと感

じています。それでも

「今日泊まり?」と尋ねられるこ

とが絶えないのは交代制の弊害でしょう。かわのべ寮で

は職員が住み込みのため、今日は夜勤かと聞かれること

はありません

(実際はかわのべ担当職員にも休日はある

ので、今度いつ休み?とは聞かれますが)。

いつの時代も子ども達は職員の動向が気になるようで

す。それは普段身近にいる人が誰なのか、自分を守

って

くれる人が誰なのかを、それと意識をしないで確認して

いるのでしょう。職員はそれだけ頼りにされている、と

いうことです。

そんな子ども達の生活を、子ども達自身を私達職員は

っていかなければなりません。それは、生活環境の問

題であったり、疾病からであったり、槇の木に暮らす子

ども達にはそぐわない制度であったり。様々な障害から

子ども達を守り、同時に育てなければなりません。

そのために、私達が子ども達のことを知りたいのです。

甘えん坊なのか、どんな食べ物が好きなのか、どんなこ

とを考えるのか、学校では何をしているのか、帰省して

いる間、家ではどうや

って過ごすのか。

かなり細かなことまで知りたいのです。前述したよう

に、槇の木に来て出会

った子どもと職員の間柄ですから、

関わりのスタートが生後すぐからではないのです。自我

が確立されてからの出会いなためか、より良い関係が構

築されるまでに時間を要する子どもも多いのです。職員

がもたもたしている間に時間が過ぎ、子どもと真に仲良

しになる前に卒園してしまうことも少なくありませんで

した。

その子の人生にとってほんのわずかな時間でも、大切

な時間だからこそ、私達職員はその重大さを認識し、常

に真摯に関わることを目指しています。

(主任指導員

永森

朋之)

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今回今回今回今回はははは、、、、中西寮

中西寮

中西寮

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一年生田中千鶴

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します

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もともと子どもが欲しいと思い続けてきた自分にとっては、

千鶴というかけがえのない女の子にめぐり合い、育てさせても

らえる立場になれたことはこの上ない人生の幸運です。にも関

わらず、父さんが中途半端なばかりに、幼い頃から潜在能力を

充分に伸ばしてあげることも出来ず、小学校三年からは母親と

いう存在も不在にしてしまい、大きく戸惑わせたことでしょう。

それからの二人での生活は、父さん自身は千鶴が変わらず元気

一緒に居てくれてすごく幸せだ

ったけど、千鶴は放課後に

色々な所

へ預けられて気疲れしたり、家の中でも父さんが忙し

くて思い通りに行かない時に本意ではないけどイライラした

姿を見せられて落ち込んだりさせてきたよね。

そして住み慣れた家を離れて生活しなければならなくな

た時も、むしろ父さんの方が

へこんで千鶴は明るく振舞

ってい

たけど、本当はものすごく淋しかったんだよね。二ヶ月ぶりに

面会出来た時、父さんの顔を見たとたんに大泣きしたのが胸に

焼き付いているし、自分の至らなさで大変な思いをさせたこと

を申し訳なく思っていますよ。

槇の木学園に入所させて頂いて早二年、職員の方々の親身なご

指導のおかげで、入所以前とは見違えるように生活面の態度やス

キルが向上して甘えも少なくなりました。今はかわのべ女子寮で、

父さんがどう転んでも教えてあげられない女子力を高めさせて

頂ける環境にあって、最近ではもはや父さんが寂しさを覚えるく

らいの自立心も芽生えてきましたね。それも将来に向けて頼もし

いことと考えるようにして、千鶴がどんな大人になっていくのか

を見守

っていくのが父さんの生き甲斐です。

今でもダンスなど千鶴の能力を引き出してあげられていない

ことに歯がゆさを感じている、至らない父さんだけど、これから

もずっと千鶴の幸せを願い、できる限りの応援をし、何としても

千鶴の一番の理解者であり続けるように頑張って行きますので、

これからの人生においても共に前を向いて明るく歩んで行きま

しょう!

わわわわ

がががが

子子子子

にににに

贈贈贈贈

るるるる

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