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この章では、Web アプリケーション・サーバーがどのようなコンポーネントで構成されているかを学習し、 OSS(Open Source Software)の代表的なソフトウェアであるTomcat 6.0のインストール過程を学習します。

2 TomcatによるWebアプリケーションサーバ構築 第1章 Tomcatのインストールと設定

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Page 1: 2 TomcatによるWebアプリケーションサーバ構築 第1章 Tomcatのインストールと設定

この章では、Web アプリケーション・サーバーがどのようなコンポーネントで構成されているかを学習し、 OSS(Open Source Software)の代表的なソフトウェアであるTomcat 6.0のインストール過程を学習します。

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Webサイトを利用したシステムを構築するには、HTTPサーバーとクライアント側にはブラウザがあれば可能ですが、静的な内容を表示させるだけではなく、動的な内容、つまりJavaプログラムを実行し、その結果をブラウザに返したいような場合にWebアプリケーション・サーバーを用います。Java Platform, Enterprise Edition(Java EE)が普及し、アプリケーション・サーバーという用語は、J2EE アプリケーション・サーバーを示すことが多いのですが、J2EEのことを Java EE と呼ぶように呼称が変更されています。

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HTTPサーバーのOSS:Open Source Softwareの代表的な製品に、ASF:Apache Software Foundationの Apacheが、Webアプリケーション・サーバーのOSSの代表的な製品に、ASFで開発されたTomcatがあります。 クライアント(ブラウザ)からのリクエストに対し、静的なコンテンツを返すのをHTTPサーバーに任せ、 Webアプリケーション・サーバーはプログラムの実行を行い、 さらにWebアプリケーション・サーバーのバックエンドにあるシステムと連携をし、それらの結果をコンテンツに含めることにより動的なコンテンツを返します。

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Tomcatのコネクタはいろいろなものがありますが、HTTPサーバーとの連携にはAJPコネクタを使用します。また、Apache側のモジュールも、Apache 1.3 系と 2.0系ならばmod_jkなどを用い、2.2以降ではmod_proxy_ajpモジュールを用います。

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Webアプリケーション・サーバー上で実行したプログラムの結果の保管、マスター系のデータを参照を行うためには、DBサーバーが用いられます。 Webアプリケーション・サーバー上のJavaプログラムからDBサーバーにアクセスするためには、そのためのモジュールであるJDBCドライバなどが必要になります。  

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Webアプリケーション・サーバーはWeb環境における様々なアプリケーションを、効率よく開発/実行するためのソフトウェアです。 従来のHTTP サーバーによる処理を、HTTPサーバーとWebアプリケーション・サーバーに分けることで、大量トランザクション処理にも対応できるようになりました。

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Webアプリケーション・モデルは4層構成をとっています。

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Webアプリケーション・サーバーの4層構成の図です。

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Webアプリケーションを実行する環境(Webコンテナ)として、 ASF(Apache Software Foundation)で開発されたTomcat( http://tomcat.apache.org/)があります。 この章では、Tomcat 6.0をWindows環境にインストールする過程を学習していきます。Tomcatを利用したWebアプリケーション開発では、最低限、Java開発環境(JDK1.6.0)とTomcat本体 (Tomcat 6.0.x)が必要となります。今回の演習ではJREではなくJDKを使用することにします。

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WindowsへのJDKのインストールには、自己解凍バイナリ・ファイルを用います。JDKを http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html のサイトからダウンロードします。

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Tomcatを http://tomcat.apache.org/download-60.cgi/ のサイトからダウンロードします。

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ダウンロードしたexeファイルを実行するとGUIのインストーラが起動するため、対話形式で設定していきます。対話形式で進めていくと、インストールが行われ、Tomcatを起動することができるようになります。

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どのユーザーがログインしてもTomcatを実行できるよう、Tomcatの実行環境を整えます。今回はTomcatは1つしか実行しないため、CATALINA_BASEは特に設定する必要はありません。

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Windowsの「コントロールパネル」-[システム]-[システムの詳細設定]の「システムのプロパティ」ウィンドウから、[詳細設定」タブの[環境変数]を選択し、システム環境変数として設定します。

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・Tomcatの起動確認インストール直後はTomcatが起動されている状態ですので、ブラウザからTomcatへアクセスしてみます。

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Tomcatのサイトから「Windows Service Installer」をダウンロードし、インストールすると、Tomcatが自動的にサービスとして登録され、自動起動されます。ここではサービスとして起動されているかどうかを確認します。 Windowsのサービス一覧でスタートアップの種類が「自動」になっていれば、Windowsの起動と共にTomcatのサービスも起動します。「スタート」から管理ツールを表示するには、「スタート」ボタンを右クリックしてプロパティを選択し、[スタート]メニュー・タブの「カスタマイズ」ボタンから、「システム管理ツール」項目で表示する設定を選びます。

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Tomcatが起動している場合はタスク・バーの通知領域(画面右下)にある「Apache Tomcat 6」のアイコンを、アイコンが表示されていない場合やTomcatが起動していない場合は[スタート]-[すべてのプログラム]-[Apache Tomcat 6.0]-[Configure Tomcat]を選択し、Tomcatの状況を確認したり変更することができます。Configure Tomcatは管理者として実行する必要があります。Startup type が「Automatic」になっていれば、Windowsの起動と共にTomcatのサービスも起動します。

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