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量子ドット研究30年
荒川 泰彦
東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構生産技術研究所
研究歴(荒川泰彦)
7575 東大工電子卒東大工電子卒 (宮川・原島研)(宮川・原島研)80 80 東大院博士修了(瀧・羽鳥研)東大院博士修了(瀧・羽鳥研)8080 東大講師東大講師81 81 東大助教授東大助教授
8484 CaltechCaltech在外研究(2年在外研究(2年, Yariv, Yariv研)研)
93 93 東大教授(生研、先端研等)東大教授(生研、先端研等)
07 07 ナノ量子情報エレクトロニクス研究ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構長機構長
08 08 日本学術会議会員日本学術会議会員
通信からデバイスへ
物理からナノテク研究へ
本格的な産学連携を開始
主要論文発表(10編)主要論文発表(10編)
••量子ドット量子ドット&&レーザレーザ(82)(82)
••量子効果レーザダイナミクス量子効果レーザダイナミクス(84)(84)
••量子細線・ドット形成・物理量子細線・ドット形成・物理(92)(92)••共振器ポラリトン効果発見共振器ポラリトン効果発見 (92)(92)
••単一量子ドット連続状態発見単一量子ドット連続状態発見 (98)(98)
••温度安定量子ドットレーザ温度安定量子ドットレーザ(04)(04)••通信波長帯単一光子発生素子通信波長帯単一光子発生素子(04)(04)••高温動作高温動作GaNGaN単一光子発生素子単一光子発生素子(06)(06)
••単一人工原子レーザ単一人工原子レーザ(10)(10)
・光通信拡張デュオバイナリ符号・光通信拡張デュオバイナリ符号(79)(79)
講演の内容
量子ドットレーザの進展レーザ発展史における位置づけ
提案から市場化まで
極限単一量子ドット発光素子の実現に向けて単一光子発生素子
単一人工原子レーザ
今後の展望
レーザの発展
理論 (1958)固体レーザ ルビーレーザ (1960)気体分子レーザ He-Neレーザ (1961)
原子・分子系の量子準位間の光学遷移を利用
1958 Schawlow and Townes
レーザー(LASER)Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation
短所原子密度が低いために体積が大きい電流注入不可能
小型化、集積化、低省電力化、大量生産が困難
半導体レーザ
ホモ接合レーザ(1962)ダブルヘテロ接合レーザ(1970)InP系通信用レーザ(1976)
Tunnelingbetween atoms
1
Double heterostructure (DH)
長所高い電子密度→小さな活性層体積電流注入可能、大量生産、集積化短所自由キャリアによる熱的広がり→ 閾値電流の温度依存性
量子ドットレーザ固体レーザと従来の半導体レーザの両方の長所を有するレーザ
小型、電流注入可能、温度安定、大量生産
~ 10nm
Lasing Emission
n+-GaAs
p-GaAsp-AlGaAs
n-AlGaAs
電子の状態密度とレーザ利得
E1 E2 E3 E1 E2 E3 E1 E2 E3
EF EFEF
Thermal Distributionof Electrons
Den
sity
of
Sta
tes
Electron Energy
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electrons Concentrateat Ground State (E1)
Electron Energy Electron Energy
量子ドット0次元電子
量子井戸2次元電子
量子細線1次元電子
量子ドット(量子箱),レーザ応用の提案
80年代における理論計算•提案Y. Arakawa, H. Sakaki, APL (82).
•温度安定性Y. Arakawa, H. Sakaki, APL (82).
•高速動作Y. Arakawa, A. Yariv, IEEEE JQE
(86).•狭スペクトル線幅、低チャーピ
ングY. Arakawa, A. Yariv, IEEE JQE(86)
• p-ドーピングY. Arakawa, IEEE JQE (91)
•トンネル注入Y. Arakawa, SSE (1992)
量子ドットの実現
•Goldstein et al. 1985•Glas et al. 1987•Sasaki et al. 1992•Moison et al. 1993•Petroff et al. 1993•Ledentsov et al. 1994•Arakawa et al. 1994
Prof. Stranski
量子ドットレーザの作製1994年からスタート
半導体レーザの閾値電流特性
10nm
バルクレーザ
量子井戸レーザ 量子ドットレーザ
量子ドットレーザの革新(新しい価値)量子井戸レーザ量子井戸レーザ 量子ドットレーザ(p-ドープ型)量子ドットレーザ(p-ドープ型)
東大、富士通の共同研究成果 (2004)
87℃
Ext. Ratio 5 dB
20℃
Ext. Ratio 4.7 dB
㈱QDレーザ(2006年発足)量子ドットレーザの意義
低コスト 可視LDで蓄積された大口径GaAs基板による低コスト生産技術の活用
小型・低消費電力 低消費電力・高温での安定動作により高密度実装
高信頼 20年以上の寿命を検証
高ビットレート・長距離 40 Gb/s以上の高速変調,1.5 µm帯LD低チャープ化可能
基礎研究
基礎研究
応用研究
応用研究
実用化研究
実用化研究
製品開発
製品開発
市場開発
市場開発
株式会社QDレーザ
富士通/富士通研究所
東京大学
産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究産学連携研究
技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化技術の事業化
共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
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共同研究による技術発展
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共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
共同研究による技術発展
・コンカレント型研究開発の実現・速いDecision making・外部資金の調達
経産省・NEDOの支援
提案 温度安定レーザ QDレーザ発足 市場化
82 04 06 10
レーザチップ 光デバイス
民生系レーザファンドリ
アセンブリファンドリ
QDレーザ
顧客GaAsウェハ 量子ドットウェハ
四半世紀
Telecom
Consumer electronics
LSI on photonics
極限単一量子ドット発光素子への展開
共振器共振器
レーザ光レーザ光
半導体
共振器
レーザ光
半導体半導体
単一光子列単一光子列
単一光子発生素子と量子暗号通信
量子ドットを用いた単一光子発生素子
- InAs/GaAs QD wavelength 855 nm [USA (2002)]- GaAs/AlGaAs QD wavelength 738 nm [France (2003)]- InP/GaInP QD wavelength 677 nm [Germany (2003)
・・・・・・・・・・・
しかし、波長 < 1μm、動作温度は 4.2K
微弱レーザ光:ポアソン光子統計
単一光子発生素子:確実な光子数制御
1. 共有鍵を光子光子1つ1つに載せて送信
3. 光子一部が変化→ 盗聴を検知検知!
2. 鍵情報を盗聴
送信者 受信者
盗聴者
量子暗号量子暗号
通信波長帯単一光子発生素子の実現
Wavelength [nm]
Inte
nsity
[a. u
.]
1302 nm
1290 1300 1310Time Delay: nΔ t [ μsec ]
g(2) (n
Δ t)
0 1 2 3 4
0
0.5
1
QD Layer
720 nm
光子のアンチバンチング
光子のアンチバンチング
単一光子発生器をシステム実装し、50 km の安全鍵伝送を実証(単一光子方式の量子暗号とし
て世界最長)
東大ーNEC-富士通の共同研究の成果(2010)
単一光子発生器をシステム実装し、50 km の安全鍵伝送を実証(単一光子方式の量子暗号とし
て世界最長)
東大ーNEC-富士通の共同研究の成果(2010)
1.3-μm単一光子発生に成功 (2004)1.5-μm単一光子発生に成功(2005)東大ー富士通の共同研究の成果
1.3-μm単一光子発生に成功 (2004)1.5-μm単一光子発生に成功(2005)東大ー富士通の共同研究の成果
GaN GaN 単一光子発生素子による最高動作温度単一光子発生素子による最高動作温度 200K200Kの達成の達成 (2006)(2006)
単一人工原子レーザの実現1962年 半導体レーザの実現1982年 量子ドットレーザの提案
量子ドット数万個を活性層に埋め込む構造
16
500 nm
InAs QD layers
Laser cavity
500 nm
InAs QD layers
Laser cavity
2004 単一原子レーザ
2010年 単一人工原子レーザの実現
半導体
共振器
レーザ光
共振器電磁力学効果の発現と極限半導体レーザの実現
半導体レーザ発展史における革新
未来半導体未来半導体レーザレーザ
レーザの発明
60
ホモ接合半導体レーザ
62
ダブルヘテロ接合半導体レーザ
70
光通信用品用半導体レーザ
77
量子ドットレーザ
82
量子カスケードレーザ
96
青色窒化ガリウム半導体レーザ
95
単一人工原子レーザ
10
単一人工原子レーザ
04
今後の展望:量子ドット素子のロードマップ
1982 2010 2015 2020 年
グリーンイノベーションを牽引する量子ドットフォトニックデバイス
グリーンイノベーションを牽引する量子ドットフォトニックデバイス
GaN系量子ドットレーザ
Si 融合量子ドットレーザ
SHG緑色量子ドットレーザ
民生用量子ドットレーザ
高出力量子ドットレーザ
量子太陽電池
単一光子発生素子
量子もつれ光子発生器
未来量子ドット素子
単一量子ドットレーザ
Biexciton
Exciton
Ground State
Biexciton
Exciton
Ground StateGround State量子ビット
量子ドット光増幅器
Electrode
n-GaAs
p-AlGaAs
n-AlGaAs
p+-GaAs
200 µm
量子ドット活性層
量子ドットレーザチップ
100 nm
断面写真 平面写真
50 nm
光信号
1.55mm量子ドットレーザ
面発光レーザ
通信用量子ドットレーザ
1.3mm量子ドットレーザ
量子ドット量子ドット
展望:産学連携を軸にした研究開発
産学協働によるイノベーション創出と量子フォトニクス科学への貢献
光、ナノ、量子の融合による高効率情報社会、量子計算、
エネルギーの諸課題への挑戦
先端融合領域イノベーション創出プログラム(NanoQuine)
日立、NEC、富士通、シャープ、QDレーザ、
光とシリコンの融合による未来LSI技術の革新
最先端研究支援プロジェクト(PECST)日立、NEC、富士通、沖、NTT、産総研
インテル(米国)の参画
謝辞
NEC C&C財団および審査委員会の皆様、
長きにわたり御指導、御鞭撻を賜った諸
先生方、多くの共同研究者の皆様に対し
て、心より御礼申し上げます。