11
講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara 多変量解析 多変量解析 part part 2 2 主成分分析 主成分分析 因子分析 因子分析 講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara 先週の授業:3章 先週の授業:3章 part part の復習 の復習 ・重回帰分析 どのように回帰線を決めるか? 最小2乗法 回帰式の基本 回帰分析 解析の手順(多変量解析の基本) ・判別分析 判別分析の2つの方法 線形判別関数,マハラノビスの汎距離 講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara ・主成分分析,因子分析 多変量解析の中で,説明変数間の関係を数式 化する手法 解析目的,解析方法,結果の見方を理解する 今回の授業の狙い 今回の授業の狙い 講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara 多変量解析 多変量解析 multivariate analysis multivariate analysis 多変量データ 多変量データを分析する 統計手法の総称 総称 多変量解析は解析ソフトを用いて行う. 多変量解析は解析ソフトを用いて行う. 例えば, 例えば, http://www. http://www.i- juse juse.co. .co. jp jp/statistics/index.html /statistics/index.html 講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara 多変量解析手法の分類 多変量解析手法の分類 表3-1 多変量解析の種類と分類 目的変数 データ形態 解析手法 の有無 目的変数 説明変数 有り 無し カテゴリーデータ 数量化Ⅲ類 数量データ 数量データ 重回帰分析 正準相関分析 カテゴリーデータ 数量化Ⅰ類 カテゴリーデータ 数量データ 判別分析 カテゴリーデータ 数量化Ⅱ類 主成分分析 主成分分析 数量データ 因子分析 因子分析 数量化Ⅳ類 講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara 3.4 3.4 主成分 主成分 分析( 分析( Principal Principal Component Component Analysis Analysis ◆目的変数がなく,すべて数量データの説明変数を扱う 手法 説明変数間の相関を基に互いに独立な主成分へと 集約する ◆主成分軸上にサンプルを付置することで,サンプルの 位置づけの理解を容易にする 具体的には, ☆商品や特性値の分類や削減 ☆評価尺度の設定 重回帰分析と同様に解析ソフトで簡単に解析できる.

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講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

33章章 多変量解析多変量解析 partpart22

主成分分析主成分分析

因子分析因子分析

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

先週の授業:3章先週の授業:3章partpart11の復習の復習

・重回帰分析

どのように回帰線を決めるか? ⇒ 最小2乗法

回帰式の基本 ⇒ 回帰分析

解析の手順(多変量解析の基本)

・判別分析

判別分析の2つの方法

⇒ 線形判別関数,マハラノビスの汎距離

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

・主成分分析,因子分析

⇒多変量解析の中で,説明変数間の関係を数式

化する手法

解析目的,解析方法,結果の見方を理解する

今回の授業の狙い今回の授業の狙い

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

多変量解析多変量解析((multivariate analysismultivariate analysis))

多変量データ多変量データを分析する

統計手法の総称総称

多変量解析は解析ソフトを用いて行う.多変量解析は解析ソフトを用いて行う.

例えば,例えば,

http://www.http://www.ii--jusejuse.co..co.jpjp/statistics/index.html/statistics/index.html

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

多変量解析手法の分類多変量解析手法の分類

表3-1 多変量解析の種類と分類

目的変数 データ形態 解析手法

の有無 目的変数 説明変数

有り

無し

カテゴリーデータ 数量化Ⅲ類

数量データ

数量データ重回帰分析

正準相関分析

カテゴリーデータ 数量化Ⅰ類

カテゴリーデータ数量データ 判別分析

カテゴリーデータ 数量化Ⅱ類

主成分分析主成分分析

数量データ 因子分析因子分析

数量化Ⅳ類

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.43.4 主成分主成分分析(分析(PrincipalPrincipal ComponentComponent AnalysisAnalysis))

◆目的変数がなく,すべて数量データの説明変数を扱う

手法

◆説明変数間の相関を基に互いに独立な主成分へと

集約する

◆主成分軸上にサンプルを付置することで,サンプルの位置づけの理解を容易にする

具体的には,

☆商品や特性値の分類や削減

☆評価尺度の設定

重回帰分析と同様に解析ソフトで簡単に解析できる.

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講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.23.4.2 主成分主成分のの考え方考え方

図3-8 方向による見え方の違い図3-

A方向

B方向

A方向

B方向

55

60

65

70

75

80

160 165 170 175 180 185

身長 x1

体重

x 2(kg)

重心

主成分Z

55

60

65

70

75

80

160 165 170 175 180 185

x ( cm )

x 2

重心

(172.7, 68.3)

図3-10 身長と体重の散布図

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.23.4.2 主成分主成分のの考え方(2)考え方(2)

x z

x1

2 11z22

z1

z2

図3-11 主成分分析と回帰分析の違い

(a) 主成分分析の場合 (b) 回帰分析の場合

Y=β0+β1 X1

x1

x2x2

x1

Z

Z=a1 X1+a2 X2

主成分軸上で分散を最大化する

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

・各サンプルに対して主成分Zとの交点を求める.・全ての交点のZ上での重心位置からの距離を

主成分得点主成分得点と呼ぶ.

・主成分Zは変数の数により複数求められるので,求め

た主成分それぞれに対して主成分得点が算出できる.

・具体的には,求めた主成分

Ziに対して,各サンプルの値を代入する.そこから各Zi軸毎の平均値を引くことで求められる.

3.4.3 3.4.3 主成分主成分得点得点

x2

x1

Z

重心

主成分得点

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3.4.43.4.4~~55 固有値固有値,,固有固有ベクトルベクトル,,主成分負荷量主成分負荷量

固有値(eigenvalue)主成分得点に対する分散を求めたもの固有値が大きい=説明力が高い

固有ベクトル(eigenvector)

主成分にZ=a1 X1+a2 X2+…+ap Xpの係数a1,a2,…,apを

固有ベクトルと呼ぶ

係数a1,a2を変化させるとZの値は変化するので固有値が

決まらない.そこで,a12+a22+…+ap2=1という条件の下で

分散を最大化している

主成分負荷量(因子負荷量:principal loading)固有ベクトル×√(固有値)主成分ともとの変数の相関係数を意味する

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3.4.63.4.6 主成分主成分の求め方の求め方

表3-12 偏差平方和と偏差積和

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

身長:x 1

163

165

168

176

172

174

171

177

182

179

1727

体重:x 2

61

60

68

64

62

68

73

77

78

72

683

(x i1-x 1)2

94.09

59.29

22.09

10.89

0.49

1.69

2.89

18.49

86.49

39.69

336.1S11

(x i2-x 2)2

53.29

68.89

0.09

18.49

39.69

0.09

22.09

75.69

94.09

13.69

386.1S22

(x i1-x 1)(x i2-x 2)

70.8

63.9

1.4

-14.2

4.4

-0.4

-8.0

37.4

90.2

23.3

268.9S12

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3.4.63.4.6 主成分主成分の求め方(2)の求め方(2)(1) 固有値の算出

分散共分散行列Vが

(3-52)

ここで

V11=S11/9=37.34 V22=S22/9=42.90 V12=V21=S12/9=29.88

固有値λは次の行列式で求められる.

=0 (3-53)

よって,次式をλについて解く.

(V11-λ)(V22-λ)-V12V21=0 (3-54)

λ2-80.24λ+709.07=0 ⇒λ=70.13,10.11

第1主成分の固有値λ1が70.13,第2主成分λ2が10.11である.

⎥⎦

⎤⎢⎣

2221

1211

VVVV

-λVV

V-λV

2221

1211

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講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.63.4.6 主成分主成分の求め方(3)の求め方(3)

(2) 固有ベクトルの算出

固有ベクトルa1,a2は次の方程式を解くことで求められる.

(~ラグランジュの未定乗数法~式3-64参照のこと)

V11a1+V12a2-λa1=0,V12a1+V22a2-λa2=0,a12+a2

2=1 (3-56)

λ=70.13であるので.

37.34a1+29.88a2-70.13a1=0,29.88a1+42.90a2-70.13a2=0 (3-57)

上式を解くと,

32.79a1=29.88a2⇒(0.911a2)2+a2

2=1 a2 =±0.739 a1 =±0.673

Z=0.673x1+0.739x2 (3-59)

λ=10.11のときも同様に求めて

Z=0.738x1-0.675x2 (3-60)講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.63.4.6 主成分の求め方(主成分の求め方(44))

こうして求めた固有ベクトルの値は,データの単位系の影響を受ける.

各特性値を基準化し解析を行えばよい.

すると,分散,共分散,共分散行列=相関係数行列分散行列=相関係数行列 となる.

主成分分析は出発行列の違いにより2通りのやり方がある.

1)分散・共分散行列 VV

特性値の単位系がそろっている場合の解析

例,点数尺度の揃ったアンケートデータの解析等では,特性や質問毎の振

れ幅を活かして解析を行う際に用いることができる.

⇒求めた固有ベクトルの大きさに意味がある.

2)相関係数行列 RR

特性値の単位系が揃っていない一般的なデータの解析

⇒固有ベクトルの大きさには意味はなく,その方向を求めている.

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.73.4.7~~88 寄与率,主成分寄与率,主成分の数の数寄与率

主成分の説明力の大きさを比率で表した指標であり,

各主成分に対し,固有値の総和に対する比率を求めたもの.

j番目の主成分Zjの寄与率を求める式は,j番目の主成分固有値

と固有値の総和との比であり,次のとおりである.

ρj= ×100 (%) (3-68)

∑=

p

1ii

j

λ

λ

主成分の数

主成分分析は多変量データを少ない主成分で整理して見通

しをよくするために行う.一般的な目安は,

・累積寄与率が80%以上

・固有値が1以上

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例11

自動車開発においては,開発期間の短縮や開発費用の

削減による製品開発の効率化が重要となる.

本事例においては,製品開発の効率化を行うための視点

を得るため,効率化において注目すべき評価項目の抽出を

試みた.

自動車開発の専門家により,45の設計要素に対する17の評価項目のランク付けを実施し,表3-14に示すデータを得た.そして,17の評価項目を変数とした主成分分析を行い,合成変量である主成分を抽出した.

松岡由幸,原田利宣:『自動車開発プロセスにおけるボトルネック設計要素』デザイン学研究,vol.43,no.5,pp.57-64,1997.

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

… … … … ……………………………………

ボディーシェル 4 3 4 3 3 4 3 3 2 4 1 4 1 5 5 4 4

フロントドア 3 2 2 2 2 3 3 3 3 2 2 4 2 3 3 4 4

リヤドア 3 2 2 2 2 3 3 3 3 2 2 4 1 3 3 4 4

フード 2 2 1 1 2 1 2 2 1 2 1 5 1 3 3 3 3

設計期間

試作期間

評価期間

設計工数

リヤサスペンション 4 4 3 3 4 4 4 4 3 4 3 4 2 4 1 1 4

ステアリング 3 3 3 2 2 2 2 2 2 4 2 4 3 3 3 1 4

ブレーキ 3 3 3 2 2 2 3 3 2 3 4 4 1 3 1 1 4

ロードホイール 1 2 2 1 2 2 2 2 2 2 3 4 1 3 1 2 3

試作費(試作型費など)

設備費

評価工数

設計難易度(予測技術など)

試作難易度(精度など)

評価難易度(実験再現性など)

部品の標準化率

構造の統一性

一車種当たりのバリエーション数

設計変更による他の要素への影響

意匠と機能の従属性

意匠と生産要件の従属性

機能と生産要件の従属性

… … … … ……………………………………

ボディーシェル 4 3 4 3 3 4 3 3 2 4 1 4 1 5 5 4 4

フロントドア 3 2 2 2 2 3 3 3 3 2 2 4 2 3 3 4 4

リヤドア 3 2 2 2 2 3 3 3 3 2 2 4 1 3 3 4 4

フード 2 2 1 1 2 1 2 2 1 2 1 5 1 3 3 3 3

設計期間

試作期間

評価期間

設計工数

リヤサスペンション 4 4 3 3 4 4 4 4 3 4 3 4 2 4 1 1 4

ステアリング 3 3 3 2 2 2 2 2 2 4 2 4 3 3 3 1 4

ブレーキ 3 3 3 2 2 2 3 3 2 3 4 4 1 3 1 1 4

ロードホイール 1 2 2 1 2 2 2 2 2 2 3 4 1 3 1 2 3

試作費(試作型費など)

設備費

評価工数

設計難易度(予測技術など)

試作難易度(精度など)

評価難易度(実験再現性など)

部品の標準化率

構造の統一性

一車種当たりのバリエーション数

設計変更による他の要素への影響

意匠と機能の従属性

意匠と生産要件の従属性

機能と生産要件の従属性

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例と解析手順:事例1~解析事例1~解析データデータ

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara※網掛は絶対値が0.5以上

主成分1 主成分2 主成分3

設計難易度(予測技術など) 0.925 0.120 -0.007

設計期間 0.920 0.030 0.070

評価工数 0.916 0.068 -0.003

試作費(試作型費など) 0.910 0.070 0.025

試作期間 0.905 0.044 0.127

設計工数 0.898 -0.019 -0.167

設備費 0.897 0.151 -0.001

評価期間 0.877 -0.150 -0.171

試作難易度(精度など) 0.876 0.126 -0.087

機能と生産要件の従属性 0.750 0.090 0.347

設計変更による他の要素への影響 0.731 0.094 0.344

評価難易度(実験再現性など) 0.689 0.543 -0.073

部品の標準化率 0.637 -0.624 -0.089

意匠と機能の従属性 -0.195 0.875 0.288

意匠と生産要件の従属性 -0.490 0.771 0.085

一車種当りのバリエーション数 0.123 0.100 -0.813

構造の統一性 -0.038 -0.570 0.599

固有値 9.608 2.485 1.449

寄与率(%) 57 15 9

累積寄与率(%) 57 71 80

開発の規模

構造の統一性

意匠設計の要件(自由度)

※網掛は絶対値が0.5以上

主成分1 主成分2 主成分3

設計難易度(予測技術など) 0.925 0.120 -0.007

設計期間 0.920 0.030 0.070

評価工数 0.916 0.068 -0.003

試作費(試作型費など) 0.910 0.070 0.025

試作期間 0.905 0.044 0.127

設計工数 0.898 -0.019 -0.167

設備費 0.897 0.151 -0.001

評価期間 0.877 -0.150 -0.171

試作難易度(精度など) 0.876 0.126 -0.087

機能と生産要件の従属性 0.750 0.090 0.347

設計変更による他の要素への影響 0.731 0.094 0.344

評価難易度(実験再現性など) 0.689 0.543 -0.073

部品の標準化率 0.637 -0.624 -0.089

意匠と機能の従属性 -0.195 0.875 0.288

意匠と生産要件の従属性 -0.490 0.771 0.085

一車種当りのバリエーション数 0.123 0.100 -0.813

構造の統一性 -0.038 -0.570 0.599

固有値 9.608 2.485 1.449

寄与率(%) 57 15 9

累積寄与率(%) 57 71 80

開発の規模

構造の統一性

意匠設計の要件(自由度)

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例1~事例と解析手順:事例1~主成分主成分分析の実施分析の実施

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講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例22

運転者が車の進行方向を操作するステアリングは常時運

転者が触れる.

本皮巻きステアリングは表面に皮革をまいて触感を高めて

いる.その触感は主観的な好みが反映されると想定される

ため,お客様の触感に関する解析を試みた.

表皮の仕様を振って,計8種類のステアリングホイルを作っ

た. その8種類のステアリングに対して運転操作をしても

らい,触感に関するアンケートを行った.各評価項目は7段

階評価で行った.

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~解析解析データデータ

パネル

ステアリング

種類

でこぼこ

乾いた

なめらかな

押し込みやすい

がさついた

しっとり

すべりやすい

弾力がある

キメがこまかい

むれる

手になじむ

かたい

ごつごつ

手触りがよい

1 A -1 -1 1 2 -1 1 1 2 1 1 1 -1 -1 11 B 0 -1 1 1 -1 -1 2 1 -1 0 1 -1 1 11 C -2 -2 2 -2 -2 1 1 -2 1 -1 1 2 2 21 D -1 -1 1 1 -1 1 1 1 -1 0 1 -2 -1 11 E 1 1 -1 0 1 -1 1 1 -2 -1 -1 0 1 11 F 1 2 -1 -2 1 -1 1 -2 -2 -1 -1 2 2 -11 G 1 -2 0 1 -1 2 1 2 -2 -1 -1 -1 1 -11 H 2 1 1 -1 -1 -1 1 -1 -1 0 -1 1 1 0

2 A -1 0 2 3 1 1 1 0 -1 -1 3 -2 -1 3

・ ・・ ・・ ・

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

8 F 2 0 -2 0 2 1 -1 1 -1 0 -1 -1 2 -28 G 3 3 -3 0 2 -2 -1 2 -3 -3 -1 -1 2 -18 H 2 1 -2 1 2 -2 1 1 -2 -2 -2 -2 3 -2

2 B 2 2 0 1 -1 -2 1 0 -2 -1 2 0 1 2

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~多変量~多変量連関図連関図

3:でこぼこ

4:乾いた

5:なめらかな

6:押し込みやす

7:がさついた

8:しっとり

9:すべりやすい

10:弾力がある

11:キメがこまか

12:むれる

13:手になじむ

14:かたい

15:ごつごつ

16:手触りがよい

3:で 4:乾 5:な 6:押 7:が 8:し 9:す 10:弾 11:キ 12:む 13:手 14:か 15:ご 16:手対角要素

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~相関相関係数行列係数行列

変数名でこぼこ乾いた

なめらかな

押し込みやす

がさついた

しっとりすべりやすい

弾力がある

キメがこまかいむれる

手になじむ

かたいごつごつ手触りがよい

でこぼこ 1 0.412 -0.876 -0.405 0.869 -0.238 -0.271 -0.237 -0.808 -0.41 -0.542 0.44 0.818 -0.678乾いた 0.412 1 -0.383 -0.242 0.343 -0.494 0.057 -0.092 -0.268 -0.504 -0.327 0.26 0.238 -0.287なめらかな -0.876 -0.383 1 0.393 -0.862 0.181 0.194 0.179 0.758 0.446 0.617 -0.344 -0.737 0.767押し込みやすい -0.405 -0.242 0.393 1 -0.388 0.243 -0.129 0.579 0.416 0.212 0.56 -0.689 -0.454 0.456がさついた 0.869 0.343 -0.862 -0.388 1 -0.162 -0.189 -0.252 -0.795 -0.444 -0.561 0.379 0.809 -0.742しっとり -0.238 -0.494 0.181 0.243 -0.162 1 -0.238 0.272 0.118 0.485 0.357 -0.408 -0.225 0.196すべりやすい -0.271 0.057 0.194 -0.129 -0.189 -0.238 1 -0.156 0.189 -0.054 -0.205 0.122 -0.17 0.047弾力がある -0.237 -0.092 0.179 0.579 -0.252 0.272 -0.156 1 0.328 0.189 0.456 -0.544 -0.282 0.241キメがこまかい -0.808 -0.268 0.758 0.416 -0.795 0.118 0.189 0.328 1 0.381 0.526 -0.368 -0.783 0.635むれる -0.41 -0.504 0.446 0.212 -0.444 0.485 -0.054 0.189 0.381 1 0.36 -0.15 -0.43 0.311手になじむ -0.542 -0.327 0.617 0.56 -0.561 0.357 -0.205 0.456 0.526 0.36 1 -0.486 -0.555 0.795かたい 0.44 0.26 -0.344 -0.689 0.379 -0.408 0.122 -0.544 -0.368 -0.15 -0.486 1 0.427 -0.402ごつごつ 0.818 0.238 -0.737 -0.454 0.809 -0.225 -0.17 -0.282 -0.783 -0.43 -0.555 0.427 1 -0.716手触りがよい -0.678 -0.287 0.767 0.456 -0.742 0.196 0.047 0.241 0.635 0.311 0.795 -0.402 -0.716 1

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~主成分主成分分析の実施分析の実施

固有値1以上以上という基準から第3主成分まで取る

表 固有値,寄与率,累積寄与率

主成分 固有値 寄与率 累積寄与率

1234567891011121314

6.6882.0201.4470.8720.6350.5000.4760.3870.2520.2160.1960.1380.1050.067

0.4780.1440.1030.0620.0450.0360.0340.0280.0180.0150.0140.0100.0080.005

0.4780.6220.7250.7880.8330.8690.9030.9300.9480.9640.9780.9880.9951.000

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~主成分主成分分析の実施(2)分析の実施(2)

表 主成分負荷量

でこぼこ 0.886 -0.302 0.043乾いた 0.481 0.218 0.624なめらかな -0.871 0.312 -0.066押し込みやすい -0.631 -0.425 0.386がさついた 0.878 -0.311 0.010しっとり -0.396 -0.562 -0.496すべりやすい -0.067 0.685 0.054弾力がある -0.456 -0.522 0.402キメがこまかい -0.828 0.280 0.100むれる -0.546 -0.125 -0.599手になじむ -0.776 -0.256 0.104かたい 0.606 0.472 -0.309ごつごつ 0.857 -0.230 -0.070手触りがよい -0.827 0.121 0.104

変数名 主成分1 主成分2 主成分3

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~主成分主成分分析の実施(3)分析の実施(3)

主成分 1

主成分2

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0

でこぼこ

乾いた

なめらかな

押し込みやすい がさついたしっとり

すべりやすい

弾力がある

キメがこまかい

むれる

手になじむ

かたい

ごつごつ

手触りがよい

良い 総合的な触感 悪い

良い

操作性

悪い

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0

主成分 1

主成分3

がさついた

でこぼこ

乾いた

なめらかな

押し込みやすい

しっとり

すべりやすい

弾力がある

キメがこまかい

むれる

かたい

ごつごつ

手触りがよい手になじむ

大湿度感

小図 主成分負荷量の散布図

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例22~~主成分主成分分析の実施(4)分析の実施(4)

No.ステアリング種類

12345678

ABCDEFGH

3.0-3.0 -1.5 0.0 1.5-3.0

-1.5

0.0

1.5

3.0

主成分1

主成分2

種類D

種類A

種類C

主成分3

3.0-3.0 -1.5 0.0 1.5-3.0

-1.5

0.0

1.5

3.0

種類A

種類C

種類D

主成分1

パネル

ステアリング

種類

主成分1

主成分2

主成分3

1 A -1.110 -0.576 -0.5311 B -0.525 0.016 -0.0651 C -0.516 1.055 -1.7001 D -0.859 -0.526 -0.3851 E 0.300 -0.090 0.5161 F 0.882 0.812 -0.3611 G -0.176 -1.073 -0.6361 H 0.199 0.694 -0.531

2 A -0.995 -0.672 0.5902 B -0.042 0.170 1.158・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・

8 F 0.467 -1.519 -0.6078 G 1.117 -0.992 2.2658 H 0.871 -0.628 1.391

表 主成分得点

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例3320機種のエンジン騒音に対し,18人のパネラが7段階評価(大きいほど不快)の合計値を求め下表とした。

ここから,エンジン騒音の評価尺度を求めたい。

表 エンジン騒音の評価データ

変数

SampleNo.

1 2 3

4 5 6 7 8 9ぼんやり

物足りない

キンキンす

かん高い

ばらばら

ゴロゴロ

重苦しい

ドキドキ

弱々しい

1 70 53 32 60 23 26 23 30 552 51 43 29 51 57 56 49 60 393 68 52 10 35 61 58 44 44 424 93 74 36 59 79 69 63 70 645 21 13 32 53 43 41 37 51 206 56 37 43 60 68 58 57 69 43. . . . . . . . . .

18 52 35 17 36 47 44 31 38 3119 55 39 54 66 67 61 53 70 4220 69 39 49 66 75 67 62 79 60

. . . . . . . . . .

. . . . . . . . . .

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

1:ぼんやりした

2:物足りない

3:キンキンする

4:甲高い

5:ばらばら

6:ごろごろ

7:重苦しい

8:ドキドキする

1:ぼんやりした 2:物足りない 3:キンキンする 4:甲高い 5:ばらばら 6:ごろごろ 7:重苦しい 8:ドキドキする 9:弱々しい対角要素

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例33~~多変量多変量連関図連関図

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

変数名ぼんやりした

物足りない

キンキンする 甲高い

ばらばら

ごろごろ

重苦しい

ドキドキする

弱々しい

ぼんやりした 1 0.941 0.294 0.412 0.077 0.171 0.123 0.108 0.893物足りない 0.941 1 0.397 0.509 0.028 0.102 0.091 0.114 0.899キンキンする 0.294 0.397 1 0.959 0.121 0.062 0.257 0.636 0.622甲高い 0.412 0.509 0.959 1 -0.003 -0.032 0.171 0.552 0.739ばらばら 0.077 0.028 0.121 -0.003 1 0.969 0.956 0.782 0.014ごろごろ 0.171 0.102 0.062 -0.032 0.969 1 0.946 0.732 0.063重苦しい 0.123 0.091 0.257 0.171 0.956 0.946 1 0.857 0.131ドキドキする 0.108 0.114 0.636 0.552 0.782 0.732 0.857 1 0.291弱々しい 0.893 0.899 0.622 0.739 0.014 0.063 0.131 0.291 1

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例33~相関~相関係数行列係数行列

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例33~固有値~固有値と累積寄与率と累積寄与率

主成分を選定する☆固有値 …1.0以上☆累積寄与率…80%以上

0 20 40 60 80 100(%)

5

4

3

2

1

変数の数: 9 主成分数: 5 サンプル数: 20

No 固有値 寄与率 累積寄与率

1 4.362 0.485 0.485

2 3.073 0.341 0.826

3 1.365 0.152 0.978

4 0.078 0.009 0.986

5 0.047 0.005 0.992

6 0.030 0.003 0.995

7 0.025 0.003 0.998

8 0.014 0.002 0.999

9 0.006 0.001 1.000

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主成分負荷量

出発行列: 相関係数行列

主成分の数:5No 固有値 寄与率 累積寄与率1 4.362 0.485 0.4852 3.073 0.341 0.8263 1.365 0.152 0.978

主成分2

主成分3

主成分1 主成分1 主成分2

主成分3

主成分2

主成分3

主成分3

主成分1 主成分1 主成分2

3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例33~主成分~主成分による散布図による散布図

主成分得点

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3.4.93.4.9 事例と解析手順:事例事例と解析手順:事例33~分析~分析結果の検討結果の検討

.-1.00 0.5 1.0

主成分3

主成分2

-0.5-1.0

-0.5

0

0.5

1.0

ぼんやりした

物足りない

キンキンする

甲高い

バラバラごろごろ

重苦しい

ドキドキする

弱々しい

変動感

金属感

頼りなさ感

☆因子負荷量…主成分の意味付け☆主成分得点…個々のデータの評価

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3.53.5 因子因子分析(分析(FactorFactor AnalysisAnalysis))

◆目的変数がなく,すべて数量データの説明変数を扱う手法

◆多変数を想定した共通因子へと分解する

★複雑な多変量情報から少数の共通因子に対して整理する。

具体的には,

教育心理:知能,性格構造,精神分裂

嗜好:食品の味覚,番組,タレント,商品の嗜好

経済:地域別の社会・経済指標から民力の指標

産業:企業の財務データから財務因子,企業類型

政治:政党イメージなど政治意識の分析

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変数の因果関係

Y:体重 X:身長

e

単回帰分析=2変数間の因果関係(身長から体重を予測する)

参考)回帰参考)回帰分析の意味分析の意味

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

参考)主成分参考)主成分分析の意味分析の意味

相関Z:体格

X1:体重

X2:身長

主成分分析=観測変数の合成

変数間の内部相関から少数の軸(=主成分)を求める

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

潜在因子で説明する

潜在因子=性別によって体重と身長の相関関係が説明される

性別

身長

体重 e1

e2

参考)因子参考)因子分析分析の意味(1)の意味(1)

相関

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•潜在因子が直接観測できれば,回帰分析対数線形モデル(質的変数)などの手法

•潜在因子が直接観測できなければ,第3の変数の存在を潜在的に仮定して,内部相関関係を説明する

参考)因子参考)因子分析分析の意味(2)の意味(2)

変数

独自因子

因子負荷共通因子

V3

e3

V2

e2

V1

e1講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

• 観測変数間の内部相関を共通因子で説明する

• 共通因子は潜在変数として存在を仮定する

• 観測変数の内部相関は因子からの影響の結果

• 共通因子を先に仮定される

• 観測特性は因子を測定するための代用特性

• 共通因子は直接観測できないことが多い.

参考)因子参考)因子分析分析の意味(3)の意味(3)

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.5.23.5.2 因子分析の因子分析の考え方考え方

ここでは4教科の評価結果の背景に文科系能力因子と理数系能力因子という2つの共通因子を仮定する.

高校生の国語,数学,物理,英語の4教科に対する学年評価(10段階)10人分のデータ

生徒 国語:x1 数学:x2 物理:x3 英語:x4 生徒 国語:x1 数学:x2 物理:x3 英語:x4

1 10 8 9 8 1 1.897 0.616 1.134 0.994

2 9 7 7 9 2 1.220 0.142 0.000 1.517

3 7 5 5 8 3 -0.136 -0.805 -1.134 0.994

4 8 6 6 5 4 0.542 -0.332 -0.567 -0.575

5 7 10 8 6 5 -0.136 1.563 0.567 -0.052

6 5 3 5 4 6 -1.491 -1.753 -1.134 -1.098

7 6 5 5 3 7 -0.813 -0.805 -1.134 -1.621

8 7 9 10 6 8 -0.136 1.090 1.701 -0.052

9 6 8 7 5 9 -0.813 0.616 0.000 -0.575

10 7 6 8 7 10 -0.136 -0.332 0.567 0.471

表3-16 年度評価 表3-17 年度評価(基準化)

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3.5.23.5.2 因子分析の考え方因子分析の考え方 ((22))

生徒i

1 e1 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

e1 2 e1 3 e1 4

e2 1 e2 2 e2 3 e2 4

e3 1 e3 2 e3 3 e3 4

e4 1 e4 2 e4 3 e4 4

e5 1 e5 2 e5 3 e5 4

e6 1 e6 2 e6 3 e6 4

e7 1 e7 2 e7 3 e7 4

e8 1 e8 2 e8 3 e8 4

e9 1 e9 2 e9 3 e9 4

e10 1 e10 2 e10 3 e10 4

国語j= 1 数学j= 2 物理j= 3 英語j= 4生徒i

1 e1 1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

e1 2 e1 3 e1 4

e2 1 e2 2 e2 3 e2 4

e3 1 e3 2 e3 3 e3 4

e4 1 e4 2 e4 3 e4 4

e5 1 e5 2 e5 3 e5 4

e6 1 e6 2 e6 3 e6 4

e7 1 e7 2 e7 3 e7 4

e8 1 e8 2 e8 3 e8 4

e9 1 e9 2 e9 3 e9 4

e10 1 e10 2 e10 3 e10 4

国語j= 1 数学j= 2 物理j= 3 英語j= 4生徒 i k= 1

1 1 1 1 2

2 2 1 2 2

3 3 1 3 2

: : :

10 10 1

f ff ff f

f f10 2

生徒 i文科系能力 理科系能力

1 1 1 1 2

2 2 1 2 2

3 3 1 3 2

: : :

10 10 1

f ff ff f

f f10 2

表3-18 因子得点

k= 2

国語 j = 1

数学 j = 2

物理 j = 3

英語 j = 4

a aa aa aa a

1 1 1 2

2 1 2 2

3 1 3 2

4 1 4 2

科目 j

国語 j

数学 j

物理 j

英語 j

a aa aa aa a

1 1 1 2

2 1 2 2

3 1 3 2

4 1 4 2

科目 j文科系能力 理科系能力

k= 1 k= 2

表3-19 因子負荷量

表3-20 独自因子

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3.5.23.5.2 因子分析の考え方因子分析の考え方 ((22))以上のように共通因子と独自因子を仮定したうえで,因

子負荷量をajk,共通因子の因子得点をfik,独自因子を

eijとし,各教科の評価結果Zijを次式のように定義する.

(3-69)

2つの共通因子に掛かっている因子負荷量(=重み)を求めることが解析の目的となる

ijijijij efafaZ ++= 2211

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量

111

)0( 22

=−

=−

−= ∑∑

nZ

nZ

V ijij

22211

22

)(1

11

11 ijijijijij efafa

nZ

nnZ

++−

=−

=− ∑∑∑

)222(1

122112121

222

22

21

21 ijijijijiijjijijij efaefaffaaefafa

n+++++

−= ∑

12

11121

21

2222

2

212

1 −+

−+

−+

−= ∑∑∑∑

nff

aan

en

fa

nf

a iijj

ijij

ij

12

12 2

21

1 −+

−+ ∑∑

nef

an

efa iji

jiji

j

(3-70)

表3-17の基準化された学年評価は,平均が0,分散が1となるので,

となる(j=1,2,3,4).また,式(3-69)のZijに対して, を求めると ∑ − )1(2 nZij

(3-71)

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((22))

因子分析では次の仮定のもとに因子負荷量を求める.

・共通因子の平均は0,分散は1である.

(3-72)

・独自因子の平均は0,分散は定数となる.

(3-73)

・共通因子どうし,独自因子どうし,および独自因子と共通因子

は互いに無相関である.(共通因子間は直交を仮定)

(3-74)

11

,11

,0,022

2121 =

−=

−== ∑∑∑∑

nf

nf

nf

nf iiii

2

2

1,0 j

ijij dn

e

n

e=

−=

∑∑

01

,01

,01

,01

2121' =−

=−

=−

=−

∑∑∑∑n

ff

n

ef

n

ef

n

ee iiijiijiijij

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((33))

1222

21 =++ jjj daa

22

21

2jjj aah +=

1)0()0(

)0)(0(22 −=

−−

−−= ∑∑∑

nZZ

ZZ

ZZr 'ijij

'ijij

'ijij'jj

222

21

2

)1()1()1(1 jjjij dnanan

nZ

−+−+−=−

∑(3-75)

以上の仮定より式(3-71)は,次式のように書くことができる

式(3-70)から

式(3-76)における,

つぎに,ZjとZj'との相関係数をrjj'とおき,rjj'と因子負荷量との関係を調べる.ZjとZj'は基準値なので,rjj'は次式により表される.

22

21 jj aa + を共通性(communality)といい,hj

2で表す.

(3-76)

(3-77)

(3-78)

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)1( −∑ nZZ 'ijijつぎに, を求める.前述した仮定をこの式に

適用すると,次式のようになる.

2211

22212211 ))((1

11

'jj'jj

'iji'ji'jijijij'ijij

aaaa

efafaefafann

ZZ

+=

++++−

=− ∑∑

    

(3-79)

3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((44))

式(3-78)より,

2211 'jj'jj'jj aaaar += (3-80)

⎥⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢⎢

++++++++++++++++++++

24

242

241324231412242214112421141

4232413123

232

2312232213112321131

422241213222312122

222

22112221121

4212411132123111221221112

1212

211

daaaaaaaaaaaaaaaaaadaaaaaaaaaaaaaaaaaadaaaaaaaaaaaaaaaaaadaa

≒R

相関行列(correlation matrix)Rは

(3-82)

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((55))行列Dを次式のように定義する.

⎥⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢⎢

=

24

23

22

21

000000000000

dd

dd

D

R'=R-Dとおくと

⎥⎦

⎤⎢⎣

⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢

=

⎥⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢⎢

++++++++++++++++

=

42322212

41312111

4241

3231

2221

1211

242

241324231412242214112421141

42324131232

2312232213112321131

4222412132223121222

22112221121

421241113212311122122111212

211

aaaaaaaa

aaaaaaaa

aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

'

  

R

(3-83)

(3-84)

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((66))(1) 共通性の推定

R‘は,R からDを引いた値である.

独自因子dj2は不明→dj

2を推定してR’を求める.

式(3-77)の共通性hj2を推定できれば式(3-76)よりdj

2が求められる.

hj2の推定(共通性の推定)には初期値を設定する必要があり,

一般には以下に示す3つの方法のいずれかで行う.

(1)初期値: 1

(2)初期値: Rの各列の最大値

(3)初期値: 目的変数をZj,説明変数をZj以外の変数とした重回帰式の寄与率

そして,Rの対角要素を初期値に置きかえたものをR‘として式(3-84)を解く.ここで,R’の固有値と固有ベクトルを求めれば,以下の手順で因子負荷量を求めることができる.

(p×p)の正方行列Xには,p個の固有ベクトルが存在する.Xの固有値あああああ

λjに対する固有ベクトル[ ] pλλλ ,,, 21 K

pjjj eee ,,, 21 K

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((77))このとき,Xは次式のようにスペクトル分解できる.

[ ] [ ] LL

ML

M+

⎥⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢⎢

+

⎥⎥⎥⎥⎥

⎢⎢⎢⎢⎢

= 22212

2

22

12

212111

1

21

11

1 p

p

p

p

eee

e

ee

eee

e

ee

λλX (3-85)

⎥⎥⎥

⎢⎢⎢

⎥⎥⎥

⎢⎢⎢

=MM

L

L

MM

L

L

222122

211111

222212

121111

eeee

eeee

λλλλ

λλλλ

X

p個 p個

p個 変形すると

(3-86)

0に近い固有値がある場合はその固有値を無視して,m個(m<p)の固有値を用いてXを次式で近似する

⎥⎥⎥

⎢⎢⎢

⎥⎥⎥

⎢⎢⎢

MM

L

L

MM

L

L

222122

211111

222212

121111

eeee

eeee

λλλλ

λλλλ

≒X

m個 p個

m個 (3-87 )

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3.5.33.5.3 因子負荷量因子負荷量((88))

このようにしてR‘の固有値と固有ベクトルを求め,固有値の平方根と固有ベクトルの積を計算すればR'の因子負荷量を算出できる.

jkkjk ea λ=(3-88)

以上に示した因子負荷量の算出法を主因子法(principal factor analysis)と呼ぶ.因子負荷量の算出法としてはこの他にセントロイド法や最尤法などがある.これらの算出法の採用に関しては,まず,それぞれの方法で因子分析を行い,それらの結果を比較したうえで最終的に決定することが望ましい.

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参考)参考)因子因子負荷量を求める上で負荷量を求める上でののポイントポイント

因子分析で因子負荷量を求める際のポイントは,

☆単純に方程式を解いて求められない.そこで,共通性に

対し初期値を仮定し,共通性を推定する.通常,共通性

が初期値と一致しないため,反復して推定を行う.

☆共通因子の設定数,共通因子相互に対する仮定,初期値

の設定の仕方,求めた因子軸は回転方法,それぞれで得

られる解析結果が異なる.

詳細は教科書参照のこと.

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3.5.43.5.4 寄与率寄与率

p個の変数で因子分析を行ったとき,求めた因子の固有値を

λ1,λ2,…,λmとする.固有値が大きいほど,因子の説明

力が高いと考えられる.そこで各固有値と変数の数pとの割

合から各因子の説明力の指標を求める.これを寄与率と呼ぶ.

ρj= (3-92)pjλ

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3.5.53.5.5 因子軸因子軸の回転の回転((11))

共通因子の解釈を容易にするために行う.

因子軸の回転とは,具体的には式(3-93)のθを求めること

θの決定方法:幾つかの変数で因子負荷量の絶対値が大きく,

残りの変数では因子負荷量が0に近い形になるように回転する.

すなわち,上記式で因子負荷量の分散が大きくなること.

変数名 文科系能力 理科系能力 変数名 文科系能力 理科系能力

国語 0.753 0.382 国語 0.792 0.292数学 0.793 -0.486 数学 0.183 0.912物理 0.803 -0.347 物理 0.292 0.825英語 0.716 0.525 英語 0.872 0.168

因子負荷量(回転前)

表3-21 軸の回転による因子負荷量の変化

因子負荷量(回転後)

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1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

国語

数学

物理

英語

国語

数学

物理

英語

回転なし

因子2

因子1 1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

国語

数学

物理

英語国語

数学

物理

英語

バリマックス回転

因子2

因子1

3.5.53.5.5 因子軸因子軸の回転の回転((22))

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3.5.63.5.6 因子因子得点得点のの推定推定

∑=

=p

j'

'jjk'jjk rab

1

∑=

+=m

kijikjkij efaZ

1

i番目のサンプルにおけるj番目の変数の基準化されたデータをZijとおく.因子負荷量をajk,共通因子の因子得点をfik,独自因子をeijとして,Zijは式(3-69)より次式のように表すことができる.

∑=

=p

jijjkik Zb'f

1

計算上の因子得点f'ikを次式により定義する.

因子分析においては,このf'ikが真の因子得点fikにできるだけ近いことが望ましいので,次式の・kを最小にする係数bjkを求める.

以下、教科書参照方。求める係数は次式のように定義できる

(3-113)

(3-103)

(3-104)

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3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例11

既存の製品に対する消費者のイメージ評価構造を解明し,

既存製品のマッピングを行うことは,新たな製品開発を行う

うえで重要な足がかりとなる.

本事例においては,新しいワイングラスの開発における目

標設定のため,イメージ評価構造の抽出および既存のワイ

ングラスのマッピングを試みた.

既存のワイングラス10個のサンプルに対する,9つのイ

メージ評価項目による官能評価試験を実施し,表3-22に示

すデータを得た.因子分析を行い,イメージ評価における因

子の抽出とサンプルのマッピングを行った.

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3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例1~解析データ1~解析データ

ワイングラス 1 4.275 2.575 3.625 2.725 2.325 2.800 5.725 5.800 1.925

ワイングラス 2 3.600 4.825 3.750 4.425 4.375 4.350 3.250 4.450 5.000

ワイングラス 3 5.700 3.475 5.650 2.425 3.575 2.400 5.625 5.675 2.450

ワイングラス 4 4.350 5.350 4.950 5.800 4.325 6.150 4.375 2.200 4.950

ワイングラス 5 4.725 4.275 3.900 2.800 4.375 2.825 4.675 5.525 4.100

ワイングラス 6 4.725 4.625 5.000 3.550 3.950 3.650 5.125 4.775 3.125

ワイングラス 7 3.825 5.975 3.825 4.825 5.600 5.050 3.700 4.300 5.850

ワイングラス 8 4.125 3.275 3.750 5.025 2.825 5.125 5.200 4.025 2.200

ワイングラス 9 3.475 5.450 5.075 4.725 5.400 4.875 3.975 3.175 5.500

ワイングラス 10 2.975 3.200 2.600 4.300 2.400 4.175 5.350 4.975 2.325

飲みやすい

都会的な

持ちやすい

目新しい

高級感のある

個性的な

カジュアルな

単純な

華奢な

ワイングラス 1 4.275 2.575 3.625 2.725 2.325 2.800 5.725 5.800 1.925

ワイングラス 2 3.600 4.825 3.750 4.425 4.375 4.350 3.250 4.450 5.000

ワイングラス 3 5.700 3.475 5.650 2.425 3.575 2.400 5.625 5.675 2.450

ワイングラス 4 4.350 5.350 4.950 5.800 4.325 6.150 4.375 2.200 4.950

ワイングラス 5 4.725 4.275 3.900 2.800 4.375 2.825 4.675 5.525 4.100

ワイングラス 6 4.725 4.625 5.000 3.550 3.950 3.650 5.125 4.775 3.125

ワイングラス 7 3.825 5.975 3.825 4.825 5.600 5.050 3.700 4.300 5.850

ワイングラス 8 4.125 3.275 3.750 5.025 2.825 5.125 5.200 4.025 2.200

ワイングラス 9 3.475 5.450 5.075 4.725 5.400 4.875 3.975 3.175 5.500

ワイングラス 10 2.975 3.200 2.600 4.300 2.400 4.175 5.350 4.975 2.325

飲みやすい

都会的な

持ちやすい

目新しい

高級感のある

個性的な

カジュアルな

単純な

華奢な

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3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例1~因子分析の実施1~因子分析の実施

(a) 回転前の因子構造 (b) バリマックス回転後の因子構造

※網掛は絶対値が0.5以上

因子1 因子2 因子3 因子1 因子2 因子3

華奢な 0.913 0.277 -0.294 華奢な 0.954 0.293 -0.024

都会的な 0.907 0.339 -0.119 高級感のある 0.952 0.142 0.213

カジュアルな -0.854 -0.075 0.375 都会的な 0.892 0.372 0.132

単純な -0.838 0.156 -0.475 カジュアルな -0.860 -0.290 0.229

個性的な 0.832 -0.419 0.344個性的な 0.276 0.937 -0.179

目新しい 0.820 -0.475 0.311目新しい 0.259 0.932 -0.242

高級感のある 0.797 0.527 -0.242単純な -0.334 -0.911 -0.109

持ちやすい 0.148 0.825 0.526

持ちやすい 0.221 0.074 0.962飲みやすい -0.428 0.697 0.301

飲みやすい -0.161 -0.388 0.763

固有値 5.292 2.067 1.108

固有値 3.680 3.061 1.725寄与率(%) 59 23 12

寄与率(%) 41 34 19累積寄与率(%) 59 82 94

累積寄与率(%) 41 75 94

機能

品位

個性

(a) 回転前の因子構造 (b) バリマックス回転後の因子構造

※網掛は絶対値が0.5以上

因子1 因子2 因子3 因子1 因子2 因子3

華奢な 0.913 0.277 -0.294 華奢な 0.954 0.293 -0.024

都会的な 0.907 0.339 -0.119 高級感のある 0.952 0.142 0.213

カジュアルな -0.854 -0.075 0.375 都会的な 0.892 0.372 0.132

単純な -0.838 0.156 -0.475 カジュアルな -0.860 -0.290 0.229

個性的な 0.832 -0.419 0.344個性的な 0.276 0.937 -0.179

目新しい 0.820 -0.475 0.311目新しい 0.259 0.932 -0.242

高級感のある 0.797 0.527 -0.242単純な -0.334 -0.911 -0.109

持ちやすい 0.148 0.825 0.526

持ちやすい 0.221 0.074 0.962飲みやすい -0.428 0.697 0.301

飲みやすい -0.161 -0.388 0.763

固有値 5.292 2.067 1.108

固有値 3.680 3.061 1.725寄与率(%) 59 23 12

寄与率(%) 41 34 19累積寄与率(%) 59 82 94

累積寄与率(%) 41 75 94

機能

品位

個性

表3-23 因子分析の結果

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(2) 因子の解釈表3-23(b)に示す因子負荷量の一覧から,各因子は以下のように解釈され,3種類の因子によるワイングラスのイメージ評価構造を解明することができた.

因子1: 「華奢な」,「高級感のある」などに大きく関与することから『品位』を表すと考えられる.

因子2: 「個性的な」,「目新しい」などに大きく関与することから『個性』を表すと考えられる.

因子3: 「持ちやすい」,「飲みやすい」に大きく関与することから『機能』を表すと考えられる.

3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例1~因子分析の実施1~因子分析の実施

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

-2

-1

0

1

2

-2 -1 0 1 2

-2

-1

0

1

2

-2 -1 0 1 2

因子 1(品位)

因子2(個性)

因子 2(個性)

因子3(機能)

1

10

3

4

5

6

7

8

9

21

10

3

4

5

6

78

9

2

-2

-1

0

1

2

-2 -1 0 1 2

-2

-1

0

1

2

-2 -1 0 1 2

因子 1(品位)

因子2(個性)

因子 2(個性)

因子3(機能)

1

10

3

4

5

6

7

8

9

21

10

3

4

5

6

78

9

2

図3-13 因子得点によるサンプルの布置図

3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例1~因子分析の実施1~因子分析の実施

因子得点の散布図を示す.図より,『品位』に特化したデザインではワイングラス7が,『個性』に特化したデザインではワイングラス4が,『機能』に特化したデザインではワイングラス3が代表となる.

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3.5.73.5.7 事例と解析手順:事例と解析手順:事例事例22

お客様が車を購入する際に,その車の持つイメージが大

きく影響することが知られている.

車の持つイメージはブランドとも呼ばれ重要な資産でもあ

る.そこでさまざまなカテゴリーから10車種を取り上げて,

お客様が持つ車のイメージについてアンケート調査を行っ

た.

対象者:20代の男女20名

配布資料:10車種の紹介写真及び説明資料

アンケート評価尺度:10段階評価

表3-29に平均評点を整理した.

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講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:分析:解析データ解析データ

変数名高級感

がある

速そう

な快適な

ハンド

リング

が良い

静かな荷物が

つめる

運転し

やすい

経済的

FZ 9 10 5 10 7 2 7 5

SK 9 9 9 9 9 6 7 6

TI 7 7 8 8 8 6 6 6

PM 8 6 6 8 7 6 6 7

EG 10 8 9 6 9 10 4 4

MO 4 5 5 4 4 6 9 10

MA 6 7 6 6 6 4 10 9

NO 6 7 7 7 6 6 9 8

RA 7 6 8 8 7 8 8 7

ST 9 6 9 9 9 8 6 6

表 インタビュー調査結果一覧

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:手順1分析:手順1 多変量連関図多変量連関図

2:高級感がある

3:速そうな

4:快適な

5:操縦安定性

6:静かな

7:荷物がつめる

8:運転しやすい

9:経済的な

2:高級感 3:速そう 4:快適な 5:操縦安 6:静かな 7:荷物が 8:運転し 9:経済的対角要素

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:手順分析:手順22 相関係数行列相関係数行列

変数名高級感がある

速そうな

快適な操縦安定性が良い

静かな荷物がつめる

運転しやすい

経済的な

高級感がある 1 0.614 0.559 0.661 0.895 0.247 -0.799 -0.932速そうな 0.614 1 0.081 0.553 0.441 -0.404 -0.249 -0.635快適な 0.559 0.081 1 0.27 0.831 0.736 -0.545 -0.552操縦安定性が良い 0.661 0.553 0.27 1 0.617 -0.255 -0.344 -0.62静かな 0.895 0.441 0.831 0.617 1 0.424 -0.772 -0.855荷物がつめる 0.247 -0.404 0.736 -0.255 0.424 1 -0.512 -0.267運転しやすい -0.799 -0.249 -0.545 -0.344 -0.772 -0.512 1 0.858経済的な -0.932 -0.635 -0.552 -0.62 -0.855 -0.267 0.858 1

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:手順分析:手順33 因子分析の実施因子分析の実施

因子分析を実施する際,まず,共通因子の数を決める.この事例では特性値が8個であり,共通因子として2因子を想定した.

変数の数: 8 因子の数:2

サンプル数:10 回転なし

No 固有値 寄与率 累積寄与率

1 4.869 0.609 0.609

2 1.982 0.248 0.856

3 0.559 0.070 0.926

4 0.403 0.050 0.977

5 0.088 0.011 0.988

6 0.083 0.010 0.998

7 0.016 0.002 1.000

8 0.000 0.000 1.000

1000 20 40 60 80(%)

2

1

累積寄与率

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:手順分析:手順33 因子分析の実施(2)因子分析の実施(2)

1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.0-1.0 -0.5 0.0 0.5

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

高級感があ速そうな

快適な

ハンドリン 静かな

運転しやす

経済的な

高級感があ速そうな

快適な

ハンドリン 静かな

運転しやす

経済的な

バリマックス回転

因子2

因子1

変数名 因子1 因子2高級感がある 0.519 0.827速そうな -0.112 0.785快適な 0.782 0.229ハンドリングが良い 0.064 0.751静かな 0.697 0.676荷物がつめる 1.042 -0.384運転しやすい -0.67 -0.486経済的な -0.531 -0.813

表 因子負荷量

図 因子負荷量の散布図

講義資料@慶応大学 2006.5.19 by K.Kurihara

因子因子分析:手順分析:手順33 因子分析の実施(3)因子分析の実施(3)

モデル名 因子1 因子2

FZ -4.159 3.521

SK 2.188 -1.123

TI 1.510 -0.421

PM 6.097 -3.941

EG 2.181 0.317

MO -4.767 0.075

MA 1.411 -0.943

NO -3.514 0.854

RA 7.300 -4.351

ST -8.247 6.012

表 因子得点

表示サンプル数:10/10 出力基準値: 0.00

8.2-8.2 -4.1 0.0 4.1-8.2

-4.1

0.0

4.1

8.2

8.2-8.2 -4.1 0.0 4.1-8.2

-4.1

0.0

4.1

8.2

FZ

MONO

ST

FZ

SKTI

PM

EG

MO

MA

NO

RA

ST

分散 = 1.0

因子2

因子1