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1 平成24年度マルチGNSS解析技術等の開発に向けた 複数周波数信号及び衛星系の組合せに関する技術開発業務 委員会報告 平成2534日立造船株式会社 東京海洋大学 資料3 6回マルチGNSSによる高精度測位技術の開発に関する委員会

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1

平成24年度マルチGNSS解析技術等の開発に向けた

複数周波数信号及び衛星系の組合せに関する技術開発業務

委員会報告

平成25年3月4日

日立造船株式会社東京海洋大学

資料3

第6回マルチGNSSによる高精度測位技術の開発に関する委員会

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平成24年度マルチGNSS解析技術等の開発に向けた複数周波数信号及び衛星系の組合せに関する技術開発業務 平成25年3月4日

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今年度の業務計画

業務計画

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業務計画

3

H24年度技術開発業務の方針

●●●1.シミュレータで作成されるデータの評価●2.複数周波数信号の組合せに関する調査・検討3.衛星系の組合せに関する調査・検討

●● 3.1.GPSとGLONASS間で位相差を取ることを可能にする方法● 3.2.受信機ハードウェアバイアス(ISB)の変化とその変化量が

測位解の精度及び安定性に与える影響● 3.3.GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)の変化とその変化量が

測位解の精度及び安定性に与える影響● 3.4.GalileoQZSSの観測データを組み合わせた場合の測位解の精度

及び安定性● 4.観測誤差モデルの検証及び適用手段の検討

5.精密単独測位(PPP)に関する調査・検討・評価●● 5.1.GPSとGLONASSを併用したリアルタイム精密単独測位計算手法

について● 5.2.GPSを用いた精密単独測位でアンビギュイティ解決をする計算手法

●【文献調査】 ●【解析評価(実観測データ)】 ●【解析評価(シミュレーション)】

※3.4.Galileoの調査は国土地理院殿との協議によりQZSSの詳細調査に変更した

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

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5

ハードウェアシミュレータ

JAVAD DELTA 受信機

4. 観測誤差モデルの検証及び適用手段の検討

シミュレータによる観測

L5信号を使用したL1、L2、L5による三周波解析

現在、L5信号を送信するGPS衛星は3機しかない

ハードウェアシミュレータ、ソフトウェアシミュレータを使用して評価

Spirent GSS8000 ハードウェアシミュレータ

ソフトウェアシミュレータ

国土地理院開発 衛星測位システムシミュレータ(SPSS)

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

条件 基線長ハードウェアシミュレータ

設定ソフトウェアシミュレータ

設定

上空視界良い

2km 地面からのマルチパス マルチパスなし

上空視界良い

20km 地面からのマルチパス マルチパスなし

上空視界良い

100km 地面からのマルチパス マルチパスなし

上空視界悪い

2km地面からのマルチパスと東方向に9m離れた位置に20mの高さの垂直面で遮蔽

遮蔽マスクにより遮蔽

マルチパス多い

2km

東方向に9m離れた位置に20mの高さの垂直面で遮蔽垂直面からのマルチパス(地面からのマルチパスなし)

遮蔽マスクにより遮蔽データにマルチパス付加

観測条件

(遮蔽マスク用上空視界写真)

(遮蔽マスク用上空視界写真)

24時間観測

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

ハードウェアシミュレータ観測データ スカイプロット

基準点

L2

L1

L5

上空視界良い(2km基線)

上空視界悪い(2km基線)

マルチパス多い(2km基線)

SNR =>45>40>35>30>25<25

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

L1

L2

L5

上空視界良い(2km基線)

上空視界悪い(2km基線)

マルチパス多い(2km基線)

ハードウェアシミュレータ観測データ搬送波電力雑音比(C/N0)の仰角依存性

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

基準点 上空視界良い(2km基線)

上空視界悪い(2km基線)

マルチパス多い(2km基線)

L1

L2

L5

ソフトウェアシミュレータ観測データ スカイプロット

SNR情報なし

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

# 周波数 手法 略称

1 L1 1周波による従来手法(ILS) L1 ILS2 L5 1周波による従来手法(ILS) L5 ILS3 L1+L2 2周波による従来手法(WL+NL) L1L2 WLNL4 L1+L2 2周波による従来手法(電離層推定+ILS) L1L2 ILS5 L1+L5 2周波による従来手法(WL+NL) L1L5 WLNL6 L1+L5 2周波による従来手法(電離層推定+ILS) L1L5 ILS7 L1+L2+L5 3周波による手法(TCAR) L1L2L5 TCAR8 L1+L2+L5 3周波による手法(電離層推定+ILS) L1L2L5 ILS

計算手法

衛星系はGPSのみ

ハードウェアシミュレータデータ、ソフトウェアシミュレータデータそれぞれについてキネマティック解析、スタティック解析を実施

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

ハードウェアシミュレータ キネマティック解析結果実

行時

間(秒

) L1L2L5 ILS

L1L2 ILS

L1L5 ILS

フィ

ック

ス率

(%)

初期

化時

間(秒

RM

S <

U> (m

)

実行時間:電離層推定により長くなる、3周波では2周波よりさらに長くなるフィックス率:上空視界が悪い条件では、WLNL、TCARで10%以下初期化時間:WLNL、TCARはILSより長い座標の精度:上空視界の良い2km、20km基線ではILSの方が精度が良い座標の精度:WLNL、TCARではL1+L5の組合せが良い

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

ハードウェアシミュレータ スタティック解析結果

実行

時間

(秒

L1L2L5 ILS

L1L2 ILSL1L5 ILS

RM

S <

U> (m

)

実行時間:キネマティック解析と同様の結果座標の精度:大きな差はみられない

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

ソフトウェアシミュレータ キネマティック解析結果実

行時

間(秒

) L1L2L5 ILS

L1L2 ILS

L1L5 ILS

フィ

ック

ス率

(%)

初期

化時

間(秒

RM

S <

U> (m

)

実行時間:ハードウェアシミュレータと同様の結果フィックス率:ハードウェアシミュレータと同様の結果初期化時間:ハードウェアシミュレータと同様の結果座標の精度:大きな差はみられない

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2. 複数周波数信号の組合せに関する調査・検討

ソフトウェアシミュレータ スタティック解析結果

実行

時間

(秒

L1L2L5 ILS

L1L2 ILS

L1L5 ILS

RM

S <

U> (m

)

実行時間:キネマティック解析と同様の結果座標の精度:大きな差はみられない

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3.1.GPSとGLONASS間で位相差を取ることを可能にする方法の調査・検討

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16※第4回マルチGNSSによる高精度測位技術の開発に関する委員会「資料3」より抜粋

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

GPS‐GLONASS間の各種バイアス

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“混合”解析(各衛星系で二重差生成)

“統合”解析(衛星系間でも二重差生成)

同一受信機 可能(衛星系間受信機ハードウェアバイアス(ISB)の補正)

異機種受信機GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)の補正

GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)の補正

+衛星系間受信機ハードウェアバイアス(ISB)の補正

※第4回マルチGNSSによる高精度測位技術の開発に関する委員会「資料3」より抜粋

混合解析と統合解析について

<GPSとGLONASSの組合せ>

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

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RTKLIB v2.4.1に含まれるRTKPOSTを改良し、GPSとGLONASS間で位相差を取るプロトタイプの後処理基線解析プログラムを開発

GPSとGLONASS間で位相差を取る統合解析

IFBおよびISBは、あらかじめ推定した値をテーブルとして与えて補正する方法

様々な観測条件、様々な受信機の組合せで観測したデータを解析

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3.2.受信機ハードウェアバイアス(ISB)の変化とその変化量が測位解の精度及び安定性に与える影響の調査・検討

3.3. GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)の変化とその変化量が測位解の精度及び安定性に与える影響の調査・検討

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

受信機とアンテナ

基準点

NovAtel GPS 703 GGGアンテナ

JAVAD DELTA 受信機 (略称:Javad(T))

ターゲット点

Trimble NetR9 受信機 × 2台 (略称:Trimble(G),(H))

TOPCON NET-G3A 受信機 (略称:Topcon)

Leica GRX 1200+ GNSS 受信機 (略称:Leica)

JAVAD DELTA 受信機 (略称:Javad(G))

NovAtel GPS 703 GGGアンテナ

GPS,GLONASS,QZSS

GPS,GLONASS,QZSS

GPS,GLONASS,QZSS

GPS,GLONASS,QZSS

GPS,GLONASS

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

項目 観測日 説明

0m基線 11月20日 ゼロベースライン観測

1m基線

アンテナ交換11月21日

移動局アンテナタイプ変更による影響評価(※Trimble(H)のみ)

1m基線 11月22日 1m基線観測

1m基線

温度変化11月26日 移動局の受信機5台を屋外で観測

温度変化による影響評価

1m基線

受信機再起動11月27日 移動局受信機再起動による影響評価

1m基線

FW変更11月28日

移動局の受信機のファームウェアバージョン変更による影響評価 (※Trimble(H)のみ)

1m基線 12月1日~3日 予備観測

1m基線

受信機個体差ー

移動局の受信機5台のうち2台を同機種同FWバージョンとし、その個体差を評価

データ観測条件 全てオープンスカイ

東京海洋大学越中島キャンパス構内で観測

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

受信機Javad(T)

Trimble(G)

Trimble(H)

Topcon Leica

L1 0.03  ‐0.72  ‐0.74  ‐0.50  2.98 

L2 ‐0.04  ‐1.04  ‐1.02  ‐0.49  2.93 

GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)推定結果

0m基線でのIFB推定値

(単位:cm / チャンネル)

Javad(G)を基準としたIFB推定値

同一機種ではIFBはほぼ同じ傾きJavad(G)に対してLeicaの傾きが大きい

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GLONASSチャンネル間バイアス(IFB)の各観測条件による変化

0.5 0.5

L1 L2

JAVAD(G)を基準としたIFB推定値

0m基線で推定した結果を基準とした差をプロット、各受信機で+0.5cmずらしてプロット

各観測条件によるIFBへの影響について、大きな変動はみられない

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

約24時間の観測データを使用して、擬似距離の電離層フリー線形結合により単独測位で推定した擬似距離ISBの平均値

受信機の機種により擬似距離ISBの推定値は異なる、同一機種では値は近い各観測条件による擬似距離ISBへの影響について、大きな変動はみられない

単独測位による推定値 0m観測での推定値を基準とした差分

GPS‐GLONASS受信機ハードウェアバイアス(ISB)の各観測条件による変化

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基線解析に使用する擬似距離ISBについて

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

信号 Trimble (G) Trimble (H) Topcon LeicaL1  (L1 C/A) ‐4.257  ‐4.437  -28.071 16.728 L2  (L2 P(Y)) ‐13.377  ‐13.417  -34.873 17.181 LC (PC) 9.829  9.479  -17.535 15.889 

基準局であるJavad (G)の擬似距離ISB推定値一日分の平均値と移動局の擬似距離ISB推定値一日分の平均値の差分に光速をかけて距離になおして適用

(単位:m)

0m基線観測条件

信号ごと、受信機の組合せごとに擬似距離ISBの値は異なる

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

各観測条件で推定したIFB、ISBが基線解析結果に与える影響を調査

衛星組合せ 条件 混合解析 統合解析

GPS 補正なし ○ -

GPS + GLONASS 補正なし ○ ○

GPS + GLONASS IFB補正 ○ ○

GPS + GLONASS IFB + ISB補正 - ○

解析条件

IFB補正、ISB補正には0m基線で推定した値を全ての観測条件の解析に使用

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

各観測条件で推定したIFB、ISBが基線解析結果に与える影響を調査

解析設定

解析設定 設定値

解析ソフト RTKLIB v.2.4.1 gsi v2RTKPOST

サンプリング間隔 15秒

データの時間 22時間

周波数 L1+L2

仰角マスク 15度

電離層補正 Klobucharモデル(放送暦)

対流圏補正 Saastamoinenモデル

衛星軌道・時計 放送暦

アンビギュイティ決定レシオ 3.0

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

推定したIFBを使用したキネマティック基線解析結果

混合解析

Javad (G) – Javad (T) Javad (G) – Trimble (H)

観測条件によるフィックス率の大きな変化は見られない(0m基線と1m基線の違いは除いて)IFB補正によりフィックス率向上がみられる

フィックス率の比較

Fix率

(%)

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

推定したIFBを使用したキネマティック基線解析結果

混合解析

Javad (G) – Topcon Javad (G) – Leica

IFBの傾きが小さいJavad-Topcon基線ではフィックス率低下IFBの傾きが大きいJavad-Leica基線ではフィックス率向上へのIFB補正による効果が大きい

フィックス率の比較

Fix率

(%)

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

推定したIFB、ISBを使用したキネマティック基線解析結果

統合解析Javad (G) – Trimble (H)

フィックス率の比較

混合解析Javad (G) – Trimble (H)

Fix率

(%)

統合解析では、IFB補正と擬似距離ISB、搬送波位相ISBの補正が必要統合解析でも補正により、混合解析のIFB補正ありと同程度のフィックス解が得られる

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

搬送波位相ISBの推定について

観測条件 0m アンテナ 1m 温度 再起動 FW 1m(2回目)

観測日 11/20 11/21 11/22 11/26 11/27 11/28 12/1

L1 (C1) ‐0.020  ‐0.033  ‐0.013  0.023  0.023  ‐0.076  0.023 

L2 (P2) 0.033  0.034  0.025  0.084  0.082  0.081  0.082 

搬送波位相ISBの変化は、観測条件による影響か時間変動かは不明

搬送波位相ISBの推定方法は確立されていない(文献が少ない)

キネマティック基線解析と同じ設定でIFB補正あり、擬似距離ISB補正ありでターゲット点の座標を固定した「Fixedモード」で解析

フィックス解の搬送波位相L1、L2それぞれの残差についてGPS、GLONASSそれぞれで平均をとり、その差を搬送波位相ISBとして解析時に補正

(単位:m)

Javad (G) – Trimble (H)

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

擬似距離ISB補正により擬似距離残差のGPSとGLONASSの差は小さくなる

擬似距離ISB補正による効果

IFB補正後擬似距離ISB補正前搬送波位相ISB補正前

IFB補正後擬似距離ISB補正後搬送波位相ISB補正前

擬似距離ISB補正

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

Fix 49.0% Fix 89.7%

GPS

GLONASS

1m基線Javad (G) – Trimble (H)

L2

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

搬送波位相ISB補正による効果

IFB補正後擬似距離ISB補正後搬送波位相ISB補正前

IFB補正後擬似距離ISB補正後搬送波位相ISB補正後

搬送波位相ISB補正

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

Fix 95.2%Fix 89.7%

搬送波位相ISB補正により搬送波位相残差のGPSとGLONASSの差は小さくなる

GPS

GLONASS

1m基線Javad (G) – Trimble (H)

L2

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

アンビギュイティ決定レシオの比較 1m基線Javad (G) – Trimble (H)

統合解析混合解析

衛星数

アンビギュイティ決定

レシオ

混合解析のアンビギュイティ決定レシオに比べ、統合解析のレシオは低いため二重差で除去できていない誤差が残っている可能性がある

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

3.4. QZSSの観測データを組み合わせた場合の測位解の精度及び安定性の調査・検討

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異機種受信機によるGPSとQZSS間で位相差を取る統合解析

3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

H23年度の調査でL2Cの搬送波位相には1/4サイクルのずれがあることが確認されている

問題点1

QZSSはL2C信号を送信する

問題点2

GPSとGLONASSの組合せ同様、異機種受信機の組合せではISB補正が必要となる可能性がある

GPSとQZSSの衛星系間受信機ハードウェアバイアス(ISB)

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

搬送波位相 Javad Trimble Topcon

GPS L1 C/A 補正なし 補正なし 補正なし

GPS L2P(Y) 補正なし 補正なし 補正なし

GPS L2C +1/4サイクル 補正なし(受信機内部で補正)

-1/4サイクル

QZSS L1 C/A 補正なし 補正なし 補正なし

QZSS L2C +1/4サイクル 補正なし(受信機内部で補正)

-1/4サイクル

基線解析におけるL2Cの扱いについて

受信機の機種に応じてL2Cの搬送波位相を1/4サイクルシフトして解析

受信機により符号の向きが異なる

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

Format VersionSatellite System Multi‐

Code ISB IFB 1/4CShiftGPS GLO GAL QZS BDS

RINEX

2.10 ○ ○ × × × × × × ×

2.11 ○ ○ ○ × × × × × ×

2.12 ○ ○ ○ *1 × △ × × △

3.01 ○ ○ ○ *1 △ ○ × × △

3.02 draft ○ ○ ○ ○ ○ ○ × △ ○

RTCM

2.3 ○ ○ × × × × × × ×

3.1 ○ ○ × × × × × × ×

3.1 am5 ○ ○ × × × △ × × △

3.2 ○ ○ ○ *2 *2 ○ × △ ○

*1 QZSS Extensions by JAXA, *2 Under Standardization Process

マルチGNSSデータ規格の状況

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

TopconのGPS L2CとQZSS L2Cの搬送波を-1/4サイクルシフト

シフト前 シフト後

GPSとQZSSを組合せた解析における1/4サイクルシフトの効果

0m基線Topcon – Trimble (H)

Fix率 19.3% Fix率 99.4%

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

L2

搬送波位相の残差が小さくなり、フィックス率が大幅に向上する

擬似距離の残差にGPSとQZSSでバイアスが残る

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GPSとQZSSの擬似距離ISB推定

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

信号 Trimble (H)L1  GPS L1 C/A – QZSS L1 C/A ‐1.385 L2  GPS L2 P(Y) – QZSS L2C ‐4.346 

基準点の擬似距離ISB推定値一日分の平均値とターゲット点の擬似距離ISB推定値一日分の平均値の差分に光速をかけて距離になおし解析時の擬似距離ISB補正に適用

(単位:m)

Topcon基準 擬似距離ISB補正値

GPSとGLONASSの組合せの場合と同じアルゴリズム(単独測位による手法)で衛星系間の擬似距離ISBを推定

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

GPS L2Cの擬似距離ISB推定について

L2C信号を送信するGPS衛星はまだ数が少ない

2012年11月22日のL2C信号を送信する衛星の捕捉衛星数

キネマティック基線解析と同じ設定でターゲット点の座標を固定した「Fixedモード」で解析

GPS、QZSSそれぞれの擬似距離残差の平均値の差をとった

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

信号

L1 L2GPSL1C/A ‐ QZSS

L1C/AGPSL2P(Y) ‐ QZSS

L2CGPSL2C ‐ QZSS

L2C基線解析残差 ‐1.374  ‐4.294  ‐3.676 ISB推定値 ‐1.385  ‐4.346  ‐差 0.011  0.052  ‐

GPSとQZSSの擬似距離ISB

Topcon基準 – Trimble (H)

基線解析残差で求めた値と単独測位で推定して差をとった値は近い値となる

(単位:m)

「GPS L2P(Y)-QZSS L2C」=-4.294mと「GPS L2C-QZSS L2C」=-3.676mの差

0.618m GPS L2P(Y)とGPS L2Cの擬似距離バイアス

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

補正前 補正後

GPSとQZSSを組合せた解析における擬似距離ISB補正の効果 0m基線

Topcon – Trimble (H)

Fix率 99.4% Fix率 99.9%

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

L2

擬似距離の残差が小さくなり、フィックス率が向上する

GPSとQZSS間のみ(GPS L2P(Y)-QZSS L2C、GPS L2C-QZSS L2C)擬似距離ISB補正

±10m

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

GPS L2P(PRN26)

GPS L2C(PRN5)

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

L2

二重差の基準衛星の切り替わりによる擬似距離残差の変動がみられる

GPSとQZSSを組合せた解析における擬似距離ISB補正の効果

±1m

QZSS L2C

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

1GPS L2P(Y)-QZSS L2Cの補正値でGPS L2P(Y)-QZSS L2Cの二重差を補正

2GPS L2C-QZSS L2Cの補正値でGPS L2C-QZSS L2Cの二重差を補正

3さらにGPS L2P(Y)-GPS L2Cの補正値「0.618m」でGPS L2P(Y)とGPS L2Cの二重差を補正

GPS L2P(Y)GPS LC

QZSS L2C

12

3

GPSとQZSSを組合せた解析における擬似距離ISB補正の効果

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

GPS L2P(PRN26)

GPS L2C(PRN5)

擬似距離残差

搬送波位相残差

衛星仰角SNR

L2

二重差の基準衛星の切り替わりによる擬似距離残差の変動がなくなる

GPSとQZSSを組合せた解析における擬似距離ISB補正の効果

±1m

QZSS L2C

※フィックス率は99.9%と変化なし

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

約24時間の観測データを使用して、擬似距離の電離層フリー線形結合により単独測位で推定した擬似距離ISBの平均値

受信機の機種により擬似距離ISBの推定値は異なる、同一機種では値は近い各観測条件による擬似距離ISBへの影響について、大きな変動はみられない

(※GPS-GLONASSと同様の結果)

単独測位による推定値 0m観測での推定値を基準とした差分

各観測条件で推定した擬似距離ISBの変化調査

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3. 衛星系組み合わせに関する調査・検討

各観測条件で推定した擬似距離ISBを使用したキネマティック基線解析結果

統合解析

Javad (G) – Trimble (H)

●GPSのみ ●補正なし ●ISB補正

観測条件によるフィックス率の大きな変化は見られない擬似距離ISB補正により全観測条件で若干のフィックス率向上がみられる

フィックス率の比較

Fix率

(%)

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まとめ

H/W・S/Wシミュレータによる三周波観測データ生成方法の確立

上記観測データを使った三周波基線解析アルゴリズムの評価

IFBおよび擬似距離ISBの安定性評価→十分に安定

測位性能向上には搬送波位相ISBの安定性が問題か?

擬似距離ISBの安定性評価→十分に安定

L2Cを利用するために受信機依存の1/4サイクルシフトの補正が必要

複数周波数信号の組合せ

複数衛星系の組合せ(GPS-GLONASS)

複数衛星系の組合せ(GPS-QZSS)

GPS - QZSS間の擬似距離ISBの存在を確認→推定・補正が必要

搬送波位相ISBの推定・補正によりGPS-GLONASS統合測位を実現

二周波に比較し三周波基線解析による測位性能改善は限定的

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今後の課題

実観測データを使った三周波基線解析アルゴリズムの評価

複数周波数信号の組合せ

複数衛星系の組合せ

GPS - Galileo組合せ評価およびISB推定・評価

GPS - GLONASS搬送波位相ISBの安定性評価

1/4サイクルシフト情報の取扱い方法の確立

IFB・ISBの校正手法の確立・校正用ソフトウェアの開発