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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/ Title �BApAuthor(s) �, �; �, �; �, �; �, �; �, �; �, �; �, �; �, Journal �, 117(5): 412-412 URL http://hdl.handle.net/10130/4394 Right Description

№6:尾部懸垂による負荷減少がマウス大腿骨の生体ア 中島 ...2 )(東歯大・解剖) 3) (東歯大・パーシャルデンチャー補綴) 4) 目的:宇宙飛行や高齢者の長期臥床状態後の骨萎縮

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Page 1: №6:尾部懸垂による負荷減少がマウス大腿骨の生体ア 中島 ...2 )(東歯大・解剖) 3) (東歯大・パーシャルデンチャー補綴) 4) 目的:宇宙飛行や高齢者の長期臥床状態後の骨萎縮

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,

Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title№6:尾部懸垂による負荷減少がマウス大腿骨の生体ア

パタイト(BAp)結晶配向性に与える影響

Author(s)中島, 孝輔; 松永, 智; 古川, 丈博; 岩田, 優行; 森岡,

俊行; 吉成, 正雄; 阿部, 伸一; 矢島, 安朝

Journal 歯科学報, 117(5): 412-412

URL http://hdl.handle.net/10130/4394

Right

Description

Page 2: №6:尾部懸垂による負荷減少がマウス大腿骨の生体ア 中島 ...2 )(東歯大・解剖) 3) (東歯大・パーシャルデンチャー補綴) 4) 目的:宇宙飛行や高齢者の長期臥床状態後の骨萎縮

412 学 会 講 演 抄 録

№5:口腔インプラント近傍に新生された骨組織の構造特性青木一充1)2),松永 智1)2),是澤和人1)2),小髙研人1)2),山本将仁1)2),吉成正雄2),矢島安朝3)

山口 朗2),阿部伸一1)(東歯大・解剖)1)(東歯大・口科研)2)(東歯大・口腔インプラント)3),

目的:口腔インプラントの埋入手術後,インプラン て生体アパタイト結晶の配向性を解析するとともト体近傍の海綿骨領域において Haversian bone が に,2光子励起顕微鏡(A1-RMP,Nicon,Japan)新生され,多数のオステオンを認めることが報告さ を用いて SHGイメージングを行いコラーゲン線維れている。オステオンは骨リモデリングにおける緻 走行の異方性解析を行った。密骨の骨単位であり,荷重環境の変化にともない異 結果:インプラント体周囲において,本来の海綿骨所的に生じると考えられるが,インプラント周囲顎 領域に多数出現したオステオンは,インプラント体骨の骨動態については不明な点が多く残されてい からの距離に応じて走行方向に異方性が認められる。そこで本研究では,ヒトインプラント周囲顎骨 た。生体アパタイト結晶の配向は,下顎体下縁部にのミクロスケール/ナノスケールにおける質的評価 おいて近遠心方向への一軸優先配向が認められたを行い,通常の顎骨が有する構造特性との相違を検 が,インプラント体周囲ではオステオンの走行方向討するとともに,力学環境との関連性を明らかにす への優先配向を確認した。一方インプラント周囲顎ることを目的とした。 骨におけるコラーゲン線維の走行は,同心円状に走方法:生前に埋入され,亡くなる直前まで口腔内で 行する通常の緻密骨と大きく異なり,加えて直交す機能していた歯科インプラントを有するヒト遺体の る線維が全周にわたって認められた。顎骨から,インプラント体を含む試料体を採取した 考察:インプラント周囲に新生された骨組織は皮質(東京歯科大学倫理審査委員会 承認番号783)。マイ 骨様構造を呈するものの,有歯顎骨・無歯顎骨とはクロ CT(HMX225Actis4,Tesco,Japan)撮像 異なるミクロ/ナノ構造特性を有しており,インプにて顎骨内部構造の確認後,100 μm厚の研磨標本 ラントを介して加わる負荷を緩衝するために生体力を作製してオステオンの分布と異方性について検索 学的に最適化されている可能性が示唆された。を行った。さらに微小領域エックス線回折法を用い

№6:尾部懸垂による負荷減少がマウス大腿骨の生体アパタイト(BAp)結晶配向性に与える影響中島孝輔1)2),松永 智2)3),古川丈博1)2),岩田優行1)2),森岡俊行2)4),吉成正雄2),阿部伸一3),

3)矢島安朝1)(東歯大・口腔インプラント)1)(東歯大・口科研)2)(東歯大・解剖)4)(東歯大・パーシャルデンチャー補綴)

目的:宇宙飛行や高齢者の長期臥床状態後の骨萎縮 ケージにて尾部懸垂飼育をそれぞれ3週間行った。は,低負荷によって生じる骨粗しょう症として知ら 大腿骨の長軸に沿った骨幹端を10等分後5ヶ所におれており,尾部懸垂マウスはこの疾患モデルとして いて厚さ200µmの水平断面を作製した。計測点は一般的に用いられている。尾部懸垂マウスに生じる 各試料の皮質骨を8等分した際の中央8点とした。骨量の減少についてはこれまで様々な報告がある 微小領域X線回折装置(RINT RARIDⅡ,Rigaku)が,近年骨強度に関連する因子として着目される骨 を用いて,コントロールマウス,尾部懸垂マウスそ質に関する報告はきわめて少ない。生体アパタイト れぞれのエックス線回折強度比を算出し,評価を(BAp)結晶は重要な骨質因子であり,主として 行った。圧縮応力に対し高い抵抗性を発揮する。荷重環境と 結果:マウス大腿骨では,骨の長軸方向に対する1BAp結晶の配向性の間には高い相関が報告されて 軸優先配向を示し,尾部懸垂群はコントロール群いることから,尾部懸垂マウスの骨構造変遷を定量 と比較して有意に低い BAp結晶配向を示した。ま的に評価することで,力学的負荷が骨質に及ぼす影 た,部位別の比較においては,外側部で高値が,内響について考察することが可能である。そこで本研 側部で低値を示す傾向が認められた。究では,尾部懸垂マウス後肢の BAp結晶配向性に 考察:尾部懸垂マウス大腿骨の内側方向に対するついて検索を行い,負荷減少が骨の質的因子に及ぼ BAp結晶配向性が大きく低下していることから,す影響の一端を明らかにすることを目的とした。 骨量のみならず内側方向への骨質も低下したと考え方法:12週齢雄性 C57BL6マウスを2つの群(n= られた。前方,あるいは後方への配向性には有意な3)に分け,両群とも1週間の予備飼育後,コント 差を認めなかったことから,尾部懸垂にともなう内ロールマウスは通常飼育を,尾部懸垂マウスは専用 側方向への負荷低下をきたしたことが示唆された。

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