Upload
vudien
View
231
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
B
SIer
今回のシステムインテグレーション手法 従来のシステムインテグレーション手法
概要
User
Robot
従来のコスト 今回のコスト
労働生産性
人数
労働時間
生産量
その他の効果
投資回収年
事業規模
効果 (年当たり)
中小企業 製造業
(輸送用機械器具) 溶接 労働生産性向上
自動車用ボディフレームの溶接工程にロボットシステムを導入した。従来の技術者による手動溶接に代わり、溶接6ガンまでの自動交換を可能にし、溶接ロボットスライド機能を設けた。
株式会社 フジ技研
自動車用ボディーフレームの溶接工程に垂直多関節ロボットを導入。従来は手動のポータブルスポットで熟練した技術者2名が1基のフレームに溶接するため、品質の確保が難しく、生産能力は一日で1台であった。これに対し、今回は部品組立工程を工夫し、溶接ロボットがスライドする機能を設け、溶接ガンチェンジ機能を採用し、1つのサーボコントローラーで複数の溶接ガンを制御し、ロボットコントローラー内に複数の溶接ガン情報を保有させ、適切な加圧管理を行うシステムを構築した。これによって、従来専用機2基分のスペースで今回のロボットシステムが設置できるため、溶接稼働率が1.5倍(3基分)に向上した。本設備1基導入で従来設備3基分の性能を出せるため、設備導入コストを1/3削減できた。
自動車用ボディフレームの試作工程のロボットによる省コスト化自動溶接の実現
自動車ボディフレームの溶接工程
(株)フジ技研
(三重県いなべ市)
垂直多関節ロボット (株)安川電機
MOTOMAN MS210
安川エンジニアリング(株)
(愛知県みよし市)
従来の手法では、溶接に2名の技術者を配置し、ワークのR側/L側を溶接する際ワークをポジショナ等で180°回転させる必要があり、回転半径以上のスペースが必要であった。
溶接6ガンまで自動交換を可能とし、溶接ロボットにスライド機能を設けることで、組付け、仕上げ、検査の3工程で1名の技術者の配置で生産ができコストを大きく削減した。
部分組立 9.8万円 総合組立 9.0万円 合計 18..8万円
部分組立 9.9万円 総合組立 14.8万円 合計 24.7万円
3.0倍
2人 2人
10時間 10時間
2個 6個
品質が安定した
2.7年
51.8百万円
生産数増加:4個/日×30日=120個 不良率低下:前0.01%→0.005% 利 益 増:1,902万円/年 労働生産性:4.0名(1,200万円=25万円×4.0名×12ヶ月)の人件費に相当
ロボット導入のきっかけ
ロボット導入を終えて
ロボットユーザーからひとこと ロボットシステムインテグレータからひとこと
(株)フジ技研は、従業員数106名で20年以上前から自動車の開発上で必要となる試作部品の製造をおこなっています。自動車部品を製造する上で必要なあらゆる製品及び道具を製作している国内では数少ない自動車部品の試作・検査治具製造会社です。当社は3次元設計データを生産に関わる全ての工程に展開活用し、さらにその製造工程である設計から組立まで、ほぼすべてを内製化して顧客様へのトータルサポート体制をとっています。 自動車メーカーより自動車用ボディフレームの試作製作依頼がありますが、フレームの製作には熟練した溶接技術が必要であり、更に溶接時に歪を発生させないため左右同時 溶接が要求されます。溶接技術が同等の2名が1基のフレームに対し 左右同時に溶接するため品質の確保が難しく、更には熟練した溶接 技術者を育成することは短期的に難しいため、今回、溶接ロボットの導入 を計画しました。 更に安全性を高めるため試作台数が増加していることによる短納期に 対応するため、システムインテグレータである安川エンジニアリング(株) 様にご協力をお願し溶接ロボットシステムの導入に至りました。
システムは溶接6ガンまで自動交換を可能とし、溶接ロボットがスライドする機能を設け、位置決め精度を工夫しました。また、ロボットコントローラー内にガンチェンジ機能を採用し、1つのサーボコントローラーで複数ガンを制御するとともに、ロボットコントローラ内に複数のガン情報を保有させ、適切な加圧力管理を行いました。特徴は、溶接ロボットがスライドするため、位置決め方法を工夫していることです。 ロボット導入の結果、技術者による仕上がりの差がなく、品質が安定しました。また、スポット溶接の工程がロボットシステムの導入によって3工程(組付け、仕上げ、検査)が1名の技術者の配置で生産が可能となり、労働生産性が2倍に向上しました。 従来は、ボディフレームの製作には熟練した 溶接技術が必要であり、更に溶接時に歪を 発生させないため左右同時溶接が要求され ていましたが、スライド機能を設けることで課題 が解決しました。 今ではロボットは生産に欠かせない設備とな っています。
専務取締役 佐藤 滋 担当 木山
技術者の高齢化や後継不足が顕著な問題になりつつあり、今後の労働力不足に備える根本的な対策が必要であると考えました。 また、作業に熟練した高齢者が長く働ける環境整備を整えるためにもロボット導入が必要かと考えました。 今後は積極的にロボットを活用し、低付加価値作業にロボットを従事させ、高付加価値労働を人間が担当する生産工程を構築していきたいと考えています。
自動車用ボディフレームの試作工程のASSYを人が同時に溶接することが困難であり、品質の方も溶接技術者の熟練度により違いが出てきてしまいます。そこでロボットを使った同時溶接で安定した生産が可能となりました。また将来的に様々なボディフレームに対応出来るようにスポット溶接ガンの増設スペースも設けております。 今後も人が作業するのに困難な部分をロボットを使って解決していければと思います。