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B 面
[ 4 ]
1
次のうち、本文中の
①
に入れるのに最も適していることばはどれ
か。一つ選び、記号を○で囲みなさい。
ア 一時的 イ 逆説的 ウ 受動的 エ 必然的
2
電気は比較的新しい量ですとあるが、次のうち、電気の量を測ることに
ついて、本文中で述べられていることがらと内容の合うものはどれか。一つ
選び、記号を○で囲みなさい。
ア
古代ギリシャ時代に静電気が発見され、その量を測ろうとしたが、当時
はまだ技術がそこまで進んでいなかった。
イ
18世紀にベンジャミン・フランクリンが実験したことで、雷の正体が
電気だと明らかになり、そこで初めて電気の量が測られた。
ウ
電気はもとからその量を測るという発想があったわけではなく、長さや
温度と同様に感覚的にとらえることから始まったものである。
エ
電気の量を把握し、コントロールできるようになったことで、それを利
用する技術が進み、電気は人間社会に役立つものだとわかってきた。
3
味も統一された単位によって定量化できるようになるかもしれません
とあるが、本文中で筆者が述べている、味が統一された単位によって定量化
できるようになるまでの過程を、次のように表した。
に入る内容を、
本文中のことばを使って三十字以上、四十字以内で書きなさい。
量として曖昧なままの味は、味を出している物質の量とその味の量を
表す数値との
ようになる。
各社がどのように量を表すかについての模索と混乱の過程を経たあ
と、味が単位化できるものだったと気づく。
味が統一された単位によって定量化できるようになる。
4
単位化について、本文中で筆者が述べている内容を次のようにまとめた。
a
、
b
に入れるのに最も適しているひとつづきのことばを、そ
れぞれ本文中から抜き出しなさい。ただし、
a
は九字、
b
は
十三字で抜き出すこと。
単位化とは、量を測りたい、測らなくてはいけないという
a
か
ら生まれた
b
が、標準化されることである。
五
ある中学校の図書委員会では、生徒の図書室の利用を活発にするた
めにどのような取り組みを行うかということを【資料】を参考に話し
合い、次のA、Bの二つの【取り組み】が提案されました。あなたは、
AとBのどちらの取り組みが生徒の図書室の利用を活発にするために
効果的だと考えますか。あなたの考えを別の原稿用紙に二百六十字以
内で書きなさい。ただし、あとの条件1・2にしたがって書くこと。
【資料】
【取り組み】
A
小説やエッセーをはじめ、図書室には読
みたいと思えるような本がたくさんある
ということを伝えられる取り組み。
B
学習や生活に役立つ情報を調べるなど、
図書室には読書だけでなく他の活用方法
があるということを伝えられる取り組み。
条件1 A、Bのどちらか一つを選ぶこと。
条件2
【資料】から読み取れる内容をもとに、条件1で選んだ取り組
みが効果的だと考える理由を書くこと。
※ 二つの取り組みをそれぞれA、Bと表してもよい。
(全校生徒 480 名を対象に調査)
あてはまる39%
どちらかというとあてはまる29%
どちらかというとあてはまらない
19%
あてはまらない13%
本(教科書や参考書,漫画や雑誌を除く)を読むことが好きだ
②③
B 面
[ 3 ]
四 次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
長さ、質量、時間、電流、温度など、量にはそれぞれの個性があります。し
かし、単位が生まれるきっかけはどれも同じ、「量を測りたい」というニーズ
があったということです。
たとえば長さを測りたいという欲求はとても身近なものです。土地を測量す
る、服をつくるために身体の寸法や布の長さを測るなど、何かをつくるときに
必要になるのが長さという量であり、これを標準化(基準を決めること)しよ
うと考えるのは
①
な流れでしょう。単位という基準があれば、何かをつ
くってもらうときに、いちいち同じ長さのものを見本として持っていかなくて
も、「幅は1メートル、高さは50センチメートル」などと伝えることができま
す。
質量も、時間も、温度もそうでしょう。人とやりとりするものの量を計りた
い、育てた家畜の体重を測りたい。どのぐらいの時間が過ぎたのか知りたい。
どのぐらいの暑さなのか、熱さなのか知りたい。いずれも量を測りたいという
人間の欲求がまずあり、測る決まりごととしての単位が生まれ、標準化されて
いく。そのような流れをたどって、今私たちが使っているような単位ができて
きたわけです。
電気は比較的新しい量ですが、電気自体はもともと自然界にあるものです。
金属などを触ったときに静電気がバチッとくるのは昔も今も変わりませんし、
つるつるしたものをこするとホコリが吸い付くことは古代ギリシャ時代から
知られていました。18世紀にベンジャミン・フランクリンが雷雨の中で凧た
こ
を
上げて実験したことで、初めて雷の正体が電気だと明らかになりましたが、雷
自体ももとから自然界には存在していたものです。
ただ、古代ギリシャの哲学者タレスにしても(琥こ
珀はく
を磨いていたときに、摩
擦でホコリが琥珀の表面に付くのを発見しました)、18世紀のフランクリンに
しても、当時は電気の性質に驚いたり、雷の強弱などを感じたりすることはあ
っても、その量を測るという発想はなかったでしょう。感覚的にとらえるとい
う点では、たとえば、私たちが味をとらえているのと似たようなものだったの
ではないかと思います。
長さも温度も、もともとは感覚からスタートします。味というものも、私た
ちは〝薄味〞〝しょっぱすぎる〞など、感覚でざっくりととらえています。そ
して味自体、ある程度測ることはできても、現代でもまだ単位化されておらず、
量としては曖昧なままです。これは人間の味に対する理解がそこまで進んでい
ないということでもあります。
味を測定する装置としては、甘か
ん
味み
、苦味、うま味、塩え
ん
味み
、酸味という5項
目のレーダーチャートで表す「味覚センサー」があります。個別の味を計測す
る技術は、すでにあるわけですね。いずれ、甘味を出しているのはこの物質で
あり、この物質の量がこのときに甘味がいくつだという1対1の対応づけが、
より科学的に実現する可能性があります。それができたときに、味という感覚
についても、より限定して定量化できるようになるかもしれません。そうなる
とそれが業界内で慣習的に広がっていき、さまざまなメーカーが味覚センサー
を開発するようになり、それぞれの機器によって測定結果が違うということが
起きてくると考えられます。そのとき、各社がどのようなベクトルを使い、ど
のような軸でどう量を表すかが異なっていれば混乱が生じるはずです。
そのような模索と混乱の過程を経て、あとになってから、実はそれが単位化
できるものだったと気づく可能性があります。そうなったとき初めて、味の
〝量〞を測れるようになり、味も統一された単位によって定量化できるように
なるかもしれません。
19世紀には、おそらく電気も、そのように感覚的な、どこか謎めいたとら
えどころのない量だと認識されていたのではないかと思います。それが次第に、
照明が発明され、モールス信号などの通信ができるようになり、モーターを動
かせるようになり……と電気を利用する技術が進んできたことで、電気は人間
社会にとってとても役に立つということがわかってきます。そうすると、きち
んと量を測りたい、測らなくてはいけない、というニーズが出てくるのです。
より明るい照明や、よりスムーズな通信技術をつくるには、電気の量を把握
し、コントロールしなくてはなりません。もっとよく照らしたい、よりよい照
明をつくって他社に勝ちたい。もっと速く、遠くに離れた家族にメッセージを
伝えたい。単位はこのように、人間がそれを使って何かをしたいという思いを
持つことから始まります。人間の意思や必要性からつくられ、制度化されてい
くのが単位というものなのです。
(安田正美『単位は進化する』による)
(注)ベンジャミン・フランクリン=アメリカの政治家・文筆家・科学者。
琥珀=太古の樹脂などが地中に埋没して化石になったもの。
レーダーチャート=放射状に数値軸を配した多角形のグラフ。
ベクトル=大きさと向きをもつ量。
モールス信号=短点と長点の組み合わせで、文字、数字、記号を表現する電信信号。
②
③
受験番号
番 得点
国
語
解
答
用
紙
〔B問題〕
令和二年度大阪府学力検査問題
30
〈問題五を除く〉
4 4 4618
12
採点者記入欄
二 一
2216
1
11112222採点者記入欄
⑴
⎩―⎧
⎭―⎫
綿
密
2
⑵
⎩―⎧
⎭―⎫
秀
逸
⑶⑷⑺
ベン
ロン
⑻
エイ
セイ
3
⑸
⎩―⎧
⎭―⎫
朗
らかな
⑹
⎩―⎧
⎭―⎫
編
む
3
4484424
12
採点者記入欄
四3
234514
1234
採点者記入欄
三
ア
イ
ウ
エ
ア
イ
ウ
エ
ソ
まる
コロ
がる
ア
イ
ウ
エ
ア
イ
ウ
エ
ab
25
4
abア
イ
ウ
エ
ア
イ
ウ
エ
40
13
尽 日 尋 春 不 見 春
ネテ
ヲ
ず
ヲ
ようになる。
数値との
受験番号
番(原 稿 用 紙)
260 200 100
・原稿用紙の正しい使い方にしたがって書くこと。
・題名や氏名は書かないで、本文から書き始めること。
得点18