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第3回 医師の働き方改革を進めるための タスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 議事次第 日時:令 和 元 年 1 1 月 2 0 日 ( 水 ) 17 時 30 分 ~ 19 時 30 分 場所:TKP 新橋カンファレンスセンターホール 12E 議題 1. 現行制度上実施できる業務、明確に示されていない業務について 配布資料 資料1 これまでの議論のまとめ 資料2 タスク・シフト/シェアの推進について 資料3 現行制度上実施可能な業務について 資料4 現行制度上実施可能かどうか明確に示されていない業務について 資料5 医師の働き方改革に向けて特に進めるべき業務について 参考資料1-1 医療機関がタスク・シフト/シェアを進めるために必要な 取り組むべきこと<裵構成員提出資料> 参考資料1-2 特定行為研修修了者配置による医師の業務・労働時間 への影響 参考資料1-3 臨床工学技士によるタスク・シフト/タスク・シェア調査 <新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割 分担についての研究班資料> 参考資料2 ヒアリングで医師から既存職種へタスク・シフト/シェア可能 とプレゼンテーションされた項目について、事務局として現 行制度上の実施の可否を整理したもの(案)【前回資料を一部 改変】 参考資料3 臨床検査技師の病棟配置<日本臨床検査技師会資料> 机上資料 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに 関するヒアリング各団体提出資料 (第1回6月 17 日・第2回7月 17 日・第3回7月 26 日)

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第3回 医師の働き方改革を進めるための

タスク・シフト/シェアの推進に関する検討会

議事次第

日時:令 和 元 年 11 月 20 日 ( 水 )

1 7 時 3 0 分 ~ 1 9 時 3 0 分

場所:TKP 新橋カンファレンスセンターホール 12E

議題

1. 現行制度上実施できる業務、明確に示されていない業務について

配布資料

資料1 これまでの議論のまとめ

資料2 タスク・シフト/シェアの推進について

資料3 現行制度上実施可能な業務について

資料4 現行制度上実施可能かどうか明確に示されていない業務について

資料5 医師の働き方改革に向けて特に進めるべき業務について

参考資料1-1 医療機関がタスク・シフト/シェアを進めるために必要な

取り組むべきこと<裵構成員提出資料>

参考資料1-2 特定行為研修修了者配置による医師の業務・労働時間

への影響

参考資料1-3 臨床工学技士によるタスク・シフト/タスク・シェア調査

<新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割

分担についての研究班資料>

参考資料2 ヒアリングで医師から既存職種へタスク・シフト/シェア可能

とプレゼンテーションされた項目について、事務局として現

行制度上の実施の可否を整理したもの(案)【前回資料を一部

改変】

参考資料3 臨床検査技師の病棟配置<日本臨床検査技師会資料>

机上資料 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに

関するヒアリング各団体提出資料

(第1回6月 17 日・第2回7月 17日・第3回7月 26日)

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これまでの議論のまとめ

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 資料1

令和元年11月20日

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これまでにいただいた主なご意見・ご提案

議論の進め方等について

いろいろな発想で、各職種にタスク・シフト/シェアできるのかどうか、現状では法的な裏付けはどうなっているのか、変える必要があるならそれは可能なのかどうかなど、可能性を捨てずに議論してほしい。(第1回)2024年4月までに一定の成果を上げる必要があることから、議論の幅が広がりすぎないよう配慮が必要ではないか。 (第1回)2035年まで見据えると現行制度を超えたものも検討することが必要ではないか。 (第1回)抽象的な議論ではなく、具体的な行為をどの程度シフト/シェアするのか、長時間労働になっている診療科を重点的に、データをもって議論すべき。 (第1回)できるだけデータを出して、本当に実効性があるのかどうかを踏まえて、次の議論に移っていくことが重要。(第1回)どのタスク・シフト/シェアをすると、どのような形で医師の労働時間を削減することができるのか、1860時間に収まる形に進めていけるのかをイメージして、データを見ながら進めていただきたい。 (第1回)タスク・シフト/シェアは優先順位をきめて、12月までにできることを議論していくべきではないか。 (第1回)進め方の視点として、1階層目で、現行制度下で「実施可能」「不可」「不明確」に分け、2階層目で「現場視点・マネジメント視点(臨床現場視点)」の層を設けると、より優先順位がつけやすいのではないか。(第1回)救急救命士の業務範囲について「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」で検討された内容に関しては、こちらの検討会にも情報提供いただきたい。案件によっては議論の論点となり得るのではないか。(第1回)救急救命士については、「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」でかなり詳しく議論しているようなので、まずはそちらで進めていただくことがよいのではないか。(第2回)

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これまでにいただいた主なご意見・ご提案

タスク・シフト/シェアの推進について

効果と実現可能性の双方の観点でタスクの見える化を行い、タスクのトリアージをするという考え方が必要ではないか。 (第1回)タスク・シフト/シェアには財政的裏付けが必要になってくるが、財政状態は厳しい状況にある。このように大きな制約があるなかで、如何に実効をあげていくかが大事。 (第1回)現場視点では、①シフト/シェアされる側の能力と技術と知識があるかどうか、②病院で働く職員の意識の改革(この業務だけは手離さない、この業務だけはしたくない)、③タスクを渡される側の余力(能力も意識もあるが余力がなければ受けとれない)、という観点が必要ではないか。 (第1回)現行の制度下で実施可能な業務ではあるが実際には実施できていない業務について、改めて通知等を出しただけで本当に進めていけるとは言えない部分もあるのではないか。(第2回)

タスク・シフト/シェアを進める行為について

効果自体は小さいのにリスクがあるものについては慎重に考えたほうがいいのではないか。(第2回)その行為だけを見るのではなく、その前にどのような行為が存在してそこに至っているのかということを見た上で要件に該当するかどうかを判断をするべきではないか。(第2回)

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医療安全について

医療安全は非常に大事で、医療行為の責任を明確にしながら何をタスク・シフト/シェアできるのか、国民の理解を得ながら進めていくことが必要。 (第1回)医師とタスク・シフトされる職種との間のしっかりとした信頼関係が担保されないと医療安全が十分確保できない。 (第1回)タスクをシフトするための(受け手側の)研修・学習の機会をつくることが将来の日本にとって重要。(第1回)

これまでにいただいた主なご意見・ご提案

医師の指示との関係について

ヒアリングで提案された行為のシフトを検討するだけでなく、判断を伴って実践できるかという点も含めて考えることが必要。 (第1回)特定行為研修を修了した看護師だけではなく、一般の業務を行う看護師が包括指示をうけて行為を行えるようにすることが有効ではないか。 (第1回)療養上の世話をタイムリーに行うための薬剤の使用については、ぜひ検討していただきたい。(第2回)医師が処方した薬剤を用いるのか、看護師の判断で薬剤を用いるのかで、かなり異なる問題になるのではないか。(第2回)看護師が適正な薬剤を選択して投与することについては、院内では日常的に包括的な指示が行われており、特定行為研修を修了した看護師だけの話ではないのではないか。(第2回)院内での包括的指示は急性期の現場でも日常的に行われており、特定行為研修を修了していない看護師でも実施できることではないか。(第2回)包括的指示で実施可能とするには、医師と看護師の信頼関係が確立できていることが大事ではないか。(第2回)

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これまでにいただいた主なご意見・ご提案

看護師の特定行為研修制度に関する議論について

特定行為パッケージ化の取組みをしている病院の医師の働き方がどう変わり、どの程度時間削減されているかの現状を、わかる範囲で示してほしい。 (第1回)特定行為研修は素晴らしい制度で、将来タスク・シフトの大きな戦力になるだろうが、まだまだ時間がかかるのではないか。 (第1回)特定行為研修が広まらない要因は、全てを履修するには年単位で時間がかかること。e-ラーニングなどの教育パッケージを活用すると、病院から派遣せず地方の病院でも実施できるなどのメリットがあるのではないか。 (第1回)特定行為で限界となる部分に対しては、ナース・プラクティショナーのような医師の指示がなくても自身で診断して医療行為が始められるという新たな職種を創設することで、医師の負担が随分軽減されると思われる。今すぐ実現可能というわけにはいかないかもしれないが、長期的に検討を続けていって欲しい。 (第1回)今の特定行為の制度は限界がある。長期的には新たな制度創設を視野に入れるのではないか。 (第1回)いずれナース・プラクティショナーの議論は必要と思うが、現状1,700人程の特定行為研修の修了者を輩出した状況で限界が見えているのか疑問である。まずは特定行為研修制度をしっかり動かして問題点を洗い出してほしい。 (第1回)医師の指示は、医療行為の結果、医療安全に問題が起こったときに、最終責任を医師が取っているために必要であり、指示のない形で医療行為をできるようにするということには、国民の理解がどこまで得られるかも含め、いろいろな問題があるのではないか。 (第1回)

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これまでにいただいた主なご意見・ご提案

救急救命士について

現在法的に病院又は診療所に搬送されるまででしか業務ができない救急救命士が、現在受けている教育とそれによって養成される能力が「どの程度であるから病院又は診療所で業務することが可能である」といったことも一つの論点として進めていただきたい。(第1回)救急救命士にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目については、救急救命士法の救急救命処置の定義の範囲の中にあるとは考えにくいのではないか。(第2回)現行の救急救命士の基礎教育は救急救命処置に特化した教育になっているため、場が医療機関内に変わるのであれば基礎教育の大幅な見直し、安全性の担保が必要ではないか。(第2回)病院では救急の現場で人手が不足している。行為自体は救急救命処置に変わりはなく、病院内で静脈路の確保といった行為については救急救命士に認められてしかるべきではないか。(第2回)

臨床工学技士について

臨床工学技士は、生命維持管理装置を取り扱うと法令上明記されているが、生命維持管理装置とその他検査等を行うものなどに、もし法令を変えることができるならば活動できる場がかなり広がるのではないか。(第2回)臨床工学技士については、生命維持管理装置かどうかという観点から議論の土台に上がっていない項目もあると思うが、現場では学会等の認定を受けた技士が医師の処置を手伝っている部分もあり、現状を踏まえながら議論をしていただきたい。 (第2回)

診療放射線技師について

造影剤を投与する際、看護師が来てルートを確保しに行き、その後の行為は診療放射線技師が行うということが起きているため、診療放射線技師が一連の行為として行えるほうがいいのではないか。(第2回)

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これまでにいただいた主なご意見・ご提案

その他

タスク・シフト/シェアが進んだ後、どこかで定点観測が必要で、結果としてどのくらい労働時間が減ったのか、患者の医療安全は確保されているか、受けた側の業務負担が結果的に多くなっていないかなど最初から計画されていると精度の高いものになる。 (第1回)医師側から渡せる業務と、加えて受ける側からの、この業務をしたらもっと効率よく患者のケアに繋がるという意見をあわせていくことも一案ではないか。 (第1回)タスク・シフト/シェアされる側の職種の人数の変遷やこれからの増加数なども含めて考えるべきではないか。(第2回)

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検討を要する論点

○ 医師の業務について、医師以外の医療専門職種が現行制度の下で、「実施可能な業務」と「明確に示されていない業務」、「実施できない業務のうち、十分実施可能で法改正等を行えば実施可能となる業務」に分けてタスク・シフト/シェアの検討を進めてはどうか。

○ それぞれについて、目的達成に必要な事項と効果も整理しながら検討を進めてはどうか。

○ 厚生労働省医政局では、本年6月から7月にかけて3回にわたり合計30団体から、各団体がタスク・シフト/シェア可能と考える業務についてヒアリングを行ったが、そのヒアリング内容も踏まえて、タスク・シフトまたはタスク・シェアを進める業務を整理してはどうか。

検討の進め方について

□ 医師の働き方改革に関する検討会報告書において、2024年4月から適用される医師の時間外労働規制に向けて、医師の労働時間短縮のための方法について、以下のとおり示されている。

・現行制度の下でのタスク・シフティングを最大限推進

・多くの医療専門職種それぞれが自らの能力を活かし、より能動的に対応できる仕組みを整える

検討の視点

○ 医師の働き方改革の推進に関する検討会については、12月に一定のとりまとめを行う方針であることから、本検討会においても、同じスケジュールで取り組む必要。

○ その一方で、検討項目が多数にわたることから、年内時点で合意を得られた範囲でとりまとめを行うこととし、その後も、引き続き検討することとしてはどうか。

スケジュールについて

第1回医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会(10/23)資料

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○ 現行制度の下で実行可能な業務の例<例> 診断書作成補助業務 ・・・ 医行為ではなく、医師事務作業補助者等にタスク・シフトが可能<例> 看護師の創部ドレーンの抜去 ・・・ 心嚢ドレーン、胸腔ドレーン、腹腔ドレーンの抜去は看護師の特定行為として実施可能

○ 現行制度では実施できない業務であるが、“3要件”を満たすと考えられるもの<例> 臨床検査技師の輸液路確保

・採血を伴う翼状針(留置針)の穿刺は実施可能であるが、 輸液を目的とした輸液路確保は現行実施不可<例> 診療放射線技師の病院又は診療所以外の場所における検査

・診療放射線技師法第26条第2項において、診療放射線技師は、原則、病院又は診療所以外の場所でその業務を行ってはならないこととされており、その例外も、エックス線検診車等において胸部エックス線検査を行う場合などに限定されている。病院又は診療所の中では診療放射線技師の超音波診断装置の操作は認められている。

具体的な検討の視点

○ 現行制度の下で実施可能な業務○ 現行制度では明確に示されていない業務※ 上記については、定量的分析とあわせて検討する必要があるが、以下の理由から第3回以降に検討・ 項目が多岐に渡ることから、定量的分析に時間を要すること・ タスクシフト/シェアの普及・推進のための具体的方策についても(制度的対応を行うものも含め)、あわせて検討する必要があること

○ 現行制度では実施できない業務とされているものの考え方→下記の3要件を満たす項目について、タスク・シフト/シェアを推進するために、省令や政令、法律を改正することについて検討してはどうか。

要件① 原則として各資格法の資格の定義とそれに付随する行為の範囲内であること。要件② その職種が担っていた従来の業務の技術的基盤の上にある隣接業務であること。要件③ 教育カリキュラムや卒後研修などによって安全性を担保できること。

整理した項目の進め方について

→内容を整理した上で、通知等で明確化し、タスク・シフト/シェアを推進することとしてはどうか。

第2回医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会(11/8)資料から一部改変

→今回ご議論いただく内容

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(参考)検討のスケジュール

○ 第1回(10/23):検討の進め方について

○ 第2回(11/8) :現行制度では実施できない業務とされているものの考え方について

○ 第3回(11/20):現行制度の下で実施可能な業務及び明確に示されていない業務について

○ 第4回:現行制度では実施できない業務について

第2回検討会でお示しした各項目について、関係団体の安全性等に関するご意見を踏まえ、2024年に向けて実施可能な業務、特に推進すべき事項について、次回以降に整理してお示しする。

○ 第5回以降:一定のとりまとめ

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タスク・シフト/シェアの推進について

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 資料2

令和元年11月20日

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・ 現状、現行制度の下で実施可能な業務のタスク・シフト/シェアが進んでいない(ヒアリング項目のうち、約7割が現行制度で実施可能な業務に分類)。

→ 推進することで、医師の労働時間削減に寄与することが見込まれる。

・ 2024年に向けたタスク・シフト/シェアの推進に当たっては、時間短縮効果や業務実態を踏まえ、重要と思われる業務について優先的に取り組む必要。

・ タスク・シフト/シェアが進まない要因として、マネジメント・現場視点として、①タスク・シフト/シェアする側の意識・認識、②タスク・シフト/シェアされる側の技術的基盤、③タスク・シフト/シェアされる側が既に行っている業務による余力のなさ、等が挙げられている。

現行制度の下で実施可能な業務のタスク・シフト/シェアを進める上での課題

・ 本検討会においては、現行制度の下で実施可能な業務であるにもかかわらず、現場でタスク・シフト/シェアが進んでいない業務を推進するために、① 実施の可否が不明確な業務について実施可能な範囲等について明確化② 医療現場においてタスク・シフト/シェアを普及・推進させるための方策の提示の2方向で対応策を講じてはどうか。

1

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・ 現行制度上実施可能かどうか、「明確に示されていない業務」について、現行法令の規定に照らし、実施できる業務の範囲や実施するための条件を明確に示してはどうか。

・ その上で、タスク・シフト/シェアを普及するにあたっての基本的な考え方とあわせ、各職種において業務を行う場ごとに実施可能な業務について具体的に整理して厚生労働省から通知を発出してはどうか。

・ また、関係団体等の実施する研修を受講する等により技術的基盤を整えることで、タスク・シフト/シェアが進むと考えることができる業務についても明示してはどうか。

・ 業務を整理し、通知する際には、時間短縮効果や業務実態を踏まえ、重要と思われる項目を中心にまとめてはどうか。

2

①実施の可否が不明確な業務について実施可能な範囲等について明確化について

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(1)医師の働き方改革における医療機関の取り組み・評価に位置付ける・ B水準、C水準の医療機関においては、管理者向けのマネジメント研修、管理者が

行う対象医師への説明、管理者と対象医師との意見交換の場等の機会を通じ、各医療機関が取り組むタスク・シフト/シェアについて周知の上、徹底する策を講じてはどうか。

・ B水準、C水準の医療機関が作成する医師労働時間短縮計画の中で、当該業務について各医療機関がタスク・シフト/シェアする項目を選定した上でその取り組み状況を記載することを求めることとしてはどうか。

・ 時間短縮効果や業務実態を踏まえ、重要と思われる業務については評価機能による評価項目に加えることとしてはどうか。

・ 特にタスク・シフトを進める上で重要と考えられる医療専門職支援人材(医師事務作業補助者など)に関して、重点的に業務を選定してはどうか。

(2)臨床研修医等の業務評価・ 臨床研修医がタスク・シフト/シェアすべきとされた業務を漫然と実施することが

ないように、研修のために実施する必要性も加味しながら、研修修了時の実施状況を評価(*1)し、タスク・シフト/シェアの進捗状況を定点評価することとしてはどうか。

*1:臨床研修アンケートを用いることを想定

(3)その他・ 上記以外の推進の方策についても、検討していく必要がある。 3

②医療現場においてタスク・シフト/シェアを普及・推進させるための方策の提示について

○タスク・シフト/シェアを普及・推進させるための方策として、例えば下記の事項が考えられるのではないか。

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<参考>

4

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医療機関管理者を対象としたマネジメント研修事業

【課題】

○ 医師の働き方改革を進めるにあたり、個々の医療機関が労働時間短縮・医師の健康確保を進めていくことが重要とされている。しかし、現時点においては医師の在院時間ですら管理していない病院もあり、管理者の意識改革を早急に進める必要がある。また、改革の必要性は認識しているがどのように取り組めばいいかわからない医療機関管理者もいると考えられる。医療機関管理者について、医師の労働時間短縮策等の必要性の認識を高めるとともに、具体的なマネジメント改革の進め方の普及を図る。

(事業内容)・医師の働き方改革に向けたトップマネジメント研修や都道府県単位の病院長向け研修を更に拡大して実施。

トップマネジメント研修

各都道府県における研修

各医療機関での実践

全ての都道府県から推薦された病院長に対し、意識改革や勤務環境・処遇などの労務管理に関するマネジメントに係る研修

トップマネジメント研修を受講した病院長を含めた有識者が講義

各都道府県における研修を受講した病院長が院内の勤務環境改善策を検討・実施

※医療関係団体等に業務委託

令和2年度概算要求額59,041千円(48,151千円)

※保健医療科学院

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医師労働時間短縮計画の項目例(案)

2.労働時間短縮に向けた取組【一部必須記載事項とすることを検討】

1.時間外労働の状況【必須記載事項】

2024年度までの労働時間削減の目標と前年度実績

タスク・シフト/シェア

• 初診時の予診• 検査手順の説明や入院の説明• 薬の説明や服薬の指導• 静脈採血• 静脈注射• 静脈ラインの確保• 尿道カテーテルの留置• 診断書等の代行入力• 患者の移動• ・・・

医師の業務の見直し

• 平日日中の外来業務の見直し• 夜間休日の外来業務の見直し• 当直の分担の見直し• オンコール体制の見直し• 診療科編成の見直し• 主治医制の見直し• 総合診療科の活用• 勤務時間内の病状説明• 連続勤務時間制限• 勤務間インターバル• 勤務日数の縮減• 委員会、会議の見直し• ・・・

労務管理

• 労働時間管理方法• 宿日直許可基準に沿った運用• 研鑚の時間管理• 労使の話し合い、36協定の締結• 衛生委員会、産業医等の活用、面接指導の実施体制

• 勤務間インターバル、面接指導等の追加的健康確保措置の実施

• ・・・

勤務環境改善

• ICTの導入、その他の設備投資• 出産・子育て・介護に関する復職、両立支援• 更なるチーム医療の推進• ・・・

⇒ 労働時間の削減目標未達成の場合、計画の見直し等により追加的な対策を講じる必要

• 平均時間数• 最長時間数• 960~1860時間の医師の人数・割合/960~1860時間の医師の属性(診療科毎)• 1860時間超の医師の人数・割合/1860時間超の医師の属性(診療科毎)

意識改革・啓発

• 管理者マネジメント研修• 患者への医師の働き方改革に関する説明• 働き方改革について医師の意見を聞く仕組み• ・・・

第2回医師の働き方改革の推進に関する検討会(9/2)資料から一部改変

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(※1)診療科ごとの医師数、病床数、看護師数、医師事務作業補助者数等、労働時間に影響を与える要素として分析を行うことを想定。(※2)手術件数、患者数、救急車受け入れ台数の他、医療計画や地域医療構想に用いる項目を想定。

評価の視点のイメージ(案)

評価内容 評価の視点(案)

ストラクチャー ・労務管理体制

【労務管理体制】勤怠管理方法(タイムカード、紙運用等)、勤怠管理システムの有無人事・労務管理の仕組みと各種規程の整備労使交渉、36協定産業医の体制衛生委員会の設置健康診断の実施

プロセス・医師の労務実態・管理・労働時間短縮の取組

【労務の実態・管理】医師の勤怠の実態(時間外労働時間、休日の取得、勤務体系(シフト勤務か否か等))

時間外勤務チェック体制(自己研鑽の上長の承認の有無、上限時間のアラートの有無、介入者のチェック体制等)当直勤務チェック体制(インターバルの確保、時間外勤務との兼ね合い等)産業医との面接実施状況

【労働時間短縮の取組】意識改革・啓発

管理職マネジメント研修患者への医師の働き方改革に関する説明医師の意見を聞く仕組み

タスク・シフト/シェアに関すること医師の業務の見直し勤務環境改善

アウトカム ・医師の労務管理実施後の結果平均時間数、最長時間数960~1860時間の医師の人数・割合/960~1860時間の医師の属性(診療科毎)1860時間超の医師の人数・割合/1860時間超の医師の属性(診療科毎)

参考・医療機関の医療提供体制・医療機関の医療アウトプット

【医療機関の医療提供体制】(※1)【医療機関の医療アウトプット】(※2)

医師労働時間短縮計画の項目を元に、以下のような視点で、各項目について、定量的な段階評価とともに、定性的な所見(○○○の状況の中で、○○に関するタスク・シェアリングが進んでいないと考えられる、等)を評価結果として付す。

第4回医師の働き方改革の推進に関する検討会(11/6)資料から一部改変

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◆ 調査日程 令和元年8月5日(月)~19日(月)◆ 調査方法 日経メディカルOnline 医師会員に対するウェブアンケート◆ 回答者数 4668人(ウェブサイト上で医師会員約16万に回答を呼びかけ)

「医師から他職種へのタスクシフト」に関するアンケート(日経メディカルOnline調べ)

72.6%

13.1%

12.0% 2.3%

病院勤務医

開業医

診療所勤務

その他

回答者内訳

4.0%

16.3%

24.6%33.4%

18.9%

2.4%0.4%

20歳代

30歳代

40歳代

50歳代

60歳代

70歳代

80歳以上

アンケート結果

【勤務種別】

【年齢】

Q1.医師から他職種へのタスクシフトに賛成ですか?反対ですか?

Q2.業務負担を軽減する上で、どの職種へのタスクシフトが最も効果的だと考えますか?

62.2%

33.5%

4.3%

賛成 どちらともいえない 反対

【賛成意見より】・とにかく患者さんに接する時間をつくることに協力してほしい。60代・診療所勤務医・リウマチ科・医師が本来負うべき診察、診断業務に集中できる体制作りが必要。そのために医師から他職種へのタスクシフトを積極的に行うべき。40代病院勤務医・循内科【反対・どちらともいえない意見より】・担当者が責任を取るならよいが、責任だけを医師に押し付けることが予想されるので自分でやった方がマシ。50代病院勤務医・整外科・結局は医師に最終責任が及ぶのであれば、タスクシフトの意味がないのでは。50代病院勤務医・泌尿器科

Q3.看護職と薬剤師へのタスクシフトに関して、それぞれの職種に移管したい業務について【看護師へ】・CVルート確保、経鼻栄養チューブの留置など。(50代病院勤務医、一般内科)・胃瘻カテーテル、気管カニューレ、膀胱瘻・腎瘻カテーテル交換など。(50代診療所勤務医、一般内科)・海外同様、認定を受けた看護師が侵襲的な手技も行えるようになってほしい。(20代病院勤務医、初期研修医)・患者の密な医学情報の取得と、それに基づく治療法の提案を行い、患者の治療方針について影響力を持って参画する。まさにナースプラクティショナーとしての役割。(60代診療所勤務医、一般内科)・患者さんの訴えを聞いて、それを適切な職種に伝えること。先生に伝えてくださいと丸投げするのはやめてほしい。(60代病院勤務医、一般内科)・患者への疾患の詳細な説明、同意に関する補足説明など。(40代病院勤務医、産科・婦人科)・診察時の電子カルテの入力や生命保険、紹介状、診療所への連絡指示などの書類記入。(70代病院勤務医、呼吸器内科)

51.6%29.6%

医療事務・クラーク,51.6%看護職,29.6%薬剤師,5.3%臨床検査技師,1.8%臨床心理士・公認心理師,1.4%診療放射線技師,1.0%臨床工学技士,0.9%理学療法士・作業療法士,0.7%その他,7.7%

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「医師から他職種へのタスクシフト」に関するアンケート(日経メディカルOnline調べ)

アンケート

Q3.看護職と薬剤師へのタスクシフトに関して、それぞれの職種に移管したい業務について【薬剤師へ】・病態に応じた処方内容の提案。(30代病院勤務医、消化器外科)・化学療法における投与量の計算、抗菌薬の投与量や投与間隔の計画。(30代病院勤務医、消化器外科)・診察前に他院処方内容を電子カルテに登録する。(40代病院勤務医、消化器外科)・処方箋に誤りがあった場合、医師に確認して薬剤師が訂正するようにしてほしい。「先生でないと修正できません」というのはげんなりする。(30代病院勤務医、皮膚科)・DO処方オーダーの入力。(30代病院勤務医、産科・婦人科)・インスリン自己注射や血糖測定手技の指導。(40代病院勤務医、糖尿病科)・ワルファリンのコントロールや処方の日数変更くらいは当たり前のようにやってほしい。(30代病院勤務医、血液内科)・化学療法の具体的なオーダーの仮入力を薬剤師が行い、医師は最終確定のみ行う。(30代病院勤務医、消化器内科)

自由記載意見

・医師が時間を取られている業務の大部分は事務作業であるため、医療クラークに事務的な仕事をシフトすることで大幅に負担を軽減できるのでは(30代病院勤務医、呼吸器外科)・診断書作成のような事務的な仕事は他職種へシフトし、医師は医業に専念できるような環境を作らないと、地域の医師は多忙で身が持たない(40代病院勤務医、糖尿病科)・タスクシフトは進めるべきだが病院間の差も大きく、有効な議論になりにくいのではないか(40代病院勤務医、麻酔科)・他職種のスタッフの能力に個人差があるため、一概にどこまで任せるかは決められないと思う(40代病院勤務医、消化器内科)・電子カルテへの打ち込みは時間の無駄。音声入力ができないのなら、タイピストがいると助かります。(50代病院勤務医、耳鼻咽喉科)・書類の負担が実務面でも心理面でも大きい。書類を減らす工夫を行政にお願いしたい。(40代診療所勤務医、精神科)・積極的にシフトさせたい。しかし、医師しか分からないことが多く、難しいと思う。(40代病院勤務医、一般内科)・医師の業務軽減のためには、夜間救急業務をどうにかすることも必要だ。(30代病院勤務医、耳鼻咽喉科)・診療のみに専念できる環境ができるとしたら理想的。(30代病院勤務医、総合診療科)・医師だけではなく看護師の業務もタスクシフトが必要だと思う。(30代病院勤務医、産科・婦人科)・他職種が勘違いをして越権行為をすることが怖い。(40代診療所勤務医、小児科)・事務的な仕事で医療職でなくてもできる仕事は、積極的に非資格者に移管すべき。(40代診療所勤務医、放射線科)・もっと医師の業務軽減が可能だが、この国の医療は医師の自己犠牲に依存している。そのうち破綻することは確実。いっそのこと、破綻させてしまってもよいのかもしれない。(50代病院勤務医、その他の内科系診療科)・「タスクシフティングが可能なスタッフの確保」が困難になりつつある点が最大の問題。(60代開業医、代謝・内分泌科)・大学病院では若手医師の方が看護師より給与が安いので、経営陣にタスクシフトを行う意欲が湧いてくるはずがない。(30代病院勤務医、一般内科)・医療事務の専任者が不在の状況では、事務的業務の負担が半端なく多い。昨年1年間での書類の作成部数は1000部超に上った。今の状況では、さすがに限界だ。(50代病院勤務医、一般内科)・タスクシフトを推進しても、結局は責任の負担を気にして医師に頼む傾向があるのではないか。(30代病院勤務医、整形外科)・人工知能を診断に利用していくことも、業務軽減に有効なのではないか。(30代病院勤務医、脳神経内科)

※2019年9月26日 日経メディカルOnline掲載記事「医師4668人に聞いた「タスクシフトに賛成?反対?「事務作業をタスクシフトしたい」医師が5割」を元に医政局医事課が作成9

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医療施設等における医療従事者数

(注)医師は病院に202,302人、診療所に102,457人、介護老人保健施設に3,346人

歯科医師は12,385人、診療所に89,166人

薬剤師は薬局に172,142人、病院に52,145人、診療所に5,899人

救急救命士については、資格を保有している消防職員数を記載

准看護師は准看護師学校養成所卒業者数の合格者数、准看護師試験全体の合格者数は16,910人

(出典)医師・歯科医師・薬剤師:厚生労働省「平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査」(H28年12月末現在)(※医師・歯科医師は医療施設の従事者。薬剤師は薬局・医療施設の従事者。)

保健師・助産師・看護師・准看護師:厚生労働省医政局看護課調べ(H28年12月末現在)

理学療法士・作業療法士・視能訓練士・言語聴覚士・義肢装具士・歯科衛生士・歯科技工士・診療放射線技師・臨床検査技師:厚生労働省「平成29年医療施設調査」(H29年10月1日現在)

救急救命士:「平成30年版 救急・救助の現況」(総務省消防庁)

医師事務作業補助者:医師事務作業補助研究会アンケート調べ(推計値)(R元年11月6日現在)

看護業務補助者:厚生労働省「平成28年:医療施設(動態)調査・病院報告」(H28年10月1日現在) 10

従事者数(人)平成31年度試験

受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)医師(注) 308,105 10,146 9,029 89.0 歯科医師(注) 101,551 3,232 2,059 63.7 薬剤師(注) 230,186 14,376 10,194 70.9 助産師 39,613 2,105 2,096 99.6 看護師 1,210,665 63,603 56,767 89.3 准看護師(注) 347,675 17,449 9,217 96.9 理学療法士 91,695 12,605 10,809 85.8 作業療法士 47,852 6,358 4,531 71.3 視能訓練士 8,889 834 819 98.2言語聴覚士 16,639 2,367 1,630 68.9 義肢装具士 105 263 235 89.4 診療放射線技師 54,213 3,202 2,537 79.2 臨床検査技師 66,866 4,817 3,620 75.2 臨床工学技士 28,043 2,828 2,193 77.5 救急救命士(注) 37,143 3,105 2,854 91.9

医師事務作業補助者 43,533 - - -看護業務補助者 186,300 - - -

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現行制度上実施可能な業務について

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 資料3

令和元年11月20日

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○ 本資料に記載している項目は、「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリング」において、医師から既存職種へタスク・シフト/シェア可能と各団体が整理・提案した業務のうち、「現行制度上実施可能な業務」について記載したもの。

○ 現行制度の下で実施可能な業務を(○)、看護師の“特定行為”に該当する業務を(●)として記載。

○ 効果(推計)については、業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの(※)。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

○ 研究班から、関係団体への医師の時短時間についての調査に回答の無かった業務や、医師からタスク・シフトを行うことで新たに発生する業務等については、効果(推計)を“-”としている。

(※) 推計においては、厚生労働行政推進調査事業(政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業))「新しいチーム医療等における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究」において現在行っている調査(分析中)のうち、一定の整理ができた項目をもとに医政局医事課において作成。

1

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

■ 助産師

137 低リスク妊娠を対象とした妊婦健診の一部(助産師外来) 助産師 ※ ○ 外来 3.3時間/月

138 ローリスク妊産婦の妊婦健診 助産師 ○ 外来 (助産師137と同様)

139 低リスク妊娠を対象とした分娩管理業務の一部(院内助産システム) 助産師 ※ ○ 病棟 1.3時間/月

140 妊産婦の保健指導業務 助産師 ○ 病棟・外来 44.0時間/月

■ 看護師

1 直接動脈穿刺法による採血 看護師 ※ ● 病棟・外来 0.7時間/月

2 直接動脈穿刺法による採血 看護師 ※ ● 病棟・外来 (看護師1と同様)

4救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(動脈穿刺による採血)

看護師 ※ ● 救急室・集中治療室 0.2時間/月

6 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での動脈ライン採血 看護師 ※ ○ 集中治療室 0.2時間/月

7 外来・一般小児病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での採血 看護師 ※ ○ 外来・病棟・集中治療室<外来で推計>

1.1時間/月

8 外来・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での静脈路確保 看護師 ※ ○ 外来・病棟・集中治療室集中治療室<外来で推計>

0.5時間/月

11 CT/MRI造影剤・IVR手技前ルート確保 看護師 ※ ○ 病棟・外来・放射線検査室 6.7時間/月

13救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(橈骨動脈ラインの確保)

看護師 ※ ● 救急室・集中治療室 0.6時間/月

14中心静脈カテーテルの抜去、末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入、橈骨動脈ラインの確保

看護師 ※ ● 病棟・集中治療室 0.1時間以下/月

17 末梢挿入中心静脈カテーテル挿入 看護師 ※ ● 病棟・集中治療室 0.3時間/月

18専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入

看護師 ※ ● 集中治療室 0.2時間/月

19専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での末梢留置型中心静脈注射用カテーテル・動脈ラインの抜去

看護師 ※ ● 集中治療室 0.1時間以下/月

22 皮下埋め込み式CVポートの穿刺 看護師 ※ ○ 病棟 0.1時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

23 (IVR後)シース抜去後の止血補助 看護師 ※ ○ 放射線検査室 1.3時間/月

24 CT/MRI造影剤の注入確認、抜針・止血 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 放射線検査室8.1時間/月

(診療放射線技師24と同様)

26 SPP(皮膚灌流圧)測定 看護師 ※ ○ 病棟・外来・検査室 -

50 鎮静が必要な患者、アレルギーのある患者の検査立会い 看護師 ※ ○ 検査室 0.5時間/月

54 手術の際の手術部位(創部)の消毒 やドレープがけ 看護師 ※ ○ 手術室 1.0時間/月

56 IVR(画像下治療)助手 看護師 ※ ○ 放射線検査室 10.0時間/月

66術中抹消ルート確保、薬剤・薬液準備、バイタルサイン・処置記録、既設置ルートからの動脈採血と測定

看護師 ※ ○ 手術室 10.2時間/月

75 集中治療室における診療補助(ドレーン類の管理、抜去) 看護師 ※ ● 集中治療室 0.4時間/月

78 血管撮影・血管内治療後の圧迫止血・止血確認・圧迫解除 看護師 ※ ○ 放射線検査室 0.8時間/月

79 血管内治療の介助業務(血管撮影における圧迫止血・止血確認・圧迫解除を含む) 看護師 ※ ○ 放射線検査室 -

81 各種再建手術における関連各科との調整業務 看護師 ※ ○ 手術室 -

83 術後管理(脳神経外科) 看護師 ※ ○ 病棟・集中治療室 -

84 術後ラウンド、術後疼痛管理 看護師 ※ ○ 病棟・集中治療室 7.3時間/月

85 創傷治癒遅延症例に対する創管理業務 看護師 ※ ● 病棟 1.3時間/月

86 創管理(ドレッシング抜去、抜糸) 看護師 ※ ○ 病棟・外来 1.7時間/月

87 病棟・周術期の創傷処置 看護師 ※ ○ 病棟 3.8時間/月

88 体表面の切創・挫創の洗浄と縫合処置 看護師 ※ ○ 病棟・外来 2.3時間/月

89 ドレーン抜去 看護師 ※ ● 病棟 0.9時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

90 創部ドレーンの抜去 看護師 ※ ● 病棟 0.1時間以下/月

94 軟膏処置 看護師 ※ ○ 病棟・外来 0.1時間/月

95 爪切り、鶏眼処置 看護師 ※ ○ 病棟・外来 4.2時間/月

98 一般小児病棟での胃管挿入 看護師 ※ ○ 病棟<一般病棟で推計>0.1時間以下/月

99 胃管・EDチューブの挿入・管理 ・抜去 看護師 ※ ○ 病棟 1.6時間/月

100一般小児病棟・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

看護師 ※ ● 病棟・集中治療室<一般病棟で推計>0.1時間以下/月

102 IVR(画像下治療)手技前の尿道カテーテル留置 看護師 ※ ○ 放射線検査室 0.1時間以下/月

104 呼吸器管理 看護師 ※ ● 病棟・集中治療室・手術室 0.8時間/月

105 集中治療室における診療補助(人工呼吸器の設定、人工呼吸器からの離脱) 看護師 ※ ● 集中治療室 0.9時間/月

106 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での非侵襲的陽圧換気の設定変更 看護師 ※ ● 集中治療室 0.9時間/月

110一般小児病棟・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での気管カニューレ交換

看護師 ※ ● 病棟・集中治療室<一般病棟で推計>0.1時間以下/月

112 気管チューブの位置の調整 看護師 ※ ● 病棟 0.8時間/月

115専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での経口用又は経鼻用気管チューブの位置の調整

看護師 ※ ● 集中治療室 0.1時間以下/月

129 急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析濾過器の操作及び管理 看護師 ※ ● 透析室・集中治療室 0.1時間/月

130集中治療室における診療補助(急性血液浄化療法における血液透析濾過機器の操作と管理)

看護師 ※ ● 集中治療室 0.9時間/月

149術後24時間以内の疼痛管理目的での麻薬性鎮痛薬(フェンタニル等が必要になった場合)の投与

看護師 ※ ○ 病棟・集中治療室 0.2時間/月

150 人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整 看護師 ※ ● 病棟・集中治療室 1.6時間/月

152専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整

看護師 ※ ● 集中治療室 0.1時間以下/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

153 抗不安薬の臨時の投与 看護師 ※ ● 病棟 5.7時間/月

154 抗精神病薬の臨時の投与 看護師 ※ ● 病棟 0.4時間/月

155 訪問看護時の抗精神病薬持効性注射剤の筋肉内投与 看護師 ※ ○ 医療機関外 -

156 抗けいれん剤の臨時投与 看護師 ※ ● 病棟 0.1時間以下/月

157救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(抗けいれん剤投与)

看護師 ※ ● 救急室・集中治療室 0.1時間以下/月

158 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 看護師 ※ ● 集中治療室 1.4時間/月

159 持続点滴中の降圧剤の投与量の調整 看護師 ※ ● 手術室・集中治療室 0.3時間/月

160救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(脱水症状に対する輸液)

看護師 ※ ● 救急室 1.0時間/月

162外来・一般小児病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での抗生剤等の静注

看護師 ※ ● 病棟・外来・集中治療室<外来で推計>0.1時間以下/月

163 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での皮下注射、筋肉注射 看護師 ※ ○ 集中治療室 0.1時間以下/月

165療養上の世話をタイムリーに行うための薬剤を看護師が判断・使用する(排便コントロール(下剤・浣腸剤・止痢剤・整腸剤など)スキンケア(軟膏・ドレッシング剤・目薬など)疼痛緩和(湿布・麻薬以外の鎮痛剤)など)

看護師 ○ 病棟 8.6時間/月

166 外来でのワクチン接種 看護師 ※ ○ 外来 0.5時間/月

189 (IVR)術前の採血結果、リスクファクター、服薬状況のチェック 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 病棟0.8時間/月

(診療放射線技師189と同様)

192救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助(病歴聴取、バイタルサイン測定、その結果より軽症と中等症・重症をトリアージ)

看護師・救急救命士 ※ ○ 救急室 2.9時間/月

195リハビリテーション保険診療に関係する各種書類の説明、交付業務(リハビリテーション総合実施計画書、計画提供料に関わる書類、目標設定等支援・管理シート等)

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等

※ ○ リハビリ室6.3時間/月

(理学療法士195と同様)

197専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での輸血、放射線検査などの医行為の典型的な説明補助

看護師 ※ ○ 集中治療室 0.1時間/月

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○ リハビリ室・外来・病棟7.2時間/月

(理学療法士199と同様)

200 IVR(画像下治療)手技前回診での検査説明 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 病棟 (看護師189と同様)

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

201 検査(CT、MRI、RI)前の同意書取得・副作用説明・問診看護師・診療放射線技師・医師事務作業補助者

※ ○ 外来・病棟3.7時間/月

(診療放射線技師201と同様)

203 パッチテスト、プリックテストの試薬等の準備、説明 看護師 ※ ○ 外来 6.6時間/月

204 術前オリエンテーション・リスク評価、麻酔に関する説明 看護師 ※ ○ 病棟・外来 9.1時間/月

209 外用(薬)指導 看護師 ※ ○ 外来・病棟 0.3時間/月

210 外用(薬)指導の補助 看護師 ※ ○ 外来・病棟 (看護師210と同様)

216 精神科入院時における支援業務 精神保健福祉士・看護師 ※ ○ 病棟・外来 -

221 RI核種投与後、安静待機室への誘導 看護師・診療放射線技師 ○ 放射線検査室0.1時間以下/月

(診療放射線技師221と同様)

222 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での搬送に伴う看護業務 看護師 ※ ○ 集中治療室 0.1時間以下/月

224 救急車での患者移送の際の同伴(重症例は除く) 看護師 ※ ○ 患者搬送・転送 0.5時間/月

236 定型的血液検査の指示(代行)入力 看護師 ※ ○ 病棟 1.7時間/月

238看護師が状況を即座に見極め、医師が予め指示した状態像に該当するかを判断して、指示されていた検査(採血・培養検査・レントゲン検査など)の代行入力

看護師 ○ 救急室 52.5時間/月

272特定行為とは別に侵襲性の低い医行為であれば病棟・在宅・介護施設等における包括的指示モデルを示し看護師が患者の状態に応じて柔軟に対応できるようにする

看護師 ○ 医療機関外 25.0時間/月

■ 診療放射線技師

24 CT/MRI造影剤の注入確認、抜針・止血 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 放射線検査室 8.1時間/月

141 イメージガイド下放射線治療(IGRT)での位置照合画像の一次照合 診療放射線技師 ○ 放射線治療室 13.6時間/月

189 (IVR)術前の採血結果、リスクファクター、服薬状況のチェック 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 病棟 0.8時間/月

198 <放射線>検査に関する説明・相談 診療放射線技師 ○ 外来・病棟造影CT検査の説明・相談

の場合で試算2.0時間/月

200 IVR(画像下治療)手技前回診での検査説明 看護師・診療放射線技師 ※ ○ 病棟 (189に同様)

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

201 検査(CT、MRI、RI)前の同意書取得・副作用説明・問診看護師・診療放射線技師・医師事務作業補助者

※ ○ 外来・病棟 3.7時間/月

221 RI核種投与後、安静待機室への誘導 看護師・診療放射線技師 ○ 放射線検査室 0.1時間以下/月

277医療放射線の安全管理責任者<医療放射線被曝線量の評価及び最適化、過剰被爆した発生した場合の調査及び改善対策等立案など>

診療放射線技師 ○ 放射線検査室 1.3時間/月

279 超音波スクリーニング検査施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 診療放射線技師 ※ ○ 超音波検査室 -

280 胃透視施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 診療放射線技師 ※ ○ 放射線検査室 -

281 注腸透視施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 診療放射線技師 ※ ○ 放射線検査室 -

■ 臨床検査技師

27 (表在における)各種超音波検査 臨床検査技師 ○ 検査室 0.7時間/月

120 血液製剤の洗浄・分割 臨床検査技師 ○ 検査室 -

121 血液細胞(幹細胞等)処理業務 臨床検査技師 ○ 検査室 10時間/月

122 手術検体等に対する病理診断における切り出し補助業務 臨床検査技師 ※ ○ 病理室 4.5時間/月

123 手術材料の切り出し 臨床検査技師 ○ 病理室(臨床検査技師122と

同様)

124画像解析システムによるコンパニオン診断(免疫染色)等に対する計数・定量判定補助

臨床検査技師 ※ ○ 病理室 5.0時間/月

125 デジタル病理画像の取り込み・機器の調整・データ管理等 臨床検査技師 ※ ○ 病理室 7.2時間/月

126 病理診断報告書のチェック 臨床検査技師 ※ ○ 病理室 5時間/月

127 生検材料、特殊染色、免疫染色等のスクリーニング(所見の下書きの作成) 臨床検査技師 ○ 病理室 2.8時間/月

167 糖負荷試験のブドウ糖液の投与 臨床検査技師 ○ 検査室・外来 1.5時間/月

168 尿素呼気試験の尿素錠の投与 臨床検査技師 ○ 検査室・外来 0.1時間以下/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

169 脳波検査時の睡眠導入剤の投与<小児> 臨床検査技師 ○ 検査室 0.3時間/月

170 呼吸機能検査(気道可逆性検査)時の気管支拡張剤の投与 臨床検査技師 ○ 検査室・外来 1.0時間/月

190 検査の際の患者バイタル確認 臨床検査技師 ○ 検査室・外来・病棟 -

191 輸血後副作用確認のための観察 臨床検査技師 ○ 病棟・集中治療室 -

202 輸血承諾書の取得(医師の説明の補足) 臨床検査技師 ○ 病棟 0.1時間以下/月

205 輸血関連検査結果説明<主に不規則抗体や血液型結果の異常についての説明> 臨床検査技師 ○ 病棟 0.1時間以下/月

278 胚培養全般、培養室の実務・運営 臨床検査技師 ○ 検査室 -

283 検査所見の臨床検査技師による報告 臨床検査技師 ○ 検査室 0.3時間/月

■ 薬剤師

68 手術室関連の業務支援(周術期に使用する薬剤の薬学的管理等) 薬剤師 ○ 手術室 -

69 術中 薬剤払い出し、残薬回収 薬剤師 ※ ○ 手術室 6.9時間/月

82 術後 鎮痛薬調製・投与器具準備 薬剤師 ※ ○ 手術室 1.0時間/月

147 処方薬の変更・他院持参薬の処方(代行入力) 薬剤師 ※ ○ 院内薬局 -

175 薬剤管理(ミキシング・残薬管理・薬剤の準備・在庫管理等) 薬剤師 ○ 院内薬局薬局・病棟 -

176処方医の事前の指示に基づき、問題が認められない場合は、薬局薬剤師が分割調剤(同一薬剤の継続投与)を実施

薬剤師 ○ 院外薬局 -

177事前に作成・合意されたプロトコールに基づく、含量規格や剤形等の処方内容の変更

薬剤師 ○ 院内薬局 -

178事前に作成・合意されたプロトコール及び薬剤師による専門的知見に基づき、薬剤の種類、投与量等の変更~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○ 院内薬局 -

179 術前服薬内容チェック・処方提案 薬剤師 ※ ○ 病棟・院内薬局 6.8時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

180抗菌薬の治療コントロール処方の提案(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

薬剤師 ○ 病棟・院内薬局 -

181薬剤選択、多剤併用薬に対する処方提案(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

薬剤師 ○ 病棟・院内薬局 -

182 術後痛評価・鎮痛薬調製提案・術前中止薬再開確認 薬剤師 ※ ○ 病棟 (薬剤師82に含む)

183入院、外来における患者面談情報(服用中の薬剤情報、副作用や残薬の有無等)に基づく処方支援(処方の提案や仮オーダー入力)

薬剤師 ○ 病棟 -

184 医師の診断・検査結果に基づく処方支援 薬剤師 ○ 院内薬局 -

185抗がん薬や抗菌薬、向精神薬等の投与後の服薬状況や副作用を継続して確認した上で、必要に応じて処方医等へ情報提供~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○ 院内薬局 -

186患者の服薬状況を確認すると共に、必要に応じてフィジカルアセスメントを実施し、副作用の発現状況を確認した上で、処方医等へ情報提供~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○ 院内薬局 -

187処方歴や薬物アレルギーの有無等の医薬品関連情報について、医師の診療情報提供書の作成支援~薬物療法に関する説明や薬に関する患者情報の提供等のサポート~

薬剤師 ○ 院内薬局 -

188

分割調剤の都度(すなわち定期的)、処方医の事前の指示に基づき、処方箋を応需した薬局薬剤師が患者の副作用の発現状況や服薬状況の確認等を実施(必要に応じて処方医への情報提供)~定期的に患者の副作用の発現状況や服薬状況の確認等を行うための分割調剤~

薬剤師 ○ 院外薬局 -

208 <小児科>外来での薬の説明や服薬指導 薬剤師 ※ ○ 外来 0.1時間以下/月

213患者の薬物療法全般に関する理解の推進~薬物療法に関する説明や薬に関する患者情報の提供等のサポート~

薬剤師 ○ 外来・病棟 -

■ 理学療法士

195リハビリテーション保険診療に関係する各種書類の説明、交付業務(リハビリテーション総合実施計画書、計画提供料に関わる書類、目標設定等支援・管理シート等)

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等

※ ○ リハビリ室 6.3時間/月

196 リハビリテーション実施計画等の作成と患者への説明 理学療法士 ○ リハビリ室 10.6時間/月

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○ リハビリ室・外来・病棟 7.2時間/月

■ 作業療法士

33神経学的検査等のうち、運動、感覚、高次脳機能、ADL、IADL等に関する検査

作業療法士 ○ リハビリ室 0.6時間/月

220生活状況(ADL、IADL、本人の趣味・興味・関心領域等)、療養上の課題の聞き取り、把握

作業療法士 ○ リハビリ室・外来・病棟 -

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○ リハビリ室・外来・病棟(理学療法士199と同様)

■ 視能訓練士

65 白内障及び屈折矯正手術におけるオペレーター業務 視能訓練士 ○ 手術室 0.5時間/月

274 検診業務における視機能管理業務 視能訓練士 ○ 医療機関外 -

■ 臨床工学技士

5(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)動脈留置カテーテルからの採血

臨床工学技士 ○ 手術室・集中治療室 -

20 輸液ポンプ等を用いた薬液投与のための中心静脈カテーテルの留置時の清潔補助 臨床工学技士 ○ 集中治療室・手術室 6.6時間/月

51 術後各種機器の回収・保守点検、鎮痛薬投与ポンプデータの解析 臨床工学技士 ※ ○ 手術室 -

55 手術の器械出し 臨床工学技士 ※ ○ 手術室 -

67(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)人工心肺業務における血液、補液及び薬剤の投与量の設定及び変更

臨床工学技士 ○ 手術室 -

70麻酔科医が術前に行う麻酔管理の補助 <麻酔器、気管挿管や使用薬剤の準備(麻酔計画に従い)>

臨床工学技士 ○ 手術室 2.4時間/月

73麻酔科医が術中に行う麻酔管理の補助 <バイタルサインの確認、麻酔記録の記入>

臨床工学技士 ○ 手術室 11時間/月

74麻酔科医が術後に行う麻酔管理の補助(集中治療を含む) <各種ラインの整理、麻酔医とともに患者退室の誘導>

臨床工学技士 ○ 手術室 0.2時間/月

76 補助循環に用いる各種カテーテルの挿入時の清潔補助 臨床工学技士 ○ 手術室・集中治療室 5.3時間/月

108 人工呼吸器からのウィーニング 臨床工学技士 ○ 病棟・集中治療室 0.2時間/月

109 人工呼吸器使用時の吸引による喀痰等の除去 臨床工学技士 ○ 病棟・集中治療室 -

131(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)血液浄化業務における血液、補液及び薬剤の投与量の設定及び変更

臨床工学技士 ○ 透析室・集中治療室 -

134 血液浄化に用いるカテーテル留置時の清潔補助 臨床工学技士 ○ 透析室・集中治療室 0.1時間/月

230 心臓植込みデバイスに対する遠隔モニタリングのデータ読み込み及び記録 臨床工学技士 ○ 病棟 -

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

231 術前シリンジポンプ・フットポンプ、麻酔関連機器の保守点検と準備 臨床工学技士 ※ ○ 医療機器管理室・手術室 -

232 医療機器の管理(機器の取り寄せ・管理・補充・返却) 臨床工学技士 ○ 医療機器管理室・病棟 -

233 在宅医療に関わる医療機器管理 臨床工学技士 ○ 医療機関外 -

234 術中麻酔関連機器の修理・対応 臨床工学技士 ※ ○ 手術室 -

■ 義肢装具士

217 切断者への断端管理に関する指導 義肢装具士 ○ 病棟・外来 0.2時間/月

■ 救急救命士

223 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での患者移送 救急救命士 ※ ○ 救急室 0.7時間/月

225 病院救急車での患者の観察と処置 救急救命士 ※ ○ 救急車 4.4時間/月

241 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療経過の記録 救急救命士 ※ ○ 救急室 0.7時間/月

273 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での救急車の受入要請への対応 救急救命士 ※ ○ 救急室 -

■ 言語聴覚士

52高次脳機能障害(認知症含む)、失語症、言語発達障害、発達障害などの評価に必要な臨床心理・神経心理学検査種目の選択・実施及び検査結果の解釈

言語聴覚士 ○ リハビリ室 5.1時間/月

270 嚥下リハビリ・摂食機能療法における食物形態等の選択 言語聴覚士 ○ リハビリ室 3.4時間/月

195リハビリテーション保険診療に関係する各種書類の説明、交付業務(リハビリテーション総合実施計画書、計画提供料に関わる書類、目標設定等支援・管理シート等)

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等

※ ○ リハビリ室(理学療法士195と同様)

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○ リハビリ室・外来・病棟(理学療法士199と同様)

■ 医師事務作業補助者

193 患者への問診 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 1.5時間/月

194 病歴(予診)聴取 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 -

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○ 外来・病棟 7.2時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

201 検査(CT、MRI、RI)前の同意書取得・副作用説明・問診看護師・診療放射線技師・医師事務作業補助者

※ ○ 外来・病棟3.7時間/月

(診療放射線技師201と同様)

206 検査手順の説明業務 医師事務作業補助者 ○ 外来 1.2時間/月

207 入院の説明・同意書の取得 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 4.8時間/月

240 入院決定後の入院時指示 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 2.4時間/月

242 診療録作成補助・救急外来における病歴聴取の電子カルテ記載 医師事務作業補助者 ※ ○ 救急室 4.0時間/月

243 医療記録(電子カルテの記載) 医師事務作業補助者 ○ 外来<外来で推計>23.7時間/月

244 カルテ記載補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 5.0時間/月

245 診察や検査の予約、診療録への記録 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 -

246 カンファレンス・回診の記録・オーダーなど入院業務の補助 医師事務作業補助者 ※ ○ 病棟 18.9時間/月

247外来初診時、退院時、認知行動療法など精神科特殊療法としての精神療法施行時における診療記録代行入力

医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 -

248 診療録・手術記録の入力 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟・手術室 -

249 臨床写真の整理、電子カルテへの取り込み 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 0.3時間/月

250 予約関連(入力、変更連絡)、処方箋の捺印 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来 12.2時間/月

251 病名仮入力(DPCの一部の入力代行・各種サマリーの訂正) 医師事務作業補助者 ※ ○ 病棟 3.3時間/月

252 病名入力、コスト入力、DPC入力 医師事務作業補助者 ※ ○ 病棟 4.5時間/月

254 診断書作成補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 0.8時間/月

255 特定疾患書類や診断書などの下書きもしくは仮作成 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 1.8時間/月

256 書類・診断書・入退院サマリーの作成 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 16.7時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考 主な場面 効果(推計)

257リハビリテーション診療に関係する各種書類の草案作成(廃用症候群に関わる評価票、身体障害者手帳申請書類、入院証明書、診療情報提供書、介護保険主治医意見書、診断書等等)

医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 0.9時間/月

258意見書・申請書および行政への書類の下書き(診断書下書き・定型診断書の作成・紹介状返書の下書き)

医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 1.9時間/月

259 診断書(殊に年金診断書など手書きのもの)・意見書の作成 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 -

261 症例登録等の各種統計資料の作成 医師事務作業補助者 ○ 外来・病棟 2.5時間/月

262 診療データ入力、抽出、解析業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 3.3時間/月

263 手術件数と内容のまとめ 医師事務作業補助者 ※ ○ 手術室 0.1時間/月

264 新患台帳作成補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 3.3時間/月

265 全国調査の患者情報記載 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 4.2時間/月

266 市販後調査のEDC入力 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 2.0時間/月

267 他院が主施設の臨床研究の申請書類の作成 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 5.0時間/月

268 医師の当直表作成業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 0.5時間/月

269 カンファレンス準備業務 医師事務作業補助者 ※ ○ 外来・病棟 2.9時間/月

※効果(推計)業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、医師一人あたりの月間の削減可能な時間数を推計したもの。行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全て医師が担っているものと仮定して推計。

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現行制度上実施可能かどうか明確に示されていない業務について

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 資料4

令和元年11月20日

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○ 本資料に記載している項目は、「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリング」において、医師から既存職種へタスク・シフト/シェア可能と各団体が整理・提案した業務のうち、現行制度上実施可能かどうか「明確に示されていない業務」について記載したもの。

○ その上で、各項目について、現行法令の規定に照らし、実施できる行為の範囲や実施するための条件について、事務局としての案を整理したもの。

○ 効果(推計)については、業務をシフト/シェアした場合、当該行為を行う医師のある病院における業務時間の実態に基づいて、月間の削減可能な時間数を推計したもの(※)。行為の一部はすでに医師以外の職種が行っているものや行為によっては、看護師などの他の職種が行っているものも含まれると考えられるが、全てを医師が担っているものと仮定して推計。

○ 本資料に記載の安全性等については、現行制度上実施できない業務とあわせて関係団体に意見照会中。

(※) 推計においては、厚生労働行政推進調査事業(政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業))「新しいチーム医療等における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究」において現在行っている調査(分析中)のうち、一定の整理ができた項目をもとに医政局医事課において作成。

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Ⅰ.看護師にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での光線療法開始・中止(検査結果プロット・判断)【103】

医師の指示を受けて看護師が光線療法を開始・中止することは可能。その検査結果について、看護師が客観的な結果の記述や入力を行うことは可能であるが、それに基づいて行う病状等の判断については、医師が行う必要がある。

2.7時間/月

脳卒中の初期対応(病歴聴取、検査オーダー等)【235】

医師による診察前の患者との事前面談において、看護師が病歴等の情報収集を実施することは可能。検査オーダーについては、看護師が検査項目について医師に提案することは可能であるが、検査オーダーを実施する場合は、医師が最終的に確認することが必要である。

0.4時間/月

救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助(包括的血液検査オーダーと採血・採尿、包括的放射線検査オーダー)【239】

採尿など侵襲性を伴わない検体採取や検査等については、医師の診察前に看護師が実施することは可能。また、救急現場における検査オーダーや採血については、看護師が検査項目等について医師に提案することは可能であるが、検査や採血を実施する場合は、医師が最終的に確認することが必要である。

2.1時間/月

患者教育・放射線治療看護に必要な簡易処方(皮膚炎や腸炎に対する処方など)・放射線治療に関わる検査オーダー【237】

患者に対する放射線治療についての説明・相談については、看護師が実施することは可能。放射線治療の際に必要な薬剤の投与や投与量の調整については、医師の指示に基づく範囲内で、看護師が実施することは可能。また、治療中の患者の検査オーダーについては、医師・看護師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づいて実施する場合には、看護師が実施することは可能。

4.9時間/月

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Ⅱ.診療放射線技師にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

血管造影・IVR診療の補助行為

【58】

血管造影・IVR診療の補助行為のうち、画像診断装置の操作や造影剤注入装置による静脈への造影剤の投与については、診療放射線技師が実施することは可能。血管造影・IVR診療に用いられるカテーテルとガイドワイヤーについては、画像診断装置と一体となったものと解し、その操作について、診療放射線技師が医師等と協働して実施することは可能。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて診療放射線技師が実施することとするとともに、医師の具体的な指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、診療放射線技師が安全に実施できるよう留意しなければならない。

10.0時間/月

包括指示(疑義照会含む)における業務(撮影部位確認・追加撮影オーダー・緊急性の高い死につながる疾患や検査目的以外で偶発的に認められた異常所見等に医療安全を鑑みた対応)【282】

撮影部位の確認と追加撮影オーダーについては、医師の包括的指示に基づき、診療放射線技師が実施することは可能。また、検査で認められた所見について、診療放射線技師が客観的な結果を確認し医師に伝達することは可能であるが、それに基づいて行う病状等の判断は医師が行う必要がある。

推計中

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Ⅲ.臨床検査技師にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について(1)

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

視力測定、眼圧測定(非接触)、視野検査、色覚検査

【28】

接触を伴わない簡易な視力・眼圧測定、視野・色覚検査については、臨床検査技師が実施することは可能。ただし、眼科疾患を有する者に対して行う場合など、専門的管理が必要な場合は、医師や看護師、視能訓練士が行う必要がある。

16.7時間/月

OCT(optical coherence tomography:光干渉断層計) 【29】

侵襲性を伴わない検査であるが、正確な評価を行うための精度を担保する必要があることから、視能訓練士又は必要な教育・研修等を受けた臨床検査技師が実施することが望ましい。

0.7時間/月

経肛門超音波検査【31】

臨床検査技師が実施可能な超音波検査に含まれるものと解し、臨床検査技師が実施可能な行為として取り扱う。ただし、身体に挿入して行うものであることから、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修等を受けた臨床検査技師が実施することとするとともに、医師の指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、臨床検査技師が安全に実施できるよう留意しなければならない。

8.3時間/月

経膣超音波検査【32】

6.7時間/月

(呼吸機能検査や心電図検査、超音波検査などの生理学的検査や内視鏡検査における)口腔内の喀痰等の吸引

【41】

呼吸機能検査を実施する際など、生理学的検査を安全かつ適切に実施する上で当然に必要となる場合は、臨床検査技師が実施可能な生理学的検査に含まれるものと解し、臨床検査技師が実施可能な行為として取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修等を受けた臨床検査技師が実施することとするとともに、医師の指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、臨床検査技師が安全に実施できるよう留意しなければならない。

0.1時間以下/月

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Ⅲ.臨床検査技師にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について(2)

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

病理解剖業務

【128】

解剖を実施する際に保健所長の許可を受ければ臨床検査技師が実施することは可能。また、厚生労働大臣より死体解剖資格の認定を受けている場合は、保健所長の許可を受けることなしに実施することができる。

1.5時間/月

救命処置の補助

【142】

臨床検査技師が実施可能な業務に含まれている生理学的検査や採血、検体検査であれば、臨床検査技師が救命措置の補助としても実施することは可能。その他、検査室への搬送や血圧の測定など、医行為に含まれない補助行為についても臨床検査技師が実施することは可能。

4.0時間/月

心臓・血管カテーテル検査・治療に係る検査装置の操作・管理

【227】

心臓・血管カテーテル検査においては、カテーテルを操作する行為は医師が行う必要があるが、超音波検査や心電図検査、血管内の血圧の観察・測定等の検査のための装置の操作等であって、直接侵襲性を伴わないものについては、臨床検査技師が実施することは可能。

11.7時間/月

5

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Ⅳ.薬剤師にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

プロトコールに基づいた投薬(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施する)

【148】

薬剤の種類、投与量、投与方法、投与期間等の変更について、処方された範囲内で、医師・薬剤師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づき実施する場合は、必ずしも医師の最終確認・再確認を必要とせずに実施可能であるが、病状が不安定であること等により専門的な管理が必要な場合には、医師と協働して実施する必要がある。なお、薬剤の患者への投与については、医師や看護師が実施する必要がある。

推計中

副作用の状況把握、服薬指導(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

【211】

薬物療法を受けている患者(在宅の患者)に対する薬学的管理(患者の副作用の状況の把握、服薬指導等)については、医師・薬剤師等により事前に作成・合意されたプロトコールに基づいて実施する場合は、必ずしも医師の最終確認・再確認を必要とせずに実施可能であるが、病状が不安定であること等により専門的な管理が必要な場合には医師と協働して実施する必要がある。

推計中

糖尿病患者の自己血糖測定やインスリン等の自己注射等に関する、患者や家族への薬剤を適切に使用するための実技指導

【212】

血糖の自己測定やインスリン等の自己注射の方法について、医学的判断や技術を伴わない範囲で薬剤師が患者や家族に説明・指導することは可能であるが、実際に患者に注射を実施するなど、直接侵襲性を伴う行為は実施できない。

推計中

6

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Ⅴ.臨床工学技士にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

麻酔科医が術中に行う麻酔管理の補助 <麻酔作動薬や循環作動薬、輸液の準備及び投与>

【71】

全身麻酔装置は「生命維持管理装置」に該当するものと解し、その準備や、医師の具体的な指示の下に当該装置を操作して麻酔作動薬や循環作動薬、輸液を投与する行為は、臨床工学技士が実施可能なものとして取り扱う。

3.6時間/月

血液浄化に用いるバスキュラーアクセスの機能維持のためのエコー等による評価

【136】

血液浄化装置の操作を安全かつ適切に実施する上で当然に必要となる場合は、臨床工学技士が実施可能な行為として取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて臨床工学技士が実施することとするとともに、医師の指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、臨床工学技士が適切に実施できるよう留意しなければならない。

0.2時間/月

7

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Ⅵ.義肢装具士にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

切断術後のドレッシング等、断端形成

【92】

義肢装具の装着部位の採型・身体への適合を安全かつ適切に実施する上で当然に必要となる場合は、義肢装具士が実施可能な義肢装具の装着部位の採型・身体への適合に含まれるものと解し、義肢装具士が実施可能なものとして取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて義肢装具士が実施することとするとともに、医師の具体的な指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、義肢装具士が安全に実施できるよう留意しなければならない。

0.3時間/月

足底部潰瘍の免荷

【93】

装具を用いた足底部潰瘍の免荷については、義肢装具士が実施可能な義肢装具の装着部位の採型・身体への適合に含まれるものと解し、義肢装具士が実施可能なものとして取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて義肢装具士が実施することとするとともに、医師の指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、義肢装具士が安全に実施できるよう留意しなければならない。

1.5時間/月

(糖尿病患者等の)足趾の爪切り・胼胝等の研磨

【96】

義肢装具の装着部位の採型・身体への適合を安全かつ適切に実施する上で当然に必要となる場合は、義肢装具士が実施可能な義肢装具の装着部位の採型・身体への適合に含まれるものと解し、義肢装具士が実施可能なものとして取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて義肢装具士が実施することとするとともに、医師の指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、義肢装具士が安全に実施できるよう留意しなければならない。

6.3時間/月

ギプスの介助

【97】

義肢装具を装着する予定の患部の装着部位の採型のために行うギプスカットやギプス巻き等は、義肢装具の装着部位の採型・身体への適合に含まれるものと解し、義肢装具士が実施可能なものとして取り扱う。ただし、実施に当たっては、養成機関や医療機関等において必要な教育・研修を受けて義肢装具士が実施することとするとともに、医師の具体的な指示の下、他職種との適切な連携を図るなど、義肢装具士が安全に実施できるよう留意しなければならない。

0.9時間/月

8

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Ⅶ.言語聴覚士にタスク・シフト/シェア可能とプレゼンされた項目について

項目【参考資料2のNo.】

実施できる行為の範囲や実施するための条件(案) 効果(推計)

嚥下検査全般の適応の判断と実施、結果の解釈

【53】

医師又は歯科医師からの包括的指示や医師・言語聴覚士により事前に作成・合意されたプロトコールに基づき、言語聴覚士が侵襲性を伴わない嚥下検査を実施することは可能。検査結果について、言語聴覚士が客観的な解釈を行い、医師に報告することは可能であるが、患者の病状等の判断については医師が行う必要がある。

9.0時間/月

9

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医師の働き方改革に向けて特に進めるべき業務について

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会 資料5

令和元年11月20日

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看護師○包括的指示の有効な活用○特定行為○定型的血液検査等の指示の代行入力○外来でのワクチン接種

△患者に対する放射線治療についての説明・相談。抗がん剤治療中や放射線治療中の患者の検査オーダーについては、事前に合意されたプロトコールに基づいて実施

助産師○院内助産○助産師外来

医師事務作業補助者○患者への説明(検査手順説明、入院説明、同意書の取得等)○電子カルテの記載(診断書、入退院サマリー、各種パスの代行入力等)○各種書類作成等事務業務

(申請書等の草案作成、診療データ入力・解析、統計作成、当直表作成等)

薬剤師○術前服薬指導(持参薬の入力等含む)

○薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案 1

医師の働き方改革における医療機関の取り組み・評価の項目(案)

・ 特にタスクシフト/シェアを進める上で時間短縮効果や業務実態を踏まえ、重要と思われる業務を選定し、その旨を通知に盛り込むことや、評価機能による評価項目に加えることなどを通じ、タスクシフト/シェアを推進してはどうか。※現行制度の下で実施可能と分類していたものを○、現行制度では明確に示されていないと分類していたものを△として記載※実施するに当たっては一定の研修を行う必要がある業務も含む※現行法令では実施できない業務と整理しているものについては、次回以降整理し、議論する予定

診療放射線技師

△医師の包括的指示に基づき、撮影部位の確認と追加撮影オーダーを診療放射線技師が実施する

△血管造影・IVR診療の補助行為

臨床工学技士

△全身麻酔装置に伴う麻酔作動薬や循環作動薬、輸液を投与する行為

臨床検査技師

△心臓・血管カテーテル検査における超音波検査等の検査のための装置の操作等

義肢装具士

△医師の指示に基づく、断端形成、潰瘍部の免荷、ギプスの介助等

言語聴覚技師

△医師の包括的指示に基づく嚥下検査の実施

実際は、各医療機関において資料3、4等でお示した業務も含め、実情に応じてタスク・シフト/シェアを推進する業務を選定することを想定

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1

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会

医療機関がタスクシフト/シェアを進めるために

必要な取り組むべきこと

2019/11/20

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裵 英洙

はい えいしゅ

ハイズ株式会社/慶應義塾大学

YKCPA
テキスト ボックス
 第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会(令和元年11月20日)
YKCPA
テキスト ボックス
 参考資料1-1 
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2

2.6

-2.1

-13

-1.4

2.8

-2.3

-13.2

-0.3

-15

-10

-5

0

5

2017年度

2018年度

医療法人

国立 公立 公的

2018年医療経済実態調査を基に弊社作成

一般病院 損益差額

56.3% 56.2% 54.4% 55.0% 55.1%

40.0%

45.0%

50.0%

55.0%

60.0%

65.0%

70.0%人件費率

平成29年病院経営実態調査報告を基に弊社作成

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診療報酬の伸び悩み等、厳しい外部環境

余裕がない財務環境

高止まりする人件費率

投資余力の不足

2017年 2016年 2015年 2014年 2013年

病院を取り巻く経営環境

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タスクシェア/シフトによる経営的メリット・デメリット

3

メリット

経済的

非経済的

デメリット

経済的

非経済的

• 医療の質向上

• モチベーション向上

• ブランディング、その他

• 人件費増

• 教育研修費増

• その他

• 医療の質低下の懸念

• 組織・職種間調整コスト

• その他

• 加算

• 患者数/単位時間の増加

• 医師等の人件費節約

• その他

【可能性のある因子】

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4

意識 (モチベーション、危機感等)

技術 (知識、経験、ノウハウ等)

余力 (人員、残業時間、資金等)

タスクシェア/シフトに関する経営課題の構造化

実施可能な業務 明確に示されていない

業務

実施できない業務のうち、十分実施可能で法改正等を行えば実施可能となる業務

【一層目:法的体制】

【二層目:院内体制】

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5

啓発・意識づけ・広報・ペナルティ等

意識

あり

なし

あり

なし

技術

あり

なし

余力

研修・資格・見学等

投資・業務見直し・委託等

経営課題に対するアプローチは異なる

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シフト・シェア“される”側が持つ3つの“ふ”

6

不安

負担

不満

• したことがない業務

• 慣れてない業務

• 指導不十分な業務

• 責任の所在は?

• ただでさえ忙しく時間がない

• 元来業務が回せない

• 学びなおす必要あり

• 残業が増える

• なんで私が?

• なんで今?

• なんで下請け的?

• いきなり?

• 給料アップは?

ふあん ふたん ふまん

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まとめ

厳しい外部環境と余裕がない財務環境

経営判断として優先度をどう上げるか?

投資判断は、経済的因子&非経済的因子による

• 経済的因子のある程度の算出は必須

• 非経済的因子は丁寧な説明と納得醸成のプロセスへ

各医療機関での状況分析からの3つのアプローチ

「される」側の視点:タスクシフト・シェア≠丸投げ

長期的視点での人材投資戦略の見直し

7 Copyright(C) 2019 High-Z Inc. All Rights Reserved.

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ご清聴ありがとうございました

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ご質問:[email protected]

病院経営に関するつぶやき

Twitter:@haieishu

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特定行為研修修了者配置による医師の業務・労働時間への影響

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会

参考資料1-2令和元年11月20日

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特定行為研修修了者配置による医師及び看護師の業務への影響

(研究方法)デザイン:カルテによる後ろ向き調査及び修了者へのヒアリング調査項目:病棟管理(平均在院日数、指示出し時間、指示回数、病棟看護師残業時間)、

手術件数、外科入院総収入調査期間:特定行為研修修了者配置前 2016年4~7月

特定行為研修修了者配置後 2018年4~7月調査施設:148床の二次救急拠点病院修了者の配置:消化器外科に3名特定行為研修修了者(21区分全て修了)を配置

※シフト制により病棟管理・救急外来・処置、手術室対応を行う

(研究結果)

特定行為研修修了者の配置前に比べ、配置後に医師による1週間あたりの指示回数が有意に減少。また、医師による夜間帯(19時以降)の指示回数が有意に減少。病棟看護師の月平均残業時間も有意に減少。

配置前 配置後 P値

医師による平均指示回数

692回/週 200回/週 < 0.05

19時以降の医師の平均指示回数

77回/月 21回/月 < 0.05

病棟看護師の月平均残業時間

401.75時間/月

233.25時間/月

< 0.05

【出典】令和元年度厚生労働科学研究費補助金 看護師の特定行為の修了者の活用に際しての方策に関する研究 研究代表者 真田弘美 中間報告

(考察:有意に減少した理由)

研修修了者が医師による事前の包括的指示に基づき対応することが可能となり、医師の指示をその都度依頼する必要がなくなったため、医師による指示回数が減少したと考えられる。

特に抗生剤投与等をタイムリーに実施できている。(修了者へのヒアリングより)

2

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特定行為研修修了者配置による医師の労働時間への影響(研究方法)

デザイン:後ろ向き調査及び研修修了者へのヒアリング

調査項目:出退勤時刻に基づいた医師の年間勤務時間

調査期間:特定行為研修修了者配置前 2016年度特定行為研修修了者配置後 2017年・2018年度

調査施設:特定機能病院(500床以上)修了者の配置:心臓血管外科に2名の

特定行為研修修了者(21区分修了)を配置

(研究結果)

特定行為研修修了者の配置前と比べ、

配置後に医師の年間平均勤務時間が有意に短縮。

配置前 配置後 P値

医師一人あたりの年間平均勤務時間

2390.7時間(SD:321.2)

1944.9時間(SD:623.2)

0.008

研修修了者の活動内容

◆病棟管理を主とし、それまで医師が実施していた外来との調整や入院のベッドコントロールを実施◆医師不在時は、病棟看護師からの相談・報告を受けて、医師の包括指示の範囲内で対処◆修了者2名で、1か月間で28の特定行為を計281件実施<実施内容>術前の患者管理(検査・他科依頼・麻酔科外来)、心臓血管外科外来、病棟回診・処置の介助、看護師との合同カンファレンス、ICUでの術後管理(人工呼吸器管理など)、CV抜去やPICC挿入、輸液量の調整など

特定行為 実施件数

経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整 5

侵襲的陽圧換気の設定の変更 20

非侵襲的陽圧換気の設定の変更 3

人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整 10

人工呼吸器からの離脱 5

気管カニューレの交換 5

一時的ペースメーカの操作及び管理 11

一時的ペースメーカリードの抜去 9

経皮的心肺補助装置の操作及び管理 5

大動脈内バルーンパンピングからの離脱を行うときの補助の頻度の調整 1

心囊ドレーンの抜去 11

低圧胸腔内持続吸引器の吸引圧の設定及びその変更 11

胸腔ドレーンの抜去 12

中心静脈カテーテルの抜去 11

末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入 8

褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去 2

創傷に対する陰圧閉鎖療法 18

創部ドレーンの抜去 7

直接動脈穿刺法による採血 23

持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整 7

脱水症状に対する輸液による補正 20

感染徴候がある者に対する薬剤の臨時の投与 4

インスリンの投与量の調整 5

持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 20

持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整 13

持続点滴中の降圧剤の投与量の調整 22

持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整 10

持続点滴中の利尿剤の投与量の調整 3

<ヒアリング前1か月間で実施した特定行為>

【出典】令和元年度厚生労働科学研究費補助金 看護師の特定行為の修了者の活用に際しての方策に関する研究 研究代表者 真田弘美 中間報告 2

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臨床工学技士によるタスク・シフト/タスク・シェア調査~奈良県立医科大学附属病院麻酔科における1ヶ月観察研究~

新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究班:代表 今村知明,分担 内藤祐介,小野孝二,岡本左和子

背景日本麻酔科学会会員総数:13,000人(2019年現在)

● ペインクリニック, 緩和, 救急, 集中治療など手術麻酔に従事しない医師を含んだ総数● 女性医師の増加に伴う育休・産休・時短勤務の増加

年率6%で増加し続ける手術麻酔を維持するためには、効率的な業務分担が必須

臨床工学技士によるタスクシフト/シェアの可能性について検討

方法

1) 出退勤打刻時刻から院内活動時間*の算出2) 残業申請時間から麻酔従事時間を算出

麻酔科医勤務調査

臨床工学技士勤務調査

早朝時間外・日勤内・日勤後の3区分における麻酔業務タスクシフト/シェア時間を算出

主なタスクシフト/シェア業務麻酔物品の準備、薬剤の準備、人工呼吸回路の組み立て、麻酔記録の記入、学会提出書類の記入、超音波機器の準備と診療補助、気管支ファイバー準備、カテーテル挿入介助(※1)、術中バイタルモニタリング, 他

麻酔科医が不在の状況で単独で従事した場合は1.0を麻酔科医と協働した場合は0.5を時間に乗じて計算

* 院内活動時間 = 院内滞在時間 -45分(休憩時間)

奈良県立医科大学附属病院中央手術部にて調査を実施

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会(令和元年11月20日) 参考資料1-3

※1:清潔野でのカテーテルなど診療材料の開封と術者(医師)への手渡し

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結果 タスクシフト/シェア率

麻酔科医勤務実態

期間:2019年9月2日-9月30日の休日を除く19日間

● 麻酔従事麻酔科医:平均12人/日(うち、当直明け麻酔科医:平均1.5人/日)

● 日勤者院内活動時間:10.1時間/人/日● 麻酔従事時間:8.5時間/人/日● 当直明け麻酔従事時間: 3.9時間/人/日

臨床工学技士タスクシフト/シェア実態

● 日勤臨床工学技士数:平均7.2人/日

● 早朝タスクシフト/シェア:0.65時間/人/日● 日勤内タスクシフト/シェア:3.3時間/人/日● 日勤終了後タスクシフト/シェア:0.03時間/人/日

タスクシフト・シェア率1

院内活動時間を用いて計算

20.1%タスクシフト・

シェア率2麻酔従事時間を用いて計算

23.1%

麻酔科医の効率的な業務運営には臨床工学技士のタスクシフト/シェアが有効

調査対象:奈良県立医科大学手術室

作成:新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究班

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条件• 麻酔科医師の指示の下、業務を実施する。• 臨床工学技士法に則る。

1. 機器管理

2. 術前準備

3. 麻酔導入

各種モニタリングの装着,使用麻酔薬のダブルチェック,気管支鏡操作介助(ホワイトバランスの調整など), 中心静脈カテーテル等の挿入時の清潔介助(清潔野での診療材料等開封・医師への手渡し)

バイタルサインの確認(各種モニタ・血液ガス等),麻酔記録への記載, 各機器の設置状況・動作の確認,麻酔科医指示のもと薬剤準備・輸血準備, 臨床工学技士勤務調査

4. 麻酔維持

5. 退室準備(手術終了)

抜管準備, X線撮影の準備, 各種申し送り票の記載, 輸液ラインの整理, 麻酔記録の完成, 移動時のモニタリングと機器の準備

麻酔科で使用する全ての医療機器を管理,トラブル時の早急な対応

麻酔器,各種モニタ,シリンジポンプ・TCIポンプ,輸液ポンプ,間欠的空気圧迫装置,気管支ファイバー,Safety Netシステムなど

臨床工学技士による麻酔アシスタントの業務内容~奈良県立医科大学附属病院中央手術部~

業務内容

麻酔器の準備,気管挿管の準備,使用薬剤の準備観血的動脈圧測定回路・気管支鏡等の準備,当日朝の検討会への参加

主なME機器

作成:新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究班

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臨床工学技士による麻酔アシスタントの教育・トレーニング~奈良県立医科大学附属病院内での研修・認定制度~

高度医療技術認定(奈良県立医科大学病院内)

1. 高度医療技術認定取得の条件

• 研修期間:原則1年間• 講義の受講:侵襲制御, 生体管理学, 麻酔科学など• 実習症例数:OJTで300例以上• 達成度評価:挿管介助手順等の各項目に対し

チェックリストを使用• 試験:研修後、筆記・実技試験

• 筆記試験・実技試験(正答率70%以上)• 院内の委員会による審査(副院長, 医療安全管理委員会委員

長, 感染防止委員会委員長, 中央臨床検査部技師長, 中央放射線部技師長, 薬剤部長, 看護部長, 医療技術センター技師長, 病院経営部長)

2. 高度医療技術認定合格基準

奈良県立医科大学附属病院内高度医療技術習得者数

9名(2019年10月現在)

作成:新しいチーム医療における医療・介護従事者の適切な役割分担についての研究班

2018/04/01-2019/03/31

臨床工学技士 A消外科 予定 94 107緊急 13脳外科 予定 25 32緊急 7心外科 予定 89 96緊急 7耳鼻科 予定 38 38緊急 0泌尿器科 予定 28 28緊急 0整形外科 予定 46 49緊急 3産婦人科 予定 35 41緊急 6口腔外科 予定 7 7緊急 0形成外科 予定 10 11緊急 1救急科 予定 13 21緊急 8眼科 予定 3 3緊急 0精神科 予定 6 6緊急 0循環器内科 予定 2 2緊急 0放射線科 予定 0 0緊急 0麻酔科 予定 0 0緊急 0

合計 442

<実例>

2018年度高度医療技術認定合格者A氏の実習症例数

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○ ヒアリングで医師から既存職種へタスク・シフト/シェア可能とプレゼンテーション

された項目について、事務局として現行制度上の実施の可否を整理したもの(案)

1.処置、検査、手術、健診等

採血・輸液路確保/抜去・穿刺

検査関連(結果の解析含む)

手術・麻酔

創処置・ドレーン関連処置等

人工呼吸関連

輸血・血液細胞処理

病理関連

透析関連

妊婦健診・院内助産

放射線治療関係

救命関連

2.薬剤関連

薬剤投与・薬剤管理

処方確認・処方変更・処方提案等

3.患者観察、説明、指導、搬送等

患者観察・状態確認など

患者への説明と同意

患者指導・支援・運用など

患者誘導・患者搬送

4.機器操作及び介助・機器管理・機器保守

5.書類作成、入力指示など

指示入力・代行入力など

書類等作成・秘書業務など

6.その他

  タスク・シフト/シェア可能と整理・提案された業務(医師以外も実施しているものも含む)について、事務局でまとめたもの

※「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフティングに関するヒアリング」において、各団体が医師から既存職種へ

未定稿・精査中

(事務局まとめ)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

1.処置、検査、手術、健診等

【採血・輸液路確保/抜去・穿刺】

1 直接動脈穿刺法による採血 看護師 ※ ●

2 直接動脈穿刺法による採血 看護師 ※ ●

3人工呼吸が施行されている(施行が予定されている)患者に対する直接動脈穿刺法による採血

臨床工学技士 × 法律事項

4救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(動脈穿刺による採血)

看護師 ※ ●

5(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)動脈留置カテーテルからの採血

臨床工学技士 ○

6 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での動脈ライン採血 看護師 ※ ○

7 外来・一般小児病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での採血 看護師 ※ ○

8外来・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での静脈路確保

看護師 ※ ○

9-1 救急現場における末梢静脈路の確保(ヘパリンロックを除く) 臨床検査技師 × 政令事項

9-2 救急現場における末梢静脈路の確保の後、ヘパリンロックをする行為 臨床検査技師 × 政令事項

10救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助<静脈路確保(輸液)の実施>

救急救命士 ※ × 法律事項

11 CT/MRI造影剤・IVR手技前ルート確保 看護師 ※ ○

12 放射線部門の検査関連の静脈確保注射 診療放射線技師 × 省令事項

13救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(橈骨動脈ラインの確保)

看護師 ※ ●

14中心静脈カテーテルの抜去、末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入、橈骨動脈ラインの確保

看護師 ※ ●

15人工呼吸が施行されている(施行が予定されている)患者に対する橈骨動脈ラインの確保

臨床工学技士 × 法律事項

16輸液ポンプ等を用いた薬液投与のための皮静脈穿刺によるラインの確保、不要カニューレの抜去

臨床工学技士 × 法律事項

17 末梢挿入中心静脈カテーテル挿入 看護師 ※ ●

18専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入

看護師 ※ ●

19専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での末梢留置型中心静脈注射用カテーテル・動脈ラインの抜去

看護師 ※ ○

20輸液ポンプ等を用いた薬液投与のための中心静脈カテーテルの留置時の清潔補助

臨床工学技士 ○

21輸液ポンプ等を用いた薬液投与のため中心静脈カテーテルの、不要カテーテルの抜去

臨床工学技士 × 法律事項

22 皮下埋め込み式CVポートの穿刺 看護師 ※ ○

23 シース抜去後の止血補助 看護師 ※ ○

24 CT/MRI造影剤の注入確認、抜針・止血 看護師・診療放射線技師 ※ ○

25 RI検査医薬品注入後の抜針及び止血 診療放射線技師 × 省令事項

【検査関連(結果の解析含む)】

26 SPP(皮膚灌流圧)測定 看護師 ※ ○

27 (表在における)各種超音波検査 臨床検査技師 ○

28 視力測定、眼圧測定(非接触)、視野検査、色覚検査 臨床検査技師 △

29 OCT(optical coherence tomography:光干渉断層計) 臨床検査技師 △

30 直腸肛門機能検査(肛門内圧検査・直腸バルーン知覚検査) 臨床検査技師 × 省令事項

31 経肛門超音波検査 臨床検査技師 △

32 経膣超音波検査 臨床検査技師 △

33神経学的検査のうち、運動、感覚、高次脳機能、ADL、IADL等に関する検査

作業療法士 ○

34 発達検査(新版K式・WISC・ADOSなど) 公認心理師 ※ ○

35 筋電図検査の針電極の穿刺(体幹を除く) 臨床検査技師 × 省令事項

36食道内圧、胸腔内圧、横紋筋活動電位、膀胱温を計測するモニター・センサー等の体内への挿入、不要センサーの抜去

臨床工学技士 × 法律事項

37 CTコロノグラフィの検査手技(空気の吸引) 診療放射線技師 × 省令事項

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

38-1 RI核種投与(RI検査医薬品)投与のための静脈路確保 診療放射線技師 ※ × 法律事項

38-2 RI核種投与(RI検査医薬品)の投与 診療放射線技師 ※ × 法律事項

39造影剤注入装置からの動脈への造影剤注入行為(抜針及び止血を行う行為を含む)

診療放射線技師 × 省令事項

40-1上部消化管造影におけるカテーテルを用いた鼻腔からのバリウム投与のためカテーテル挿入

診療放射線技師 × 省令事項

40-2 上部消化管造影におけるカテーテルを用いた鼻腔からのバリウム投与 診療放射線技師 × 省令事項

41(呼吸機能検査や心電図検査、超音波検査などの生理学的検査や内視鏡検査における)口腔内の喀痰等の吸引

臨床検査技師 △

42 検査のための採痰(誘発採痰含む) 臨床検査技師 × 政令事項

43 検査のための眼脂等の採取 臨床検査技師 × 政令事項

44 検査のための外耳道から耳漏等の採取 臨床検査技師 × 政令事項

45 検査のための泌尿器・生殖器からの検体採取 臨床検査技師 × 政令事項

46 子宮頸がん検査のための細胞診用の検体採取 臨床検査技師 × 政令事項

47 持続血糖測定のための穿刺・抜針 臨床検査技師 × 政令事項

48 X線検診車で胃がん検診並びに乳がん検診の撮影についての包括指示での撮影 診療放射線技師 × 省令事項

49病院又は診療所以外の場所における検査(健診で行うエックス線の照射以外の検査)

診療放射線技師 × 法律事項

50 鎮静が必要な患者、アレルギーのある患者の検査立会い 看護師 ※ ○

51 術後各種機器の回収・保守点検、鎮痛薬投与ポンプデータの解析 臨床工学技士 ※ ○

52高次脳機能障害(認知症含む)、失語症、言語発達障害、発達障害などの評価に必要な臨床心理・神経心理学検査種目の選択・実施及び検査結果の解釈

言語聴覚士 ○

53 嚥下検査全般の適応の判断と実施、結果の解釈 言語聴覚士 △

【手術・麻酔】

54 手術の際の手術部位(創部)の消毒 やドレープがけ 看護師 ※ ○

55 手術の器械出し 臨床工学技士 ※ ○

56 IVR(画像下治療)助手 看護師 ※ ○

57心・血管カテーテル治療時、医師が行うカテーテル操作などの補助(カテーテルの保持、身体への電気的負荷等)

臨床工学技士 × 法律事項

58 血管造影・IVR診療の補助行為 診療放射線技師 △

59心・血管カテーテル業務における、清潔野で使用する生命維持管理装置及びカテーテル関連の操作及び接続

臨床工学技士 × 法律事項

60 内視鏡外科手術における医師が行う手術手技の補助 臨床工学技士 × 法律事項

61 心臓血管外科手術や整形外科等における医師が行う手術手技の補助 臨床工学技士 × 法律事項

62 内視鏡(軟性鏡)検査・治療時の処置具の操作などの補助 臨床工学技士 × 法律事項

63 消化器内視鏡検査・治療の介助(組織採取を含む) 臨床検査技師 × 法律事項

64肝悪性腫瘍マイクロ波凝固法、肝悪性腫瘍ラジオ波焼却療法に係る機器の操作・管理

臨床検査技師 × 法律事項

65 白内障及び屈折矯正手術におけるオペレーター業務 視能訓練士 ○

66術中抹消ルート確保、薬剤・薬液準備、バイタルサイン・処置記録、既設置ルートからの動脈採血と測定

看護師 ※ ○

67(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)人工心肺業務における血液、補液及び薬剤の投与量の設定及び変更

臨床工学技士 ○

68 手術室関連の業務支援(周術期に使用する薬剤の薬学的管理等) 薬剤師 ○

69 術中 薬剤払い出し、残薬回収 薬剤師 ※ ○

70麻酔科医が術前に行う麻酔管理の補助 <麻酔器、気管挿管や使用薬剤の準備(麻酔計画に従い)>

臨床工学技士 ○

71麻酔科医が術中に行う麻酔管理の補助 <麻酔作動薬や循環作動薬、輸液の準備及び投与>

臨床工学技士 △

72麻酔科医が術後に行う麻酔管理の補助(集中治療を含む) <硬膜外麻酔薬の準備と投与>

臨床工学技士 × 法律事項

73麻酔科医が術中に行う麻酔管理の補助 <バイタルサインの確認、麻酔記録の記入>

臨床工学技士 ○

74麻酔科医が術後に行う麻酔管理の補助(集中治療を含む) <各種ラインの整理、麻酔医とともに患者退室の誘導>

臨床工学技士 ○

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

75 集中治療室における診療補助(ドレーン類の管理、抜去) 看護師 ※ ●

76 補助循環に用いる各種カテーテルの挿入時の清潔補助 臨床工学技士 ○

77麻酔科医が術前に行う麻酔管理の補助(麻酔導入時の中心静脈カテーテル・胃管挿入等の補助操作)

臨床工学技士 × 法律事項

78 血管撮影・血管内治療後の圧迫止血・止血確認・圧迫解除 看護師 ※ ○

79血管内治療の介助業務(血管撮影における圧迫止血・止血確認・圧迫解除を含む)

看護師 ※ ○

80 内視鏡検査・治療の際の準備作業(咽頭麻酔等) 臨床工学技士 × 法律事項

81 各種再建手術における関連各科との調整業務 看護師 ※ ○

82 術後 鎮痛薬調製・投与器具準備 薬剤師 ※ ○

83 術後管理 看護師 ※ ○

84 術後ラウンド、術後疼痛管理 看護師 ※ ○

【創処置・ドレーン関連処置等】

85 創傷治癒遅延症例に対する創管理業務 看護師 ※ ●

86 創管理(ドレッシング抜去、抜糸) 看護師 ※ ○

87 病棟・周術期の創傷処置 看護師 ※ ○

88 体表面の切創・挫創の洗浄と縫合処置 看護師 ※ ○

89 ドレーン抜去 看護師 ※ ●

90 創部ドレーンの抜去 看護師 ※ ●

91救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助<縫合を除く創傷処置(一定の面積までの擦過傷の洗浄とドレッシング)>

救急救命士 ※ × 法律事項

92 切断術後のドレッシング等、断端形成 義肢装具士 △

93足部ケア足底部潰瘍の免荷

義肢装具士 △

94 軟膏処置 看護師 ※ ○

95 爪切り、鶏眼処置 看護師 ※ ○

96 足部ケア(糖尿病患者等の)足趾の爪切り・胼胝等の研磨 義肢装具士 △

97 ギプスの介助 義肢装具士 ※ △

98 一般小児病棟での胃管挿入 看護師 ※ ○

99 胃管・EDチューブの挿入・管理 ・抜去 看護師 ※ ○

100一般小児病棟・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

看護師 ※ ●

101 輸液ポンプ等を用いた薬液投与のための胃管の挿入、交換及び抜去 臨床工学技士 × 法律事項

102 IVR(画像下治療)手技前の尿道カテーテル留置 看護師 ※ ○

103専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での光線療法開始・中止(検査結果プロット・判断)

看護師 ※ △

【人工呼吸関連】

104 呼吸器管理 看護師 ※ ●

105 集中治療室における診療補助(人工呼吸器の設定、人工呼吸器からの離脱) 看護師 ※ ●

106専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での非侵襲的陽圧換気の設定変更

看護師 ※ ●

107 持続陽圧呼吸療法の際に行う陽圧の適正域を測定する検査 臨床検査技師 × 省令事項

108 人工呼吸器からのウィーニング 臨床工学技士 ○

109 人工呼吸器使用時の吸引による喀痰等の除去 臨床工学技士 ○

110一般小児病棟・一般病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での気管カニューレ交換

看護師 ※ ●

111 気管カニューレの交換 臨床工学技士 × 法律事項

112 気管チューブの位置の調整 看護師 ※ ●

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

113 経口用・経鼻用気管チューブの挿入時の補助 臨床工学技士 × 法律事項

114 経口用・経鼻用気管チューブ、気管カニューレの抜去 臨床工学技士 × 法律事項

115専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での経口用又は経鼻用気管チューブの位置の調整

看護師 ※ ●

116 経口用・経鼻用気管チューブの位置の調整 臨床工学技士 × 法律事項

117 食道閉鎖式エアウェイ・ラリンゲルチューブの挿入及び抜去 臨床工学技士 × 法律事項

118 鼻咽頭エアウェイの挿入及び抜去 臨床工学技士 × 法律事項

【輸血・血液細胞処理】

119 輸血実施 臨床検査技師 × 法律事項

120 血液製剤の洗浄・分割 臨床検査技師 ○

121 血液細胞(幹細胞等)処理業務 臨床検査技師 ○

【病理関連】

122 手術検体等に対する病理診断における切り出し補助業務 臨床検査技師 ※ ○

123 手術材料の切り出し 臨床検査技師 ○

124画像解析システムによるコンパニオン診断(免疫染色)等に対する計数・定量判定補助

臨床検査技師 ※ ○

125 デジタル病理画像の取り込み・機器の調整・データ管理等 臨床検査技師 ※ ○

126 病理診断報告書のチェック 臨床検査技師 ※ ○

127 生検材料、特殊染色、免疫染色等のスクリーニング(所見の下書きの作成) 臨床検査技師 ○

128 病理解剖業務 臨床検査技師 △

【透析関連】

129 急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析濾過器の操作及び管理 看護師 ※ ●

130集中治療室における診療補助(急性血液浄化療法における血液透析濾過機器の操作と管理)

看護師 ※ ●

131(医師の具体的指示を受けて行わなければならない)血液浄化業務における血液、補液及び薬剤の投与量の設定及び変更

臨床工学技士 ○

132血液浄化施行時のバスキュラーアクセスへの穿刺によるカニューレの留置及び不要カニューレの抜去(動脈表在化等を含む)

臨床工学技士 × 政令事項

133 血液浄化装置の先端部(穿刺針)のバスキュラーアクセスへの穿刺及び抜去 臨床工学技士 × 政令事項

134 血液浄化に用いるカテーテル留置時の清潔補助 臨床工学技士 ○

135 血液浄化に用いる不要留置カテーテルの抜去 臨床工学技士 × 法律事項

136血液浄化に用いるバスキュラーアクセスの機能維持のためのエコー等による評価

臨床工学技士 △

【妊婦健診・院内助産】

137 低リスク妊娠を対象とした妊婦健診の一部(助産師外来) 助産師 ※ ○

138 ローリスク妊産婦の妊婦健診 助産師 ○

139 低リスク妊娠を対象とした分娩管理業務の一部(院内助産システム) 助産師 ※ ○

140 妊産婦の保健指導業務 助産師 ○

【放射線治療関連】

141 イメージガイド下放射線治療(IGRT)での位置照合画像の一次照合 診療放射線技師 ○

【救命関連】

142 救命処置の補助 臨床検査技師 △

143 (医療機関内で)救急救命処置の範囲に示される33項目の実施 救急救命士 × 法律事項

144救急救命士が現行救急用自動車等内(自動車に乗せるまでを含む)で実施可能な救急救命処置(33項目)を医療機関内でも行えるようにする

救急救命士 × 法律事項

145 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助 <心肺蘇生> 救急救命士 ※ × 法律事項

146救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助 <医師による緊急処置の一部介助>

救急救命士 ※ × 法律事項

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

2.薬剤関連

【薬剤等投与・薬剤管理】

147 処方薬の変更・他院持参薬の処方 薬剤師 ※ ○

148プロトコールに基づいた投薬(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施する)

薬剤師 △

149術後24時間以内の疼痛管理目的での麻薬性鎮痛薬(フェンタニル等が必要になった場合)の投与

看護師 ※ ○

150 人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整 看護師 ※ ●

151 人工呼吸が施行されている患者に対する鎮静薬の投与量の調整 臨床工学技士 × 法律事項

152専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整

看護師 ※ ●

153 抗不安薬の臨時の投与 看護師 ※ ●

154 抗精神病薬の臨時の投与 看護師 ※ ●

155 訪問看護時の抗精神病薬持効性注射剤の筋肉内投与 看護師 ※ ○

156 抗けいれん剤の臨時投与 看護師 ※ ●

157救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(抗けいれん剤投与)

看護師 ※ ●

158 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 看護師 ※ ●

159 持続点滴中の降圧剤の投与量の調整 看護師 ※ ●

160救急室(救急外来、初療室)を主とする院内・集中治療室における診療補助(脱水症状に対する輸液)

看護師 ※ ●

161救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助 <一部の緊急薬剤の投与>

救急救命士 ※ × 法律事項

162外来・一般小児病棟・専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での抗生剤等の静注

看護師 ※ ●

163 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での皮下注射、筋肉注射 看護師 ※ ○

164 輸液ポンプ等を用いた静脈ラインからの薬剤の投与 臨床工学技士 × 法律事項

165療養上の世話をタイムリーに行うための薬剤を看護師が判断・使用する(排便コントロール(下剤・浣腸剤・止痢剤・整腸剤など)スキンケア(軟膏・ドレッシング剤・目薬など)疼痛緩和(湿布・麻薬以外の鎮痛剤)など)

看護師 〇

166 外来でのワクチン接種 看護師 ※ ○

167 糖負荷試験のブドウ糖液の投与 臨床検査技師 ○

168 尿素呼気試験の尿素錠の投与 臨床検査技師 ○

169 脳波検査時の睡眠導入剤の投与 臨床検査技師 ○

170 呼吸機能検査(気道可逆性検査)時の気管支拡張剤の投与 臨床検査技師 ○

171 眼底検査の散瞳剤の投与 臨床検査技師 × 省令事項

172 眼振電図検査における温度刺激検査のための外耳道への温令水の注入 臨床検査技師 × 省令事項

173 造影超音波検査の超音波造影剤の投与(ソナゾイド等) 臨床検査技師 × 法律事項

174 上部内視鏡検査の際の前処置(消泡剤・咽頭麻酔剤の投与) 臨床検査技師 × 法律事項

175 薬剤管理(ミキシング・残薬管理・薬剤の準備・在庫管理等) 薬剤師 ○

【処方確認・処方変更・処方提案等】

176処方医の事前の指示に基づき、問題が認められない場合は、薬局薬剤師が分割調剤(同一薬剤の継続投与)を実施

薬剤師 ○

177事前に作成・合意されたプロトコールに基づく、含量規格や剤形等の処方内容の変更

薬剤師 ○

178事前に作成・合意されたプロトコール及び薬剤師による専門的知見に基づき、薬剤の種類、投与量等の変更~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○

179 術前服薬内容チェック・処方提案 薬剤師 ※ ○

180抗菌薬の治療コントロール処方の提案(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

薬剤師 ○

181薬剤選択、多剤併用薬に対する処方提案(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

薬剤師 ○

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

182 術後痛評価・鎮痛薬調製提案・術前中止薬再開確認 薬剤師 ※ ○

183入院、外来における患者面談情報(服用中の薬剤情報、副作用や残薬の有無等)に基づく処方支援(処方の提案や仮オーダー入力)

薬剤師 ○

184 医師の診断・検査結果に基づく処方支援 薬剤師 ○

185抗がん薬や抗菌薬、向精神薬等の投与後の服薬状況や副作用を継続して確認した上で、必要に応じて処方医等へ情報提供~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○

186患者の服薬状況を確認すると共に、必要に応じてフィジカルアセスメントを実施し、副作用の発現状況を確認した上で、処方医等へ情報提供~薬物療法のモニタリングの実施とその結果に伴う処方内容の見直しの提案~

薬剤師 ○

187処方歴や薬物アレルギーの有無等の医薬品関連情報について、医師の診療情報提供書の作成支援~薬物療法に関する説明や薬に関する患者情報の提供等のサポート~

薬剤師 ○

188

分割調剤の都度(すなわち定期的)、処方医の事前の指示に基づき、処方箋を応需した薬局薬剤師が患者の副作用の発現状況や服薬状況の確認等を実施(必要に応じて処方医への情報提供)~定期的に患者の副作用の発現状況や服薬状況の確認等を行うための分割調剤~

薬剤師 ○

3.患者観察、説明、指導、搬送等

【患者観察・状態確認など】

189 (IVR)術前の採血結果、リスクファクター、服薬状況のチェック 看護師・診療放射線技師 ※ ○

190 検査の際の患者バイタル確認 臨床検査技師 ○

191 輸血後副作用確認のための観察 臨床検査技師 ○

192救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助(病歴聴取、バイタルサイン測定、その結果より軽症と中等症・重症をトリアージ)

救急救命士・看護師 ※ ×(看護師は〇)

法律事項

193 患者への問診 医師事務作業補助者 ※ ○

194 病歴(予診)聴取 医師事務作業補助者 ※ ○

【患者への説明と同意】

195リハビリテーション保険診療に関係する各種書類の説明、交付業務(リハビリテーション総合実施計画書、計画提供料に関わる書類、目標設定等支援・管理シート等)

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等

※ ○

196 リハビリテーション実施計画等の作成と患者への説明 理学療法士 ○

197専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での輸血、放射線検査などの医行為の典型的な説明補助

看護師 ※ ○

198 検査に関する説明・相談 診療放射線技師 ○

199 非侵襲的検査の検査説明・同意書の取得看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師事務作業補助者

※ ○

200 IVR(画像下治療)手技前回診での検査説明 看護師・診療放射線技師 ※ ○

201 検査(CT、MRI、RI)前の同意書取得・副作用説明・問診看護師・診療放射線技師・医師事務作業補助者

※ ○

202 輸血承諾書の取得(医師の説明の補足) 臨床検査技師 ○

203 パッチテスト、プリックテストの試薬等の準備、説明 看護師 ※ ○

204 術前オリエンテーション・リスク評価、麻酔に関する説明 看護師 ※ ○

205 輸血関連検査結果説明 臨床検査技師 ○

206 検査手順の説明業務 医師事務作業補助者 ○

207 入院の説明・同意書の取得 医師事務作業補助者 ※ ○

【患者指導・支援・運用など】

208 外来での薬の説明や服薬指導 薬剤師 ※ ○

209 外用(薬)指導 看護師 ※ ○

210 外用(薬)指導の補助 看護師 ※ ○

211副作用の状況把握、服薬指導(医師の包括的指示と同意がある場合には医師の最終確認・再確認を必要とせず実施)

薬剤師 △

212糖尿病患者の自己血糖測定やインスリン等の自己注射等に関する、患者や家族への薬剤を適切に使用するための実技指導~薬剤の適正使用のための実技指導の実施~

薬剤師 ○

213患者の薬物療法全般に関する理解の推進~薬物療法に関する説明や薬に関する患者情報の提供等のサポート~

薬剤師 ○

214 心理的問題を抱える子どもに保護者及び家族への心理的支援に関する業務 公認心理師 ※ ○

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

215 退院時における地域移行支援業務 精神保健福祉士 ※ ○

216 精神科入院時における支援業務 精神保健福祉士・看護師 ※ ○

217 切断者への断端管理に関する指導 義肢装具士 ○

218 急性期病棟における疾患別リハビリテーションの指示に関する運用 理学療法士 -

219 訪問リハビリテーションにおける医師の診察の運用 理学療法士 -

220生活状況(ADL、IADL、本人の趣味・興味・関心領域等)、療養上の課題の聞き取り、把握

作業療法士 ○

【患者誘導・患者搬送】

221 RI核種投与後、安静待機室への誘導 看護師・診療放射線技師 ○

222 専門病棟(NICU/PICU/血液腫瘍など)での搬送に伴う看護業務 看護師 ※ ○

223 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での患者移送 救急救命士 ※ ○

224 救急車での患者移送の際の同伴(重症例は除く) 看護師 ※ ○

225 病院救急車での患者の観察と処置 救急救命士 ※ ○

4.機器操作及び介助・機器管理・機器保守

226 点滴、輸液ポンプ、シリンジポンプの操作・安全管理 臨床検査技師 × 法律事項

227 心臓・血管カテーテル検査・治療に係る検査装置の操作・管理 臨床検査技師 △

228術中モニタリング(運動誘発電位や体性感覚誘発電位)に係る電極装着(針電極含む)、検査装置の操作・管理

臨床検査技師 × 省令事項

229成分採血装置(末梢血ラインから連続成分採血装置による体外循環を行う機器)の運転

臨床検査技師 × 省令事項

230 心臓植込みデバイスに対する遠隔モニタリングのデータ読み込み及び記録 臨床工学技士 ○

231 術前シリンジポンプ・フットポンプ、麻酔関連機器の保守点検と準備 臨床工学技士 ※ ○

232 医療機器の管理(機器の取り寄せ・管理・補充・返却) 臨床工学技士 ○

233 在宅医療に関わる医療機器管理 臨床工学技士 ○

234 術中麻酔関連機器の修理・対応 臨床工学技士 ※ ○

5.書類作成、入力指示など

【指示入力・代行入力など】

235 脳卒中の初期対応(病歴聴取、検査オーダー等) 看護師 ※ △

236 定型的血液検査の指示入力 看護師 ※ ○

237患者教育・放射線治療看護に必要な簡易処方(皮膚炎や腸炎に対する処方など)・放射線治療に関わる検査オーダー

看護師 ※ △

238看護師が状況を即座に見極め、医師が予め指示した状態像に該当するかを判断して、指示されていた検査(採血・培養検査・レントゲン検査など)の代行入力

看護師 ○

239救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療補助(包括的血液検査オーダーと採血・採尿、包括的放射線検査オーダー)

看護師 ※ △

240 入院決定後の入院時指示 医師事務作業補助者 ※ ○

241 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での診療経過の記録 救急救命士 ※ ○

242 診療録作成補助・救急外来における病歴聴取の電子カルテ記載 医師事務作業補助者 ※ ○

243 医療記録(電子カルテの記載) 医師事務作業補助者 ○

244 カルテ記載補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○

245 診察や検査の予約、診療録への記録 医師事務作業補助者 ※ ○

246 カンファレンス・回診の記録・オーダーなど入院業務の補助 医師事務作業補助者 ※ ○

247外来初診時、退院時、認知行動療法など精神科特殊療法としての精神療法施行時における診療記録代行入力

医師事務作業補助者 ※ ○

248 診療録・手術記録の入力 医師事務作業補助者 ※ ○

249 臨床写真の整理、電子カルテへの取り込み 医師事務作業補助者 ※ ○

250 予約関連(入力、変更連絡)、処方箋の捺印 医師事務作業補助者 ※ ○

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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No. 業務内容 タスク・シフト/シェア先医師側団体からの提案に※

現行制度上の可否

備考

251 病名仮入力(DPCの一部の入力代行・各種サマリーの訂正) 医師事務作業補助者 ※ ○

252 病名入力、コスト入力、DPC入力 医師事務作業補助者 ※ ○

【書類等作成・資料作成・秘書業務など】

253 障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度に関する意見書の作成 理学療法士 -

254 診断書作成補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○

255 特定疾患書類や診断書などの下書きもしくは仮作成 医師事務作業補助者 ※ ○

256 書類・診断書・入退院サマリーの作成 医師事務作業補助者 ※ ○

257リハビリテーション診療に関係する各種書類の草案作成(廃用症候群に関わる評価票、身体障害者手帳申請書類、入院証明書、診療情報提供書、介護保険主治医意見書、診断書等等)

医師事務作業補助者 ※ ○

258意見書・申請書および行政への書類の下書き(診断書下書き・定型診断書の作成・紹介状返書の下書き)

医師事務作業補助者 ※ ○

259 診断書(殊に年金診断書など手書きのもの)・意見書の作成 医師事務作業補助者 ※ ○

260 (医師以外から)義肢装具の提供に伴う事務業務 医師事務作業補助者 -

261 症例登録等の各種統計資料の作成 医師事務作業補助者 ○

262 診療データ入力、抽出、解析業務 医師事務作業補助者 ※ ○

263 手術件数と内容のまとめ 医師事務作業補助者 ※ ○

264 新患台帳作成補助業務 医師事務作業補助者 ※ ○

265 全国調査の患者情報記載 医師事務作業補助者 ※ ○

266 市販後調査のEDC入力 医師事務作業補助者 ※ ○

267 他院が主施設の臨床研究の申請書類の作成 医師事務作業補助者 ※ ○

268 医師の当直表作成業務 医師事務作業補助者 ※ ○

269 カンファレンス準備業務 医師事務作業補助者 ※ ○

6.その他

270 嚥下訓練・摂食機能療法における食物形態等の選択 言語聴覚士 ○

271 時間外で侵襲的な専門的処置の必要のない入院患者の初期対応 他科診療科医師 ※ ○

272特定行為とは別に侵襲性の低い医行為であれば病棟・在宅・介護施設等における包括的指示モデルを示し看護師が患者の状態に応じて柔軟に対応できるようにする

看護師 ○

273 救急室(救急外来、初療室)を主とする院内での救急車の受入要請への対応 救急救命士 ※ ○

274 検診業務における視機能管理業務 視能訓練士 ○

275障害者総合支援法による補装具費支給における完成用部品の選択等、義肢装具等補助具の仕様に関する決定

義肢装具士 -

276 障害者総合支援法による補装具費支給における義肢装具等補装具の適合判定 義肢装具士 -

277 医療放射線の安全管理責任者 診療放射線技師 ○

278 胚培養全般、培養室の実務・運営 臨床検査技師 ○

279 超音波スクリーニング検査施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 放射線技師 ※ ○

280 胃透視施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 放射線技師 ※ ○

281 注腸透視施行、異常を疑った際の放射線科医への連絡 放射線技師 ※ ○

282包括指示(疑義照会含む)における業務(撮影部位確認・追加撮影オーダー・緊急性の高い死につながる疾患や検査目的以外で偶発的に認められた異常所見等に医療安全を鑑みた対応)

診療放射線技師 △

283 検査所見の臨床検査技師による報告 臨床検査技師 ○

284 外来リハビリテーション患者に対する診察とカンファレンス業務の削減 理学療法士 -

<現行制度上の可否>可(○)・“特定行為”に該当(●)、不可(×)、不明確(△)

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「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアについて」

臨床検査技師の病棟配置

一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

1

第3回 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会(令和元年11月20日) 参考資料3

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臨床検査技師の病棟配置の効果臨床検査技師の病棟配置の効果

臨床検査技師の病棟配置による効果・オンタイムで必要な生理検査実施(胸痛発作時の心電図記録)・病棟採血/病棟内検査の実施 ・インシデントの減少(検体再採血率の減少等)・検査説明(検査前/検査結果)を行う事で患者のセルフケア(自己管理)意識の啓発・医師の具体的指示による検査結果のモニタリング(処置の遅延防止)・看護師が患者の観察、直接ケアなど本来業務に専念できる

検査に関する専門的知識を有する臨床検査技師が病棟に常駐することにより、タスクシェアリングが推進し、医師/看護師等の負担軽減に繋がる。 2

病棟診療における検査業務の課題採血、検査についての説明「採血、検査説明については、・・・

医師と看護職員及び臨床検査技師との適切な業務分担を導入することで、医師等の負担を軽減することが可能となる。」

医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進(医政発第1228001号)より

○患者の結果報告確認(特に早朝検査)が医師・看護師の本来業務が優先されることにより、患者処置が遅延してしまう場合がある

○看護師の業務負担軽減への取り組みとして、臨床検査技師による採血・検査についての説明等の実施への期待が高い割合を占めている (第306回中医協総会 入院医療(その3)より)

<医療現場における事例>・検査結果のチェックもれや遅れによる処置および治療の遅延 ※医療安全情報:日本医療機能評価機構・輸液中の四肢からの採血により検査結果に影響がおよび不要な治療が実施

※医療安全情報:日本医療機能評価機構・病棟採血検体の再採血の件数(採血管の間違えや採血量の不足等)

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臨床検査技師を病棟配置することによる利点について➀インシデント軽減②看護業務の負担軽減③検査のための移動が無くなることによる患者負担軽減(身体的、転倒などインシデント減)

④迅速な検査情報伝達と管理⑤難解な検査への説明不安減

作業時間の測定実検証(概要)作業時間の測定実検証(概要)

3

全国8施設において、病棟業務実態調査を統一した条件の下で実施。(調査期間:1~3カ月間、臨床検査技師を病棟へ配置)

調査対象調査施設の中堅の臨床検査技師1人を調査対象

調査方法・ 看護師の指示の下、事前トレーニング期間として業務フローを確認したのち、

看護師らとともに実際に病棟業務を行い業務量を記録した。・ 多元ワークサンプリング法の固定30秒間隔瞬間観測法を採用した方法により、

検査関連業務における実施回数や所要時間などの作業動作内容を記録した。

調査の視点

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中区分 細分類

採血、検体採取業務

蓄尿量確認、記載

採血業務

便検体採取

簡易検査

POCT検査実施

尿比重測定

簡易血糖測定器による血糖測定

心電図心電図モニターの装着、取り外し、測定

歩行負荷心電図(ベッド周囲、50m、100m、200m、シャワーA・B)

検査説明

生理機能検査についての説明

採血、検体採取についての説明

血糖測定に関する説明

その他検査に関する説明(心カテ、画像)

患者情報管理

患者ラウンド・情報収集・把握

医師・看護師・看護助手との患者情報交換

検査指示の拾いだし

病棟患者の早朝採血検査結果スクリーニング

医師・看護師への検査情報報告

病棟患者の各臨床検査結果のカルテとじ、記載

検査情報問合わせ 医師・看護師からの問い合わせ

輸血関連業務輸血準備(搬送)

輸血に関する説明(検査、副作用、感染症等)

検査関連管理業務チーム医療への参画(カンファレンス、委員会等)

検査備品管理、補充

医師・看護師等の業務支援

看護師のマンパワーフォロー

血ガス採取の補助

血培採取の補助

その他の業務看護助手の補助(ベッドメイキング、食事配給等)

検査実施場所への患者誘導・搬送

①主業務の予定時間帯 ②突発的に発生する業務一覧

早朝採血検体搬送→遠心または測定

採血の取り直し心電図装着・測定・取外し生食シリンジの補充看護師のマンパワーフォロー病棟への検査関連問い合わせ対応患者介助・情報収集検体搬送→遠心または測定医師・看護師との密な情報交換各検査室⇔病棟間の患者搬送追加採血・検体採取POCT検査

※PHSを持つことで、病棟と検査部門との仲介役へ

7:00

7:30

8:00患者情報の把握

早朝カンファレンス 8:30

採血・検体採取業務検体搬送→遠心または測定心電図測定(歩行負荷含む)

9:00

9:30

検査指示ひろい 10:00

患者へ本日の検査時間連絡 10:30

血糖測定患者へのSMBG操作指導

11:00

早朝採血結果の確認・把握早朝採血結果の医師・看護師へ報

11:30

12:00

12:30

昼休憩 13:00

カンファレンス資料準備 14:00

カンファレンス 14:30

看護師のマンパワーフォロー 15:00

患者へ翌日の検査案内(採血、心電図など)

15:30

16:00

病棟の検査備品補充16:30

17:00

通常業務時間

社会福祉法人 聖隷福祉事業団 聖隷浜松病院による調査 診療科:循環器内科、心臓血管内科

病棟における臨床検査関連業務の内容とタイムテーブル病棟における臨床検査関連業務の内容とタイムテーブル

4

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【医師への負担軽減業務の割合】伊藤病院

(53床)

増子記念病院

(102床)

おゆみの

中央病院

(170床)

やわたメディ

カルセンター

(208床)

佐世保

中央病院

(312床)

永寿

総合病院

(382床)

平均

検体採取 73.4 23 30 50 30 41.3

POCT等簡易検査 60 36 30 8.8 33.7

心電図・超音波検査等 27 24 40 35 37.8 45 34.8

認知症検査 45 45

各種検査説明 90.3 45 30 45 40 50.1

糖尿病等個人指導

(自己測定含む)30 8 27.5 21.8

輸血説明

・患者副作用確認等43 43

患者情報管理 26.1 30 15 13 14.1 45 23.9

問合わせ対応 10 6.3 8.2

輸血用血液製剤管理 28 22 25

検査機器管理 45 20 15 13 23.3

機材管理 46.8 21 76 13 5 32.4

医行為の介助 16 15 10 33 25 19.8

学習・カンファレンス

・教育等院内活動36 30 30 30 50 30 34.3

救命活動 12 12

一般病棟業務 30.4 41 30 30 45 80 42.7

合計 374.9 309 301 355 352.5 300 491.3(病院平均332)

【その他の病棟業務の時間】

施 設

行 為 (分)

病棟で医師が対応していた業務から臨床検査技師が代行できた業務量(通算/日)病棟で医師が対応していた業務から臨床検査技師が代行できた業務量(通算/日)

病棟で臨床検査技師を活用することで、病床規模に関わらず、1日4時間以上の業務を医師から臨床検査技師に代行可能となる。 (約100床ごと病床規模別に病棟へ臨床検査技師を配置した調査結果)

5

 行    為 平均時間(分)

検体採取 41.3

POCT等簡易検査 33.7

心電図・超音波検査等 34.8

各種検査説明 50.1

糖尿病等個人指導(自己測定含む) 21.8

輸血説明・患者副作用確認等 43

医行為の介助 19.8

合計 244.5

  行   為 平均時間(分)

認知症検査 45

患者情報管理 23.9

問合わせ対応 8.2

輸血用血液製剤管理 25

検査機器管理 23.3

機材管理 32.4

学習・カンファレンス・教育等院内活動 34.3

救命活動 12

一般病棟業務 42.7

合計 246.8

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臨床検査技師の病棟常駐の実践例臨床検査技師の病棟常駐の実践例

担当病棟:一般病棟(東2病棟)

業務内容・採血準備、採血・検体採取と適切な検体処理の説明・検査結果の確認・POCTの実施・ベッドサイドで生理機能検査の実施・NST、ICT、DM、化学療法、輸血療法などチーム医療へ参加・患者へ検査結果の説明・血ガス、骨髄採取、生検等ベッドサイドで介助・輸血療法の説明、輸血後の副作用チェック、輸血後感染症検査の管理・患者へ受ける検査の説明・患者状態を確認し異常値等は適宜主治医へ報告・メディカルスタッフへ検査のアドバイス・病棟内カンファレンスへ参加・検査に関する物品管理・病棟と検査室間の患者送り迎え・入退院、転室、転棟、転院対応・その他(長谷川式スケール、ナースコール、面会者、スキャン)

社団医療法人養生会 かしま病院(福島県)臨床検査技師1名 終日病棟常駐

臨床検査技師が病棟に常駐することにより、検体採取から結果報告の検査工程のすべてに参画でき、医師・看護師の負担軽減に大きな効果がある

先進的事例-1

6