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1.活動の概要
(1)単元名「小数」
(2)位置づけ
時 ねらい 活動
1・2
・はしたの長さや重さを小数で表す。
・身の回りで使われている小数を探す
・はしたの表し方を考える。
・小数、小数点、小数第1位、整数の用語とその
意味を理解する。
3
・色々な見方から小数のしくみを理解する。
・小数を数直線上に表したり、よんだりして
数としての小数の大小を理解する。
・数直線上の小数をよんだり、数直線上に
小数を表したりする。
4(
本時)
・小数のたし算とひき算の意味を理解し、
簡単な計算ができる。
・小数のたし算とひき算の計算の仕方について
考える。
5・6
・小数の仕組みを用いて、小数のたし算、
ひき算の筆算ができる。
・小数のたし算の筆算、ひき算の筆算の仕方に
ついて考える。
7・8
・学習内容の習熟を図る。
・発展的に考える。
・適用問題を解く。
・発展問題・応用問題を解く。
(3)算数的活動
小数の加法・減法の計算の仕方について、次のように考えることができる。
① 小数の加法及び減法の計算を数直線に対応させて考える。
② 相対的な大きさを用いて、小数の計算を整数の計算に直して処理する。
③ 小数の計算では、小数点をそろえて、各位の単位をそろえて計算する。
【小学校学習指導要領解説 算数編P.98】
上記のように考えた計算の仕方について、具体物を用いたり、言葉・数・式・図を用いたりして説
明できるようにする。
2.育てたい数学的な思考力・表現力
(1) 思考力
小数を数直線の上に表して、整数と同じ数直線の中に位置づける操作などを通しながら、0.1 の何こ
分という相対的な大きさを用いた考え方をすることができる。
(2) 表現力
・自分の考えの根拠や目的を、はっきりと言葉にして説明することができる。
・考えの根拠を、言葉だけでなく式や図、数直線などの表現方法を用いて説明したり、それぞれの表
現方法を互いに関連付けたりすることができる。
算数的活動 3年
小数についての計算の意味や計算の仕方を、言葉、数、式、図などを用いて
考え、説明する活動
3 本時の展開
主な活動 育てたい児童の姿とそのための指導1.問題の把握、計画
ポイント1*答えの予想を立ててから問題に取り組むようにする。
●今までの学習で用いた方法を使って解決できないか、助言する。
2.自力解決
●見通しのもてない児童には、図にかいて考えられるように助言する。
*意図的に発表させるようにする。
*それぞれのやり方のよい点を示し、価値づける。
3.発表・検討*問題を解いた児童が発表する場面と、別の児童が解き方を考える場面とを設ける。
4.まとめ*それぞれの考え方の相違点を考える。
T:発表を聞いて、似ているところや違うところ、気づいたことはありますか。
ポイント3●板書をする際、整数に直して計算をしている部分を目立たせ、考え方に気づかせるようにする。
ポイント4◎小数の足し算も、整数の足し算と同じようにして計算ができることに気づいている。
練習問題を解く。 *学習したことを使って計算をするように助言する。
次時の学習内容を確認する。 *C6の考えを使って、小数の筆算のし
かたを学習することを知らせる。
ジュースの入ったびんが2本あります。大きいびんには 0.5 ℓ、小さいびんには 0.3 ℓ
入っています。ジュースは、合わせて何ℓありますか。
0.5+0.3の計算のしかたを考えよう。
どんな方法で考えたか発表しよう。
0.5+0.3の計算のしかたをまとめよう
C6のやり方は、整数の二桁同士のたし算で筆算
をした時と同じやり方だと思います。
C1とC2とC4は、皆整数にして計算してから
小数にもどしています。
0.1がいくつ分というように考えれば、小数の足し算も整
数の足し算と同じように解くことができるのですね。
0.1をもとにして考えれ
ばよさそうだな。
数直線でできないかしら。
図にかいて合わせてみれば、できそ
うね。
はしたの数とはしたの数を合
わせればできるんだ。
0.1ℓを10個集めたかさは、1ℓなんだから、
1ℓ升の図を使ってみようかな。
わからないな・・・
1ℓに満たないもの同士を合わせられないかな。
※指導上の留意点 ◎大切にしたい評価 ●支援
ポイント2
C1*dℓで考えることによって、整数で計算ができたことに気づかせる。
C2
●リットル升にして図に表すと分かりやすいことを価値づける。
C3
◎数直線の性質を理解して解決しようとしている。
C4◎ 0.1 がいくつ分という、単位の考えを使っている。<思考力>
00.3
0.5 0.8
0.5ℓと0.3ℓを絵に描いて考えました。0.3ℓを0.5ℓの入れ物
に移すと、0.8ℓになります。
ぼくは、dℓになおして考えました。0.5ℓ=5dℓ、0.3ℓ=3dℓだから、5+3をす
ればいいと思います。8dℓは0.8ℓなので、答えは0.8ℓです。
0.5は0.1が5こで、0.3は0.1が3こあるから、5+3=8で、0.1が8こあるとい
うこと。だから、答えは0.8になります。
数直線では、0.5はこの位置にあって、足すということは、数が
大きくなるということだから、ここから0.3右に数えていくと、
ここが答えになります。答えは0.8です。
0.5 ℓ 0.3 ℓ
合わせると 0.8 ℓになる。
〈式〉 0.5+0.3
4.板書計画
〈自分の考え〉
ジュースの入ったびんが2本あります。大きいびんに
は0.5㍑、小さいびんには0.3㍑入っています。
ジュースはあわせて何㍑ありますか。
0.5+0.3の計算のしかたを考えよう。
〈答えの見通し〉
0.5㍑は1㍑の半分、0.3㍑はそれより少ない。
だから、答えは1㍑より少し少ないくらい。
〈方法の見通し〉
・図にかいてみる
・単位を変えて考える
・数直線に表して考える
・整数になるように工夫する。
〔㎗で考える〕
0.5㍑=5㎗
0.3㍑=3㎗だから
5+3=8
8㎗=0.8㍑ A.0.8㍑
〔数直線で考える〕
0.5はめもり5こ分
0.3はめもり3こ分
5+3=8 0.1 のめもり
8こ分で 0.8㍑A.0.8㍑〔図で考える〕
0.5㍑→5マス分
0.3㍑→3マス分
5+3=8 8マス分で0.8㍑
A.0.8㍑
〔0.1をもとにして考える〕
0.5は0.1の5こ分
0.3は0.1の3こ分
0.1が、5+3=8だから
0.8 A.0.8㍑
合わせるからたし算
指導のポイント1
自力解決に入る前に、答えはだいたいどのくらいになるか見通しをもたせるようにする。また、どのように
して考えていくか方法の見通しももたせたい。その際に既習事項を想起しながらどうすれば今までに習った形
になるか考えるようにする。
指導のポイント2
児童が自分の考え方を説明するときには、「私は、○○で考えました」というように、まず自分のやり方を
一言で紹介する。そうすることで、聞き手もイメージがしやすく、理解することが容易になる。また、順序立
てて説明するために、話型を提示したり、「はじめに」「次に」「最後に」などの言葉を使ったりするよう促し
たい。そうすることによって自分の考えを整理して話すことができるようになる。
指導のポイント3
検討場面では、児童が発表したいくつかの考えを関連づけて説明する力も育てていきたい。本時の場合は、
どれも0.1をもとにして考えていることに気付かせていく。数直線で答えだけを出した場合も「めもり一つ
分の大きさ」や「めもりいくつ分」を問うことで、0.1の8こ分という見方ができる。図で考えた場合も同
様。㎗で考える場合も、1㎗=0.1㍑なので、0,1㍑の8こ分という考えを使っていることになる。
5.指導のポイント
〈まとめ〉
小数のたし算は、0.1をもとにして考えれば、
整数のたし算と同じになるので計算できる。
0.5 0.3
0
指導のポイント4
まとめの段階では、小数のたし算は0.1をもとにすれば計算できること、また、そうすれば今までに習っ
た整数のたし算と同じになることをおさえ、今後の分数の加減にもつなげていくようにしたい。