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研究開発小項目()-() 「点検・モニタリング・診断技術 …2014/11/05  · SARデータの1シーンの例、沖縄のほぼ全ダムをカバー (「だいち1号(解像度10m)」のデータ)

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  • 研究開発小項目( )-( ) 「点検・モニタリング・診断技術の研究開発」

    研究開発テーマ名「衛星SARによる地盤および構造物 変状を広域か 早期に「衛星SARによる地盤および構造物の変状を広域かつ早期に

    検知する変位モニタリング手法の開発」

    研究責任者氏名(所属): 佐々木 隆(国土技術政策総合研究所)研究実施機関: 国土交通省 国土技術政策総合研究所

    独立行政法人 土木研究所

    1

  • (1)研究開発の目的・概要

    これまでの衛星SARの主な利用分野 SAR:Synthetic Aperture Radar(合成開口レ ダ)衛星SARによる変位

    ・地震や火山活動による地殻変動・津波や洪水による浸水被害地域・地盤沈下や地すべり、など

    これまでの衛星SARの主な利用分野 (合成開口レーダ)モニタリング概念図(参照:国土地理院 HP)

    地盤沈下や地す り、など

    ・主に災害分野での広域的な地盤変動監視→大きな成果ニーズ:(背景:インフラ維持管理における予算削減、人員削減、等)構造物の変位モニタリングを広域、面的、安価、迅速に実施

    背景・経

    シーズ①

    構造物の変位モ タリングを広域、面的、安価、迅速に実施経緯

    シーズ②:だいち1号(2006~2011)等のデータの蓄積

    ・構造物の変位モニタリングにも適用性可能性あり

    シーズ③:新しい衛星の打上

    シ ズ②:だいち1号(2006~2011)等のデ タの蓄積解像度10m(視線方向の誤差数cm)、回帰日数46日衛星SARの特徴

    ・広域・面的な計測・昼夜計測可能・曇り・降雨時の

    解像度1~3m 回帰日数14日

    解像度5m、回帰日数12日Sentinel-1a打上(2014/4/3、ESA(欧州宇宙機関))

    だいち2号打上(2014/5/24、JAXA)

    曇り 降雨時の計測も可能

    ・地表面の計測設備が不要

    解像度1~3m、回帰日数14日

    目的

    災害時の早期被害把握や平常時の効率的な構造物の変位モニタリングを可能にするとともに、衛星SARを活用することにより災害時および平常時におけるインフラのモニタリングをシームレスに

    2

    害時および平常時におけるインフラのモニタリングをシ ムレスに行うことを可能にし、インフラの高度な維持管理に寄与することを目的とする。

    (参照:衛星合成開口レーダーを用いた平成23(2011)年東北地方太平洋沖地震に伴う地殻変動の抽出(だいち1号)、国土地理院時報、2011.)

  • (2)研究開発の内容・達成目標・期待される成果

    国総研 (独)土木研究所 JAXA内容・施策検討箇所の選定・衛星SARによる構造物および地盤の変位モニタリングの実施・衛星SARを主に測量・GPS等も融合した効率的なモニタリング手法の開発・精度の検証(現場での測量 GPS等による比較データ取得)

    国総研

    ・衛星SARデータ等の提供

    (独)土木研究所内容

    (研究協力についても協議中)

    ・精度の検証(現場での測量、GPS等による比較データ取得)・とりまとめ、マニュアルの策定

    衛星SARによる構造物および地盤のイメージ

    変位■■mm

    斜面

    変位▲▲mm安定

    ダム

    変位■■mm安定

    斜面

    変位★★mm要監視

    達成目標

    ●衛星SARを主として、測量やGPS等を融合した広域的・効率的で信頼性の高い変位モニタリング手法を提案し、以下の内容を実現可能にする。

    堤防(参照:JAXA HP 衛星SAR画像の例)

    ・衛星SARによる広域的な地盤および構造物の効率的な変位モニタリング・河川堤防等の大規模構造物の面的・定期的な変位モニタリング・平常時と災害時で衛星SARによりシームレスなインフラの変位モニタリング・大規模地震等の同時多発的な災害による広域的な被害の迅速な把握

    期待される成果

    大規模地震等の同時多発的な災害による広域的な被害の迅速な把握

    社会インフラの広域的・面的・定期的な変位モニタリングが可能となり、モニタリングの高度化に貢献。 3

  • (3)研究開始においての意気込み

    ●ダムを例とした現状と課題計測の義務:法令(河川管理施設等構造令)によって、定期的に堤体の変位を計測することが義務付けられている。実態と課題:維持管理における予算・人員の制約の中、変位計測の安価、迅速な実施が求められている。

    安全性確保の観点から、変位計測を広域、面的に実施する等の維持管理の高度化が求められている。

    ●今年度の実施内容・蓄積のあるだいち1号のデータを活用して、沖縄の複数のロックフィルダムを対象に衛星SAR解析を実施。

    ・測量結果と比較し、誤差の評価・要因を

    ●将来的な効果(波及効果)

    測量結果と比較し、誤差の評価 要因を今後のだいち2号の利用も考慮して検討。

    既往検討ダム

    上流

    ダム

    40km0

    10

    2007/1/1 2008/1/1 2009/1/1 2010/1/1 2011/1/1

    InSAR

    Okinawa island

    40km

    衛星 デ タ シ 例 沖縄 ほぼ全ダムをカバ

    10

    20

    30

    40

    50

    60

    70

    80

    変位

    量(m

    m)

    InSARGPS

    波及効果

    衛星SARによる変位モニタリング情報の発信概念図

    ・海外(特に途上国)において、維持管理技術をセットにした日本企業の海外インフラ事業進出のための技術の一つとしての貢献。

    ●3年目までに明らかにしたいこと・解像度・観測波長が異なる衛星SARデータにより変位解析を行い、変位計測の精度と解像度・観測波長の関係を検証する

    衛星SARデータの1シーンの例、沖縄のほぼ全ダムをカバー(「だいち1号(解像度10m)」のデータ)

    90

    100

    衛星SARとGPS計測の変位量比較の例

    波及効果

    4

    技術の つとしての貢献。・平常時の継続的な衛星SARデータの需要が生まれ、今後の衛星SARの技術開発等への貢献の可能性。

    変位計測の精度と解像度・観測波長の関係を検証する。・現場での測量結果と比較し、衛星SARの精度を検証する。・複数の構造物の変位を一括してモニタリングする技術を検討し、最終目標達成のための課題抽出を行う。

  • 参考: これまでの検討事例

    (1) (2) (3) (ロックフィルダム(堤高66m)の例)( ) ( ) ( )

    ( ック ィルダ (堤高 ) 例)

    ・解像度10m(衛星だいち1号)でも、定性的な変位傾向は捉えることが可能

    2007年1月12日 2007年4月14日 2007年8月30日

    下流200m

    0

    10

    20

    2007/1/1 2008/1/1 2009/1/1 2010/1/1 2011/1/1

    InSARGPS

    (4) (5) (6)30

    40

    50

    60

    変位

    量(m

    m)

    70

    80

    90

    100

    2008年1月15日 2008年6月1日 2009年1月17日

    (7) (8) (9) 位相差 変位量

    衛星SARとGPSにより計測された変位量の比較

    (7) (8) (9) (rad) (cm)

    52009年9月4日 2010年1月20日 2011年1月23日 13(参照:土木研究所等における研究成果)