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履修管理システム ~履修登録機能とカリキュラムデータ管理機能の結合~ 200403591 200403613 1. WebStation Web [1] ( ) [2] ( ) [3] ( ) 2.

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桑原研究室 履修管理システム

~履修登録機能とカリキュラムデータ管理機能の結合~

200403591:佐野一樹 200403613:平出哲郎 担当教員:桑原恒夫

1. まえがき 現在の大学でのカリキュラム管理は、カリキュラムデータの構造が複雑なことや、データ量が膨大なものであるため、非常に煩雑である。 更に、履修登録の際にも必要な情報を集めることも大変で、また進級・卒業条件を満たしているかの判断も難しく、間違いが起こりやすい。そのため、教員・学生ともに負担を強いられている。 本大学では、2005年度からWebStationというWeb上で履修登録が可能なシステムを導入している。このシステムでは自宅からでも操作でき、以前の紙ベースに比べて提出が容易となった。しかし履修登録の際のGUIが使いづらく、学生にとって使いやすいとは言えないという問題点がある。またデータ管理においても、毎年同じ科目データを作成しなければならないが、その操作が必ずしも使いやすくないということもある。 他大学では、学生が履修登録申請の提出を行い、履修条件をチェックした後にそれを教務係が受理することで、データベースの更新を行うシステムの例もある[1]。このシステムでは提出の際にエラーが発生してもそのまま提出が可能であり、そのデータによってシステム全体の問題点を洗い出すことができる。 しかしこのシステムでは、提出されたデータを教務係が手動で処理しなければならず、十分な自動化が計られていない。 本研究室でも、過去に履修登録とカリキュラムデータ管理についての研究とシステム設計が行われている。

(1) 履修登録システム[2] <実装機能> データベースにある学生情報とカリキュラムデータから取得可能な時間割、現在までの単位取得状況の表示、履修登録案の自動作成を行う。 <問題点> カリキュラムデータの入力を管理するためのシステムが作成されていない。 (2)データ管理システム[3] <実現機能> 履修登録システムにおいて、必要とされるデータを4つのカテゴリ(配当科目データ、科目データ、学生データ、教員データ)に分け管理する。各々のカテゴリのデータに対して「新規作成」、「検索」、「編集」、「コピー」、「削除」を行う。 <問題点> 履修登録システムとの結合がされていない。また管理しているデータの種類が、履修登録システムを実装するには不足している。システム自体にもエラーが多く、円滑に作業ができない。 以上の点から、本研究では履修管理システムとして2つのシステムの結合を行うなど、過去のシステムの問題を解決する。

2. 本研究における要求条件 2つのシステムに同一のデータベースを使用することで、システムの結合を行う。それに伴い、昨年度考案されたデータ構造を、履修登録システムに対応するよう再構築する。またそれに伴い、ロジック部、表示部もすべ

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て作り直す。 2-1 履修登録システム 本機能では、時間割を表示するためにデータベースから学生と履修済授業、科目についてのデータを取得する。このデータを用いて、学生がシステムへログインした際にその学生が履修登録可能な科目の時間割表、および現在の単位取得状況の表示を行う。 学生がその時間割表に履修科目を入力し、データの保存を行うと、データベースにアクセスし、その学生の今期取得する科目情報のデータのみの書き換えを行うことによって、時間割表の更新をする。 2-2 カリキュラムデータ管理システム 本システムでは履修登録システムにおいて、必要とされるデータ(科目データ、学生データ、教員データ)の管理を実現する。科目データについては下記の 3-2-1データ構造にて、詳しく記載している。 これらのデータについて、「新規作成」、「検索」、「編集」、「コピー」、「削除」を行う機能を実現する。

3. システムの設計・実装方法 3-1 全体の構成 本システムの構成は、図1のような構成になっている。Webサーバ及びサーブレットコンテナに Tomcat、データベースにはMySQLを使用している。 2つのシステムは図1のように同一のデータベースを使用している。履修登録システムでは、学生がログイン時に入力した学籍番号とパスワードを ConditionCheckで確認し、それが正しければ Searchによってデータベースから取得したデータからMainInterfaceを生成する。その後はMainInterfaceやAutoSelect、ExceptionSubjectからの入力をWriteScheduleによってデータベースへ書き込む。 カリキュラム管理システムでは教務係がDataInputからデータを入力し、ロジックに

応じてデータベースを更新する。Searchは入力値からデータベースに検索をかける。そして取得したデータからDataDisplayを生成する。

図1.全体の構成 3-2-1 データ構造 データ構造は昨年度の研究で考案された構造を再度検証した。 データ構造で変更した点は科目データ構造である。昨年度の構造では科目特有の情報に教員、時限、講堂などの情報が組み込まれている。しかし科目によっては、同一科目で異なる教室を使用する場合や、複数時限にわたって講義が行われる場合があり、履修登録のためのデータとしては情報が不足している。 そこで履修登録にも対応できるように、科目データ構造を科目特有の情報(科目名、シラバス URLなど:以下、配当科目と呼ぶ)、学科や入学年度など学生によって異なる情報

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(専攻・必修の別、単位数など:以下目と呼ぶ)、講義ごとによって異なる情報曜日、時限、講堂など:以下、授業科目と呼ぶ)の3つに分ける構造としたつのテーブルの関連付けを示す図2.改善した科目データ構造また、複数時限や複数教室で行対応できるよう、「時限群」、「講堂群」というテーブルを追加した(図3)。

図3.群データ構造4. 実現機能 本研究では、前項のデータ構造に対応した履修登録システム、カリキュラムデータ管理システムを作成した。 4-1 履修登録システム 4-1-1 時間割表示機能 ログイン時に学生データから属性(入学年度、コースなど)を確認し、その学生に対応した履修登録可能な時間割表を作成する(図4.①)。それに加え今期選択した授業の単位と過去に取得した単位、卒業に必要な単位数のデータも同画面に表示する(図44-1-2 自動時間割作成 カリキュラムデータ管理システムによって編集されたデータベースから条件に合う授業データを取得し、取得予定単位数、優先的に取得する学問種別、履修したい択することによって、学生の希望に沿った時間割を作成する(図5)。選択した項目に対して優先的に取得する授業は、教務係が授業デ

専攻・必修の別、単位数など:以下、学生科よって異なる情報(教員、曜日、時限、講堂など:以下、授業科目と呼とした。図2にこの3つのテーブルの関連付けを示す。 図2.改善した科目データ構造 また、複数時限や複数教室で行われる講義に「時限群」、「講堂群」という。 図3.群データ構造 本研究では、前項のデータ構造に対応した履修登録システム、カリキュラムデータ管理

ログイン時に学生データから属性(入学年確認し、その学生に対応した履修登録可能な時間割表を作成する(図.①)。それに加え今期選択した授業の単位取得した単位、卒業に必要な単位数のデータも同画面に表示する(図4.②)。 カリキュラムデータ管理システムによって編集されたデータベースから条件に合う授業データを取得し、取得予定単位数、優先的に履修したい個別科目を選択することによって、学生の希望に沿った時選択した項目に対し優先的に取得する授業は、教務係が授業デ

ータを変更する毎に変化する。その際に同時履修が不可能な授業を取得しないようデータベース内から必要な情報を抜き出し、判定を行う。

図4.時間割表

図5.自動時間割作成画面

ータを変更する毎に変化する。その際に同時履修が不可能な授業を取得しないようデータベース内から必要な情報を抜き出し、判定を

.時間割表

.自動時間割作成画面

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4-1-3 時間外科目設定 ゼミナールや卒業研究といった授業は時限、曜日といったデータが決まっていない。そのため学生が時間外科目を選択し時限、曜日、学期を入力することで、時間割表に表示できるようにする(図6)。そして入力を終えた時点で通常の科目と同じようにデータベースに登録する。

図6.時間外科目編集画面 4-2 カリキュラムデータ管理システム 編集カテゴリとして、配当科目データ、学生データ、学生科目データ、授業科目データ、教員データの5種類に分ける。昨年度考案された、カテゴリに対して新規作成と既存のデータ編集(検索、更新、コピー、削除)を行う機能は、引き続き実装した。 <変更点> 新規作成オプションに学生科目名、授業科目名の入力項目を追加した。学生科目名、授業科目名は配当科目名と同じ名前になるため、入力は配当科目データに対応する動的なプルダウンとした(図7)。

図7.動的プルダウン1 新規作成、更新、コピーのデータ項目を、テキストフィールドからプルダウンに変更。これによりデータの入力ミスを減らした。ま

た、長期的に変わらないと思われるデータ項目(曜日、時-0限など)以外のデータはデータベースからの動的なプルダウンとした。これによりデータ値の変更が、データベースの変更だけで済むようにした(図8)。

図8.動的プルダウン2 5. まとめ 本研究の成果として履修登録ステムとカリキュラムデータ管理システムの結合を実現した。 しかし、一部のデータにおいてはデータベース対応ではなく、システム中に固定値として組み込まれているものが存在する。さらに卒業条件、進級条件などのシミュレーション機能の実現ができなかった。 今後の課題は、卒業条件、進級条件などの複雑な条件のシミュレーション機能の実現と、すべてのデータ変更に対して、データベースの変更だけで対応できるようなシステムの改良である。

6. 参考資料 [1]檜垣泰彦、阿由葉努、土屋俊、“履修登録システムの構築と運用”、信学論 Vol.J88-D-1,No.2,Pae517-526(2005.02.01)

[2]平成 16年度 卒業研究発表会要旨集 神奈川大学理学部情報科学科(Page243-246) [3]平成 18年度 卒業研究発表会要旨集 神奈川大学理学部情報科学科(Page107-110)