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- 1 - 第 3 2 (平 25 版) 公益財団法人 寿町勤労者福祉協会

公益財団法人 寿町勤労者福祉協会 · の町名が付けられ、これを「埋地7ヶ町」と呼んでいます。 この「埋地7ヶ町」は周辺に運河をめぐらせ運送の便がよいこと、また、日本最大の貿易港

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あ ゆ み

第 3 2 号

(平 成 25 年 度 版)

公益財団法人 寿町勤労者福祉協会

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はじめに

平成26年3月、寿町勤労者福祉協会は、昭和49年3月設立以来40年を迎えました。

当協会は、寿地区で生活される方々の勤労意欲の向上及び福祉の向上を図るため、国、神奈川県

及び横浜市等が協力して建設する寿町総合労働福祉会館を運営する団体として設立されました。

当協会は、その他に寿生活館の運営を横浜市から受託するともに、地域の関係団体・機関、行政、

事業者の方々とも連携協力を密にして、様々な地区のまちづくり活動を実施したり、様々な地域活

動を支援しています。

昨年度から、新たに中区役所から「仕事チャレンジアシスト事業」を受託し、生活リズムや就労

意欲の維持向上を図る就労体験プログラムを実施しています。

この40年の間、社会経済情勢は大きく変動してきました。当協会が設立された時期は、オイル

ショック後の世界経済・国内経済が大混乱している時期で、日本はその後高度経済成長から安定成

長に移行し、バブル経済を経て、その破綻後は長きにわたるデフレに苦しみました。他方で、産業

の高度化、高度情報化が進む一方、経済のグローバル化が進み、労働市場環境も大きく変化してき

ました。

こうした時代の変化は寿地区で生活する方々に大きな変化をもたらし、かつて日雇労働者が中心

であったまちの姿が大きく変貌し、生活保護受給している単身世帯が多く生活する福祉ニーズの高

いまちとなっています。

日本の高齢化率は25%に達し、世界の中では突出しています。しかし、それをさらに超えてい

るのが寿地区で、全簡易宿泊所居住者の高齢化率は既に50%を超えています。寿地区のまちづく

りが、現在日本が突き進んでいる超高齢化の課題に対する解決の糸口になるとも思われます。

本年10月、当協会が運営をしています寿町総合労働福祉会館も40周年を迎えます。

この間、地域の多くの皆様方に利用していただきましたが、老朽化し、耐震上も問題があるため、

全面的に建替え、再整備することが横浜市の方針として決定されました。

横浜市が平成25年度に作成した「会館再整備基本計画」では、「高齢者をはじめ誰もが安全・安

心に住み、お互いに支え合いながら交流しやすい開かれたまちづくりを緩やかに進めて行く」とい

う寿地区のまちの方向性が示され、建替え後の会館の機能として、「地域住民の生活環境向上」「介

護予防・健康増進」「民間活力の活性化」「自立支援」があげられています。

新会館が、そうした機能を発揮できるよう、当協会としても、横浜市と共に積極的に取り組んで

いきます。

当協会は、昨年10月に従来の財団法人から公益財団法人に移行いたしました。

今後とも、公益性を発揮し、一層地域に密着した福祉保健医療サービスの向上に努め、多様化す

る住民ニーズに対し効果的効率的な対応をこころがけ、職員一同、協会事業の着実な推進に取り組

んでいきますので、皆様方の一層のご支援、ご指導をお願い申し上げます。

平成26年8月

公益財団法人 寿町勤労者福祉協会

理 事 長 德 田 文 男

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目 次 ページ

1 寿地区の概要 …………………………………………………………………………… 1

2 寿町総合労働福祉会館の概要 ………………………………………………………… 3

会館の目的 …………………………………………………………………………… 3

建物の概要 …………………………………………………………………………… 3

会館の施設 …………………………………………………………………………… 3

3 公益財団法人寿町勤労者福祉協会の概要 …………………………………………… 4

設立の目的 …………………………………………………………………………… 4

経 過 …………………………………………………………………………… 4

組 織 …………………………………………………………………………… 5

(1)理事会 ………………………………………………………………………… 5

(2)評議員会 ……………………………………………………………………… 5

(3)職員 …………………………………………………………………………… 5

(4)協会の財政 …………………………………………………………………… 5

4 寿町総合労働福祉会館の管理・運営 ………………………………………………… 6

(1)診療所 ………………………………………………………………………… 7

(2)福利厚生施設等 ……………………………………………………………… 10

5 横浜市寿生活館の管理運営等 ………………………………………………………… 15

(1)横浜市寿生活館2~4階の管理運営事業 …………………………………… 15

ア 寿生活館建物の概要 …………………………………………………… 15

イ 寿生活館3・4階の管理運営受託までの経緯 ………………………… 15

ウ 寿生活館2階の管理運営受託までの経緯 …………………………… 16

エ 指定管理者制度 ………………………………………………………… 16

オ 寿生活館運営委員会 …………………………………………………… 16

カ 寿生活館施設案内 ……………………………………………………… 16

キ 寿生活館3・4階施設利用状況 ………………………………………… 20

ク 寿生活館高齢者事業・文化事業 ……………………………………… 21

ケ その他の事業 …………………………………………………………… 23

(2)寿地区公衆トイレの清掃業務 ……………………………………………… 23

6 仕事チャレンジアシスト事業 ………………………………………………………… 24

7 地域連携協力事業

(1)地域福祉事業 ………………………………………………………………… 25

(2)広報事業 ……………………………………………………………………… 25

(3)地域連携事業 ………………………………………………………………… 25

(4) 地域協力事業 ………………………………………………………………… 26

(5) 行政との協働事業 …………………………………………………………… 26

8 事件・事故等 …………………………………………………………………………… 27

9 資 料 ………………………………………………………………………………… 28

(1)平成25年度施設利用状況調 ………………………………………………… 29

(2)平成25年度診療所利用状況調 ……………………………………………… 30

(3)平成25年度寿生活館3・4階施設利用状況調 ……………………………… 31

(4)公益財団法人寿町勤労者福祉協会役員名簿 ……………………………… 32

(5)公益財団法人寿町勤労者福祉協会評議員名簿 …………………………… 32

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1 寿地区の概要

寿地区の生い立ち

大阪の「あいりん地区」、東京の「山谷地区」とともに、日本三大寄り場の一つとして数え

られている「寿地区」と呼ばれる地域は、横浜スタジアムから見て、JR根岸線を挟んだ反対

側にあり、関内駅から徒歩10分、石川町駅から徒歩5分ほどの地にあります。わずか250m四方、

面積0.06k㎡の狭い地域ですが、ここには約120軒の簡易宿泊所が密集して建ち並び、約6,600

人が宿泊しています。

この地域の歴史は意外と新しく、今から350年ほど前の江戸時代はこの地域一帯はまだ海で

した。この頃、開墾、埋め立て等が奨励され、開かれた土地はその開墾者、埋め立て者が所有

できることになっていました。釣り鐘型をした入り江になっていたこの地帯も埋め立て用地の

一つでありましたが、広域な埋め立ては大変難事業で、なかなか手を出す人が現れませんでし

た。

その後、寛文年間に江戸の大材木商吉田勘兵衛がようやくこの事業を開始しましたが、予想

どおりこの埋め立ては難事業で10年という長い歳月を要しました。将軍徳川家綱は、この新し

くできた土地を「吉田新田」と命名し、以後の子孫である北の吉田家と南の吉田家が代々この

土地を支配していました。

しかし、この時の埋め立てで、南の吉田家の土地の一番東はずれに一ヵ所だけ広く深い沼が

取り残され、人々はこの沼を「南一つ目沼」と呼んで恐れていました。この区域だけはうっそ

うと草の茂った沼地で、いくら埋めても沼が消えず人命が失われるばかりなので、気味悪がっ

て残された部分でありました。

この「南一つ目沼」が難事業の末に埋め立て工事が完成したのが、明治6年のことでありま

した。こうして新しくできた土地には、南側から松影、寿、扇、翁、不老、万代、蓬來と7つ

の町名が付けられ、これを「埋地7ヶ町」と呼んでいます。

この「埋地7ヶ町」は周辺に運河をめぐらせ運送の便がよいこと、また、日本最大の貿易港

として発展してきた横浜港に近いことから、材木店、輸出用の繊維製品、陶磁器の製造そして

輸出業者の問屋街として活況を呈していました。その後、大正8年の大火や同12年の関東大震

災で大打撃を受けましたが、見事な復興を遂げました。そして、昭和20年の横浜大空襲で寿地

区一帯は、いくつかのビルを除き全くの焼け野原と化し、港湾施設とともに米軍に接収されま

した。

寿簡宿街の形成

寿地区が戦後の復興から取り残されている間に、大岡川を挟んで隣接する「桜木町」や「野

毛地区」には、たくさんの求職者や野宿者であふれていました。これは当時、横浜港が軍貨の

集積基地や穀物輸入窓口となっており、そのためたくさんの荷運び人が必要だったため「横浜

に行けば食べていける」という噂が伝わったために起こった現象です。これに伴い、それらの

労働者にみあう宿泊施設が足りなくなり、野外生活をする者が増大し、このため「水上ホテル」

と呼ばれる艀の廃棄船を改造した宿泊所も生まれました。

さらに、昭和25年以降に始まった朝鮮戦争以降は、軍需輸送の基地と化した横浜港の港湾荷

役の労働需要を増大させ、以前にもまして全国各地から労働者が仕事を求めて集まってきまし

た。桜木町駅に近い野毛には「横浜公共職業安定所」と日雇労働者に仕事を斡旋する「柳橋寄

場」があり、多数の手配師が青空市場を形成していました。

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その後、昭和32年に埋地地区の接収が解除され、それまで野毛にあった柳橋寄場と横浜公共

職業安定所が寿町に移転すると、寿地区に日雇労働者が集中し、たまり場となっていきました。

また、この時期に水上ホテルは超満員となったため転覆し、何人もの犠牲者が出たことや不

衛生のために発疹チフスが大流行し、新しい場所への移動が緊急に求められたことも、寿地区

に日雇労働者が集中した原因となりました。

そして、この地域の立地条件が、港湾施設に近いこと、地元住民の反対がないこと、職業安

定所が移転してきたこと、地価が安いこと等から判断して格好の地であったため、これらの

人々を対象とした簡易宿泊所が次々と建設されました。昭和35年には、宿泊所の数が60軒余り

となり、現在の「寿簡宿街」の原型がほぼ完成したといわれています。

寿町総合労働福祉会館の建設

急激に増えた簡易宿泊所の内外では、宿泊所の過密化、通風採光の悪化、便所・水道・浴室

の不足による健康・労働力保持の低下、火災等災害時の犠牲者増大という、保健・防災上さま

ざまな問題が噴出したためトラブルが絶えず、行政の指導や援助を必要としました。

昭和35年と同36年夏に発生した山谷・釜ヶ崎事件と、横浜簡易宿泊所協同組合からの「埋地

地区の環境整備と自粛区域の設定」の上申書がきっかけとなり、行政当局でも「寿簡宿街」に

対する関心を示し始め、また、社会的関心も高まり、横浜市では昭和36年に「埋地7ヶ町対策

協議会」を設置してまず実態の把握に努めました。昭和41年には、神奈川県・横浜市関係行政

による「スラム対策研究会」を発足、総合的見地から施策を検討することとなりました。一方、

横浜市民生局(現:健康福祉局)は中福祉事務所(現:中福祉保健センター)の協力のもとに、

寿町に夜間出張して生活相談を実施しました。また、民生・児童委員、ケースワーカー、地元

関係者により、未就学児童の指導等積極的な活動が行われました。これらの活動から恒常的な

相談援護体制の整備が叫ばれ、昭和40年に横浜市寿生活館が設置され、生活相談・健康相談・

児童向けの補習教室等の業務が開始されました。横浜市衛生局(現:健康福祉局)は中保健所

(現:中福祉保健センター)が中心となって結核の撲滅に、建築局は違反建築の是正強化に、

中消防署は査察強化による火災予防にと行政挙げて施策を展開しました。

こうした行政施策に呼応して、昭和44年に寿地区自治会が結成され、保健衛生・教育・民生・

防災にと積極的に活動を行いました。このような活動を通して住民側も、自らの手で劣悪な生

活環境を少しでも改善していこうという機運が高まり、特に低家賃住宅の建設と日雇労働者の

保護・職業斡旋を図る施設が望まれました。

検討を重ねていた「スラム政策研究会」は、昭和45年3月に野毛周辺の青空労働市場の解消

を含めた解決策として、「寿町総合労働福祉センター」建設構想を樹立、昭和49年9月、福祉施

設と職業紹介施設、市営住宅からなる「寿町総合労働福祉会館」が竣工しました。

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2 寿町総合労働福祉会館の概要

【会館の目的】

診療所・図書室・娯楽室・浴場・ロッカー室等の福祉施設と公共職業安定所、無料職業紹介

所からなる職業紹介施設および4階以上に住宅(市営)を包含した総合的施設で、労働者およ

び地域住民の積極的利用により、就労の確保と福祉の向上に寄与することとなっています。

【建物の概要】

名 称 寿町総合労働福祉会館

所 在 地 横浜市中区寿町4丁目14番地

構 造 鉄骨・鉄筋コンクリート造 地下1階地上9階

敷 地 3,032㎡(市有地)

建築面積 1,641㎡

延床面積 9,632㎡ 福祉棟 地下1階~3階 2,491㎡ (福祉施設)

労働棟 1階~中3階 1,658㎡ (職業紹介施設)

福祉・労働棟 4階~9階 5,483㎡ (市営住宅)

建設主体 労働省(現:厚生労働省)

雇用促進事業団(独立行政法人雇用・能力開発機構 平成23年10月解散)

神奈川県

横浜市

建 設 費 673,000千円(うち福祉・労働棟(市営住宅を除く)分404,000千円)

建設竣工 昭和49年9月

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3 公益財団法人寿町勤労者福祉協会の概要

【設立の目的】

寿町総合労働福祉会館(市営住宅を除く)の管理運営を適切に行うことにより、労働者の福

利厚生を図り、労働者の勤労意欲の高揚に資することとされています。

【経 過】

昭和49年 3月30日 財団法人寿町勤労者福祉協会設立

49年 9月25日 会館竣工 福祉棟3階に管理運営事務所開設

49年10月 7日 図書室・娯楽室など各施設開設(労働棟職業紹介業務開始)

54年 7月11日 診療所開設(週3日午後診療)

56年 2月 9日 寿生活館3・4階の管理業務を横浜市から受託

57年 4月19日 診療所週5日診療(月曜日から金曜日)開始

63年 2月 1日 労働棟2階に第二ロッカー室開設

平成 8年 6月30日 食堂廃業

10年 3月 1日 診療所を1階食堂跡へ移設

10年 7月 1日 ヘルパー作業室を開設

社会福祉法人横浜市福祉サービス協会に施設の管理運営委託

12年 1月 1日 寿地区DOTS(「直接監視下による短期化学療法」という結核治療法

の一つ)事業を横浜市から受託

12年 6月 1日 診療所診療科目に精神科・心療内科を新設

15年 6月 9日 診療所午前診療、自立支援施設「はまかぜ」入所者健診開始

16年 3月31日 理容所廃止

16年 4月 1日 寿生活館2階部分の管理業務及び横浜市直営部分の高齢者事業・文化

事業の運営を横浜市より受託

17年 3月31日 夜間銀行廃止(運営母体の横浜市寿貯蓄組合解散)

18年 7月 1日 寿生活館が指定管理者制度となり、当協会が指定を受ける。

19年 5月29日 浴場で入浴介護風呂「ふれあい入浴」を開始

19年 6月30日 売店廃業

20年 4月 1日 売店跡地に寿クリーンセンター開設

21年 4月13日 理容所跡地を改修し、診療所精神科デイケア開設

23年 3月31日 浴場での入浴介護風呂「ふれあい入浴」の終了

23年 4月 1日 引き続き、寿生活館2階部分の管理業務及び横浜市直営部分の高齢者事

業・文化事業の運営を横浜市より受託

24年 6月30日 第二ロッカー室閉業

25年 3月31日 ヘルパー作業室閉室

25年 6月10日 仕事チャレンジアシスト事業開始

25年10月 1日 公益財団法人寿町勤労者福祉協会へ移行

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【組 織】

(1)理事会

協会業務の執行機関である理事会は、理事長、常任理事のほかに各種団体から4名の計6

名の理事で構成されています。

その他の役員として、監事1名を選任しています。

(2)評議員会

協会業務の意思決定機関である評議員会は、神奈川県から1名、横浜市から1名、各種団

体から4名の計6名の評議員で構成されています。

(3)職員(平成26年3月31日現在)

(4)協会の財政

協会の収入の主な財源は、神奈川県及び横浜市からの補助金(受託料収入を含む)と診

療事業収入であり、他に指定管理料収入、施設貸付収入により財政運営を行っています。

なお、協会の財政内容等の内訳につきましては、当協会ホームページの情報公開【ディ

スクロジャー】(http://www002.upp.so-net.ne.jp/k-kinroukyou/)にて、収支報告書、

正味財産増減計算書、貸借対照表、財産目録等について公開しておりますので、そちらを

ご覧下さい。

( )は職員数

(兼事務局長

   管理課長

事務取扱)

(役員2名、職員等38名)

医師 3  薬剤師 2  看護師 4

診療放射線技師 2  医療事務 4

医療ソーシャルワーカー 2 嘱託作業療法士 1

精神保健福祉士 1

※医師・看護師等は交替制勤務 アルバイト 1

医療班長(3)嘱託

診療所長(21)

理事長(40) 常任理事(39)管理課長

空席

庶務班長(3)主任

業務班長(11)主任

嘱託 1

経理(事務 1)

庶務(事務 1)

寿生活館 主任(5)

業務(事務 1 嘱託 3 アルバイト 1)

事務 1(診療所担当)

職員 2

嘱託 2

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4 寿町総合労働福祉会館の管理運営

各施設の利用者数(前年度対比表)

施 設 名 平成 25 年度(人) 平成 24 年度(人) 増 減 率 ( % )

診 療 所(直営) 32,820 32,770 0.2

娯 楽 室(直営) 48,277 39,485 22.3

図 書 室(直営) 64,448 72,242 △10.8

会 議 室(直営) 4,052 4,303 △5.8

浴 場(委託) 25,356 24,880 1.9

ロ ッ カ ー 室(委託) 2,528 17,619 △85.7

受 付 案 内 所(委託) 7,662 6,090 25.8

寿クリーンセンター(委託) 9,210 8,750 5.3

合 計 194,353 206,139 △5.7

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(1)診 療 所《直営事業》

当診療所は、昭和54年7月に開設しました。

当初は、週3日(月・水・金)午後2時から午

後 6 時までの診療で発足しましたが、その後、

スタッフの増員等体制を整えて、昭和 57 年 4

月から週 5日(月~金)の診療となりました。

平成 12 年 1 月には、横浜市からDOTS事

業を受託のうえ2月より実施し、同年6月には、

精神科・心療内科を新設し、一段と充実した診

療体制となりました。

さらに平成15年 6月に午前診療を開始し、

現在の医療体制は医師4名、薬剤師2名、看護師4名、診療放射線技師2名、医療事務4名、医療

ソーシャルワーカー2名、作業療法士1名、精神保健福祉士1名、アルバイト2名、事務職員3名

の計25名で行なっています。

主な診療科目は内科・小児科、精神科で、寿地区の地域医療を担っています。

当診療所受診者の特徴は、地域の特殊性を反映して生活保護受給者の利用が非常に多いこと

です。加えて、社会保険未加入や治療費の持ち合わせのない方もおり、このような方々のため

に医療費の貸し付けによる「特別診療」の制度を実施しています。この制度の利用者は、開設

以来延べ約6万2千2百人にのぼっています。施設面においては、20年間診療を行ってきた3階診

療所より、1階の食堂跡に改修整備工事を行い、平成10年3月1日から診療を開始しました。こ

れに合わせ、高齢者や車椅子の方々が利用しやすいように、スロープやトイレの設置等に工夫

がなされました。そのうえ、待合室が広くなったこともあって、患者数が増加しました。また、

平成12年1月に横浜市から受託したDOTS事業を2月から開始するため、治療室を改修整備し、

専用のDOTS室を新設して展開しています。さらに、寿地区には精神疾患患者が平成10年度

末には1,029人に達し、その内の約370人が、生活保護の医療扶助を受け、寿地区周辺の医療機

関に分散していることから、早くから精神科の開設が望まれていました。平成12年6月には横

浜市の要請を受け、精神科・心療内科を新設、専用の診療室を設置し、専門医1名を迎えて診

療しております。平成15年6月からは午前診療、自立支援施設「はまかぜ」入所者に対する健

康診断を受託し、各区福祉保健センター、清水が丘病院等の連携・協力のもとに行っています。

平成 20年 4月からは地域のニーズに応え、精神科を大幅に拡充し、水曜、金曜の週 2回に

しました。平成 21年 4月には精神科の受診日を月曜日にも拡充し週 3回とし、また新たに精

神科デイケアを開設しました。当初、月曜日・水曜日の週 2日でしたが、平成 22年 4月には

金曜日を含め週3日になり、平成24年5月からは木曜日を含め週4日になりました。

◇診療時間 午前9時30分~午後0時05分

午後1時50分~午後5時50分

但し、デイケア開所日時は次のとおり

午前10時から午後4時(月曜日・水曜日・金曜日)

◇診 療 日 月曜日~金曜日(ただし、祝日・年末年始を除く)

◇診療科目 内科・小児科

精神科(水曜日・木曜日(月曜日・金曜日は午後3時から))

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24,593

27,920

29,30330,189

30,824

18

65

114

53

119

591

655

579

524

495

296

265

277

335

378

1,156

1,655

1,555

1,618924

241

82

88

51 80

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度

保険種別受診者の推移

特別診療

自費その他

社会保険

国保・老人

日雇

生活保護

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寿地区におけるDOTS事業

DOTSとはWHO(世界保健機関)が提唱した最も効果的な結核対策のパッケージ戦略で、

Directly Observed Treatment ,Short Course(直

接監視下による短期化学療法)と言い、病院を退院した患者が、地域で結核治療を継続して確

実に行うため、医療監視の下に、看護師等が直接確認しながら、患者に治療薬を服薬させる方

法です。

この事業を、横浜市より平成12年1月に委託を受けて2月から実施し、平成20年 3月まで

受託いたしました。現在は協会独自で服薬を行っています。

寿地区において、平成10年の結核り患率は横浜市内の約50倍と極めて高い水準でありまし

た。

これは、当地区が簡易宿泊街の密集地域でありホームレスなどの路上生活者が多いことから

発見の遅れから重症者が多いことに加えて、治療中断によって、地域での結核まん延の大きな

原因となっています。

このため、待合室に採痰ブース(痰を採取するた

め、菌の外部拡散並びに外部からの菌の侵入を防ぎ、

採痰後に清浄化運転を行う室)を設置するとともに、

新たに診療室を新設し、患者の定期的な経過観察

(菌検査)を行っています。

これには、平成20年 12月に閉院となった独立行

政法人国立病院機構南横浜病院からの技術的支援が

あったことや横浜市福祉局寿福祉プラザ・各区福祉

保健センター職員の方々の支援と協力が大きな力と

なっています。

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(2)福利厚生施設等《直営事業》

娯 楽 室

将棋10組、囲碁6組、卓球台1台、40型液晶テレビ1台、

板の間を設置して勤労者の余暇の憩いの場として利用に

供しています。平成19年3月26日から3階第二娯楽室が禁煙

化されました。平成19年11月1日から3階図書室拡大に伴

い、囲碁コーナーを設置しました。

また、卓球室の有効利用のため平成20年1月7日から、平

日の午前9時から午後4時までを将棋コーナーとし、午後4

時から閉室までを卓球コーナーとしました。土曜日につい

ては開室から閉室まで卓球コーナーとしています。

将棋・囲碁コーナーには用具が16組常備供用しておりますが、開室と同時に満席になり周り

で観戦しながら順番待ちをしている人も多く見られます。

テレビコーナーは平成18年3月に地上デジタル放送対応液晶テレビに取り替え、遠くからで

も綺麗な映像が見られるようになりました。

休養コーナーは板の間で、疲れた身体を癒す人や睡眠をとる人などが利用しています。平成

22年4月1日からは神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例に基づき全面禁煙とし、休養

コーナー横に喫煙室を設置しました。

◇開室時間 午前9時~午後8時(第1・3土曜日は午前9時~午後5時)

◇設 備 40型液晶テレビ1台、卓球台1台、将棋10組、囲碁6組供用

◇休 日 第2・4・5土曜日、日曜日、祝日及び年末年始

図 書 室

平成19年3月26日から3階を全面禁煙し、図書室をワンフ

ロアー化したことに伴い、図書室奥に喫煙室を設置しまし

た。図書室は単行本、新書本、文庫本、専門書、マンガ本

と区分けして利用者に読みやすい環境にしています。また、

4種類の月刊誌を置いています。

図書・雑誌の入れ替え、補充を積極的に行って、少しで

も利用者が増えるように努めています。曜日別利用状

況では、月曜日は寿生活館が休館のため、利用者が増加します。時間帯で見ると午後5時頃に

満席になります。そして、利用者からの図書・雑誌等の寄贈をいただいており、年間約3,200

冊にのぼっています。

平成17年8月1日から図書の貸出(辞書・雑誌等を除く)を開始したことにより、利用者に大

変喜ばれています。平成25年度の図書貸出冊数は24,642冊で累計151,671冊です。

さらに飲食コーナーを設置したことや、平成19年11月1日に図書室を拡大したことで、本の

冊数も増え、利用者に大変喜ばれています。

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◇開室時間 午前9時~午後8時 (第1・3土曜日は午前9時~午後5時)

◇書籍の数 約8,000冊

◇休 日 第2・4・5土曜日、日曜日、祝日及び年末年始

会 議 室

3階図書室と同じフロアーにあり、収容人数は30人です。

随時申請により無料で利用できます。現在は、定期的にA.

A.アヒルグループが週3回アルコール依存症の克服を目

的としたミーティングに利用しているほか、地域住民など

が打ち合わせなどで利用しています。また、会議の入って

いない時間帯には希望者には貸出の囲碁、将棋を行う場と

して利用しています。

なお、平成17年10月1日より会議室は禁煙となっています。

◇開室時間 午前9時~午後8時 (第1・3土曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 第2・4・5土曜日、日曜日、祝日及び年末年始

洗 濯 場

寿地区の洗濯場として、ステンレス製流し台8台を設置

し自由に利用できます。

衣類の洗濯以外に洗顔、洗髪、髭剃、着替えの場として

利用されています。

◇開室時間 午前5時~午後8時

◇設 備 流し台8台

◇休 日 なし

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公 衆 便 所

会館付設の公衆便所の管理清掃を行って、衛生管理に寄

与しています。

また、平成19年3月3日に障害者用トイレ入口にスロープ

を設置しました。また、平成20年3月に男子便所の改修工

事を行いました。

◇設 備 会館1階 男子便所 大便器6基(洋式6基) 小便器10基

女子便所

大便器2基(洋式2基 うち障害者用1基)

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《委託事業》

受 付 案 内 所

常駐の警備員を平日昼間は1名、夜間・休日はそれぞれ2

名体制により、会館内外その他関係機関等の案内業務を行

っています。また、館内施設、敷地内の巡回警備を行って

います。開所当時は、日用品の押し売り、医薬品等の要求

及び手荷物の保管依頼が多くありましたが、現在ではめっ

きり減少しました。構内においては、あちこち

で野宿する人が多く、泥酔による暴力行為や不審火、不法投棄の警戒、たき火の始末(平成17

年11月より会館内では禁止しました。)、急病人に対する救急車の要請、公衆便所のトイレット

ペーパー配付も行っています。また、夏場の熱中症や厳冬期には寝込んでそのまま凍死するな

どの危険があるので、特に留意しています。

◇開室時間 午前6時~午後8時

◇休 日 なし

浴 場

当浴場は、昭和49年12月18日、横浜文化体育館前にあっ

た浴場が会館の中に移転したもので、県公衆浴場組合に加

盟の一般公衆浴場として、組合協定料金で運営されており、

寿地区の公衆衛生に寄与しています。

また、月1回65歳以上の老人を対象として、老人の日(毎

月15日、100円)を実施し、高齢者の福祉および地域社会

に貢献

しています。

※平成19年5月から平成23年3月まで「ふれあい入浴」(介護風呂)を実施しました。

◇営業時間 月曜日~土曜日 午後1時~午後9時

◇休 日 日曜日、1月1日

◇料 金 大人450円 中人180円、小人 80円

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ロ ッ カ ― 室

昭和49年10月に会館発足と同時に開業し、仕事に出かけ

る日雇労働者の身の回り品の保管を目的としています。昭

和63年2月に第二ロッカー室を設置し、互いに住民サービ

スに努めています。預かり方法は短期と長期に分け、前払

いを原則としています。

また、継続時の料金不払いと放置された荷物を規約に 基づき一定期間保管する場所に困っています。

なお、昭和63年2月に設置された、第二ロッカー室は店主

体調不良により平成24年6月30日で閉業となりました。

・ロッカー室(138個)

◇営業時間 平日 午前6時~午前11時 午後4時~午後8時

土曜日 午前6時~午前9時 午後4時~午後7時

◇料 金 1日 90円

◇休 日 日曜日、祝日、年末年始

寿クリーンセンター

NPO法人として障害者や失業者のための就労支援を

兼ねたリサイクルステーションを平成20年4月に設立

しました。寿地区の簡易宿泊所を対象に、引っ越し、掃除、

不用品の処分を請け負います。

平成20年6月3日からはリサイクルショップが開店

し、さらに同6月19日には廃家電手分解リサイクル事業

の準備として「家電手分解講習会」が1年間のカリキ

ュラムで開始されました。

◇開室時間 午前10時~午後5時

◇休 日 日曜日、月曜日

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5 横浜市寿生活館の管理運営(横浜市からの受託事業)

(1) 横浜市寿生活館 2~4階の管理運営事業

ア 寿生活館建物の概要

(管理区分)

所 在 地 横浜市中区寿町

3丁目12番地の2

敷地面積 721㎡

建物構造 鉄筋コンクリート4階建

建築面積 284㎡

2階部分 259㎡

3階部分 259㎡

4階部分 259㎡

イ 寿生活館 3・4階の管理運営受託までの経緯

寿生活館は、昭和40年 6月「住居のない者及び簡易宿泊所宿泊者等の更生と福祉を図る」

目的をもって、横浜市が設置しました。当初は2階建てで、1階は法人経営の保育園が開設

され、2階は横浜市職員3名による「生活相談」「児童相談」「健康相談」を当面の基本業務

として開始しました。

やがて生活館の活動は少しずつ地域に浸透し始め、地域からも活動の芽が育ち始めました。

また、地域住民からの強い要望もあって、夜間銀行の設置が行われました。こうした動き

の中で、昭和47年6月 1日、当生活館に3・4階が増設されました。3階は女性・児童の利用

施設、4階は労働者の娯楽施設として供用され、職員やボランティアによって支えられまし

た。

その後、活発な活動が行われ、職員体制も館長以下11名と大幅に増員されました。

しかし、その流れのなかで、昭和49年10月、労働省(現:厚生労働省)、雇用促進事業団

(独立行政法人雇用・能力開発機構)、神奈川県、横浜市の四者により、寿町総合労働福祉会

館が建設されるに及んで生活館の業務であった図書室・娯楽室・夜間銀行・健康相談室の機

能が同会館に移転され、これに伴い生活館4階部分が一時閉鎖されました。

このころ、オイルショックを契機にした世界的な構造不況と低成長経済の影響を受け、寿

地区の主流を占める港湾労働者の仕事が減少し、数多くの労働者は寝るところも、食事を確

保することも困難な状況に追い込まれたため、横浜市は、寿生活館の3・4階を労働者の宿

泊、炊き出しの場として寿地区自治会越冬実行委員会に一時的に貸与することにしました。

しかし、昭和50年2月横浜市は、諸般の事情により貸与打ち切りを余儀なくされました。

その後、幾度かの曲折を経て、寿日雇労働者組合、寿共同保育の2団体が「自主管理」し

ていましたが、昭和53年11月、地元11団体で構成された寿地区住民懇談会がこれらの問

題について、横浜市・横浜市従業員労働組合民生支部(現:横浜市従業員労働組合福祉支部)・

寿地区住民懇談会の三者による話し合いが2年余りにわたって行われ、昭和55年4月 30日

4階 娯楽室・会議室・給沸室

シャワー室・洗濯室

3階 児童図書室・女性子ども室 他

(公財)寿町勤労者福祉協会

2階 寿地区自治会館

(公財)寿町勤労者福祉協会

1階 ことぶき保育園

(公財)神奈川県労働福祉協会

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に基本合意が成立し、財団法人寿町勤労者福祉協会(以下「協会」という)が生活館3・4階

を管理受託(昭和56年2月9日契約)することとなり、昭和56年 3月10日から業務が再開

されました。なお、協会とともにこれら施設の効果的運営を図る目的をもって、寿生活館運

営委員会が設置されました。

ウ 寿生活館 2階の管理運営受託までの経緯

横浜市寿生活館の全体管理を行っていました 2階横浜市直営部分が平成 16年 3月末に寿

福祉プラザに移転され、2階部分を平成16年5月より寿地区自治会が横浜市より賃貸するこ

ととなりました。

これまで、当協会では寿生活館3・4階の管理運営を受託していましたが、それに伴い平

成 16年度より寿生活館の全体管理(1階保育園部分を除く)と2階横浜市直営部分が行っ

ていた高齢者事業と文化事業の運営を当協会が、併せて引き受けることになりました。

エ 指定管理者制度

平成18年 7月から横浜市寿生活館の管理は指定管理者制度に移行し、指定期間の平成23

年3月 31日まで当協会が指定を受け運営に当りました。また、その後も引き続き指定を受

け、指定期間は平成28年3月 31日までとなっています。

オ 寿生活館運営委員会

協会は、昭和56年 2月横浜市から寿生活館3・4階の管理運営を受託して以来、運営方針

として「地域住民及び勤労者の福祉の向上を図り、住民・勤労者の交流の場として気軽に、

そして清潔かつ、秩序をもって利用すること」を掲げ、地元代表4名・知識経験者3名・行

政等2名の計9名で構成される運営委員会を設置し、生活館の管理運営にあたっています。

カ 寿生活館施設案内

開館日 火曜日~日曜日 午前9時~午後9時(土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

休館日 月曜日、祝日 (月曜日が祝日の場合は、火曜日も休館)

《3 階 施 設》

児 童 ホ ― ル

主に寿地区内に居住する世帯の学童(幼児・小中学

生)を対象に、学校の授業終了後から、帰宅までの時間を

過ごす場所の提供を行います。学童が、安全かつ安心して

過ごすことができるよう、運動用具や遊具等を備え、より

よい環境の提供に努めます。また、クリスマス会などのイ

ベントを行います。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 跳び箱、積み木、マット、スクリーン、クリスマスツリー、卓球台、柔道畳、

机、椅子

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女 性 子 ど も 室

寿地区の実情から、成人対象施設からは独立する形で、

地区内の女性・子どもを対象とした交流を図るための施設

の提供を行っています。利用者である女性・子どもがより

安全で安心して交流が図れるよう運営を行います。

交流の一環として、週1回A.Aアヒルグループ(ア

ルコール依存症の自助グループ)により、断酒をするため

のミーティングの場の提供や女性・子ども同士の交流がよ

り深められるよう取り組みを行います。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 エレクトーン、テレビ、ビデオデッキ、五月人形、座卓、座布団、児童図書

湯沸室(調理室)女性子ども室で談笑用として、子ども達がおやつやパン作り等調理を学ぶ

場として活用されています。

児 童 図 書 室

寿地区内の児童が、手軽に図書に触れ、勉学に励めるよ

う、約1,700冊の蔵書を提供しています。工作等ができる

スペースを提供し、児童の個性が伸ばせる環境づくりを行

うなどの取り組みを行います。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 小説、物語、図鑑、文学全集等1,700冊

< 備 考 >

昭和58年8月より、3階はことぶき学童保育に他団体・他機関との利用調整を条件に一部

専用使用を認めています。

実質的には、地区内外の多くの子ども達に活用される場となっています。

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《4 階 施 設》

会 議 室

寿地区内の労働者等が多目的に利用できるスペース

として提供します。また、地区内住民の生活環境の改善

を図るため、識字学校やアルコール教室を開催します。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 囲碁、将棋、回転黒板、長机、椅子、冷・暖房設備

集 会 室 ( 娯 楽 室 )

寿地区内の簡易宿泊所は、一部屋当たりの面積が狭く、

住民同士の交流の場に欠け、また娯楽等も少ないことか

ら、福利厚生の一環として、交流の場、娯楽等の提供を

図るため、テレビを設置した交流スペースを地区内の労

働者等に開放します。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 テレビ1台、スクリーン、祭壇一式(自治会の要請により自治会館に移動中)、

椅子、冷・暖房設備

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洗 濯 室

寿地区内の労働者等の生活環境改善と衛生状態改善を

図るため、労働者等が自由に洗濯を行える場を提供しま

す。利用者が非常に多いため、常に良好な状態が維持で

きるよう設備を管理しています。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 全自動洗濯機3台、ガス乾燥機(2連式)2台

シ ャ ワ ― 室

寿地区内の労働者等の生活環境改善と衛生状態改善を

図るため、自由に利用できるシャワー施設の提供を行い

ます。生活に困っている方も多いので、タオルや石鹸の

貸出を行い、労働者等の福祉の向上を図ります。洗濯室

同様、利用者が非常に多いため、常に良好な状態が維持

できるよう設備を管理しています。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 大型ガス湯沸機2連式2台、シャワー器2台、脱衣カゴ5個

湯 沸 室 ( 炊 事 場 )

寿地区内の簡易宿泊所では自炊が困難であるため、

労働者等が自由に調理できる場として、炊事場を開

放します。

◇開室時間 午前9時~午後9時 (土曜日、日曜日は午前9時~午後5時)

◇休 日 月曜日、祝日及び12月29日~1月 3日

◇設 備 流し台1台、調理台1台、ガスコンロ2台

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キ 寿生活館3・4階施設利用状況

各施設の利用者数(前年度対比表)

施 設 名 平成 25 年度(人) 平成 24 年度(人) 増減率(%)

児 童 ホール(児 童 ) 6,464 6,516 △0.8

児 童 ホール(大 人 ) 2,430 2,564 △5.2

女性子ども室(大人) 4,298 4,282 0.4

女性子ども室(児童) 8,182 8,058 1.5

児童図書室(児童) 9,914 9,736 1.8

児童図書室(大人) 2,062 2,064 △0.1

会 議 室 1,310 1,246 5.1

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集 会 室 6,476 6,508 △0.5

洗 濯 室 91,700 87,700 4.6

シ ャ ワ ― 室 88,700 85,200 4.1

湯 沸 室 8,840 8,850 △0.1

合 計 230,376 222,724 3.4

寿 学 童 保 育 26,068 26,092 △0.1

ク 寿生活館高齢者事業・文化事業

横浜市が行っておりました高齢者事業と文化事業の運営を当協会が受託することにな

ました。現在行っている事業は以下のとおりです。

① カラオケの日

毎月『高齢者ふれあいホーム木楽な家』で行います。

② 映画クラブ

毎月1回会議室で上映します。

③ 囲碁将棋の日

毎月『高齢者ふれあいホーム木楽な家』で行っています。囲碁は総当たり戦で行い、将

棋はトーナメント方式で行います。参加者全員に石鹸等の参加賞を渡し、囲碁の上位2名、

将棋の上位3名には、タオルなどの景品を配布します。

④ ぼっちゃ

毎月『高齢者ふれあいホーム木楽な家』で行います。(ぼっちゃとは、点数がついたシ

トを床に置き、ボールを転がして止まった所の合計得点を競うゲームです。)

⑤ ストライクボール

毎月『高齢者ふれあいホーム気楽な家』で行います。(ストライクボールとは、碁盤の

の的に向かってボールを投げて、ビンゴを狙い得点を競うゲームです。)

⑥ 輪投げ

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隔月『高齢者ふれあいホーム木楽な家』で行います。

⑦ ことぶき料理教室

『なごみの里』(診療所デイケア)で年6回、料理教室を開催します。

⑧ カラオケ大会

『自治労横浜会館』で年2回、広々した会場でカラオケ大会を開催します。

⑨ ダーツ

隔月『高齢者ふれあいホーム木楽な家』で行います。

⑩ 高齢者映画会

11月と3月に『自治労横浜会館』で行います。

⑪ バスハイク

外へ行く機会の少ない高齢者に、年1回社会見学を実施します。

⑫ ことぶき作品展

寿地区の保育園・保育所・地域住民の方々から、俳句、絵画、書、手芸などの作品を出

展していただき、当協会会議室に展示します。25年度は8日間の来場者数は 820人(一日

あたり103名)と大変多くの方に来場いただきました。年2回開催します。

事 業 名

年間合計 年間実施回数 年間平均

(人) (回) (人)

カ ラ オ ケ の 日 289 12 24

映 画 ク ラ ブ 279 12 23

囲 碁 将 棋 の 日 252 12 21

ぼ っ ち ゃ 185 12 15

ス ト ラ イ ク ボ ー ル 160 12 14

輪 投 げ 103 7 14

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ことぶき料 理 教 室 76 6 13

カ ラ オ ケ 大 会 70 2 35

ダ ー ツ 61 5 12

高 齢 者 映 画 会 56 2 28

バ ス ハ イ ク 21 1 21

こ と ぶ き 作 品 展 806 2 403

合 計 2,358 85 28

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ケ その他の事業

年末年始特別事業

寿地区で生活し働く多くの日雇労働者・地域住民にとって、年末年始の期間は職安・福祉

保健センター・医療等の公的機関が休みになり、医・職(食)・住の点で極めて厳しい状況に

おかれます。

また、依然として続く建設業界の低迷と地区労働者の高齢化等によって、就労機会が減少

し、生活費や簡易宿泊所の確保も極めて困難な状況になります。そのため、行政では年末年

始特別対策が実施されていますが、生活館では年末特別事業として12月29日~31日まで平

常どおり開館しています。

なお、12月 29日~1月 4日まで、地元団体で構成される寿地区住民懇談会に対し「冬ま

つり」事業として、生活館の使用許可をしています。

この期間中、各団体によって炊き出し、夜間パトロール、医療相談、労働相談、年越しそ

ば、餅つき大会、のど自慢大会、囲碁・将棋大会や学童には、羽根突き大会、凧あげ大会、

書きぞめ大会等さまざまな行事が行われています。

(2)寿地区公衆トイレの清掃業務

自立支援施設はまかぜの竣工に伴い、隣接する寿地区公衆トイレの清掃を平成15年5月29

日より再開しました。

◇設 備 男子便所 小便器 3基

公衆トイレの現況

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6 仕事チャレンジアシスト事業

横浜市中区で生活保護を受給している方で、自立支援施設「はまかぜ」における「仕事チャ

レンジ講座」を終了してもなお就労が決まらない方に対し、就労の実現に向けて、就労体験プ

ログラムを実施することにより、生活リズムや就労意欲を維持していただくことを目的とする

事業です。

◇実 施 日 月~金曜日 午前9時~午後0時

◇期 間 5人前後の受講者を対象に、約3ヶ月間行う。更新も可能。期間内で就労に至

った方は終了。

◇休 日 土曜日、日曜日、祝日及び12月29日~1月3日

◇実 績

・参加者数 594名

・就労者数 4名

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7 地域連携協力事業

(1)地域福祉事業

囲碁・将棋・卓球・連珠大会

勤労者や住民相互の親睦を図る目的で、平日3日間に

娯楽室・図書室を利用して、それぞれの大会を開催して

います。

毎年各競技とも白熱した試合を展開するなど、参加者

からも概ね好評いただいています。

(2)広報事業

広報誌「いぶき」の発行

会館利用者及び地域住民に対して、会館及び地域情報を提供しました。

平成25年度 発行部数 4,200部

配布箇所 28ヶ所

(3)地域連携事業

① 「ことぶき花いっぱい運動」 …「ことぶき花いっぱい運動サポーターの会」主催の寿地区内

の清掃活動に会員として参加し、主に中村川沿いの道路清掃(亀の橋~車橋間)を実施しま

した。毎月2回(第2・4金曜日)、早朝30分間程度、各団体等併せて1回平均15人程度参

加し、実施しています。

② ラジオ体操 …平日(月~金)朝、センター前広場で、平均25人程度の住民や関係団体職員等

が参加して8時20分から10分間程度ラジオ体操を実施しました(雨天でも会館デッキ下で

実施)。保育園の園児やセンター前広場に集まる住民も参加して、楽しい交流の時間となっ

ています。

③ 「鯉のぼり」 …4月 25日、寿地区自治会との共催により、センター前広場で実施しました。

保育園の園児をはじめ、約300人の住民や支援団体等が協力して鯉のぼりの取り付けを行い、

風に泳ぐ大小の鯉のぼりと記念撮影を行いました。

④ 「七夕祭り」 …7月 3日、寿地区自治会との共催により寿公園で実施しました。保育園の園

児をはじめ、約250人の住民や支援団体等が参加して、5本の太い竹に沢山の短冊をつるし

て星に願いを託しました。

⑤ 「ことぶき打ち水大作戦」 …7月31日、寿地区自治会との共催によりセンター前広場で実施

しました。保育園の園児をはじめ、約400人の住民や支援団体等が参加して、ヒートアイラ

ンドを水に浸し快い涼風に親しみました。

⑥ 「ことぶき大福祉まつり」 …11月 21日、ことぶきゆめ会議主催による福祉まつりに事務局

として参加しました。また、地区内の作業所等13団体も参加し自慢の料理で模擬店を出店し、

大盛況でした。最後は、全長21メートルの太巻き寿司を参加者が協力して作り、地域住民の

絆を深めました。

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⑦ 「クリスマスツリー点灯式」 …12月 13日、寿地区自治会との共催によりセンター前広場で

実施しました。保育園の園児をはじめ、約250人の住民や支援団体等が参加して、サンタク

ロースの応援や、Y.S.C.C.のサッカーチーム選手の配るプレゼントで盛り上がりました。

⑧ 「平成25年度寿大賀詞交歓会」 …実行委員会主催の賀詞交歓会の事務局を担当しました。新

たな試みとして、これまで一堂に会することのなかった地区内の自治会や支援団体、地域に

ゆかりの深い団体や個人、行政などから200人以上が参加し大盛況でした。

⑨ 「大豆まき大会」 …1月31日、寿地区自治会との共催によりセンター前広場で実施しました。

保育園の園児をはじめ、約400人の住民、支援団体が参加して、1年の招福を願いました。

(4)地域協力事業

① 「寿夏祭り」 …実行委員会主催による寿夏祭りに協力(8月11日~15日)。センター前広場に

おけるフリーコンサート、寿公園で行われるカラオケコンテストなどのほか、街中をこども

神輿や山車が練り歩くなど、数日間寿地区は祭り一色となりました。

② 「みんなの運動会」 …11月9日、ことぶきゆめ会議主催による「みんなの運動会」に参加し

ました。寿公園を会場にして、保育園児や地域作業所のメンバーなど150人が参加し、老若男

女が協力して競技に取り組み、異世代交流の場として大いに盛り上がりました。

③ 防災訓練 …11月19日、寿プラザ地区地域防災拠点運営委員会主催による防災訓練に参加しま

た。寿公園を会場にして、中消防署や地元消防団の協力の下、約250人が災害に備えて参加し

ました。誰でもできる救急搬送訓練、自家発電機や照明器具などの防災備品を利用する訓練、

給水ポイントから水を持ち帰る訓練のほか、担当班組織を中心とする自主的な訓練が実施さ

れました。

④ 「ことぶき冬まつり」 …1月1日から寿生活館をメイン会場として住民懇談会主催の「ことぶ

き冬まつり」が行われました。元旦には、餅つき2,000食などが簡易宿泊所住民や住居のない

方を対象に配られました。

⑤ コトブキオルタナティブネットワーク主催の映画会など …寿地区を舞台として腕を振るう若

手芸術家集団である同グループによる様々な取り組みがセンター前広場で開催されました。

アーティスティックなろうそくを灯す「寿灯祭」、夜間にフランス映画を上映する「フラン

ス映画祭」が開催されるなど、地域住民が楽しく鑑賞しました。

(5)行政との協同事業

① 防災パレードと消防音楽隊による演奏会 …10月10日、防災啓発活動の一環として、寿地区自

治会・中消防署等との共催により実施しました。防災パレードは、ことぶき共同診療所前か

らセンター前広場まで、伊勢佐木警察署員の誘導により、地域防災拠点運営委員長、地区内

の町内会長、中区長や中消防署長等が持つ横断幕を先頭に、消防音楽隊ドリルチーム「ポー

トエンジェルス119」や参加者が続き行進しました。その後、センター前広場で消防音楽隊に

よる演奏会が行われ、パレード参加者や保育園児、地域住民等がなじみの曲の演奏を楽しみ

ました。また中消防署による消防訓練、東京ガスによるガス器具使用に関する指導等啓発を

行いました。(1,000人以上参加)

② 寿地区健康診断(結核及び生活習慣病)事業 …横浜市中福祉保健センター主催による健康診

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断に協力しました。センター前広場にレントゲン車を配置し、集まった住民の方々の様々な

健康相談を行ったほか、胸部レントゲン検査などの結核検診等を行いました。(年二回:延

べ185人)

③ ホームレス相談・支援事業 …診療所では、はまかぜ入所時健診等を行い、横浜市のホームレ

ス支援事業に協力していますが、そのほかにも、中区役所・寿福祉プラザ相談室・無料職業

紹介所と協力した「ホームレス支援の連携会議」を行い、会館周辺のホームレスの方を見守

る等の取り組みを行っています。

④ 地域内自転車対策事業 …横浜市(中区役所)が行っている、災害時等に備えた地域内におけ

る自転車の整理等の事業に協力し、自転車整理後の場所に設置する花壇の製作・設置や作業

後の清掃等を行いました。第7回横浜市消防音楽隊による防災パレードと演奏会(平成25年10

月10日:約1000名参加)に共催しました。ことぶき共同診療所前を出発し、寿センター

まで寿のメインストリートを地域・行政が合同でパレードしたのち、センター広場で演奏会

を行い好評を得ました。

8 事件・事故等

(1) 救急車要請 32件

(2) 警察官要請および聴取・検証 5件

(3) 構内ホームレス数 延べ10,109人(1日平均28人)

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9 資 料

(1)寿町総合労働福祉会館施設利用状況調べ (診療所を除く)

(2)診 療 所 利 用 状 況 調

(3)寿生活館3・4階施設利用状況 調

(4)公益財団法人寿町勤労者福祉協会役員名簿

(5)公益財団法人寿町勤労者福祉協会評議員名簿