産業と微生物

•発酵食品

•工業用酵素

•アミノ酸・有機酸

•医薬

国内のバイオ関連製品・サービスの市場（2010）

製品 市場（億円）

エリスロポエチン

インスリン

洗剤（組み換え酵素）

組み換え大豆（輸入）

組み換えトウモロコシ（輸入）

ヒアルロン酸

食用油（酵素変換）

医療用バイオセンサー

その他

総額

食用油（ジアシルグリセロール）

食用油（中鎖脂肪酸）

ヒアルロン酸

・・・

エリスロポエチン

・・・

N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸から構成

化粧品の成分

洗剤用酵素

•プロテアーゼ（ 分解酵素）Bacillus属を用いて生産

•アミラーゼ（ 分解酵素）Bacillus属を用いて生産

•リパーゼ（ 分解酵素）Humicola属を用いて生産

•セルラーゼ（ 分解酵素）Humicola属を用いて生産繊維の毛羽立ちを防ぐ

洗剤のメカニズム

飼料用酵素（フィターゼ）

•穀物、豆類の有機リンは、フィチン酸として貯蔵される。•家畜飼料中のフィチン酸を分解してリンの利用性を改善する

リン資源の枯渇予想

有機酸•酢酸Acetobacter属を用いてアルコールから生産される

•クエン酸柑橘類、パイナップルなどに多量に含まれる清涼飲料、食品の酸味料、医薬品、工業原料Aspergillus niger を用いて糖質やデンプン質から生産される

•乳酸乳製品、漬け物などに含まれる清涼飲料、食品の酸味料、医薬品、工業原料Lactobacillus属、Rhizopus属を用いて糖質やデンプン質から生産される

CCOOHOHCH2COOH

CH2COOH

CH

COOHOH

CH3

ポリ乳酸の原料（生分解性ポリマー）

アミノ酸

•グルタミン酸調味料（うま味成分）Corynebacterium glutamicumを使って糖質から生産される世界生産量70万トン以上

•リジン、メチオニン必須アミノ酸家畜の飼料添加用

RNH2 COOH

味覚の基本：甘味、酸味、塩味、苦味

1908年 グルタミン酸の発見（池田菊苗）1913年 イノシン酸の発見1957年 グアニル酸のうま味を発見

1985年くらいから、うま味（umami）が基本味に加わる

うま味成分の発見

日本10大発明の1つ

他にアドレナリン（高峰譲吉）養殖真珠（三木本幸吉）人力織機（豊田左吉）ビタミンB1（鈴木梅太郎）八木アンテナ（八木秀次）など

N

NNH

N

OCH2

OPOH

OHO

OH OH

O

NH2N

NNH

N

OCH2

OPOH

OHO

OH OH

O

C2H4NH2 CH

COOHCOOH

うま味成分の構造

味の素の製造工程

うま味・酸味 甘味 苦味

グルタミン酸 グリシン フェニルアラニン

アスパラギン酸 アラニン チロシン

スレオニン アルギニン

プロリン ロイシン

セリン イソロイシン

グルタミン メチオニン

ヒスチジン

NH2 CH

CO NH

CH

CH2CH2

COOH

COO CH3

アスパルテーム（パルスィート）

•砂糖の 倍の甘さ

•

•ダイエットコークなどに使用されている

キシリトール

植物の成分キシランから生産する砂糖と同等の甘み、カロリー７５％Streptococcus mutansの増殖を抑制

キシラン

Candida属による生産

抗生物質（antibiotics）

•ペニシリンスコットランドの微生物学者フレミングによる発見Penicillium属の菌が生産(1929年)

•ストレプトマイシンStreptomyces属などの菌が生産(1945年)

•抗生物質は化学構造から分類されるβ-ラクタム系（ペニシリン類、セファロスポリン類等）、アミノグリコシド系（ストレプトマイシン，カナマイシン等） など

•作用細菌の細胞のタンパク質や核酸の合成を阻害したり、細胞膜の機能を阻害する

OH CH2

CH2

NH2

OH

OH CH2

CH

NH2

COOH

OH

OH CH2

CH

NH2

COOH

L-ドーパ

パーキンソン病の治療薬患者数1／1000の割合（400万人以上）ドーパミンの前駆体、年間需要250万トンEscherichia属などが生産

L-チロシン

L-ドーパ ドーパミン

チロシンヒドロキシラーゼ