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32 33 インタビューとアンケートの違いについて予想を立ててから 教科書で確認し,その違いを板書で整理する(C )。大事なこと は上手く使い分けることだ。その際,3 年上「よい聞き手になろ う」を提示し,インタビュアーとして大切なことを振り返ったあと, 「ワーク・資料」タブにあるワーク(B )を活用した。取材メモ には日時の欄がある。個人への取材なので,アポイントメントを とり,失礼のない取材を心がけることを学ぶ。また,アンケートで は選択肢と記述欄の違いなどを学ぶことで,目的に即したものを 作成したい。 新聞を作ろう 学級新聞コンテストをしよう 調査から発行まで,新聞社の社員になろう 本単元は,新聞づくりに必要な要素を網羅している。ただしチェックポイントが多いので,ある程度視覚的に捉えない と内容が流れてしまう危険性がある。デジタル教科書ではワークが豊富に用意されているため,児童にとって思考すべ き場面を焦点化できた。今後「アップとルーズで伝える」や「クラブ活動リーフレット」にも活きるだろう。 国語デジタル教科書 を活用した感想 国 語 4年上 学習の流れ (全 10 時間) 第1次 (8 時間) 新聞について知り,新聞を作る。 ① 新聞の特徴を知る。 A ② どんな新聞をつくるか話し合う。 ③ 取材内容,方法について話し合う。 B C ④ 取材する。 ⑤ 読み手に伝わるように,書き方を工夫して下書きをする。 ⑥ わりつけをする。 ⑦ 修正をする。 ⑧ 写真や図を選ぶときの注意を確認し,新聞を仕上げる。 D E インタビューは個人調査だね! 「インタビューは個人調査でアンケートは大人数調査」「自由欄 の記述は表に入れにくい=インタビューに近い?」といったつぶや きが聞こえてくる。知っているようで知らなった二つの違いが明確 になると,「じゃあ,僕の家でインタビューしてくるから,みんなの家 にはアンケートを配ろう」など具体的なアイデアが出てきた。 児童反応 第2次 (2 時間) 活動を振り返り,新聞についての理解を深める。 ① 完成させた新聞を読み合い,感想を伝え合う。 ② 学習を振り返る。 「国語デジタル教科書」活用の具体例 「新聞にはどんな特徴があるのでしょうか」という発問に対し て,児童はさまざまな反応を示す。新聞はニュース(新しい情報) が中心だということはなんとなく分かっている。しかし,新聞社が 意図をもって調べまとめた特集記事などの存在に気づいている 児童は少ない。 また,コラムなどのエッセイ,社説などの意見文など,新聞には 多様な文章が載っている。そうした事実の発見・再評価と,基 本的な紙面の特徴を捉えるような導入を心がけた。 本時では,同じ日の各社の新聞の実物とデジタル教科書を 使って,基本的な紙面構成がどうなっているのかの実感をもたせ ることに焦点を当てた。今回のデジタル教科書は画像の貼り付 けができる。そこで実物の新聞紙面をデジタルカメラで撮影し, その画像を教科書画面に貼り付けて,紙名や見出しなどに線を 引きながら紙面のつくりを確認した(A )。視覚的に確認したこ とによって,児童の今後の活動への期待感が高まった。 新聞の特徴を知る。 第1次 ① A 「新聞に使われている写真の役割って何だろう」と投げかけな がら,「ワーク・資料」タブにあるワーク(D )を表示。ペアで相 談させたあと,「写真のほうが伝わりやすいこと」と「言葉のほう が伝わりやすいこと」を分類していった。写真だと色や形や大き さなどは一目瞭然だが,言葉と組み合わせることでより豊かな表 現になることを実感できた。 図の示し方についても同様に, 「ワーク・資料」タブにあるワーク を使い,アップとルーズの2 種類の図をそれぞれ評価していった。 見出しだけでワクワクさせたい! 「新聞社によって,全然違う特集が載ってるね」「見出しって,結 論だね」「たまに書いた人の名前が載ってるよ」「ほとんどの記事は, 淡々と事実が書いてある」など多くの発見がある。紙面のつくり方 をデジタル教科書で確認した児童の振り返りには「ブロックみたい に凸凹を組み合わせると新聞らしくなることが分かった」「見出しを 読むだけでわくわくするものにしようと思います」などの記述が見ら れた。 児童反応 取材内容,方法について話し合う。 第1次 ③ 写真や図を選ぶときの注意を確認し,新聞を仕上げる。 第1次 ⑧ まるで新聞社の社員のよう。 「写真の良さと言葉の良さを組み合わせると,一番分かりやすくな る」「図をどう見せるかは,何を見せたいのかによるという○○君の 言葉に納得しました」「分かりやすい新聞というのが目標なので,ど んな風にみせるのかを工夫して一番良い方法をみつけたいです」な ど,新聞記者のような発言が聞かれた。 児童反応 学習のねらい ◎ 新聞の特徴と作り方を知り,記事にすることを決めて,伝えたいことが明確になるように文章を書くことができる。 ○ 書いたものを読み返し,句読点や段落などに気を付けて書くことができる。 教科書タブ : 拡大,画像はりつけ, 書き込みツール(直線) ワーク・資料タブ : 「取材メモを書きましょう」 「アンケートの調査のしかたをたしかめましょう」 E D C B ワーク・資料タブ : 「写真のほうがつたわりやすいことと,言葉のほう がつたわりやすいことを考えましょう」 実践事例 4 年上 「新聞を作ろう」 実践事例 4 年上 「新聞を作ろう」

学級新聞コンテストをしよう · 新聞について知り,新聞を作る。 ① 新聞の特徴を知る。 a ② どんな新聞をつくるか話し合う。 ③ 取材内容,方法について話し合う。

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Page 1: 学級新聞コンテストをしよう · 新聞について知り,新聞を作る。 ① 新聞の特徴を知る。 a ② どんな新聞をつくるか話し合う。 ③ 取材内容,方法について話し合う。

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 インタビューとアンケートの違いについて予想を立ててから教科書で確認し,その違いを板書で整理する(●C )。大事なことは上手く使い分けることだ。その際,3年上「よい聞き手になろう」を提示し,インタビュアーとして大切なことを振り返ったあと,

「ワーク・資料」タブにあるワーク(●B )を活用した。取材メモには日時の欄がある。個人への取材なので,アポイントメントをとり,失礼のない取材を心がけることを学ぶ。また,アンケートでは選択肢と記述欄の違いなどを学ぶことで,目的に即したものを作成したい。

新聞を作ろう

学級新聞コンテストをしよう調査から発行まで,新聞社の社員になろう

 本単元は,新聞づくりに必要な要素を網羅している。ただしチェックポイントが多いので,ある程度視覚的に捉えないと内容が流れてしまう危険性がある。デジタル教科書ではワークが豊富に用意されているため,児童にとって思考すべき場面を焦点化できた。今後「アップとルーズで伝える」や「クラブ活動リーフレット」にも活きるだろう。

国語デジタル教科書を活用した感想 ▶

国 語4 年上

● 学習の流れ (全 10 時間)

第 1 次(8 時間)

新聞について知り,新聞を作る。① 新聞の特徴を知る。●A② どんな新聞をつくるか話し合う。③ 取材内容,方法について話し合う。●B ●C④ 取材する。⑤ 読み手に伝わるように,書き方を工夫して下書きをする。⑥ わりつけをする。⑦ 修正をする。⑧ 写真や図を選ぶときの注意を確認し,新聞を仕上げる。●D ●E

インタビューは個人調査だね! 「インタビューは個人調査でアンケートは大人数調査」「自由欄の記述は表に入れにくい=インタビューに近い?」といったつぶやきが聞こえてくる。知っているようで知らなった二つの違いが明確になると,「じゃあ,僕の家でインタビューしてくるから,みんなの家にはアンケートを配ろう」など具体的なアイデアが出てきた。

児童の反応

第 2 次(2 時間)

活動を振り返り,新聞についての理解を深める。① 完成させた新聞を読み合い,感想を伝え合う。② 学習を振り返る。

● 「国語デジタル教科書」活用の具体例

 「新聞にはどんな特徴があるのでしょうか」という発問に対して,児童はさまざまな反応を示す。新聞はニュース(新しい情報)が中心だということはなんとなく分かっている。しかし,新聞社が意図をもって調べまとめた特集記事などの存在に気づいている児童は少ない。 また,コラムなどのエッセイ,社説などの意見文など,新聞には多様な文章が載っている。そうした事実の発見・再評価と,基本的な紙面の特徴を捉えるような導入を心がけた。 本時では,同じ日の各社の新聞の実物とデジタル教科書を使って,基本的な紙面構成がどうなっているのかの実感をもたせることに焦点を当てた。今回のデジタル教科書は画像の貼り付けができる。そこで実物の新聞紙面をデジタルカメラで撮影し,その画像を教科書画面に貼り付けて,紙名や見出しなどに線を引きながら紙面のつくりを確認した(●A )。視覚的に確認したことによって,児童の今後の活動への期待感が高まった。

新聞の特徴を知る。第 1 次 ①

A

 「新聞に使われている写真の役割って何だろう」と投げかけながら,「ワーク・資料」タブにあるワーク(●D )を表示。ペアで相談させたあと,「写真のほうが伝わりやすいこと」と「言葉のほうが伝わりやすいこと」を分類していった。写真だと色や形や大きさなどは一目瞭然だが,言葉と組み合わせることでより豊かな表現になることを実感できた。 図の示し方についても同様に,「ワーク・資料」タブにあるワークを使い,アップとルーズの2種類の図をそれぞれ評価していった。

見出しだけでワクワクさせたい! 「新聞社によって,全然違う特集が載ってるね」「見出しって,結論だね」「たまに書いた人の名前が載ってるよ」「ほとんどの記事は,淡 と々事実が書いてある」など多くの発見がある。紙面のつくり方をデジタル教科書で確認した児童の振り返りには「ブロックみたいに凸凹を組み合わせると新聞らしくなることが分かった」「見出しを読むだけでわくわくするものにしようと思います」などの記述が見られた。

児童の反応

取材内容,方法について話し合う。第 1 次 ③

写真や図を選ぶときの注意を確認し,新聞を仕上げる。第 1 次 ⑧

まるで新聞社の社員のよう。 「写真の良さと言葉の良さを組み合わせると,一番分かりやすくなる」「図をどう見せるかは,何を見せたいのかによるという○○君の言葉に納得しました」「分かりやすい新聞というのが目標なので,どんな風にみせるのかを工夫して一番良い方法をみつけたいです」など,新聞記者のような発言が聞かれた。

児童の反応

● 学習のねらい ●◎ 新聞の特徴と作り方を知り,記事にすることを決めて,伝えたいことが明確になるように文章を書くことができる。○ 書いたものを読み返し,句読点や段落などに気を付けて書くことができる。

教科書タブ : 拡大,画像はりつけ,書き込みツール(直線)

ワーク・資料タブ : 「取材メモを書きましょう」「アンケートの調査のしかたをたしかめましょう」

E

D

C

B

ワーク・資料タブ : 「写真のほうがつたわりやすいことと,言葉のほうがつたわりやすいことを考えましょう」

実践事例 ● 4 年上 「新聞を作ろう」 実践事例 ● 4 年上 「新聞を作ろう」