30
2020 12 月(第 4 版) 日本標準商品分類番号: 876132 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会のIF記載要領 2008 に準拠して作成 日本薬局方 注射用セフタジジム セフェム系抗生物質製剤 CEFTAZIDIME 粉末注射剤 処方箋医薬品 (注意-医師等の処方箋により使用すること) 1 バイアル中:セフタジジム水和物…………… 0.5g (力価) 和名:セフタジジム水和物 (JAN) 洋名: Ceftazidime Hydrate(JAN) Ceftazidime(INN) 製造販売承認年月日 製造販売承認年月日: 2009 7 13 薬価基準収載年月日: 2009 11 13 日: 2009 11 13 開発・製造販売(輸入)・ 売:武田薬品工業株式会社 製造販売元:武田テバファーマ株式会社 医薬情報担当者の連絡先 武田テバファーマ株式会社 武田テバ DI センター TEL 0120-923-093 受付時間 9:00 17:30 (土日祝日・弊社休業日を除く) 医療関係者向けホームページ https://www.med.takeda-teva.com 本IFは 2020 10 月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。 最新の添付文書情報は、医薬品医療機器情報提供ホームページ http://www.info.pmda.go.jp/ にてご確認ください。

CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

  • Upload
    others

  • View
    3

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

2020 年 12 月(第 4 版) 日本標準商品分類番号: 876132

医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会のIF記載要領 2008 に準拠して作成

日本薬局方

注射用セフタジジム

セフェム系抗生物質製剤

CEFTAZIDIME

剤 形 粉末注射剤

製 剤 の 規 制 区 分 処方箋医薬品 (注意-医師等の処方箋により使用すること)

規 格 ・ 含 量 1 バイアル中:セフタジジム水和物……………0.5g(力価)

一 般 名 和名:セフタジジム水和物(JAN)

洋名:Ceftazidime Hydrate(JAN)

Ceftazidime(INN)

製 造 販 売 承 認 年 月 日 薬 価 基 準 収 載 ・ 発 売 年 月 日

製造販売承認年月日:2009 年 7 月 13 日

薬価基準収載年月日:2009 年 11 月 13 日

発 売 年 月 日:2009 年 11 月 13 日

開発・製造販売(輸入)・ 提 携 ・ 販 売 会 社 名

販 売:武田薬品工業株式会社

製造販売元:武田テバファーマ株式会社

医薬 情報担当者の連絡先

問 い 合 わ せ 窓 口

武田テバファーマ株式会社 武田テバ DI センター

TEL 0120-923-093

受付時間 9:00~17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

医療関係者向けホームページ

https://www.med.takeda-teva.com

本IFは 2020 年 10 月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。

最新の添付文書情報は、医薬品医療機器情報提供ホームページ

http://www.info.pmda.go.jp/ にてご確認ください。

Page 2: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

IF利用の手引きの概要 -日本病院薬剤師会-

1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯 医療用医薬品の基本的な要約情報として医療用医薬品添付文書(以下、添付文書と略す)がある。

医療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際に

は、添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合がある。

医療現場では、当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者等に情報の追加請求や質疑をして

情報を補完して対処してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための情報リストとし

てインタビューフォームが誕生した。

昭和 63年に日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が「医薬品インタビュー

フォーム」(以下、IFと略す)の位置付け並びにIF記載様式を策定した。その後、医療従事者

向け並びに患者向け医薬品情報ニーズの変化を受けて、平成 10年 9月に日病薬学術第3小委員会

においてIF記載要領の改訂が行われた。

更に 10年が経過した現在、医薬品情報の創り手である製薬企業、使い手である医療現場の薬剤

師、双方にとって薬事・医療環境は大きく変化したことを受けて、平成 20年 9月に日病薬医薬情

報委員会において新たなIF記載要領が策定された。

2.IFとは IFは「添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、医薬品

の品質管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のための

情報、薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、日病薬

が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術

資料」と位置付けられる。

ただし、薬事法・製薬企業機密等に関わるもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤

師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。言い換えると、製薬企業

から提供されたIFは、薬剤師自らが評価・判断・臨床適応するとともに、必要な補完をするもの

という認識を持つことを前提としている。

[IFの様式]

①規格はA4判、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体(図表は除く)で記載し、一色

刷りとする。ただし、添付文書で赤枠・赤字を用いた場合には、電子媒体ではこれに従うも

のとする。

②IF記載要領に基づき作成し、各項目名はゴシック体で記載する。

③表紙の記載は統一し、表紙に続けて日病薬作成の「IF利用の手引きの概要」の全文を記載す

るものとし、2頁にまとめる。

[IFの作成]

①IFは原則として製剤の投与経路別(内用剤、注射剤、外用剤)に作成される。

②IFに記載する項目及び配列は日病薬が策定したIF記載要領に準拠する。

③添付文書の内容を補完するとのIFの主旨に沿って必要な情報が記載される。

④製薬企業の機密等に関するもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師をはじめ医

療従事者自らが評価・判断・提供すべき事項については記載されない。

⑤「IF記載要領 2008」により作成されたIFは、電子媒体での提供を基本とし、必要に応じ

て薬剤師が電子媒体(PDF)から印刷して使用する。企業での製本は必須ではない。

[IFの発行]

①「医薬品インタビューフォーム記載要領 2008」(以下、「IF記載要領 2008」と略す)は、

平成 21年 4 月以降に承認された新医薬品から適用となる。

②上記以外の医薬品については、「IF記載要領 2008」による作成・提供は強制されるもので

はない。

③使用上の注意の改訂、再審査結果又は再評価結果(臨床再評価)が公表された時点並びに適応

症の拡大等がなされ、記載すべき内容が大きく変わった場合にはIFが改訂される。

Page 3: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

3.IFの利用にあたって 「医薬品インタビューフォーム記載要領 2008」においては、従来の主にMRによる紙媒体での

提供に替え、PDFファイルによる電子媒体での提供を基本としている。情報を利用する薬剤師は、

電子媒体から印刷して利用することが原則で、医療機関でのIT環境によっては必要に応じてMR

に印刷物での提供を依頼してもよいこととした。

電子媒体のIFについては、医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報提供ホームページに

掲載場所が設定されている。

製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従って作成・提供するが、IFの原

点を踏まえ、医療現場に不足している情報やIF作成時に記載し難い情報等については製薬企業の

MR等へのインタビューにより薬剤師等自らが内容を充実させ、IFの利用性を高める必要があ

る。

また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては、IFが改訂されるまでの間は、当

該医薬品の製薬企業が提供する添付文書やお知らせ文書等、あるいは医薬品医療機器情報配信サー

ビス等により薬剤師等自らが整備するとともに、IFの使用にあたっては、最新の添付文書を医薬

品医療機器情報提供ホームページで確認する。

なお、適正使用や安全性の確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発売状況」

に関する項目等は承認事項に関わることがあり、その取扱いには十分留意すべきである。

4.利用に際しての留意点

IFを薬剤師等の日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用して頂きた

い。しかし、薬事法や医療用医薬品プロモーションコード等による規制により、製薬企業が医薬品

情報として提供できる範囲には自ずと限界がある。IFは日病薬の記載要領を受けて、当該医薬品

の製薬企業が作成・提供するものであることから、記載・表現には制約を受けざるを得ないことを

認識しておかなければならない。

また製薬企業は、IFがあくまでも添付文書を補完する情報資材であり、今後インターネットで

の公開等も踏まえ、薬事法上の広告規制に抵触しないよう留意し作成されていることを理解して情

報を活用する必要がある。 (2008年 9月)

Page 4: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

目 次 1.概要に関する項目 ······················· 1

1-1.開発の経緯 ···································· 1 1-2.製品の治療学的・製剤学的特性 ·················· 1

2.名称に関する項目 ······················· 2 2-1.販売名 ········································ 2 2-2.一般名 ········································ 2 2-3.構造式又は示性式 ······························ 2 2-4.分子式及び分子量 ······························ 2 2-5.化学名(命名法) ······························ 2 2-6.慣用名、別名、略号、記号番号 ·················· 2 2-7.CAS登録番号 ·································· 2

3.有効成分に関する項目 ··················· 3 3-1.物理化学的性質 ································ 3 3-2.有効成分の各種条件下における安定性 ············ 3 3-3.有効成分の確認試験法 ·························· 3 3-4.有効成分の定量法 ······························ 3

4.製剤に関する項目 ······················· 4 4-1.剤形 ········································· 4 4-2.製剤の組成 ···································· 4 4-3.注射剤の調製法 ································ 4 4-4.懸濁剤、乳剤の分散性に対する注意 ·············· 4 4-5.製剤の各種条件下における安定性 ················ 5 4-6.溶解後の安定性 ································ 6 4-7.他剤との配合変化(物理化学的変化) ············ 6 4-8.生物学的試験法 ······························· 11 4-9.製剤中の有効成分の確認試験法 ················· 11 4-10.製剤中の有効成分の定量法 ····················· 11 4-11.力価 ········································ 11 4-12.混入する可能性のある夾雑物 ··················· 11 4-13.治療上注意が必要な容器に関する情報 ··········· 11 4-14.その他 ······································· 11

5.治療に関する項目 ······················ 12 5-1.効能又は効果 ································· 12 5-2.用法及び用量 ································· 12 5-3.臨床成績 ····································· 13

6.薬効薬理に関する項目 ·················· 14 6-1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群 ········· 14 6-2.薬理作用 ····································· 14

7.薬物動態に関する項目 ·················· 15 7-1.血中濃度の推移・測定法 ······················· 15 7-2.薬物速度論的パラメータ ······················· 15 7-3.吸収 ········································ 15 7-4.分布 ········································ 15 7-5.代謝 ········································ 16 7-6.排泄 ········································ 16 7-7.透析等による除去率 ··························· 16

8.安全性(使用上の注意等)に関する項目 ··· 17 8-1.警告内容とその理由 ·························· 17 8-2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む) ········ 17 8-3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由 ··· 17 8-4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由 ··· 17 8-5.慎重投与内容とその理由 ······················ 17 8-6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法······· 17 8-7.相互作用 ···································· 18 8-8.副作用 ······································ 18 8-9.高齢者への投与 ······························ 19 8-10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ················ 19 8-11.小児等への投与 ······························ 19 8-12.臨床検査結果に及ぼす影響 ···················· 19 8-13.過量投与 ···································· 19 8-14.適用上の注意 ································ 20 8-15.その他の注意 ································ 20 8-16.その他 ······································ 20

9.非臨床試験に関する項目 ················· 21 9-1.薬理試験 ···································· 21 9-2.毒性試験 ···································· 21

10.管理的事項に関する項目 ················· 22 10-1.規制区分 ···································· 22 10-2.有効期間又は使用期限 ························ 22 10-3.貯法・保存条件 ······························ 22 10-4.薬剤取扱い上の注意点 ························ 22 10-5.承認条件等 ·································· 22 10-6.包装 ········································ 22 10-7.容器の材質 ·································· 22 10-8.同一成分・同効薬 ···························· 22 10-9.国際誕生年月日 ······························ 22 10-10.製造販売承認年月日及び承認番号 ·············· 22 10-11.薬価基準収載年月日 ·························· 22 10-12.効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及び

その内容 ···································· 22 10-13.再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容 · 23 10-14.再審査期間 ·································· 23 10-15.投薬期間制限医薬品に関する情報 ·············· 23 10-16.各種コード ·································· 23 10-17.保険給付上の注意 ···························· 23

11.文献 ·································· 24 11-1.引用文献 ···································· 24 11-2.その他の参考文献 ···························· 24

12.参考資料 ······························ 25 12-1.主な外国での発売状況 ························ 25 12-2.海外における臨床支援情報 ···················· 25

13.備考 ·································· 26 13-1.その他の関連資料 ···························· 26

Page 5: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 1 -

1.概要に関する項目

1-1.開発の経緯

セフタジジム水和物は、セフェム系抗生物質製剤であり国内では注射剤が 1986 年に販

売されている。

弊社は、後発医薬品として「モベンゾシン静注用 1g(現名称:セフタジジム静注用 1

g「武田テバ」)」の開発を企画し、医薬発第 481 号 (平成 11 年 4 月 8 日 )に基づき規格

及び試験方法を設定、長期保存試験を実施し、 2005 年 3 月に承認を取得した。

その後、規格違いの製剤として「セフタジジム静注用 0.5g「タイヨー」」を開発企画

し、薬食発第 0331015 号 (平成 17 年 3 月 31 日 )に基づき規格及び試験方法を設定、長

期保存試験を実施し、 2009 年 7 月に承認を取得した。

1-2.製品の治療学的・製剤学的特性

1.セフタジジム水和物は、細菌のペニシリン結合タンパク PBP-1A、 PBP-1B、 PBP-3 に

高い親和性を示して細胞壁合成を阻害することが知られている。

グラム陽性菌及び陰性菌に広範囲な抗菌スペクトルを持ち、グラム陰性桿菌、特に

セラチア属、シュードモナス属、緑膿菌等に強い抗菌力を示す。 1)

2.重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、急性腎障害等の重篤な腎障害、

汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少、偽膜性大腸炎等の血便を伴う

重篤な大腸炎、中毒性表皮壊死融解症( Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)、皮膚

粘膜眼症候群( Stevens-Johnson 症候群)、間質性肺炎、 PIE 症候群、肝炎、肝機能

障害、黄疸、精神神経症状があらわれることがある。

Page 6: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 2 -

2.名称に関する項目

2-1.販売名

①和名 セフタジジム静注用 0.5g「タイヨー」

②洋名 CEFTAZIDIME

③名称の由来 主成分「セフタジジム水和物」より命名

2-2.一般名

①和名(命名法) セフタジジム水和物 (JAN)

②洋名(命名法) Ceftazidime Hydrate(JAN)

Ceftazidime(INN)

③ステム cef-:セファロスポラン酸系抗生物質

2-3.構造式又は示性式

2-4.分子式及び分子量

分子式: C22H22N6O7S2・ 5H2O

分子量: 636.65

2-5.化学名(命名法)

(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-Aminothiazol-4-yl)-2-(1-carboxy-1-methylethoxyimino)

acetylamino]-3-(pyridinium-1-ylmethyl)-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-

ene-2-carboxylate pentahydrate

2-6.慣用名、別名、略号、記号番号

略号: CAZ

2-7.CAS 登録番号

78439-06-2

Page 7: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 3 -

3.有効成分に関する項目

3-1.物理化学的性質

①外観・性状 白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。

②溶解性 溶 媒 溶解性 (1gを溶かすに要する溶媒量)

アセトニトリル

エタノール (95)

100mL 以上 1000mL 未満

1000mL 以上 10000mL 未満

1000mL 以上 10000mL 未満

③吸湿性 該当資料なし

④融点(分解点)、沸点、凝固点 該当資料なし

⑤酸塩基解離定数 該当資料なし

⑥分配係数 該当資料なし

⑦その他の主な示性値 旋光度〔α〕

20

D :- 28~- 34°(脱水物に換算したもの 0.5g、 pH6.0のリン酸塩緩衝液、

100mL、 100mm)

pH:本品 0.5g を水 100mL に溶かした液の pH は 3.0~ 4.0 である。

3-2.有効成分の各種条件下における安定性

該当資料なし

3-3.有効成分の確認試験法

日局「セフタジジム水和物」の確認試験法による

(1)紫外可視吸光度測定法(吸収スペクトル)

(2)赤外吸収スペクトル測定法(臭化カリウム錠剤法)

(3)核磁気共鳴スペクトル測定法

3-4.有効成分の定量法

日局「セフタジジム水和物」の定量法による

液体クロマトグラフィー

Page 8: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 4 -

4.製剤に関する項目

4-1.剤形

①剤形の区別、規格及び性状 販売名 剤形の区別 規格 性状

セフタジジム静注用

0.5g「タイヨー」 粉末注射剤

1バイアル中:

セフタジジム水和物 0.5g(力価)含有 白色~淡黄白色の粉末

②溶液及び溶解時の pH、浸透圧比、粘度、比重、安定な pH 域等 pH:5.8~ 7.8[1g(力価 )/10mL(注射用水 )]

浸透圧比(日局生理食塩液に対する比):約0.7[0.5g(力価)/10mL(注射用水)]

約2[0.5g(力価)/10mL(生理食塩液、5%日局ブドウ糖注射液)]

③注射剤の容器中の特殊な気体の有無及び種類 特になし

4-2.製剤の組成

①有効成分(活性成分)の含量 4-1①の項参照

②添加物 乾燥炭酸ナトリウム、等張化剤

③電解質の濃度 該当資料なし

④添付溶解液の組成及び容量 該当しない

⑤その他 特になし

4-3.注射剤の調製法

セフタジジム静注用 0.5g「タイヨー」には溶解補助剤として日局乾燥炭酸ナトリウム

が配合されているため溶解時に炭酸ガスが発生しバイアル内が陽圧となるので、次の

ように 2段階で調製する。下記溶解液量をバイアルに注入溶解し静脈内投与に際しては

下記投与液量に希釈し投与する。溶解にあたっては溶解方法についての説明書を読ん

で行うこと。

溶解液 溶解液量 投与液量

日局注射用水

日局生理食塩液

5%日局ブドウ糖注射液

3mL 10mL

点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張とならないため用いないこと。

4-4.懸濁剤、乳剤の分散性に対する注意

該当しない

Page 9: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 5 -

4-5.製剤の各種条件下における安定性 2)3)

<長期保存試験>

保存条件:無色透明ガラスバイアル、 25±2℃・遮光

試験項目 規格 開始時 3ヵ月 6ヵ月 9ヵ月 12ヵ月 18ヵ月 24ヵ月

性状 白色~淡黄白色

の粉末である。 白色の粉末 同左 同左

微黄白色

の粉末 同左 同左 同左

確認

試験

紫外可視吸収

スペクトル

波長255~259

nmに吸収の極

大を示す。

適合 ― ― ― 適合 ― 適合

pH 5.8~7.8 6.57±

0.03

6.56±

0.04

6.32±

0.01

6.74±

0.04

6.60±

0.05

6.73±

0.07

6.62±

0.07

純度

試験

溶状 澄明 澄明 同左 同左 同左 同左 同左 同左

吸光度 0.3以下 0.124~

0.139

0.130~

0.151

0.165~

0.179

0.172~

0.196

0.178~

0.202

0.191~

0.203

0.215~

0.226

乾燥減量(%) 14.0以下 11.39±

0.33

10.95

±0.22

10.57

±0.35

12.54±

0.66

11.80

±0.31

12.59

±0.28

12.33

±0.60

エンドトキシン

[EU/mg(力価)] 0.067未満

0.0053±

0.0018 ― ― ―

0.0057±

0.0003 ―

0.0052±

0.0030

質量偏差試験 判定値15.0%以下 適合 ― ― ― 適合 ― 適合

不溶性異物

澄明で、たやす

く検出される

不溶性異物を

認めない。

適合 適合 適合 適合 適合 適合 適合

不溶性

微粒子

(個/容器)

10μm

以上 6000以下 23~91 5~17 0~5 11~63 0~1 0~5 1~13

25μm

以上 600以下 0 0~1 0 0~1 0 0 0~5

無菌

[細菌・真菌]

菌の発育を

認めない 適合 ― ― ― 適合 ― 適合

定量(%) 93.0~107.0 100.51

±0.80

101.57

±0.98

100.51

±1.31

100.58

±2.58

101.01

±0.56

100.46

±0.99

99.66

±0.94

(平均値±標準偏差 ) <光安定性試験>

保存条件:ガラスバイアル包装

試験項目 規格 試験開始時 60 万 lx・ hr

性状 白色~淡黄白色

の粉末である。 白色の粉末であった。

照射面が淡黄色の微黄

白色の粉末であった。

pH 5.8~ 7.8 6.56±0.03 6.56±0.10

純度試験 溶状 液は澄明である。 液は澄明であった。 液は澄明であった。

吸光度 0.3 以下 0.130±0.003 0.351±0.012

不溶性異物

澄明で、たやすく検出さ

れる不溶性異物を認め

ない。

澄明で、明らかに検出

される不溶性異物を

認めなかった。

澄明で、明らかに検出

される不溶性異物を認

めなかった。

不溶性

微粒子

(個/容器)

10μ m 以上 6000 以下 70~ 91 0~ 1

25μ m 以上 600 以下 0 0

定量 (% ) 93.0~ 107.0 101.24±0.38 100.61±0.16

( n= 3、平均値±標準偏差)

Page 10: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 6 -

4-6.溶解後の安定性

該当資料なし

4-7.他剤との配合変化(物理化学的変化) 4)

< pH 変動試験結果>

試験製剤 注射用水 試料 pH (A)0.1mol/L HCl

(B)0.1mol/L NaOH

最終 pH

又は

変化点 pH

移動

指数

変化

所見

セフタジジム静注用 0.5g

「タイヨー」

10mL 6.65 (A) 8.60 mL 3.71 2.94 白濁

(B) 10 mL 11.07 4.42 なし

20mL 6.44 (A) 9.16 mL 3.62 2.82 白濁

(B) 10 mL 11.42 4.98 なし

セフタジジム静注用 0.5g「タイヨー」の成分はセフタジジム静注用 1g「武田テバ」

[1 バイアル中セフタジジム水和物 1g(力価 )含有 ]と同じであるため、セフタジジム静

注用 1g「武田テバ」の配合試験結果を以下に示す。

<セフタジジム静注用 1g「武田テバ」の配合試験結果> [配合方法 ]

Ⅰ.セフタジジム静注用 1g「武田テバ」 1 バイアルを各種輸液に配合した。

Ⅱ.生理食塩液 100mL でセフタジジム静注用 1g「武田テバ」1 バイアルを溶解し、

配合薬剤と混合した。

Ⅲ.セフタジジム静注用 1g「武田テバ」1 バイアルを注射用水 20mL で溶解し、配

合製剤(または注射用水で溶解した配合製剤)と混合した。

(室温、 1000lx 室内散乱光下) 輸液及び注射剤 配合

方法 試験項目

配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3 時間 6 時間 24 時間

糖類剤

キリット注 5%

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 6.72 6.58 6.61 6.62

含量注 1)(%) 100 99.3 99.0 96.2

ブドウ糖注射液

5%「マイラン」

【マイラン】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 7.08 6.89 6.83 6.75

含量注 1)(%) 100 97.0 96.1 93.1

ハイカリック液-1号

【テルモ】 700mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 4.43 4.43 4.43 4.43

含量注 1)(%) 100 97.2 97.3 91.1

マルトス輸液 10%

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 6.74 6.56 6.53 6.50

含量注 1)(%) 100 99.1 98.7 94.2

注 1)配合直後の含量を 100とした残存率で示した。

Page 11: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 7 -

輸液及び注射剤 配合

方法 試験項目

配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3時間 6時間 24時間

たん白

アミノ酸

製剤

アミカリック輸液

【テルモ】 200mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.46 5.46 5.45 5.45

含量注 1)(%) 100 99.5 100.5 96.4

アミニック輸液

【エイワイファ

ーマ】

200mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 7.08 7.03 7.02 6.96

含量注 1)(%) 100 93.6 91.2 76.3

アミノレバン点滴

静注

【大塚工場】

200mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 6.03 6.03 6.02 6.01

含量注 1)(%) 100 99.6 98.9 94.1

ピーエヌツイン-

1 号輸液

【エイワイファ

ーマ】

1000mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 5.01 5.00 5.00 5.00

含量注 1)(%) 100 99.5 98.7 93.6

ビーフリード輸

【大塚工場】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.72 6.70 6.69 6.69

含量注 1)(%) 100 96.0 95.6 85.7

プラスアミノ輸液

【大塚工場】 200mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 4.76 4.76 4.76 4.76

含量注 1)(%) 100 100.8 100.2 96.2

注 1)配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。

(室温、 1000lx 室内散乱光下)

Page 12: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 8 -

(室温、 1000lx 室内散乱光下) 輸液及び注射剤 配合

方法 試験項目

配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3時間 6時間 24時間

血液

代用剤

アクチット輸液

【扶桑】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.46 5.46 5.46 5.47

含量注 1)(%) 100 100.2 99.3 95.9

ヴィーン D輸液

【扶桑】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.50 5.50 5.49 5.49

含量注 1)(%) 100 99.6 98.5 93.5

ヴィーン F輸液

【扶桑】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.71 6.71 6.69 6.62

含量注 1)(%) 100 99.7 98.7 95.8

EL-3号輸液

【エイワイファー

マ】

500mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.69 5.69 5.69 5.69

含量注 1)(%) 100 99.9 97.7 94.2

大塚生食注

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.80 6.74 6.60 6.55

含量注 1)(%) 100 102.6 97.3 98.7

KN1号輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 6.45 6.38 6.36 6.31

含量注 1)(%) 100 99.2 98.3 95.6

KN3号輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.00 6.02 6.04 6.01

含量注 1)(%) 100 99.4 98.6 94.7

KNMG3 号輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.12 5.12 5.12 5.13

含量注 1)(%) 100 99.0 98.4 94.0

サヴィオゾール輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 7.56 7.48 7.42 7.21

含量注 1)(%) 100 99.3 97.7 93.3

ソリタ-T1号輸液

【エイワイファー

マ】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 5.69 5.65 5.66 5.63

含量注 1)(%) 100 100.0 99.8 97.2

ソリタ-T3号輸液

【エイワイファー

マ】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 5.77 5.73 5.72 5.64

含量注 1)(%) 100 97.8 99.6 97.3

ソリタ-T3号 G輸液

【エイワイファー

マ】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.66 5.65 5.63 5.62

含量注 1)(%) 100 99.4 99.3 96.0

ソルデム 3A 輸液

【テルモ】 200mL Ⅰ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.62 6.59 6.60 6.56

含量注 1)(%) 100 99.2 99.3 93.7

ソルラクト輸液

【テルモ】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.54 6.54 6.56 6.52

含量注 1)(%) 100 99.2 98.7 94.6

低分子デキストラン

L注

【大塚工場】

250mL Ⅰ

外観 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 淡黄色澄明

pH 6.19 6.20 6.20 6.27

含量注 1)(%) 100 96.6 94.7 90.2

注 1)配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。

Page 13: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 9 -

(室温、 1000lx 室内散乱光下) 輸液及び注射剤 配合

方法 試験項目

配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3時間 6時間 24時間

血液

代用剤

トリフリード輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 4.95 4.94 4.94 4.95

含量注 1)(%) 100 99.3 98.0 94.7

ハルトマン輸液pH8「NP」

【ニプロ】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 7.46 7.41 7.36 7.17

含量注 1)(%) 100 98.7 99.3 94.6

フィジオ 35 輸液

【大塚工場】 250mL Ⅰ

外観 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 5.18 5.18 5.18 5.19

含量注 1)(%) 100 99.3 97.7 92.8

フィジオ 140 輸液

【大塚工場】 250mL Ⅰ

外観 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.20 6.20 6.20 6.20

含量注 1)(%) 100 98.8 98.7 94.4

フィジオゾール 3 号輸

【大塚工場】

500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 4.89 4.88 4.89 4.90

含量注 1)(%) 100 99.4 99.1 94.0

フルクトラクト注

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明

pH 5.08 5.08 5.08 5.08

含量注 1)(%) 100 99.4 99.3 96.1

ポタコール R 輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 5.09 5.09 5.09 5.09

含量注 1)(%) 100 99.5 98.5 93.2

ラクテック注

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.65 6.58 6.61 6.49

含量注 1)(%) 100 97.2 96.9 94.7

ラクテック G 輸液

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.53 6.52 6.53 6.46

含量注 1)(%) 100 99.6 97.7 95.9

リンゲル液「オーツカ」

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.49 6.44 6.49 6.45

含量注 1)(%) 100 99.5 99.0 95.0

溶解剤 大塚蒸留水

【大塚工場】 500mL Ⅰ

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.91 6.90 6.82 6.72

含量注 1)(%) 100 98.8 97.2 97.9

強心剤 ネオフィリン注 250mg

【エーザイ】 1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 8.36 7.95 7.78 7.35

含量注 1)(%) 100 82.6 78.3 65.0

利尿剤 ソルダクトン静注用

200mg【ファイザー】

1A/

D.W.3mL Ⅲ

外観 白濁 - - -

pH 8.29 - - -

注 1)配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。

D.W.:注射用水

Page 14: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 10 -

(室温、 1000lx 室内散乱光下) 輸液及び注射剤 配合

方法 試験項目

配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3時間 6時間 24時間

利尿剤

フロセミド注 20mg

「武田テバ」

【武田テバファーマ】

1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.62 6.61 6.66 6.55

含量注 1)(%) 100 99.9 98.9 95.8

ラシックス注 20mg

【サノフィ】 1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.70 6.68 6.70 6.61

含量注 1)(%) 100 99.2 98.4 94.5

血管

拡張剤

ペルサンチン静注 10mg

【日本ベーリンガー】 1A Ⅲ

外観 沈殿あり - - -

pH 6.55 - - -

去たん剤 ビソルボン注 4mg

【サノフィ】 1A Ⅲ

外観 白濁 - - -

pH 6.52 - - -

副 腎 ホ

ル モ ン

リンデロン注

4mg(0.4% )

【シオノギファーマ】

1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.86 6.76 6.64 6.55

含量注 1)(%) 100 99.8 98.7 96.1

解毒剤 メイロン静注 7%

【大塚工場】 1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 7.91 7.94 7.93 7.89

含量注 1)(%) 100 97.3 96.2 86.5

代謝性

医薬品

注射用エフオーワイ 100

【丸石】

1V/

D.W.5mL Ⅲ

外観 白濁 - - -

pH 6.31 - - -

注射用フサン 10

【日医工】

1V/

D.W.10mL Ⅲ

外観 白濁 白色沈殿 微黄色沈殿 微黄色沈殿

pH 6.12 - - -

代謝

拮抗剤

フトラフール注 400mg

【大鵬薬品】 1A Ⅲ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 淡黄色澄明

pH 9.77 9.39 9.16 8.58

含量注 1)(%) 100 74.5 64.0 44.6

抗生物質

製剤

塩酸バンコマイシン

点滴静注用 0.5g【塩野義】

1V/

D.W.5mL Ⅲ

外観 白濁 - - -

pH 6.50 - - -

フ ル マ リ ン 静 注 用

0.5g

【塩野義】

1V Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 淡黄色澄明

pH 6.74 6.66 6.66 6.46

含量注 1)(%) 100 99.1 99.6 95.0

メ ロ ペ ン 点 滴 用 バ イ

アル 0.5g

【大日本住友】

1V Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 淡黄色澄明

pH 7.51 7.47 7.41 7.30

含量注 1)(%) 100 99.1 98.3 94.2

メ ロ ペ ネ ム 点 滴 静 注

用 0.5g「タイヨー」

【武田テバファーマ】

1V Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 淡黄色澄明

pH 7.52 7.48 7.42 7.33

含量注 1)(%) 100 99.4 97.8 93.7

アミカシン硫酸塩注射液

100mg「日医工」

【日医工】

1A Ⅱ

外観 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明 微黄色澄明

pH 6.51 6.50 6.50 6.44

含量注 1)(%) 100 98.4 97.9 92.9

注 1)配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。

D.W.:注射用水

Page 15: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 11 -

<冷暗所での輸液中の安定性試験結果>

[配合方法 ]

セフタジジム静注用 1g「武田テバ」 1 バイアルを各種輸液に配合した。

( 5℃・遮光下 72 時間) 輸液

試験項目 配合後の時間

薬効分類 製品名 配合量 配合直後 3時間 6時間 24時間 48時間 72時間

糖類剤

大塚糖液 5%

【大塚工場】 500mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.68 6.63 6.64 6.59 6.61 6.61

含量注 1)(%) 100 100.0 99.5 98.7 97.7 98.6

ハイカリック液-

1号

【テルモ】

700mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 4.49 4.49 4.49 4.49 4.49 4.47

含量注 1)(%) 100 97.6 98.0 96.0 94.9 95.1

血液

代用剤

大塚生食注

【大塚工場】 500mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.51 6.47 6.47 6.53 6.49 6.46

含量注 1)(%) 100 100.5 100.1 99.5 98.2 99.4

ソリタ-T3号輸液

【エイワイファー

マ】

500mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 5.64 5.63 5.64 5.60 5.62 5.59

含量注 1)(%) 100 99.8 99.5 98.3 96.5 97.5

ラクテック注

【大塚工場】 500mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.50 6.36 6.35 6.35 6.38 6.36

含量注 1)(%) 100 100.3 100.1 98.8 98.5 99.0

溶解剤 大塚蒸留水

【大塚工場】 500mL

外観 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明 無色澄明

pH 6.55 6.54 6.54 6.51 6.51 6.53

含量注 1)(%) 100 99.7 98.8 98.5 97.8 98.7

注 1)配合直後の含量を 100 とした残存率で示した。 (製品名は 2020 年 12 月現在)

4-8.生物学的試験法

該当しない

4-9.製剤中の有効成分の確認試験法

日局「注射用セフタジジム」の確認試験法による 紫外可視吸光度測定法(吸収スペクトル)

4-10.製剤中の有効成分の定量法

日局「注射用セフタジジム」の定量法による 液体クロマトグラフィー

4-11.力価

本剤の力価は、セフタジジム (C22H22N6O7S2: 546.58)としての量を質量 (力価 )で示す。

4-12.混入する可能性のある夾雑物 1)

t-ブチル体、トリチル -t-ブチル体

4-13.治療上注意が必要な容器に関する情報

該当資料なし

4-14.その他

特になし

Page 16: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 12 -

5.治療に関する項目

5-1.効能又は効果

<適応菌種> 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、シトロバクター

属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガ

ネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、

緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス (ザントモナス )・マ

ルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイ

デス属、プレボテラ属 (プレボテラ・ビビアを除く ) <適応症>

敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、

扁桃炎 (扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む )、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、

慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎 (急性症、慢性症)、腹膜

炎、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮

旁結合織炎、化膿性髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉

咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、中耳

炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」 5)を参照し、

抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与す

ること。

5-2.用法及び用量

通常、成人には 1日 1~ 2g(力価 )を 2回に分割し静脈内に注射する。なお、難治性又

は重症感染症には症状に応じて 1日量を 4g(力価 )まで増量し、 2~ 4回に分割投与す

る。 通常、小児には 1日 40~ 100mg(力価 )/kgを 2~ 4回に分割し静脈内に注射する。なお、

難治性又は重症感染症には症状に応じて 1日量を 150mg(力価 )/kgまで増量し、 2~ 4

回に分割投与する。 通常、未熟児・新生児の生後 0から 3日齢には 1回 20mg(力価 )/kgを 1日 2~ 3回、また、

生後 4日齢以降には 1回 20mg(力価 )/kgを 1日 3~ 4回静脈内に注射する。なお、難治性

又は重症感染症には、症状に応じて 1日量を 150mg(力価 )/kgまで増量し、2~ 4回に分

割投与する。 静脈内注射に際しては、日局注射用水、日局生理食塩液、又は日局ブドウ糖注射液

に溶解し、緩徐に投与する。なお、本剤は糖液、電解質液またはアミノ酸製剤など

の補液に加えて 30分~ 2時間かけて点滴静注することもできる。

Page 17: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 13 -

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

(1)本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確

認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。 (2)腎機能障害患者では、血中濃度半減期の延長及び尿中排泄率の低下が認めら

れ、血中濃度が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の

調節が必要である。 下表に投与法の一例を示す。[外国人のデータ]

腎機能検査値 投 与 法 クレアチニン クリアランス ( mL/min)

血 清 クレアチニン ( mg/dL)

1 回投与量 [ g(力価)]

投与間隔 (時 間)

50~ 31 1.7~ 2.3 1.0 12 30~ 16 2.3~ 4.0 1.0 24 15~ 6 4.0~ 5.6 0.5 24 < 5 > 5.6 0.5 48

5-3.臨床成績

①臨床データパッケージ 該当資料なし

②臨床効果 該当資料なし

③臨床薬理試験:忍容性試験 該当資料なし

④探索的試験:用量反応探索試験 該当資料なし

⑤検証的試験 1)無作為化並行用量反応試験

該当資料なし 2)比較試験

該当資料なし 3)安全性試験

該当資料なし 4)患者・病態別試験

該当資料なし ⑥治療的使用 1)使用成績調査・特定使用成績調査(特別調査)・製造販売後臨床試験(市販後臨床試験)

該当しない 2)承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要

該当しない

Page 18: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 14 -

6.薬効薬理に関する項目

6-1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群

セフェム系 (セファロスポリン系、セファマイシン系 )抗生物質

6-2.薬理作用

①作用部位・作用機序 1) セフタジジム水和物は、細菌のペニシリン結合タンパク PBP-1A、PBP-1B、PBP-3 に高

い親和性を示して細胞壁合成を阻害することが知られている。 グラム陽性菌及び陰性菌に広範囲な抗菌スペクトルを持ち、グラム陰性桿菌、特にセ

ラチア属、シュードモナス属、緑膿菌等に強い抗菌力を示す。 ②薬効を裏付ける試験成績

該当資料なし ③作用発現時間・持続時間

該当資料なし

Page 19: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 15 -

7.薬物動態に関する項目

7-1.血中濃度の推移・測定法

①治療上有効な血中濃度 該当資料なし

②最高血中濃度到達時間 該当資料なし

③臨床試験で確認された血中濃度 該当資料なし

④中毒域 該当資料なし

⑤食事・併用薬の影響

8-7 .②の項を参照のこと。

⑥母集団(ポピュレーション)解析により判明した薬物体内動態変動要因 該当資料なし

7-2.薬物速度論的パラメータ

①コンパートメントモデル 該当資料なし

②吸収速度定数 該当資料なし

③バイオアベイラビリティ 該当資料なし

④消失速度定数 該当資料なし

⑤クリアランス 該当資料なし

⑥分布容積 該当資料なし

⑦血漿蛋白結合率 1) ヒト血清タンパク結合率は 21%と低い。

7-3.吸収

該当資料なし

7-4.分布

①血液-脳関門通過性 該当資料なし

②血液-胎盤関門通過性 該当資料なし

③乳汁への移行性 「8- 10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照

④髄液への移行性 該当資料なし

⑤その他の組織への移行性 1) 胆汁中への移行は良好であり、 1.0g(力価)を静注後 4~ 5 時間でピークに達し、 42

~ 53μ g/mL の濃度が得られている。喀痰、扁桃組織、腹腔内浸出液、髄液、前立腺、

子宮組織、羊水、臍帯血、中耳分泌物などへの体液・組織中移行は良好である。

Page 20: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 16 -

7-5.代謝

①代謝部位及び代謝経路 該当資料なし

②代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種 該当資料なし

③初回通過効果の有無及びその割合 該当資料なし

④代謝物の活性の有無及び比率 1) 尿中には活性代謝物を認めない。

⑤活性代謝物の速度論的パラメータ 該当資料なし

7-6.排泄

①排泄部位及び経路 該当資料なし

②排泄率 1) 健康成人に 0.5g 及び 1.0g(力価 )を静脈内投与するとき、投与後 6 時間までに投与量

の 74~ 86%が尿中に排泄される。

③排泄速度 該当資料なし

7-7.透析等による除去率

本剤の血中濃度は透析により下げることができる。

Page 21: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 17 -

8.安全性(使用上の注意等)に関する項目

8-1.警告内容とその理由

該当記載事項なし

8-2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合に

は慎重に投与すること)】

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

8-3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由

「5 .治療に関する項目 」を参照すること

8-4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由

「5 .治療に関する項目 」を参照すること

8-5.慎重投与内容とその理由

次の患者には慎重に投与すること

(1)ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者 (2)本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こし

やすい体質を有する患者 (3)高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与

間隔をあけて使用すること](〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照) (4)経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミン

K欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと] (5)高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

8-6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法

(1)本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がない

ので、次の措置をとること。 1)事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるア

レルギー歴は必ず確認すること。 2)投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく

こと。 3)投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行

うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。 (2)本剤の投与に際しては定期的に肝機能、腎機能、血液等の検査を行うことが望

ましい。

Page 22: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 18 -

8-7.相互作用

①併用禁忌とその理由(併用しないこと) 該当記載事項なし

②併用注意とその理由(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 利尿剤

フロセミド等 動物実験(ラット)でフロ

セミド等の利尿剤との併用

により腎障害が増強される

ことが報告されている。腎

機能に注意する。

機序は不明であるが、フロセミド投

与による利尿のためレニン -アンジ

オテンシン系の賦活又は利尿剤によ

る脱水等で尿細管細胞へのセフェム

系抗生物質の取り込みが亢進し、腎

毒性を発揮すると考えられている。 危険因子:高度の腎障害

経口避妊薬 経口避妊薬の効果が減弱す

るおそれがある。 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬

の腸肝循環による再吸収を抑制する

と考えられている。

8-8.副作用

①副作用の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

②重大な副作用(頻度不明)と初期症状

(1)ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不

快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、気管支痙攣、呼吸困難、

顔面潮紅、血管性浮腫等があらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行う

こと。

(2)急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行

う等観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を

行うこと。 (3)汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるの

で、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。 (4)偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、

頻回の下痢があらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

(5)中毒性表皮壊死融解症( Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)、皮膚粘膜眼症候

群( Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、

異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

(6)発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、 PIE

症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には

投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

(7)肝炎、肝機能障害、黄疸 AST( GOT)、 ALT( GPT)、γ -GTP 等の著しい上昇を伴

う急性肝炎、肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行

い、異常が認められた場合には投与を中止すること。 (8)精神神経症状 脳症、昏睡、意識障害、痙攣、振戦、ミオクローヌス等の精神・

神経症状があらわれることがある。特に、腎機能障害患者で減量を行わなかっ

た場合にあらわれやすい。

Page 23: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 19 -

③その他の副作用

以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。 頻 度 不 明 過敏症注 ) 発疹、発熱、蕁麻疹、紅斑、そう痒 血液 顆粒球減少、好酸球増多、貧血、血小板増多、リンパ球増多 肝臓 AST( GOT)、ALT( GPT)、Al-P、LDH、γ -GTP 等の上昇、黄疸、ビ

リルビン等の上昇 腎臓 BUN、クレアチニン等の上昇 消化器 下痢、悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振 菌交代症 口内炎、カンジダ症 ビタミン欠乏症 ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビ

タミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等) その他 めまい、頭痛、味覚障害、口渇感、しびれ 注)このような場合には投与を中止すること。

④項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧 該当資料なし

⑤基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度 該当資料なし

⑥薬物アレルギーに対する注意及び試験法 8-2、8-5 (1) (2)、8-6 (1)、8-8② (1) (5)及び③「過敏症」の項参照

8-9.高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。 (1)高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。 (2)高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

8-10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る

と判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立し

ていない] (2)授乳婦への投与は慎重に行うこと。[ヒト母乳中への移行が報告されている]

8-11.小児等への投与

該当記載事項なし

8-12.臨床検査結果に及ぼす影響

(1)テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査で

は偽陽性を呈することがあるので注意すること。 (2)直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

8-13.過量投与

過量投与による大脳刺激により、痙攣、意識障害等の精神・神経症状を起こすこと

がある。なお、本剤の血中濃度は透析により下げることができる。

Page 24: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 20 -

8-14.適用上の注意

(1)静脈内大量投与:静脈内大量投与により血管痛、血栓性静脈炎等を起こすこと

があるので、これを予防するため注射液の調製、注射部位、注射方法等につい

て十分に注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。

(2)調製時:配合時には配合変化データを参照すること。次の注射剤と混合後、配

合変化を起こすことが確認されているので注意すること。

1)バンコマイシン塩酸塩、ガベキサートメシル酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩、

ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム、カンレノ酸カリウム、ジピリダモ

ールと配合すると白濁・沈殿を生じることがあるため、混注しないこと。

2)フルオロウラシル、テガフール、アミノフィリン水和物と配合すると時間の

経過とともに本剤の力価が低下することがあるため、速やかに使用すること。

3)本剤の安定性が低下するため、炭酸水素ナトリウム注射液を溶解や希釈に用

いないこと。

(3)調製後:調製後は速やかに使用すること。なお、やむをえず保存を必要とする場

合でも室温保存で 6 時間、冷蔵庫保存で 72 時間以内に使用すること。

8-15.その他の注意

該当記載事項なし

8-16.その他

該当記載事項なし

Page 25: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 21 -

9.非臨床試験に関する項目

9-1.薬理試験

①薬効薬理試験(「6.薬効薬理に関する項目」参照) ②副次的薬理試験

該当資料なし ③安全性薬理試験

該当資料なし ④その他の薬理試験

該当資料なし

9-2.毒性試験

①単回投与毒性試験 該当資料なし

②反復投与毒性試験 該当資料なし

③生殖発生毒性試験 該当資料なし

④その他の特殊毒性 該当資料なし

Page 26: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 22 -

10.管理的事項に関する項目

10-1.規制区分

製 剤:処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること) 有効成分:―

10-2.有効期間又は使用期限

使用期限: 2 年(バイアル及び外装に表示の使用期限内に使用すること) <安定性試験結果の概要> 2)

長期保存試験( 25℃、2 年)の結果、セフタジジム静注用 0.5g「タイヨー」は通常

の市場流通下において 2 年間安定であることが確認された。

10-3.貯法・保存条件

しゃ光・室温保存

10-4.薬剤取扱い上の注意点

①薬局での取り扱いについて 特になし

②薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等) 「8.安全性 (使用上の注意等 )に関する項目」を参照すること。

10-5.承認条件等

該当しない

10-6.包装

5 バイアル

10-7.容器の材質

バイアル本体:無色透明ガラス ゴム栓:ブチルゴム

10-8.同一成分・同効薬

同一成分薬:モダシン静注用 0.5g/1g

同 効 薬:セフェム系 (セファロスポリン系、セファマイシン系 )抗生物質

10-9.国際誕生年月日

該当しない

10-10.製造販売承認年月日及び承認番号

製造販売承認年月日: 2009 年 7 月 13 日

承認番号: 22100AMX02108000

10-11.薬価基準収載年月日

2009 年 11 月 13 日

10-12.効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及びその内容

該当しない

Page 27: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 23 -

10-13.再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容

該当しない

10-14.再審査期間

該当しない

10-15.投薬期間制限医薬品に関する情報

本剤は厚生労働省告示第 97 号 (平成 20 年 3 月 19 日付 )による薬剤投与期間の制限をう

けない。

但し、「5-2 .用法及び用量」の項を参照すること。

10-16.各種コード

販 売 名 HOT 番号

厚生労働省薬価基準収載

医薬品コード

( YJ コード)

レセプト電算

コード

セフタジジム静注用 0.5g

「タイヨー」 119364002

6132418F1017

( 6132418F1106) 621936401

10-17.保険給付上の注意

本剤は保険診療上の後発医薬品である。

Page 28: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 24 -

11.文献

11-1.引用文献

1)第十七改正日本薬局方解説書

2)武田テバファーマ㈱社内資料(安定性試験)

3)武田テバファーマ㈱社内資料(安定性試験)

4)武田テバファーマ㈱社内資料(配合変化試験)

5)厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き

11-2.その他の参考文献

特になし

Page 29: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 25 -

12.参考資料

12-1.主な外国での発売状況

該当しない

12-2.海外における臨床支援情報

該当しない

Page 30: CEFTAZIDIME · CEFTAZIDIME ③名称の由来 主成分「セフタジジム 水和物」より命名 2-2. 一般名 ①和名(命名法) セフタジジム水和物( JAN) ②洋名(命名法)

- 26 -

13.備考

13-1.その他の関連資料

特になし