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慶應義塾大学 教養研究センター情報の教養学講演シリーズ2015年度第3回
貧困を測る新保一成慶應義塾大学商学部2015年6月17日(水)@日吉キャンパス来往舎1Fシンポジウムスペース
本日の話題1. 貧困の諸相
2. 大脱出(所得)
3. 大脱出(平均寿命)
4. 大脱出?(合計特殊出生率)
5. 大脱出?(貧困)
6. 脆弱性と今後の課題
貧困の諸相私達は今,かつてないほど豊かな世界に暮らしている.一,二世紀前には想像もできなかったであろうほどの豊かさである.(中略)それなのに,私たちはまた,驚くべき欠乏,貧窮,そして抑圧の世界にも生きているのである.(中略)いつまでも続く貧困,満たされない基本的な生活の必要条件,繰り返される飢饉と大規模な飢餓,初歩的な政治的自由や基本的人権の侵害,広範な女性の利益や能力の無視,環境や人間の経済的,社会的存続への脅威の増大などが含まれる.(アマルティア・セン,『自由と経済開発』の冒頭より)
貧困の諸相世界銀行『世界開発報告2000/2001 貧困との闘い』
❖ 機会(opportunity)の奨励:困難を未然に防ぐ機会―雇用機会,起業機会.
❖ 安全保障(security)の向上:生活保護,保険,病院,警察.
❖ エンパワーメント(empowerment)の促進:教育,健康,権利.
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
インドの識字率
❖ 農村では,女性の55%,男性の36%が文盲。
❖ 都市でも,女性の31%,男性の20%が文盲。
❖ ただし,プライマリに入学する子供の数が増えているので,15歳から24歳にかぎると,女性の25%,男性の12%
が文盲。
Source: The 61st NSSより計算
貧困の諸相
貧困の諸相
貧困の諸相
大脱出
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2000
4000
6000
0 500 1000 1500 2000Year
Per C
apita
Wor
ld G
DP(
1990
Inte
rnat
iona
l $)
1人あたり世界GDPの歴史的推移紀元1年~2000年
Maddison歴史統計http://www.ggdc.net/maddison/maddison-project/
500 PPP$(1.4 PPP$/日)
6000 PPP$(16.5 PPP$/日)
補論: PPP(Bic Macレート)国 Bic Mac
価格PPP
購買力平価
為替 レート
($1あたり)
USA 4.79
UK 2.89 0.6 0.64
JPN 370円 77.24 123.43
CHN 17.2 3.59 6.21
IND 116.25ルピー 24.27 64.18
http://www.economist.com/content/big-mac-index(2015年6月17日のデータ)
補論: PPP❖ The International Comparison of Prices Program (ICP)
❖ 1968年の国連とペンシルバニア大学のIrving Kravisによるthe United
Nations International Comparison Programmeを起源とし,その後,ペンシルバニア大学のAlan HestonとRobert Summersが加わる.
❖ 現在では,カリフォルニア大学デービス校とグローニンゲン大学(オランダ)がICPのPPPで評価した189カ国の1950年から2010年までの国民所得統計を推定し,PWT(Penn World Table)として公表している.最新版はバージョン8.1.http://www.rug.nl/research/ggdc/data/
pwt/
大脱出
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0.035 0.029 0.053 0.104 0.369 0.52 0.509 0.523 0.516 0.476 0.431 0.3770
10000
20000
30000
1 1000 1500 1820 1900 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2008Year
Per C
apita
GD
P(19
90 In
tern
atio
nal $
)
箱ひげ図による1人あたりGDPの分布(Maddison歴史統計)
(早見・新保『基礎からの統計学』41頁)
箱ひげ図の下の数値は,1人あたりGDPのジニ係数である.ジニ係数は不平等度を測る指標である.
大脱出
600
900
1200
1500
0 500 1000 1500Year
perCapitaGDP
countryAfricaCHNGBRINDJPNLamericaUSAWorld
米国,英国,日本,中国,南米,インド,アフリカの1人あたりGDPの推移
紀元元年~1820年(Maddison歴史統計)
大脱出
0
10000
20000
30000
1850 1900 1950 2000Year
perCapitaGDP
countryAfricaCHNGBRINDJPNLamericaUSAWorld
米国,英国,日本,中国,南米,インド,アフリカの1人あたりGDPの推移
1820年~2008年(Maddison歴史統計)
大脱出国・地域 1820年 2000年 2000年/
1820年アフリカ 1 1 3.45
英国 4.06 14.07 11.93
米国 3 19.67 22.65
日本 1.59 14.33 31.6
南米 1.51 2.36 9.26
インド 1.46 1.31 3.09
中国 1.43 2.36 5.7
世界 1.59 4.12 9.07
経済規模の比較と変化
第2列,第3列は,アフリカの1人あたりGDPを1にした経済規模を示す.第4列は,1820年の1人あたりGDPを1にした各地域の経済規模の変化を示す.
大脱出2005年1人あたりGNIのペンパレード
高所得国
高位中所得国
低位中所得国
その他低所得国および
後発開発途上国
1. カタール2. リヒテンシュタイン3. UAE4. シンガポール5. ルクセンブルク6. ノルウェー10. 米国21. 英国22. 日本96. 中国126. インド
1950年 2010年
先進国 8.1億人 (32.2%)
12.4億人 (17.9%)
開発途上国 15.2億人 (60.1%)
48.4億人 (70.0%)
後発開発途上国 2.0億人 (7.7%%)
8.4億人 (12.1%)
世界 25.3億人 69.2億人
大脱出(平均寿命)平均寿命の収斂 人間開発報告2010年版
大脱出(5歳未満児童死亡率)
0
100
200
300
1950−1955 1955−1960 1960−1965 1965−1970 1970−1975 1975−1980 1980−1985 1985−1990 1990−1995 1995−2000 2000−2005 2005−2010Year
Mor
talit
y R
ate
unde
r 5
LocationLeast developed countriesLess developed regions, excluding least developed countriesMore developed regions
大脱出(5歳未満児童死亡率)
0
100
200
300
1950−1955 1955−1960 1960−1965 1965−1970 1970−1975 1975−1980 1980−1985 1985−1990 1990−1995 1995−2000 2000−2005 2005−2010Year
Mor
talit
y R
ate
unde
r 5
LocationChinaIndiaJapanSub−Saharan AfricaUnited States of America
補論:平均寿命
0 20 40 60 80 100
0e+0
02e
+04
4e+0
46e
+04
8e+0
41e
+05
Age
Surv
ival
Tim
e
年齢( )
(歳)
生存数( )
(人)
{x
l x
l30 T30 =
� �
30ltdt
e̊30 =T30
l30
大脱出?(合計特殊出生率)
2
3
4
5
6
7
1950−1955 1955−1960 1960−1965 1965−1970 1970−1975 1975−1980 1980−1985 1985−1990 1990−1995 1995−2000 2000−2005 2005−2010Year
Tota
l Fet
erlit
y R
ate
LocationLeast developed countriesLess developed regions, excluding least developed countriesMore developed regions
大脱出?(合計特殊出生率)
2
3
4
5
6
7
1950−1955 1955−1960 1960−1965 1965−1970 1970−1975 1975−1980 1980−1985 1985−1990 1990−1995 1995−2000 2000−2005 2005−2010Year
Tota
l Fet
erlit
y R
ate
LocationChinaIndiaJapanSub−Saharan AfricaUnited States of America
世界人口の推移
0
2000
4000
6000
1960 1980 2000Year
Tota
l Pop
ulat
ion(
milli
ons)
LocationLeast developed countriesMore developed regionsOther less developed regions
世界人口の将来予測
0
3000
6000
9000
1950 2000 2050 2100Year
Tota
l Pop
ulat
ion(
milli
ons)
LocationLeast developed countriesMore developed regionsOther less developed regions
貧困線貧困
2PPP$/日極度の貧困
1.25PPP$/日
富裕層貧困層
貧困人口の特定
表 2 家計消費基本統計量(単位:ルピー(INR))
Rural Urban
平均値 中央値 最小値 最大値 平均値 中央値 最小値 最大値mpce30 664.1 553.1 200.2 3979.0 1000.4 793.8 207.6 3998.0
mpce365 706.1 590.9 250.0 8849.0 1080.1 845.4 250.2 8881.7
food 382.3 343.6 135.0 1348.0 479.9 421.9 135.0 1350.0
4.1.2 世帯構成
世帯構成に関する説明変数として,世帯員数,世帯主年齢,世帯に占める労働力比率,世帯に占め
る女性比率,女性世帯主ダミー変数,社会階層ダミー変数を用いる.労働力比率については,15歳以
上 65歳以下の人々を労働力とみなして計算した.
これらのなかでも,インドに特有なのは社会階層ダミー変数であろう.インドにはカーストという
身分制度が社会慣行として存在している*8. カーストの基本はヴァルナと呼ばれる四階層の身分・階
級をもつ四姓制からなる.ヴァルナは,階級が高い方から順にあげると,バラモン(僧侶・司祭),ク
シャトリア(王族・武士),ヴァイシャ(商人),シュードラ(奴隷)となっている.さらに,特にヴァ
イシャとシュードラを中心に職業ごとに細分化され,「生まれ,出自」の意味をもつジャーティという
3,000以上の社会集団に分類される.ジャーティは地位・特権・職業の世襲を原則とする排他的な集
団であり,異なるジャーティ間での結婚・食事等は制限される.このように,ヴァルナを大枠,ジャー
ティを細部としカーストは成り立っている.このカーストの外側にあって,インドのヒンドゥー教社
会において最も差別されているのが不可触民(アンタッチャブル,アウトカースト,ダリット)と呼
ばれている人々である.独立後の新憲法では,彼らのことを指定カースト(Scheduled Caste)と呼
んでいる.また同様の文化的・経済的・社会的格差および差別の問題は,山岳地域や東北辺境地域な
どの民族問題として存在し,こちらは指定部族(Scheduled Tribe)と呼ばれている.またシュードラ
の下層ジャーティの人々はその他後進階級(Other Backward Class)と呼ばれている.これらの人々
をあわせて後進階級(Backward Class)と呼ぶ.インド全体で後進階級の人々の割合は,指定カース
トが約 20 %,指定部族が約 9 %,その他後進階級が約 40 %である.その他後進階級の割合が非常
に高いのには次のような社会背景が存在する.インド政府は貧困層(主に後進階級層)に小麦や米と
いった食品や灯油などの日用品を無料または安価で供給する配給制度を実施している.また,配給制
*8 厳密には独立後の新憲法ではカーストによる差別を禁じており,法的には「カースト」は存在しないことになっている.
17
するという性格上,総消費支出よりも食料消費支出のほうが測定誤差が小さいと考えられる.
それぞれの家計消費の分布およびその対数値の分布は図 2である.上段のふたつが農村部,下段の
ふたつが都市部の家計消費の分布で,左が実額,右がその対数値である.なお,mpce30,mpce365,
食料消費について上位下位それぞれ 1%は異常値としてサンプルから除いた*6.実額の消費分布を視
覚的に確認すると,左側に山が偏って,右すその長い分布になっていることが明確である.平均より
も低い消費水準に最も多くの標本が集まっており,極端に消費水準の高い家計の存在によって全体の
平均も上に引っ張られている.帰属計算が行われた消費データは,一般にこのように歪んだ形状をす
ることが知られている.
表 2はそれぞれの家計消費の基本統計量をまとめたものである.2005年時点における為替レート
(1 ルピー約 2.5 円)*7でみると,農村部における 1 人当り 1 月当り総消費支出の平均はおよそ 1700
円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 958円である.都市部においては,1人当り 1月
当り総消費支出の平均はおよそ 2600円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 1200円で
ある.
図 2 家計消費分布
0.000
0.001
0.002
0.003
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.0000
0.0005
0.0010
0.0015
0.0020
0.0025
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.00
0.25
0.50
0.75
1.00
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
*6 mpce30の下位 1%は 200ルピー,上位 1%は 4000ルピー.mpce365の下位 1%は 250ルピー,上位 1%は 9000
ルピー.食料消費の下位 1%は 135ルピー,上位 1%は 1350ルピー.*7 http://www.principalglobalindicators.org/default.aspx
16
するという性格上,総消費支出よりも食料消費支出のほうが測定誤差が小さいと考えられる.
それぞれの家計消費の分布およびその対数値の分布は図 2である.上段のふたつが農村部,下段の
ふたつが都市部の家計消費の分布で,左が実額,右がその対数値である.なお,mpce30,mpce365,
食料消費について上位下位それぞれ 1%は異常値としてサンプルから除いた*6.実額の消費分布を視
覚的に確認すると,左側に山が偏って,右すその長い分布になっていることが明確である.平均より
も低い消費水準に最も多くの標本が集まっており,極端に消費水準の高い家計の存在によって全体の
平均も上に引っ張られている.帰属計算が行われた消費データは,一般にこのように歪んだ形状をす
ることが知られている.
表 2はそれぞれの家計消費の基本統計量をまとめたものである.2005年時点における為替レート
(1 ルピー約 2.5 円)*7でみると,農村部における 1 人当り 1 月当り総消費支出の平均はおよそ 1700
円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 958円である.都市部においては,1人当り 1月
当り総消費支出の平均はおよそ 2600円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 1200円で
ある.
図 2 家計消費分布
0.000
0.001
0.002
0.003
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.0000
0.0005
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0.0015
0.0020
0.0025
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.00
0.25
0.50
0.75
1.00
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
*6 mpce30の下位 1%は 200ルピー,上位 1%は 4000ルピー.mpce365の下位 1%は 250ルピー,上位 1%は 9000
ルピー.食料消費の下位 1%は 135ルピー,上位 1%は 1350ルピー.*7 http://www.principalglobalindicators.org/default.aspx
16
新保研究室2013年度修士論文 清水健吾 『インド家計の貧困に対する脆弱性の測定』
大脱出?(貧困) Chen & Ravallion(2010)の分析
❖ 1979年から2006年の115カ国に関する675の家計調査を駆使.2005年の推定値には,123万家計への調査が利用されている.
❖ 国連ICP(International Comparison Project)と世界銀行によるPPP(Purchasing Power Parity, 購買力平価)によって貧困線を同定.
❖ Shaohua Chen and Martin Ravallion(2010) “The Developing World is Poorer than We Thought, But No Less Successful in the Fight against Poverty,” Quarterly Journal of Economics.
大脱出?(貧困) Chen & Ravallion(2010)の分析
PO
VE
RT
YIN
TH
ED
EV
EL
OP
ING
WO
RL
D1603
TABLE IIIREGIONAL BREAKDOWN OF HEADCOUNT INDEX FOR INTERNATIONAL POVERTY LINES OF $1.00–$2.50 A DAY OVER 1981–2005
Region 1981 1984 1987 1990 1993 1996 1999 2002 2005
(a) % living below $1.00 a dayEast Asia and Pacific 66.8 49.9 38.9 39.1 35.4 23.4 23.5 17.8 9.3
Of which China 73.5 52.9 38.0 44.0 37.7 23.7 24.1 19.1 8.1Eastern Europe and Central Asia 0.7 0.6 0.5 0.9 2.1 2.5 3.1 2.7 2.2Latin America and Caribbean 7.7 9.2 8.9 6.6 6.0 7.3 7.4 7.7 5.6Middle East and North Africa 3.3 2.4 2.3 1.7 1.5 1.6 1.7 1.4 1.6South Asia 41.9 38.0 36.6 34.0 29.3 29.1 26.9 26.5 23.7
Of which India 42.1 37.6 35.7 33.3 31.1 28.6 27.0 26.3 24.3Sub-Saharan Africa 42.6 45.2 44.1 47.5 46.4 47.6 47.0 43.8 39.9Total 41.4 34.4 29.8 29.5 27.0 23.1 22.8 20.3 16.1
(b) % living below $1.25 a dayEast Asia and Pacific 77.7 65.5 54.2 54.7 50.8 36.0 35.5 27.6 16.8
Of which China 84.0 69.4 54.0 60.2 53.7 36.4 35.6 28.4 15.9Eastern Europe and Central Asia 1.7 1.3 1.1 2.0 4.3 4.6 5.1 4.6 3.7Latin America and Caribbean 11.5 13.4 12.6 9.8 9.1 10.8 10.8 11.0 8.2Middle East and North Africa 7.9 6.1 5.7 4.3 4.1 4.1 4.2 3.6 3.6South Asia 59.4 55.6 54.2 51.7 46.9 47.1 44.1 43.8 40.3
Of which India 59.8 55.5 53.6 51.3 49.4 46.6 44.8 43.9 41.6Sub-Saharan Africa 53.7 56.2 54.8 57.9 57.1 58.7 58.2 55.1 50.9Total 51.8 46.6 41.8 41.6 39.1 34.4 33.7 30.6 25.2
Source: Chen & Ravallion(2010)
1604Q
UA
RT
ER
LYJO
UR
NA
LO
FE
CO
NO
MIC
S
TABLE III(CONTINUED)
Region 1981 1984 1987 1990 1993 1996 1999 2002 2005
(c) % living below $2.00 a dayEast Asia and Pacific 92.6 88.5 81.6 79.8 75.8 64.1 61.8 51.9 38.7
Of which China 97.8 92.9 83.7 84.6 78.6 65.1 61.4 51.2 36.3Eastern Europe and Central Asia 8.3 6.5 5.6 6.9 10.3 11.9 14.3 12.0 8.9Latin America and Caribbean 22.5 25.3 23.3 19.7 19.3 21.8 21.4 21.7 16.6Middle East and North Africa 26.7 23.1 22.7 19.7 19.8 20.2 19.0 17.6 16.9South Asia 86.5 84.8 83.9 82.7 79.7 79.9 77.2 77.1 73.9
Of which India 86.6 84.8 83.8 82.6 81.7 79.8 78.4 77.5 75.6Sub-Saharan Africa 74.0 75.7 74.2 76.2 76.0 77.9 77.6 75.6 73.0Total 69.2 67.4 64.2 63.2 61.5 58.2 57.1 53.3 47.0
(d) % living below $2.50 a dayEast Asia and Pacific 95.4 93.5 89.7 87.3 83.7 74.9 71.7 62.6 50.7
Of which China 99.4 97.4 92.4 91.6 86.5 76.4 71.7 61.6 49.5Eastern Europe and Central Asia 15.2 12.5 11.2 12.0 15.1 18.3 21.4 17.8 12.9Latin America and Caribbean 29.2 32.4 29.6 26.0 25.9 28.8 28.0 28.4 22.1Middle East and North Africa 39.0 34.8 34.6 31.2 31.4 32.5 30.8 29.5 28.4South Asia 92.6 91.5 90.8 90.3 88.6 88.5 86.7 86.5 84.4
Of which India 92.5 91.5 90.8 90.2 89.9 88.7 87.6 86.9 85.7Sub-Saharan Africa 81.0 82.3 81.0 82.5 82.5 84.2 83.8 82.5 80.5Total 74.6 73.7 71.6 70.4 69.2 67.2 65.9 62.4 56.6
大脱出?(貧困) Chen & Ravallion(2010)の分析
Source: Chen & Ravallion(2010)
貧困人口の特定
表 2 家計消費基本統計量(単位:ルピー(INR))
Rural Urban
平均値 中央値 最小値 最大値 平均値 中央値 最小値 最大値mpce30 664.1 553.1 200.2 3979.0 1000.4 793.8 207.6 3998.0
mpce365 706.1 590.9 250.0 8849.0 1080.1 845.4 250.2 8881.7
food 382.3 343.6 135.0 1348.0 479.9 421.9 135.0 1350.0
4.1.2 世帯構成
世帯構成に関する説明変数として,世帯員数,世帯主年齢,世帯に占める労働力比率,世帯に占め
る女性比率,女性世帯主ダミー変数,社会階層ダミー変数を用いる.労働力比率については,15歳以
上 65歳以下の人々を労働力とみなして計算した.
これらのなかでも,インドに特有なのは社会階層ダミー変数であろう.インドにはカーストという
身分制度が社会慣行として存在している*8. カーストの基本はヴァルナと呼ばれる四階層の身分・階
級をもつ四姓制からなる.ヴァルナは,階級が高い方から順にあげると,バラモン(僧侶・司祭),ク
シャトリア(王族・武士),ヴァイシャ(商人),シュードラ(奴隷)となっている.さらに,特にヴァ
イシャとシュードラを中心に職業ごとに細分化され,「生まれ,出自」の意味をもつジャーティという
3,000以上の社会集団に分類される.ジャーティは地位・特権・職業の世襲を原則とする排他的な集
団であり,異なるジャーティ間での結婚・食事等は制限される.このように,ヴァルナを大枠,ジャー
ティを細部としカーストは成り立っている.このカーストの外側にあって,インドのヒンドゥー教社
会において最も差別されているのが不可触民(アンタッチャブル,アウトカースト,ダリット)と呼
ばれている人々である.独立後の新憲法では,彼らのことを指定カースト(Scheduled Caste)と呼
んでいる.また同様の文化的・経済的・社会的格差および差別の問題は,山岳地域や東北辺境地域な
どの民族問題として存在し,こちらは指定部族(Scheduled Tribe)と呼ばれている.またシュードラ
の下層ジャーティの人々はその他後進階級(Other Backward Class)と呼ばれている.これらの人々
をあわせて後進階級(Backward Class)と呼ぶ.インド全体で後進階級の人々の割合は,指定カース
トが約 20 %,指定部族が約 9 %,その他後進階級が約 40 %である.その他後進階級の割合が非常
に高いのには次のような社会背景が存在する.インド政府は貧困層(主に後進階級層)に小麦や米と
いった食品や灯油などの日用品を無料または安価で供給する配給制度を実施している.また,配給制
*8 厳密には独立後の新憲法ではカーストによる差別を禁じており,法的には「カースト」は存在しないことになっている.
17
するという性格上,総消費支出よりも食料消費支出のほうが測定誤差が小さいと考えられる.
それぞれの家計消費の分布およびその対数値の分布は図 2である.上段のふたつが農村部,下段の
ふたつが都市部の家計消費の分布で,左が実額,右がその対数値である.なお,mpce30,mpce365,
食料消費について上位下位それぞれ 1%は異常値としてサンプルから除いた*6.実額の消費分布を視
覚的に確認すると,左側に山が偏って,右すその長い分布になっていることが明確である.平均より
も低い消費水準に最も多くの標本が集まっており,極端に消費水準の高い家計の存在によって全体の
平均も上に引っ張られている.帰属計算が行われた消費データは,一般にこのように歪んだ形状をす
ることが知られている.
表 2はそれぞれの家計消費の基本統計量をまとめたものである.2005年時点における為替レート
(1 ルピー約 2.5 円)*7でみると,農村部における 1 人当り 1 月当り総消費支出の平均はおよそ 1700
円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 958円である.都市部においては,1人当り 1月
当り総消費支出の平均はおよそ 2600円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 1200円で
ある.
図 2 家計消費分布
0.000
0.001
0.002
0.003
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.0000
0.0005
0.0010
0.0015
0.0020
0.0025
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.00
0.25
0.50
0.75
1.00
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
*6 mpce30の下位 1%は 200ルピー,上位 1%は 4000ルピー.mpce365の下位 1%は 250ルピー,上位 1%は 9000
ルピー.食料消費の下位 1%は 135ルピー,上位 1%は 1350ルピー.*7 http://www.principalglobalindicators.org/default.aspx
16
するという性格上,総消費支出よりも食料消費支出のほうが測定誤差が小さいと考えられる.
それぞれの家計消費の分布およびその対数値の分布は図 2である.上段のふたつが農村部,下段の
ふたつが都市部の家計消費の分布で,左が実額,右がその対数値である.なお,mpce30,mpce365,
食料消費について上位下位それぞれ 1%は異常値としてサンプルから除いた*6.実額の消費分布を視
覚的に確認すると,左側に山が偏って,右すその長い分布になっていることが明確である.平均より
も低い消費水準に最も多くの標本が集まっており,極端に消費水準の高い家計の存在によって全体の
平均も上に引っ張られている.帰属計算が行われた消費データは,一般にこのように歪んだ形状をす
ることが知られている.
表 2はそれぞれの家計消費の基本統計量をまとめたものである.2005年時点における為替レート
(1 ルピー約 2.5 円)*7でみると,農村部における 1 人当り 1 月当り総消費支出の平均はおよそ 1700
円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 958円である.都市部においては,1人当り 1月
当り総消費支出の平均はおよそ 2600円,1人当り 1月当り食料消費支出の平均はおよそ 1200円で
ある.
図 2 家計消費分布
0.000
0.001
0.002
0.003
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.0000
0.0005
0.0010
0.0015
0.0020
0.0025
0 1000 2000 3000value
density
mpce30
mpce365
food
0.00
0.25
0.50
0.75
1.00
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
4 5 6 7 8 9value
density
log.mpce30
log.mpce365
log.food
*6 mpce30の下位 1%は 200ルピー,上位 1%は 4000ルピー.mpce365の下位 1%は 250ルピー,上位 1%は 9000
ルピー.食料消費の下位 1%は 135ルピー,上位 1%は 1350ルピー.*7 http://www.principalglobalindicators.org/default.aspx
16
新保研究室2013年度修士論文 清水健吾 『インド家計の貧困に対する脆弱性の測定』
貧困に対する脆弱性の概念
❖ ある時点で貧困でない者が将来貧困に陥ってしまう確率,あるいは,ある時点で貧困である者が将来も貧困に留まってしまう確率.
❖ 前者には貧困防止政策,後者には貧困緩和政策が必要.
貧困に対する脆弱性の要因❖ 人的資本のレベルが低いこと,また情報へのアクセスが制限されていること.
❖ 身体的・精神的な不自由に苦しんでいること. 生産的な資産を持っていないこと.
❖ 社会的に排除されている,もしくは適切な社会的ネットワークを構築できていないこと.
❖ 信用市場や保険市場へのアクセスが制限されていること.
❖ 農業環境の悪い地域,あるいは,自然資源が希少な地域に暮らしていること.
❖ 労働需要の少ないコミュニティーに属していること.
貧困に陥る例❖ 牛乳をよく出す雌牛を飼っていて,賃労働収入を牛乳販売で補ってきた土地なし農業労働者がいる.あるとき交通事故に遭い,その年の賃労働収入がまったく得られなくなってしまった.彼は,日々の暮らしのためにその雌牛を売却して急をしのいだ.しかし,ケガが治癒しても,その後の所得源は賃労働収入のみになってしまう.このときに,信用市場や保険市場へのアクセスが可能であったならば,その者は大切な資産であった雌牛を売却せずに済んだかもしれない.
貧困に対する脆弱性の測定結果図 5 脆弱性集計値(農村部)
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
mpce30 (Rural)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
mpce365 (Rural)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
food (Rural)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
43
図 6 脆弱性集計値(都市部)
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
mpce30 (Urban)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
mpce365 (Urban)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
food (Urban)
Vulnerability threshold
Frac
tion
of h
ouse
hold
s w
ith v
ulne
rabi
lity
leve
l gre
ater
than
thre
shol
d
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
overallobserved poorobserved non-poor
44
52%は,貧困に対して脆弱であるということである.一方で,都市部のmpce30の結果では,貧困で
ある家計のうち 78%が脆弱となっている.逆に言えば,貧困家計のうち 22%は脆弱ではないとうい
うことである.
以上,推定された脆弱性指標の集計値について概観してきた.注目すべきポイントは以下の 2点で
ある.まず第 1に,無視できないほどの貧困に対するリスクに直面している家計(すなわち,貧困に
対して脆弱である家計)が全家計に対して占める割合は,実際に観測された貧困率を高く上回るもの
であった点.第 2に,貧困と脆弱性は表裏一体をなす概念ではあるが,それらはどちらか一方の部分
集合ではないという点.つまり,その家計が貧困に対して脆弱であるかどうかは,現在その家計が貧
困であるかどうかには関わらないのである.脆弱性を緩和するための政策と貧困を削減するための政
策は区別して考える努力が必要である.
表 13 脆弱性集計値
Rural Urban
overallobservedpoor
observednon-poor overall
observedpoor
observednon-poor
mpce30
貧困率 0.251 1.000 0.000 0.255 1.000 0.000
平均脆弱性指標 0.319 0.405 0.302 0.234 0.353 0.190
脆弱家計の割合 0.747 0.962 0.702 0.373 0.783 0.221
mpce365
貧困率 0.185 1.000 0.000 0.217 1.000 0.000
平均脆弱性指標 0.331 0.402 0.316 0.360 0.486 0.313
脆弱家計の割合 0.863 0.926 0.850 0.627 0.827 0.553
food
貧困率 0.226 1.000 0.000 0.217 1.000 0.000
平均脆弱性指標 0.296 0.375 0.281 0.187 0.267 0.164
脆弱家計の割合 0.738 0.951 0.698 0.314 0.715 0.200
Note:mpce30:1 人当り 1 月当り総消費支出mpce365:1 年間の消費支出に基づく 1 人当り 1 月当り総消費支出food:1 人当り 1 月当り食料消費支出
42
新保研究室2013年度修士論文 清水健吾 『インド家計の貧困に対する脆弱性の測定』
環境の脆弱性の要因 MPCE別調理用燃料
農村 都市
MPCE(Rupees) MPCE(Rupees)
NSS 61stから作成,2004-2005年
環境の脆弱性の要因 調理用燃料別エンゲル係数(農村)
NSS 61stから作成,2004-2005年
環境の脆弱性の要因 電力にアクセスできない人口
地域 農村 都市 全国アフリカ 466 121 587
サハラ以南アフリカ 465 120 585
開発途上アジア 716 82 798
中国 8 0 8
インド 380 23 403
その他 328 59 387
ラテンアメリカ 27 4 31
開発途上国 1229 210 1439
世界 1232 210 1442
IEA(2010) Energy Poverty
米国ロシア
サウジアラビア
ドイツ
英国日本
南アフリカ
イタリアフランススペイン韓国イランメキシコ
中国トルコ
インド
コロンビア
ブラジル
エジプト
インドネシア
フィリピン
パキスタン
ナイジェリア
バングラデシュ
人口(億人)
(kg-C)
1人あたりCO
2排出量
京都議定書における先進国の削減目標は,先進国の1990年総排出量(赤の面積)の5%に相当する204Mt-C。
1990年 先進国 開発途上国 世界
CO2排出量 (MtーC)
4086 (68.5%)
1878 (31.5%) 5964
人口 (億人)
11.7 (22.6%)
40.2 (77.4%) 51.9
1人あたり排出量(kg/人) 3481 <7.4>
468 <1.0> 1149
GDP (PPPドル)
18440 (72.2%)
7117 (27.8%) 25557
1人あたりGDP (PPPドル/人)
15707 <8.9>
1772 <1.0> 4923
GDP原単位 (g-C/PPPドル)
209 <0.8>
254 <1.0> 221
注) 先進国はUNFCCCの附属書1国である。()内は構成割合,<>内は開発途上国を1にしたときの数値である。
1990年からの変化 先進国 開発途上国 世界
CO2排出量 (MtーC)
-362 (0.9)
2777 (2.5)
2415 (1.4)
人口 (億人)
1.1 (1.1)
14.9 (1.4)
16 (1.3)
1人あたり排出量(kg/人) -570 (0.8)
377 (1.8)
86 (1.1)
GDP (PPPドル)
22257 (2.2)
25112 (4.5)
47369 (2.2)
1人あたりGDP (PPPドル/人)
16105 (2.0)
4091 (3.3)
5831 (2.2)
GDP原単位 (g-C/PPPドル)
-117 (0.4)
-111 (0.9)
-107 (0.5)
2009年 先進国 開発途上国 世界
CO2排出量 (MtーC)
3724 (44.4%)
4656 (55.6%) 8380
人口 (億人)
12.8 (18.8%)
55.0 (81.2%) 67.8
1人あたり排出量(kg/人) 2911 <3.4>
845 <1.0> 1235
GDP (PPPドル)
40697 (55.8%)
32229 (44.2%) 72926
1人あたりGDP (PPPドル/人)
31812 <5.4>
5863 <1.0> 10754
GDP原単位 (g-C/PPPドル)
92 <0.64>
143 <1.0> 114
注) 先進国はUNFCCCの附属書1国である。()内は構成割合,<>内は開発途上国を1にしたときの数値である。
注) ()内は1990年を1にしたときの数値である。
米国ロシア
ドイツ日本
イラン
フランス
英国
中国
トルコメキシコタイ
人口(億人)
(kg-C)
1人あたりCO
2排出量
ブラジル
エジプト
インドネシア
インド
ベトナム フィリピンパキスタン
ナイジェリアバングラデシュエチオピア コンゴ
南アフリカ韓国
–Kazushige Shimpo
“Thank you for listening.”