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実習:散開星団の色‐等級図と距離測定
古荘 玲子
(都留文科大学/国立天文台)
星にはいろいろな質量のものがある
一般に...
大 ←——— 質量 ———→ 小
高 ←——— 温度 ———→ 低
大 ←——— 光度 ———→ 小
?
可視光
電波
低周波数
赤外線紫外線X線ガンマ線
高周波数
長波長短波長
光(電磁波)
波長(色)ごとに光の強さをグラフ
にすると…
スペクトル(波長に対する光の強度分布)
「宇宙スペクトル博物館」(裳華房)
スペクトルから…何が分かるか?
天体からくる光のスペクトルから、
温度
組成(どんな物質からできているか?)
速度(私たちに対する相対速度成分)
などが分かる。
連続光
「宇宙スペクトル博物館」(裳華房)
温度を持つものは光(電磁波)を出す
「宇宙スペクトル博物館」(裳華房)
星の色と (連続光)スペクトル
「宇宙スペクトル博物館」(裳華房)
O B A F G K M
恒星のスペクトル型(スペクトル分類)
高温“青い”
低温“赤い”
太陽:G2
さらに10分割して0~9の数字を付記
例)B0, B1, ・・・, B9, A0
一般に...
大 ←——— 質量 ———→ 小
高 ←——— 温度 ———→ 低
O ←—スペクトル型(色)—→ M
大 ←——— 光度 ———→ 小
ヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図)
絶対等級
明
暗
スペクトル型O, B K, M
主系列星
赤色巨星
青 赤
明るい恒星ほど温度が高く、暗い恒星ほど温度が低い
⇒ 期待される系列
表面温度が低いのにとても明るい⇒ 表面が非常に大きい=巨星
重い恒星
軽い恒星白色矮星
わい
スペクトル型と色指数
• 遠くの星や、星団に含まれる星それぞれのスペクトルを取るのは大変
スペクトル型の代わりになるもの?
「宇宙スペクトル博物館」(裳華房)
スペクトル型と色指数
• 遠くの星や、星団に含まれる星それぞれのスペクトルを取るのは大変
スペクトル型の代わりになるもの?
波長の違う2バンドで求めた等級の差
例) Bバンドの等級 MB と、Vバンドの等級 MV の
差 MB- MVBバンド=青のフィルターVバンド=可視域(緑)のフィルター
「色指数」 という
一般に...
大 ←——— 質量 ———→ 小
高 ←——— 温度 ———→ 低
O ←—スペクトル型(色)—→ M青 ←——— 色指数 ———→ 赤
大 ←——— 光度 ———→ 小
色‐等級図(CM図)
絶対等級
明
暗
主系列星
赤色巨星
白色矮星
色指数青 赤
重い恒星
軽い恒星
明るい恒星ほど温度が高く、暗い恒星ほど温度が低い
⇒ 期待される系列
表面温度が低いのにとても明るい⇒ 表面が非常に大きい=巨星
わい
同時に同じ場所で誕生した
星の集団
星団は...
メンバーの星は
同年齢
メンバーの星は
地球から等距離
ある一定の距離に、
同じ年齢の星の集団 がある。
色‐等級図(CM図)
明
暗
主系列星
赤色巨星
白色矮星
重い恒星
軽い恒星
わい
色指数青 赤
見かけの明るさ(等級)
散開星団 M38(NGC1912)
データは Kiso/2KCCD で取られたものを使います
データ測定と処理の流れ
• 画像処理ソフトMakali`i を立ち上げる。
• 散開星団 NGC1912(M38) のB画像(N1912Bs.fits)とV画像(N1912Vs.fits)を開く。
データ測定と処理の流れ
• 画像処理ソフトMakali`i を立ち上げる。
• 散開星団 NGC1912(M38) のB画像(N1912Bs.fits)とV画像(N1912Vs.fits)を開く。
• B画像とV画像で同じ星を測光していく。
2枚の画像を「並べて整列」させると良い。
画像を拡大表示すると測光しやすい。
NGC1912Bs.fits(B画像)
NGC1912Vs.fits(V画像)
NGC1912Bs.fits(B画像)をアクティブにしてから、「左右に並べて表示」を実行
B画像とV画像で、同じ恒星を測光する(順番は少しくらい前後しても構わない)
データ測定と処理の流れ
• 画像処理ソフトMakali`i を立ち上げる。
• 散開星団 NGC1912(M38) のB画像(N1912Bs.fits)とV画像(N1912Vs.fits)を開く。
• B画像とV画像で同じ星を測光していく。
2枚の画像を「並べて整列」させると良い。
画像を拡大表示すると測光しやすい。
明るい星、暗い星をまんべんなく選ぶ。
データ測定と処理の流れ
• 画像処理ソフトMakali`i を立ち上げる。
• 散開星団 NGC1912(M38) のB画像(N1912Bs.fits)とV画像(N1912Vs.fits)を開く。
• B画像とV画像で同じ星を測光していく。
2枚の画像を「並べて整列」させると良い。
画像を拡大表示すると測光しやすい。
明るい星、暗い星をまんべんなく選ぶ。
• エクセルを使って、色等級図をつくる。
測光結果を csv ファイルに保存する
NGC1912CM.xls を開く ⇒ 「コンテンツの有効化」
タブを選んでシートを移動する
例)「CM図」シート
データ測定と処理の流れ
• 画像処理ソフトMakali`i を立ち上げる。
• 散開星団 NGC1912(M38) のB画像(N1912Bs.fits)とV画像(N1912Vs.fits)を開く。
• B画像とV画像で同じ星を測光していく。
2枚の画像を「並べて整列」させると良い。
画像を拡大表示すると測光しやすい。
明るい星、暗い星をまんべんなく選ぶ。
• エクセルを使って、色等級図をつくる。
• 主系列合わせをして、距離を推定する。主系列合わせ
色‐等級図(CM図)
明
暗
主系列星
赤色巨星
白色矮星
重い恒星
軽い恒星
わい
色指数青 赤
見かけの明るさ(等級)
光度(本来の明るさ)+距離の影響
明るい
暗い
赤青
主系列
(絶対等級)10パーセクの距離
見かけの主系列
M
m
距離の差
(32.6光年)
m - M=5log r - 5
等級の差を代入 求めたい距離(パーセク)
距離を求める式