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天王寺区における職員が主体となった市政改革の推進
~‘やります天王寺区職員! 100 の取組み! Ver 1.2 ’~
平成 30 年 9月
天王寺区役所
1
はじめに
大阪市では、危機的な財政状況を克服し、市民ニーズに即した施策を柔軟に展開するた
め、「市政改革基本方針(平成 18~22 年度)」、「なにわルネサンス 2011」、「市政改革
プラン(平成 24~26 年度)」、「平成 27 年度市政改革の基本方針」などの計画に基づき
徹底した市政改革を推進し、ムダを徹底的に排除し成果を意識した行財政運営に取り組ん
できました。
これらの取組みにより、歳出の削減、職員数の削減など一定の成果をあげてきましたが、
今後、本格的な人口減少社会の到来や少子高齢化が想定される中、引き続き厳しい財政状
況が続くことが想定されています。
また、情報化やグローバル化の急速な進展にも、ICTの活用などにより柔軟に対応し
ていくことが求められています。
このような状況の中、今後も着実かつスピード感をもって市政改革を進めていかなけれ
ばなりませんが、区役所においても、現場を知る職員一人ひとりが、市政改革を推進する
意識を高く持ち、効果的・効率的な区政運営、区民サービスの向上を追求していくことが
重要です。
このため天王寺区では、職員が日頃から気づきながらも実現に至っていない改善点や工
夫、こうすればもっと効率的に進めることができるのではないかと感じていることなどを
把握するために、平成 28 年 4 月以降、「区長と職員との意見交換会」を実施するととも
に、区政の課題解決に向けた職員からのアイデア募集、若手職員を中心とした職場かいぜ
んプロジェクトチームによる検討を進めてきました。
さらに各業務担当課においても、職員間のコミュニケーションを図りながら自らの業務
を振り返り他区の先進的な取組みも参考にし、更なる業務改善、ムダの排除に向けた点検
を行ったところです。
こうした結果、職員や各課からの意見・提案が多く寄せられ、それをもとに検討しとり
まとめたのがこの「天王寺区における職員が主体となった市政改革の推進 “やります天
王寺区職員!100 の取組み!”」です。
この中には他の区では既に当たり前のように行われているような取組みも含まれてお
り、決して斬新なものではありません。しかし、効果的・効率的な区政運営の実現、区民
サービスの向上に職員が一丸となって取組みを進めてまいります。
本取組みは、「市政改革プラン 2.0(素案)」を踏まえ編集しており、今後も区民の皆さ
まのご意見、職員の意見などによりバージョンアップしてまいります。
平成 28 年 8月の本取組み策定後、1 年経過後の平成 29 年 9 月には、それまでの進
捗状況を踏まえるとともに、新たな項目を追記し、「天王寺区における職員が主体となっ
た市政改革の推進“やります天王寺区職員!100 の取組み! Ver1.1”」として更新しま
した。
今回は、さらに 1 年が経過したことを受け、Ver1.1 の進捗状況を踏まえつつ、「区長・
副区長と職員との意見交換会」、「職員提案募集」における職員からの各種アイデアや、組
織としての取組の中から記載すべきものを抽出し、「天王寺区における職員が主体となっ
2
た市政改革の推進“やります天王寺区職員!100 の取組み! Ver1.2”」としてバージ
ョンアップを図ったものです。(この結果、取組項目数は150件となりました。)
Ver1.1 で追加した項目も含め、“実現性の可否の検討”や“早期着手・実施に向けた
検討”など取組みの具体化を図ってまいりました。その結果、平成30年8月末時点で、
取組み項目137件中、実施済み108件(78.8%)、着手中19件(13.9%)とな
っています。
引き続き、効果的・効率的な区政運営の実現、区民サービスの向上に向け、着手中の取
組みについては早期完了を、未着手の取組みについては早期着手をめざし、職員が一丸と
なって取組みを進めてまいります。
3
目 次
はじめに
新たな”取組み“(平成30年9月~) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
取組みを中止する”取組み“ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
改革の柱1 質の高い行財政運営の推進
1 質の高い効率的な行財政運営
(1)市民サービス向上
ア 区役所庁舎の快適性・利便性の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
① 待合ソファへの据え置き式手すりの設置
② 全ての窓口への杖置きの設置
③ 全ての窓口への老眼鏡の設置
④ 庁舎案内表示の文字拡大
⑤ 暑い夏をすずやかに!「涼ん処」の設置
⑥ 証明写真自動撮影機の設置
⑦ 庁舎内の季節感ある飾りつけ
⑧ 区役所画廊「真田画報」回遊展示の開設
⑨ 待合ロビー雑誌コーナーの整理促進(元の場所に戻してもらう工夫)
⑩ トイレ水道蛇口の改善-水の突発噴射の改善-
⑪ トイレ臭気の改善
⑫ 正面玄関前ベンチのペンキ塗布による美化
⑬ 駐輪場の整理促進の検討
⑭ トイレへの杖置きの設置
⑮ 正面玄関前へのミスト噴霧装置の設置
⑯ 待合ロビーへの“天王寺区ミニ文庫”(天王寺区にゆかりのある本)の開設
⑰ 庁舎内クリーンアップ大作戦
⑱ Wi-Fi 環境の整備
イ 窓口サービスの向上、来庁者事務手続きの改善 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
① 聴覚障がい者向け筆談ボードの配備
② 聴覚障がい者向けコミュニケーションボードの配備
③ 婚姻届記念! SNS 投稿画面風顔出しパネルの設置
④ 改葬(お墓《お骨》の引越し)手続きのホームページへの掲載
⑤ DV 支援措置延長時の受付を窓口サービス課から保健福祉課へ変更すること
による利用者の利便性の向上
⑥ 窓口サービス課混雑カレンダー(住民情報&保険年金)のホームページへの
掲載
⑦ 窓口サービス課の窓口呼び出し状況・待ち人数をパソコンやスマートフォン
4
から確認できるシステムの導入検討
⑧ 区民ギャラリーのカギ受け渡し担当の変更による「使用届提出先とカギ受取
先の一元化」による利用者の利便性向上
⑨ 区民からのお問合せ用‘虎の巻’の作成による電話応対の充実
⑩ 保健福祉課へのフロアマネージャー配置検討
⑪ 窓口案内役としての接遇ロボットの導入
⑫ 聴覚に障がいのあることを示す耳マークの活用による筆談等支援策の向上
⑬ 手話・外国語通訳用タブレットの導入
⑭ 専任の庁舎案内人の配置
ウ 保健福祉センター分館の快適性・利便性の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
① キッズコーナー授乳室のカーテンの改善
② 玄関入り口付近の「明るく・ほっとする」空間づくり(子どもが笑顔になる
張り紙など)
③ トイレ入り口の扉の改修
④ 飲料自動販売機の設置
⑤ 保育所開設を見据えた安全・安心環境の向上
エ 区民センターの利用者サービスの向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
① 広告付き案内板の設置
② 当日の空室情報や行事などの SNS 等を活用したタイムリーな情報発信
③ ホールの椅子並べなどの希望者への有料での人材派遣の紹介
④ 受付窓口周辺の美装化
⑤ トイレの快適性向上
⑥ 区民センター敷地内のプレハブ倉庫の災害用物資備蓄での活用
⑦ Wi-Fi 環境の整備
オ 天王寺図書館における自習利用の解禁 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
① 天王寺図書館と連携した利用状況の検証と必要な改善の実施
カ 避難所における利用者サービスの向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
① 避難所で聴覚障がい者であることを知らせるビブス等の配備
② 避難所での聴覚障がい者のコミュニケーション支援のための筆談ボード等の
配備
(2)効率的な行財政運営
ア 光熱水費の削減 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
① 庁舎内照明の LED 化の推進
② 蛇口への水量調節器具の取付検討
③ サーキュレータ等を活用した庁舎内温度調整
④ 利用頻度が低いスペース(5 階)の空調の見直し
5
⑤ ESCO事業の推進による高効率空調への更新等の検討
イ 「5S」、「ムダ取り」によるムダの排除 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
① 各職場におけるチェックシートによる総点検
② 職場かいぜんチームによるムダの洗い出し
ウ 天王寺区独自の「PD‘L’CAサイクル」の徹底 ・・・・・・・・・・・・・・・ 20
① 事業・施策の見直しにつなげる計画的な区民意見の聴取(Listen)と次年度
予算への反映
② あなたの声をつなげ隊’による調査結果を分かりやすくタイムリーに発信
エ 保険年金担当の業務執行体制の改編 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
① 業務体制変更に伴う効果を繁忙期の状況を踏まえて検証
② 検証後、課題等があれば実施可能なことから順次対応
③ 保険年金担当の執務室のレイアウト変更
オ 歳入の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
① 証明写真自動撮影機の設置(再掲)
② ネーミングライツ(歩道橋)の顧客確保
③ 区民センターにおける広告付き案内板の設置(再掲)
④ 保健福祉センター分館への飲料自動販売機の設置(再掲)
⑤ 平成 28 年 3月に設置した「真田幸村回遊ロードサイン」への広告募集
⑥ 天王寺真田幸村博実行委員会から寄贈された「真田丸復元ジオラマ」の有料
貸出し
⑦ 協力広告代理店制度の導入による不人気媒体の販売促進
(3)ICTの徹底活用
ア 災害時の情報伝達への LINE「グループトーク」機能の活用 ・・・・・・・・・・・22
① 緊急区本部員と危機管理課防災担当のグループ設定
② その他の区災害対策本部職員間の必要なグループ設定
③ 天王寺区災害救助青年部(地域防災リーダー)と区危機管理課職員との間の
グループ設定
④ その他の地域の防災関係協力者とのグループ設定
イ 防犯へのスマホゲーム「Ingress」の活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
① 二つ目の公園へ拡大
② 上記取組みを検証し更なる効果的手法を展開
ウ 子育て情報アプリ「ぎゅっと!」の機能改善 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
① 利用者にとって興味のある記事を掲示板的に掲載
② アプリのコンテンツをわかりやすくするためトップ画面を作成し主要
6
メニューを設置
③ その他利用者意見を踏まえた改善
エ 保育コンシェルジュによるタブレット端末を活用した情報提供 ・・・・・・・・ 24
① 保育コンシェルジュの出張相談時にタブレット端末を活用
オ 英語ディベート事業におけるタブレット端末の活用 ・・・・・・・・・・・・・・ 25
① タブレット端末の活用状況の検証と必要な改善の実施
カ LINE@を活用したプッシュ型情報発信の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
① LINE@(パブリックアカウント)の取得、情報発信開始
② ユーザのニーズや満足度を把握するため、リサーチページを活用し、投票や
簡易アンケートを実施
③ 区のマスコットキャラクターをモチーフとしたスタンプの導入を検討
ク ホームページによる情報発信の充実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
① トップページデザインの改善
② コンテンツ編集ルールを設定
③ 手話動画コンテンツを新たに配信(youtube)
ケ Outlook 予定表の活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
① 大阪市ルール並びに所属ルールに則り、全職員が Outlook 予定表(スケ
ジューラ)を活用する。
(4)環境と安全の基盤づくり
ア 環境に配慮した率先的な取組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
① 庁舎内照明の LED 化の推進 (再掲)
② 蛇口への水量調節器具の取付検討 (再掲)
③ 利用頻度が低いスペース(5 階)の空調の見直し (再掲)
④ ペットボトルのキャップ提供によるワクチンの寄付
イ 迅速な災害対応ができるリスク管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
① 業務継続のための業務詳細一覧の策定
② 業務実施マニュアル(仮称)の策定
③ 訓練等による上記取組みの検証
④ オフィス家具、事務機器類転倒防止措置の実施
2 公共施設等の見直し
(1)市民利用施設の受益と負担の適正化
ア 天王寺区民センターの使用料の点検・精査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
7
① 点検・精査し、経費節減や利用促進等に努めたうえで、必要に応じて料金
改定
改革の柱2 官民連携の推進
1 官民連携の推進
(1)官民連携による行政サービスの向上
ア 区内企業等との連携による地域力の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
① 区内の企業による「天王寺区応援団(仮称)」の創設
イ 災害時協力企業・事業所等登録制度の創設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
① 登録制度創設
② 事業所に対する登録に向けた個別働きかけおよび広報
ウ 区薬剤師会、医療機関と連携した災害時の医薬品の確保 ・・・・・・・・・・・・ 30
① 災害時に備えた医薬品の備蓄体制の構築
② 医薬品の調達手続きおよび区民向け広報
エ マンション住民との協働による防災力の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
① 50 戸以上のマンションへダイレクトメールの送付、マンションと区役所
との関係構築に着手
② 上記マンションにおける自主防災組織の立ち上げ
③ 上記マンション住民の物資備蓄率・家具転倒防止措置率 80%の実現
④ 上記取組みの順次拡大
オ 寺社と連携した地域防災力の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
① 寺院との意見交換、協定締結、災害対策基本法に基づく指定手続き(第一次
協力寺院)
② 協力寺院へ必要物資を備蓄
③ 協力寺院の拡大
カ JR 環状線各駅との協力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
① 相互協力協定(仮称)の締結
② 協力分野の拡大を検討
キ 区内企業との連携による健康推進の取組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
① 区内の健康に関連する企業の選定
② 選定した企業への参画要請及び参画
③ 順次拡大
ク 官民連携によるシティプロモーションの推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
8
① 天王寺観光協議会等と連携した天王寺真田幸村博の開催
② 全国社寺観光協会が下寺町に建設予定の宿坊「和空」と連携した周辺エリア
への集客
③ 大阪松竹座と連携した文化振興 ~区民デーの設定~
④ 天王寺区マスコット・キャラクター‘ももてんちゃん’を使った商品開発
促進
⑤ てんのうじ観光ボランティアガイド協議会等との連携による天王寺観光資源
の紹介・共同事業の実施
ケ 区内企業と連携した広報戦略の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
① 広報紙において区内企業の協力のもと“読者プレゼント付きクイズ”を本格
実施
コ 区内企業からの庁舎内環境改善の協力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
① 待合ソファへの据え置き式手すりの設置 (再掲)
② 区役所画廊「真田画報」回遊展示の開設 (再掲)
サ 学校と地域をつなぐ取組の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
① 学校と地域の一層の連携向上等を図るための取組について検討
(2)最適な民間活力手法の導入
ア 区民センターにおける指定管理者制度を活用した更なる改善 ・・・・・・・・・・ 34
① インターネットを利用して貸室の申し込みができるシステムの検討
② 収入の確保も含めた区民センターの新たな活用方法の提案
③ 現在、利用されていないスペース(ロビー等)の活用方法の提案
④ 利用率向上のための使用料キャンセル料制の導入
改革の柱3 改革推進体制の強化
1 人材育成
(1)改革を推進する職員づくり
ア 職員が職員へ伝える、「職員塾」の開催 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
① 「職員塾」を通じた他課業務の基本的な知識と課題の習得
イ 夜間スキルアップ講座の積極的受講 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
① 夜間スキルアップ講座の受講勧奨
ウ 職場かいぜんチームによる改革・改善の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
① 本年度の接遇向上重点テーマのとりまとめ
② 「5S」、「ムダ取り」の推進
③ 庁舎内環境の向上 (庁舎内の季節に応じた飾りつけ等も含む)
9
エ 職員手話講習会の開催、庁内ポータルへの動画公開 ・・・・・・・・・・・・・・・ 36
① 手話講習会の継続的な開催と手話動画の庁内ポータルでの配信
オ 天王寺区職員力向上基本プランの推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
① 「区長との意見交換」、「気づきや業務改善等のアイデアの把握と実践」、
「職員塾」、「外部講師等による研修」、「CS推進の振り返り」などの推進
カ 職員のグッドジョブ報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
① グッドジョブ報告による職員の士気向上
(2)働きやすい職場環境づくり
ア ワーク・ライフ・バランスの推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
① 「ワーク・ライフ・バランス通信」の発行
② ワーク・ライフ・バランス啓発ポスターの掲示
③ 超過勤務の大幅削減(対H27 年度比時間数で 3割削減をめざす)
④ 休暇の取得促進(夏季休暇の完全取得等)
⑤ 配偶者が出産予定の男性職員への個別呼びかけ
イ 女性の活躍推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
① 女性管理職と女性職員との懇話会の開催
ウ 5S、ムダ取り、標準化の推進、ICT の活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
① 各職場におけるチェックシートによる総点検(再掲)
② 職場かいぜんチームによるムダの洗い出し(再掲)
③ 清掃用具(掃除機、コロコロ等)の追加配備
④ 戸籍担当の執務室の動線の改善
⑤ 保険年金担当の執務室のレイアウトの変更(再掲)
⑥ 保健福祉課の執務室のレイアウトの変更
⑦ 庁舎内クリーンアップ大作戦(再掲)
⑧ ICT 活用の推進
⑨ ユーザ作業用フォルダ データ管理ルールの設定
⑩ ペーパーレス会議の推進
⑪ オープンデータの推進
⑫ 庁内ポータル アンケート機能の活用
エ 職員相互応援制度創設による繁忙職場支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
① 職員相互応援制度の創設
オ 効果的業務遂行のための事務事業用物品の整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
① 坂道が多い地域特性を踏まえた電動機付自転車の配備
10
② 現場業務を主たる業務とする職員向けの携帯電話の配備
③ 中古物品等の再利用
(3)コンプライアンスの確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
① 「天王寺区不祥事根絶プログラム」の実施
2 PDCAサイクルの徹底
(1)施策・事業のPDCAサイクルの徹底 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
① 職員向け広報マニュアルの刷新
② 予算編成時期に合わせた「PD‘L’CAサイクル」実践講座の開催
(2)内部統制体制の確立 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
① 内部統制重要取組み事項の徹底と PDCAサイクルによる自己点検
とりわけ、個人情報漏えい等事故防止について
② 区長から全職員への「個人情報漏えい等事故「ゼロ」に向けた取組みの徹底」
の通知
③ 「個人情報保護通信」の毎月発行
④ 「重要管理ポイント点検シート」による遵守しないと次の手続きに移れない
仕組みの徹底
進捗管理について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
11
新たな“取組み”(平成30年9月~)
改革の柱1 質の高い行財政運営の推進
1 質の高い効率的な行財政運営
(1)市民サービスの向上
ア 区役所庁舎の快適性・利便性の向上
【戦略と具体的取組み】
⑰ 庁舎内クリーンアップ大作戦
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
⑱ Wi-Fi 環境の整備
(担当課の発案)〔平成31年度〕
イ 窓口サービスの向上、来庁者事務手続きの改善
【戦略と具体的取組み】
⑭ 専任の庁舎案内人の配置
(担当課の発案)〔平成30年度〕
ウ 保健福祉センター分館の快適性・利便性の向上
【戦略と具体的取組み】
⑤ 保育所開設を見据えた安全・安心環境の向上
(担当課の発案)〔平成30・31年度〕
エ 区民センターの利用者サービスの向上
【戦略と具体的取組み】
⑦ Wi-FI 環境の整備
(担当課の発案)〔平成31年度〕
改革の柱2 官民連携の推進
1 官民連携の推進
(1) 官民連携による行政サービスの向上
サ 学校と地域をつなぐ取組の推進
【現状と課題】
地域と学校のつながりという面では、「小学校区教育協議会―はぐくみネットー事業」
を中心に取り組んできている。そうした状況を踏まえつつ、地域と学校の一層の連携向
上等を図るための取組について検討する。
【戦略と具体的取組み】
① 学校と地域の一層の連携向上等を図るための取組について検討
12
(職員アイデア提案)〔平成31年度〕
改革の柱3 改革推進体制の強化
2 人材育成
(1) 改革を推進する職員づくり
カ 職員のグッドジョブ報告
【現状と課題】
ニア・イズ・ベターの基本的な考え方のなかで、市民に身近な窓口として、区役所業
務は多岐にわたるとともに繁忙要素を増している状況がある。こうしたなか、市民サー
ビスの低下を招かず、職員間のコミュニケーション向上によって職員の士気を高めてい
く必要がある。
【戦略と具体的取組み】
上記のような状況のもと、職場での応援が見える形となって表れれば、職員のやる気
が増し、市民サービスの向上にもつながっていくことから、他の職員の模範ともなるよ
うないい取組を行っている職員に対し、それに気づいた職員からグッドジョブ報告を行
うことによって、士気向上につなげていく。
① グッドジョブ報告による職員の士気向上
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
(2) 働きやすい職場環境づくり
ウ 5S、ムダ取り、標準化の推進、ICT の活用
【戦略と具体的取組み】
⑦ 庁舎内クリーアップ大作戦(再掲)
⑧ ICT 活用の推進
(職員アイデア提案)〔平成30年度~〕
⑨ ユーザ作業用フォルダ データ管理ルールの設定
(担当課の発案)〔平成30年度〕
⑩ ペーパーレス会議の推進
(所属共通の取組)〔平成30年度〕
⑪ オープンデータの推進
(所属共通の取組)〔平成30年度〕
⑫ 庁内ポータル アンケート機能の活用
(担当課の発案)〔平成30年度〕
オ 効果的業務遂行のための事務事業用物品の整備
【戦略と具体的取組み】
③ 中古物品等の再利用
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
13
取組みを中止する“取組み”
改革の柱1 質の高い行財政運営の推進
1 質の高い効率的な行財政運営
(1)市民サービスの向上
エ 区民センターの利用者サービスの向上
【戦略と具体的取組み】
① 利用者への情報提供と、新たな財源確保のため、広告付き案内板を設置する
(職員アイデア提案)〔取組中止〕
【取組中止する理由】
調整の結果、広告収入を見込める場所設定が困難なことから設置を見送る。
(2)効率的な行財政運営
オ 歳入の確保
【戦略と具体的取組み】
③ 平成28年3月に設置した「真田幸村回遊ロードサイン」への広告募集
(担当課の発案)〔取組中止〕
【取組中止する理由】
屋外広告物条例により民間広告は規制されることが判明したため、実施を見送る。
(3)ICTの徹底活用
イ 防犯へのスマホゲーム「Ingress」の活用
【戦略と具体的取組み】
③ 「ポケモン GO」などスマートフォンの利用サービスの安全・安心、にぎわいづ
くりなど地域への影響について検討
(担当課の発案)〔取組中止(30 年度)〕
【取組中止する理由】
本項目は、元々、防犯へのスマホアプリの活用による地域への影響の観点から掲載し
た項目であったが、「Ingress」以外のスマホアプリの防犯への活用が見込めなかったこ
とから、その後、「ポケモン GO」などのスマホアプリを活用したにぎわいづくりを中心
に検討してきた経過がある。にぎわいづくりの観点から「ポケモン GO」などのスマホ
アプリの活用を検討してきたが、現時点で活用が見込めるアプリがなく、また当初の掲
載趣旨と検討内容の乖離も見られることから、一旦検討を見送る。
キ 学校健診データの利活用の検討
【現状と課題】
自治体のもつ行政健康資料を可視化して、次世代の政策・産業・健康社会の実現へ役
14
立てることを目的とした「学校健診情報データベース化とその利活用」について、本年
1 月京都大学大学院医学研究科から当区へ協力要請があった。
個人情報の適切な取扱いの確保、関係先との調整などが課題である。
《取組みの目的》
自治体が所管部署ごとに有する母子保健情報、学校健診情報、診療報酬請求情報、
要介護認定情報などの健康情報を長期にわたりデータベース化し解析することにより、
個人の健康増進、労働生産性の向上、介護予防、医療費削減等につなげようとするも
の。
【戦略と具体的取組み】
上記取組みの目的の趣旨に鑑み、本市関係部署、学校、医師会等の関係先と協議のう
え、可能な限りの協力を行う。
① 関係先との調整が整った後、中学生の健診データ情報(個人情報部分は除外)を提
供予定
〔取組中止〕
【取組中止する理由】
医療関係機関との調整の結果、理解が得られず取組みを見送る。
※ 以降、取組みを中止する“取組み”については、削除しています。
15
改革の柱1 質の高い行財政運営の推進 進
1 質の高い効率的な行財政運営
(1)市民サービス向上
ア 区役所庁舎の快適性・利便性の向上
【現状と課題】
来庁者の快適性・利便性の向上を図るため、この間積極的に取組みを進めてきたが、
引き続き、来庁者の満足度向上の取組みを進める必要がある。平成 25 年度以降の主な
取組みは次のとおり。
○平成 25 年度
1 階窓口サービス課(住民情報)への記載台の増設・異動受付窓口へのプライバシー確
保用のパーテーションの設置、1 階ロビーへのキッズスペースの設置、2階保健福祉
課(福祉サービス)窓口カウンターへの手作りおもちゃの設置など
○平成 26 年度
2 階保健福祉課待合スペース内のキッズスペースの設置、2階キッズルームの設置、
1 階、2 階待合スペースのカーペット貼替による美化の向上、2 階保健福祉課の受付
窓口へのプライバシー確保用のパーテーションの設置、区役所正面玄関前へのベンチ
常設化による快適な空間提供など
○平成 27 年度
1 階待合スペースへの新聞・雑誌コーナー(パズルコーナーもあり)の設置、各階エレ
ベーターホール床面への階数表示、各階エレベーターホールへの高齢者等待合椅子の
設置、庁舎内業務案内板の拡大、各階の階段名称案内表示板の設置、1 階窓口サービ
ス課(保険年金)の受付窓口へのプライバシー確保用のパーテーションの設置、エレベー
ター内への高齢者等向けの防災椅子(非常用トイレにも活用できる椅子)の配置、電子庁
舎案内板の設置など
【戦略と具体的取組み】
実施してきた取組みの検証も含め、引き続き、来庁者の視点にたち、区役所庁舎の快
適性・利便性の向上を図る。
① 待合ソファへの据え置き式手すりの設置
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
② 全ての窓口への杖置きの設置
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
③ 全ての窓口への老眼鏡の設置
(かいぜんチームの提案) 〔実施済〕
④ 庁舎案内表示の文字拡大
(担当課の発案)〔実施済〕
⑤ 暑い夏をすずやかに!「涼ん処」の設置
(担当課の発案)〔実施済〕
16
⑥ 証明写真自動撮影機の設置
(担当課の発案、かいぜんチームの提案)〔実施済〕
⑦ 庁舎内の季節感ある飾りつけ
(職員アイデア提案)〔実施済〕
⑧ 区役所画廊「真田画報」回遊展示の開設
(担当課の発案)〔実施済〕
⑨ 待合ロビー雑誌コーナーの整理促進(元の場所に戻してもらう工夫)
(職員アイデア提案)〔実施済〕
⑩ トイレ水道蛇口の改善-水の突発噴射の改善-
(担当課の発案) 〔実施済〕
⑪ トイレ臭気の改善
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
⑫ 正面玄関前ベンチのペンキ塗布による美化
(担当課の発案)〔実施済〕
⑬ 駐輪場の整理促進の検討
(職員アイデア提案)〔平成 29年度〕
⑭ トイレへの杖置きの設置
(担当課の発案)〔平成 29 年度〕
⑮ 正面玄関前へのミスト噴霧装置の設置
(担当課の発案)〔平成 29 年度〕
⑯ 待合ロビーへの“天王寺区ミニ文庫”(天王寺区にゆかりのある本)の開設
(担当課の発案)〔平成 29 年度〕
⑰ 庁舎内クリーンアップ大作戦
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
⑱ Wi-Fi環境の整備
(担当課の発案)〔平成30年度〕
イ 窓口サービスの向上、来庁者事務手続きの改善
【現状と課題】
これまで窓口サービス課における総合窓口の設置、職員の接遇向上など、窓口サービ
スの向上に取り組んできたが、窓口混雑時期には、長時間お待ちいただくこともあり、
待ち時間に対するご意見をいただくことも多い。
また、「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」が施行され、今まで以上に、手話を必要と
するすべての人の社会参加の促進と安心して暮らせる地域社会を実現することが求めら
れているが、聴覚障がい者が来庁された場合の取組みは不十分である。
【戦略と具体的取組み】
本年、「障がい者差別解消法」や「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」が施行されたこ
とを踏まえた聴覚障がい者向けの取組みも含め、来庁者の視点に立ち、更なる窓口サー
ビス等の向上に取り組む。
① 聴覚障がい者向け筆談ボードの配備
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(職員アイデア提案) 〔実施済〕
② 聴覚障がい者向けコミュニケーションボードの配備
(かいぜんチームの提案) 〔実施済〕
③ 婚姻届記念! SNS 投稿画面風顔出しパネルの設置
(かいぜんチームの提案) 〔実施済〕
④ 改葬(お墓《お骨》の引越し)手続きのホームページへの掲載
(担当課の発案) 〔実施済〕
⑤ DV 支援措置延長時の受付を窓口サービス課から保健福祉課へ変更することによ
る利用者の利便性の向上
(職員アイデア提案) 〔実施済〕
⑥ 窓口サービス課混雑カレンダー(住民情報&保険年金)のホームページへの掲載
(かいぜんチームの提案、担当課の発案) 〔実施済〕
⑦ 窓口サービス課の窓口呼び出し状況・待ち人数をパソコンやスマートフォンから
確認できるシステムの導入検討
(かいぜんチームの提案)〔実施済〕
⑧ 区民ギャラリーのカギ受け渡し担当の変更による「使用届提出先とカギ受取先の
一元化」による利用者の利便性向上
(職員意見交換会での意見) 〔実施済〕
⑨ 区民からのお問合せ用‘虎の巻’の作成による電話応対の充実
(担当課の発案) 〔実施済〕
⑩ 保健福祉課へのフロアマネージャー配置検討
(担当課の発案) 〔実施済〕
⑪ 窓口案内役としての接遇ロボットの導入
(かいぜんチームの提案) 〔平成 29年度以降〕
⑫ 聴覚に障がいのあることを示す耳マークの活用による筆談等支援策の向上
(職員アイデア提案)〔平成 29 年度〕
⑬ 手話・外国語通訳用タブレットの導入
(職員意見交換会での意見・担当課の発案)〔平成 29 年度〕
⑭ 専任の庁舎案内人の配置
(担当課の発案) 〔平成 30 年度〕
ウ 保健福祉センター分館の快適性・利便性の向上
【現状と課題】
当区では、保健福祉センター分館において乳幼児健診やがん検診、また離乳食講習会
などの健康・食育に関する各種事業を実施している。来館される方、とりわけ乳幼児と
保護者の快適な空間づくりをめざし、利用頻度が最も多い1階ホールの床カーペットの
張り替えを平成 25年度に実施するとともに、乳幼児と保護者がリラックスできるよう
に事業開始までの待ち時間にBGMを流す取組みも行っているところであるが、引き続
き、快適な空間づくりをめざす必要がある。
また、昭和 46 年建設の分館は設備が古く、区民の方が十分満足できるものではない
18
が、利便性向上のため、利用頻度の多いトイレや授乳室は改善をはかっていく必要があ
る。
【戦略と具体的取組み】
健康推進担当・地域保健活動担当の職員で実施できるものは先行して行い、順次改善
をはかっていく。
① キッズコーナー授乳室のカーテンの改善
(担当課の発案)〔実施済〕
② 玄関入り口付近の「明るく・ほっとする」空間づくり
(子どもが笑顔になる張り紙など)
(担当課の発案)〔実施済〕
③ トイレ入り口の扉の改修
(担当課の発案)〔実施済〕
④ 飲料自動販売機の設置
〔実施済〕
⑤ 保育所開設を見据えた安全・安心環境の向上
(担当課の発案)〔平成30・31 年度〕
エ 区民センターの利用者サービスの向上
【現状と課題】
区民センターについては、住民サービスの向上と経費節減を図ることを目的に、平成
18年度から指定管理者制度を導入しているが、利用者アンケート等からはまだまだ改
善の余地が見られることから、更なる利用者サービスを向上していく必要がある。
【戦略と具体的取組み】
利用者アンケートや区民から直接いただくご意見を元に、利用者サービスの向上や財
源の確保に向けた対策を講じていく。
② 当日の空室情報や行事など、SNS等を活用してタイムリーな情報発信を行うこと
で利用者の確保、空き室率の減少を目指す
(職員アイデア提案)〔実施済〕
③ ホールの椅子並べなどについて、希望者には有料での人材派遣の紹介をする
(担当課の発案)〔実施済〕
④ 利用者の快適性向上のため受付窓口周辺を美装化する
(利用者意見)〔実施済〕
⑤ トイレの快適性については、アンケートでは最も多く意見が寄せられており、快
適性向上策を順次講じていく
(利用者意見)〔平成29年度〕
⑥ 区民センター敷地内のプレハブ倉庫内の不要物を整理し、災害用物資の備蓄等に
活用する
(職員アイデア提案)〔平成29年度〕
⑦ Wi-Fi環境の整備
19
(担当課の発案)〔平成 31 年度〕
オ 天王寺図書館における自習利用の解禁
(区民の意見)
【現状と課題】
大阪市立図書館では従来より持ち込み資料だけによる自習利用は認められていなかっ
たが、区役所に寄せられた自習利用を求める区民の意見、当区教育会議委員の意見を受
け、平成 28年 4 月より天王寺図書館の一部の席において自習利用を認めることにした
ので、適宜天王寺図書館に利用状況を確認し、検証等を行う必要がある。
【戦略と具体的取組み】
取り扱い変更の狙いどおりに活用されているか、新たに認めた自習利用が本来の図書
利用を妨げることがないかなどを検証する。
① 天王寺図書館と連携し利用状況の確認・検証を行い、必要な場合改善策を講じる。
〔実施済〕
カ 避難所の利用者サービスの向上
【現状と課題】
災害時避難所においては、飲料水や食料などの備蓄をはじめ、区独自にソーラーラン
タンや仮設トイレ用品などの配備を進めているが、外見からは気づきにくい聴覚障がい
者をサポートするための物品は配備できておらず、周囲の人からの支援をスムーズに受
けられるよう取組を進めていく必要がある。
【戦略と具体的取組み】
① 避難所で聴覚障がい者であることを知らせるビブス等の配備
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
② 避難所での聴覚障がい者のコミュニケーション支援のための筆談ボード等の配備
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
(2)効率的な行財政運営
ア 光熱水費の削減
【現状と課題】
当区では、これまで、庁舎内照明の LED化の推進をはじめ、裏面利用促進によるコピ
ー用紙使用量の節減やポスター・チラシ・冊子などの部数見直しなど歳出の削減に取り
組んで来たが、空調や照明など良好な庁舎内環境に配慮しつつ、継続的な削減に取り組
んで行く必要がある。
【戦略と具体的取組み】
引き続き、庁舎内照明の LED 化に取り組むとともに、風の流れを作ることによる庁舎
内温度調整、利用頻度が低いスペースの空調の見直し、水道使用量の節減等に取り組ん
で行く。
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① 庁舎内照明の LED 化の推進
(担当課の発案)〔平成30年度以降〕
② 蛇口への水量調節器具の取付検討
(担当課の発案)〔実施済〕
③ サーキュレータ等を活用した庁舎内温度調整
(かいぜんチームの提案)〔実施済〕
④ 利用頻度が低いスペース(5 階)の空調の見直し
(かいぜんチームの提案)〔実施済〕
⑤ ESCO事業の推進による高効率空調への更新等の検討
(かいぜんチームの提案)〔平成31年度以降〕
イ 「5S」、「ムダ取り」によるムダの排除
【現状と課題】
「5S活動(整理・整頓・清掃、清潔、習慣化)」や「ムダ取り」の実践は、働きやす
い職場づくりに貢献するとともに効率的な行財政運営にも寄与するものであるが、当区
では、これまで組織的に十分な取組みは実施できていなかった。
【戦略と具体的取組み】
今年度導入される「5S活動」「標準化」にかかる実践的な研修受講を通じて職員の意
識向上やスキル、職場力の向上を図るとともに、全庁的に実施される共通のチェックシ
ートにより「5S活動」等の進捗状況を把握し活動を推進する。
① 各職場におけるチェックシートによる総点検
〔実施済〕
② 職場かいぜんチームによるムダの洗い出し
〔実施済〕
ウ 天王寺区独自の「PD‘L’CA サイクル」の徹底
(担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、区政に対する評価手法の改革として、全ての事務事業に、「あなたの声をつ
なげ隊」や「区民モニター」「区政会議」等により聴取(“L”isten)した“区民の声”を
反映する仕組みを構築し、事務事業を見直す際の独自の評価手法「PD“L”CA」サイ
クルを導入してきた。(平成 26 年度)
さらに、「PD“L”CA」サイクルに基づく事業の方向性等の判断基準を策定すること
により、各施策・事業の方向性について、聴取した区民の声をより明確に、体系的かつ
わかりやすく反映するなど、いわゆる“事業の選択と集中”の根拠の“見える化”を図
ってきた。(平成 27 年度)
こうした取組みの結果、「各区に共通する区政運営に関する事項」の調査において、「区
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政運営についての意見聴取」等の項目等で一定の評価を得たものの、更なる向上に向け
て、引き続き「PD“L”CA サイクル」の徹底に取り組む必要がある。
《過去 3 ヵ年の事務事業見直し額》
平成 26年度予算 ▲10,910 千円
平成 27年度予算 ▲ 4,465 千円
平成 28年度予算 ▲ 7,978 千円
※区長自由経費分。
施策の見直し・廃止による対前年度予算減額を示す
【戦略と具体的取組み】
引き続き、真に必要な区民サービスや重点的施策の着実な推進に向け、「PD“L”CA
サイクル」の徹底に取り組むとともに、こうした取組みが多くの区民に認知されるよう、
ホームページや広報板を活用しながら情報発信の強化に取り組む。
① 事業・施策の見直しにつなげる計画的な区民意見の聴取(Listen)と次年度予算へ
の反映
〔実施済〕
② ‘あなたの声をつなげ隊’による調査結果を分かりやすくタイムリーに発信
〔実施済〕
エ 保険年金担当の業務執行体制の改編
(担当課の発案)
【現状と課題】
保険年金担当は、従来、管理と保険の 2グループの執行体制で業務を行っており、そ
れぞれの業務ごとに窓口を分けて申請等の受付業務を行っていた。
保険料の収納率向上には、グループ間の連携が重要であるが、従来の業務体制では情
報共有や連携が不十分であった。また、窓口を 2 つに分けていたことから、来庁者も業
務の違いがわかりづらいため、番号札の取り間違いによる並びなおしや番号札を 2 重に
取るなど、特に混雑時には来庁者に負担がかかっていた。
そこで、窓口業務の効率化とともに市民サービスの向上を図るため、保険年金担当の
業務体制の一体化、及び窓口の受付の一本化を平成 28 年 4 月 1日に実施したところで
ある。
【戦略と具体的取組み】
業務体制変更に伴う業務の効率化について、定期的に検証を行い、適宜、業務体制の
見直しを行い、より効率的でかつ市民サービスの向上を図る。
また、効率的な業務を行うため、執務室内のレイアウト変更を国保システムの機器更
改にあわせて実施する。
① 業務体制変更に伴う効果を繁忙期の状況を踏まえて検証
〔実施済〕
6 月 国民健康保険料決定通知書の送付
7 月 後期高齢者医療の保険料決定通知書の送付及び被保険証の更新
8 月 限度額適用認定証等の更新(国保・後期)
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② 検証後、課題等があれば実施可能なことから順次対応
〔実施済〕
(例)・窓口対応を円滑に行うためのチェックリストの作成など
・来庁者が窓口の受付状況をわかりやすくするとともに職員の窓口対応が円滑に
行えるようにボイスコールの機種変更を行う。
③ 保険年金担当の執務室のレイアウト変更
〔実施済〕
オ 歳入の確保
【現状と課題】
当区においては、平成 26 年度から広告取扱事業者の制度を導入して民間事業者を活
用するとともに、広告付各種媒体(電子庁舎案内、電子番号案内等)の導入や、区内自
転車駐車場の広告枠設置、講堂等の目的外使用許可による有料貸出の推進などを通じて、
目標額を上回る独自歳入確保に努めてきた。しかしながら区民ニーズに即した施策の展
開を図るため一層の歳入の確保に努めなければならない。
【戦略と具体的取組み】
さらなる歳入確保をめざし、あらゆる可能性を追求するとともに、広告媒体によって
は地道な営業活動を実践する。
① 証明写真自動撮影機の設置 (再掲)
② ネーミングライツ(歩道橋)の顧客確保
(担当課の発案)〔平成 29 年度〕
③ 区民センターにおける広告付き案内板の設置 (再掲)
④ 保健福祉センター分館への飲料自動販売機の設置 (再掲)
⑥ 天王寺真田幸村博実行委員会から寄贈された「真田丸復元ジオラマ」の有料貸出
し
(担当課の発案)〔実施済〕
⑦ 協力広告代理店制度の導入による不人気媒体の販売促進
(担当課の発案)〔実施済〕
(3)ICTの徹底活用
ア 災害時の情報伝達への LINE「グループトーク」機能の活用
(職員アイデア提案)
【現状と課題】
当区では災害時の情報伝達機能として電話連絡網、MCA無線機およびハイパワー無
線機を整備している。また、災害時に参集できない場合には電話またはメールにて区災
害対策本部へ連絡するよう区職員に周知するとともに、緊急区本部員については携帯電
話・メールアドレスを把握している。
しかし、平成 28年 4 月に発生した熊本地震では職員間の電話連絡網が通じず役に立
23
たなかった。また、MCA無線機・ハイパワー無線機については主として区災害対策本
部各組織間の情報伝達での使用を基本としており、台数に限りがある。
【戦略と具体的取組み】
熊本地震では LINE で安否確認、召集連絡等がなされており、当区においても現在の
情報伝達手法を補完するため LINE を活用し、災害時の情報伝達手法の確保に万全を期
す。
① 緊急区本部員と危機管理課防災担当のグループ設定
〔実施済〕
② その他の区災害対策本部職員間の必要なグループ設定
〔実施済〕
③ 天王寺区災害救助青年部(地域防災リーダー)と区危機管理課職員との間のグルー
プ設定
〔実施済〕
④ その他の地域の防災関係協力者とのグループ設定
〔平成 29 年度〕
イ 防犯へのスマホゲーム「Ingress」の活用
(職員アイデア提案)
【現状と課題】
当区では、地域活動協議会など地域人材による子ども等の見守り活動は従来から行わ
れていたが、地域だけの取組みでは負担感も多く、子どもを対象とした不審事案も後を
絶たない状況にある。
【戦略と具体的取組み】
スマホゲーム「Ingress」の利用者が地域を巡回していることに着眼し、昨年度、寺田
町公園において「Ingress」利用者に協力を呼びかけ、「天王寺区防犯エージェント」と
して登録してもらい、防犯エージェントの証(特製バンダナ)を着用しながら寺田町公園周
辺の子どもの安全を意識した見守り活動を実施してもらうことにした。
① 二つ目の公園へ拡大
〔実施済〕
② 上記取組みを検証し更なる効果的手法を展開
〔実施済〕
③ 「ポケモン GO」などスマートフォンの利用サービスの安全・安心、にぎわいづ
くりなど地域への影響について検討
〔平成 29 年度〕
ウ 子育て情報アプリ「ぎゅっと!」の機能改善
(利用者の意見)
【現状と課題】
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当区では多忙な養育者が、子育てに必要な情報をいつでもどこでも手軽に知ることが
できるよう、スマートフォンで利用できる子育てアプリを平成27年2月にリリースし、
平成28年7月現在、ダウンロード数 1,783 件と、多くの子育て世帯に利用されている
一方、利用者からの「アプリの機能がわかりにくい、知らない」といった意見がある。
また、アプリ利用者間のつながり作りのコンテンツであるツイッター連携機能「みんな
の声」の利用が進んでいないという課題もある。
【戦略と具体的取組み】
利用者からのアンケートやモニター会での意見を反映するため、下記のとおりアプリ
機能や掲載記事の改善を行う。〔平成 28 年度〕
① 利用者の意見から「みんなの声」の投稿には抵抗があることがわかったため、利
用者にとって興味のある記事を掲載するなど掲示板的な役割を持たせることとし、
幼稚園や保育園の給食や季節のメニューなどを定期的に掲載する。
〔実施済〕
② アプリのコンテンツをわかりやすくするためトップ画面を作成し、「探す」「お知
らせ」「予防接種」「設定」「マニュアル」など主要メニューを設置する。
〔実施済〕
③ 使い方がわかりづらいという意見が多いため下記の改善を行う。
・ トップ画面に設置した「マニュアル」には初めてアプリを利用する方向けの案内
を表示する。
・ マニュアルの記載内容をわかりやすくする。
・ 検索メニューに具体的な内容を表示する。
・ 子どもの年齢にあったイベント情報の表示や通知を受けるためのパ―ソナル設
定」の設定画面に説明文を掲載する。
〔実施済〕
エ 保育コンシェルジュによるタブレット端末を活用した情報提供
(担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、子育て支援サークル、子ども子育てプラザ等において保育コンシェルジュ
が出張相談を行っているが、保育施設等に関する情報は紙ベースの資料によるため、十
分な説明をしきれない場合がある。
そこで、総務局からタブレット端末を借り、タブレットに保育施設等の情報を掲載す
る準備を進めている。手順として次のとおりである。
A) 庁内パソコンで保育施設等のデータベースを作成
B) 施設の基本情報票をデータベースから作成
C) 各施設のパンフレット、チラシをPDF化
D) A~Dのデータをワンドライブに保存
【戦略と具体的取組み】
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タブレットを利用する効果は次のとおりである。
・ 出張先に保育施設等の膨大な資料を持ち運ばなくてすむ。
・ 利用者にとって必要な情報のみ見せることができる。(例えば、一時保育施設の
情報だけ抽出など)
・ 大阪市のホームページから24区情報を表示、案内できる。
・ 子育て情報アプリ「ぎゅっと!」をインストールすることで、園庭開放などのイ
ベント情報も案内できる。
一方で、出張先での案内のため、施設情報を印刷して区民に渡すことができないとい
う課題が考えられるが、これについては出張相談先で資料を希望される方には、パソコ
ンメールアドレス宛に希望する施設情報のデータを送付し、パソコンをお持ちでない方
には後日郵送するなどの対応をする。
① 保育コンシェルジュの出張相談時にタブレット端末を活用した情報提供を行う。
(当初は総務局からのレンタルで試行し、スムーズに運用できれば所属内他部署が
所有する利用頻度の低いタブレットを活用する)
〔実施済〕
オ 英語ディベート事業におけるタブレット端末の活用
(担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、これからのグローバル社会に必要な英対話力の向上を目的として中学生を
対象とした「英語ディベートスクール事業」を実施しているが、その一環として、受講
者に iPad を無償貸与(ソフトバンク㈱の協力)し、オンライン指導も行っている。
当事業については、受講者の拡大、及び受講した人からの評価等を踏まえたより効果
的な事業設計が課題である。
【戦略と具体的取組み】
平成 29 年度から実施される小学 1年生からの英語学習に備え、本年度から小学生を
対象とした事業を新規で行うこととしており、効果的なものとなるよう検証を行いなが
ら改善を重ねる。
① 当事業のタブレット端末活用についても活用状況を検証し必要な改善を講じる。
〔実施済〕
カ LINE@を活用したプッシュ型情報発信の強化
(職員アイデア提案・担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、広報紙の全面リニューアル(平成 26 年 5 月)による紙面の充実に加え、
ホームページ、facebook、twitter など多様な媒体を活用しながら情報発信に努めてき
た結果、「各区に共通する区政運営に関する事項」の調査において、一定の評価は得られ
たものの、「取組みに関する情報伝達」の項目において肯定的意見が 3割を下回るなど、
“伝わる”ことを意識した情報発信の更なる強化が課題となっている。
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【戦略と具体的取組み】
広報紙は即時性に課題があり、ホームページや facebookはユーザ側のアクセスに委
ねられ訴求力に課題がある。そこで、圧倒的なユーザを誇る LINE@を活用し、若年層を
ターゲットにイベント告知、各種勧奨といったプッシュ型の情報発信を強化することに
より、情報伝達に関する区民満足度の向上をめざす。
① LINE@(パブリックアカウント)を取得、情報発信を開始
〔実施済〕
② ユーザのニーズや満足度を把握するため、リサーチページを活用し、投票や簡易
アンケートを実施
〔平成 29 年度〕
③ “友だち登録”のインセンティブとなるよう、区のマスコットキャラクターをモ
チーフとしたスタンプの導入を検討
〔平成 30 年度〕
ク ホームページによる情報発信の充実
(担当課の発案・かいぜんチームの提案)
【現状と課題】
本市ホームページは、CMS(ホームページ運用管理システム)の採用により職員が直
営でデータの更新・管理を行っている。システムの運用開始から6年以上経過し、カテ
ゴリ(分類)の多さやコンテンツ数の増加などが“見やすさ”“情報の探しやすさ”を大
きく損なっていること、スマートフォンを意識したデザイン、SNSとの連携といった最
新技術に対応できていないことなどの多くの課題を抱えている。(区ホームページも同様)
【戦略と具体的取組み】
現在、全庁的に CMS の再構築及びホームページのリニューアルに向け、カテゴリ(分
類)の整理、見直しや、既存コンテンツを精査(不要、類似コンテンツの削除)すると
ともに、モバイルファーストを意識したトップページデザインの設計(レスポンシブウ
ェブデザインの採用)に取り組んでいる。
また、リニューアルに併せて、コンテンツの編集ルールを整理し、コンテンツ数の増
加を抑制することなどにより、検索性、利便性の向上を図る。
さらに、動画も含めた魅力あるコンテンツの充実に取り組む。
① トップページデザインの改善
(レスポンシブウェブデザインの採用、バナーなどビジュアルエリアの拡大、検
索ボックスを中心に配置、操作性を意識した分かりやすい構成など)
〔実施済〕
② カテゴリ(分類)の見直し、コンテンツ内容に応じた適切なカテゴリ(分類)の
適用を含め、コンテンツ編集ルールを設定
〔実施済〕
③ 大阪市こころを結ぶ手話言語条例を踏まえ、手話に親しむきっかけとなる手話動
画コンテンツを新たに配信(youtube)
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〔平成29年度〕
ケ Outlook 予定表の活用
【現状と課題】
庁内情報パソコンに搭載されている Outlook 予定表(スケジューラ)を全ての職員
が十分活用しているとは言い難い状況にある。
【戦略と具体的取組み】
庁内情報パソコンを利用する職員全員が、有効に活用し情報を共有化することにより
一層の業務の効率化を図る。
① 大阪市ルール並びに所属ルールに則り、全職員がOutlook 予定表(スケジューラ)
を活用する。
〔実施済〕
(4)環境と安全の基盤づくり
ア 環境に配慮した率先的な取組み
【現状と課題】
当区では、これまで、庁舎内照明の LED化の推進をはじめ、屋上への太陽光発電設備
の設置、裏面利用促進によるコピー用紙使用量の節減やポスター・チラシ・冊子などの
部数見直しなど環境に配慮した取組みを推進してきたが、公共施設における低炭素化の
推進など、さらなる率先的な取組みが求められている。
【戦略と具体的取組み】
引き続き、庁舎内照明の LED 化に取り組むとともに、利用頻度が低いスペースの空調
の見直し、水道使用量の節減等に取り組んでいく。
① 庁舎内照明の LED 化の推進 (再掲)
② 蛇口への水量調節器具の取付検討 (再掲)
③ 利用頻度が低いスペース(5 階)の空調の見直し (再掲)
④ ペットボトルのキャップ提供によるワクチンの寄付
(かいぜんチームの取組み) 〔実施済〕
イ 迅速な災害対応ができるリスク管理
【現状と課題】
南海トラフ巨大地震における津波や浸水など、大規模災害発生時において、大阪市の
行政機能が低下した場合であっても、必要不可欠な業務を継続する必要がある。
平成 28 年 3 月に「大阪市業務継続計画」(第1版)が策定されたが、計画の実効性を
確保するために、区における業務詳細一覧および具体的な業務の実施方法を示したマニ
ュアルを策定し、迅速な災害対応ができるリスク管理を進める必要がある。
【戦略と具体的取組み】
実効性のあるリスク管理体制を整えるために、「大阪市地域防災アクションプラン」に
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沿って、当区の業務詳細一覧等の策定とその検証のために、以下の取組みを進める。
① 業務継続のための業務詳細一覧の策定
〔実施済〕
② 業務実施マニュアル(仮称)の策定
〔平成 30 年度〕
③ 訓練等による上記取組みの検証
〔平成 31 年度〕
④ オフィス家具、事務機器類転倒防止措置の実施
〔平成 29 年度〕
2 公共施設等の見直し
(1)市民利用施設の受益と負担の適正化
ア 天王寺区民センターの使用料の点検・精査
【現状と課題】
市民利用施設の使用料について、大阪市が平成 25 年6月にとりまとめた「市民利用
施設に係る受益者負担のあり方(案)」に基づき、指定管理者の更新時期にあわせて点検・
精査し、受益と負担の適正化を図ってきたが、いまだ参考・目安となる受益者負担基準
に達していない施設もあることから、今後も引き続き取組みを進めていく必要がある。
【戦略と具体的取組み】
市民利用施設の使用料について、「必需性(提供されるサービスが日常生活のうえで必
需的かどうか)」と「市場性(民間でも提供されているものかどうか)」の観点から、施
設の特性等に応じた受益と負担の適正化を図る。
① 全市方針に基づき市民利用施設の使用料について、点検・精査し、経費節減や利
用促進等に努めたうえで、必要に応じて料金改定を行う。
〔現在の指定管理者の契約期限である平成 32 年度に向けて検討〕
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改革の柱2 官民連携の推進
1 官民連携の推進
(1)官民連携による行政サービスの向上
ア 区内企業等との連携による地域力の向上
(職員アイデア提案)
【現状と課題】
天王寺区内には、約 7,000 の事業所があり、7つの上場企業をはじめ、世界最古の企
業、府内屈指の規模を誇る信用金庫、高度なテクノロジーで注目を集める企業など個性
的な企業が本社を置いている。
しかしながら、天王寺真田幸村博などで協賛をいただいた企業もあるが、まったくつ
き合いがない企業等もあり、近隣にありながら継続的・安定的な関係構築には至ってい
ない。
【戦略と具体的取組み】
区内の企業が有するそれぞれの強みを公共の分野で活かしていただく仕組みを構築す
る。
① 区内の企業に「天王寺区応援団(仮称)」としてエントリーしてもらい、区 HPに
掲載するとともに、企業 HPへのリンクや企業紹介等を行う。各企業には、それ
ぞれの強みを活かして天王寺区を「自由に応援」してもらうことを基本としつつ、
天王寺区が実施する各種事業への協力依頼等も行う。
〔実施済〕
イ 災害時協力企業・事業所等登録制度の創設
(担当課の発案・他区先例参考)
【現状と課題】
近年、従来の想定を超えるような大規模災害が発生して甚大な被害をもたらしており、
迅速な救護・被災者支援を行うためには、行政の力だけではなく、民間事業所等の協力
が必要不可欠である。
【戦略と具体的取組み】
民間事業所等が有する人的、物的資源を地域の重要な防災力として捉え、災害発生時
に協力いただけるよう、予め登録を呼びかけるとともに、区へ協力する事業所である旨
を顕彰し、区の防災力向上を図る。
① 登録制度創設
〔実施済〕
② 事業所に対する登録に向けた個別働きかけおよび広報
〔実施済〕
30
ウ 区薬剤師会、医療機関と連携した災害時の医薬品の確保
(担当課の発案・他区先例参考)
【現状と課題】
災害時には、多数の負傷者が同時多発的に発生することが予想され、負傷者への迅速
な対応を図り、区民の安心・安全を確保することが必要である。
しかし、負傷者の治療に必要な医薬品には使用期限があることから、これまで区とし
て災害に向けた医薬品の備蓄は行っておらず、災害時に不足して医療救護活動の支障と
なる恐れがある。
【戦略と具体的取組み】
地域の防災力の向上を図り、区民の安心につなげるために、他区の先進例では、医師
会、薬剤師会の協力を得て、区内の拠点医療機関に予め医薬品を備蓄しておき、災害時
には救護所に派遣される医師、薬剤師が当該医療機関に備蓄している医薬品を持ち出し、
被災者への医療救護活動および調剤・服薬指導にあたるなど、災害時に迅速に対応でき
る体制を整えているところがあるので、この先進例を参考に必要な仕組みを構築する。
① 区薬剤師会など関係機関へ協力を求め、災害時に備えた医薬品の備蓄体制を構築
する。
〔平成29年度〕
② 医薬品の調達手続きおよび区民向け広報
〔平成 29 年度〕
エ マンション住民との協働による防災力の向上
(担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、区役所と地域活動協議会等地域との連携により、防災力の向上の取組みを
進めてきたが、近年建設が進み区内住戸の 8 割を超える集合住宅居住者は地域活動への
関わりが一般的に薄く、集合住宅(マンション)における防災力の向上が課題である。
【戦略と具体的取組み】
規模の大きなマンションから順次、区役所から呼びかけを行い、マンション住民によ
る自主防災組織の立ち上げを支援するとともに、飲料水・食糧等の備蓄、家具転倒防止
策の普及を図る。
上記取組みと並行して、災害時に互いに助け合う関係構築をめざして、地域との関係
の強化に向けた働きかけも推進する。
① 50 戸以上のマンション(約 100 棟)へダイレクトメールを送り、少なくとも 3 棟
程度のマンションと区役所との関係を構築する。
〔実施済〕
② 上記で関係を構築したマンションにおいて住民による自主防災組織を立ち上げ、
備蓄等の促進を図る。
〔防災組織の立ち上げは平成 29 年度〕
31
③ 上記マンション住民の災害時備蓄を行った世帯割合及び家具転倒防止策を講じ
た世帯割合ともに 80%を実現
〔平成 30 年度〕
④ ①の関係構築からの流れを順次拡大
〔平成 29 年度以降〕
オ 寺社と連携した地域防災力の向上
(担当課の発案)
【現状と課題】
南海トラフ巨大地震では湾岸エリアを中心に甚大な津波被害の発生が予想されている。
天王寺区の想定震度は震度 6 弱程度で津波による浸水は想定されていないが、ひとたび
大津波が発生した場合には湾岸地域を中心に多くの市民が上町台地上に位置する当区に
流入すると予想される。
関係区では津波避難ビル(垂直避難)確保の取組みは進められているものの、水平避
難にかかる上町台地上の区との連携が課題となっている。
【戦略と具体的取組み】
上町台地西側からの避難者を受け入れることのできるスペースとして、防災意識が高
く、かつ受入条件が整っている区内の寺院の協力を得て、境内を一時避難場所や収容避
難先確保までの一時中継場所など、発災後初期の市民の円滑な避難行動に資する施設と
して活用させていただくものである。
① 寺院との意見交換、協定締結、災害対策基本法に基づく指定手続き(第一次協力寺
院)
〔実施済〕
② 必要物資調達手続き
〔平成 29 年度〕
③ 協力寺院の拡大
〔平成 29 年度以降〕
カ JR 環状線各駅との協力
(担当課の発案)
【現状と課題】
JR西日本には、一部駅での広報紙配架や地域美化活動の取組みに協力いただいてい
るが、環状線全 19駅中5駅が当区内に存するといった“拠点性”からすれば、各駅は
区政運営にとって重要なパートナーであり、将来に渡って相互協力可能なスキームの構
築が喫緊の課題となっている。
【戦略と具体的取組み】
同社が進める「大阪環状線改造プロジェクト」により、区内各駅の改良、美装化が進め
られているが、同プロジェクトの重点施策の 1つに、「地域 (や他交通事業者)との
連携」が掲げられている。
32
同社が“強み”を活かして取り組まれる社会貢献的な取組みが、当区との連携により相
乗的に効果を発揮できるよう、相互協力協定(仮称)の締結に取り組む。
① 相互協力協定(仮称)の締結
〔平成 29年度〕
〈協力内容の一例〉
・ 全5駅構内での広報紙、重要施策の広報リーフレット等の設置、ポスター掲
出箇所の提供
・ 駅周辺美化活動、放置自転車対策への協力
・ 不審者発見時情報伝達 など
なお、区は区広報媒体での各種広報協力を展開
② 協力分野の拡大を検討
〔平成 29 年度〕
キ 区内企業との連携による健康推進の取組み
(担当課の発案)
【現状と課題】
当区では、区民の方の健康保持及び増進をはかるため、区役所と区医師会・歯科医師
会・薬剤師会・食生活改善推進員協議会・健康づくり推進協議会等との連携により健康
づくりのイベントを開催しているが、区内企業の参画により、さらに魅力ある内容とし、
多くの区民の参加をめざすことが課題である。
【戦略と具体的取組み】
区内の健康に関連する企業を発掘し、健康づくりのイベントへの参画を順次進める。
① 区内の健康に関連する企業の選定
〔実施済〕
② 選定した企業への参画要請及び参画(2 企業)
〔実施済〕
③ 順次拡大
〔平成 30 年度以降〕
ク 官民連携によるシティプロモーションの推進
【現状と課題】
当区のシティ・プロモーションは、周遊マップの作成、天王寺真田幸村博の開催、真
田幸村回遊ロードサイン・真田丸の顕彰碑の設置などを実施してきたが、それにより盛
り上がってきた地域の機運を元に、地域住民や企業等が主体となり、行政も一緒に官民
連携して天王寺区のブランディング・アップのためのシティ・プロモーションの推進が
必要となっている。
【戦略と具体的取組み】
地域住民を主体とした団体や、民間企業の動向を元に、行政も連携したシティ・プロ
モーションを展開していく。
33
① 天王寺観光協議会等と連携した天王寺真田幸村博の開催
(区民からの提案)〔実施済〕
② 全国社寺観光協会が下寺町に建設予定の宿坊「和空」と連携した周辺エリアへの
集客
(担当課の発案)〔実施済〕
③ 大阪松竹座と連携した文化振興 ~区民デーの設定~
(職員アイデア提案)〔実施済〕
④ 天王寺区マスコット・キャラクター‘ももてんちゃん’を使った商品開発促進
(かいぜんチームの提案)〔平成 29 年度〕
⑤ てんのうじ観光ボランティアガイド協議会等との連携による天王寺観光資源の紹
介・共同事業の実施
(担当課の発案)〔平成 29 年度〕
ケ 区内企業と連携した広報戦略の強化
(担当課の発案・他区事例参考)
【現状と課題】
当区では、“思わず手にとりたくなる広報紙”をめざし、ユニークな表紙、表紙に関連
した特集記事の導入(2面)など紙面の充実に取り組んできた。さらに、区が“伝えた
い”情報を“読んでもらう”ためには、手にとった読者の関心を維持し各種情報ページ
まで誘導できるよう“楽しめる”企画、仕掛けが必要である。
また、全面リニューアルから概ね 2年半が経過し、更なる改善に向け、広報紙への満
足度、意見など読者ニーズを収集するチャネルを増やす必要がある。
【戦略と具体的取組み】
区民に楽しんでもらえる企画として、表紙や特集記事に関連した“読者プレゼント付
きクイズ”(あわせて広報紙へのご意見募集を実施)を試行的に実施したところ、好評を
得て多くのご意見をいただいた。
読者プレゼントが投稿のインセンティブとなっており、楽しめる企画として、また意
見募集のツールとしても有効であることから、引き続き実施することとし、広報紙での
自社商品の PR を希望される区内企業に対してプレゼントやサービス提供の協力を依頼
する。
① 広報紙において区内企業の協力のもと“読者プレゼント付きクイズ”を本格実施
〔実施済〕
コ 区内企業からの庁舎内環境改善の協力
【現状と課題】
当区では、これまで、区内企業等から、庁舎玄関前に設置したももてんちゃんの行燈
や、雨天時に濡れた傘をビニール袋に入れるための機器「かさぽん」、キッズルームに設
置した幼児用玩具(すべり台)などの寄付を受け、庁舎内の環境改善に活用するなどし
てきた。
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【戦略と具体的取組み】
今後とも、篤志ある区内企業等に協力いただくことで、施設・設備の課題等も踏まえ
つつ、庁舎内の環境改善等に活用させていただく。
① 待合ソファへの据え置き式手すりの設置 (再掲)
② 区役所画廊「真田画報」回遊展示の開設 (再掲)
サ 学校と地域をつなぐ取組の推進
【現状と課題】
地域と学校のつながりという面では、「小学校区教育協議会―はぐくみネットー事業」
を中心に取り組んできている。そうした状況を踏まえつつ、地域と学校の一層の連携向
上等を図るための取組について検討する。
【戦略と具体的取組み】
① 学校と地域の一層の連携向上等を図るための取組について検討
(職員アイデア提案)〔平成31年度〕
(2)最適な民間活力手法の導入
ア 区民センターにおける指定管理者制度を活用した更なる改善
【現状と課題】
天王寺区民センターにおいては指定管理者制度を導入し、元喫茶スペースの有効活用
(チャレンジスペース)や、自主事業の幅広い展開による収益や管理運営経費の縮減にあて
る提案を求め、利用者の満足度の向上や経費の削減に一定の効果を得ることができてい
るが、今後、更なる満足度の高い安定的なサービスに向けた改善が必要である。
【戦略と具体的取組み】
次期指定管理者の募集(平成32年度)に向けて、利用者アンケート等により住民ニーズ
を把握し、利用者満足度の向上、貸室の利用率の向上、経費削減につながる提案を向け
た盛り込むなど、次期募集要項に反映させていく。
① 現在、来館または FAX による申し込みを、インターネットを利用して貸室の申
し込みができるシステムの検討
(担当課の発案)〔29年度以降〕
② 地域コミュニティを考慮し、収入の確保も含めた、区民センターの新たな活用方
法の提案
(担当課の発案)〔平成 32 年度以降〕
③ 現在、利用されていないスペース(ロビー等)の活用方法の提案
(職員アイデア提案)〔平成 32 年度以降〕
④ 利用率向上のための使用料キャンセル料制の導入
〔実施済〕
35
改革の柱3 改革推進体制の強化 進
1 人材育成
(1)改革を推進する職員づくり
ア 職員が職員へ伝える、「職員塾」の開催
【現状と課題】
平成 25 年 4 月に策定した「天王寺区役所 職員力向上基本プラン」に基づき、職員
(主として係長級・係員)が、自ら携わる業務の課題解決事例等について受講職員に説
明を行う「職員塾」を年に数回開催し、受講者の企画力向上、説明者のプレゼン能力の
向上に努めてきた。
当初は、職員の企画力の向上を主たる目的としていたことから、テーマは企画事案を
中心に取り組んできたが、「他課業務等を知り区政全体への理解を深めたい」という声も
あり、職員のニーズに即したテーマ選定が求められている。
【戦略と具体的取組み】
常に職員のニーズを把握しながら効果的なものとし、職員力の向上につなげる。
① 「職員塾」を通じた他課業務の基本的な知識と課題の習得
(受講者からの意見) 〔実施済〕
イ 夜間スキルアップ講座の積極的受講
【現状と課題】
基礎自治体の職員としての基礎力、職務遂行能力の向上を目的として、夜間スキルア
ップ講座が職員人材開発センターにおいて開催されているが、天王寺区役所では、主な
講座ごとに対象職員層を定め 6 ヵ年で対象職員全員が受講できるよう勧奨を行ってきた。
その結果、職員数に対する受講率では 24 区でトップクラスとなっているが、引き続き、
若年層職員を中心に計画的な受講を促し人材育成につなげていかなければならない。
【戦略と具体的取組み】
引き続き、夜間スキルアップ講座の募集後すみやかに、若年層職員を中心に、受講勧
奨を行うことにより、大阪市を取り巻く様々な状況や環境に対応できる職員の育成を支
援する。
① 夜間スキルアップ講座の受講勧奨
〔実施済〕
《主な講座と対象とする職員層の例》
・ 地方自治法講座、民法講座、行政法講座
→50 歳未満の行政職 2、3 級相当の職員
・ 地方公務員法
→各課庶務担当係長
・ 財務諸表の見方
36
→係長級職員 など
ウ 職場かいぜんチームによる改革・改善の推進
(かいぜんチームの取組み)
【現状と課題】
本年 5 月、昨年度までの職場改善と窓口サービス改善のプロジェクトチームを発展さ
せ「職場かいぜんプロジェクトチーム」を立ち上げ、窓口サービスの改善にとどまらず、
区民サービスの一層の向上、より効果的・効率的な区政運営、職員の負担軽減につなが
る事務の効率化や職場環境の改善などについて、主体的に取組みの検討・発案を行って
いる。
【戦略と具体的取組み】
職場かいぜんチームを各職場の改革・改善の推進役として、検討・発案を行ってもら
うとともに、自ら率先して取り組んでもらうことにより、職員が主体となった改革・改
善の取組みを進める。
① 本年度の接遇向上重点テーマのとりまとめ
〔実施済〕
② 「5S」、「ムダ取り」の推進
〔実施済〕
③ 庁舎内環境の向上 (庁舎内の季節に応じた飾りつけ等も含む)
(職員アイデア提案、担当課の発案) 〔実施済〕
エ 職員手話講習会の開催、庁内ポータルへの動画公開
【現状と課題】
天王寺区役所では、平成 26 年度から業務時間外に、手話を学ぶきっかけを提供する
ことを目的に、地域の手話サークルのご協力をいただきながら職員による職員のための
手話講習会を開催しているが年2回の開催であり、実践できる力を身に付けるには至っ
ていない。
今年 1 月には、「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」も公布・施行され、行政として
手話を普及し手話を使用できる環境を整備していくことが求められており、定着を促す
ための方策が必要である。
【戦略と具体的取組み】
引き続き手話講習会を開催するとともに、新たに庁内ポータルに動画を掲載すること
により、仕事や日常でよく使う手話から少しずつ実践できる力を習得できるよう努めて
いく。
① 手話講習会の継続的な開催と手話動画の庁内ポータルでの配信
(担当課の発案) 〔実施済〕
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オ 天王寺区職員力向上基本プランの推進
【現状と課題】
天王寺区役所では、平成 25 年 4 月に、職員一人ひとりが、「自律した職員」として
主体的に市民のために何ができるかを常に考え、地域の特性や住民ニーズに対応した事
業・施策を自ら企画し実施する力を養うために「天王寺区役所 職員力向上基本プラン」
を策定し、「めざす職員像」を示し、計画的な職員づくりを行っているが、改革を推進す
る職員づくりの観点から、一層の取組みを進めなければならない。
【戦略と具体的取組み】
改革を推進する人材育成のため「5S活動」、「ムダとり」に対する意識向上にも努め
ながら、引き続き「天王寺区役所 職員力向上基本プラン」における「めざす職員像」を
実現するための取組みを着実に実施する。
① 「区長との意見交換」、「気づきや業務改善等のアイデアの把握と実践」、「職員塾」、
「外部講師等による研修」、「CS推進の振り返り」などの推進
〔実施済〕
カ 職員のグッドジョブ報告
【現状と課題】
ニア・イズ・ベターの基本的な考え方のなかで、市民に身近な窓口として、区役所業
務は多岐にわたるとともに繁忙要素を増している状況がある。こうしたなか、市民サー
ビスの低下を招かず、職員間のコミュニケーション向上によって職員の士気を高めてい
く必要がある。
【戦略と具体的取組み】
上記のような状況のもと、職場での応援が見える形となって表れれば、職員のやる気
が増し、市民サービスの向上にもつながっていくことから、他の職員の模範ともなるよ
うないい取組を行っている職員に対し、それに気づいた職員からグッドジョブ報告を行
うことによって、士気向上につなげていく。
① グッドジョブ報告による職員の士気向上
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
(2)働きやすい職場環境づくり
ア ワーク・ライフ・バランスの推進
【現状と課題】
職員が能力を十分に発揮し、高い士気をもって効率的に業務を行うためには、ワー
ク・ライフ・バランスの推進を図る必要がある。超過勤務が 24 区平均を大幅に上回る
状況にある当区においては、これまで以上に、ワーク・ライフ・バランスに配慮した職
場環境の整備による組織活性化が求められている。
【戦略と具体的取組み】
区長の「イクボス宣言」やワーク・ライフ・バランス推進期間にあたってのメッセー
38
ジ発信など、区長が率先して職員に呼びかけるなどして、ワーク・ライフ・バランスの
推進を図る。
① 「ワーク・ライフ・バランス通信」の発行
〔実施済〕
② ワーク・ライフ・バランス啓発ポスターの掲示
〔実施済〕
③ 超過勤務の大幅削減(対H27 年度比時間数で 3割削減をめざす)
〔平成 33 年度〕
④ 休暇の取得促進(夏季休暇の完全取得等)
〔実施済〕
⑤ 配偶者が出産予定の男性職員への個別呼びかけ
〔実施済〕
イ 女性の活躍推進
【現状と課題】
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が、平成 28
年 4 月 1 日に制定・施行されたことに伴い、自らの意思によって職業生活を営む女性の
個性と能力が十分に発揮されることが一層重要となっている。
【戦略と具体的取組み】
人材育成の取組みの一つとして当区で実施している職員塾の場を活用して、女性管理
職による自らのキャリア形成を考えるきっかけとしてもらうためのセミナーを実施する
ことにより、女性職員がその能力を十分に発揮し、活躍できるよう環境整備を行う。
① 女性管理職と女性職員との懇話会の開催
(担当課の発案) 〔実施済〕
ウ 5S、ムダ取り、標準化の推進、ICT の活用
【現状と課題】
「5S活動(整理・整頓・清掃、清潔、習慣化)」や「ムダ取り」の実践、ICT の活用
は、効率的な行財政運営に貢献するとともに、働きやすい職場環境づくりにも寄与する
ものであるが、当区では、これまで組織的に十分な取組みは実施できていなかった。
【戦略と具体的取組み】
「5S活動」「標準化」「ICT」にかかる実践的な研修受講を通じて職員の意識向上やス
キル、職場力の向上を図るとともに、各所属ごとで策定するアクションプランに基づく
取り組みなどを通じて、「5S活動」等の進捗状況を把握し活動を推進する。
また、効率的な事務遂行ができるよう執務室内のレイアウト変更も実施する。
① 各職場におけるチェックシートによる総点検 (再掲)
② 職場かいぜんチームによるムダの洗い出し (再掲)
39
③ 清掃用具(掃除機、コロコロ等)の追加配備
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
④ 戸籍担当の執務室の動線の改善
(担当課の発案)〔実施済〕
⑤ 保険年金担当の執務室のレイアウトの変更 (再掲)
⑥ 保健福祉課の執務室のレイアウトの変更
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
⑦ 庁舎内クリーンアップ大作戦(再掲)
⑧ ICT 活用の推進
(職員アイデア提案)〔平成30年度以降〕
⑨ ユーザ作業用フォルダ データ管理ルールの設定
(担当課の発案)〔平成 30 年度〕
⑩ ペーパーレス会議の推進
(所属共通の取組)〔平成30年度〕
⑪ オープンデータの推進
(所属共通の取組)〔平成30年度〕
⑫ 庁内ポータル アンケート機能の活用
(担当課の発案)〔平成30年度〕
エ 職員相互応援制度創設による繁忙職場支援
【現状と課題】
区役所の機能強化に加え、職員数の削減等により、各職場の繁忙感が強まっている。
特に、特定の職場における一時的な繁忙状態を解消するための取組みが求められている。
【戦略と具体的取組み】
先行実施している区の取組みを参考に、フレキシブルな職員活用により繁忙職場の負
担軽減を図る。
① 職員相互応援制度の創設
(担当課の発案・他区先例参考)〔実施済〕
オ 効果的業務遂行のための事務事業用物品の整備
【現状と課題】
事務の効率化や職員の利便性等を向上させる事務事業用物品については順次整備を図
ってきているところであるが、庁舎管理及び運営経費の予算状況等から、より積極的に
備品等の整備を行えていない状況にある。
【戦略と具体的取組み】
今般、区長と職員との意見交換会で、効果的な業務遂行等を図るため要望の多かった
物品について、予算の範囲内での整備を図る。来年度以降については、今年度の状況を
検証し、整備について検討を行う。
① 坂道が多い地域特性を踏まえた電動機付自転車の配備
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(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
② 現場業務を主たる業務とする職員向けの携帯電話の配備
(職員意見交換会での意見)〔実施済〕
③ 中古物品等の再利用
(職員アイデア提案)〔平成30年度〕
(3)コンプライアンスの確保
【現状と課題】
当区では、「天王寺区不祥事根絶プログラム」を策定し、その中で不祥事根絶に向けた
推進体制として「天王寺区役所服務規律確保推進委員会」を設置し、プログラムの推進
及び進捗管理・評価を行っているが、緩むことなく継続的な取組みが必要である。その
具体的な取組みは次のとおり。
・ 部下職員への服務規律の徹底(週 2回以上)
・ 部下職員の業務進捗状況の把握(週 1 回以上)
・ 管理職員による「職場のチェックポイント」による点検(月 1 回)
・ 全職員に対する「職員が遵守すべき服務の原則と具体的行動に関する自己チェック
シート」による自己点検(年 4 回)
・ これらの点検・指導の記録として「管理職員による部下職員の服務指導徹底 実行
シート」の作成の義務付け
・ 服務規律確保強化月間の設定(年 2回)
・ コンプライアンス・服務研修の実施
・ 懲戒処分事案の紹介することによる職員への定期的な注意喚起
・ 「褒める・認める」組織風土の醸成に基づく職員表彰の実施
・ 職員間のコミュニケーションの推進
・ 各職場における朝会の実施や、服務・コンプライアンスに関する事項の情報発信や
共有化
・ 区長から全職員に対する「不祥事根絶に向けた服務規律確保の徹底について」の通
知
【戦略と具体的取組み】
天王寺区役所から誰一人として不祥事を発生させることのないよう、引き続き、「天王
寺区不祥事根絶プログラム」に基づき、継続した取組みを着実に行う。
① 「天王寺区不祥事根絶プログラム」の実施
〔実施済〕
2 PDCAサイクルの徹底
(1)施策・事業のPDCAサイクルの徹底
【現状と課題】
当区では、区運営方針に加え、全ての事務事業に“区民の声”を反映する仕組みを構築
し、事務事業を見直す際の独自の評価手法「PD“L”CA」サイクルを導入、施策・事
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業のPDCAサイクルの徹底に取り組んできた。
しかし、PDCAサイクルの浸透、定着には、職員への意識づけを含め、不断の取組
みが必要である。
【戦略と具体的取組み】
「PD“L”CA」サイクルの導入により、区民目線での施策・事業の見直し、改善への意
識は着実に高まっている。
ただし、こうした取組みや施策・事業の見直しは多くの区民に認知されてこそ意味が
あり、認知度の向上が職員の意識付けにもつながることから、施策・事業をチェックす
る段階で区民への説明、PR を意識しつつ、効果的な情報発信に取り組む。
① 職員向け広報マニュアルの刷新
(―伝わらなければ意味がない!意識的な情報発信を-)
〔実施済〕
② 予算編成時期に合わせた「PD‘L’CAサイクル」実践講座の開催
〔実施済〕
(2)内部統制体制の確立
【現状と課題】
大阪市では、平成 26年 11 月から、内部統制を『業務執行上のリスクを低減するた
めの「プロセス」』と位置づけ取り組んでいくことになり、平成 27年度は、個人情報の
漏えい、職員の不祥事などリスク全般にわたって、内部統制のPDCAに沿って不適正
な事務処理等防止の取り組みを実施した。
これまでの取組みにより、リスクに対する意識や対応のノウハウは徐々に浸透してき
ているものの、依然として不適正な事務処理等が発生していることから、自律的なリス
ク管理が求められている。
特に、個人情報漏えい等事故防止に向けては、重要管理ポイントの設定及び遵守など
市全体の取組みに加え、区独自の取組みとして、「重要管理ポイント点検シート」による
複数人チェックや最終確認者(課長)の確認がなければ送付・交付等の手続きに移れない仕
組み、『天王寺区不祥事根絶プログラム』に基づく「自己チェックシート」による定期的
なチェック等を実施するとともに、事故が発生した場合、発生原因を分析して重要管理
ポイントの見直しを行い、同様の事故を起こさないよう取り組んでいる。
当区においては、こうした取組みを実施しているにもかかわらず、平成 27 年度に 5
件の個人情報漏えい等事故が発生しており、取組みを徹底する必要がある。
【戦略と具体的取組み】
天王寺区役所内部統制連絡会議において、次の5つの業務執行上のリスクについて重
点的に取り組むことを確認し、自律的に内部統制のPDCAサイクルを回すことにより
着実に実行し、区民の信頼の確保を図る。
≪平成 28 年度における重点取組み≫
・ 区民等に対する不適切な接遇の改善
・ 職員の不祥事抑止
・ 現金の適切な管理
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・ 文書の適切な作成・管理
・ 個人情報の漏えい等事故防止の取組み徹底
① 上記取組みを徹底するとともに PDCA サイクルにより自己点検し不備等があれ
ば即刻改善する。
〔実施済〕
とりわけ、個人情報漏えい等事故防止については、次のとおり取組み内容の徹底を図
る。
② 区長から全職員への「個人情報漏えい等事故「ゼロ」に向けた取組みの徹底」の
通知
〔実施済〕
③ 「個人情報保護通信」の毎月発行
〔実施済〕
④ 「重要管理ポイント点検シート」による複数人チェックや最終確認者の確認がな
ければ次の手続きに移れない仕組みの徹底
〔実施済〕
進捗管理について
○ 以上に掲げた各項目については、
・ 一つの課の所管にかかわる事項は当該担当課において、
・ 複数の課に横断的にかかわる事項については、企画総務課において具体的取組みを
進める。
○ また、全体の進捗状況については、区長マネジメントのもと企画総務課において進捗管
理し、適宜とりまとめ公表する。