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1 2014 年 4 月号 目次 P1 ご案内 P2-P4 コラム-1 林雅之 P5-P12 コラム-2 森洋一 P13-P16 コラム-3 新野淳一 P17 イベント・カレンダー P18 事務局後記 P19 CUPA Café 開催案内 P20 CUPA 会員企業紹介 CUPA レポート 2014 年 4 月号 VOL,21 【開催案内】 主催:一般社団法人クラウド利用促進機構 日刊工業新聞社 会期:2014 年 6 月 18 日(水)~ 20 日(金) 会場:東京ビッグサイト 東ホール お問合せ先:下記の Cloud Show Japan 事務局へお願い致します HP:http://www.cloudshow.jp/ e-mail:[email protected] 【2014 年 4 月 CUPA 新規ご入会案内】 ソフトバンクテレコム株式会社

CUPA レポート1 2014 年4月号 目次 P1 ご案内 P2-P4 コラム-1 林雅之 P5-P12 コラム-2 森洋一 P13-P16 コラム-3 新野淳一 P17 イベント・カレンダー

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Page 1: CUPA レポート1 2014 年4月号 目次 P1 ご案内 P2-P4 コラム-1 林雅之 P5-P12 コラム-2 森洋一 P13-P16 コラム-3 新野淳一 P17 イベント・カレンダー

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2014年 4月号

目次

P1 ご案内

P2-P4 コラム-1 林雅之

P5-P12 コラム-2 森洋一

P13-P16 コラム-3 新野淳一

P17 イベント・カレンダー

P18 事務局後記

P19 CUPA Café 開催案内

P20 CUPA 会員企業紹介

CUPAレポート

2014 年 4 月号 VOL,21

【開催案内】

主催:一般社団法人クラウド利用促進機構 日刊工業新聞社

会期:2014 年 6 月 18 日(水)~ 20 日(金)

会場:東京ビッグサイト 東ホール

お問合せ先:下記の Cloud Show Japan 事務局へお願い致します

HP:http://www.cloudshow.jp/

e-mail:[email protected]

【2014年 4月 CUPA新規ご入会案内】

ソフトバンクテレコム株式会社 様

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「 DevOpsとクラウド」

CUPA総合アドバイザー 林 雅之

クラウドの普及により、アプリケーションの開発環境の拡張や、セルフサービス方式による柔軟な

IT インフラの変更、運用自動化のツールなど、DevOps を実現するための環境が整いつつあります。

DevOps における考慮点やクラウドを前提とした DevOps の環境を整理しつつ、システム開発と運

用のあり方を考察していきたいと思います。

DevOpsとは?

Development(開発)と Operation(運用)がともに協力することで、よりスピーディーに完成

度の高いソフトウェアを作り上げる手法。オライリーが開催したイベント「Velocity 2009」で初

めて紹介されています。

開発側は、お客さまニーズにあった最新のアプリやサービスの早期提供を重視するのに対し、運用

側はお客さまに不具合などの症状が起きないように安定的な運用を重視するため、開発側と運用側

の要望との間のトレードオフや壁の発生してしまい、新しいサービスを迅速に市場に投入するため

の運用と開発チームのコラボレーション(協働)による改善が重要視されるようになっています。

ガートナーが「gartner IT glossary devops」で定義する DeOps では、

・多くの大手パブリッククラウドサービスプロバイダが、初期段階で

IT サービス提供を俊敏に行う必要性から用いた手法

・人(と文化)を重視し、運用と開発チームのコラボレーションを改善する

(アジャイルマニュフェスト)

・より良い技術を利用しようと試みる。特に自動化ツールの特徴は、

一層のプログラマブルかつダイナミックなインフラストラクチャの利用促進

の3つをあげています。

アジャイル・マニュフェストの「アジャイルソフトウェアの 12の原則」では、DeOps のあり方に

ついても触れられています。

私たちは、ソフトウェア開発の実践

あるいは実践を手助けする活動を通じて、

よりよい開発方法を見つけだそうとしている。

この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

プロセスやツールよりも個人と対話を、

包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、

契約交渉よりも顧客との協調を、

計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。

「コラム」-1

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DevOpsに注目が集まる背景(3つの視点)

DevOps に注目が集まる背景には、「開発手法」「クラウド」「自動化」の3つの視点があげられ

ると思います。開発手法は従来のウオーターフォールから、アジャイル開発やリーンスタートアッ

プの手法が用いられるようになっており、小刻みな改変によるスピードが重視されるようになって

います。

また、アプリケーションのテスト環境の拡張や IT インフラの変更要求が頻繁になり、開発者自身

がが、サーバーやストレージの作成や、OS やミドルウェアの設定変更などを実施するケースも増

えています。

背景には、Amazon Web Service のクラウドサービスや CloudStack や OpenStack などのセルフ

ポータルによるオープンなクラウド(IaaS)環境のコモディティ化に加えて、アプリケーションの

開発運用環境を支援する PaaS サービスの充実などがあげられます。PaaS には Ruby や Java など

の言語や、複数のデータベースなど、アプリ開発に必要なミドルレイヤの環境が充実しています。

さらに、サービスの提供範囲がグローバルに広がっているのもクラウドサービス採用の一つの理由

となっているでしょう。

開発者がローカル開発環境ならびにクラウド上での開発・実行環境を活用し、エンドユーザにアプ

リケーションやサービスを提供するモデルが一般的になっていくと考えられます。

開発運用においては、クラウドの導入で、サーバー環境の調達負荷を軽減し、運用技術者がサーバ

ー設定などを代行できるようになってきています。さらに、徹底的な自動化を進めることで、少人

数で大量のサーバーなどを運用することで、運用負荷の軽減と、開発側にリソースをシフトしてい

く動きが進んでいます。

自動化においては、インフラ構築運用の自動化、デプロイメント自動化、ビルド自動化、テスト自

動化、バージョン管理、継続的インテグレーションなどがあげられます。クラウドでの開発運用に

おいて注目されているのが、Chef や puppet に代表されるインフラ構築における運用自動化ツー

ルです。

Chef の場合、サーバーやアプリケーションを自動的に構築および調整プロビジョ ニング機能、構

成管理など「レシピ」と呼ぶ構築手順書で、目的のサーバーを自動構築することができます。

日本国内では、クリエーションライン社が「Chef」サーバディスクリプションライセンス販売及び

保守サポート、導入支援コンサルティング/トレーニングサービス、「Chef」導入インテグレーシ

ョンサービスなどを提供しています。また、エクシード社は「マルチクラウド・オペレーレティン

グ・フレームワーク」を利用し、システム構築・運用業務の「標準化」を促進による「自動化」を

実現する「Cloudrop」を提供しています。

海外の事例では、Chef の商用版である「Private Chef」を全面採用し、大規模なデータセンター

の運用自動化を実現しています。AWS は AWS のクラウドのユーザーであれば追加料金はかから

ず、無料で利用可能な AWS OpsWorks を提供しています。

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DevOpsの3つの考慮点

DevOps を展開していくためには、アークテクチャーの再構築にもなう開発運用プロセスの再構築

が必要となります。

企画(人・組織・文化)の視点では、業務プロセス改善・標準化を図るとともに、DevOps を採用

することによるコストベネフィット分析や組織のガバナンス、コラボレーション型の組織設計など

があげられます。

開発・テストでは、アジャイル開発の適応、テストプロセスの標準化や再利用、ALM の最適化、

テスト環境の改善や自動化といったように、DevOps を考慮した開発運用プロセスの改善や標準化

や自動化などの取り組みがあげられるでしょう。

開発運用のインフラやサービスにおいては、変化適応型のアーキテクチャ移行、クラウド活用によ

るリソース管理や最適化、仮想化基盤の推進、運用最適化における自動化、サービスや資産のライ

フサイクル管理といったように DevOps におけるインフラやサービスの効率運用が必要となります。

これらの3つの考慮点からは、開発運用効率を高めるとともに、ユーザー目線のサービス開発運用

環境を整備し、ビジネスへの貢献度合いを高めるといったアプローチにもつながると考えられます。

DevOpsの今後の展望

DevOps によりクラウドを活用したアジャイル開発や、自動化などが進みますが、今後大きなテー

マの一つとなるのが、グローバル化への対応です。世界で共通化するサービスを増やし、各国の法

規制/習慣などの事情を踏まえてサービス内容をカスタマイズするといったケースが増えていくで

しょう。また、BYOD や、IOT、スマートマシンといったように新たな分野へのセキュリティ対策

やモバイルデバイスを考慮した開発運用手法のあり方も重要となっていくでしょう。

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「 IBM、クラウドを核に事業再編へ!」

CUPA総合アドバイザー 森 洋一

IBM がクラウドを核に事業再編成に動き出した。次世代に向けた体力作りである。

2011 年6月、創業 100 年を迎えた IBM に、昨年1月、初の女性 CEO

Ginni (Verginia) Rometty 女史が登場した。振り返れば、80 年代後半、

メインフレームから PC 時代への変遷の中で苦戦し、1992 年度に巨額の

損失を出した。それに伴い CEO を John Akers 氏から初の外部招聘の

Louis Gerstner 氏へスイッチ。さらに 2002 年には Samuel Palmisano

氏を選任。彼の在任は 10 年に及び、それまでのハードウェア主体ビジネスをソフトウェア&サー

ビスへ変革させ、年率 20%成長の会社へと導いた。その彼がクラウド参入を発表したのは 2009

年、Smart Business 構想(関連記事)である。

=クラウドがビジネスの核に=

IBM はやっと本気になった。

IBM がオンデマンドサービスを全世界のデータセンターで展開し

始めたのは 2000 年代初頭のこと。これは Grid Computing から

Utility Computing への流れに沿ったもので、Cloud Computing

に成長した。2009 年に姿を現した IBM Smart Business 構想は、

今から見れば、クラウドの初期アプローチであったが、ともあれ、

これがこれまで IBM が力を入れてきた SmartCloud の基点である。

(尚、日本国内向けには SmarterCloud という)。

IBM は SmartCloud の普及に向けて IaaS

(SmartCloud Enterprise)だけでなく、

PaaS にあたる SmartCloud Application

Services や SmartCloud Solutions(SaaS)、

SmartCloud Foundation(企業けクラウド

構築パッケージ)、SmartCloud Ecosystem

(3rd パーティやオープンソース活用)等

の整備も進めた。そして2013年 5 月に

はオープクラウドとの連携を促進すべく、

IBM SmartCloud Orchestrator を発表。

さらに同 6 月、米パブリッククラウド大手

プロバイダーSoftLayer を買収した。これ

で状況は一変した。この買収は、これまで

の SmartCloud を捨てて、乗り換えること

を意味する。SoftLayer は SME(Small &

Medium Enterprise)での実績が多く、か

つ、機能的にも優れものだ。考えてみれば、

これまでの IBM クラウドビジネスは上手く

行っているとは言い難い。市場では AWS

が全世界展開を進め、Rackspace は米国を

中心としたビジネス展開とオープンソース

「コラム」-2

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による Eco システムで幅を利かしている。IBM は完全に蚊帳の外だ。この流れを SoftLayer で断

ち切りたい。そんな願いを込めて、今年初め、IBM は SmartCloud を IBM Cloud へと名称を変更。

そして1月 17 日、グローバルクラウドのために$1.2B(約 1,200 億円)を投じて世界中のデータ

センターを拡充すると発表した。これには SoftLayer の既存 13 のデータセンターと IBM の 12 デ

ータセンターが含まれ、新設が 15 センター、合計本年末までに 40 データセンターとなる。5 大

陸をカバーし、世界 15 ヶ国にまたがる巨大システムが動き出す予定だ。

=Watosonもクラウドへ=

Watson も動き出した。

IBM の開発した人工知能コンピュータ Watson はクイズ番組 Jeopardy!に

挑戦するために 2009 年に登場した。その前身はチェスで世界チャンピオン

に勝った Deep Blue である。1 月 9 日、IBM はクラウド型 Big Data 解析

サービスを開発する Watson Group の組織化を発表。このプロジェクトは

2,000 人のエンジニアの英知を集めて、複雑な問いから思考と学習を繰り返して、必要とする答え

と洞察を導き出すという。Watson Group では、これを BigData の Cognitive Innovation(認知

革新)と言い、3つのクラウドサービスを開発予定だ。まず「Watson Discovery Advisor」は製

薬・出版向け Data Driven Content の情報解析サービス、次に「Watson Analytics」は自然言語

ベースの会話型解析システム、そして「Watson Explorer」は 一般企業向けの Big Data 分析サー

ビスとなる。新しい Watson Group のオフィスは、西の Silicon Valley と並ぶ東海岸マンハッタ

ンの Silicon Alley 地区(51 Astor, New York )。投下資金の総額は$1B(約 1,000 億円)、う

ち$10M(約 100 億円)は、外部企業とのエコサイクル構築へ向けたベンチャーファンドとして

Startup などに投下される予定だ。

=x86事業売却へ=

次いで、1 月 23 日、IBM は x86 サーバー部門を Lenovo へ売却すると発表した。

これに先立つ、21 日に発表された 2013 年度決算は利益が予

想を上回ったものの、売上げは前年比 5%減の$99.8B(約 9

兆 9,800 億円)となった。主要因はハードウェア部門の伸び

悩みだ。今回の売却が関連していることは明らかである。

Lenovo への売却総額は$2.3B(約 2,300 億円)。これには

System x、BladeCenter、Flex System Blade Server & ス

イッチ、x86 ベースの Flex System Integrated Systems や

NextScale、iDataPlex、さらに付帯関連ソフトウェアと保守業務が含まれる。結果的に IBM に残

るハードウェア製造は、POWER7 系のメインフレーム System z と POWER サーバー、そしてス

トレージシステムのみとなった。

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「IBMの進撃が始まるか、SoftLayer」

IBM の事業再編に続いて、その核となる SoftLayer とは何かについて考察しよう。

これまでに解ったことは、① SmartCloud サービスの IaaS に

あたる SmartCloud Enterprise(SCE)は既に SoftLayer に移行

が済んだということだ。これは 1 月末までに完了した。そして、

更なる SoftLayer の普及に向け、 IaaS の SCE だけでなく、② SmartCloud Application

Services(PaaS)や SmartCloud Solutions (SaaS)も SoftLayer に移行する。これらとは別に、

③ Watson のクラウドサービスも SoftLayer 上での展開が基本だ。つまり、これからは SoftLayer

が IBM クラウドの主役となる。

=SoftLayerの強みは何か=

SoftLayer の設立は 2005 年。

同社は世界 140 ヶ国に 22,000 の顧客を持ち、それを地域的に見

ると米国とその他(米国外)がおおよそ 50%づつ。データセンタ

ーは全世界に 13 ヶ所(Huston, Dallas, San Jose, Seattle, Washington DC, Singapore,

Amsterdam, ... )、これらセンター間は 20Gbps の光ケーブルで接続されている。さらにアクセ

スポイントとなる Network POP を米国、ヨーロッパ、アジアに 17 ヶ所に設置(下図)。IBM は

このネットワークを前述のように世界 40 データセンターに拡大予定だ。彼らの強みは、大別する

と2つ。まず、この高速専用ネットワーク回線が CDN(Content Delivery Network)や後述の

DR として機能すること。まるで Akamai と AWS を結合したシステムである。もうひとつは、そ

の上で稼動する拡張性の高いクラウドシステム(CloudLayer)だ。

SoftLayer のサービスには、①Dedicated, ②Managed, ③CloudLayer の3つがある。これらは同

じ統合環境(Integrated Environment)で稼動するので、組み合わせシステム構築や総合的な運

用が可能だ。ここで“Dedicated”とは、Dedicated Server のこと。つまり、Bare Metal Server

である。ユーザはこのサービスを選択することで、SoftLayer のデータセンター内に専用のマシン

を確保し、通常の Virtual Server や Public Cloud より安全で高速な実行環境を持つことが出来る。

ただし Self Management だ。この場合、CPU は Single(x1)から Dual(x2)、Quad(x4)、

Hex(x16)、そして必要なら NVIDIA Tesla GPU を搭載した HPC だって選択が可能だ。

“Managed”は運用管理を SoftLayer が行う Managed Hosting のこと。

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◆ CloudLayer - On-Demand Cloud Computing

同社が提供する Cloud Computing のプラットフォームは“CloudLayer”という。

セールスポイントは“Seamless & On-Demand Computing”だ。Hypervisor は XenServer。

機能は大別して3つ。Computing と Storage、そして CDN。この CloudLayer を用いれば、前述

の Dedicated Server や Virtual Server、そして Cloud 環境をシームレスに且つオンデマンドで統

合実行ができる。まさに理想の統合コンピューティング環境(Unified Computing Environment)

だ。利用にあたっては Public Cloud Instance、Private Cloud Instance、Bare Metal Cloud のオ

プションがある。ここで Public Cloud は Multi-Tenant、Private は Single Tenant、Bare Metal

はもちろん Single Tenant だ。利用できるインスタンスは Public Cloud で 1 Core + 1GB RAM +

25GB Local Storage から 8 Core + 8GB RAM + 100GB Local Storage まで、Private では 8

Core + 32GB RAM + 100GB Local Storage まで、Bare Metal は最大 16 Core - 64GB Ram -

250GB HDD までの中から選択出来る。利用料金は月額か時間割りが選択が可能だ。

◆ StorageLayer - Geographic Object Storage

CloudLayer の提供するストレージも凄い。基本となる OpenStack Swift のためだが、地理的

な配置が可能だ。この Swift オブジェクトストレージは、仮想マシンイメージやフォト、e メ

ール、アーカイブなどの保存に優れ、①Index と Key-Value による高速検索(Integrated

Index & Search)、②北米/欧州/アジアを結ぶストレージクラスタリング(Global Storage

Cluster)、③複数書き込みによる自己復旧(High Availability)、④ストレージ/CDN から直

接コンテンツ配信(Flexible Data Distribution)、⑤ポータル/モバイル/RESTful API による

フルアクセス(Powerful Management Tool)などの特徴を持つ。ストレージデバイスには

CPU に付帯する Local と SAN があり、FTP や NAS、iSCSI などでアクセスする。さらに同社

のネットワークとデータベースの地理的配置を組み合わせれば DR のための Data Replication

も出来る(次頁上)。この SAN システムのオプションは 1 Core + 1GB RAM + 100GB SAN

Storage から 8 Core + 16GB RAM + 100GB SAN Storage まで用意されている。

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◆ CloudLayer - CDN(Content Delivery Network)

SoftLayer が持つ世界展開の 13 データセンター(40 センターに拡大予定)とそれらを繋ぐ専用高

速回線(Private Network)は大きな戦略資産である。各データセンターには地域展開の SAN ス

トレージを配備した。これらを使った CDN は容易に想像できるだろう。コンテンツを利用ユーザ

のもっとも近いセンターの SAN ストレージに配置する。同社のネットワークは Private VLAN と

して機能するのでセキュリティーでも万全だ。コンテンツ処理は“Origin Pull”と“PoP Pull”の2

つ。“Origin Pull”とは、初回のコンテンツ要求時にホストサーバーから持ってこられ、その後、

他ユーザのアクセス用にネットワークに留まるもの。“PoP Pull”の場合は、予め本来の場所から目

的とする場所に FTP などでプリロードするものを言う。利用料は、Origin Pull では GB 単位の使

用帯域料金となり、PoP Pull では加えてストレージ料金がかかる。

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「プレミアクラウドカンファレンス – Pulse2014」

IBM の新クラウド戦略について、IBM の事業再編と SoftLayer について述べてきた。

そして、今回で 7 年目を迎える年次カンファレンス

Pulse 2014(2/23~26)が“The Premier Cloud

Conference”と銘打って始まった。

期間中幾つか同社のクラウド戦略を担う重要な

アナウンスがあったのでフォローしよう。

< 発表 1 > =Cloudant=

まず DBaaS(Data Base as a Service)の Cloudant 買収である。

IBM は同社技術を利用して、急増する Big Data and Analytics や

Cloud Computing、さらには Mobile 領域でユーザ企業のクラウド

構築支援を目指す。Cloudant は NoSQL ドキュメント指向データ

ベース Apache CouchDB のクリエーターだ。そして、強力なサポーターとしても知られている。

同社は現在、CouchDB を用いたデータベース展開のホスティングや管理ツール、解析サービスを

提供しており、さらに BigData 向け BigCouch などのサポートも実施している。IBM はまた、こ

れらの技術を新たに組織化した人工知能の認知革新(Cognitive Innovation)の Watson プロジェ

クトにも適用するものと見られる。

< 発表 2> =Power Serverも SoftLayerに投入=

次に IBM は Watosn や BigData 用に、同社が独自に開発してき

た高性能 Power Server を SoftLayer インフラ基盤に組み込む

ことを発表した。つまり、SoftLayer はこれまでの x86 以外に、

始めて Power Server を IaaS 基盤に適用し、その上でアプリケ

ーションを走らせる。発表によれば今年第 2 四半期には

Watson 系の幾つかのサービスがこの上で登場し、次いでにこれ

まで提供してきた DB2 BLU with Acceleration や Cognos のよ

うなデータの最適化や解析などが SaaS として、この上での稼動が予定されている。

<発表 3> =開発者向け PaaSに巨額投資($1B)=

さらに IBM はユニークなデベロッパー向け開発環境を PaaS として

整備するために$1B(約 1,000 億円)を投資すると発表した。同日、

オープンβとなった BlueMix がそのプラットフォームだ。BlueMix は

SoftLayer に Cloud Foundry を載せ、その上で開発環境を整備する。

このβ版の開発言語は Java、Node.js、Ruby。DB は MongoDB、

MySQL、PosgreSQL などだ。IBM によると、これまでの

SmartCloud Application Services は PureApplication on SoftLayer

となり、BluMix とは現時点で別だという。この投資目的は、単に

開発環境の PaaS 整備だけでなく、企業ユーザの持つデータとアプリ

ケーションをクラウド経由で接続する Hybrid Cloud 化を促進するた

めのもので、今後は 3rd Party やオープンソースなどの品揃え

を拡充させる。

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Evans Data の調査報告によると、現在、全世界のデベロッパー人口は 1,820 万人、そして 2016

年には 2,640 万人に増加する。彼らのうち現在は 430 万人しかクラウド上で開発作業を行ってい

ないが、2019 年には 1,250 万人に急増するとの予測だ。このような時代の到来によって、クラウ

ドベースのソフトウェアの 90%がデベロッパーによって購入の意思決定されるという。

<発表 4> =クラウド促進にオープンサポート=

IBM はまたクラウド促進のため、Eco サイクルの確

立を狙ったオープンシステムサポートを改めて表明

した。特に今回、同社が推進する企業向けモバイル

MobileFirst の普及を目指して、Java Script コミュ

ニティーjQuery の創設メンバーとなった。また前述

のデベロッパー向け PaaS 開発に合わせ、Cloud

Foundary の親会社 Pivotal とも関係を新たにし、

Foundation のメンバーとなった。これらとは別に、

同社は継続して OASIS TOSCA や OpenStack を支

持している。TOSCA は PaaS 機能をベンダー間で標

準化することを目指し、昨年 3 月、第 1 版をリリースした。IBM は直後の同 5 月にエンタープラ

イズクラウド環境の構築/管理自動化ソフトウェア SmartCloud Orchestrator を発表したが、これ

は勿論 OpenStack や TOSCA に準拠したものである。同社はまた、Open Flow を推進する Open

Networking Foundation や SDN ベースのプラットフォーム環境を整備する Open Daylight、さ

らに KVM 普及を進める Open Virtualization Alliance、クラウド利用者からみた利用推進の Cloud

Standards Consumer Councill などもサポートしている。

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「CEOギニー女史の決意」

=CEOギニー女史の決意=

さて、IBM の最近の動きを追ってきたが、最後に纏めてみよう。

2013 年度4Q 決算発表(1/21)で CEO の Ginni(Verginia)Rometty 女史は、「IBM の最大の挑

戦は、Watson やアナリティック、電子商取引、モバイル、クラウドなどの分野を急速に成長させ

て、不採算部門を埋め合わせることだ」と述べた。そして、ハードウェア部門は大方整理がついた。

POWER 系製品はしかたがない。残るはストレージ部門だけだ。周知のように、2002 年末、ディ

スク製造部門は日立に売却、その Hitachi Global Storage Technologies も 2011 年3月、

Western Digital へ転売されて HGTS となった。ただ IBM ストレージ部門には SVC(SAN

Volume Controller)がある。これは Storage Hypervisor と言っても良い技術だ。これを今やク

ラウドで重要な要素となった SDS(Software-Defined Storage)に活かせるか、はたまた、スト

レージ部門ごと切り離すか、大きな判断が残っている。ともあれ Gerstner 氏から始まった脱ハー

ドウェアビジネスは、Palmisano 時代に「ソフトウェア&サービス」として花咲いた。換言すれば、

コンサルティングと結びついた SI ビジネスである。ギニー女史は、これをさらに徹底させ、クラ

ウドを核にした新たな SI ビジネスを目指さしている。

=IBMの進撃が始まるか!=

新 IBM 戦略の核となる SoftLayer は優れものである。

IBM は巨額を投じてきたこれまでの SmartCloud を止め、SoftLayer に乗り換えた。

速報によると、IBM のクラウド売り上げは 2013 年度$4.4B(約 4,400 億円)、前年比 69%のア

ップだ。昨年秋の IDC Report で IBM は Cloud Professional Service のトップ企業にも選ばれた。

クラウドの SI では世界一だ。その IBM は今年か

ら本格攻勢をかける。しかしクラウドビジネス

が軌道に乗れば、裏腹にハードウェア売り上げ

は下がる。これははっきりしている。1 月末、

x86事業をLenovoに売却したが、WSJ

は更なる事業売却にも言及した。このあたりを

どう舵取りするのか、ギニー女史の手腕が問わ

れる。目標は 2015 年までにクラウド売上を年

間$7B(約 7,000 億円)に拡大することだと

いう。巨人 IBM でも開発が出来なかった斬新

なクラウドをスタートアップが作り上げ、巨人

は時代の変遷に合わせて、その力を借りて事業

再編に命運を賭ける。クラウドとはそんな厳し

い時代でもある。

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「 Windows AzureがMicrosoft Azureへ、シスコがクラウドへ本格参入、Google が料金大幅値下げで AWS 対抗へ本気」

CUPA総合アドバイザー 新野 淳一

春はイベントの季節。2 月の Windows Azure の日本データセンター開設、IBM のイベント「IBM

Pulse 2014」で新開発の PaaS「BlueMix」β公開などに続いて、3 月はシスコが OpenStack ベー

スの「InterCloud」発表、Windows Azure が Microsoft Azure へ改称発表、Google の料金大幅

引き下げなど、クラウド関連の大きな発表が続きました。まとめて見ていきましょう。

「Windows Azure」の名称を「Microsoft Azure」に

米マイクロソフトは同社のクラウドサービス「Windows Azure」の名称を「Microsoft Azure」に

変更すると発表しました。名称変更は 2014 年 4 月 3 日から。

Windows Azure は登場時からずっと、Windows との高い互換性を利点としてきました。しかし

クラウドの世界では Windows だけでなく Linux OS やそのうえで動くさまざまなオープンソース

ソフトウェアの重要性も高まってきており、マイクロソフトもこの数年、Windows Azure のうえ

で Linux やオープンソースソフトウェアへの対応を積極的に進めてきています。

そして、Windows Azure が Windows のためのクラウドではなく、オープンなクラウドプラット

フォームであることを強くアピールするために選んだのが、Windows Azure から Windows の冠

を外すという今回の発表につながったのだと考えられます。

Java 8が正式公開。ラムダ式、新しい日時 API、JavaFX8など。NetBeans 8.0も登場

米オラクルは 3 月 18 日(日本時間 3 月 19 日早朝)、Java の最新バージョンとなる Java 8 を正

式に公開しました。

Java 8 は当初はラムダ式を実現する Project Lambda、JDK をモジュラー構造にする Project

Jigsaw などが主要な機能となる予定でしたが、Project Jigsaw の実装は Java 9 へ持ち越すことに

なったため、Java 8 ではラムダ式が最大の新機能となりました。そのほか新しい日時 API、

JavaFX8 なども含まれています。

シスコ「InterCloud」発表、OpenStackベースのクラウド基盤。1000億円を投資しパートナ

ーとパブリッククラウド提供へ

米シスコシステムズが「InterCloud」を発表しました。これは OpenStack ベースのクラウド基盤

「InterCloud」を、ユーザー企業とデータセンター事業者などのパートナーなどへ展開し、プライ

ベートクラウドとパブリッククラウドの柔軟な連係を実現するというものです。シスコはこのクラ

ウド推進のため、この先 2 年間で 10 億ドル(約 1000 億円)の投資をする予定。

InterCloud は、シスコ自身がパブリッククラウドを構築し提供するのではなく、データセンター

事業者のパートナー経由で InterCloud 対応のパブリッククラウドを提供するという、パートナー

中心のものになります。

「コラム」-3

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InterCloud は、ユーザー企業向けの「InterCloud Business Edition」と、データセンター事業者

向けの「InterCloud Provider Edition」の 2 つが提供される予定。

InterCloud Business Edition は、あらかじめパブリッククラウドとセキュアな接続が実装済みの

サービス「InterCloud Secure Fabric」(上の図で水色の両矢印の部分)と、管理ポータルとなる

「InterCloud Director」の 2 つから構成されます。どちらも OpenStack をベースにした製品とサ

ービスの組み合わせとして提供されます。

データセンター事業者向けの InterCloud Provider Edition は、前述の「InterCloud Business

Edition」とデータセンターをクラウド化する「InterCloud Provider Enablement Platform」の 2

つから構成されます。InterCloud Business Edition を用いて顧客のプライベートクラウドをパブ

リッククラウドと連係させるだけでなく、Windows Azure や Amazon Web Services なども含め

たさまざまなクラウドを統合できるサービスとなる予定。

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シスコの InterCloud に込めた最大のポイントは、同社のパートナーであるデータセンター事業者

を、Amazon クラウドや Windows Azure や Google などのパブリッククラウドと競争させるので

はなく、ユーザー企業に対するソリューション提供者にすることにあると考えられます。

Google、AWS対抗をあらわにした値下げと新価格体系を発表。継続利用で自動値引き

Google は 3 月 25 日(日本時間 3 月 26 日早朝)にイベント「Google Cloud Platform Live」を

開催。クラウドに関する新価格および新価格体系を発表しました。

発表では名指しはしないものの、つねに Amazon クラウドよりも安価かつシンプルなものである

ことが強調されており、Google がクラウド市場において本気で攻めの姿勢を見せたことが強く印

象付けられました。

まず即時値下げとして、Compute Engine、Cloud Storage、BigQuery をそれぞれ値下げ。

さらに、仮想マシンを月の 25%以上利用し続けていると、自動的に値引きが行われます。

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これは AWS の価格体系の 1 つ、予約金を支払うことで料金が安くなるというリザーブドインスタ

ンスへの対抗という位置づけです。

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2014年 4月 11日~2014年 6月 30日

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Open Cloud Summit Japan

http://www-06.ibm.com/ibm/jp/cloud/event/ocs/index.html

開催日:2014 年 4 月 16 日(水)

開催場所:グランドハイアット東京(東京都港区六本木 6-10-3)

実行委員、ライトニング・トーク・セッション:

株式会社データホテル(クラウドストレージ研究会チェア)伊勢 幸一 様

(CUPA 総合アドバイザー)

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社員のSNS利用に伴う不祥事対応と情報管理

http://www.kinyu.co.jp/cgi/seminar/260703.html

開催日:2014 年 4 月 16 日(水)

開催場所:金融財務研究会本社 グリンヒルビル セミナールーム

(東京都中央区日本橋茅場町 1-10-8)

講師:TMI 総合法律事務所 パートナー 弁護士大井 哲也 様 (法律アドバイザー)

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ストレージ+フォーラム 2014

http://www.brocadejapan.com/event-training/event/20140418

開催日:2014 年 4 月 18 日(金)

開催場所:青山ダイヤモンドホール ダイヤモンドルーム(東京都港区北青山 3-6-8)

モデレータ:Publickey 新野 淳一 様(CUPA 総合アドバイザー)

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第 3 回 JAZUG 静岡勉強会

http://www.connpass.com/event/5600/

開催日:2014 年 4 月 26 日(土)

開催場所:浜松市市民協働センター(浜松市中区中央 1 丁目 13-3 )

講演:日本 Cassandra ユーザー会 荒浪 一城 様 (CUPA 技術アドバイザー)

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Interop Tokyo Japan

http://www.interop.jp/2014/

開催日:2014 年 6 月 11 日(水)-13 日(金)

開催場所:展示会・基調講演(幕張メッセ)

有料カンファレンス(AP 品川(東京都港区高輪 3-25-3 京急第 2 ビル))

カンファレンスプログラム委員、カンファレンスチェア:

株式会社データホテル(クラウドストレージ研究会チェア)伊勢 幸一 様

(CUPA 総合アドバイザー)

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クラウドショージャパン - クラウドコミュニティ 2014

http://www.cloudshow.jp/

開催日:2014 年 6 月 18 日(水)-20 日(金)

開催場所:東京ビッグサイト 東ホール 主催:一般社団法人クラウド利用促進機構

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イベント情報

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“サイバー攻撃が多いイスラエルで驚きの逆手事業”

最近は日本も周辺国と領土問題でちょっとキナ臭い状態があったりなかったりする。しかしご存じ

のように、世界には我が国とは比べものにならないほど周辺国との紛争が展開されている国家が多

数ある。そんな国家の 1 つが、イスラエルだ。

イスラエルは、中東・パレスチナにおいて、長きにわたって周辺国や周辺民族とその領土を争って

いる国家である。もちろん、リアルに銃弾飛び交う抗争も発生しているが、近年ではその戦火は

“サイバー”でも展開されている。イスラエル政府はなんと 1 日に 100 万回ものサイバー攻撃から

その身を守っているという。サイバー攻撃に対抗する力もまた重要な“戦力”なのだ。

そんなイスラエルで電力を供給している重要機関・イスラエル電力公社もまた、日々サイバー攻撃

に対抗している。なんと 1 日 6000 回ものサイバー攻撃に対処しているのだという。それ故にサイ

バー攻撃へ対応するスキルは高まるばかりで、誰かがこれを活用する手段は……? と検討した結

果、あること思いついたようだ。

それが「サイバー・ジム」だ。

国内外の電力管理機関、IT 関連企業、政府関係者を募って、サイバー攻撃への対処法を模擬訓練に

よって伝授するのだ。サイバー・ジムに雇われたハッカーたちが、受講者が運用しているシステム

に攻撃をかける。その攻撃を回避できなかったら受講者たちの“負け”だ。

この訓練は合宿形式で行なわれ、3 日~1 週間で繰り返し行なわれるという。とにかく実践形式の

スパルタな訓練なので、受講者たちは真剣に対応し、リアルな対策手段を学べるのが特長だという。

料金などは不明だが、欧米、アジアなど世界各国から受講希望者が殺到していて、すでに 2014 年

の訓練への応募は締め切られているという。

イスラエルのネタニヤフ首相は、2014 年 1 月 27 日に首都・テルアビブで開かれたサイバー安全

保障に関する国際会議・見本市に出席し、「世界は安全で自由なサイバー空間を求めており、イス

ラエルはその中心的な貢献者となる用意がある」などと表明したという。国家挙げてのサイバー・

ジム事業というわけだ。

普通に生活している一般人でさえもサイバー攻撃に遭うこのご時世。政府としてはもっとヤバいこ

とになっているのだろう。ジムを利用して、対処力を強化してなんとか乗り切っていただきたいも

のだ。

参照:キーマンズネット @5

事務局後記

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《「CUPA・Café」のご案内 》

下記の日時で「第 19回 CUPA・Café」を開催いたします。

日時:2014 年 4 月 17 日(木曜)19:30~21:00(開場:19:00)※今月は木曜日となります。

会場:クリエーションライン株式会社 会議室

東京都千代田区神田佐久間町 3-6 M’s WORKS BLDG 3F

4月のテーマ:『OpenCloudSummit振返り』

対談者:日本 IBM株式会社 北瀬 公彦 様

クリエーションライン株式会社 輿水 万友美 様

その他、コミュニティ関係のゲスト参加あり!

司会: CUPA代表理事 荒井 康宏

◆CUPA・Café 詳細は CUPA の facebook ページにてご案内いたします。

http://www.facebook.com/cupa.jp

会員企業様や関係者は無料で入場できます(アルコールも少量ですが準備致します)。

ご多忙とは存じますが、ご来場の程宜しくお願い致します。

尚、ご来場の際は、お手数でも事前に下記メルアドまでご連絡をお願い致します。

[email protected]

◆一般の方は USTREAM で視聴できます。

・CUPA・Café ライブ:http://www.ustream.tv/channel/cupa-cafe

・CUPA・Café アーカイブ:http://cloud.or.jp/cupa_cafe.html

本企画では「ご希望の対談者」や「対談テーマ」などを募集しています。

下記のアドレスまでご要望などをご送信ください。

[email protected]

以上、宜しくお願い申し上げます。

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