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角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
角測量とは
測角器械を用いて行う測量
トランシット セオドライトトランシット,セオドライト主な内容
①水平角の測定 ← 測量学実習で行う内容
②高度角(鉛直角)の測定
③測線の延長点を定めるトンネル,工事測量,橋梁,鉄道建設,河川,面積水準測量など
④測点を鉛直に移す
⑤定められた方向に点を設ける
建築測量,測標の建設,トンネル工事など
⑤定められた方向に点を設ける
⑥距離や高低差の測定
建築測量など
地形測量など
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
地形測量など
角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
測角器械
トランシット セオドライト・アメリカを中心に発達 ・ヨーロッパを中心に発達複軸型が多 単軸型が多・複軸型が多い ・単軸型が多い
複軸型 単軸型ズ ズ複軸型 単軸型レンズ レンズ
上部 上部
中部
倍角法などに便利 ふら きが少ない
下部下部
日本では,両者の利点を取り入れ,
・倍角法などに便利 ・ふらつきが少ない
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
セオドライトまたはトランシットとして市販されている
トランシット「マイクロメータの読取り方」
測量学実習資料
十字線がもっとも明瞭に見えるように接眼鏡を調整
ボケていると誤差につながる「マイクロメータの読取り方」参照 「視準の方法」
参照
微動ねじは右回しに一方通行にすると高精度に.
回しきったら,元に戻しておく締付けねじを固定すれば,微動ねじが有効になる
真下が見える
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
「整準ねじの使い方」参照
気泡管キ ワ ドは
精度が高いのは,どちら?
円形気泡管
キーワードは,「曲率」
気
水平水平
管形気泡管 こ ち管形気泡管 こっち
水平実演ビデオ
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整準ねじの使い方
ねじ2つ→残りのねじ1つ の順番で調整
① C C②
A
C
A
C
①の実演ビデオ ②実演ビデオA B A B
ねじを回す方向に注目
① 実演 デオ ②実演 デオ
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気泡管の気泡が中心に来るまで繰り返す
注目
マイクロメータの読取り方
マイクロつまみを回して,H目盛の2本の固定指標の中央に入れる
視準した状態 読み取りの状態
V
90 89
V
90 89
① ②
90 89
19′20″
90 89
41′20″19 20
19′40″ H 41′40″H
1918 18
何度何分何秒? 18°41′ 35″
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視準の方法
締付けねじ→微動ねじ の順番で使う
十字線がもっとも明瞭に見える接眼鏡を調整
① ② ③
鉛直締付ねじ・下盤締付ねじ(または上盤締付ねじ)をゆるめ,視準点の方向に回転
① ② ③
照星から見通して,視準点の少し手前で止め,各締付ねじを締める
焦準ねじを操作して ポ ルがも下盤微動ねじ(または上部微動ね
鉛直微動ねじを回し 十字線の交焦準ねじを操作して,ポールがもっとも明瞭に見えるようにする
下盤微動ねじ(または 部微動ねじ)を右回りに回し,視準点に十字縦線を一致させる
鉛直微動ねじを回し,十字線の交点を視準点に一致させる
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角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
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測角器械の一連の使い方
器械を「水平」にすることと,「求心」が重要
①据付け ②測角①据付け ②測角
・単測法(交角法)器械を水平にする
三脚と整準ねじで測角器械
(複数の杭を視準する)
・単測法(交角法)・倍角法・方位角法
三脚と整準ねじで調整
測角器械
方位角法
③座標値計算に利用
・トラバース計算
・二次元座標値計算求心(致心)
③座標値計算に利用
・二次元座標値計算
・三次元座標値計算
などへ
求心(致心)測点の真上に鉛直軸を合わせる
測量杭
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などへ
偶力
測量機材は,両手で扱う
・持ち運ぶときは,両手で持つ
・計測するときも,両手で操作する
・精度よく計測できる
・機材を落としづらくなる =落とすと壊れます
=水平が狂いづらくなる 等
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正反観測
測角器械の望遠鏡を,正位で観測+反位で観測
「正位 「反位「正位」 「反位」
実演ビデオ
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単測法(交角法)
1回分の計測値=観測角度にする
正の観測後視点 前視点
後視点 前視点反の観測後視点 前視点
①
②
反位
正反観測
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正反観測
倍角法
ひとつの角を複数回計測した平均計測値=観測角度にする(複軸型のみ可能)
「三倍角」の例
正の観測後視点 前視点
後視点 前視点反の観測後視点 前視点
③⑤
④
①
②⑥
反位
正反観測
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正反観測
方位角法
磁北(既知方向)を基準軸にして角度を計測していく
①角度を0セット①角度を0セット
EN
②下部締付けねじをゆるめ ε
D
③正位で磁北(既知方向)に向ける
θ δ
A D④締付けねじを締め,θとαを測角
α
⑧以下 同様γ
B C
β⑤上部締付けねじを締めたまま(∠αを示したまま) 下部締付け
⑧以下,同様
B C(∠αを示したまま),下部締付けねじを緩め,B点に移動
⑥反位でA点を視準し⑦上部締付けねじを緩め,正位でC点を視準すると
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⑥反位でA点を視準し,締付けねじを締める
正位でC点を視準すると,水平目盛盤はβを示す
水平角測定の概要 (3倍角 2対回)測量学実習資料
据付け
角 注意:内角を測ること
「求心」と「水平」が重要 日付,天候,測点,観測者,記入者等を野帳に記入
測角
正の観測
注意:内角を測ること
開始の角度を読む(0度付近) 角度を記入
角度を記入2対回
= 2セットやる
仮読み(初読み)1倍角
3倍角反位
反の観測
角度を記入3倍角の角度を読む
角度を記入反位開始の角度を読む(180度付近)
観測終了の角度を読む 角度を記入
3倍角
観測終 角度を読 角度を記入
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角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
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トランシットの器械誤差
名称 原因 消去法
視準軸誤差 視準軸と望遠鏡の視準線が 望遠鏡正反の観測値の平均を視準軸誤差一致しないために生じる誤差 取ることにより消去できる
水平軸誤差 水平軸と鉛直軸が直交していないために生じる誤差
望遠鏡正反の観測値の平均を取ることにより消去できるいために生じる誤差 取ることにより消去できる
鉛直軸誤差 鉛直軸と鉛直線の方向が一致していないために生じる誤差
なし致して な ため じる誤差
偏心誤差 目盛盤の中心と鉛直軸の中心がずれているために生じる誤差
望遠鏡正反の観測値の平均を取ることにより消去できる
外心誤差 視準線(望遠鏡)が回転軸の中心からずれているために生じる誤差
望遠鏡正反の観測値の平均を取ることにより消去できる
目盛誤差 目盛盤の目盛間隔が均等ではない場合に生じる誤差
目盛盤に対して,均等な間隔ごとの目盛を用いて観測する事により,誤差を小さくできるが完全
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より,誤差を小さくできるが完全には消去できない
視準軸誤差
誤差のない状態 反位の視準線正位の視準線
正反観測で誤差を消去
視準軸と
誤差を消去
視準軸
視準軸と一致
観測値の平均
正位の 反位の正位の
視準軸 観測値の平均
正位の視準線
反位の視準線
位視準線
トランシットを上から見た図
水平軸
上から見た図
水平軸
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水平軸水平軸
そのほかのトランシットの器械誤差の説明
水 軸
水平軸誤差 鉛直軸誤差
水平軸
水 線
鉛直軸鉛直線
水平線 視準軸
鉛直軸 トランシットを横から見た図
トランシットを前から見た図
正反観測で誤差を消去
誤差を消去できない
横から見た図前から見た図
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誤差を消去 できない
正反観測
測角器械の望遠鏡を,正位で観測+反位で観測
①視準軸誤差
正反観測により,3つの誤差を打ち消す
①視準軸誤差
②水平軸誤差
③目盛の偏心誤差
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③目盛の偏心誤差
倍角法の意義
倍角法により,低精度の器械でも,より高い精度で計測できる
①目盛の最小単位が荒い場合に,観測精度を上げられる
・ただし,何度も下部・上部を回転することで,鉛直軸にずれが生じやすい鉛直軸にずれが生じやすい
器械の扱いに習熟すれば だいたい解決できる
②目盛盤誤差の消去
器械の扱いに習熟すれば,だいたい解決できる
②目盛盤誤差の消去
目盛盤全体を使うことで,目盛盤誤差をだいたい消去できる
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対回観測
正位・反位観測1組を,「1対回」観測と呼ぶ
・測量の目的精度により対回数を増やす
→ 読み取り誤差を少なくする
測量の目的精度により対回数を増やす
→ 目盛盤誤差の消去
・このとき,180°/n (nは対回数)ずつ,目盛盤の位置をずらす
一般的に,対回観測によって,ほとんどの誤差を消去できるが,規定値以内に入らなければ再測を必要とする
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規定値以内に入らなければ再測を必要とする
再測の検定に必要な規定値
規定値以内におさまらない場合は,再測する
区分 1級2級
級 級3級 4級区分 1級 1級TS 1級TS
対回数 2 2 3 2 2
水平目盛 0 90 0 90 0 60 120 0 90 0 90水平目盛 0,90 0,90 0,60,120 0,90 0,90
設定単位 1” 1” 10” 10” 20”(単位は[°])
倍角差 15” 20” 30” 30” 60”
観測差 8” 10” 20” 20” 40”
較差 : 正位観測結果から反位観測結果の差
観測差 : 較差の最大値-最小値
倍角差 : 正位観測結果+反位観測結果の最大値-最小値
倍角差には,目盛盤の目盛誤差が含まれるので,
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観測値よりも大きくなる(倍角差>観測差)
角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
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正解: 野帳の書き方①
3倍角2対回のデータの書き方
観測角の引き算 3倍にした角度が おおよその角度観測角の引き算
「3倍角」なので,3で割る 正反の平均値
3倍にした角度が参考値
おおよその角度
0 ° 0 ′ 20 ″ 58 ° 27 ′ 52 ″ 58 ° 28 ′ 10 ″
175 ° 23 ′ 56 ″ 175 ° 23 ′ 36 ″
仮読み
° 27 ′ 53 ″
観測角 測定角 平均結果 結果
正
58
3で割る 正反の平均値
355 ° 23 ′ 56 ″ 175 ° 23 ′ 40 ″
180 ° 0 ′ 16 ″ 58 ° 27 ′ 53 ″
90 ° 0 ′ 20 ″ 58 ° 27 ′ 51 ″ ° ′ ″
265 ° 23 ′ 54 ″ 175 ° 23 ′ 34 ″
27 53
仮読み
反
58
観測角 測定角 平均結果 結果
正265 23 54 175 23 34
85 ° 23 ′ 51 ″ 175 ° 23 ′ 33 ″
270 ° 0 ′ 18 ″ 58 ° 27 ′ 51 ″
58 ° 27 ′ 52 ″結果
27 ′ 51 ″
反
58 °
較差=1″
2対回の平均値観測差=1″
倍角差=2″
較差=0″
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倍角差=2
正解: 野帳の書き方②
3倍角1対回のデータの書き方
観測角の引き算 3倍にした角度が おおよその角度観測角の引き算
「3倍角」なので,3で割る 正反の平均値
3倍にした角度が参考値
おおよその角度
0 ° 0 ′ 20 ″ 65 ° 0 ′ 1 ″ 65 ° 0 ′ 26 ″
195 ° 0 ′ 23 ″ 195 ° 0 ′ 3 ″
観測角 測定角 平均結果 結果 仮読み
正
65 ° 0 ′ 4 ″
3で割る 正反の平均値
15 ° 0 ′ 23 ″ 195 ° 0 ′ 13 ″
180 ° 0 ′ 10 ″ 65 ° 0 ′ 4 ″
65 0 4
反
仮読みの3倍ぐらいの角度になるように,
観測角 測定角 平均結果 結果 仮読み
仮読みの3倍ぐらいの角度になるように,360度を加算している
0 ° 0 ′ 20 ″ 191 ° 21 ′ 40 ″ 191 ° 21 ′ 59 ″
214 ° 5 ′ 20 ″ 574 ° 5 ′ 0 ″
34 ° 5 ′ 20 ″ 574 ° 4 ′ 50 ″
180 ° 0 ′ 30 ″ 191 ° 21 ′ 37 ″反
正
191 ° 21 ′ 42 ″
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角測量
1. 角測量とは
2 測角器械2. 測角器械
3. 測角器械の一連の使い方
4. トランシットの器械誤差
5 野帳の書き方5. 野帳の書き方
6. まとめ
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まとめ
1. 角測量とは・測角器械を用いて行う測量
2. 測角器械・トランシット,セオドライト
3. 測角器械の一連の使い方・器械を「水平」にすることと,「求心(致心)」が重要
単測法(交角法) 倍角法 方位角法
4.トランシットの器械誤差
・単測法(交角法),倍角法,方位角法
5.野帳の書き方
・消去できる誤差
野帳の書き方・角測量の野帳の書き方
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次回は?
「距離測量」
・PDFファイルを各自でDL 印刷しておく
・DL場所: 中川研究室webページ 「講義資料」
・PDFファイルを各自でDL,印刷しておく授業前の
準備ユ ザ 名 i il パスワ ド i f tiユーザー名: civileng パスワード: geoinformatics
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
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